JP4688363B2 - ウエハ加熱装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にウエハを加熱するのに用いるウエハ加熱装置とその製造方法に関するものである。例えば、半導体ウエハや液晶基板あるいは回路基板等のウエハ上に半導体薄膜を生成したり、前記ウエハ上に塗布されたレジスト液を乾燥焼き付けしてレジスト膜を形成するのに好適なウエハ加熱装置に関するもので、特に高温での処理が必要とされている高誘電率層間絶縁膜形成用のウエハ加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体製造装置の製造工程における、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理、レジスト膜の焼き付け処理等においては、半導体ウエハ(以下、ウエハと略す)を加熱するためにウエハ加熱装置が用いられている。
【0003】
従来の半導体製造装置は、まとめて複数のウエハを成膜処理するバッチ式のものが使用されていたが、ウエハの大きさが8インチから12インチと大型化するにつれ、処理精度を高めるために、一枚つ処理する枚葉式と呼ばれる手法が近年実施されている。しかしながら、枚葉式にすると1回当たりの処理数が減少するため、ウエハの処理時間の短縮が必要とされている。このため、ウエハ支持部材に対して、ウエハの加熱時間の短縮、ウエハの吸着・脱着の迅速化と同時に加熱温度精度の向上が要求され、加熱処理温度についてもウエハに成膜するレジストの種類が多様化され、600℃程度までの処理温度が要求されている。
【0004】
このうち半導体ウエハ上へのレジスト膜の形成にあたっては、図4に示すような、アルミニウム合金やステンレス鋼等の金属からなる均熱板52の一方の主面をウエハWを載せる載置面53とし、他方の主面には複数個のシーズヒータ55を当接させ、押さえ板54にて保持してなるウエハ加熱装置51が用いられていた。ここで、前記均熱板52は支持枠57により保持され、給電部56から供給される電力によりシーズヒータ55を発熱させることにより均熱板52の温度を調整するようになっていた。
【0005】
そして、ウエハ加熱装置51の載置面53に、レジスト液が塗布されたウエハWを載せたあと、シーズヒータ55を発熱させることにより、均熱板52を介して載置面53上のウエハWを加熱し、レジスト液を乾燥焼付けしてウエハW上にレジスト膜を形成するようになっていた。
【0006】
そこで、成膜処理やエッチング処理では、図5に示すようなウエハ加熱装置31が用いられている。これは、アルミナ、窒化珪素、あるいは窒化アルミニウムを主成分とする板状セラミック体32内に発熱抵抗体33を埋設し、前記板状セラミック体32の一方の主面をウエハWの載置面34とするとともに、他方の主面に発熱抵抗体33と電気的に接続された給電部35を具備してなる。
【0007】
また、レジスト膜形成用のウエハ加熱装置に関しては、図6に示すように、板厚が2mm〜7mmである炭化珪素質焼結体からなる均熱板2の一方の主面をウエハの載置面3とするとともに、他方の主面に絶縁層4を介して発熱抵抗体5及び該発熱抵抗体5と電気的に接続される給電部6を設けてウエハ加熱装置を構成したものが提案されている(特願平11−184458号公報、特願2000−259807号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示すウエハ加熱装置51において、アルミニウム合金を用いた均熱板52ではアルミニウム合金の耐熱性より使用温度が制限されるという問題があった。即ち、シーズヒータ55を400℃以上に加熱した場合は、アルミニウム合金が熱により変形を起こしウエハ上のレジスト膜の形成に問題が発生した。さらに、シーズヒータ55を加熱した場合にはアルミニウム合金の融点に達し、均熱板52の溶融という問題が発生した。一方、ステンレス鋼を用いた均熱板52では、ステンレス鋼の熱伝導率がアルミニウムに比べ劣るため、ウエハ載置面の温度バラツキが大きくなるという課題があった。
【0009】
また、ステンレス鋼を用いた均熱板52にてレジスト膜を貼付けるためにウエハを加熱すると、▲1▼温度ムラのために乾燥焼付けされるレジスト膜の組織が粗くなる、▲2▼露光処理時におけるレジスト膜の感光精度が悪くなるのでパターン形状が不均一なものとなるといった課題があり、近年要求されている微細な配線を高密度に形成することは難しかった。
【0010】
同様に、図5に示すウエハ加熱装置31においても、アルミナや窒化珪素を主成分とする絶縁性セラミックスを用いると、熱伝導が良くないため、載置面34の温度バラツキが比較的大きくなり微細な配線を高密度に形成することは難しかった。
【0011】
一方、図5に示すウエハ加熱装置31において、窒化アルミニウム質セラミックスを主成分とする絶縁性セラミックスを用いると、熱伝導率における問題点は改善されたが、窒化アルミニウムが空気中の水分と反応してアンモニアガスを発生させ、これがレジスト液もしくはレジスト膜に悪影響を与えるという問題点があった。
