JP4683649B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、静電荷潜像を顕在化する画像形成方法やトナージェット記録方法に用いる重合法トナーの製造方法に関するものである。
従来、電子写真法としては多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、該潜像をトナーをもちいて現像を行って可視像とする。その後、必要に応じて紙などの転写材にトナー画像を転写した後、熱・圧力などにより転写材上にトナー画像を定着して複写物又は印刷物を得るものである。
また、トナーを用いて現像する方法あるいは、トナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案されている。
従来、これらの目的に使用するトナーは、一般的に熱可塑性樹脂中に染料または顔料からなる着色剤を溶融混練し、均一に分散させた後、微粉砕装置により微粉砕し、微粉砕物を分級機により分級して所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
この製造方法ではかなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、すなわち、トナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば、樹脂着色剤分散体が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなければならない。ところがこれらの要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、該分散体を実際に高速で微粉砕した場合、形成された粒子の粒径範囲が広くなりやすく、特に比較的大きな割合で微粒子がこれに含まれるという問題が生じる。
更に、このように脆性の高い材料から得られるトナーは、複写機等の現像器中で更なる微粉砕乃至は粉化を受けやすい。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中に完全に均一分散することは困難であり、その分散の度合によっては、画像形成時におけるカブリの増大、画像濃度低下、混色性あるいは透明性の不良の原因となる。そのために、着色剤の分散には十分な注意を払わなければならない。また、粉砕粒子の破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、懸濁重合法トナーを始めとして、各種重合法トナーやその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1,2および3参照)。例えば、懸濁重合法トナーでは、重合性単量体、着色剤及び重合開始剤、更に必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とする。その後、該単量体組成物を分散安定剤を含有する媒体、例えば、水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ、濾別、乾燥して所望の粒径を有するトナー粒子を得る。この方法では、粉砕工程が全く含まれないため、トナーに脆性が必要ではなく、樹脂として軟質の材料を使用することができ、また、粒子表面への着色剤の露出が生ぜず、均一な摩擦帯電性を有するトナーが得られるという利点がある。また、得られるトナーの粒度分布が比較的シャープなことから分級工程を省略または、分級したとしても、高収率でトナーが得られる。
しかしながら、重合体トナーは媒体中で直接トナー粒子を生成させるため、トナー表面が媒体の影響を受けやすい。
例えば、媒体が水系媒体の場合、一般に極性の高い極性樹脂や荷電制御剤は、トナー表面近傍に局在化しやすくなる。その結果として粉砕トナーと比較して、非常に少量の荷電制御剤で、均一で高い帯電性をトナーに付与できるが、荷電制御剤のような極性の高い材料は、極一部ではあるが、水系媒体中へ溶解してしまうものもある。そのため、重合反応終了後の媒体からトナー粒子を洗浄・濾別する工程においては、非常に注意を払う必要がある。
即ち、如何に、効率良く各トナー粒子の表面を均一に洗浄するかということが重要である。各トナー粒子の表面が均一に洗浄されていないと、トナーの帯電量分布がブロードとなり、特に、高温多湿下などの、トナーが帯電しにくい環境下では、画像濃度低下、カブリ等の問題が発生しやすくなる。
また、重合反応終了後のトナー粒子は媒体から洗浄・濾別する工程を経た後は、湿潤状態のトナー粒子ケーキとなり、後の工程で乾燥手段により乾燥される。湿潤状態のトナー粒子ケーキの含水率は、後の乾燥工程における乾燥手段設備の規模・構造に大きく影響を与えるために、トナー粒子を脱水する工程においても、非常に注意を払う必要がある。
トナー粒子を脱水する手段としては、フィルタープレスやベルトフィルター等、公知慣用のろ布を用いた固液分離の方法を用いることができる。ろ布を繰返して使用する、固液分離方式を実施する際には、ろ布に付着したトナー粒子の洗浄が、トナー粒子ケーキの含水率にも大きく影響を与えるために非常に注意を払う必要がある。即ちろ布に付着したトナー粒子の洗浄が十分に行われずに、目詰りが発生したろ布で繰返しトナー粒子の脱水を行うと、湿潤状態のトナー粒子ケーキの含水率は、徐々に上昇して後の乾燥工程における乾燥手段設備に与える負荷を大きくしてしまう結果となる。
特許文献4,5では、ろ布走行式真空ろ過機におけるろ布を、洗浄液体により洗浄する方法が提案されている。この方法では、得られる湿潤状態のトナー粒子ケーキの含水率と洗浄状態が良好な状態に保たれる効果が確認されている。しかしながら、今後のトナーは、従来のトナーと比較して更なる小粒径化が予想されるために、ろ布の目詰りがより起こり易くなり、従来の方法だけでは、ろ布の洗浄が不十分となった。そのため連続運転にて長時間に渡り洗浄性能と脱水性能を安定して維持するには、更なる改良が必要となった。
特公昭36−10231号公報 特公昭43−10799号公報 特公昭51−14895号公報 特開2002−372803号公報 特開2004−302098号公報 出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(JohnWiley&Sons社製) 特開平5−265252号公報 特開平6−329947号公報 特開平9−15904号公報 特開平08−160661号公報
従って、本発明の目的は、こうした問題点を解消して、ろ布を繰返して使用する、固液分離方式を実施する際に各トナー粒子の表面を均一に効率良く洗浄・脱水できる重合法トナーの製造方法を提供することである。
更に、本発明の目的は、ろ布に付着したトナー粒子の洗浄が十分に行われ、湿潤状態のトナー粒子ケーキを連続運転にて長時間に渡り一定の含水率で安定して作成することが可能な、重合法トナーの製造方法を提供することである。
更に本発明の目的は、高温多湿の環境下においても安定して高品質画像を得ることができ、耐久性のあるトナーが得られる重合法トナーの製造方法を提供することである。
