JP4733333B2 - 点鼻剤又は洗鼻剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺激性が低く、良好なアロマテラピー効果を付与することができ、香気の持続性が高い鼻腔用組成物及び該鼻腔用組成物の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
精油及び精油成分は、一般に香気物質として知られており、不快な臭いをマスキングする目的で使用されている。近年では、香りが生理心理状態に種々の影響を与えることが数多く報告されており、香気物質の精神生理効果が注目されている。
【0003】
従来から、精油及び精油成分による各種生理機能の回復又は予防方法としては、アロマテラピーが知られている。その作用としては、例えば、鎮静、爽快、催眠、抑眠作用、殺菌消毒及び粘膜炎症の緩和などが挙げられる。これらの施術手法としては、従来、室内で精油を加熱し蒸気として吸引させたり、室内に噴霧したりする方法が知られているが、これらの方法では、精油及び精油成分を蒸気とする器具を要したり、香気分子の拡散などにより持続性が十分でないという問題がある。かかる問題を解決するため、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0004】
前記特許文献1には、粘土鉱物などに精油を担持させた粉末を鼻孔より吸引する方法について提案されているが、粉末を鼻腔に吸引するため、該粉末がそのまま肺まで吸入されると咽たり、嘔吐するなどの問題がある。
前記特許文献2には、精油及び精油成分を含有する飴について提案されているが、矯味剤として糖類などを多量に添加するため、健康などへの配慮から使用回数が制限される場合があり、必ずしも十分な効果を奏するものではない。
【0005】
また、メントールやカンフル等の清涼化剤や香味物質を含有する鼻腔内噴霧用水性薬剤や洗鼻剤を直接鼻腔に噴霧する方法について提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、前記特許文献3では、刺激に対して感受性の高い器官である鼻粘膜に対して直接投与するため、刺激性について充分に考慮しなくてはならないという問題がある。これまで、比較的刺激の少ないユーカリ油やメントール類を配合した点鼻剤が市販されているが、これらは熱感や刺激を感じ、症状を悪化させてしまう場合がある。また、ユーカリ油やメントール類以外の精油及び精油成分については、薬物の刺激を助長するおそれがあるため、これまで点鼻剤や洗鼻剤に配合した例はなかった。更に、液体点鼻剤は鼻に直接投与しても流出しやすいため、香気がほとんど持続しないという問題がある。
【0006】
このように、鼻粘膜に対する刺激性が低く、香気の持続性が高く、良好なアロマテラピー効果を付与できる鼻腔用組成物(点鼻剤、洗鼻剤)は未だ提供されておらず、更なる改善、改良が望まれていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−185267号公報
【特許文献2】
特開平5−308903号公報
【特許文献3】
特開平7−328121号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、刺激性が低く、良好なアロマテラピー効果(リラックス感等)を付与することができ、香気の持続性が高い鼻腔用組成物及び該鼻腔用組成物の使用方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を行った結果、(A)精油及び精油成分の少なくともいずれかと、(B)局所麻酔成分と、(C)高分子化合物とを含有することにより、これらの相乗効果から、鼻粘膜に対する刺激性が低く、良好なアロマテラピー効果を有すると共に、香気の持続性が高い鼻腔用組成物が提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
<1> (A)下記(A−1)から選ばれる精油及び下記(A−2)から選ばれる精油成分、ペパーミント油及びユーカリ油、レモン油及びユーカリ油、並びにスペアミント油及びウイキョウ油、の組合せの少なくともいずれかと、(B)局所麻酔成分と、(C)メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒアルロン酸及びその塩、並びにコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群から選択される水溶性高分子化合物と、を含有することを特徴とする点鼻剤又は洗鼻剤である。
(A−1)ウイキョウ、セージ、タイム、ローズ、ヒノキ、ベルガモット、レモン
(A−2)l−メントール、dl−カンフル、d−ボルネオール
<2> 更に、(D)薬学的有効成分を含有する前記<1>に記載の点鼻剤又は洗鼻剤である。
【0011】
本発明においては、更に以下の態様も好ましい。
<3> (D)成分の薬学的有効成分が、充血除去剤、消炎剤、収斂剤、抗ヒスタミン剤及び殺菌剤から選ばれる1種又は2種以上である前記<2>に記載の点鼻剤又は洗鼻剤である。
