JP4691312B2 - 唾液、胃、大腸におけるアセトアルデヒドを結合するための方法および製剤 - Google Patents

唾液、胃、大腸におけるアセトアルデヒドを結合するための方法および製剤 Download PDF

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Description

【0001】
本発明の対象は、唾液、胃、大腸におけるアセトアルデヒドを局所的に結合するための医薬組成物の調製についての、請求項1の前文に従う使用である。本発明の他の対象は、口腔、咽頭、食道、胃、大腸での癌の発生の危険性を低下さすための、請求項6、11、19の前文に従う医薬組成物、および請求項28の前文に従う方法である。
【0002】
アセトアルデヒドが動物で癌を起こすことが知られている(Feron et al, (1982) Eur J Cancer Clin Oncol 18; 13-31)。また、アセトアルデヒドがヒトの唾液および消化管に生じるときに局所的な癌原性であることも知られている。このことは次の事実によって支持されている。すなわち、アルコールを非常に飲するアジア人は、アルデヒド・デヒドロゲナーゼ-2(ALDH2)酵素の家族性低活性改変を有し、アルコール摂取後に口腔、咽頭、消化管で癌発生の危険性と唾液中のアルデヒド含量が増加している(Vaekevaeinen et al, (2000) Alcohol Clin Exp Res 24: 873-877)。
【0003】
生物体において、アセトアルデヒドが、アルコールから肝代謝の結果として形成され、最近の研究によると、消化管において局所的に細菌性アルコール・デヒドロゲナーゼにより形成される(Salaspuro et al, (1996) Ann Med 28: 195-200)。
【0004】
エタノールの中程度の摂取後、例えば、細菌源のアセトアルデヒドの高含量がヒトの唾液で見られる。換言すれば、アセトアルデヒドは唾液中に細菌代謝の中間産物として生成する(Homann et al, Carcinogenesis (1997) 18: 1739-1743)。
【0005】
アセトアルデヒドはまた、胃中に酸が存在しないか、薬物により酸が除去されたような状態において、微生物代謝の結果として胃中で生成する(Vaekevaeinen et al, (2000) Alimentary Pharmacology Therapeutics, in press)。さらに、アセトアルデヒドが大腸で生成することが知られている。正常な菌相を示す腸細菌がエタノールをアセトアルデヒドに転換し得るからである(Jokelainen et al, (1996) Gut 39: 100-104)。
【0006】
ヒトが排出する唾液の1日平均量は1.5リットルである。唾液により含有されるアセトアルデヒドの影響範囲は、口腔、咽頭、食道、胃である。
摂取されたアルコールと関連して生物体のアセトアルデヒド最高含量が大腸内容物および唾液中に生じる。
【0007】
内因性エタノール、すなわち腸管において酸素のない状態で微生物の影響により生じるエタノールも腸管中に見られる。このエタノールが、例えば、粘膜の近くで酸素に接触すると、アセトアルデヒドが生成する。
アセトアルデヒドはまた、口腔、咽頭、上気道で喫煙および空気汚染への曝露の結果として形成する。慢性的喫煙が微生物源の唾液でのアセトアルデヒドの産生を増加する。
【0008】
本発明の有効物質を含有するような医薬組成物は以前から知られており、その言われる作用は血中および/または細胞中のアセトアルデヒドに対する有効物質の作用に基づいている。従前の公表を基にすると、問題の製剤がアルコールに端を発する血中のアセトアルデヒド含量を低下し得るかどうかは疑わしい。既知の製剤は、生物体中で局所的に発生し高含量で存在するアセトアルデヒドを、長期間ベースで結合し得るような組成を持たない(参照、US 5 202 354、US 4 496 548、US 4 528 295、US 5 922 346)。
【0009】
アセトアルデヒドは、アルコール摂取の際およびその後に生物体内で形成し、二日酔いと呼ばれる生理的徴候を起こす。かって、このアセトアルデヒドによる徴候を、アスコルビン酸、チアミン、システインやシステイン酸、フラボノイドやフラボノイド複合体を経口錠の形態で含有する製剤をアルコール摂取と同時あるいはその前または後に服用することで、減少せしめようとする試みがなされた。問題の方法は多くの場合に血中のアセトアルデヒド含量を減じると思われる。服用したときに、有効物質が胃に行き、そこから血流に入るからである。この方法で使用された錠剤は、少量の有効物質のみを含有し、従って唾液または胃中のアセトアルデヒドに対する作用を有さなかった(Matsuoka, US Pat No 5,202,354、Moldowan et al, US Pat No 4,496,548)。
【0010】
L-システイン、メチオニン、タウリン、アルギニンなどのアミノ酸、アスコルビン酸、ビタミンAおよびEを含有する製剤は、服用されまたは口中で噛まれて、タバコ産物の利用またはそれとの接触に関連して形成される有害な遊離ラジカル化合物の作用を軽減するために使用することが示唆されている。アミノ酸が吸収された後に種々の組織に作用すると考えられる(Hersch, US Pat 5,922,346、PCT/US98/12617)。しかし、アセトアルデヒドを結合でき、これらの製剤に含有されている物質の数は非常に少なく、その作用は非常に短時間である;従って、局所的な長時間作用について述べているのではない。
【0011】
現在まで、唾液、口腔、咽頭、胃、大腸のアセトアルデヒド含量を局所的に低下さすであろう方法も製剤も提示されていない。先行の方法および製剤は、少量でのみアセトアルデヒド結合物質を含有し、またその作用は非常に短時間である。このことから、物質の作用が終ると、アセトアルデヒド含量がすぐに元のレベルに戻ってしまう。