上記目的は、以下の(I)乃至(VIII)の構成による本発明によって達成される。
即ち、本発明は、液状分散媒体中で製造されるトナー粒子を含むスラリーを、ろ布走行式真空ろ過機により、ろ布を用いて脱液し、該ろ布を洗浄する、ろ過工程を少なくとも含む、トナー粒子の製造方法に関する。
(I)液状分散媒体中で製造されるトナー粒子を含むスラリーを、ろ布走行式真空ろ過機により、ろ布を用いて脱液し、該ろ布を洗浄する、ろ過工程を少なくとも含む、トナー粒子の製造方法において、
該ろ布の洗浄は、少なくとも、
ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルするろ布洗浄手段A、および
ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子としてリサイクルを行わないろ布洗浄手段B、
からなる、複数のろ布洗浄手段を使用して行う事を特徴とするトナー粒子の製造方法。
(II)少なくとも1つのろ布洗浄手段Aは、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、該液体散布によるろ布洗浄で発生した、ろ布洗浄廃液を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事を特徴とする(I)に記載のトナー粒子の製造方法。
(III)ろ布洗浄手段Aとろ布洗浄手段Bは共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、それぞれの洗浄方式は、用いる洗浄液体の散布圧力が異なる事を特徴とする、(I)または(II)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
(IV)ろ布洗浄手段Aとろ布洗浄手段Bは共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、それぞれの洗浄方式は、用いる洗浄液体の散布量が異なる事を特徴とする、(I)乃至(III)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
(V)前記ろ過工程は、前記ろ布走行式真空ろ過機によりろ布上に形成された、トナーケーキに対して、トナーケーキ洗浄液体を散布する事により、トナー粒子洗浄を行う方式であり、ろ布洗浄手段Aにより発生したろ布洗浄廃液を、トナーケーキ洗浄液体の少なくとも一部として用いる事により、ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事を特徴とする、(I)乃至(IV)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
(VI)前記ろ過工程は、原料スラリータンクより、トナー粒子を含む原料スラリーを、前記ろ布走行式真空ろ過機へ供給する方式であり、ろ布洗浄手段Aにより発生したろ布洗浄廃液を、該原料スラリータンクへ戻す事により、ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事を特徴とする、(I)乃至(V)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
(VII)ろ布洗浄手段Aは、用いられている複数のろ布洗浄手段の中で、最前段の位置で行われる事を特徴とする、(I)乃至(VI)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
(VIII)圧搾しながら通気する圧搾通気手段を、前記ろ布走行式真空ろ過機により、ろ布を用いて脱液する際に用いる事を特徴とする、(I)乃至(VII)のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
上記の構成を採用したことにより、本発明によれば、ろ布を繰返し長期間使用した場合でも、目詰りのないろ布表面の維持が可能となり、ろ布の通水性、通気性、脱水効果が長期にわたって維持できる。
以下好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、効率良く各トナー粒子の表面を均一に洗浄し、更には連続運転にて長時間に渡り一定の含水率で安定して効率良く脱水を行う方法を見出した。即ち、該着色樹脂粒子をろ布を用いて媒体から濾別する方法の中でも、ろ布に付着したトナー粒子を、ろ布から洗浄により除去する方法が上記従来技術の課題の解決に、大きく影響を与えていることを見出した。
更に、本発明者等は、スラリーから固体粒子をろ布走行式真空ろ過機により分離する際、
該ろ布走行式真空ろ過機のろ布の洗浄には、少なくとも、
ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルするろ布洗浄手段A、および
ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子としてリサイクルを行わないろ布洗浄手段B、
からなる、複数のろ布洗浄手段を使用して、ろ布洗浄を行うことで、
効率良くろ布のケーキ形成面のトナー粒子による付着汚れを洗浄し、脱水後のトナーケーキの低い含水率を、連続運転の長期間にわたって維持できることを知見して本発明に至った。
更に、本発明者等は、少なくとも1つのろ布洗浄手段Aは、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、該液体散布によるろ布洗浄で発生した、ろ布洗浄廃液を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事で、製造工程中でのトナー粒子の収率を高レベルで維持しつつ、効率良くろ布のケーキ形成面のトナー粒子による付着汚れを洗浄し、脱水後のトナーケーキの低い含水率を、連続運転の長期間にわたって維持できることを知見して本発明に至った。
本発明のトナーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有することもできる。さらに、上記樹脂と着色剤を主成分とするトナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添加したものであってもよい。
本発明のトナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合体粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。なお、ここで会合とは、樹脂粒子及び着色剤粒子が複数個融着することを示す。
また、本発明でいうところの水系媒体とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
懸濁重合法によるトナー粒子の製造方法としては特に限定されるものでは無いが、下記の様な製造方法を上げることができる。
すなわち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された重合性単量体を、分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌機構を有する反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することで本発明のトナーを調製する。
