JP4684377B2 - 花粉症予防剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、花粉症をおこす花粉に直接作用することによって、花粉を破壊し無害化する物質を有効成分として含有させた花粉症予防剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術と問題点】
花粉症とは、風媒花の花粉が、遺伝的もしくは後天的にアレルギーを起こしやすい人間の体内に入った時に起こるアレルギーのことである。詳細には、花粉がこのような体質の人間の鼻や眼などから進入し粘膜に付着することにより花粉外膜が割れたとき、膜ないしはその中の原形質から流出する花粉抗原が粘膜を通して体内に浸透して急激な抗原抗体反応、すなわちアレルギー反応が起こり、鼻や眼などに耐え難い苦痛や痒みを起こさせるものである。
このようにして起こる花粉症に対し、現在行われている療法としては予防、治療がほとんどである。予防について見てみると、発症の原因となる花粉を如何に体内に進入させないかと言ったものがほとんどである。
まず、この花粉症の予防法について例示すると、特殊な素材を用い、フィルター効果により花粉を捕捉しようとするものが多く、個人的に使用するものとしては、マスク、鼻栓等(特開平5−115572号公報、特開平6−158494号公報、特開平1−256977号公報、特開平3−7174号公報、特開平3−56108号公報、特公平6−85852号公報)があり、また機械的に捕捉する空気清浄機もある(特開平3−56108号公報)。
しかしながら、これらは全て物理的に花粉を体内に入る前に捕捉しようというものであり、このためフィルターに捕捉された花粉は原型を留めるため再飛散の可能性があるという、問題点を残している。
さらに花粉の進入に対し防御構造を設けたメガネ(特表平7−506906号公報)などが提案されているが、花粉に対する直接な作用性は全くない。
また、花粉を無害化するものとしては、これまでは紫外線やコロナ放電などの大がかりな装置を要するものが多くコストの面で問題があった。ところで一部に水分を利用するものも見られるが、花粉抗原は通常、水へは溶出しにくく効果の点で不十分であった(特開平6−154298号公報、特開平7−807号公報、特開平1−168312号公報)。
次に、花粉症の治療法について考察してみると、この方法は上記予防法とは逆に、体内に浸入した抗原を如何にアレルギー反応(花粉症症状)を起こさないようにするか、ないしは起こってしまった症状をいかに和らげるかと言った観点からなされている。
例示すると、減感作療法を発展させたもの(特開平1−156926号公報、特開平3−93730号公報、特開平7−18891号公報)や抗Cryj−1抗体の産生を抑制したり、ヒトIgE抗体と特異的に反応するいわゆるワクチン的な発症阻止剤(特開平3−90036号公報、特開平6−219962号公報、特開平7−118295号公報、特開平9−56369号公報)、更に抗アレルギー薬に至っては合成薬剤(特公昭62−31692号公報、特開平3−291237号公報、特開平5−30619号公報、特開平7−25758号公報)、天然物を利用した薬剤(特開昭61−1584号公報、特開平1−243972号公報、特開平3−145430号公報、特開平6−269264号公報)等や薬剤を応用した剤型(特開平1−156926号公報、特開平8−164207号公報)等がある。
しかしながら、これらは総じて経口、経鼻等にて薬剤を体内に吸収させ、作用させるものであり、そのほとんどが経口経鼻等にて作用を発揮するものであるため、個人によっては効果が不十分であったり、眠くなるなどの副作用が生ずるなどの問題点があった。
また、高分子等により花粉を被覆する提案があるが(特公平6−95859号公報、特開平7−12371号公報)、これらは花粉の本質に作用するものでないため、体内に入った場合、被覆が解けて内部より抗原が溶出する危険性がある。
以上みてきたとおり、花粉症の原因である花粉そのものの作用についてはこれまでほとんど検討がなされていなかったのが現状であるが、本発明者らは先にカチオン活性剤、特に分子中に少なくとも一個のグアニジノ基を有し、界面活性能を有する化合物又はその塩を含有させた、花粉に直接作用する花粉症予防剤を提案した(特開平9−157152号公報)。