【0012】
本発明の対象は、唾液のアセトアルデヒド含量を低下せしめまたは無くし、その結果として咽頭、食道、胃のアセトアルデヒド含量、および口腔や消化管の領域および上気道からの大腸および胃のアセトアルデヒド含量を別個に低下せしめまたは無くすための方法および製剤を提供することである。本発明の使用、組成物、方法は、アルコール性飲料の摂取および喫煙に関連して生じて、増加したアセトアルデヒドを局所的に結合するのに非常に有用である。原則的に、アセトアルデヒドは、いかなる源、例えばアセトアルデヒド含有の食物から生成し得る。アセトアルデヒドは食物に含有されるエタノールから、あるいは生物体内で生じる内因性エタノールから形成し得る。本発明の目的は、口腔および消化管中のアセトアルデヒドが原因となるこれらの領域での癌に罹る危険性を低下さすことにある。
【0013】
本発明は、唾液、胃、大腸において局所的に生成する有害量のアセトアルデヒドが、本発明の製剤を用いることにより、局所的に、迅速に、高濃度で化学的に安全な形態になるとの驚くべき知見に基づいている。結合する物質がアセトアルデヒドの全作用期間を通じて十分高い量で放出されるので、局所のアセトアルデヒド量は低いままである。このように、アセトアルデヒドによる癌に罹る危険性が減少する。
【0014】
さらに正確には、本発明の使用は、請求項1の特徴部分で述べたことを特徴とする。
本発明により、1以上のスルフヒドリルおよび/またはアミノ基を含む化合物を用いて医薬化合物を調製し、これを、唾液、胃、大腸においてアセトアルデヒドを局所的に結合するのに用いる。
【0015】
本発明の別の対象は、唾液からのアセトアルデヒドを結合するための請求項6の特徴部分による医薬組成物、胃からのアセトアルデヒドを結合するための請求項11の特徴部分による医薬組成物、大腸からのアセトアルデヒドを結合するための請求項19の特徴部分による医薬組成物である。
【0016】
本発明による医薬組成物は、アセトアルデヒドを結合する1以上の物質を薬学的に許容される担体との組合せで含む。組成物に含有される物質は、アセトアルデヒドと結合し得る物質が長時間放出されるように選択する。
【0017】
本発明の別の対象は、ヒトの唾液、胃、大腸において癌を起こすアセトアルデヒドの作用を低下さすために請求項28の特徴部分による方法である。
この方法により、唾液、胃、大腸中に含有されるアセトアルデヒドが、1以上のアセトアルデヒド結合物質を放出する医薬組成物の使用によって、局所的に結合されて安全な形となる。
【0018】
本発明は大きい利点を提供する。アセトアルデヒド結合物質を含む医薬組成物を用いて、口腔、咽頭、食道、胃、大腸の癌が発生する危険性を減少できる。特に、本発明の組成物を、アルコールの大量摂取者、およびとりわけ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ-2(ALDH2)酵素の家族性低活性改変を有する者に使用できる。本発明の組成物の使用は、中程度量のアルコールを摂取する者または少量のアルコールやアルデヒドを含有する食物を摂取する者にとっても利点がある。さらに、本発明の組成物の使用は喫煙者にも利益をもたらす。
【0019】
下記において、本発明を詳細な説明および実施例でもって詳しく検証する。添付の図は、実施例1において試験群の唾液のアセトアルデヒド含量を時間の関数で測定した結果を示す。
【0020】
図1は、対照群の唾液中および本発明のアセトアルデヒド結合製剤を使用する試験群の唾液中におけるアセトアルデヒド含量を時間の関数で示す。
図2は、対照サンプルおよび100、300、500mgのアセトアルデヒド結合物質含有の製剤を加えた3試験サンプルにおけるヒト腸のアセトアルデヒド含量(μモル/l)を時間の関数で示す。
【0021】
「アセトアルデヒド結合物質」は、1以上の遊離のスルフヒドリル、アミノまたはヒドロキシル基を含む化合物を意味する。
システインおよびその誘導体が本発明の目的に特に適している。本発明の使用において最も適したアミノ酸はLおよびD-システインである。
【0022】
「アセトアルデヒドの結合」は、アセトアルデヒドと遊離のスルフヒドリルおよび/またはアミノ基を有する化合物との化学反応を意味する。ここでは、アセトアルデヒドが「アセトアルデヒド結合物質」と一緒になって大きい分子をつくり、反応中に水が形成する。例えば、システインとの反応において、アセトアルデヒドは、スルフヒドリルおよびアミノ基の両方に結合し、2-メチル-L-チアゾリジン-4-カルボン酸と水を形成する。アセトアルデヒドはほとんどすべてのタンパク質のアミノ基に結合でき、シッフの塩基または2-メチルイミダゾール環が形成する。
本発明により、化学結合によってアセトアルデヒドから得られた化合物は生物体に安全である。
【0023】
生物体においてアセトアルデヒドを結合するのに適する化合物は、下記式(I)の化合物も含む。
【化2】
Figure 0004691312
式中、Rは水素または1−4炭素原子のアシル基であり、Rはスルフヒドリルまたはスルホン基であり、nは1または2である。
【0024】
下記式の物質はアセトアルデヒドを結合し得る。
R−NH (II)
式中、Rはタンパク質(例えば、ヘモグロビン、アルブミン、ツブリン)から誘導される。
【0025】
式(II)の化合物とアセトアルデヒドとの反応において、下記式(III)のシッフの塩基が形成する。
R−N=CHCH (III)
式中、Rはタンパク質(例えば、ヘモグロビン、アルブミン、ツブリン)から誘導される。
【0026】
