JP4695279B2 - 難燃加工剤、難燃加工方法、及び難燃加工繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃加工剤、難燃加工方法及び難燃加工繊維に関し、詳しくは後加工法により繊維に対して難燃性を付与できる難燃加工剤、繊維に対して難燃性を付与する難燃加工方法、及びその難燃加工方法によって得られる難燃加工繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維に対して難燃性を付与し、洗濯耐久性(水洗等の湿式洗浄及びドライクリーニングに対する耐久性)を維持させる難燃加工方法において用いられる難燃加工剤としては、ヘキサブロモシクロドデカン等のハロゲン化シクロアルカン化合物を難燃成分とするものが一般的である。また、難燃成分として、ヘキサブロモシクロドデカン等のハロゲン化シクロアルカン化合物とホスホネート化合物とを混合して用いる難燃加工方法が特開昭60−259674号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年、地球環境の保護、生活環境の保護等への関心が高まっており、ハロゲン元素を含有しない非ハロゲン系化合物を難燃加工剤として用い、かつ、繊維に対して後加工によっても洗濯耐久性を維持できる難燃加工方法が切望されている。また、環境保全の観点から、燃焼時にハロゲン等の有害なガスや残渣を発生しない難燃性加工繊維、すなわちハロゲン系化合物を難燃加工剤として用いない難燃加工繊維に対する要求も高まっている。
【0004】
そこで、本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、非ハロゲン系化合物を難燃加工剤として用いても、繊維に対して、十分な洗濯耐久性を維持しつつ、後加工によっても十分な難燃性を付与できる難燃加工剤、難燃加工方法及びハロゲン系化合物を難燃加工剤として用いない難燃加工繊維を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定のリン系化合物を難燃成分として用いることにより、十分な洗濯耐久性を有する難燃性を繊維に付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明による難燃加工剤は、下記式(1);
【0007】
【化7】
〔式(1)中、R1は、未置換のアラルキル基、又は、下記式(2);
【0008】
【化8】
で表される基(式(2)中、R2は、炭素数が1〜10のアルキル基を示す。)を示す。〕、
で表される第1のリン系化合物、及び、下記式(3);
【0009】
【化9】
〔式(3)中、R3は、置換叉は未置換のアラルキル基を示す。〕、
で表される第2のリン系化合物のうち少なくともいずれか一方(一種)と、分散剤とを含有して成る難燃加工剤であって、繊維の後加工に用いるものである。
【0010】
また、本発明による難燃加工方法は、本発明の難燃加工剤を用いて有効に実施される方法であり、(A)繊維に式(1)で表される第1のリン系化合物及び/叉は式(3)で表される第2のリン系化合物を含有して成る難燃加工剤を付与する難燃加工剤付与工程と、(B)難燃加工剤が付与された繊維に熱を印加する熱処理工程とを備えることを特徴とする。ここで、熱処理工程は、難燃加工剤付与工程を実施した後に実施してもよく、或いは両工程を同時に実施してもよい。
【0011】
なお、本発明における「繊維」とは、天然繊維、人造繊維、及びこれらの複合繊維を含むものであり、天然繊維としては、植物繊維、動物繊維、その他の天然繊維を含み、人造繊維としては、再生人造繊維、半合成繊維、合成繊維、その他の人造繊維を含む。例えば、合成繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン等が挙げられ、半合成繊維としては、アセテート等が挙げれら、再生繊維としては、レーヨン等が挙げられ、天然繊維としては、綿、麻、絹、羊毛等が挙げれられる。さらに、これらの繊維の形態としては、糸、織物、編物、不織布、紐、ロープ等の繊維製品を例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
このような難燃加工方法においては、本発明の難燃加工剤が繊維の表面に付着し、又は、その一部が繊維の分子構造内に取り込まれて固着され、これにより、繊維に難燃加工剤が付与される。このとき、難燃加工剤は、繊維分子中の非結晶領域内に入り込む傾向にある。そして、難燃加工剤が付与された繊維に熱を印加すると、その緻密な分子配列が弛緩し、非結晶領域内へ難燃加工剤が入り込みやすくなると共に、非結晶領域内への難燃加工剤の拡散が促進され得る。よって、繊維への難燃加工剤の付与量が増大され、且つ、難燃加工剤の繊維への固着性が強められる。