【0012】
図6に示すウエハ加熱装置に用いる炭化珪素セラミックヒーターでは、高温における発熱抵抗体中のガラス成分の耐熱性が低いため、400℃以上に加熱した場合には発熱抵抗体中のガラス成分の軟化が一部進行し、その結果として抵抗変化が発生し、最悪の場合にはヒーターが断線に至るという問題点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題について鋭意検討した結果、均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、絶縁層、発熱抵抗体においても成分・特性等の検討の結果上記課題を解決できることを見出した。
【0014】
即ち、本発明のウエハ加熱装置は、均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、前記発熱抵抗体は、ガラスを含み該ガラス成分がCa,SiおよびAlを含む結晶相を含有し、該結晶相がアノーサイトであり、X線回折ピークにおけるSiの(220)面に対する前記アノーサイトの(−202)面の強度比が50%以上であり、金属成分としてPt族金属を主成分として含有し、室温から600℃まで1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体の抵抗変化率が2%以下であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のウエハ加熱装置は、均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、前記発熱抵抗体は、ガラスを含み、該ガラス成分がSiおよびAlを含む結晶相を含有し、該結晶相がムライトであり、X線回折ピークにおけるSiの(111)面に対する前記ムライトの(210)面の強度比が50%以上であり、金属成分として、Pt族金属を主成分として含有し、600℃×1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体の抵抗変化率が2%以下であることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明のウエハ加熱装置は、均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、前記発熱抵抗体は、ガラスを含み、該ガラス成分がZrおよびSiを含む結晶相を含有し、該結晶相がジルコンであり、X線回折ピークにおけるSiの(111)面に対する前記ジルコンの(200)面の強度比が50%以上であり、金属成分として、Pt族金属を主成分として含有し、600℃×1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体の抵抗変化率が2%以下であることを特徴とする。
そして、本発明のウエハ加熱装置は、上記各構成において、前記均熱板の他方の主面にガラスからなる絶縁層を介して前記発熱抵抗体を有し、前記発熱抵抗体のガラスの軟化点が、前記絶縁層に含まれる前記ガラスの転移点より低く且つこのガラスの転移点が前記発熱抵抗体の使用温度よりも高いことを特徴とする。
【0017】
そして、前記均熱板の厚みを1〜20mm、かつ前記他方の主面の表面粗さRa1.0μm以下とし、前記均熱板のガラス焼き付け前の熱処理温度を前記絶縁層のガラスの作業点温度より200℃以上高い温度にて熱処理を行うことを特徴とする。
【0018】
さらに、前記絶縁層が、SiO2を主成分とする非晶質ガラスにて構成され、且つガラス転移点までの熱膨張率が均熱板の熱膨張率に対し−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲内にあることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は本発明のウエハ加熱装置1の一例を示す断面図であり、炭化珪素質セラミックスの板状体からなる均熱板2の一方の主面を、ウエハWを載せる載置面3とするとともに、他方の主面に形成されたSiO2からなる酸化膜21の上にガラスからなる絶縁層4を介して発熱抵抗体5を形成し、この発熱抵抗体5と電気的に接続する給電部6を備えてウエハ加熱装置1を構成したものである。
【0021】
図2を用いて、さらに本発明のウエハ加熱装置1の構造を詳細に説明する。炭化珪素質セラミックスからなる板状体2のウエハ載置面3を除く表面には、酸化雰囲気中で熱処理することにより生成したSiO2からなる酸化膜21が形成されている。そして、この酸化膜21の上にガラスからなる絶縁層4が形成され、さらにその上に、Pt族金属と結晶化ガラスからなる発熱抵抗体5が形成され、この発熱抵抗体5には給電部6が形成されてセラミックヒーターを構成してある。このセラミックヒーターを支持体11に接合し、上記給電部6に導通端子7を押圧して接続することによりウエハ加熱装置1を構成している。また、ウエハWは、支持ピン22により載置面3から離間して保持される。これにより、ウエハWが板状体2に片当たりして温度分布が悪くなるといった問題を防止している。