また、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で融着させて調製する方法もあげることができる。この方法としては、特に限定されるものでは無いが、例えば、特許文献6,7,8,9に示す方法をあげることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂及び着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させ、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
本発明に用いられる好ましい単量体としては、以下のものが挙げられる。
具体的には、スチレン系単量体としては、スチレン,o(m−、p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレン等が好ましく用いられる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が好ましく用いられる。
エン系単量体としては、ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミド等が好ましく用いられる。
これらは、単独または一般的には、非特許文献1に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40℃以上75℃以下を示すように単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じる。一方75℃を超える場合は定着点の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場合においては各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ましくない。
本発明のトナーにおける外殻樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される。具体的なGPCの測定方法としては以下の手順の方法を用いる。まず、予めトナーをソックスレー抽出器を用いトルエン溶剤で20時間抽出を行う。後に、ロータリーエバポレーターでトルエンを留去せしめ、更に低軟化点物質は溶解するが外殻樹脂は溶解し得ない有機溶剤、例えばクロロホルム等を加え十分洗浄を行う。後に、THF(テトラヒドロフラン)に可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターでろ過する。そこで得られた、サンプルをウォーターズ社製150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、803、804、805、806、807を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。得られた樹脂成分の数平均分子量(Mn)は5000以上100000以下であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は2以上100以下を示す外殻樹脂が本発明には好ましい。
本発明においては、コア/シェル構造を有するトナーを製造する場合、低軟化点物質を内包化せしめるため、外殻樹脂中に更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。
本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体,マレイン酸共重合体,飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いられる。該極性樹脂は、外殻樹脂又は単量体と反応しうる不飽和基を分子中にあまり含まないものが特に好ましい。仮に多くの不飽和基を有する極性樹脂を含む場合においては、外殻樹脂層を形成する単量体と架橋反応が起き、特に、フルカラー用トナーとしては、極めて高分子量になり四色トナーの混色には不利となり好ましくない。
また、本発明においては、トナーの表面にさらに最外殻樹脂層を設けても良い。該最外殻樹脂層のガラス転移温度は、耐ブロッキング性のさらなる向上のため外殻樹脂層のガラス転移温度以上に設計されること、さらに定着性を損なわない程度に架橋されていることが好ましい。また、該最外殻樹脂層には帯電性向上のため極性樹脂や荷電制御剤が含有されていることが好ましい。
該最外殻樹脂層を設ける方法としては、特に限定されるものではないが例えば以下のような方法が挙げられる。
1.重合反応後半、または終了後、反応系中に必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を溶解、分散したモノマーを添加し重合粒子に吸着させ、重合開始剤を添加し重合を行う方法。
2.必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノマーからなる乳化重合粒子またはソープフリー重合粒子を反応系中に添加し、重合粒子表面に凝集、必要に応じて熱等により固着させる方法。
3.必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノマーからなる乳化重合粒子またはソープフリー重合粒子を乾式で機械的にトナー粒子表面に固着させる方法、である。
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が好適に用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
本発明に用いられるシアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。
本発明に用いられる着色剤は、カラートナーの場合、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1質量部以上20質量部以下添加して用いられる。
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり樹脂100質量部に対し4質量部以上150質量部以下添加して用いられる。
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、カラートナーの場合は、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。具体的化合物としては、ネガ系としてはサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属化合物,スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物,ホウ素化合物,尿素化合物,ケイ素化合物,カリックスアレーン等が利用できる。ポジ系としては四級アンモニウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物,グアニジン化合物,イミダゾール化合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は樹脂100質量部に対し0.5質量部以上10質量部以下が好ましい。
