JP2007316488A - トナー粒子の濾別システム及び濾別方法 - Google Patents

トナー粒子の濾別システム及び濾別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】湿式で造粒されるトナー粒子の濾別システム及び濾別方法において、トナー粒子分散液からトナー粒子を効率良く分離・洗浄する濾別システム及びその濾別方法を提供する。また、濾布詰まり及び湿潤トナー粒子の含水率の上昇を伴わずトナー粒子分散液からトナー粒子を分離、洗浄し、優れた画像特性を有するトナーを製造できる濾別システム及びその濾別方法を提供する。
【解決手段】液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から濾別する濾別システムであって、濾布を用いるベルトフィルターにより、トナー粒子を含有するスラリーからトナー粒子を分離して湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過手段及び濾布を洗浄する濾布洗浄手段を少なくとも有しており、濾布洗浄手段が超音波を利用して洗浄を行う超音波洗浄機である濾別システム及びこの濾別システムを用いた濾別方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法の如き画像形成方法における静電荷潜像を顕像化するためのトナーに含有されるトナー粒子の濾別システム及び濾別方法に関する。
電子写真法は、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像に対してトナーを用いて顕像化(現像)しトナー画像を得る。そして、紙等のメディアにトナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱圧力或いは溶剤蒸気によりトナー画像を定着し、画像形成物を得るものである。
近年トナーは、粉砕トナーと湿式で造粒するトナーとに大別されている。その大別されたそれぞれのトナーを製造する装置及び製造方法は、構成が大きく異なる。例えば粉砕トナーは、熱可塑性樹脂中に着色剤を混練機等にて溶融混合して均一に分散する。得られた溶融混練物は冷却固化させた後、微粉砕装置により微粉砕して、更に微粉砕物を分級機によって分級して所望粒径のトナー粒子を得る。その後、トナー粒子に所定の添加剤を加えてトナーを製造する。
一方、湿式で造粒されるトナーについては、トナーを構成する材料や所望するトナー粒子形状により、懸濁重合法、乳化重合法、溶解懸濁法等、各種のトナー製造方法が提案されている。
例えば懸濁重合法及び溶解懸濁法では液状分散媒体中でトナーを構成する材料を高速攪拌装置によって造粒し、所望粒径のエマルジョンを得る。次に必要に応じて重合操作を行ってトナー粒子分散液を得る。その後、濾過装置のような固液分離装置に代表される分離手段を用いてトナー粒子分散液から湿潤トナー粒子をケーキとして分離し、そして、解砕・乾燥、分級を行ってトナー粒子を得る。その後は粉砕トナーと同様にして所定の添加剤を加えてトナーを製造する。(例えば、特許文献1参照)
また、乳化重合法では、まず重合性単量体、重合開始剤、界面活性剤、さらに必要に応じて架橋剤、連鎖移動剤、その他添加剤を含んだ単量体組成物を水系媒体中に適当な高速撹拌装置を用いて分散する。そして同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有する乳化樹脂粒子を得る。一方で着色剤を界面活性剤含有の水系媒体中に均一に微分散させ、前記した乳化樹脂粒子と会合(凝集及び融着)させて所望の粒径を有するトナー粒子分散液を得る。その後は、前記した懸濁重合法、溶解懸濁法と同様に濾過・洗浄・解砕・乾燥・分級を経てトナーを製造する。(例えば、特許文献2参照)
この様な湿式で造粒されるトナー粒子は、液状分散媒体中で生成するため、液状分散媒体中に分散または溶解している各種成分によって、その表面が影響を受け易い。例えば懸濁重合法では液状分散媒体として、各種の分散安定剤を含有する水系媒体が用いられているが、生成するトナー粒子の表面には、この分散安定剤が付着する。
また、懸濁重合法で生成するトナーでは、帯電性を向上させるために、一般に、正帯電性または負帯電性の帯電制御剤を重合性単量体組成物中に含有させて重合しているが、極性が高い帯電制御剤を使用する場合、その一部が水系分散媒体中に溶解し、生成するトナー粒子の表面に付着する。重合後のろ過・洗浄工程において、このトナー粒子表面に付着した各種成分が十分かつ均一に洗浄、除去されていないと、トナーの帯電量分布がブロードとなり、特に高温高湿条件下では、画像濃度が低下したり、カブリが発生し易くなる。
更に、乳化凝集法でトナー粒子を生成する場合、乳化剤として界面活性剤を多く使用する必要がある。生成するトナー粒子表面にこの界面活性剤が多く残存すると、上記した画像濃度の低下、カブリの発生が懸濁重合法よりも顕著に発生する傾向がある。そのため、湿式で造粒するトナー粒子の製造方法において、生成したトナー粒子を洗浄するための様々な方法が提案されている。
例えば固液分離装置にスクリーンを用いてトナー粒子表面の残存物を研磨のような作用、あるいは機械的な作用によって確実に除去する方法が提案されている。(例えば、特許文献3、4参照)しかし発明者らの検討では、機械的作用を高めるとトナー粒子表面が粗れて悪影響を及ぼし、トナー品質の劣化が顕在化した。逆に機械的な作用を低減すると残存物の除去が効果的に得られなかった。
別の例として、ろ過洗浄機として濾布と真空トレイが密着したベルトフィルターを用いて、トナー粒子分散液からトナー粒子を分離し、洗浄する方法が提案されている。(例えば、特許文献5参照。)特許文献5に記載の方法によれば、トナー粒子分散液からトナー粒子を効率良く分離洗浄して優れた画像特性を有するトナーが得られる。この方法は優れた分離・洗浄方法ではある。
しかし、近年、ユーザーによるニーズの多様化により電子写真画像は写真画質の如き高精細な画像が求められている。電子写真画像において高精細な画像を得る有効な手段の1つは、現像剤であるトナー粒子の小粒径化である。前記した粉砕法でこの小粒径化を行うと多大な粉砕エネルギーが必要なため好ましくない。一方、湿式造粒法においてトナー粒子を小粒径に造粒することは容易である。但し、この小粒径化を行ったトナー粒子分散液からトナー粒子を分離する際、従来の濾布を使用することは困難である。それはトナー粒子が小粒径化しているために従来の濾布では分離性能が落ち、濾液にトナー粒子が混入してしまうためである。そこで例えば濾布の編み目による開口部を密にしたり、濾布を編んでいる繊維自体に通気性(通水性)を持たせる等して分離性能を上げた対策が取られている。この対策は一定の効果は得られるが、当然のことながら編み目や繊維表面に不純物などの詰りが発生し易い。この詰まりが発生すると、濾布の通水性が極端に悪化し、得られる湿潤トナー粒子の含水率が大きくなる。含水率が大きいと、湿潤トナー粒子の水切れ性が悪いことを意味し、前記したトナー粒子表面に付着した各種成分の洗浄不足につながる。
特開昭51−14895号公報 特開平5−265252号公報 特開2004−077693号公報 特開2004−212704号公報 特開2002−365839号公報
本発明は、上述の如き問題を解決したトナー粒子の濾別システム及び濾別方法を提供することを目的とする。