【0022】
本発明のウエハ加熱装置1は、前記均熱板2の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、室温から600℃で1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体5の抵抗変化率を2%以下とすることにより、600℃における処理後の均熱板2の温度バラツキも抑えられ安定して製品を供給できる。前記発熱抵抗体5の抵抗変化が2%をえた場合にはウエハ載置面3の温度に顕著に影響が出てしまい、ウエハ加熱装置1としての温度バラツキの要求(設定温度に対しバラツキはレンジにて1%以内)を満足しなくなる。
【0023】
また、前記発熱抵抗体5がガラスを含み、このガラス成分がCa,Si,Al等を含む結晶相を含有し、X線回折における標準として添加したSiとのピークに対する前記結晶の強度比が50%以上とすることが好ましい。以上のような発熱抵抗体5の成分にすることにより従来50℃〜350℃の耐久試験で抵抗変化を起こし最悪の場合には断線していた発熱抵抗体5の寿命を50℃〜600℃まで延ばすことができるのである。
【0024】
また、結晶相を包含するガラスは、Zn、Pb、B、Bi、Sb等を適宜含有させることにより焼き付け温度を低減させることが可能となる。結晶相としては、アノーサイト、ムライト、ジルコンが熱膨張率からみて好ましいが、中でもアノーサイトを使用することが最も好ましい。また、結晶化により生成する結晶量を測定することは難しいが今回結晶化の判定方法として、例えばアノーサイトの結晶化度については、図3に示すように、CaAl2Si28の(−202)面とSiの(220)のX線回折のメインピ−ク強度比を測定して計算した。CaAl2Si28とSiの最大ピークはそれぞれ(004)面と(111)面であるが2θの位置が重なるため(−202)面と(220)面のピーク強度を用いることとした。またピークの強度については2θが20°と90°のグランドの強度を線で結びベースの強度とし、ベースの強度からのピーク高さを用いて計算することとした。同様にムライトについてはAl6Si213 の(210)面とSiの(111)面及びジルコンについてはZrSiO4の(200)面とSiの(111)面のX線回折のメインピ−ク強度比を測定して計算した。
【0025】
本発明はセラミックスからなる均熱板2の一方の主面をウエハ載置面とし、他方の主面に酸化膜21と、ガラスからなる絶縁層4をこの順に備え、該絶縁層4上に発熱抵抗体5を備えているため、絶縁層4および該絶縁層4上の発熱抵抗体5の熱膨張係数は炭化珪素質セラミックスに近いほど耐久試験における寿命を伸ばすことになるからである。結晶相としてアノ−サイトが優れている理由として板状体2との熱膨張係数の差が上記範囲内に入っているため、ヒーターとしての耐久性も他の結晶化ガラスに比べ優れている。
【0026】
ガラスを結晶化させる方法としては、例えば一旦ガラス層を溶融生成させた後、該ガラス層を結晶核生成温度付近で一旦1時間程度保持させ、結晶核を十分生成させたのち、結晶生成温度まで昇温させてガラスを結晶化させる方法がある。
【0027】
なお、発熱抵抗体5に含有されるガラス中の結晶相の同定は、X線回折(理学電気社製)により同定した。また、ガラスの転移点および軟化点の測定は、示差走査熱量分析計を用いて、温度を上昇させながら熱の出入りを測定し、ベースラインの最初の吸熱シフト部分の漸近線の交点をガラス点移転とし、その次に出現する緩やかな発熱ピークの両側の漸近線の交点を軟化点とした。
【0028】
発熱抵抗体5の抵抗変化を抑えるためには、発熱抵抗体はガラスを含み、このガラスの軟化点が、前記絶縁層4に含まれるガラスの転移点より低く且つこのガラスの転移点がヒーターの最高使用温度よりも高いガラスを用いることが好ましい。発熱抵抗体5は、絶縁層4との密着性を高めるためにガラスを含み、このガラスの軟化点が絶縁層4に含まれるガラスの転移点より低いことが、発熱抵抗体5の加工精度を向上させる上で好ましい。ガラスは、転移点以上の温度では高粘度の粘性流体であると考えられる。このため、絶縁層4に含まれるガラスの転移点より発熱抵抗体5に含まれるガラスの軟化点を低くし、発熱抵抗体5の焼き付け時に、基材となる絶縁層4に影響がでないようにする。また、同時に発熱抵抗体ガラスのガラス転移点がヒーターの最高使用温度よりも低い場合には前述のようにガラスが高粘度の粘性流体であるため、通電耐久をした際抵抗変化が発生する。
【0029】
また、前記発熱抵抗体5は、金属成分としてPt族金属を主成分とするものとすることが好ましい。500℃程度の高温で均熱板2の表面に形成する発熱抵抗体5の材料としては、耐酸化性良好なPt族金属を主成分としたものにする方が良好な耐久性を期待できるからである。