本発明に用いられる好ましい重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。例えば、アゾ系重合開始剤では、2,2’−アゾビスー(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等が用いられる。また、過酸化物系重合開始剤では、ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等が用いられる。
該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対し0.5質量%以上20質量%以下添加され用いられる。開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独又は混合して利用される。また、重合度を制御するため公知の架橋剤・連鎖移動剤・重合禁止剤等を更に添加して用いることも可能である。
本発明のトナー製造方法においては、重合時に用いる分散安定剤を、酸に可溶な無機系酸化物とするのが好ましい。更に、該無機系酸化物はリン酸化合物であることが好ましい。リン酸化合物としては、例えば、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛等が挙げられる。これらの分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2質量部以上10.0質量部以下を使用することが好ましい。
更に、該分散安定剤は、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい均一な粒度を有す分散粒子を得るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を生成させて用いることもできる。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹袢下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方法に好ましい分散安定剤を得ることができる。また、これら分散安定剤の微細化のため0.001質量部以上0.1質量部以下の界面活性剤を併用しても良い。
該界面活性剤として、具体的には、市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
該重合法に用いる分散安定剤は、一般にトナーの帯電性能を著しく低下させるため、該分散安定剤を除去する必要がある。分散安定剤の除去が不完全であると、トナーが帯電しにくい環境下では、画像濃度低下、カブリ等の問題が発生しやすくなる。
分散安定剤の除去方法としては、媒体からの濾別前に酸またはアルカリを加えて分散安定剤を媒体中に溶解させ、媒体と共に濾別することが一般的である。
上記手段等により分散安定剤を媒体中(液状分散媒体中)に溶解させたトナー粒子を含むスラリーは、濾別方法により濾別される。
ここで、濾別後のトナー表面には若干の媒体である水分が付着している。そして、この水分中には先の分散安定剤が溶解しており、この分散安定剤を溶解した水分が付着しているトナーを後工程で乾燥すると、水分のみ除去され、溶解していた分散安定剤は濃縮されトナー表面に固着してしまう。
このような濾別方法で分散安定剤の残存量を少なくするには、濾別後の含水トナーに洗浄液(トナーケーキ洗浄液体)を加え水分中の分散安定剤濃度を低くした上で再濾別し、付着水分中の分散安定剤量を少なくする方法がある。更に、必要により洗浄水添加、再濾別の工程を数回繰り返すことにより所望する分散安定剤の残存量を残存許容量以下にすることが可能である。
ここで、濾別に用いる濾過装置としては、洗浄機能を兼ね備えた濾過洗浄装置が好適である。「洗浄機能」とは、濾別後のトナーに洗浄水を加えてリスラリー液としたり、濾別後のトナーをケーキ状として、該ケーキに洗浄水を通過させることを意味する。
洗浄機能を兼ね備えた濾過洗浄装置としては、フィルタープレスやベルトフィルター(例えば特許文献9参照)があり、本発明は後者に適用できる。
このベルトフィルターは以下の2つのタイプに大別することができる。1つはドレンネジベルトを有するタイプであり、このタイプはドレンネジベルトと真空パンが摺擦しながら真空を気密する構造のため真空漏れを起こしやすく、濾別後の含水率が40%程度と大きくなりやすいという問題点がある。もう1つはドレンネジベルトを廃してろ布と真空パンが密着するようにして、ドレンネジベルトを有するタイプのような真空漏れの問題を解決することにより濾別後の含水率に優れたドレンネジベルトを使用しないタイプである。
ドレンネジベルトを有するベルトフィルターとしては住友重機械(株)製の商品名「イーグルフィルター」等が例として挙げられる。また、ドレンネジベルトを使用しないベルトフィルターとしては月島機械(株)製の商品名「水平ベルトフィルタ」や月島機械(株)製の商品名「シンクロフィルタ」等が例として挙げられる。本発明は両方のタイプのベルトフィルターに適用できるが、濾別後の含水率に優れたドレンネジベルトを使用しないタイプのベルトフィルターを用いることが好ましい。
濾別後のトナー粒子の含水率が高い場合、先に説明した理由により、後の乾燥工程の負荷が増大し、設備投資がコストアップする。また更に、分散安定剤の残存量が多くなりトナー帯電性能の低下を生じるため、洗浄を繰り返す必要が生じ洗浄液量や排水処理量が増加し排水処理工程の負荷も増大するという問題点があった。
本発明の特徴であるトナー粒子のろ過、洗浄方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明に使用する濾過、洗浄、再濾過工程の一例の概略的断面図及び模式図を示す。
図1は、本発明に適用できるベルトフィルターの概略的断面図である。無端状のろ布3は、図示しない複数のロール間に張架され、矢印Aの方向に駆動される。駆動は連続的でも断続的でも良い。ろ布3の内側には、必要により図示しないドレンネジベルトを設けても良い。ドレンネジベルト若しくはろ布3の下方には、一体式又は複数に分割された真空トレイが設けられる。真空トレイは固定式でも往復移動式でも良い。図1では真空トレイ4、4a、4b、4cの4分割としている。分散安定剤を溶解せしめたスラリー2は、スラリータンク1等より濾過面の上部へ送液口5よりスラリー分散トレイ14を介してろ布3上に供給され、真空作用により濾過、脱水される。送液口5は固定式でも往復移動式でも良い。濾液11は、真空トレイ4に集められ、図示しない濾液管より図示しない真空タンクへ送られる。