<4> 精油と前記精油成分との混合比(精油[w/v%]/精油成分[w/v%])が、0.0001/1〜1/0.0001である前記<1>から<3>のいずれかに記載の点鼻剤又は洗鼻剤である。
<5> 点鼻剤又は洗鼻剤が、液体点鼻剤又は洗鼻剤である前記<1>から<4>のいずれかに記載の点鼻剤又は洗鼻剤である。
<6> 医薬用液体点鼻剤、洗鼻用スプレー、アロマテラピー用液体点鼻剤及び矯臭用液体点鼻剤のいずれかに用いられる前記<1>から<5>のいずれかに記載の点鼻剤又は洗鼻剤である。
【0012】
【発明の実施の形態】
<鼻腔用組成物>
本発明の鼻腔用組成物は、(A)精油及び精油成分の少なくともいずれかと、(B)局所麻酔成分と、(C)高分子化合物と、を含有し、更に必要に応じて、(D)薬学的有効成分、その他の成分を含有する。
【0013】
−精油及び精油成分−
前記(A)成分の精油としては、鎮静、爽快、催眠、抑眠作用、殺菌消毒及び粘膜炎症の緩和等の作用のうち、少なくとも1つ以上の作用を発揮することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、カモミール、ジャスミン、ラベンダー、ローズマリー、ペパーミント、スペアミント、メリッサ、バジル、シソ、サルビア、ウイキョウ、セージ、マジョラム、タイム、アンゼリカ、キャラウェイ、クローブ、ジンジャー、シナモン、オレンジフラワー、バニラ、イランイラン、ローズ、ジュニパーベリー、サンダルウッド、ローズウッド、サイプレス、ヒノキ、ヒノキリーフ、ベルガモット、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、パッションフルーツ、ハッカ、オレガノ、ジャスミン、ラベンダー、カミツレ、シトロネラ、ゲラニウム、レモングラス、ユーカリ、ネロリ、等が挙げられ、これらの中でも、ベルガモット、ペパーミント、ローズ、レモン、オレンジ、シトロネラ、ラベンダー、ユーカリ、スペアミント、タイム、ウイキョウ、ヒノキ、セージがより好ましい。
これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
前記(A)成分の精油成分としては、鎮静、爽快、催眠、抑眠作用、殺菌消毒及び粘膜炎症の緩和等の作用のうち、少なくとも1つ以上の作用を発揮することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、ゲラニオール、シネオール、リナロール、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、シトラール、シトロネラール、リモネン、シトロネロール、シネオール、等が挙げられ、これらのなかでも、l−メントール、dl−カンフル、d−ボルネオールがより好ましい。
これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
前記(A)成分の精油及び精油成分は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよいが、精油及び精油成分を併用して使用することが、鎮静、爽快、催眠、抑眠作用、殺菌消毒及び粘膜炎症の緩和等の作用を発揮させる上でより好ましい。なお、前記精油と前記精油成分とを併用する場合には、精油及び精油成分の混合比(精油[w/v%]/精油成分[w/v%])は、0.0001/1〜1/0.0001が好ましく、0.0005/0.5〜0.05/0.01がより好ましい。
【0016】
前記(A)成分の精油及び精油成分の配合量(2成分以上の場合は合計量)は、鼻腔用組成物全量に対し、0.0001〜2w/v%(質量/容量%、以下同様)が好ましく、0.0005〜1w/v%がより好ましく、0.001〜0.5w/v%が更に好ましい。前記配合量が、0.0001w/v%より少ないと、充分なアロマテラピー効果が得られない場合があり、一方、2w/v%を超えると、刺激性が悪くなる場合があり、好ましくない。
【0017】
−局所麻酔成分−
前記(B)成分の局所麻酔成分としては、刺激性を抑制できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、クロロブタノール、塩酸オキシブプロカイン、リドカイン、塩酸リドカイン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、アミノ安息香酸エチル、塩酸テトラカイン、塩酸プロカイン、T−カイン、塩酸ブピパカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、などが挙げられ、これらの中でも、クロロブタノール、塩酸オキシブプロカイン、リドカイン、塩酸リドカインがより好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0018】
前記(B)成分の局所麻酔成分の配合量は、鼻腔用組成物全量に対し、0.001〜3w/v%が好ましく、0.005〜1.0w/v%がより好ましく、0.01〜0.5w/v%が更に好ましい。前記配合量が0.001w/v%より少ないと、前記(A)成分の精油及び/又は精油成分による刺激性が悪くなったり、香気の持続性が得られない場合がある。一方、3w/v%を超えると、使用感が悪くなる場合があり、好ましくない。
【0019】