【0030】
ガラスと金属の混合比率は、重量比で40:60〜80:20のものを用いることができる。該比率が40:60より小さいと、ガラス量が少な過ぎて発熱抵抗体5の剥離強度が4kg/mm2以下になってしまうので好ましくない。また、該比率が80:20より大きくなると、焼成後に均熱板2となる板状体面内の発熱抵抗体5の抵抗値がブロック毎にばらついたり断線が発生しやすくなったりするので好ましくない。
【0031】
また、前記均熱板2の厚みが1〜20mmかつ前記他方の主面の表面粗さRaを1.0μm以下とし、絶縁層4のガラスの作業点温度より200℃以上高い温度にて熱処理を行うことが好ましい。
【0032】
前記板状体2の厚みとしては1〜20mmとする。さらに好ましくは3〜15mmとすることが好ましい。これにより、均熱板2の凹部の加工性及びウエハ載置面3の温度特性、通電耐久性が信頼性高く形成することが可能になる。この厚みtを1mm未満とすると、板状体2に凹部加工を行う際、クラック及び加工不良が多数発生する。また、仮に凹部加工が無い場合でも均熱板2の強度不足により例えば600℃まで昇温した場合、均熱板2にクラックが発生するという問題点があった。また20mmより大きくすると昇温した際ウエハ載置面3の温度が安定するまでに時間を要する点また均熱板2の側面からの放熱量も大きくなりウエハ載置面3の温度バラツキ、低消費電力化といった観点より問題が残る。
【0033】
また、前記均熱板2のガラスを塗布する面の表面粗さRaは1.0μm以下とし、均熱板2のガラス焼き付け前の熱処理温度はガラスの作業点温度より200℃以上高い温度として熱処理を行うことが好ましい。ガラスを塗布する面の表面粗さRaが1.0μmより大きい場合には、ガラスを塗布した際気泡が含まれた状態で成膜されてしまい、ガラスを焼き付けた後気泡部分が欠陥として残ってしまい、絶縁・耐電圧性に問題点が残る。前記均熱板2の表面粗さRaは、さらに好ましくは0.4μm以下とすることが好ましい。
【0034】
また、均熱板2のガラス焼き付け前の熱処理温度としてはガラスの作業点温度より200℃未満の場合にはガラスを焼き付けた際、絶縁層4を構成するガラス成分中の酸素の拡散が酸化膜21をえ、炭化珪素と酸素が反応し、絶縁層4が発泡して絶縁・耐電圧がとれないという問題点があった。なお、信頼性及び生産性から考慮すると300〜500℃高い温度にて熱処理を行うことが好ましい。
【0035】
前記絶縁層4のガラスにおいてはSiO2を主成分とする非晶質ガラスにて構成され、且つ均熱板の熱膨張率に対しガラス転移点までの熱膨張率が−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲内のガラスを用いることとする。絶縁層4のガラス成分としてSiO2を主成分として用いた場合には均熱板2の酸化膜の成分と同材質のため製品作製中における熱処理工程での熱応力が小さいため信頼性高く形成することができる。一方、絶縁層4のガラス成分としてSiO2以外を主成分とした場合には前述のSiO2を主成分としたガラスとは反対に熱応力により酸化膜21にクラックが入り信頼性高く形成することができない。
【0036】
また、非晶質のガラスを用いる理由としては、例えば結晶化ガラスは結晶核を生成する過程においてガラスの膨張・収縮が発生する。このため結晶化ガラスを用いた場合には、非晶質のガラスを用いた場合に比べ、ガラスの層の欠陥を防止する方法が困難である。このガラス層の欠陥が絶縁・耐電圧の低下の原因であるためガラスの欠陥をより少なく形成することのできる非晶質のガラスを用いることとする。
【0037】
また、ガラス転移点までの熱膨張率が均熱板2の熱膨張率に対し−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲をえた場合にはガラスに残留する応力が大きくなり板状体2の平坦度を変化させ、最悪の場合には絶縁層4のガラス自体が残留応力に耐えることができなくガラスにクラックが入るという問題点が発生する。
【0038】
なお、ガラスは転移点以上の温度では高粘度の粘性流体であるため転移点以上の温度にて応力が発生した場合にはガラスの粘性のためガラスの変形にて応力を緩和してくれる。このため均熱板の熱膨張率に対しガラス転移点までの熱膨張率が−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲内のガラスを用いる必要がある。
【0039】
均熱板2の材質としては炭化珪素質セラミックスを用いることとする。均熱板2の材質をアルミナ、窒化珪素を用いた場合には熱伝導率が低いため、ウエハ載置面3の温度がばらつくという問題点が発生する。また窒化アルミニウム質セラミックスを用いた場合には前記温度バラツキは解決されるが、アンモニアガスが発生するという問題が発生する。