濾過されたケーキ6はろ布3と共に走行し、その間に上部より1基又は複数基のケーキ洗浄装置よりケーキ洗浄液が散布され、ケーキ6中の溶解性物質が濾液と共に排出されるようになっている。ケーキ洗浄装置は固定式でも往復移動式でも良い。図1ではケーキ洗浄装置7a、7b、7cの3基を設けている。ケーキ洗浄液10a、10b、10cは、ケーキ洗浄装置7a、7b、7cにより供給され、脱水ケーキ6を洗浄した後、真空トレイ4a、4b、4cにて捕集され、ケーキ洗浄排液11a、11b、11cとなる。必要により真空脱水ゾーンを延長することもできる。図1においてケーキ洗浄装置7cを使用しないことが品質上可能であれば、ケーキ洗浄液10bを真空トレイ4bと4cで脱水することになるので、更なる低含水率を達成できるため、好ましい。
脱水ケーキ6は、必要によりケーキの厚さに応じて上下方向に位置調節が可能な、通気加圧装置16により、常温または加熱された、空気や窒素などの気体15を通気させ、加圧脱水される。次に、脱水ケーキ6は、ロールによってもたらされる曲率もしくは図示しないディスチャージロール等の剥離手段により、ろ布3より剥離される。脱水ケーキ6剥離後のろ布3には若干のトナー等が付着しているため、必要によりろ布洗浄手段を設けることがある。
上記ろ布走行式真空ろ過機においては、ろ布を用いて脱液する際に、圧搾しながら通気する圧搾通気手段を使用しても良い。
図1では、ろ布洗浄手段として、洗浄液スプレーのろ布洗浄装置8a及び8bを使用している。ろ布洗浄装置8a及び8bには、ろ布洗浄液12a及び12bを用いており、スプレーされることによりろ布3を洗浄する。洗浄後のろ布洗浄液12a及び12bはトレイ9a及び9bにより捕集されろ布洗浄廃液13a及び13bとなる。ろ布洗浄ゾーンにおける、トレイ9a及び9bは、図示しない真空ポンプと連通されていてもよく、その場合にはろ布洗浄時に、ケーキ形成面を真空引きすることが必要となり、ろ布洗浄の効果がより高まる。
図1ではろ布洗浄手段として、2箇所のろ布洗浄装置8a及び8bを使用しており、それぞれに異なる機能を持たせている。ろ布洗浄装置8aは、ろ布洗浄手段Aとして、ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルするろ布洗浄としての機能を持たせている。また、ろ布洗浄装置8bは、ろ布洗浄手段Bとして、ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子としてリサイクルを行わないろ布洗浄としての機能を持たせている。
図1において、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aは、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式であることが望ましい。その際は該液体散布によるろ布洗浄により除去された、ろ布付着物がふくまれたろ布洗浄廃液13aを、トナー粒子の一部としてリサイクルすると良い。
また、図1において、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aと、ろ布洗浄手段Bとしてのろ布洗浄装置8bは共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式であっても良い。その場合、布洗浄装置8aにより発生した、ろ布洗浄廃液13aのみを、トナー粒子の一部としてリサイクルすると良い。
また、図1において、ろ布洗浄装置8aと、ろ布洗浄装置8bが共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式である場合には、それぞれに用いる洗浄液体の散布圧力が異なる事が望ましい。より望ましくは、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aの洗浄液体の散布圧力をP(A)、ろ布洗浄手段Bとしてのろ布洗浄装置8bの洗浄液体の散布圧力をP(B)とすると、
P(A)≦P(B)
の関係が成り立っていることが望ましい。それにより、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aは、リサイクルをしたい良品トナーを多く含む洗浄廃液を13aから回収し、また、ろ布洗浄手段Bとしてのろ布洗浄装置8bは、ろ布のつまりの原因となる微粒子を効果的に除去して洗浄廃液と共に排水設備へと送るという、両者の洗浄機能分離が可能となる。
また、図1において、ろ布洗浄装置8aと、ろ布洗浄装置8bが共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式である場合には、それぞれに用いる洗浄液体の散布量が異なる事も、同様の効果が得られるために望ましい。より望ましくは、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aの洗浄液体の散布量をL(A)、ろ布洗浄手段Bとしてのろ布洗浄装置8bの洗浄液体の散布量をL(B)とすると、
L(A)≦L(B)
の関係が成り立っていることが望ましい。それにより、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aは、リサイクルをしたい良品トナーを多く含む洗浄廃液を13aから回収し、また、ろ布洗浄手段Bとしてのろ布洗浄装置8bは、ろ布のつまりの原因となる微粒子を効果的に除去して洗浄廃液と共に排水設備へと送るという、両者の洗浄機能分離が可能となる。
また、図1において、ろ布洗浄手段Aとしてのろ布洗浄装置8aから発生したろ布洗浄廃液13aはリサイクルに適した、良品トナー粒子を多く含んでいる。そのためろ布洗浄排液13aは回収して、リサイクルすることが望ましい。具体的には、ろ布洗浄排液13aを再び原料スラリータンク1へ戻すことでリサイクルしても良いし、10a、10b、10cのいずれか一つ、または2種類以上の全ての組合せの、ケーキ洗浄液の少なくとも一部として利用することで、リサイクルしても良い。
また、図1において、ろ布洗浄手段Bとしてのろ布洗浄装置8bから発生したろ布洗浄廃液13bには、ろ布の目詰りの原因となる微粒子を多く含んでいる。そのためろ布洗浄排液13bは回収してリサイクルせずに廃棄することが望ましい。
従って、上記ろ布洗浄手段Aは、用いられている複数のろ布洗浄手段の中で、最前段の位置で行われることが望ましい。
ベルトフィルターの脱水条件としては、スラリー供給量、ベルトスピード、真空度が重要である。しかしながら、スラリー供給量とベルトスピードは機器スケールによって適正値が異なるので、ケーキ厚み、脱水時間が適正となるように調整すれば良い。ケーキ厚みは1mm以上50mm以下が一般的で、好ましくは5mm以上30mm以下である。脱水時間は10秒以上300秒以下が一般的で、好ましくは30秒以上180秒以下である。真空度は50kPa以下が一般的で、好ましくは30kPa以下である。
排出されたケーキは、必要に応じて解砕機により解砕された後に、流動層乾燥機、気流乾燥機、真空乾燥機などの公知慣用の乾燥機で乾燥される。
本発明のトナーには、各種トナー性能付与のために、次に挙げる外添剤を使用して添加しても良い。例えば、金属酸化物(酸化アルミニウム,酸化チタン,チタン酸ストロンチウム,酸化セリウム,酸化マグネシウム,酸化クロム,酸化錫,酸化亜鉛,など)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなど)・カーボンブラック・シリカ等が用いられる。