アセトアルデヒドに適切に結合し、遊離のスルフヒドリル(SH)および/またはアミノ(NH)基を含有するアミノ酸などの化合物は、下記のものを含む:L-システイン、D-システイン、システイン酸、システイン・グリシン、トレオまたはエリトロ-β-フェニル-DL-システイン、β-テトラメチレン-DL-システイン、メチオニン、D-ペニシラミンおよびN末端をもつそのジペプチド、セミカルバジド、還元グルタチオン、β-メルカプトエチルアミン、D,L-ホモシステイン、N-アセチルシステイン、L-システイニル-L-バリン、β-β-テトラメチレン-DL-システイン、システイニルグリシン、メルカプトエチルグリシン、トレ-(5)-β-フェニル-DL-システイン、エリトロ-β-フェニル-DL-システイン、塩酸チアミン、メタ亜硫酸水素ナトリウム、アルギニン、グリシン、リシン、メルカプタン。
しかし、本発明の量で健康に害を及ぼさないようなアセトアルデヒド結合化合物のみが本発明の製剤に適している。
【0027】
「アセトアルデヒドの長時間結合」は、アセトアルデヒド含量を少なくとも30分間、好ましくは60分間以上、最も好ましくは120分間以上、有害と考えられる限界以下で、好ましくは医薬組成物を使用しない場合より低い有害レベルで、保持することを意味する。
【0028】
「アセトアルデヒドの有害/癌原性量」は、ヒトの口腔、食道、胃、大腸において、唾液または腸内容物の20−800μモル/lである。
医薬組成物を使用しない場合よりも基本的に低くアセトアルデヒド量を保持することは、医薬組成物を使用しないときよりも少なくとも20%、好ましくは40%以上、最も好ましくは60%以上低いレベルにアセトアルデヒド量を保持することを意味する。
【0029】
ヒトの口腔、食道、胃、大腸におけるアセトアルデヒドの有害量または癌原性量は、アルコール性飲料、特に強いアルコール性飲料やアルコールを含有する食物の摂取、喫煙の結果、アセトアルデヒド含有物の摂取に関連して生じ得る。
【0030】
「アルコール性飲料」はエタノール含有飲料であって、エタノール含量が0.7容量%から84容量%の間である。
「アルコール性食物」は、少なくとも0.7%のエタノールを含有する食物を意味する。このような食物は、例えば、発酵ジュースまたはジャム、少量のアルコールによる保存食品、蒸留酒などのアルコール含有物で味付けしたペーストリーやジェリー、ムースでもある。
【0031】
本発明の製剤の使用は、少量のアルコールを含有する軽いアルコール飲料や食物を摂取するときにも利点がある。ある種の食物はすでにアセトアルデヒドを含有していることがある。発酵に関連して生じるアルコールを有するアセトアルデヒド含有食物は、例えば、ビール、リンゴ酒、ワイン、自家製ビールなどのアルコール性飲料および多くのジュースである。アルコール性飲料として、シェリーが特に大量のアセトアルデヒドを含有する。
【0032】
本明細書における「アルコール摂取に関連して」は、アルコール類の飲み始めから血中にアルコールが存在しない時までの時間についての期間を意味する。
本明細書における「喫煙に関連して」は、喫煙の開始からその終了までの時間についての期間を意味する。
【0033】
口腔に作用する医薬製剤
「口腔に入れられる局所的な長時間作用製剤」は、頬または唇と歯槽の間に置かれる製剤、または飲み込まれるかまたは口中で噛まれる製剤であって、口腔、咽頭、食道、胃で局所作用をもつように意図された物質の放出が延長されている製剤を意味する。
【0034】
「有効物質の長時間放出」は、物質の放出に少なくとも30分間、好ましくは少なくとも120分間、最も好ましくは4時間以上かかることを意味する。本発明の組成物を使用することにより、4−8時間もの有効物質の放出を達成できる。
アセトアルデヒドを結合する製剤において使用される化合物は、1以上の遊離のスルフヒドリルおよび/またはアミノ基を含む化合物であり得る。
【0035】
アセトアルデヒド結合の有効物質に加えて、有効物質の放出速度を調節する少なくとも1つの物質を、局所的に長時間作用の医薬組成物に添加する。この組成物は口中に入れられ、錠剤の形態で有り得る。組成物はまた、製剤が口腔粘膜に接着するのを確実にするのが好ましい。これらの目的のために、主に2つのポリマーを使用する。例えば、セルロース誘導体、キトサン、アルギン酸塩、カルボマー、ポリカルボフィルを使用する。好ましいのは、HPMC誘導体およびカルボマーであり、最も好ましいのは、HPMC-quality Methocel K4M とカルボマー-quality Carbopol 971 の混合物であり、製薬添加物として一般に使用され、安全であり、口腔の生理的状態でゲルを形成することが知られている。使用された物質の助けで、有効物質の放出速度が好都合に調節され、かつ口腔粘膜への製剤の接着が確実になり得る。ポリマーの分子の大きさおよび量を変えることにより、種々のポリマーの混合物を使用したとき、その相互関係、有効物質の放出速度、口腔粘膜への製剤の接着を調節できる。
【0036】
製剤中のポリマーの全量は、10−50%、好ましくは15−40%、最も好ましくは20−30%である。
医薬組成物の用量単位は50−500mgのアセトアルデヒド結合物質を含み、その好ましい量は50−300mg、最も好ましい量は100−200mgである。
【0037】
経口条件で、好ましくは15−25mgの化合物が1時間に放出される。
本発明の製剤は、1回に1または2、口腔に入れることができ、4−10時間の間隔、好ましくは6−8時間の間隔で新しいものと置き換え得る。
【0038】
口腔に入れられる長時間作用錠の組成は、例えば、下記のとおりである:
アセトアルデヒド結合物質 100−200mg
非イオン化マクロ分子 20−50mg
イオン化ポリマー 6−10mg
潤滑剤 1−3mg
【0039】
非イオン化マクロ分子には、例えば、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレングリコール(PEG)がある。イオン化ポリマーには、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、キトサン、ポリカルボフィル(Noveron(商標))、カルボマー(Carbopol(商標))がある。