【0040】
均熱板2を形成する炭化珪素質焼結体は、主成分の炭化珪素に対し、焼結助剤として硼素(B)と炭素(C)を含有した焼結体や、主成分の炭化珪素に対し、焼結助剤としてアルミナ(Al23)とイットリア(Y23)を含有し1900〜2200℃で焼成した焼結体を用いることができ、また、炭化珪素はα型を主体とするもの、あるいはβ型を主体とするもののいずれであっても構わない。
【0041】
また、ウエハ載置面3の赤外線放射率は80%以上になるようにウエハ載置面3の研磨を行うことが好ましい。これにより、均熱板2の熱が載置面3から赤外線および遠赤外線でウエハWに高効率で放射されるので、載置面3表面の温度が一定になりやすく、また、ウエハWの加熱効率が高くなる。
【0042】
さらに、支持体11に固定したあとの均熱板2の平坦度が80μm以下、さらに好ましくは、40μm以下とすることが好ましい。均熱板2の平坦度を80μm以下にする理由は、ウエハWと均熱板2との間隔を管理することにより、ウエハWを急昇温させた場合に、ウエハW面内の温度を精密に管理することができるようにするためである。
【0043】
また、均熱板2とウエハWの間隔は、外周部より中心部を狭くする方が好ましい。板状体2の温度分布を一定にするため、発熱抵抗体5の発熱分布は、中心部より熱が外に逃げやすい外周部の方が発熱量が多くなるようにしている。このため、急昇温させる場合、ウエハWの中心部の昇温がどうしても遅れやすい傾向になるからである。この傾向を少なくするために、均熱板2とウエハWの間隔は、外周部より中心部の方を狭くする方が、均熱板2の温度変化に対して応答性が早くなるので好ましい。
【0044】
さらに板状体2は、均熱板2と支持体11の外周にボルト17を貫通させ、均熱板2側より弾性体8、座金18を介在させてナット19を螺着することにより弾性的に固定している。これにより、均熱板2の温度を変更したり、載置面3にウエハを載せ均熱板2の温度が変動したりした場合に、支持体11変形が発生しても、上記弾性体8によってこれを吸収し、これにより均熱板2の反りを防止し、ウエハW加熱におけるウエハW表面に温度分布が発生することを防止できる。
【0045】
また、均熱板2の温度調整用の熱電対10は、均熱板2の中央部のウエハ載置面3の直近に設置され、熱電対10の温度を基に板状体2の温度を調整する。発熱抵抗体5が複数のブロックに別れており、個別に温度制御する場合は、それぞれの発熱抵抗体5のブロックに測温用の熱電対10を設置する。熱電対10としては、その応答性と保持の作業性の観点から、外径1.0mm以下のシース型の熱電対10を使用することが好ましい。また、均熱板2に埋め込まれた先端部に力が掛からないように熱電対10の途中が支持部7の板状構造部13に保持されている。この熱電対10の先端部は、均熱板2に孔が形成され、この中に設置された円筒状の金属体の内壁面にバネ材により押圧固定することが測温の信頼性を向上させるために好ましい。
【0046】
また、発熱抵抗体5を複数のブロックに分割する場合は、そのブロック毎にその中央部に温度制御用の熱電対10を設置し、各々独立に温度制御することが好ましい。
【0047】
そして、このウエハ加熱装置1によりウエハWを加熱するには、不図示の搬送アームにて載置面3の上方まで運ばれたウエハWを不図示のリフトピンにて支持したあと、リフトピン8を降下させてウエハWを載置面3上に載せる。
【0048】
次に、給電部6に通電して発熱抵抗体5を発熱させ、絶縁層4及び均熱板2を介して載置面3上のウエハWを加熱する。均熱板2を炭化珪素質焼結体により形成すると、熱を加えても変形が小さく、板厚を薄くできるため、所定の処理温度に加熱するまでの昇温時間及び所定の処理温度から室温付近に冷却するまでの冷却時間を短くすることができ、生産性を高めることができるとともに、80W/m・K以上の熱伝導率を有することから、薄い板厚でも発熱抵抗体5のジュール熱を素早く伝達し、載置面3の温度バラツキを極めて小さくすることができる。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
【0050】
実施例 1
炭化珪素原料に3重量%のB4Cと2重量%の炭素を適量のバインダおよび溶剤を用いて混合し、造粒したあと成形圧100MPaで成形し、1900〜2100℃で焼成して、熱伝導率が80W/m・Kであり、外径が230mmの円盤状の炭化珪素質焼結体を得る。そして、両面を平面研削した後、炭化珪素質焼結体の厚みを0.5〜30mmの範囲にて作製を行い、熱処理を各々施しSiO2からなる膜21を形成した後、表面に200μmのガラスペーストをプリント形成し、焼き付け処理することにより絶縁層4を形成し、絶縁層4の上に発熱抵抗体5を形成した。発熱抵抗体5については各々ガラスの種類と金属成分との組み合わせを変更して試料を作製した。評価については、温度バラツキと耐久性の確認を行い、温度バラツキについては日本アビオニクス株式会社製のコンパクトサーモTVS−2200MK−IISTを使用して測定した。評価方法としては、最高温度部が600℃の時の温度バラツキが1%以下の試料を用いて試料の最高温度部が600℃になるように通電を行い、その後抵抗変化及び温度バラツキの測定を行った。なお今回絶縁層のガラスとしてはガラスの熱膨張率は、3.4×10-6/℃のものを用いた。