即ち本発明は、湿式で造粒されるトナー粒子の濾別システム及び濾別方法において、トナー粒子分散液からトナー粒子を効率良く分離・洗浄するトナー粒子の濾別システム及び濾別方法を提供することを目的とする。
更に本発明は、濾布詰まりや、湿潤トナー粒子の含水率の上昇を伴わず、トナー粒子分散液からトナー粒子を分離・洗浄し、優れた画像特性を有するトナー粒子を得ることができる濾別システム及び濾別方法を提供することを目的とする。
小粒径化されたトナー粒子を含むトナー粒子分散液をベルトフィルターを用いて分離すると濾布を構成する繊維の表面に多くの付着物が存在する。本発明者等は、この問題について鋭意検討した結果、ベルトフィルターの如き装置内に超音波洗浄機を組み込んだシステムにより、上記付着物を連続的に洗浄すると、効率良く除去できることを見出し、本発明を完成させた。
これはベルトフィルターに使用する濾布の汚れは、洗浄不足のまま使用を続けると強固な汚れに成長してしまうのに対して、軽微な汚れの間、つまり、濾布が汚れた後直ぐに新品同等の濾布レベルにまで濾布の洗浄を行うと、汚れは成長しないと言う知見に基づき本発明を完成させたものである。
更には、この付着物を効率良く濾布から除去することができる結果、得られる湿潤トナー粒子ケーキの含水率が低下し、トナー粒子表面に付着した各種成分の均一な洗浄が可能となる事を見出し、本発明を完成させた。
更には、この均一な洗浄が達成されることにより、得られたトナーは優れた画像特性を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、その一見地によれば、液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から濾別するトナー粒子の濾別システムであって、濾布を用いるベルトフィルターにより、トナー粒子を含有するスラリーからトナー粒子を分離して湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過手段及び濾布を洗浄する濾布洗浄手段を少なくとも有しており、濾布洗浄手段が超音波を利用する超音波洗浄機であることを特徴とする濾別システムを提供する。
また、本発明は、他の見地によれば、液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から濾別するトナー粒子の濾別方法であって、濾布を用いるベルトフィルターにより、トナー粒子を含有するスラリーからトナー粒子を分離して湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過工程及び濾布を洗浄する濾布洗浄工程を少なくとも有しており、濾布洗浄工程を超音波を利用する超音波洗浄で行うことを特徴とする濾別方法を提供する。
本発明によれば、液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から効率良く分離・洗浄することが可能であり、使用する濾布の詰まり等がなく、得られた湿潤トナー粒子ケーキの含水率を低下させ得る、トナー粒子の濾別システム及び濾別方法を提供することができる。
更には、トナー粒子表面に付着した各種成分の均一な洗浄が可能であり、優れた画像特性を有するトナー粒子を得ることができる、トナー粒子の濾別システム及び濾別方法を提供することができる。
図1、図2及び図3は、本発明の濾別システムの好適な例であるが、本発明はこれに限定されるわけではない。
図1は超音波洗浄機及び圧搾通気機構を具備するベルトフィルターからなる濾別システムを示し、図1において、1はロール、2は濾布、3は送液口、4は真空トレイ、5はケーキ、6は洗浄液を取り込む給液口、7はケーキ洗浄装置、8は圧搾通気機構、15はバス、16は超音波発生器、17は超音波発信機、18は汚れた洗浄液を排出する排液口、19は洗浄ロールである。
また、図2は図1内のA−A’断面図であり、圧搾通気機構8の好ましい概略図である。図2において、5はケーキ、9は油圧システムやエアーシリンダー等の機器を上下動させる接離機構、10は圧縮気体導入口、11はケーシングである。
また、図3は図2内のB−B’断面図であり、圧搾通気機構8がケーキ5と接する部分の局部拡大図である。図3において12は弾力部、13は穿孔部、14は圧縮気体出口である。
上述したように、本発明は液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から濾別するトナー粒子の濾別システム又は濾別方法であって、少なくとも、濾布を用いるベルトフィルターにより、トナー粒子を含有するスラリーからトナー粒子を分離して湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過手段又は濾過工程及び濾布を洗浄する濾布洗浄手段又は濾布洗浄工程を有している。濾布洗浄手段又は濾布洗浄工程は超音波を利用する超音波洗浄機を用いる。
以下、図1、図2及び図3を用いて本発明に係るトナー粒子の濾別システム及び濾別方法の好ましい一態様について説明する。
図1に示されるベルトフィルターは、濾布2が2つのロール1間に張架され、これらロール1の回転により矢印Cの方向に連続又は間欠駆動される。
濾布2の下方には、1体のもしくは複数に分割された固定式の真空トレイ4が設置されている。この真空トレイ4は真空ポンプ(図示しない)により真空作用が得られる構造を有している。
上記した種々の湿式造粒法により得られたトナー粒子分散液中のトナー粒子表面には、各種の分散安定剤が存在する。この分散安定剤を溶解、又は除去するため、それぞれの湿式造粒方法に適した前処理を行う。この前処理を行った後、トナー粒子分散液は、送液口3を介して濾布2上に供給され、該真空作用によりケーキ形成工程にて濾過、脱水される。
本発明において、湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過手段又は濾過工程は、少なくとも(1)トナー粒子を含有するスラリーを脱液して洗浄前トナー粒子ケーキを得る手段と、(2)得られた洗浄前トナー粒子ケーキを洗浄して洗浄水含有トナー粒子ケーキを得る手段と、(3)圧搾通気機構によって、洗浄水含有トナー粒子ケーキを圧搾しながら通気させて湿潤トナー粒子ケーキを形成する手段とを有することが好ましい。
例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、トナー粒子表面に存在する分散剤を溶解させるためにトナー粒子に対して酸処理を行うが、この際、発泡現象を伴いやすい。この発泡現象はケーキ形成工程での濾過・脱水効果に悪影響を及ぼし、効率を低下させる恐れがある。よって酸処理を行う際には、発泡を抑制する機器、方法を選択することが好ましい。
濾別された濾液は、真空トレイに集められ、図示しない濾液管より図示しない真空タンクヘ送られる。この時、該真空作用を有効に働かせるためには、濾布2は間欠駆動させることが好ましく、真空作用が得られている間は、濾布2と真空トレイ4が密着しており摺擦しないことが好ましい。濾布2を連続駆動させると濾布2と真空トレイ4が密着性に不具合が生じ易く、高真空度を得るのが難しい。高真空度が得られないと濾過、脱水効果が不十分となり、液状分散媒体からトナー粒子を効果的に分離することが困難となる。
次に濾過、脱水されたケーキ5と濾布2は、ロール1の回転により矢印Cの方向に送られて、上部に1基乃至複数基のケーキ洗浄装置7を有する洗浄工程に送られる。ケーキ洗浄装置7からは、必要に応じて1種又は複数種の洗浄液が散布され、ケーキ5中の溶解性物質又は分散物質が洗浄・除去される。そして真空トレイ4に集められた濾液と共にこれらの物質は排出される。この時も上記したように高真空度を得るため、濾布2と真空トレイ4が密着しており摺擦しないことが好ましい。