【0040】
胃に作用する医薬製剤
「胃に対する局所作用を有する長時間作用製剤」は、胃液によって湿り、胃の粘膜に接着するか、または胃の内容物中に浮遊して、胃中での存在が長くなり、胃中での長い放出および薬物の局所作用を確実にするような、すべてのモノリシック(一体式)または多様式の錠剤、カプセル、顆粒を意味する。胃に局所的に作用し得る長時間作用製剤は、経口服用される液体(混合物)であり得、その物理的構造がゲルでもあり得る。
【0041】
胃に対する局所作用を有する医薬組成物に必要な特殊な性質は、医薬組成物ができるだけ長く胃に留まることである。技術的に、このことは2つの方法で解決できる。胃の粘膜に接着する製剤をつくるか、胃の内容物中に浮遊する製剤をつくるかである。製剤を胃の粘膜に固着さすには、添加物としてキトサンなどのカチオン性ポリマーを用いる。胃中に浮遊する製剤は、ゲルを形成するポリマー(例えば、アルギン酸)を用いて、また製剤に炭酸水素ナトリウムを加えて準備する。炭酸水素ナトリウムは胃酸の影響で二酸化炭素を放出し、そしてゲル中に気泡を形成する。胃中に浮遊する液状ゲルはまた、アルギン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸水素ナトリウム、およびアセトアルデヒド結合化合物を加える得る水から調製できる。対応する液体製剤は、アセトアルデヒド結合物質をキトサンの分散液に加えることでも得ることができる。胃に長時間留まる他の製剤は、HBS(商標)(水動力学的均衡系)として知られる製剤である。比較的大きな錠剤をつくり(直径が少なくとも7−10mm)、消化管で分解しないが、例えば、そこに作られた孔から有効物質を放出する(Oros(商標))ようなフィルムで被膜するときに、その製剤は胃中に長時間留まり得る。しかし、必要条件は、このような製剤が食後に服用されることである。
【0042】
胃に対する局所作用を有する医薬組成物の一回用量は、50−500mgのアセトアルデヒド結合物質を含み、その好ましい量は50−300mg、最も好ましい量は100−200mgである。
【0043】
必要なときに、投与を4−10時間間隔で、好ましくは6−8時間間隔で繰り返す。
胃の状態で放出される化合物の量は、1時間で好ましくは40−80mgである。
【0044】
胃で放出される本発明の製剤は、少なくとも1つのポリマー、多くの場合2つのポリマーを有する。ポリマーは、製剤を胃の粘膜に接着するか、胃内容物に浮遊するゲルを形成して、薬物を胃中でできるだけ長く、最小で2時間保持するのに働く。ポリマーの別の働きは有効物質の放出を延長することである。
【0045】
胃中で局所的にアセトアルデヒドを結合する製剤は、胃中でゲルを形成する錠剤またはゲルを形成する粉末や顆粒の混合物を含むカプセルであり得る。アセトアルデヒド結合物質に加えて、製剤は、胃中でゲルを形成するポリマー、例えば、キトサン、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボマー、水酸化アルミニウムなどを含有する。胃中での浮遊を促進するために、製剤は炭酸水素ナトリウムも含有することがある。
【0046】
製剤中のポリマーの量は、10−50%、好ましくは15−40%、最も好ましくは20−30%である。
炭酸水素ナトリウムの量は、ポリマー量の10−30%、好ましくは20%である。
【0047】
胃中でアセトアルデヒドを局所的に結合する製剤は、錠剤または顆粒であり得る。そこでは、アセトアルデヒドが必要な充填剤と混合され、ついで結合剤としての腸溶性ポリマーで顆粒化されている。使用される結合剤は、いかなる既知のポリマーであってよく、好ましくは溶液pH6−7のポリマーである。最も好ましいポリマーは、メタアクリル酸誘導体であって、商標名 Eudragit L および Eudragit S で知られている。製剤中の腸溶性ポリマーの量は、好ましくは2−5%、最も好ましくは3−4%である。
【0048】
胃中でアセトアルデヒドを局所的に結合する製剤は、液剤であり得る。すなわち、アセトアルデヒド結合物質に加えて、アルギン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸水素ナトリウム、および水を含む混合物である。製剤全体の水の量は、70−90%、最も好ましくは約75−85%である。製剤中のアルギン酸ナトリウムの量は、好ましくは2−10%、最も好ましくは約5%であり、水酸化アルミニウムの量は、好ましくは5−15%、最も好ましくは約10%である。
【0049】
顆粒を含む製剤の相対的組成は、例えば下記のとおりである:
アセトアルデヒド結合物質 60部
キトサン 10−40部
リン酸水素カルシウム 0−30部
【0050】
液剤の相対的組成は、例えば下記のとおりである:
アセトアルデヒド結合物質 10部
アルギン酸ナトリウム 2−10部
水酸化アルミニウム 5−15部
炭酸水素ナトリウム 1−2部
水 70−80部
【0051】
大腸に作用する医薬製剤
「大腸において局所作用を有する長時間作用製剤」は、小腸の末端または大腸までの全過程で製剤が浮遊するまで、容量を長期にわたって放出しないような、すべての一体式または複数式の錠剤、カプセル、顆粒などを意味する。
【0052】
アセトアルデヒド結合物質を大腸で長期にわたり放出する本発明の製剤は、アセトアルデヒド結合物質を小腸の最後の部分までまたは大腸まで保持してから、問題の物質を、放出メカニズムがなにであれ、放出できる。
【0053】