【0051】
ガラスに含まれる結晶相の量の測定は、ガラスを乳鉢で粉砕した粉末90重量%に対しSi粉末(H.C.Starck:Grade AX05)10重量%を十分混合した粉末についてX線回折(リガク製:RINT1400V型)におけるSiのピーク高さに対するガラスの結晶相のメインピークの高さの比率を測定した。
【0052】
結果を、表1に示した。
【0053】
【表1】
Figure 0004688363
【0054】
表1に示したように、Siの(220)面に対するCaAl2Si28のX線回折の(−202)面のX線回折のメインピ−ク強度比50%未満であるNo.1,2、もしくは金属成分として、Pt族金属を主成分として用いていないNo.8〜10は、発熱抵抗体の通電試験においては抵抗変化率が大きく、温度バラツキも大きくなっていることが確認された。これに対し、発熱抵抗体においてガラス成分がCa,Si,Al等を含む結晶相を含有し且つCaAl2Si28の(−202)面とのX線回折のメインピ−ク強度比50%以上であり、また金属成分として、Pt族金属を主成分とするNo.3〜7は、抵抗変化率も低く温度バラツキについても小さく抑えられていた。また、Al6Si213 の(210)面とSiの(111)面及びZrSiO4の(200)面とSiの(111)面のX線回折のメインピ−ク強度比50%以上であり、また金属成分として、Pt族金属を主成分とするNo.11、12も、抵抗変化率も低く温度バラツキについても小さく抑えられることが確認できた。
【0055】
実施例 2
ここでは、発熱抵抗体5に含まれるガラスの軟化点と絶縁層4に含まれるガラスの転移点の関係と、発熱抵抗体5の抵抗値バラツキとの相関を調べた。また同様に発熱体抵抗体5に含まれるガラスの転移点とヒーターの使用温度の関係も調べた。試験においては実施例1と同様な方法で作製したガラスからなる絶縁層4を形成した炭化珪素質基板を用いて、さらに、絶縁層4上に30重量%のPtを含有するガラスペーストをプリントし、発熱抵抗体5を焼き付け処理した。
【0056】
このようにして準備したサンプルの発熱抵抗体5の抵抗値を5cmのブロックに分割し、それぞれ同一の抵抗値に調整するブロック毎に、バラツキを調査した。バラツキは、以下の式により計算した。
【0057】
バラツキ=(最大抵抗値−最小抵抗値)/最大抵抗値×100
平坦度がほぼ同等の各3個の試料を準備し、3個のサンプルのバラツキの平均をとり、データとした。またガラスの転移点とヒーターの使用温度については実際にヒーターを通電し、通電前後の抵抗変化率にて評価を行った。
【0058】
なおガラスの転移点および軟化点については、リューターを用いてガラス部分を削り取り、回収したガラス粉末を示差走査熱量分析計により評価した。評価方法については、データの吸熱ピークを確認し、低温側から転移点、軟化点の温度と判定し、この温度差を測定した。発熱抵抗体5の部分は、できるだけ金属分を含まない部分を選び、窒素ガスをフローさせながら、金属による影響を抑制して評価した。
【0059】
結果を、表2、表3に示した。
【0060】
【表2】
Figure 0004688363
【0061】
【表3】
Figure 0004688363
【0062】
表2に示したように、絶縁層4に含まれるガラスの転移点温度から、発熱抵抗体5に含まれるガラスの転移点温度を引いた差が負となるNo.8〜10は、抵抗値バラツキが大きくなったが、前記差が正もしくは0となるNo.1〜7は、抵抗値バラツキが小さくなった。また、No.10については、絶縁層4の組織内に発泡した部分が発生した。以上の結果から、発熱抵抗体5に含まれるガラスの軟化点を絶縁層4に含まれるガラスの転移点より高くすることが、抵抗値分布を改善するために有効であることが判った。
【0063】
また表3に示したように、ヒーター温度から、発熱抵抗体5に含まれるガラスの転移点温度を引いた差が、正もしくは0となるNo.1、2、5〜7は、抵抗変化が大きく、前記差が負となるNo.3、4、8は、抵抗変化が小さくなった。以上の結果から、ヒーターの使用する温度を発熱抵抗体5に含まれるガラスの転移点より低くすることが、ヒーター使用時における発熱抵抗体の抵抗変化を改善するために有効であることが判った。
【0064】
実施例 3
実施例1と同様な方法で作製した炭化珪素焼結体に熱処理を各々施しSiO2からなる酸化膜21を形成した。その後炭化珪素質焼結体の表面粗さを測定した後、表面に200μmのガラスペーストをプリント形成し、焼き付け処理することにより絶縁層4を形成し、絶縁層4の外観及び耐電圧性の評価を行った。耐電圧特性においては1.5kV以下で閃光/短絡の有無を判断基準として評価を行った。なお今回絶縁層のガラスとしてはガラスの熱膨張率は、3.4×10-6/℃のものを用いた。