【0013】
より具体的には、熱処理工程においては、繊維を100〜220℃の範囲内の温度で熱処理して難燃加工剤を繊維に固着せしめると好適である。このときの温度が100℃未満であると、繊維分子中の非結晶領域が難燃加工剤を構成するリン系化合物分子又は粒子を受け入れ得る程に弛緩又は膨張し難い傾向にある。これに対し、この温度が220℃を超えると、繊維の種類、加熱時間等にもよるが、繊維強度が低下したり、熱変性が生じるおそれがある。
【0014】
或いは、難燃加工剤付与工程においては、難燃加工剤を含む第1の処理液に繊維を浸漬して繊維に該難燃加工剤を付与し、熱処理工程においては、その第1の処理液を、好ましくは90〜150℃、より好ましくは110〜140℃の範囲内の温度に加熱して難燃加工剤を繊維に固着せしめても好適である。このとき、第1の処理液を予め上記温度範囲に加熱し、その中に繊維を浸漬しても構わない。
【0015】
この熱処理工程における温度が90℃未満の場合には、繊維分子における非結晶領域がリン系化合物の分子又は粒子を受け入れ得る程に弛緩又は膨張し難い傾向にある一方、この温度が150℃を超えると、繊維の種類、加熱時間等によって差異があるものの、繊維強度の低下、熱変性の発生等を招くおそれがある。
【0016】
さらには、難燃加工剤付与工程においては、難燃加工剤及びキャリヤーを含む第2の処理液に繊維を浸漬して繊維に難燃加工剤を付与し、熱処理工程においては、第2の処理液を80〜130℃の範囲内の温度に加熱して難燃加工剤を繊維に固着せしめても有用である。このとき、第2の処理液を予め上記温度範囲に加熱し、その中に繊維を浸漬しても好ましい。
【0017】
このようにすれば、難燃加工剤付与工程において、第2の処理液中にキャリアーが乳化又は分散され、そのキャリヤーが繊維に吸着することにより、難燃加工剤が繊維の分子配列中に良好に固着することが促進される。よって、より穏やかな加熱条件(つまり、80〜130℃)においても、難燃加工剤が十分に繊維に付与される。そして、このような低温条件で繊維の難燃加工が施されるので、繊維に対する熱負荷が軽減され、強度低下や熱変性の発生が十分に防止される。
【0018】
また、本発明による難燃加工繊維は、本発明の難燃加工剤が付与されたものであり、式(1)で表される第1のリン系化合物、及び、式(3)で表される第2のリン系化合物のうち少なくともいずれか一方(一種)が繊維に固着されて成るものである。或いは、本発明による難燃加工繊維は、本発明の難燃加工方法によって有効に製造されるものであり、本発明の難燃加工剤が繊維に固着されて成るものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の難燃加工剤は前記の式(1)で表される第1のリン系化合物、及び、式(3)で表される第2のリン系化合物のうち少なくとも一方(一種)を含有して成るものである。この第1のリン系化合物としては、例えば、下記式(4)〜(9);
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
で表される化合物等が挙げられる。
【0022】
また、第2のリン系化合物としては、例えば下記式(10)叉は式(11);
【0023】
【化12】
で表される化合物等が挙げられる。
【0024】
これら第1叉は第2のリン系化合物は、例えば特公昭50−17979号公報、特開昭55−124792号公報、特公昭56−9178号公報等に開示されている製造方法によって製造することができる。
【0025】
更に具体的には、例えば式(5)で表される化合物の場合、以下のようにして得ることができる。まず、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド216gを溶解後、パラホルムアルデヒド36gを130℃で少しずつ添加し、4時間反応させる。反応後、エチルセロソルブで再結晶させる。
【0026】
また、式(10)で表される化合物の場合、以下のようにして得ることができる。まず、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド216g、エチレングリコール150gの中に、120℃で30%水酸化ナトリウム水溶液90gを添加し、同温度で3時間維持した後、190℃に加熱昇温して2時間維持し、反応を終了する。その後冷却し、希硫酸で酸性にすることにより目的物を得る。