次に洗浄されたケーキ5と濾布2は、ロール1の回転により矢印Cの方向に送られて、脱水工程に送られる。脱水工程は図1に示すように複数のスパン(図1では2スパンからなる脱水工程が描かれている)に分かれていることが好ましく、矢印C方向に向けて下流側のスパンに圧搾通気機構8が少なくとも1スパン設置されていることが好ましい。図示するように最下流側に圧搾通気機構8を設けることで前スパンで絞りきれなかった水分を最終スパンで絞ることにより、脱水作用が有効に働き、洗浄効果が高まる。
圧搾通気機構8は接離機構9により、弾性を有する弾力部12、穿孔を有する穿孔部13がケーキ5に対して接離可能な構造となっている。穿孔部13は、図3に示されるように例えば適当な鉄板にパンチングにより貫通又は樹脂を成型する等して孔(圧縮気体出口14)を複数持つ構成となっている。
接離機構9が働き、弾力部12、穿孔部13がケーキ5に接し、圧搾が行われる。この際、圧縮気体出口14から圧縮気体が通気されてケーキ5に含まれる水分が減少して良好に含水率が低減される。また水分とともにトナー粒子表面に付着した各種成分がトナー粒子から分離し、均一な洗浄が行える。圧縮気体出口14は孔として形成されるが、その数は特に限定されない。複数の孔が占める孔の合計面積を、全体の鉄板表面積に対して20%〜70%とすることが圧搾通気機構8の適当な強度と適当な通気量を得るためには好ましい。
弾力部12と湿潤トナー粒子の接触幅は、図3に示したようにベルトフィルター移動方向の接触幅をD(mm)とすると
30≦D≦300
であることが好ましい。30>Dであると、穿孔部13から通気する際に所望のシールが得られず、弾力部12から圧縮気体が漏れて、湿潤トナー粒子ケーキの良好な含水率低下が得られない。特に、移動方向に対して下流側の弾力部12下部には、含水率が低下した湿潤トナー粒子ケーキが形成され存在するが、このケーキは崩壊しやすくシールが難しい。30>Dであると、このケーキ崩壊が起きて特にシールが困難となる。D>300であると充分な穿孔部13の面積が得られず、例え良好な通気が行えたとしても湿潤トナー粒子ケーキの1部分しか含水率の低下が得られず、含水率ムラが起きる。含水率のムラが起きると含水率の高い部分が後工程に流れた時、輸送が不可能になる等して支障を起こす。
また、弾力部のうちベルトフィルター移動方向に対して垂直方向の接触幅E(mm)は、
30≦E≦300
であることが好ましい。30>Eであると、穿孔部13から通気する際に所望のシールが得られず、弾力部12から圧縮気体が漏れて、湿潤トナー粒子ケーキの良好な含水率低下が得られない。E>300であると充分な穿孔部13の面積が得られず、例え良好な通気が行えたとしても湿潤トナー粒子ケーキの1部分しか含水率の低下が起こらず、含水率ムラが起きる。含水率のムラが起きると含水率の高い部分が後工程に流れた時、輸送が不可能になる等して支障を起こす。
穿孔部13に設けられている圧縮気体出口14がケーキ5の状態により詰まりを起こす場合等は、フィルター、メッシュ等で孔を覆って詰まりを防止しても良い。
接離機構9は上記したケーキ5との接離運動が可能であれば特に限定されるものではないが油圧機構であることが好ましい。油圧機構であると弾力部12及び穿孔部13とケーキ5が接する際の圧力を調整し易く、接離運動の制御にも有効である。
弾力部12とケーキ5が接する際の圧力P2は、20(kPa)≦P2≦1000(kPa) であることが好ましい。この圧力P2は弾力部12がケーキ5と接触する面積のうち単位面積あたりを押さえつける力として定義され、後述するようにケーキ5に圧縮空気を通気させる際に圧縮空気がケーキ外を通過しないためのシール圧として働く。よって、20(kPa)>P2であると圧縮気体出口14から圧縮空気が通気される際、シール圧力不足となり、良好なケーキ状態が維持できなくなる。良好なケーキが維持できないとケーキ5が破裂の如く飛び散ったり、クラックが入ってしまうため、トナー粒子表面に付着した各種成分をトナー粒子から分離することができなくなる。又、P2>1000(kPa)であるとP2の圧力でケーキ5内のトナー粒子が変形したりして悪影響を及ぼす恐れがあるために好ましくない。
前記した弾力部12に使用する部材としては、上記シールが充分可能な部材であれば特に限定されるものではないが、構成部材が軟質のゴムであり、該構成部材のゴム硬度Fが
10°≦F≦40°
の部材が好ましい。10°>Fであると部材の耐久性が悪く、40°<Fであると良好なシールが得られず、圧縮気体が漏れる怖れがある。その中でも特に好ましい部材は、クロロプレンゴムである。
尚、ゴム硬度の測定には種々の方法があるが本発明においては、決められた形の押針をスプリングの力で試料の表面に押し付けて変形を与え、試料の抵抗力とスプリングの力がバランスした位置での「試料への押し込み深さ」をもとに硬度を測定するアスカーゴム硬度計(型式C/JIS K7312準拠規格)を用いて測定した。
又、上記圧縮気体はコスト面から圧縮空気であることが好ましく、圧縮空気の圧力P1は、10(kPa)≦P1≦900(kPa) であることが好ましい。10(kPa)>P1であると通気が不十分で所望の含水率低下が得られない。またP1>900(kPa)であると圧縮空気の製造が高コストとなるばかりか前記した良好なケーキ状態の維持が困難となる。
この圧搾通気時にも前記したように濾布2は間欠駆動させることが好ましい。濾布2が間欠運動している間の停止時に接離機構を連動させてケーキ5と弾力部12及び穿孔部13を接触させれば弾力部12とケーキ5のシールも完全に働くために圧縮気体の通気も容易にできる。また、圧縮気体通気時にも真空トレイ4からの真空状態を形成させているのが好ましいため、濾布2と真空トレイ4が密着しており摺擦しないことが好ましい。真空トレイ4から高真空度を形成しておくと、圧搾通気時に濾布2上のケーキ5が良好なケーキ状態で維持される。
脱水されたケーキ5は、ロール1によってもたらされる曲率により、濾布2より剥離される。
次に、脱水されたケーキ5を剥離した濾布2は、複数設けられた洗浄ロール19によって超音波洗浄機を具備したバス15へ導かれる。給液口6より導入された洗浄液はバス15内で濾布からの汚れと共に排液口18を介して排出される。この時、バス内の洗浄液面は常時濾布2より上にあって、濾布2が洗浄液に浸されていることが好ましい。また、この排液は廃棄しても良いが、送液口3に戻して再度濾過しても良い。
又、濾布洗浄手段が超音波を利用して洗浄を行う超音波洗浄機であると短い時間内に濾布に付着した付着物を効率良く洗浄できるため、本発明にかかる連続的な濾過手段に洗浄手段を組み込む濾別システムにおいては非常に好ましい。更に超音波を利用して濾布を洗浄することは、従来のシャワー洗浄等と比較すると同等の洗浄効果を得るための洗浄液が大幅に削減可能であり好ましい。この濾布洗浄手段としての超音波洗浄機は、濾布に周波数10kHz以上50kHz以下の超音波を照射することができるものであることが好ましい。10kHz未満であると、超音波によるキャビテーション発生が弱く、所望した洗浄能力が得られない。又、50kHzより大きいと濾布2へのダメージが大きくなるし、又、高周波領域の超音波が支配的となりキャビテーションが発生しなくなってしまう。その結果、濾布の洗浄には不向きな超音波洗浄領域に入ってしまう。