大腸でアセトアルデヒドを結合する医薬組成物は経口投与する。経口投与の薬物を大腸に放出せしめるのに使用できる技術は多数存在する。最も機能的な溶液は、腸溶性ポリマーの使用に基づく。胃の酸性環境で溶解しないが、少なくともpH7で溶解するようなフィルム被膜を、錠剤または顆粒でつくることができる。製剤をつくる際に、大腸の微生物作用で分解するポリサッカライドまたはアゾ結合でつくられたポリマーを使用できる。商標 Oros で知られる製剤の形態も使用でき、その開口部が腸溶性ポリマーで最初に被覆されているとき、その溶液pHは7である。
【0054】
有用なポリマーには、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース-アセテートスクシネート(HPMC-AS)、特に Aqoat(商標)や Aquoat AS-HF(商標)で市販されている等級のもの、セルロースアセテートフタレート(CAP)、Aquateric(商標)で市販されている等級のもの、メタアクリル酸-メチルメタアクリレート-コポリマー、特に Eudraagit-S(商標)で市販されている等級のものがある。
【0055】
本発明の製剤は、小腸の末端または大腸まで有効物質の放出が起きないように調節する少なくとも1つの成分を有する。この成分は、pHにしたがい溶解するポリマー(腸溶性ポリマー)、または大腸の細菌により分泌される酵素の作用で分解するポリマーであり得る。放出箇所を調整するポリマーは、全製剤の周りにフィルムを形成できる。また、複数部製剤に含有されている粒子(顆粒)の周りにもフィルムを形成できる。大腸の細菌により分泌される酵素の作用で分解するポリマーは、一体式製剤における充填剤、また顆粒における充填剤や顆粒から調製される複数ユニット製剤における充填剤でもあり得る。
【0056】
本発明の製剤は腸溶性錠であり、そのフィルム被膜は小腸の末端または大腸の始まりまで溶解しない。フィルムを形成するポリマーの溶解pHは、6.0−7.5、好ましくは6.5−7.0である。フィルムを形成するポリマーの量は、錠剤の全重量の5−20%、好ましくは10−15%である。錠剤の充填剤は、膨張しない製薬添加物、例えばリン酸水素カルシウムであり得る。
【0057】
本発明の製剤はまた、アセトアルデヒド結合物質を含み、腸溶フィルムで被膜された顆粒であり得、フィルム形成ポリマーの溶解pHが6.0−7.5、好ましくは6.5−7.0である。フィルムを形成する腸溶性ポリマーの量は、顆粒の全重量の5−30%、好ましくは15−25%である。顆粒は、20−40%、好ましくは約30%の水難溶性充填剤、例えばリン酸水素カルシウムを含み得る。
【0058】
腸溶性フィルムで皮膜された顆粒の結合剤は、本発明において、腸溶性ポリマーであり得、その溶解pHが6.0−7.5、好ましくは6.5−7.0である。顆粒中の結合剤の量は2−5%、好ましくは3−4%である。
【0059】
本発明の製剤は、腸溶性フィルムが施されている上記の腸溶性顆粒を含む錠剤でもあり得る。この製剤をつくるための錠剤は、腸溶性顆粒を含むのみでなく、直接の打錠に適した微結晶性セルロースなどの充填剤も含む。錠剤中のその量は30−70%、好ましくは40−60%である。
【0060】
医薬組成物の用量単位は、50−500mgのアセトアルデヒド結合物質を好ましくは含む。その量は、好ましくは50−300mgであり、最も好ましくは100−200mgである。
【0061】
大腸の状態で放出される化合物の量は、1時間で好ましくは50−100mgである。
必要なときに、この投与は4−10時間間隔、好ましくは6−8時間間隔で繰り返す。
【0062】
腸溶性顆粒を含み、所望の方法でアセトアルデヒドを結合する腸溶性錠剤の組成は、例えば、下記のとおりである:
Figure 0004691312
【0063】
アセトアルデヒド結合組成物の投与
アルコール飲料の摂取または喫煙などの原因の結果として唾液中に形成されるアセトアルデヒドの量は、例えば、アルコール飲料の摂取または喫煙に関連して、適当な速度でシステインまたは類似のアセトアルデヒド結合物質を放出する製剤を口腔中、上唇の下に入れることで低下せしめ得る。この場合、唾液のアセトアルデヒド量は、プラセボに比して、20%以上、好ましくは40%以上、最も好ましくは60%以上、典型的には60−80%低下する。例えば、製剤中のシステイン100mgは、所望の作用を4−5時間有するのに十分である。必要なときに、前の製剤が溶解した後に新たなものを口に入れる。このことを、血中にアルコールが存する限り繰り返す。
【0064】
同様に、アルコール性飲料摂取の結果として胃中に局所的に増加したアセトアルデヒド量は、胃中でアセトアルデヒド結合化合物を適当な速度で放出する医薬組成物をアルコール性飲料に関連して服用することで、プラセボに比して、20%以上、好ましくは40%以上、最も好ましくは60%以上、典型的には60−80%低下する。
【0065】
本発明により、アセトアルデヒドを結合し、口腔、胃、大腸に作用する製剤を同時に使用できる。
大腸において服用のまたは内因性のエタノールから形成されたアセトアルデヒド含量は、大腸中でアセトアルデヒド結合化合物を適当な速度で放出する医薬組成物を服用することで、プラセボに比して、20%以上、好ましくは40%以上、最も好ましくは60−80%低下する。
【0066】
下記において、本発明を実施例で説明する。
実施例1
アルコール性飲料を摂取する直前に、プラセボか適当な速度で徐々にシステインを放出する製剤かのいずれかを、9人の試験参加者の上唇下の歯肉に接着せしめた。製剤中のシステインの量は100mgである。20分間に、被験者は10容量%のアルコールを含有する飲料の形態でエタノール0.8g/kgを摂取した。次の320分間に、被験者の唾液中のアセトアルデヒド量を20分間隔で測定した。唾液中のアセトアルデヒド含量は、システイン含有製剤を用いた被験者において、対照群の被験者におけるよりも2−5倍、測定全期間で低かった。アルコール摂取後、約66%の発癌性アセトアルデヒドが、アセトアルデヒド結合医薬組成物を使用することで除去された。図1は、対照群(●)と本発明の製剤を使用した群(○)の被験者の唾液で測定されたアセトアルデヒド含量を、時間(分)の関数で示す。