【0027】
また、本発明による難燃加工剤は、第1のリン系化合物及び/叉は第2のリン系化合物を水に溶解、乳化若しくは分散した水性液、叉は、有機溶剤に溶解した溶液若しくは分散液で供給される。このとき、第1のリン系化合物及び/叉は第2のリン系化合物を乳化叉は分散する際に用いられる乳化剤叉は分散剤としては、従来から用いられている乳化剤、分散剤等を制限無く使用することができる。
【0028】
このような乳化剤又は分散剤としては、例えば、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキサイド付加物、油脂のアルキレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリアルキレングリコール型、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等の多価アルコール型等の非イオン界面活性剤;及び脂肪酸セッケン等のカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルポリアルキレングリコールエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸、硫酸化オレフィン等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸等のホルマリン縮合物、α−オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、イゲポンT型、スルホコハク酸ジエステル塩等のスルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤を使用することができる。
【0029】
さらに、分散液の場合には、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ザンタンガム、デンプン糊等の分散安定化剤を使用することができる。
【0030】
分散安定化剤の含有量としては、難燃加工剤の全体重量に対して、好ましくは0.05〜5重量%、特に好ましくは0.1〜3重量%であると好適である。この分散安定化剤の含有量が0.05重量%未満であると、リン系化合物の凝集や沈降が十分に抑制されない傾向にあり、5重量%を超えると分散液の粘性が増大し、繊維への難燃加工剤の付与性が低下する傾向にある。また、分散安定剤の平均分子量については、上記含有量の範囲でリン系化合物の凝集や沈降の防止が可能な平均分子量のものを適宜選択することが好ましい。
【0031】
また、有機溶剤に溶解した溶液で供給される場合に用いられる溶剤としては、第1及び/叉は第2のリン系化合物を溶解するものであれば特に制限されず、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジオキサン、エチレングリコール等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等を例示でき、これらを単独で叉は二種以上混合して用いることができる。この場合、環境への配慮等から、水溶液、乳化又は分散した水性液で供給するとより好ましい。
【0032】
さらに、本発明による難燃加工剤が乳化又は分散した水性液の場合には、従来より乳化又は分散型の難燃加工剤の製造に用いられているホモジナイザー、コロイドミル、ボールミル、サンドグラインダー等の乳化機や分散機を用いて得ることができる。このとき、難燃加工剤として用いる第1及び/叉は第2のリン系化合物粒子の平均粒子径を10μm以下にすることが好ましい。この平均粒子径が10μm以下であると、第1及び/叉は第2のリン系化合物を上述の乳化剤又は分散剤中において、比較的簡易に乳化又は分散させることが可能となる。
【0033】
また、本発明による難燃加工方法、すなわち難燃加工繊維を得る方法は、繊維に本発明の難燃加工剤を付与し(難燃加工剤付与工程)、この繊維に熱を印加して難燃加工する(熱処理工程)後加工による方法であり、より具体的には、例えば以下の三種のいずれかの方法を用いることが好ましい。ここでは、繊維としてポリエステル繊維織物を例にとり、その難燃加工方法の事例について説明する。この場合に用いられるポリエステル繊維としては、特に制限されず、例えば、レギュラーポリエステル繊維、カチオン可染性ポリエステル繊維等が挙げられる。