この提案は、花粉症をおこす花粉に直接作用することによって、花粉症を起こさなくなるように花粉を破壊し無害化できるという点で画期的なものであるが、その後の研究により、花粉内部の抗原の失活作用にやや劣り、また粘膜刺激性が若干強いという問題があることが判明した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、花粉症を起こす花粉に直接作用して花粉を破壊すると共にその内部の抗原の失活化作用に優れ、しかも粘膜刺激性のない花粉症予防剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究の結果、特定の水膨潤性粘土鉱物が上記目的に適合することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明によれば、動的光散乱法により測定した平均粒子径が1〜5000nm、電気泳動光散乱法により測定したゼータ電位の絶対値が30mV以上、および粉末X線回析法により求められた純度が90%以上である水膨潤性粘土鉱物を配合したことを特徴とする花粉症予防剤が提供される。
【0006】
前記したように、花粉症の発症の原因は花粉外膜が割れたとき、膜ないしはその中の原形質から流出する花粉抗原が人体に作用するためである。このことを鑑みれば、花粉を割って、抗原を溶出させ、この抗原を無害化することができれば花粉症そのものを発症させなくすることができるはずである。
【0007】
そこで、本発明者らは花粉及びその抗原の物性について調査した結果、これらが蛋白質であることに着目した。これによれば、蛋白質である花粉は吸着、変成、凝集等の高蛋白作用性を示す物質により無害化できることとなる。
【0008】
本発明者は、さらにこの観点から検討を進めた結果、特定の水膨潤性粘土鉱物が良好に花粉の外膜を割り、破壊する性質を有すると共に該抗源を著しく不活化させる性質を有し、花粉を無害化することを知見した。
即ち、この特定の水膨潤性粘土鉱物が花粉に作用することにより、花粉自体が全く無害なものとなってしまうため、結果として花粉症にはならないことになる。このような作用は花粉が蛋白質であることに由来するため、どのような種類の花粉に対しても起こる現象である。つまり、該物質を用いることにより、全ての種類の花粉症を起こさなくすることが出来るのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の花粉症予防剤について更に詳述する。
本発明の花粉症予防剤の有効成分である特定の水膨潤性粘土鉱物の対象となる花粉は特に限定されないが、花粉症の原因となるスギ、ブタクサ、カモガヤ、セイタカアワダチソウ、ヨモギ、ヒノキ等の花粉が特に対象となる。
【0010】
また、本発明で用いる水膨潤性粘土鉱物は、動的光散乱法により測定した平均粒子径が1〜5000nmであって、電気泳動光散乱法により測定したゼータ電位の絶対値が30mV以上であり、更に粉末X線回折法により求められた純度が90%以上のものである必要がある。
【0011】
上記粘土鉱物の平均粒子径が5000nmより大きいと、粘土鉱物単位重量あたりの表面積が小さく花粉との有効接触面積が小さくなってしまうため、破壊作用の確立が劣る。好ましい平均粒子径は50〜3000nm、更に好ましい平均粒子径は200〜2000nmの範囲である。
【0012】
また、水膨潤性粘土鉱物のゼータ電位の絶対値は花粉表面への吸着性から30mV以上である必要がある。ゼータ電位の絶対値が30mV未満であると、粘土粒子が凝縮しやすくなり、製剤中で凝集物の沈降が生じたりして分散安定化が低下するので好ましくない。
【0013】
さらに一般に、粘土鉱物、特に天然から採取したものには、カルサイト、トリジマイト、クリストバライト、石英、各種無機物などの非膨潤性の夾雑物が含まれているため、上記効果が不十分であり、本発明で用いる粘土鉱物の純度は90%以上(粉末X線回析法)であることが必要であり、特に95%以上が好ましい。
【0014】
本発明で配合する水膨潤性粘土鉱物の具体例としては、例えば天然または合成スメクタイト粘土、特に有機変成されていない非有機変成のスメクタイト粘土が好ましく、ベントナイト、モンモリロナイト、パイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトなどが挙げられ、膨潤性の雲母なども使用できる。これらの中ではベントナイト、モンモリロナイト、サポナイトが好ましい。
【0015】
本発明の花粉症予防剤において、前記特定の水膨潤性粘土鉱物の配合量は、好ましくは0.001〜10重量%以上、その効果を十分に発揮させる点から0.05〜5重量%以上が更に好ましい。その配分量が10重量%を超えると分散安定性が悪くなりやすく、0.001重量%未満では破壊、無害化の効果の点で劣る。