これら外添剤は、トナー粒子100質量部に対し、0.01質量部以上10質量部以下で用いられ、好ましくは0.05質量部以上5質量部以下で用いられる。これら外添剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良い。それぞれ、疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
トナー平均粒径及び粒度分布の測定装置としては、コールターカウンタTA−IIあるいはコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。
測定方法としては、前記電解水溶液100ml以上150ml以下中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml以上5ml以下加え、更に測定試料を2mg以上20mg以下加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1乃至3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。
それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネルの代表値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
(実施例)
以上、本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。しかしながら、もちろん、これによって本発明が何ら限定されるものではない。
(実施例1)
イオン交換水630質量部に、0.1M−Na3PO4水溶液520質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム・テクニック社製)を用いて、4500rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液78質量部を徐々に添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、
(モノマ−) スチレン 170質量部
n−ブチルアクリレート 30質量部
(着色剤) C.I.ピグメントレッド150 10質量部
(荷電制御剤) ジ‐t‐ブチルサリチル酸金属化合物 2質量部
(極性レジン) 飽和ポリエステル 15質量部
(酸価10mgKOH/g,ピーク分子量;8500)
(離型剤) エステル系ワックス(融点65℃) 40質量部
上記処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2雰囲気下において、クレアミックスにて4500rpmで15分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。
その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、80℃/減圧下で残存モノマーを留去した後に、冷却を行い重量平均粒径(D4)が5.5μmのトナースラリーを得た。その後塩酸を加えリン酸カルシウム塩を溶解させたpH1.5のスラリーを得た。後に、図1に示すドレンネジベルトを使用しないタイプのベルトフィルターの新品を装着して、下記に示す洗浄条件にて脱水し、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
(洗浄条件)
(ベルトフィルターに装着したろ布の特性)
引張強度: 縦方向(ろ布進行方向) 260(daN/30mm)
: 横方向(幅方向) 140(daN/30mm)
密度 : 縦方向(ろ布進行方向) 230(本/25.4mm)
: 横方向(幅方向) 120(本/25.4mm)
厚さ : 0.32(mm)
通気性 : 1.3(cm3/cm2/sec)
(ベルトフィルターの洗浄条件)
ケーキ洗浄液10a : ろ布洗浄排液13aを再利用(pH5)
: 供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10b : 純水(pH6)
: 供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10c : なし
ろ布洗浄液12a : 純水(pH6)
: 供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄液12b : 純水(pH6)
: 供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧3.0MPa
ろ布洗浄トレイ9a : 真空引きあり
ろ布洗浄トレイ9b : 真空引きあり
通気加圧装置16 : あり
リサイクル方法 : ろ布洗浄廃液13aをケーキ洗浄液10aとして再利用
[脱水状態の評価]
ウエットケーキの含水率は含水粒子5gをアルミ皿に採取し、それを精秤(A[g])し、105℃に設定した乾燥機に1時間放置し、冷却後精秤(B[g])し、以下の式で計算した値である。
含水率=((A−B)/A)×100[%]
本実施例のトナーでは、この含水率の値が32%未満の場合は、実質的な問題はないが、32%を超えると分散安定剤の残存量が大きくなりトナー帯電性能が低下する。
本発明では含水率に関して、A(非常に良好)〜D(悪い)のランク付けを以下のように行った。
A(非常に良好) :含水率24%未満
B(良好) :含水率24%以上28%未満
C(普通) :含水率28%以上32%未満
D(悪い) :含水率32%以上
上記の条件により、長期にわたって繰返しの連続運転をろ布の周回数が100周をむかえる時点まで実施した。表1にも示すように、得られた本実施例のウエットケーキの含水率は19.4%のAランクであった。その後、乾燥して着色樹脂粒子を得た。
[洗浄状態の評価]
洗浄状態は、トナーに残存する分散安定剤量によって評価した。残存分散安定剤量については、蛍光X線分析装置(RIX3000)を用い定量分析した。本実施例のトナーでは、この残存分散安定剤量の値が200ppm未満の場合は、実質的な問題はないが、200ppmを超えるとトナー帯電性が低下する。
本発明では洗浄状態に関して、残存分散安定剤量に応じてA(非常に良好)〜D(悪い)のランク付けを行った。
A(非常に良好) :残存分散安定剤量130ppm未満
B(良好) :残存分散安定剤量130ppm以上160ppm未満
C(普通) :残存分散安定剤量160ppm以上200ppm未満
D(悪い) :残存分散安定剤量200ppm以上
表1にも示すように、本実施例の残存分散安定剤量は、123ppmのAランクであった。
本実施例で得られたトナー粒子100質量部に対して、BET法による比表面積が、200m2/gである疎水性シリカを1.0質量部添加し、混合機にて混合しトナーを得た。
[画像性能の評価]
画像性能は温度30℃,湿度80%の環境下で連続の耐久テストを行い、カブリを測定して評価した。耐久テストはキヤノン社製LBP−2360を用いて行なった。