【0034】
〈第1の方法〉
この第1の方法は、難燃加工剤付与工程でポリエステル繊維織物に難燃加工剤を付与した後、熱処理工程で難燃加工剤が付与されたポリエステル繊維織物を100〜220℃で熱処理する方法であり、スプレー処理−ドライ−キュア方式、パッド−ドライ−スチーム方式、パッド−スチーム方式、パッド−ドライ−キュア方式等の乾熱又は湿熱法が適用される方法である。
【0035】
具体的には、まず、本発明の難燃加工剤を含む処理液又はその希釈液でポリエステル繊維織物をスプレー処理又はパッド処理し、乾燥させた後、好ましくは100〜220℃、より好ましくは160〜190℃の温度の熱処理を、例えば、数十秒から数分程度行う。このときの温度が100℃未満であると、ポリエステル繊維の分子中の非結晶領域が、リン系化合物の分子又は粒子を受け入れうる程に弛緩又は膨張し難い傾向にある。一方、熱処理の温度がより高ければ、難燃加工剤のポリエステル繊維織物への固着をより強固にすることができるが、この第1の方法では、熱処理温度が220℃を超えると、加熱時間によって差異があるものの、ポリエステル繊維織物の繊維強度が低下したり熱変性が生じるおそれがある。
【0036】
したがって、上記のような好適な温度範囲で熱処理工程を行うことにより、難燃加工剤を構成する第1及び/叉は第2のリン系化合物が、ポリエステル繊維分子中の非結晶領域に安定に且つより多く固着される。したがって、ハロゲン系化合物を用いることなく、ポリエステル繊維織物に対して十分な難燃性及び洗濯耐久性を与えることが可能となる。
【0037】
〈第2の方法〉
この第2の方法は、難燃加工剤付与工程において、本発明の難燃加工剤を含む処理液又はその希釈液(いずれも第1の処理液)にポリエステル系繊維織物を浸漬することによってポリエステル繊維織物に難燃加工剤を付与しつつ、熱処理工程において、この処理液を加熱してポリエステル繊維織物を好ましくは90〜150℃で熱処理する方法である。すなわち、難燃加工剤付与工程と熱処理工程とを同時に実施する方法である。
【0038】
具体的には、液流染色機、ビーム染色機、チーズ染色機等のパッケージ染色機を用い、第1の処理液にポリエステル繊維織物を浸漬した状態で、好ましくは90〜150℃、より好ましくは110〜140℃の温度で、例えば、数分〜数十分間、浸漬熱処理することにより難燃加工剤をポリエステル繊維織物に固着することができる。このときの温度が90℃未満であると、ポリエステル繊維の分子における非結晶領域が、リン系化合物の分子又は粒子を受け入れうる程に弛緩又は膨張し難い傾向にある。一方、この温度が150℃を超えると、加熱時間によって差異があるものの、ポリエステル繊維織物の繊維強度が低下したり、熱変性が生じるおそれがある。
【0039】
したがって、上記の好適な温度範囲で熱処理工程を行うことにより、この第2の方法においても、難燃加工剤を構成する第1及び/叉は第2のリン系化合物が、ポリエステル繊維分子中の非結晶領域に安定に且つより多く固着される。よって、ハロゲン系化合物を用いることなく、ポリエステル繊維織物に対して十分な難燃性及び洗濯耐久性を付与することが可能となる。なお、ポリエステル繊維織物を浸漬する前に、第1の処理液を上記の好適範囲内の温度に予め加熱しておき、その中にポリエステル繊維織物を浸漬しても、優れた難燃加工剤の固着効果が同様に奏される。
【0040】
〈第3の方法〉
この第3の方法は、難燃加工剤付与工程において、難燃加工剤とキャリヤーとを含む処理液又はその希釈液(いずれも第2の処理液)にポリエステル繊維織物を浸漬することによってポリエステル繊維織物に難燃加工剤を付与しつつ、熱処理工程において第2の処理液を加熱し、ポリエステル繊維織物を好ましくは80〜130℃で熱処理する方法である。
【0041】
ここで、キャリヤーとしては、従来のキャリヤー染色で使用されているキャリヤー、例えば、クロルベンゼン系、芳香族エステル系、メチルナフタレン系、ジフェニル系、安息香酸系、オルソフェニルフェノール系等の化合物を単独で又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0042】
この第3の方法においては、第2の処理液中に乳化又は分散されたキャリヤーがポリエステル繊維織物に吸着することにより、難燃加工剤がポリエステル繊維織物の分子配列中に良好に固着することが促進される。その結果、より穏やかな加熱条件、すなわち、80〜130℃といった低温条件で熱処理を行っても、十分な量の難燃加工剤をポリエステル繊維織物の内部に安定に固着させることができる。