又、超音波洗浄機の出力としては200W以上20kW以下であることが好ましい。200Wより小さいと超音波発信機の規模が小さくて本発明の特徴である連続装置内では充分な洗浄が得られない。一方、20kWを越える超音波発信機のような大型装置は本発明の濾別システム内に組み込むのは困難である。
又、本発明において、超音波洗浄における超音波の濾布に対する照射時間は、特に限定はされないが、濾布0.1m2あたり3秒から1200秒の範囲が好ましい。3秒より短いと洗浄ムラが起こり易い。また、1200秒より長くしても洗浄効果に変化はない。また、洗浄中の濾布は停止しているよりも、一定方向にもしくは反復運動するように連続又は間欠的に移動している方が洗浄ムラを減らすことができるため好ましい。
又、超音波洗浄機が矩形波駆動の発信機を具備している超音波洗浄機であることが好ましい。従来の正弦波駆動の超音波であると洗浄効果が大きい超音波の最大振幅幅が小さく、波の頂点付近だけが洗浄効果が大きい領域である。一方、矩形波駆動の超音波を使用する場合には、波の最大振幅幅が大きくなり、洗浄効果が大幅に向上する。
又、濾布は通気可能な紐を編みこんで構成された濾布であって、通気性を有することが好ましい。
濾布自身に通気性を持たせることで、より細かなトナー粒子でも固液分離することが可能となる。通気性を持たない紐又はワイヤー等で濾布を構成すると紐やワイヤーの隙間をある程度確保しないと濾布として通気性が得られず濾布として機能しない。この隙間を適度に確保できない場合には、細かいトナー粒子の漏れ原因となって安定な固液分離が不可能になる。一方で通気を持たせた紐で濾布を構成すると濾布の詰まりが発生しやすくなるが、そこで本発明におけるように、通気可能な紐を編みこんで構成した通気性を有する濾布を、上記の超音波洗浄とともにに使用することでより細かなトナー粒子を安定的に固液分離することができる濾別システムが構築される。
ここで言う通気の程度として具体的には、0.2〜5cm3/cm2・minの範囲であることが好ましい。通気の程度が0.2cm3/cm2・min未満であると通気量が確保されないために脱水に支障をきたして所望の含水率が得られない。一方、通気の程度が5cm3/cm2・minより大きいとトナー粒子漏れが発生して排水処理設備に負荷がかかる。
又、本発明の濾別システムにおいて、この超音波洗浄機は前記した圧搾通気機構と同時に具備されることが特に好ましい。圧搾通気機構は前記したように湿潤ケーキの含水率を効果的に低減させてケーキ洗浄を効果的に行うことを可能とするが、一方で強制的に脱水する機構であるが故に濾布詰まり、汚れが増大する懸念がある。そこでこの超音波洗浄機と組み合わせて使用することにより濾布の詰まりを抑制することが可能となる。また、この場合、濾布寿命も長くなり、製造コストの上昇を抑える効果もある。
また、前記洗浄工程で使用する洗浄液は、通常イオン交換水等の水系の洗浄水を用いるが、必要に応じてpHを調整して酸性又はアルカリ性の洗浄水を用いても良い。本発明では前工程で酸洗浄を行っている場合、洗浄水のpHは、7≦pH≦14であることがより好ましい。この理由として完全なる結論には至ってはいないが、前記したように前工程で酸処理を行い、その際に析出した物質が濾布に詰まる傾向がある。よってアルカリ領域の洗浄液で洗浄すると、これらの物質を溶解して効果的に洗浄が行えると考えられている。
また、トナー粒子の重量平均径dは、3μm≦d≦7μmであることが好ましい。トナー粒子の重量平均径が3μm未満であると電子写真システムでのハンドリングが困難になる。逆に7μmより大きいと例えば600dpi以上の高画質な画像を得ることができない。
ベルトフィルターによる濾過工程後に得られた湿潤トナー粒子ケーキの含水率は30%以下であることが好ましい。30%を超えると後工程の乾燥工程への湿潤トナー粒子ケーキの輸送に支障をきたしたり、乾燥工程自身の効率が悪化して好ましくない。また、該乾燥工程は熱気流中に該湿潤トナー粒子ケーキを粉粒状に分散させて、熱気流と並流に送りながら乾燥させる気流乾燥であることが好ましい。気流乾燥は短時間に大量の湿潤トナー粒子を低コストで乾燥させることが可能である。
又、ベルトフィルターに用いる濾布を構成する紐としては、耐久性、汎用性、コストの面からポリエステル製及びポリプロピレン製のものが好ましい。
本発明のトナー粒子の濾別システム及び濾別方法は、磁性トナー粒子の製造方法にも好ましく用いることができる。例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合の磁性トナー粒子を製造する場合に使用される磁性体について、以下に説明する。
磁性トナーに使用される磁性体は、その表面が疎水化されていることが好ましい。磁性体を疎水化する際は、水系媒体中で、磁性体粒子を一次粒径となるよう分散しつつカップリング剤を加水分解しながら表面処理する方法を用いることが非常に好ましい。この疎水化処理方法は、気相中で処理するより磁性体粒子同士の合一が生じにくく、また疎水化処理による磁性体粒子間の帯電反発作用が働くため、磁性体はほぼ一次粒子の状態で表面処理される。
カップリング剤を水系媒体中で加水分解しながら磁性体表面を処理する方法は、クロロシラン類やシラザン類のようにガスを発生するようなカップリング剤を使用する必要がない。また、これまで気相中では磁性体粒子同士が合一しやすくて、良好な処理を施すことが困難であった高粘性のカップリング剤も使用できるようになるため、疎水化の効果は絶大である。
磁性体の表面処理において使用できるカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であり、下記一般式
SiY
[式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基の如き炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す]
で示されるものである。
例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
この中でも、磁性体の分散性をより向上させるためには2重結合を有するシランカップリング剤を用いることが好ましく、フェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがより好ましい。これは、特に懸濁重合を行う場合、2重結合を有するシランカップリング剤で処理すると、磁性体と重合性単量体とのなじみが良好になる為であると考えられ、トナー粒子中での磁性体の分散性が良好なものとなる。
しかし、これら2重結合を有するシランカップリング剤のみの使用では、磁性体に十分な疎水性を持たせることは困難であり、疎水性が十分でない磁性体がトナー表面に露出する等の影響により、トナーの粒度分布も広いものとなってしまう。この理由は定かではないが、カップリング剤自身の疎水性や、磁性体表面の活性基との反応性、及び磁性体表面の被覆性が劣ることによるものであると考えている。このため、十分な疎水性を得る為に以下の式で示されるアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を併用することがより好ましい。
2p+1−Si−(OC2q+1
[式中、pは2〜20の整数を示し、qは1〜3の整数を示す]