−高分子化合物−
前記(C)成分の高分子化合物としては、水溶性のものが取扱性、利便性の点から好ましい。前記(C)成分の高分子化合物としては、刺激性を抑制でき、又は、香気の持続性が得られるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒアルロン酸及びその塩(例えば、塩ヒアルロン酸ナトリウム等)、コンドロイチン硫酸及びその塩(例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウム等)、などが挙げられ、これらの中でも、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、がより好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0020】
前記水溶性の高分子化合物としては、特に制限はなく、市販品を用いることができ、具体的には、下記の市販品を好適に使用することができる。
前記メチルセルロースとしては、例えば、信越化学工業(株)製メトローズSM(粘度グレード15、25、100、400、1500、4000、8000)が挙げられる。
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、例えば、信越化学工業(株)製のメトローズ60SH(粘度グレード15、50、100、400、1500、4000、8000)、65SH(粘度グレード50、400、1500、4000)、90SH(粘度グレード100、400、4000)、などが挙げられる。
前記ヒドロキシエチルセルロースとしては、例えば、住友精化(株)製のフジケミHEC(CF−G,CF−H、CF−V、CF−W、CF−X、CF−Y)、などが挙げられる。
前記ポリビニルアルコールとしては、例えば、日本合成化学工業(株)製のゴーセノール(EG−05、EG−25、EG−30、EG−40)、などが挙げられる。
前記ポリビニルピロリドンとしては、例えば、BASF社製のKollidon(12PF,17PF、25、30、90F)、などが挙げられる。
前記カルボキシビニルポリマーとしては、例えば、Goodrich社製のカーボポール(981、980、974P、974−NF、941、940、934P、910)、などが挙げられる。
前記ヒアルロン酸ナトリウムとしては、例えば、キューピー(株)製のヒアルロンサン(HA−AM、HA−QA)、マルハ(株)製のヒアルロン酸ナトリウム「マルハ」(点眼用)(平均重合度1500〜3000)などが挙げられる。
前記コンドロイチン硫酸ナトリウムとしては、例えば、マルハ(株)製の局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム、などが挙げられる。
【0021】
前記(C)成分の高分子化合物の配合量は、高分子化合物の種類に応じて異なり一概には規定できないが、鼻腔用組成物全量に対し、0.001〜20w/v%が好適である。具体的には、前記高分子化合物が、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー及びヒアルロン酸ナトリウムの場合には、鼻腔用組成物全量に対し、0.001〜5w/v%が好ましく、0.005〜3w/v%がより好ましく、0.01〜2w/v%が更に好ましい。前記配合量をこれらの範囲に調整することにより、特に良好な香気持続性と使用感が得られる。
また、前記高分子化合物が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びコンドロイチン硫酸ナトリウムである場合は、鼻腔用組成物全量に対し、0.01〜20w/v%が好ましく、0.05〜10w/v%がより好ましく、0.1〜5w/v%が更に好ましい。前記配合量をこれらの範囲に調整することにより、特に良好な香気持続性と使用感が得られる。
【0022】
本発明の鼻腔用組成物は、前記(C)成分の高分子化合物と(B)成分の局所麻酔成分を併用することにより、前記局所麻酔成分を単独で用いる場合と比較して、特に刺激性の良好な鼻腔用組成物を得ることができる。
また、前記(A)成分の精油及び精油成分の少なくともいずれかと、前記(C)成分の高分子化合物を併用することにより、前記(A)成分の精油及び精油成分の少なくともいずれかを単独で用いる場合と比較して、特に香気の持続性に優れた鼻腔用組成物を得ることができる。
従って、前記(A)〜(C)成分、更に必要に応じて(D)成分の薬学的有効成分を配合することにより、これら成分の相乗効果によって、従来の課題を解決し得る、刺激性が低く、良好なアロマテラピー効果を付与でき、香気持続性が高い鼻腔用組成物が得られる。
【0023】
−薬学的有効成分−
本発明の鼻腔用組成物には、更に必要に応じて鼻粘膜の刺激性を和らげる目的で、(D)薬学的有効成分を含有することが好ましい。前記(D)成分の薬学的有効成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、充血除去剤、消炎剤、収斂剤、抗ヒスタミン剤、水溶性ビタミン類、脂溶性ビタミン類、殺菌剤、等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0024】