【0065】
結果を、表4に示した。
【0066】
【表4】
Figure 0004688363
【0067】
表4から判るように、全く熱処理を施していないNo.1は、表面に形成されたSiO2が無いためガラスからなる絶縁層4を形成した際に、炭化珪素質セラミックとガラスが反応を起こし絶縁層4は発泡した状態にて形成され外観及び耐電圧特性についても満足な特性が得られることができなかった。また、同様にガラス焼き付け前の熱処理の温度がガラスの焼き付け温度と同一温度No.2及び100℃高い温度No.3は絶縁層4を形成した際に、一部発泡が見られ耐電圧特性についてもNo.1と同様に満足な結果を得られなかった。
【0068】
これに対し、ガラス焼き付け前の熱処理の温度がガラスの焼き付け温度に比べ200℃以上高い温度で処理をしたNo.4〜9は、ガラス層のハジケが発生せず均質なガラス層が生成できた。また、耐電圧特性においても十分に満足することが判った。
【0069】
次に、ガラス焼き付け前の熱処理の温度がガラスの焼き付け温度に比べ300℃以上高い温度の熱処理条件を用いて板状体2の表面粗さと絶縁層4の外観及び耐電圧特性影響を調べた。表1に示しているように、均熱板2の表面粗さ(Ra)が1.0μm以下であるNo.10〜15は、欠陥の無い均質ながらガラス層が形成され、耐電圧特性においても問題は見られなかった。一方、均熱板2の表面粗さがRaにて1.0μmをえたNo.16〜18は、ガラス層に気泡が存在し耐電圧試験において気泡が起点となり耐電圧破壊(短絡)が見られた。
【0070】
実施例 4
ここでは、ガラスの熱膨張率とガラス焼き付け後のガラスの外観及び均熱板2の平坦度の相関を調べた。なおガラスについては結晶化ガラスでは結晶核を生成する過程においてガラスの膨張・収縮が発生し、非晶質のガラスを用いた場合に比べ、ガラスの層の欠陥を防止する方法が困難であるためガラスの欠陥をより少なく形成することのできる非晶質のガラスを用いた。また均熱板2については熱処理温度をガラスの焼き付け温度より300℃高い温度にて熱処理を行い、表面粗さはRaにて0.4μm以下のものを用いて評価を行った。
【0071】
結果を、表5に示した。
【0072】
【表5】
Figure 0004688363
【0073】
表5から判るように、またガラス転移点までの熱膨張率が均熱板2の熱膨張率に対し−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲をえているNo.1,2,12,13は、平坦度の変化も100μmをえてしまい、またガラスにもクラックが入った。これに対し、ガラス転移点までの熱膨張率が均熱板2の熱膨張率に対し−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲内であるNo.3〜11は、平坦度の変化も100μm以下で収まりまたガラスの外観上の問題も見られなかった。
【0074】
実施例 5
ここでは、炭化珪素質基板の赤外線放射率と、ウエハ加熱の昇温時間及び温度バラツキの関係を調べた。実施例1と同様な方法で、均熱板2の表面に厚み0.5μmのSiO2からなる膜21を形成し、ウエハ載置面3ではない他方の主面上に厚み200μmのガラスからなる絶縁膜4を形成し、さらにその上に発熱抵抗体5をスクリ−ン印刷法により形成し焼き付け処理して均熱板2を得た。そのようにして得られた一部をウエハ載置面3の表面の酸化膜をラップ研磨にて研磨し、ウエハ載置面3表面の赤外線放射率を調整した。評価については図1に示したような支持体11に組み込んで、均熱板2を200℃に保持しておき、載置面3にウエハを載せたあと、ウエハ温度が200℃に安定するまでの昇温時間とウエハの温度バラツキの評価を行った。
【0075】
赤外線放射率は、日本アビオニクス株式会社製のコンパクトサーモTVS−2200MK−IISTを使用し、200℃において、載置面3に黒体を塗布した前後の放射率を測定し、黒体を塗布したものの放射率を100%としてそれに対する塗布前の面の放射率を計算により求めた。
【0076】
結果を、表6に示した。
【0077】
【表6】
Figure 0004688363
【0078】