上記式において、pが2より小さいと疎水化処理は容易となるが、疎水性を十分に付与することが困難であり、トナー粒子からの磁性粒子の露出を抑制するのが難しくなる。またpが20より大きいと、疎水性は十分になるが、磁性体粒子同士の合一が多くなり、磁性体粒子を十分に分散させることが困難になり、粒度分布がブロード気味になる。また、qが3より大きいとアルキルトリアルコキシシランカップリング剤の反応性が低下して疎水化が十分に行われにくくなる。
より好ましくは、上記式においてpが3〜15の整数であり、qが1又は2であるアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用することである。
シランカップリング剤の処理量は磁性体100質量部に対して、総量で0.05〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部であり、磁性体の表面積及びカップリング剤の反応性に応じて処理剤の量を調整することが好ましい。
また、上記疎水化処理時に用いられる水系媒体とは、水を主要成分としている媒体である。具体的には、水系媒体として水そのもの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH調整剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが挙げられる。この場合、界面活性剤としては、ポリビニルアルコールの如きノンイオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、水に対して0.1〜5質量%添加するのが良い。pH調整剤としては、塩酸の如き無機酸が挙げられ、有機溶剤としてはアルコール類等が挙げられる。
なお、複数種のシランカップリング剤を用いる場合、同時に又は時間差をもって複数種のカップリング剤を投入し、磁性体の処理を行う。
こうして得られる磁性体は粒子の凝集が見られず、個々の粒子表面が均一に疎水化処理されているため、磁性体の重合性単量体中での分散性は良好なものとなる。
トナーに用いられる磁性体は、リン、コバルト、ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、珪素などの元素を含んでもよい。また、磁性体は四三酸化鉄、γ−酸化鉄等、酸化鉄を主成分とするものであり、これらを1種または2種以上併用して用いられる。これら磁性体は、窒素吸着法によるBET比表面積が好ましくは2〜30m/g、より好ましくは3〜28m/gであり、更にモース硬度が5〜7のものが好ましい。
例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、本発明のトナーに用いられる磁性体は、結着樹脂100質量部に対して、10〜200質量部を用いることが好ましい。より好ましくは20〜180質量部を用いることである。10質量部未満ではトナーの着色力が乏しく、カブリの抑制も困難である。一方、200質量部を超えると、得られたトナーのトナー担持体への磁力による保持力が強まり現像性が低下したり、個々のトナー粒子への磁性体の均一な分散が難しくなるだけでなく、定着性が低下してしまう。
なお、トナー中の磁性体の含有量の測定は、パーキンエルマー社製熱分析装置、TGA7で測定する。測定方法は、窒素雰囲気下において昇温速度25℃/分で常温から900℃までトナーを加熱し、100℃から750℃まで間の減量質量%を結着樹脂量とし、残存質量を近似的に磁性体量とする。
本発明において、磁性トナーに用いられる磁性体は、例えばマグネタイトの場合、下記方法で製造される。第一鉄塩水溶液に、鉄成分に対して当量または当量以上の水酸化ナトリウムの如きアルカリを加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHを7以上(好ましくはpH8〜14)に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応を行い、磁性酸化鉄粒子の芯となる種晶をまず生成する。
次に、種晶を含むスラリー状の液に前に加えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一鉄を含む水溶液を加える。液のpHを6〜14に維持しながら空気を吹込みながら水酸化第一鉄の反応を進め、種晶を芯にして磁性酸化鉄粒子を成長させる。酸化反応が進むにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、液のpHは6未満にしない方が好ましい。酸化反応の終期に液のpHを調整し、磁性酸化鉄が一次粒子になるよう十分に撹拌し、カップリング剤を添加して十分に混合撹拌し、撹拌後に濾過し、乾燥し、軽く解砕することで疎水性処理磁性酸化鉄粒子が得られる。或いは、酸化反応終了後、洗浄、濾過して得られた酸化鉄粒子を、乾燥せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤を添加し、カップリング処理を行っても良い。いずれにせよ、酸化反応終了後に乾燥工程を経ずに表面処理を行うことが肝要である。
第一鉄塩としては、一般的に硫酸法チタン製造に副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生する硫酸鉄の利用が可能であり、更に塩化鉄等の利用が可能である。
水溶液法による磁性酸化鉄の製造方法において、硫酸鉄を用いる場合、一般に反応時の粘度の上昇を防ぐこと、及び硫酸鉄の溶解度からその水溶液は鉄濃度0.5〜2mol/lのものが用いられる。硫酸鉄の濃度は一般に薄いほど製品の粒度が細かくなる傾向を有する。また、反応に際しては、空気量が多い程、また反応温度が低いほど微粒化しやすい。
このようにして製造された疎水性磁性体粒子を材料とした磁性トナーを使用することにより、安定したトナーの帯電性が得られ、転写効率が高く、高画質及び高安定性が可能となる。
上記のようにして得られた磁性体は、トナー粒子に含有される着色剤としても好適に用いることができるが、特にシランカップリング剤で処理された磁性微粉体を着色剤として用いるのが好ましい。また、着色剤を非磁性材料から構成することも好ましい。本発明で製造されるトナーに好適に用いることのできる上記磁性体以外の着色剤として、カーボンブラック及び以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤が挙げられる。
イエロー色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができ、具体的には、顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191及びC.I.バットイエロー1、3、20等、染料としては、C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162等が挙げられ、これらのものが単独で或いは2以上が併用して用いられる。