【0067】
実施例2
口腔に入れられる医薬組成物は、長時間の局所作用を有し、下記のように、アセトアルデヒドによる癌の危険性を低下さすために、調製および使用する。
口腔に入れられるカプセルの組成は、例えば、下記のとおりである:
システイン 100.0mg
HPMC(Methocel(商標)) 30.0mg
カルボマー(Carbopol 971P NF(商標)) 6.9mg
ステアリン酸マグネシウム 1.4mg
【0068】
システイン、HPMC、カルボマーを、製薬工業で一般的に用いられているミキサーで注意深く混合した。最終段階で、ステアリン酸マグネシウムも混合物に加え、打錠機の金型の滑剤とした。粉末混合物を通常の打錠機で錠剤(直径9mm)とした。
製剤を摂取アルコールに関連して口中に入れる。血中にアルコールが存在する限り、前のカプセルが溶解した後に新たなカプセルを服用する。
【0069】
実施例3
胃でアセトアルデヒドを結合する局所的長時間作用医薬製剤は、下記のように、アセトアルデヒドによる癌の危険性を低下さすために、調製および使用する。 胃でアセトアルデヒドを局所的に結合する製剤の相対的組成は、例えば、下記のとおりである:
システイン 60部
キトサン 10−40部
リン酸水素カルシウム 0−30部
【0070】
粉末混合物を製薬工業で用いられている通常のミキサー(例えば、ブレンダー)で混合する。ついで、粉末混合物を、顆粒化液として2.5%酢酸を用いて、顆粒にする。顆粒化液は同じブレンダーに加え得る。湿った粉末の塊を、スクリーンプレートまたは穴明きプレート(開き口の直径2mm)を通して圧縮した。形成した顆粒を乾燥し、スクリーンした。スクリーン・フラクション1.2−1.7mmを取りだし、システイン含量が100mgになるように硬ゼラチンカプセル中に分散した。
【0071】
上記のように調製した錠剤を服用して、アルコール性飲料の摂取などで、胃のアセトアルデヒド含量の増加を起こしやすい場合に、アセトアルデヒドにより局所的に起こされた癌の危険性を低下さす。投与は、血中にアルコールが存在する限り4〜6時間の間隔で行う。
【0072】
実施例4
大腸でアセトアルデヒド結合物質を長時間に放出する医薬組成物は、下記のように、アセトアルデヒドによる癌の危険性を低下さすために、調製および使用できる。
所望のように腸溶性顆粒を含み、アセトアルデヒドを結合する腸溶性錠剤の組成は、例えば、下記のとおりである:
Figure 0004691312
【0073】
システインおよび充填剤として働くリン酸水素カルシウムを一緒に混合する。Eudragit S をエタノールに溶解し(20%溶液)、溶液を用いて粉末混合物を湿らす。湿った塊を顆粒に圧縮する。乾燥顆粒をスクリーンし、1.2−1.7mmの顆粒フラクション Aqoat AS-HF で被膜する。被膜液の組成は次のとおり:Aqoat AS-HF 10%、クエン酸トリエチル3.5%、ステアリン酸マグネシウム3%、水83.5%。被膜された顆粒を微結晶性セルロース(例えば、Emcocel LP 200 (商標))と混合し、最後に滑沢剤:ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを混合物に加える。次いで、混合物を打錠し、最後に顆粒の場合と同様にして錠上に腸溶性被膜をつくる。すべての操作段階において、ミキサー、顆粒機、スクリーン装置、フィルム被膜装置、打錠機は、製薬工業で通常使用されているものを使用できる。
【0074】
上記のように調製した錠剤を、アルコール性飲料の摂取とともに経口投与する。投与は、血中にアルコールが存在する限り4−6時間の間隔で行う。
【0075】
実施例5
試験において、システインを徐々に放出する本発明の錠剤を用いて、アセトアルデヒドを腸内容物においてインビトロで不活性化した。製剤は圧搾被膜錠であり、被膜材料は大腸の微生物の影響で変性するポリサッカライド、ペクチンである。試験に使用した製剤の組成は下記のとおりである:
L-システイン 100mg
ペクチン 190mg
微結晶性セルロース 50mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 100mg
ポリビニルピロリドン 42mg
タルク 2mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
【0076】
2人の被験者が試験に参加した。その腸の内容物を Colonsteril 腸排出薬剤の助けで収集した。得られた腸内容物(排出物)を蒸留水で1:1に稀釈し、排出物を処理しやすく、さらに溶性の形態に変える。
【0077】
その後、腸内容物を各50mlの4部に分けた。エタノールをサンプルに加え、各サンプル中の最終濃度を35mMとした。
第1サンプル=システインなしの対照(錠剤の含有添加物、例えばペクチン)
第2サンプル=100mgのシステイン(すなわち、1錠)
第3サンプル=300mgのシステイン(すなわち、3錠)
第4サンプル=500mgのシステイン(すなわち、5錠)
【0078】
サンプルを水浴中で温度37℃(人体の体温に相当)で全期間緩やかに混合しながら、インキュベートした(すなわち、反応を起こす条件を保持)。
500μlのサンプルを排出物サンプルから約1時間間隔で採取し、ガスクロマトグラフィーでアセトアルデヒドとエタノールの濃度を測定した。これらのサンプルを計600分の期間で採取した。
【0079】
図2は、時間関数での腸のアセトアルデヒド含量(μモル/l)を、本発明の製剤が加えられていない対照サンプル、および100、300、500mgの有効物質含有の製剤が加えられている3サンプルについて示す。サンプル中のアセトアルデヒド含量を対照サンプルに比して、100mgシステイン錠は51%、300mgシステイン錠は68%、500mgシステイン錠は66%低下した。