紙上のカブリについては、反射式濃度計(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD社製 REFLECTOMETER MODEL TC−6DS)を用いて測定した。即ち、反射濃度計で測定したプリント後の白地部の反射濃度最悪値をDsとし、プリント前の用紙について反射濃度計で測定した反射濃度平均値をDrとした時に、これらの値の差(Ds−Dr)を求め、これを紙上カブリとした。この紙上カブリ量が2%以下の場合は、実質的に紙上カブリのない良好な画像であるが、2%を超えると紙上カブリが目立つ不鮮明な画像である。
本発明ではカブリ測定に関して、この紙上カブリ量が2%を超える時点での耐久テスト枚数に応じてA(非常に良好)〜D(悪い)のランク付けを行った。
紙上カブリ量が2%を超える時点での耐久テスト枚数
A(非常に良好) :4000枚以上
B(良好) :3000枚以上 4000枚未満
C(普通) :2000枚以上 3000枚未満
D(悪い) :2000枚未満
表1にも示すように、本実施例では、4000枚耐久後の画像について評価したが、紙上カブリが2%を超えることなく高品質の画像を安定して得ることができたため、Aランクであった。
[収率の評価]
収率はベルトフィルターを用いて、洗浄脱水を行う前後での、トナー粒子のロス分を以下の式により求めて評価したものである。
すなわち、収率はベルトフィルターに供給された原料スラリーの総量を(C[kg])、原料スラリーの固形分重量比率(トナー成分の重量/スラリー総重量)を(D[%])、ベルトフィルターを用いた洗浄脱水処理で得られた、重合トナー粒子のウエットケーキの総量を(E[kg])、重合トナー粒子のウエットケーキの含水率を(F[%])とし、以下の式で計算した値である。
収率={E×(100−F)/100}/(C×(D/100))×100[%]
本発明では、この収率の評価に関して、99%以上をAランク(良好)として、99%未満の場合をBランク(悪い)とした。
表1にも示すように、本実施例での収率は上記式による求め方によると、99%以上の値が得られたために、経済的にも生産性が良好なAランクであった。
本実施例では、低い含水率を長期に渡り維持しつつ、ろ布の目詰まりなく連続運転が可能で、経済的に高品質のトナーを得ることができた。
(実施例2)
ベルトフィルターの洗浄条件を、
ケーキ洗浄液10a :ろ布洗浄排液13aを再利用(pH5)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10c :なし
ろ布洗浄液12a :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄液12b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧3.0MPa
ろ布洗浄トレイ9a :真空引きあり
ろ布洗浄トレイ9b :真空引きあり
通気加圧装置16 :なし
リサイクル方法 :ろ布洗浄廃液13aをケーキ洗浄液10aとして再利用
としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
上記で得られたサンプルを、実施例1と同様にして、含水率、画像性能、収率などを評価した結果を、表1に示す。
本実施例では、低い含水率を長期に渡り維持しつつ、ろ布の目詰まりなく連続運転が可能で、経済的に高品質のトナーを得ることができた。
(実施例3)
ベルトフィルターの洗浄条件を、
ケーキ洗浄液10a :ろ布洗浄排液13aを再利用(pH5)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10c :なし
ろ布洗浄液12a :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄液12b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の6倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄トレイ9a :真空引きあり
ろ布洗浄トレイ9b :真空引きあり
通気加圧装置16 :なし
リサイクル方法 :ろ布洗浄廃液13aをケーキ洗浄液10aとして再利用
としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
上記で得られたサンプルを、実施例1と同様にして、含水率、画像性能、収率などを評価した結果を、表1に示す。
本実施例では、低い含水率を長期に渡り維持しつつ、ろ布の目詰まりなく連続運転が可能で、経済的に高品質のトナーを得ることができた。
(実施例5)
ベルトフィルターの洗浄条件を、
ケーキ洗浄液10a :ろ布洗浄排液13aを再利用(pH5)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10c :なし
ろ布洗浄液12a :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄液12b :吐出圧0.3MPaの圧縮空気の吹付け
ろ布洗浄トレイ9a :真空引きあり
ろ布洗浄トレイ9b :真空引きあり
通気加圧装置16 :なし
リサイクル方法 :ろ布洗浄廃液13aをケーキ洗浄液10aとして再利用
としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
上記で得られたサンプルを、実施例1と同様にして、含水率、画像性能、収率などを評価した結果を、表1に示す。
本実施例では、低い含水率を長期に渡り維持しつつ、ろ布の目詰まりなく連続運転が可能で、経済的に高品質のトナーを得ることができた。
(比較例1)
ベルトフィルターの洗浄条件を、
ケーキ洗浄液10a :なし
ケーキ洗浄液10b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10c :なし
ろ布洗浄液12a :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄液12b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧3.0MPa
ろ布洗浄トレイ9a :真空引きあり
ろ布洗浄トレイ9b :真空引きあり
通気加圧装置16 :なし
リサイクル方法 :リサイクルは行わない
としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
上記で得られたサンプルを、実施例1と同様にして、含水率、画像性能、収率などを評価した結果を、表1に示す。
本比較例では、含水率、洗浄性、画像評価に関しては、ろ布洗浄液の効果で許容範囲内のレベルの運転条件ではあったが、ろ布洗浄廃液のリサイクルを行わなかったために、収率が低い運転条件であった。そのため、本比較例は経済的に大量生産を行うためには、エコロジーの観点では好ましくない運転条件であった。また、ろ布洗浄廃液のリサイクルを行わないことにより、廃水処理設備などにも多大な負荷を与えるために、生産設備の規模増大につながることに関しても、本比較例は好ましくない運転条件であった。