マゼンタ色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができ、具体的には、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,48;2、48;3、48;4、49,50,51,52,53,54,55,57,57;1、58,60,63,64,68,81,81;1、83,87,88,89,90,112,114,122,123,144、146,150,163,166,169,177,184,185,202,206,207,209,220,221,238、254等、C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等、マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,52,58,63,81,82,83,84,100,109,111,121,122等、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27等、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40等、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28等の塩基性染料等が挙げられ、これらのものが単独で或いは2以上が併用して用いられる。
シアン色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができ、具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66等、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、染料としては、C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95等が挙げられ、これらのものが単独で或いは2以上が併用して用いられる。
これらの着色剤は、単独で又は2種以上を混合し、また更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角、彩度、明度、耐侯性、OHP透明性及びトナー中への分散性の点から選択される。例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対して1〜20質量部が用いられる。
本発明において、トナー粒子は離型剤を含有していても良い。トナー粒子に使用可能な離型剤としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックス等天然ワックス及びその誘導体などで、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。更には、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸、或いはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックスなども使用できる。
本発明に用いられるトナー粒子には、荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用できる。更に、例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、トナー粒子を製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、アゾ染料或いはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、スルフォン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤としては四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
本発明において例えば乳化重合法や懸濁重合法による湿式造粒法の場合、トナーに含有される重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類;その他のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
トナーの製造方法が例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、重合性単量体に樹脂を添加して重合しても良い。又、単量体の中で水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリシジル基、ニトリル基等親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入したいときには、これら単量体成分は、それらとスチレン又はエチレン等のビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、或いはグラフト共重合体等の共重合体の形で、或いはポリエステル、ポリアミド等の重縮合体の形で、或いはポリエーテル、ポリイミン等の重付加重合体の形で使用が可能となる。
上記重合性単量体に添加して使用されるポリエステル樹脂を構成するアルコール成分と酸成分を以下に例示する。アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ブテンジオール、オクテンジオール、シクロヘキセンジメタノール、水素化ビスフェノールA、式(I)で示されるビスフェノール誘導体又は該式(I)で表される化合物の水添物;
Figure 2007316488
[式中、Rはエチレン基またはプロピレン基を示し、x及びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。]
または下記式(II)で表されるジオール又は該式(II)で表される化合物の水添物が挙げられる。
Figure 2007316488
2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸またはその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸またはその無水物、また更に炭素数6〜18のアルキルまたはアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸またはその無水物などが挙げられる。
更に、アルコール成分としてグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルの如き多価アルコールが挙げられ、酸成分としてトリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物の如き多価カルボン酸が挙げられる。
前記ポリエステル樹脂は全成分中45〜55モル%がアルコール成分であり、55〜45モル%が酸成分であることが好ましい。また、本発明においては、得られるトナー粒子の物性に悪影響を及ぼさない限り2種以上のポリエステル樹脂を併用したり、例えば、シリコーンやフルオロアルキル基含有化合物により変性したりして物性を調整することも好適に行われる。また、このような極性官能基を含む高分子重合体を使用する場合、その平均分子量は5,000以上が好ましく用いられる。
また、上記以外の樹脂を単量体系中に添加しても良く、用いられる樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独で又は混合して使用できる。
これら樹脂の添加量としては、単量体100質量部に対し1〜20質量部が好ましい。添加量が1質量部未満では樹脂添加の効果が小さく、一方添加量が20質量部を超えると重合トナーの種々の物性設計が難しくなるためである。
更に、単量体を重合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶解して重合しても良い。