【0016】
本発明の花粉症予防剤は、前記特定の水膨潤性粘土鉱物を主成分とするものであるが、カチオン界面活性剤特に分子中に少なくとも1個のカチオン性基としてのグアニジノ基を有し、かつ界面活性能を有する化合物又はその塩を併用することができる。
このようにすると、抗原蛋白質に対する吸着能が更に向上するため抗原の失活化がより容易となる等といった利点がもたらされる。
【0017】
上記カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニアム基、ピリジニウム基やカチオン化アミン基等のカチオン性基を有する物質、例えば、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられるが、特にカチオン性を発揮しうる基としてグアニジノ基を有し、かつ界面活性剤を有する化合物又はその塩が好ましい。
また、1分子中に少なくとも1個以上のグアニジノ基を有し、かつ界面活性剤を有する化合物としては、特開平9−157152号公報に示されるような、ヘキサデシルグアニジン、オクタデシルグアニジン、2−オクチルドデシルグアニジンなどのアルキルグアニジン、オレイルグアニジンなどのアルキレングアニジン、2−グアニジノエチルラウロアミド、4−グアニジノブチルラウロアミド、3−グアニジノプロピルオクタノイルアミド、2−グアニジノエチルステアロイルアミド、6−グアニジノヘキシルミリストイルアミドなどのアルキルアミドグアニジン、4−グアニジノブチルオレイルアミドグアニジンなどのアルキレンアミドグアニジン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンステアリル、N−ラウロイル−L−アルギニンプロピル、N−2エチルヘキサノイル−L−アルギニンメチルなどのアルギニン誘導体、1,8−ジグアニジノオクタン、1,18−ジグアニジノオレインなどのジグアニジン誘導体が挙げられる。
【0018】
本発明の水膨潤性粘土鉱物を配合した花粉症予防剤には、上記カチオン界面活性剤の他に、通常製剤に用いられる配合剤、例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、生薬、植物エキス、水等を配合することができる。なお、任意成分は、これらに限定されるものではないことはもちろんである。
【0019】
本発明の花粉症予防剤の配合の対象となる製品は、雑貨、化粧品、医薬品の何れでも良く、また身体に使用するもの、しないものでも良い。
特にその内容は規定しないが、例えば雑貨では、上記の花粉症予防剤を親水性不織布にしみこませた剤、例示するとこの不織布で顔や体を拭いたりする剤、この不織布を撥水性の不織布で包むことによりマスクに挟んだり、口当てにしたりするシート剤、及び花粉症予防剤を綿棒にしみこませた剤、エアゾール・ディスペンサー容器に詰めたスプレー剤、衣類の柔軟剤、空中散布剤などが挙げられる。また化粧品では、上記花粉症予防剤を配合させた、化粧用クリーム、乳液、化粧水、美容液、プレメイクアップ、アンダーメイクアップ、ジェル剤、洗顔剤、身体洗浄剤、ヘアースプレー、ヘアメイク剤、ヘアジェル剤などが挙げられ、更に、医薬品では点眼剤、上記花粉症予防剤を配合した点鼻剤、洗眼剤、洗鼻剤、軟膏など皮膚外用組成物などに好適に使用することができる。
【0020】
【実施例及び比較例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。尚、実施例および比較例における花粉症予防剤の組成は、重量%で示す。
【0021】
実施例1
〔各種成分の花粉割裂性(花粉の外膜が割れる度合)の評価〕
花粉割裂の作用のメカニズムから、涙の成分や一般的に蛋白変性剤と言われている成分等につき、花粉を割る効果について評価した。以下に実験方法を示す。
96穴マイクロプレートにスギ花粉0.01gをとり、下記表1の各種成分0.5%水溶液を1滴加え、10分後、鏡検し(400倍)、花粉の割裂率を下式から算出した。その結果を表1に示す。
割裂率(%)=割れた花粉数/全花粉数×100
表1から涙の成分や粘度鉱物であるベントナイト、高分子類であるカチオン化セルロース、アクリル酸両性ポリマー、特定の植物抽出液に花粉を割る良好な作用効果が認められた。
【0022】
【表1】
1)ドデシル硫酸ナトリウム
2)ポリオキシエチレン(20モル)ラウリルエーテル
3)ヒドロキシエタンジホスホン酸
【0023】
実施例2
〔割裂性を有する成分の、濃度による花粉無害化評価〕