(比較例2)
ベルトフィルターの洗浄条件を、
ケーキ洗浄液10a :ろ布洗浄排液13aと13bを混合して再利用(pH5)
:供給スラリー中の固形分の6倍量
ケーキ洗浄液10b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液10c :なし
ろ布洗浄液12a :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧0.3MPa
ろ布洗浄液12b :純水(pH6)
:供給スラリー中の固形分の3倍量 吐出圧3.0MPa
ろ布洗浄トレイ9a :真空引きあり
ろ布洗浄トレイ9b :真空引きあり
通気加圧装置16 :なし
リサイクル方法 :ろ布洗浄排液13aと13bを混合して再利用
としたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、重合トナー粒子のウエットケーキを得た。
上記で得られたサンプルを、実施例1と同様にして、含水率、画像性能、収率などを評価した結果を、表1に示す。
本比較例でのケーキ含水率は、運転開始当初は23.1%のAランクであったが、繰返しの連続運転をろ布の周回数が100周をむかえるまで実施した時点で、含水率は33.1%まで上昇しDランクとなった。その後、乾燥して着色樹脂粒子を得た。
本比較例でのケーキ洗浄液10aは、ろ布洗浄排液13aと13bの混合品を利用している。そのため、洗浄液10a量は適正量よりも多量であり、適正量としている実施例1〜5での供給スラリー中の固形分の3倍量に対して、本比較例では供給スラリー中の固形分の6倍量である。そのために、トナーケーキ上に散布された、本比較例のケーキ洗浄液10aは、真空トレイ4aによる効果でも所定時間内に脱液することが出来ずに、ケーキ洗浄液10bが散布される領域まで、流出した。そのために、ケーキ洗浄液10bによる、洗浄が不十分な結果となった。
そのために、本比較例で得られたトナーケーキを、実施例1と同様にして、洗浄状態について評価した結果、残存分散安定剤量は、221ppmのDランクであった。
更に、上記で得られたトナーを用いて実施例1と同様に外添して、画出し試験を行ない、カブリについて確認したところ、1000枚をこえたところからカブリが2%を頻繁に上回るようになり、画像レベルのランクはDであった。
本比較例は、収率に関しては、ろ布洗浄液のリサイクルの効果で高レベルの運転条件であったが、含水率、洗浄状態、においては、不十分のレベルの運転条件であり、画像の評価でも好ましくない結果であった。
Figure 0004683649
以上説明したように、本発明によれば、効率良く各トナー粒子の表面を均一に洗浄でき、さらに、連続運転にて長時間に渡り一定の含水率で安定して作成することが可能となった。更に、得られたトナーによって画像を形成した場合において、カブリの発生等を生じない、優れた画像特性を有するトナーが得られる重合法トナーの製造法方が提供される。
更に本発明によれば、安定して高品質画像を得ることができ、耐久性のあるトナーが得られる重合法トナーの製造方法が提供される。
本発明に用いたベルトフィルターの概略的断面図
符号の説明
1: 原料スラリータンク
2: スラリー
3: ろ布
4、4a、4b、4c: 真空トレイ
5: 送液口
6: ケーキ
7a、7b、7c: ケーキ洗浄装置
8a、8b: ろ布洗浄装置
9a、9b: トレイ
10a、10b、10c: ケーキ洗浄液
11: 濾液
11a、11b、11c: ケーキ洗浄排液
12a、12b: ろ布洗浄液
13a、13b: ろ布洗浄排液
14: スラリー分散トレイ
15:脱液のために加圧通気される気体
16:通気加圧装置

Claims (7)

  1. 液状分散媒体中で製造されるトナー粒子を含むスラリーを、ろ布走行式真空ろ過機により、ろ布を用いて脱液し、該ろ布を洗浄する、ろ過工程を少なくとも含む、トナー粒子の製造方法において、
    該ろ布の洗浄は、少なくとも、
    ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルするろ布洗浄手段A、および
    ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子としてリサイクルを行わないろ布洗浄手段B、
    からなる、複数のろ布洗浄手段を使用して行われ、
    使用する複数のろ布洗浄手段の中で、該ろ布洗浄手段Aによる洗浄が最前段の位置で行われる事を特徴とするトナー粒子の製造方法。
  2. 前記少なくとも1つのろ布洗浄手段Aは、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、該液体散布によるろ布洗浄で発生した、ろ布洗浄廃液を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事を特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 前記ろ布洗浄手段Aと前記ろ布洗浄手段Bは共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、それぞれの洗浄方式は、用いる洗浄液体の散布圧力が異なる事を特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
  4. 前記ろ布洗浄手段Aと前記ろ布洗浄手段Bは共に、ろ過面の裏側から液体を散布する布洗浄方式で行われ、それぞれの洗浄方式は、用いる洗浄液体の散布量が異なる事を特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
  5. 前記ろ過工程は、前記ろ布走行式真空ろ過機によりろ布上に形成された、トナーケーキに対して、トナーケーキ洗浄液体を散布する事により、トナー粒子洗浄を行う方式であり、前記ろ布洗浄手段Aにより発生したろ布洗浄廃液を、トナーケーキ洗浄液体の少なくとも一部として用いる事により、ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事を特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
  6. 前記ろ過工程は、原料スラリータンクより、トナー粒子を含む原料スラリーを、前記ろ布走行式真空ろ過機へ供給する方式であり、前記ろ布洗浄手段Aにより発生したろ布洗浄廃液を、該原料スラリータンクへ戻す事により、ろ布の洗浄により除去されたろ布付着物を、トナー粒子の一部としてリサイクルする事を特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
  7. 圧搾しながら通気する圧搾通気手段を、前記ろ布走行式真空ろ過機により、ろ布を用いて脱液する際に用いる事を特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のトナー粒子の製造方法。
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