【0043】
また、加熱温度がこのように低いので、熱処理工程におけるポリエステル繊維織物に対する熱的な影響(熱負荷、熱履歴等)が軽減される。よって、熱処理工程におけるポリエステル繊維織物の強度低下や熱変性を十分に防止することができる。さらに、この第3の方法では、上述した第2の方法と同様に、難燃加工剤付与工程と熱処理工程とを同時に実施し、或いは、ポリエステル繊維織物を浸漬する前に第2の処理液を上記の好適な温度に加熱しておいてもよい。
【0044】
ここで、キャリヤーの含有量としては、加工されるポリエステル繊維織物の重量に対して、好ましくは0.1〜10%o.w.f.(「on the weight of fiber」の略;以下同様)、特に好ましくは1.0〜5.0%o.w.f.であると好適である。キャリヤーの含有量が、上記下限値未満であると、ポリエステル繊維織物への難燃加工剤の固着が十分に促進されない傾向にある。これに対し、上記上限値を超えると、キャリヤーが処理液中に乳化又は分散され難くなる傾向にある。
【0045】
さらに、キャリヤーを処理液中に良好に乳化又は分散させるために、界面活性剤として、ヒマシ油硫酸化油、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレン(POE)ヒマシ油エーテル、POEアルキルフェニルエーテル等を処理液に適宜添加してもよい。
【0046】
また、本発明において繊維に固着させる第1及び/叉は第2のリン系化合物の量は、繊維の種類、形態等によって適宜決定することができ、例えば、ポリエステル繊維の場合、第1及び/叉は第2のリン系化合物を含むポリエステル繊維の全重量に対して、好ましくは0.05〜30重量%、特に好ましくは1〜15重量%である。この固着量が、0.05重量%未満であると、ポリエステル繊維に十分な難燃性を付与することが困難となる。一方、その固着量が30重量%を超えると、リン系化合物の増加分に応じた難燃性の増大効果が得られ難くなり、逆に、ポリエステル繊維の風合が損なわれると共に、硬い質感を呈する傾向にある。
【0047】
なお、上記第2及び第3の方法において、浸漬熱処理(難燃加工剤付与工程及び熱処理工程)によって難燃加工剤をポリエステル繊維織物に固着させるにあたっては、ポリエステル繊維織物を染色する前、染色と同時、染色した後のいずれの時期に行ってもよく、工程数及び作業工数を低減して作業効率を高める観点からは、染色と同時に行うことが好ましい。
【0048】
また、上記の第1〜第3の方法において、熱処理工程を実施した後に、通常の方法によってポリエステル繊維織物のソーピング処理を行い、ポリエステル繊維織物に強固に固着せず、表面に緩やかに(ルースに)付着しているリン系化合物を除去することが好ましい。このソーピング処理に用いられる洗浄剤としては、通常の陰イオン系、非イオン系、両性系の界面活性剤及びこれらが配合された洗剤を用いることができる。
【0049】
さらに、洗濯耐久性を必要としないポリエステル繊維織物を得るには、難燃加工剤中の第1及び/叉は第2のリン系化合物をポリエステル繊維織物の表面に付着させるだけもよく、この場合には、熱処理工程を実質的に省略できる。また、この状態でもポリエステル繊維織物に難燃性を付与することができる。
【0050】
またさらに、本発明の難燃加工に用いられる繊維としては、先述の如く、特に限定されるものではなく、上記のポリエステルの他、例えば、ナイロン、アクリル、ポリウレタン等の合成繊維;アセテート等の半合成繊維;レーヨン等の再生繊維;綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、及びこれらの複合繊維の何れでもよいが、特にポリエステル繊維に好適である。また、その形態も特に制限されず、例えば、糸、織物、編物、不織布、紐、ロープ等の繊維製品等が挙げられる。
【0051】
さらにまた、本発明の難燃加工繊維に対して、難燃性の他に耐光堅牢度等が要求される場合には、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤や従来から用いられている他の繊維用加工剤を、難燃性を損なわない程度に難燃加工剤と併用することもできる。このような繊維用加工剤としては、帯電防止剤、撥水撥油剤、防汚剤、硬仕上剤、風合調整剤、柔軟剤、抗菌剤、吸水剤、スリップ防止剤等が挙げられる。
【0052】
【実施例】
以下、本発明に係る具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