実施例1にてスクリーニングした成分について、さらに抗原量を測定することにより花粉無害化度(抗原失活化度)を評価した。
花粉を割らない成分は必然的に溶出してくる抗原量は低くなり、無害化なのか溶出しない現象によるのかの区別が付かない。そこで、今回花粉を割る成分としてアルギニンを選定し、この0.1%液にて花粉を強制的に割りながら各成分を作用させ、その後、抗原量を測定した。
具体的な方法としては、花粉30mgにアルギニン0.1%、表2に示す各成分1.0%を含んだ液5ccを加え、1時間40℃に放置した後、ヒト血清IgEを用いたELISA法により抗原量を測定した。その結果を表2に示す。
表2の結果から、ベントナイトは抗原量を激減させ、花粉を十二分に無害化していることが分かる。それに比べ、一般的なタンパク変性剤であるその他の剤に関しては、抗原量の値がブランクと変わらず、花粉が無害化されていないことが分かった。
【0024】
【表2】
1)ドデシル硫酸ナトリウム
2)ポリオキシエチレン(20モル)ラウリルエーテル
3)ヒドロキシエタンジホスホン酸
【0025】
実施例3、4、5、6、7、8、比較例1、2、3、4、5、6
〔粘度鉱物の種類と花粉無害化効果〕
各種粘度鉱物の濃度を変化させた花粉割裂率と花粉無害化度(抗原不活化度)を、上記実験と同様の方法により測定した。その結果を表3に示す。
表3から水膨潤性粘度鉱物は、どの種類においても著しく、抗原量を減少させる作用を有しており、花粉無害化効果が認めらることがわかった。これに比べ他の粘土鉱物は花粉を割る効果もなく、また強制的に割った系に作用させても抗原の検出量はアルギニンのみの場合と同様で無害化の効果もないことが分かった。
【0026】
【表3−(1)】
【0027】
【表3−(2)】
【0028】
「製品例」
以下に具体的な製品例を挙げるが、本発明はこれらの事例に制限されるものではない。
【0029】
〈調整液1の調整〉
ベントナイト 1.0%
(粒子径 200nm、純度98%、ゼータ電位絶対値45mV)
1,3−ブチレングリコール 20.0%
ローズ水 0.1%
パラオキシ安息香酸メチル 0.2%
ピロクトンオラミン 0.1%
安息香酸ナトリウム 0.2%
リジン 1.0%
炭酸ナトリウム 0.2%
香料 0.1%
【0030】
〈マスク用シート剤〉
前記調整液1を親水性不織布に含浸させ、その周りを疎水性不織布で2層以上に覆う。
これにより、液のしみ出しのない良好なシートが得られ、これをマスクの間に挟んだり、口当て用に使うことにより良好に花粉を捕捉、無害化できる。
【0031】
〈室内用花粉凝集スプレー〉
前記調整液1 90重量部に対し、LPG10重量部をエアゾール缶に充填する。LPGのため非常に噴射性の良いスプレーができる。
【0032】
〈顔用スプレー〉
前記調整液1 90重量部に対し、DME、窒素もしくはこれらの混合物を10重量部エアゾール缶に充填する。プロペラントがDME、窒素なのでマイルドな噴射性(顔に当たっても痛くない)のスプレーができる。
【0033】
〈空中散布剤〉
前記調整液1より香料をぬけば、空中散布剤として活用できる。
【0034】
〈調整液2の調整〉
ベントナイト 1.0%
(粒子径 400nm、純度96%、ゼータ電位絶対値52mV)
1.3−ブチレングリコール 20.0%
ローズ水 0.1%
パラオキシ安息香酸メチル 0.2%
ピロクトンオラミン 0.1%
安息香酸ナトリウム 0.2%
アルギニン 1.0%
クエン酸 0.3%
クエン酸ナトリウム 0.35%
香料 0.1%
肌に触れる物は弱酸性組成が好ましい。従って、前記調整液1を弱酸性とし、調整液2とする。
【0035】
〈顔用ジェル〉
前記調整液2にヒドロキシプロピルメチルセルロースを0.5重量%加える。
これにより眼のまわり等の肌にぬるジェル剤ができる。
【0036】
〈ふきとり綿棒〉
前記調整液2を小ボトルに詰め、使用時そのローションに綿棒を浸して鼻腔内、や小鼻の周りまたは耳内、耳周辺等を拭き取る。または、はじめから綿棒に剤(調整液2)をしみこませておくことも出来る。
【0037】
〈ふきとりシート〉
親水性の不織布または織布等に前調整液2を含浸させ、顔などの肌や髪等についた花粉をふきとる。ウェットティッシュのようなポップアップ方式の形態が使用に便利である。
【0038】
〈柔軟剤〉
ベントナイト 0.5%
(粒子径 520nm、純度93%、ゼータ電位絶対値60mV)
モンモリロナイト 0.5%
(粒子径 1000nm、純度90%、ゼータ電位絶対値 100mV)
ジステアリスジメチルアンモニウムクロライド 2.0%
ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド 1.0%
POE(10)ラウリルエーテル 1.0%
POE(40)ノニルフェニルエーテル 2.0%
塩化ナトリウム 0.05%
ヒスチジン 0.5%
4%エチレングリコール水溶液 残 部
【0039】
〈洗顔剤〉
ベントナイト 0.3%
サポナイト 0.7%
ミリスチン酸 18.0%
パルミチン酸 9.0%
ステアリン酸 2.0%
48%水酸化カリウム水溶液 9.0%
ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム塩 5.0%
POE(15)ステアリルエーテル 5.0%
1,3−ブチレングリコール 20.0%
PEG2000 5.0%
コリン 0.5%
香 料 微 量
精製水 残 部
【0040】
〈クレンジングローション〉
ベントナイト 0.5%
モンモリロナイト 0.3%
セタノール 1.5%
ワセリン 5.0%
流動パラフィン 10.0%
グリセリンモノオレエート 2.0%
POE(20)オレイルエーテル 0.7%
ステアリン酸 1.3%
メチルパラベン 0.3%
プロピレングリコール 7.0%
トリエタノールアミン 0.3%
リジン塩酸塩 0.5%
香 料 微 量
精製水 残 部
【0041】
〈目 薬〉
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−60)3g
酢酸d−α−トコフェロール 0.5g
上記混合物を加温溶解し、ついで以下の成分をそれぞれを適当量の滅菌精製水に加えて溶解し、粧終的に滅菌精製水で全量を1000mlとしたあとで、無菌濾過し点眼容器に充填して点眼剤とする。
ビタミンAパルミテート(170万単位) 0.15g
ベントナイト 5g
(粒子径 520nm、純度93%、ゼータ電位絶対値60mV)
亜硫酸ナトリウム 1.0g
塩酸ナファゾリン 0.03g
イプシロアミノカプロン酸 10.0g
リン酸水素二ナトリウム 12.0g
リン酸二水素ナトリウム 2.2g
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 0.05g
アルギニン塩酸塩 5g
プロピレングリコール 5g
【0042】
〈鼻腔内にぬるジェル剤〉
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコールHCO−60)3g、酢酸d−α−トコフェロール0.5g、ビタミンAパルミテート(170万単位)0.15gを加温溶解する。これにベントナイト5g(粒子径520nm、純度93%、ゼータ電位60mV)、亜硫酸ナトリウム2.0g、塩酸ピリドキシン0.5g、アスパラギン酸カリウム10.0g、リン酸二水素ナトリウム0.5g、リン酸二水素ナトリウム7.6g、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.05g、リジン塩酸塩5g、プロピレングリコール5.0g、クロロブタノール3.0g、1−メントール0.3gそれぞれを適当量の滅菌精製水に加えて溶解し、さらにヒドロキシプロピルメチルセルロース3gを加えて増粘させ、最終的に滅菌精製水で全量を1000mlとし、無菌濾過し点鼻容器に充填して点鼻剤とした。
【0043】
【発明の効果】
本発明の花粉症予防剤の有効成分である上記特有な物性を有する水膨潤性粘土鉱物は、花粉の外膜を割って内部の原形質に対しても作用を及ぼし、その原形質を変化させると共に花粉症の原因となる抗原自体を失活化させる。この作用により、花粉そのものを無害化することができるため花粉症の発症を抑えることができる上、粘膜刺激性のないものである。
従って、本発明の有効成分はさまざまな組成物に応用でき、あらゆるタイプの花粉症予防剤とすることができる。
Claims (1)
- 動的光散乱法により測定した平均粒子径が50〜3000nm、電気泳動光散乱法により測定したゼータ電位の絶対値が30mV以上、および粉末X線回析法により求められた純度が90%以上である天然または合成スメクタイト粘土、ベントナイト、モンモリロナイト、パイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトから選ばれる水膨潤性粘土鉱物を配合したことを特徴とする花粉破壊剤であって、空中散布できる形態又は親水性不織布にしみこませたシート状の形態にある花粉破壊剤。
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