本発明のトナーの製造方法において、重合開始剤を使用する場合は、重合反応時に半減期0.5〜30時間であるものを、重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部の添加量で重合反応を行うと、分子量1万〜10万の間に極大を有する重合体を得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることが出来る。重合開始剤例としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
本発明のトナーを製造する際は、架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量は重合性単量体100質部に対して0.001〜15質量部である。
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独で又は2種以上の混合物として用いられる。
本発明の濾別システム又は濾別方法は、重合性単量体及び着色剤を少なくとも有する重合性単量体組成物を液状分散媒体中で重合して生成されたトナー粒子の処理に好ましく適用される。
また、本発明の濾別システム又は濾別方法は、少なくとも微小樹脂粒子と着色剤とを液状分散媒体中で凝集させることにより生成したトナー粒子の処理に好ましく適用される。上記微小樹脂粒子としては、例えば、少なくとも重合性単量体を液状分散媒体中で重合して生成された乳化樹脂粒子を例示することができる。尚、乳化樹脂粒子を液状分散媒体から濾別する際にも、本発明の濾別システム又は濾別方法を用いることができる。
本発明において例えば懸濁重合法による湿式造粒法を選択した場合の具体的なトナー製造方法について説明する。
まず、重合性単量体中に顔料、離型剤、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、高分子重合体、分散剤等を適宜加えて、均一に溶解または分散させて着色剤含有重合性単量体組成物を得る。この時、必要に応じて温調操作を行っても良い。この着色剤含有重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中にて懸濁し造粒する。
このとき着色剤含有重合性単量体組成物の造粒を行うと同時に、又は造粒を行った後、重合開始剤を添加して上記組成物の重合を行う(重合工程)。重合開始剤添加の具体的な時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前、重合反応中に追加の重合性単量体或いは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることも出来る。
造粒後は、温調を行いながら通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。
トナー粒子を製造する場合には、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使用できる。中でも無機分散剤は有害な超微粉を生じ難く、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難いため好ましい。こうした無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機水酸化物;シリカ、ベントナイト、アルミナ等の無機酸化物が挙げられる。
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜20質量部を単独で使用することが望ましいが、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。
界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられる。
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて前記無機分散剤粒子を生成させて用いることが出来る。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。無機分散剤は、重合終了後に酸又はアルカリで溶解して、ろ過、洗浄等の次工程によりほぼ完全に取り除くことが出来る。
前記重合工程においては、重合温度は40℃以上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。この温度範囲で重合を行うと、内部に封じられるべき離型剤やワックスの類が、相分離により析出して内包化がより完全となる。また、残存する重合性単量体を消費するために、重合反応終期ならば、反応温度を90〜150℃にまで上げることは可能である。重合反応の終了後、得られたトナー粒子分散液は前述した本発明にかかる圧搾通気機構付きのベルトフィルターにて濾過、洗浄した後、好ましくは気流乾燥装置によって乾燥する。
一般的に得られたトナー粒子は分級工程において所望の粒径範囲外の粗粉や微粉が除去され、トナー粒子が得られる。なお、分級工程は従来トナーの製造に用いられる公知の方法により行うことができ、特に限定されない。分級工程を経て得られたトナー粒子に無機微粉体等の外添剤を混合して該トナー粒子表面に付着させることによって、トナーを得ることができる。本発明においては、製造工程から分級工程を省き直接トナーを得ることも、また更に高精度な分級工程を行って、精度良く粗粉や微粉をカットすることも、望ましい形態の一つである。
本発明において、トナー粒子には流動化剤として個数平均一次粒子径が4〜80nmの無機微粒子を外添し、トナーを得ることが好ましい形態である。
本発明で用いたそれぞれの測定方法について以下に述べる。
トナーの粒度分布の測定及び個数変動係数の算定
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行うことが好ましい。
測定装置としてはコールターカウンターマルチサイザーI型あるいはII型あるいはIIe型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び一般的なパーソナルコンピューターを接続し、特級又は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を電解液として調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5.0ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターマルチサイザーII型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を求める。
また上記個数分布における変動係数は下記式から算出される。
変動係数(%)=[S/D1]×100
[式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差を示し、D1はトナー粒子の個数平均径(μm)を示す。]
湿潤トナー粒子洗浄状態の評価
洗浄状態は、湿潤トナー粒子表面に残存する分散安定剤量によって評価した。残存分散安定剤量については、蛍光X線分析装置(RIX3000、Rigaku社製)を用い定量分析した。この残存分散安定剤量は、帯電性の観点から180ppm以下であることが好ましい。
含水率の測定