前記充血除去剤としては、例えば、塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン、エピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、硝酸テトラヒドロゾリン、硝酸ナファゾリン等が挙げられる。
【0025】
前記消炎・収斂剤としては、例えば、メチル硫酸ネオスチグミン、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、塩化リゾチーム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルレチン酸、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸塩、サリチル酸グリコール、トラネキサム酸、アズレンスルホン酸ナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、等が挙げられる。
【0026】
前記抗ヒスタミン剤としては、例えば、塩酸イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミン、ジフェンヒドラミン、塩酸イソチペンジル、マレイン酸クロルフェニラミン、等が挙げられる。
【0027】
前記水溶性ビタミン類としては、例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、塩酸ピリドキシン、シアノコバラミン、等が挙げられる。
【0028】
前記脂溶性ビタミン類としては、例えば、ビタミンA類(例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)、ビタミンE類(酢酸トコフェロール(例えば、酢酸d−α−トコフェロール))、アミノ酸類(例えば、L−アスパラギン酸カリウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム)、等が挙げられる。
前記殺菌剤としては、例えば、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソキサゾール、スルフイソミジンナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、等が挙げられる。
【0029】
−その他の成分−
本発明の鼻腔用組成物には、本発明の目的及び効果を妨げない限り、通常の鼻腔用組成物等に用いられるその他の成分を配合することができる。例えば、緩衝剤、溶解補助剤、等張化剤、安定化剤、酸化防止剤、安定化剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、等が挙げられる。なお、その他の成分は、通常使用量で好適に使用することができる。
【0030】
前記緩衝剤としては、例えば、クエン酸又はその塩(例えば、クエン酸ナトリウム等)、リン酸又はその塩(例えば、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二水素カリウム等)、酒石酸又はその塩(例えば、酒石酸ナトリウム等)、グルコン酸又はその塩(例えば、グルコン酸ナトリウム等)、酢酸又はその塩(例えば、酢酸ナトリウム等)、炭酸又はその塩(例えば、炭酸水素ナトリウム等)、トロメタモール、各種アミノ酸類(例えば、イプシロン−アミノカプロン酸、アスパラギン酸カリウム、アミノエチルスルホン酸、グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム等)、などが挙げられる。
これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0031】
前記溶解補助剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(p=20)ソルビタンモノオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(市販品としてグットリッチケミカル社製マグロゴール400、4000等)が挙げられる。
これらの溶解補助剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0032】
前記等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン等が挙げられる。
これらの等張化剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0033】
前記安定化剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、シクロデキストリン、亜硫酸塩、クエン酸又はその塩、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸等が挙げられる。
これらの安定化剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0034】