表6に示したように、ラップ研磨を行っていないNo.1については酸化膜の色むらによりウエハ載置面内での赤外線放射率が一様でなく昇温時間及び温度バラツキとも大きな値を示した。また赤外線放射率が80%以下であるNo.2〜3は、昇温時間が50秒以上要し、赤外線放射率が80%であるNo.4、5は、昇温時間が40秒以下で温度バラツキについても小さく良好であった。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面にガラスからなる絶縁層を備え、該絶縁層上に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるヒーターにおいて、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなることを特徴とし、また該絶縁層のガラス成分としてSiO2を主成分とする非晶質ガラスにて構成され、且つ均熱板の熱膨張率に対しガラス転移点までの熱膨張率が−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲内のガラスからなるガラスにて構成され、該発熱抵抗体においてはガラス成分がCa,Si,Al等を含む結晶相を含有し、且つ該結晶相と標準として添加したSiとのX線回折のメインピ−クの強度比(最大ピ−ク比)が50%以上とすることにより、上記課題を解決できることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハ加熱装置を示す断面図である。
【図2】本発明のウエハ加熱装置の一部拡大断面図である。
【図3】本発明のウエハ加熱装置における発熱抵抗体に含まれるガラスのX線回折パターンの一例を示す図である。
【図4】従来のウエハ加熱装置の均熱板の一部拡大断面図である。
【図5】従来のウエハ加熱装置を示す断面図である。
【図6】従来のウエハ加熱装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1:ウエハ加熱装置
2:均熱板
3:載置面
4:絶縁層
5:発熱抵抗体
6:給電部
7:導通端子
8:弾性体
10:熱電対
11:支持体
21:酸化膜
W:半導体ウエハ

Claims (7)

  1. 均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、前記発熱抵抗体は、ガラスを含み該ガラス成分がCa,SiおよびAlを含む結晶相を含有し、該結晶相がアノーサイトであり、X線回折ピークにおけるSiの(220)面に対する前記アノーサイトの(−202)面の強度比が50%以上であり、金属成分としてPt族金属を主成分として含有し、600℃×1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体の抵抗変化率が2%以下であることを特徴とするウエハ加熱装置。
  2. 均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、前記発熱抵抗体は、ガラスを含み、該ガラス成分がSiおよびAlを含む結晶相を含有し、該結晶相がムライトであり、X線回折ピークにおけるSiの(111)面に対する前記ムライトの(210)面の強度比が50%以上であり、金属成分として、Pt族金属を主成分として含有し、600℃×1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体の抵抗変化率が2%以下であることを特徴とするウエハ加熱装置。
  3. 均熱板の一方の主面をウエハの載置面とし、他方の主面に発熱抵抗体を有するとともに、該発熱抵抗体と電気的に接続される給電部を前記他方の主面に具備してなるウエハ加熱装置において、前記均熱板の材質が炭化珪素質セラミックスからなり、前記発熱抵抗体は、ガラスを含み、該ガラス成分がZrおよびSiを含む結晶相を含有し、該結晶相がジルコンであり、X線回折ピークにおけるSiの(111)面に対する前記ジルコンの(200)面の強度比が50%以上であり、金属成分として、Pt族金属を主成分として含有し、600℃×1000時間の処理を行った際の前記発熱抵抗体の抵抗変化率が2%以下であることを特徴とするウエハ加熱装置。
  4. 前記均熱板の他方の主面にガラスからなる絶縁層を介して前記発熱抵抗体を有し、前記発熱抵抗体のガラスの軟化点が、前記絶縁層に含まれる前記ガラスの転移点より低く、且つこのガラスの転移点がヒーターの使用温度よりも高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウエハ加熱装置。
  5. 前記均熱板の厚みを1〜20mm、かつ前記他方の主面の表面粗さRaを1.0μm以下とし、前記均熱板のガラス焼き付け前の熱処理温度を前記絶縁層のガラスの作業点温度より200℃以上高い温度にて熱処理を行うことを特徴とする請求項4記載のウエハ加熱装置。
  6. 前記絶縁層が、SiO2を主成分とする非晶質ガラスにて構成され、且つガラス転移点までの熱膨張率が均熱板の熱膨張率に対し−1.0〜+1.0×10-6/℃の範囲内にあることを特徴とする請求項4記載のウエハ加熱装置。
  7. 前記ウエハ載置面の赤外線放射率が80%以上になるように前記ウエハ載置面の研磨を行ったことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウエハ加熱装置。
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