〈参考例1〉
式(4)で表されるリン系化合物40gに、分散剤としてトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド10モル付加物5gを加え、これに水53gを攪拌しながら加えた。その後、分散安定化剤としてカルボキシメチルセルロースの10重量%水溶液2gを添加し、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0054】
〈参考例2〉
式(4)で表されるリン系化合物の代りに、式(5)で表されるリン系化合物を用いたこと以外は参考例1と同様にして、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0055】
〈実施例3〉
式(4)で表されるリン系化合物の代りに、式(7)で表されるリン系化合物を用いたこと以外は参考例1と同様にして、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0056】
〈実施例4〉
式(4)で表されるリン系化合物の代りに、式(9)で表されるリン系化合物を用いたこと以外は参考例1と同様にして、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0057】
〈参考例5〉
式(4)で表されるリン系化合物の代りに、式(10)で表されるリン系化合物を用いたこと以外は参考例1と同様にして、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0058】
〈実施例6〉
式(4)で表されるリン系化合物の代りに、式(11)で表されるリン系化合物を用いたこと以外は参考例1と同様にして、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0059】
〈実施例7〉
式(7)で表されるリン系化合物40gに、分散剤としてトリスチレン化フェノールにエチレンオキサイド10モルを付加後スルホン化した化合物5gを加え、これに水53gを攪拌しながら加えた。その後、分散安定化剤としてザンタンガムの10重量%水溶液2gを加えて、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0060】
〈参考例8〉
式(7)で表されるリン系化合物を10gに、メタノール90g加えて溶解し、難燃加工剤を得た。
【0061】
〈参考例9〉
式(8)で表されるリン系化合物40gに、分散剤としてトリスチレン化フェノールにエチレンオキサイド15モルを付加後スルホン化した化合物5gを加え、これに水53gを攪拌しながら加えた。その後、分散安定化剤としてザンタンガムの10重量%水溶液2gを加えて、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0062】
〈比較例1〉
ヘキサブロモシクロドデカンを40gに、分散剤としてトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド20モル付加物5gを加え、これに水53gを攪拌しながら加えた。その後、分散安定化剤としてカルボキシメチルセルロースの10重量%水溶液2gを加えて、白色分散液状の難燃加工剤を得た。
【0063】
〈ポリエステル繊維織物の難燃加工処理〉
ポリエチレンテレフタレートで構成された75デニール/36フィラメントの経糸と、105デニール/53フィラメントの緯糸を使用して、経糸の打ち込み本数が8000本/m、緯糸の打ち込み本数が3200本/m、目付が103g/m2であるポリエステエル繊維織物に、実施例1〜9及び比較例1で得た難燃加工剤を用いて、以下に示す処理法A、B及びCを用いて難燃加工処理を行った。
【0064】
[処理法A]
ポリエステル繊維織物を、実施例3、4、6、7で得た本発明の難燃加工剤、又は、参考例1、2、5、8、9、比較例1で得た難燃加工剤を8重量%含むように希釈された処理液でパディング処理(絞り率70%)した後、110℃で5分間乾燥し、その後190℃で60秒間ヒートセット処理を行った。
【0065】
[処理法B]
ポリエステル繊維織物を、分散染料(C.I.Disperse Blue56)1%o.w.f.、分散均染剤RM−EX(日華化学(株)製)0.5g/L、実施例3、4、6、7で得た本発明の難燃加工剤又は参考例1、2、5、8、9、比較例1で得た難燃加工剤を6%o.w.f.となるように希釈した処理液に、浴比1:15で浸漬し、ミニカラー染色機(テクサム技研社製)を使用して、130℃で30分間熱処理をした。その後、ソーピング剤エスクードFR(日華化学(株)製)1g/L、ハイドロサルファイト2g/L、苛性ソーダ1g/Lを加えた水溶液中で、80℃で20分間還元洗浄し、湯洗、水洗の後、120℃で2分間乾燥させた。