【0080】
このように、サンプルのアセトアルデヒド含量の対応は、本発明の製剤が、いかに腸内容物において微生物の作用でエタノールから生じたアセトアルデヒドの含量を非常に低下するかについての優れた指標である。この状態はインビボでの状態によく相当する。
【0081】
特に驚くべきことに、非常に活性のSH基を含有する有効物質は、腸液中で所望のように適切に反応する。すなわち、例えば、有効物質は腸内容物の他の化合物との反応に無用に消費されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 対照群の唾液中および本発明のアセトアルデヒド結合製剤を使用する試験群の唾液中におけるアセトアルデヒド含量を時間の関数で示す。
【図2】 対照サンプルおよび100、300、500mgのアセトアルデヒド結合物質含有の製剤を加えた3試験サンプルにおけるヒト腸のアセトアルデヒド含量(μモル/l)を時間の関数で示す。

Claims (30)

  1. アセトアルデヒドを長時間、唾液、胃または大腸において局所的に結合する、口腔、咽頭、食道、胃または大腸での癌の発生の局所的な危険性を低下させるための医薬組成物を調製するための、アセトアルデヒド結合化合物の使用、ここで、アセトアルデヒド結合化合物は、D−システインおよびL−システインからなる群から選択され、アセトアルデヒド結合化合物は、該化合物の放出速度を口腔、胃または大腸において調節して、口腔、咽頭、食道、胃または大腸におけるアセトアルデヒド含量を有害と考えられる限界未満に、または医薬組成物を使用しない場合よりも基本的に低く、少なくとも30分間保持するような薬学的に許容される担体と混合されており、そして、
    該医薬組成物は、唾液中のアセトアルデヒドを局所的に結合するよう製剤され、該薬学的に許容される担体が、セルロース誘導体、キトサン、アルギン酸塩、ポリエチレングリコール、カルボマーまたはカルボマー誘導体およびポリカルボフィルからなる群から選択される1以上の担体物質を含む、または、
    該医薬組成物は、胃からのアセトアルデヒドを結合するよう製剤され、該薬学的に許容される担体が、キトサンまたはその誘導体、アルギン酸塩、水酸化アルミニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される1以上の担体物質を含む、または、
    該医薬組成物は、大腸からのアセトアルデヒドを結合するよう製剤され、該薬学的に許容される担体が、pHに依存して溶解するポリマー、および大腸中の微生物の作用の下で分解するポリマーからなる群から選択される1以上の担体物質を含む、
    ここで、該医薬組成物が、単回用量当たり、アセトアルデヒド結合化合物を50−500mg含むことを特徴とする、
    使用。
  2. 該医薬組成物が、唾液中のアセトアルデヒドを局所的に結合するよう製剤され、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)からなる群から選択される1以上の担体物質を含む、請求項1の使用。
  3. 組成物中の担体物質の全量が、10−50重量%であることを特徴とする、請求項1または2の使用。
  4. 1以上の医薬組成物が、口腔中に入れられ、4−10時間の間隔で新しいものと置きかえられることを特徴とする、請求項1から3のいずれかの使用。
  5. 該医薬組成物が、胃からのアセトアルデヒドを結合するよう製剤され、組成物が、炭酸水素ナトリウムを担体物質重量の10−30%含むことを特徴とする、請求項1の使用。
  6. 組成物中の担体物質の全量が、10−50重量%であることを特徴とする、請求項1または5の使用。
  7. 組成物が、結合剤としてその溶解pHが6−7である腸溶性ポリマーを、製剤の全重量の2−5%用いて、顆粒化されていることを特徴とする、請求項1または5または6の使用。
  8. 組成物が、アルギン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸水素ナトリウムを含み、組成物の重量の、70−90%の水を含む液体製剤であることを特徴とする、請求項1または5または6のいずれかの使用。
  9. 1以上の医薬組成物が、4−10時間の間隔で呑み込まれることを特徴とする、請求項1または5から8のいずれかの使用。
  10. 該医薬組成物が、大腸からのアセトアルデヒドを結合するように製剤された、腸溶性ポリマーを含む被覆を含む被覆錠剤であり、腸溶性ポリマーが、pH6.0−7.5の溶液中で加水分解され、被覆錠剤の全重量中の腸溶性ポリマーが5−20%であることを特徴とする、請求項1の使用。
  11. リン酸水素カルシウムおよび/または微結晶性セルロースである非膨張性医薬添加剤が調製された錠剤中に充填剤として使用され、錠剤中のその量が30−70%であることを特徴とする、請求項1または10の使用。
  12. 組成物が、腸溶性フィルムで被膜され、アセトアルデヒド結合化合物を含む顆粒を含み、その顆粒のフィルム形成腸溶性ポリマーが、pH6.0−7.5の溶液中で加水分解され、顆粒の全重量中の腸溶性ポリマーが5−30%であり、顆粒が充填剤として難溶性物質を20−40%含んでいてもよく、およびpH6.0−7.5の溶液中で加水分解される腸溶性ポリマーを結合剤として顆粒中に2−5%の量で含んでいてもよいことを特徴とする、請求項1または10または11の使用。
  13. 医薬組成物中の担体物質が腸溶性ポリマーの群から選択される1以上の物質を含む、請求項1または10から12のいずれかの使用。
  14. 1以上の医薬組成物が、4−10時間の間隔で呑み込まれることを特徴とする、請求項1または10から13のいずれかの使用。