前記キレート剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
これらのキレート剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0035】
前記pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸などが挙げられる。
これらのpH調製剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0036】
前記防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル類、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、フェノール、アクリノール等のアルコール誘導体、ソルビン酸及びその塩(例えば、ソルビン酸カリウム等)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、アルキルポリアミノエチルグリシン等が挙げられる。
これらの防腐剤は1種単独で使用してもよいし、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0037】
−鼻腔用組成物の特性−
本発明の鼻腔用組成物のpHは、4〜9が好ましく、5〜8.5がより好ましい。前記pHが4未満又は9を超えると、鼻腔内の炎症の原因となり、使用感も悪くなるため好ましくない。
本発明の鼻腔用組成物の浸透圧は、0.1〜5圧比が好ましく、0.2〜2圧比がより好ましい。
本発明の鼻腔用組成物の20℃での粘度は、1〜1000mPa・sが好ましく、1〜200mPa・sがより好ましく、1〜100mPa・sが更に好ましい。前記粘度が1mPa・s未満であると鼻に投与した場合に流出しやすく、アロマテラピー効果が持続しない場合があり、一方、1000mPa・sを超えると使用感が悪くなり好ましくない場合がある。
【0038】
本発明の鼻腔用組成物の用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、医療用又は一般用の点鼻剤や洗鼻剤として使用することができる。
前記点鼻剤であれば、まず、薬物及び各配合成分を滅菌精製水に溶解し、pHを調整した後、ポリエチレン製の点鼻容器に充填することにより調製することができる。
【0039】
<鼻腔用組成物の使用方法>
本発明の鼻腔用組成物の使用方法は、前記鼻腔用組成物を、鼻腔内に噴霧又は点鼻する。これにより、本発明の鼻腔用組成物における作用効果を効率よく発揮させることができる。
【0040】
具体的には、前記本発明鼻腔用組成物に、適宜、局所麻酔成分以外の耳鼻科疾患治療用薬を配合させた液体を、噴霧器に充填して直接鼻腔内に噴霧するか、又は、前記配合させた液体を点鼻用の容器に充填して点鼻することにより、医薬用の点鼻薬又は洗鼻スプレーとして、使用することができる。
また、前記本発明の鼻腔用組成物に、適宜、前記薬学的成分や前記添加剤等を配合した液体を、蒸気や粉末によらず、噴霧器に充填して直接鼻腔内に噴霧するか、又は、前記配合させた液体を点鼻用の容器に充填して点鼻することにより、簡易なアロマテラピー用点鼻剤として使用することができる。これにより、アロマテラピー効果の持続性が向上する。
また、前記本発明の鼻腔用組成物に、適宜、前記薬学的有効成分や前記添加剤等を配合した液体を、噴霧器に充填して直接鼻腔内に噴霧するか、又は、前記配合させた液体を点鼻用の容器に充填して点鼻することにより、煙草臭、周囲環境の不快な臭いをマスキングするための矯臭用点鼻剤として、使用することができる。
【0041】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。
【0042】
(実施例1、参考例2及び比較例1〜3)
−鼻腔用組成物(液体点鼻剤)の調製−
表1に示す組成(配合量:g/100mL)に従って、常法により、鼻腔用組成物(液体点鼻剤)を調製した。
【0043】
<評価>
得られた各液体点鼻剤を15mLの噴霧器に充填し、直接鼻腔内に噴霧して、噴霧後のリラックス感、香気の持続性及び刺激性について、よく訓練された専門パネラー5名により下記基準で評価した。また、噴霧後の不快症状の低減の有無について、鼻炎症状のあるパネラー5名により同様の方法で下記基準で評価した。結果を表1に示す。なお、結果は、前記パネラー5名の評価の平均点である。
【0044】
〔刺激性の評価基準〕
○:刺激なし。
△:若干刺激あり。
×:刺激あり。
【0045】
〔不快症状の低減の有無についての評価基準〕
5:不快感の低減を強く感じる。
4:不快感の低減を感じる。
3:不快感の低減をやや感じる。
2:不快感の低減がほとんど感じられない。
1:不快感の低減が感じられない。
【0046】
〔リラックス感の評価基準〕
5:リラックス感を非常に強く感じる。
4:リラックス感を感じる。
3:リラックス感をやや感じる。
2:リラックス感をほとんど感じられない。
1:リラックス感を感じられない。
【0047】
〔香気持続性の評価基準〕
◎:10分以上の持続。
○:5分以上10分未満の持続。
△:1分以上5分未満の持続。
×:1分未満の持続。
【0048】
【表1】