【0066】
[処理法C]
ポリエステル繊維織物を、分散染料(C.I.Disperse Blue56)1%o.w.f.、キャリヤーとしての安息香酸3%o.w.f.、及び、実施例3、4、6、7で得た本発明の難燃加工剤又は参考例1、2、5、8、9、比較例1で得た難燃加工剤を6%o.w.f.となるように希釈した処理液に、浴比1:15で浸漬し、ミニカラー染色機(テクサム技研社製)を使用して、110℃で30分間熱処理をした。その後、処理法Bと同様の還元洗浄を行い、湯洗、水洗の後、110℃で5分間乾燥させた。
【0067】
〈難燃性試験〉
難燃性試験として、上記の処理法A〜Cによって難燃加工されたポリエステル繊維織物について、JIS L 1091に規定されるD法に準拠して防炎性能試験を行った。なお、防炎性能試験は、難燃加工処理されたポリエステル繊維織物、JIS L 1042に規定される洗濯を5回行ったもの、JIS L 1018に規定されるドライクリーニングを5回行ったものについて評価した。評価にあたっては、JISに規定される残炎時間及び接炎回数を、それぞれ3回測定した。得られた結果を、各難燃加工剤と各処理法との組合せ毎にまとめて表1に示す。また、難燃加工処理に供したポリエステル繊維織物の未加工布について同様の防炎性能試験を実施した結果を表1に併せて示す。
【0068】
【表1】
【0069】
表1に示す結果から明らかなように、本発明による難燃加工剤を用いた本発明の難燃加工方法を施したポリエステル繊維織物(つまり本発明の難燃加工繊維)は、何れの処理法においても、従来のヘキサブロモシクロドデカンを難燃加工剤として用いたものよりも優れた難燃性を有することが確認された。また、その効果は、洗濯或いはドライクリーニング後においても良好に維持され、優れた防炎効果を奏することが判明した。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の難燃加工剤、難燃加工方法、及び難燃加工繊維によれば、洗濯耐久性、ドライクリーニング耐久性に優れた難燃性を、後加工によって繊維に付与することができる。また、本発明の難燃加工剤にはハロゲン化合物を難燃成分として用いていないので、難燃加工された繊維製品が例え燃焼しようとも、燃焼時にハロゲン等の有害なガスの発生や残渣がなく、環境保全の観点からも極めて好ましいものである。
Claims (7)
- 下記式(1);
で表される第1のリン系化合物、及び、下記式(3);
で表される第2のリン系化合物のうち少なくともいずれか一方と、分散剤とを含有して成る難燃加工剤であって、繊維の後加工に用いることを特徴とする難燃加工剤。 - 繊維に請求項1記載の難燃加工剤を付与する難燃加工剤付与工程と、
前記難燃加工剤が付与された前記繊維に熱を印加する熱処理工程と、
を備えることを特徴とする難燃加工方法。 - 前記熱処理工程においては、前記繊維を100〜220℃の範囲内の温度で熱処理して前記難燃加工剤を該繊維に固着せしめる、
ことを特徴とする請求項2記載の難燃加工方法。 - 前記難燃加工剤付与工程においては、前記難燃加工剤を含む第1の処理液に前記繊維を浸漬して該繊維に該難燃加工剤を付与し、
前記熱処理工程においては、前記第1の処理液を90〜150℃の範囲内の温度に加熱して前記難燃加工剤を前記繊維に固着せしめる、
ことを特徴とする請求項2記載の難燃加工方法。 - 前記難燃加工剤付与工程においては、前記難燃加工剤及びキャリヤーを含む第2の処理液に前記繊維を浸漬して該繊維に該難燃加工剤を付与し、
前記熱処理工程においては、前記第2の処理液を80〜130℃の範囲内の温度に加熱して前記難燃加工剤を前記繊維に固着せしめる、
ことを特徴とする請求項2記載の難燃加工方法。 - 下記式(1);
で表される第1のリン系化合物、及び、下記式(3);
で表される第2のリン系化合物のうち少なくともいずれか一方が分散剤の存在下で繊維に固着されて成る、ことを特徴とする難燃加工繊維。 - 請求項2〜5のいずれか一項に記載の難燃加工方法により、請求項1記載の難燃加工剤が繊維に固着されて成る、ことを特徴とする難燃加工繊維。
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