  15. D−システインおよびL−システインからなる群から選択されるアセトアルデヒド結合化合物を含む、アセトアルデヒドに起因する口腔、咽頭、食道、胃での癌の発生の局所的な危険性を低下させるための医薬組成物であって、該医薬組成物の摂取により唾液中のアセトアルデヒドが局所的に結合されて無害な形態となり、該医薬組成物の摂取が、アルコール消費または喫煙またはアルコールまたはアセトアルデヒド含有食物の飲食に関連してなされ、該医薬組成物が、対象中および/または血中および/または喫煙と関連してアルコールが存在するかぎり摂取され、かつ、該医薬組成物が、唾液中のアセトアルデヒドを局所的に結合するよう製剤され、該組成物が、セルロース誘導体、キトサン、アルギン酸塩、ポリエチレングリコール、カルボマーまたはカルボマー誘導体およびポリカルボフィルからなる群から選択される1以上の担体物質を含み、
    ここで、該医薬組成物が、単回用量当たり、アセトアルデヒド結合化合物を50−500mg含むことを特徴とする医薬組成物。
  16. メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)からなる群から選択される1以上の担体物質を含む、請求項15の医薬組成物。
  17. 組成物中の担体物質の全量が、10−50重量%であることを特徴とする、請求項15または16の医薬組成物。
  18. 1以上の医薬組成物が、口腔中に入れられ、4−10時間の間隔で新しいものと置きかえられることを特徴とする、請求項15から17のいずれかの医薬組成物。
  19. D−システインおよびL−システインからなる群から選択されるアセトアルデヒド結合化合物を含む、アセトアルデヒドに起因する胃での癌の発生の局所的な危険性を低下させるための医薬組成物であって、該医薬組成物の摂取により胃中のアセトアルデヒドが局所的に結合されて無害な形態となり、該医薬組成物の摂取が、アルコール消費または喫煙またはアルコールまたはアセトアルデヒド含有食物の飲食に関連してなされ、該医薬組成物が、対象中および/または血中および/または喫煙と関連してアルコールが存在するかぎり摂取され、かつ、該医薬組成物が、胃からのアセトアルデヒドを結合するよう製剤され、該組成物が、キトサンまたはその誘導体、アルギン酸塩、水酸化アルミニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される1以上の担体物質を含み、
    ここで、該医薬組成物が、単回用量当たり、アセトアルデヒド結合化合物を50−500mg含むことを特徴とする、医薬組成物。
  20. 該組成物が、炭酸水素ナトリウムを担体物質重量の10−30%含むことを特徴とする、請求項19の医薬組成物。
  21. 組成物中の担体物質の全量が、10−50重量%であることを特徴とする、請求項19または20の医薬組成物。
  22. 組成物が、結合剤としてその溶解pHが6−7である腸溶性ポリマーを、製剤の全重量の2−5%用いて、顆粒化されていることを特徴とする、請求項19から21のいずれかの医薬組成物。
  23. 組成物が、アルギン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸水素ナトリウムを含み、組成物の重量の、70−90%の水を含む液体製剤であることを特徴とする、請求項19から21のいずれかの医薬組成物。
  24. 1以上の医薬組成物が、4−10時間の間隔で呑み込まれることを特徴とする、請求項19から23のいずれかの医薬組成物。
  25. D−システインおよびL−システインからなる群から選択されるアセトアルデヒド結合化合物を含む、アセトアルデヒドに起因する大腸での癌の発生の局所的な危険性を低下させるための医薬組成物であって、該医薬組成物の摂取により大腸中のアセトアルデヒドが局所的に結合されて無害な形態となり、該医薬組成物の摂取が、アルコール消費または喫煙またはアルコールまたはアセトアルデヒド含有食物の飲食に関連してなされ、該医薬組成物が、対象中および/または血中および/または喫煙と関連してアルコールが存在するかぎり摂取され、かつ、該医薬組成物が、大腸からのアセトアルデヒドを結合するよう製剤され、該組成物が、pHに依存して溶解するポリマー、および大腸中の微生物の作用の下で分解するポリマーからなる群から選択される1以上の担体物質を含み、
    ここで、該医薬組成物が、単回用量当たり、アセトアルデヒド結合化合物を50−500mg含むことを特徴とする、医薬組成物。
  26. 該医薬組成物が、腸溶性ポリマーを含む被覆を含む被覆錠剤であり、腸溶性ポリマーが、pH6.0−7.5の溶液中で加水分解され、被覆錠剤の全重量中の腸溶性ポリマーが5−20%であることを特徴とする、請求項25の医薬組成物。
  27. リン酸水素カルシウムおよび/または微結晶性セルロースである非膨張性医薬添加剤が調製された錠剤中に充填剤として使用され、錠剤中のその量が30−70%であることを特徴とする、請求項25または26の医薬組成物。
  28. 組成物が、腸溶性フィルムで被膜され、アセトアルデヒド結合化合物を含む顆粒を含み、その顆粒のフィルム形成腸溶性ポリマーが、pH6.0−7.5の溶液中で加水分解され、顆粒の全重量中の腸溶性ポリマーが5−30%であり、顆粒が充填剤として難溶性物質を含んでいてもよく、およびpH6.0−7.5の溶液中で加水分解される腸溶性ポリマーを結合剤として顆粒中に2−5%の量で含んでいてもよいことを特徴とする、請求項25から27のいずれかの医薬組成物。
  29. 医薬組成物中の担体物質が腸溶性ポリマーの群から選択される1以上の物質を含む、請求項25から28のいずれかの医薬組成物。
  30. 1以上の医薬組成物が、4−10時間の間隔で呑み込まれることを特徴とする、請求項25から29のいずれかの医薬組成物。
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