表1の結果から明らかなように、比較例1は、参考例2において水溶性高分子化合物(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含まないものであるが、参考例2に比べてリラックス感、不快症状の低減が劣り、特に香気の持続性が低いものであった。
比較例2は、参考例2において局所麻酔成分(クロロブタノール)を含まないものであるが、参考例2に比べて刺激性、リラックス感が劣るものである。
比較例3は、参考例2において精油成分(dl−カンフル)を含まないものであるが、参考例2に比べてリラックス感、不快症状の低減、香気の持続性に劣るものである。
これに対して、(A)精油及び精油成分の少なくともいずれかと、(B)局所麻酔成分と、(C)高分子化合物と、を含有する実施例1及び参考例2(特に実施例1は精油及び精油成分を含有する)は、リラックス感、不快症状の低減、刺激性に優れ、すべての評価項目において優れた評価が得られた。
【0049】
(実施例3〜6、10〜15、及び参考例7〜9、16)
表2及び2に示す組成(配合量:g/100mL)に従って、常法により、鼻腔用組成物を調製した。なお、実施例3〜6、参考例7〜9で調製した液体点鼻剤のpHは6.5に、実施例10〜15、及び参考例16で調製した液体点鼻剤及び液体洗鼻剤のpHは7.0に調製した。
【0050】
得られた実施例3〜6、10〜15、及び参考例7〜9、16の各鼻腔用組成物について、前記実施例1、参考例2及び比較例1〜3と同様にして行った。結果を表2及び3に示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
表2及び3の結果から、実施例3〜6、10〜15、及び参考例7〜9、16のすべてにおいて、(A)精油及び精油成分の少なくともいずれかと、(B)局所麻酔成分と、(C)高分子化合物と、を含むことにより、リラックス感、不快症状の低減、香気の持続性及び刺激性のすべてにおいて優れた点鼻剤又は洗鼻剤を得られることが確認できた。
【0054】
調製した実施例17の洗鼻スプレーについて、前記実施例1と同様の評価を行ったところ、表2及び3の実施例と同様の結果が得られた。
【0055】
(参考例18)−アロマスプレー−
ベルガモット油 0.01g
ローズ油 0.01g
カモミール油 0.01g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.3g
クロロブタノール 0.4g
リン酸水素カリウム 0.5g
リン酸二水素カリウム 0.2g
ポリオキシエチレン(p=20)ソルビタンモノオレエート 0.05g
エデト酸ナトリウム 0.02g
塩化ナトリウム 0.6g
プロピレングリコール 0.5g
pH調整剤(HCl/NaOH) pH6
滅菌精製水 適量
全量 100mL
調製した参考例18のアロマスプレーについて、前記実施例1と同様の評価を行ったところ、表2及び3の実施例と同様の結果が得られた。
【0056】
(参考例19)−不快臭の抑制スプレー−
ローズマリー油 0.01g
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.3g
クロロブタノール 0.4g
リン酸水素カリウム 0.5g
リン酸二水素カリウム 0.2g
ポリオキシエチレン(p=20)ソルビタンモノオレエート 0.05g
エデト酸ナトリウム 0.02g
塩化ナトリウム 0.6g
プロピレングリコール 0.5g
pH調整剤(HCl/NaOH) pH6
滅菌精製水 適量
全量 100mL
調製した参考例19の不快臭の抑制スプレーについて、煙草臭のする室内で鼻炎症状のあるパネラー10人について鼻腔内に噴霧して使用したところ、煙草の不快な臭いを感じず、10名中8名のパネラーが煙草臭の抑制効果があると判定した。また、煙草の刺激などの不快感についても、10名中8名のパネラーが低減されたと判定した。
【0057】
【発明の効果】
本発明によると、刺激性が低く、良好なアロマテラピー効果を付与でき、香気の持続性が高い鼻腔用組成物を得ることができる。また、前記鼻腔用組成物を直接鼻腔内に噴霧又は点鼻することにより、前記作用効果を効率よく発揮させることができる。
Claims (2)
- (A)下記(A−1)から選ばれる精油及び下記(A−2)から選ばれる精油成分、ペパーミント油及びユーカリ油、レモン油及びユーカリ油、並びにスペアミント油及びウイキョウ油、の組合せの少なくともいずれかと、(B)局所麻酔成分と、(C)メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ヒアルロン酸及びその塩、並びにコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群から選択される水溶性高分子化合物と、を含有することを特徴とする点鼻剤又は洗鼻剤。
(A−1)ウイキョウ、セージ、タイム、ローズ、ヒノキ、ベルガモット、レモン
(A−2)l−メントール、dl−カンフル、d−ボルネオール - 更に、(D)薬学的有効成分を含有する請求項1に記載の点鼻剤又は洗鼻剤。
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