本発明における含水率は、湿潤トナー粒子5gをアルミ皿に採取し、それを精秤(A[g])し、105℃に設定した乾燥機に1時間放置し、冷却後精秤(B[g])し、以下の式で計算した値である。
含水率[%]=((A−B)/A)×100
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。
[実施例1]
イオン交換水700質量部に、0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム・テクニック社製)を用いて、4500rpmにて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、
(モノマー) スチレン 170質量部
n−ブチルアクリレート 30質量部
(着色剤) C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部
(荷電制御剤) E−88
(ジアルキルサリチル酸金属化合物/オリエント化学工業社製)
2質量部
(極性レジン)飽和ポリエステル 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)
とテレフタル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、
Tg=68℃、Mw=10000、Mw/Mn=5.12)
(離型剤) ポリエチレンワックス 6質量部
(Mn=850、融点:107℃、25℃における針入度:1)
上記処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、着色剤含有重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2雰囲気下において、クレアミックスにて4500rpmで15分間撹拌し、着色剤含有重合性単量体組成物を造粒した。
その後、得た着色剤含有重合性単量体組成物をフルゾーン撹拌翼(神鋼パンテック社製)で撹拌しつつ、70℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、フルゾーン攪拌翼で攪拌を続けながら飽和水蒸気(ピュアスチーム/スチーム圧力205kPa/温度120℃)を導入した。飽和水蒸気の導入を開始から20分後、容器内の内容物の温度は100℃に達し、蒸留留分が出始めた。所定量の留分を得ることで残存モノマーを留去し、冷却してトナー粒子分散液を得た。
トナー粒子分散液に塩酸を加えてトナー粒子表面のリン酸カルシウム塩を溶解した後、発泡を抑制しつつ、図1及至図3に示す、超音波洗浄機及び圧搾通気機構を具備したベルトフィルター(月島機械社製、シンクロフィルター改造型)に送り、下記の条件にて脱水・洗浄して、湿潤トナー粒子のケーキを得た。
<超音波洗浄機の洗浄条件>
周波数:25kHz
超音波強度:800W
洗浄水pH:9
超音波の波形:矩形波
超音波の照射時間:濾布0.1m2あたり30秒
<圧搾通気機構方式のベルトフィルターの脱水・洗浄条件>
濾布の繊維 :ポリエステル
濾過面積 :0.15m2
スラリー供給量 :140kg/時間
ベルトスピード :停止時間/移動時間=10/1の割合で稼動させ、平均0.7m/分
ケーキ洗浄水の量 :50kg/時間
真空度 :−70kPa
圧搾圧(シール圧) :400kPa
通気圧 :200kPa
濾布通気量 :0.8cm3/cm2・min
圧搾時間 :70秒(最終スパンに圧搾通気機構を設置し、最終スパンにベルトが停止する時間75秒中の70秒圧搾した)
通気時間 :60秒(圧搾時間70秒中の60秒通気した)
上記により得られた湿潤トナー粒子の含水率は16%であった。又、この時の湿潤トナー粒子ケーキの洗浄状態を上記した蛍光X線分析装置で分析したところ残存する分散安定剤量は80ppmであり良好なものであった。
その後、湿潤トナー粒子のケーキを解砕しつつ以下の条件で気流乾燥を行いトナー粒子を得た。
<気流乾燥機乾燥条件>
気流乾燥機(セイシン企業社製:フラッシュジェットドライヤー:配管径0.1016m)
吹込み温度:90℃
吹込み風量:10m3/min
湿潤トナー粒子供給量:50kg/hr
上記で得られた該トナー粒子100質量部に対して、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカを1.0質量部添加し、混合機にて混合しトナーを得た。本実施例において得られたトナーの重量平均粒径は、6.8μmであった。
<画像性能の評価>
画像性能は温度30℃,湿度80%の環境下で連続3000枚の耐久テストを行い、カブリを測定して評価した。耐久テストはキヤノン社製LBP−2360を用いて行った。
紙上のカブリについては、反射式濃度計(TOKYODENSHOKUCO.,LTD社製REFLECTOMETER ODEL TC−6DS)を用いて測定した。即ち、反射濃度計で測定したプリント後の白地部の反射濃度最悪値をDsとし、プリント前の用紙について反射濃度計で測定した反射濃度平均値をDrとした時に、これらの値の差(Ds−Dr)を求め、これを紙上カブリとした。この紙上カブリ量が2%以下の場合は、実質的に紙上カブリのない良好な画像であったが、2%を超えると紙上カブリが目立つ不鮮明な画像であった。
本実施例では、3000枚耐久後の画像について評価したが、耐久中、問題のないカブリのレベルであった。結果を表1にまとめる。
[実施例2]
実施例1の超音波洗浄機の洗浄条件において洗浄水pHを5にした以外は実施例1と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1の超音波洗浄機の洗浄条件において周波数を35Hzにした以外は実施例1と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において濾布通気量が0.6cm3/cm2・minのものを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において圧搾通気機構を稼動させず、真空トレイ4からの真空のみで固液分離した以外は実施例1と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例1において正弦波の超音波洗浄機を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、超音波洗浄機及び圧搾通気機構を働かせず実施例1と同様の操作を行った。この結果、湿潤トナー粒子の含水率が35%と非常に高かったため気流乾燥機の湿潤トナー粒子供給量を25kg/hrに落として乾燥を行った。その他は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、濾布通気量が0.6cm3/cm2・minのものを使用し、超音波洗浄機及び圧搾通気機構を働かせず実施例1と同様の操作を行った。この結果、湿潤トナー粒子の含水率が38%と非常に高かったため、気流乾燥機の湿潤トナー粒子供給量を25kg/hrに落として乾燥を行った。その他は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例7]
イオン交換水680質量部に、0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液465質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム・テクニック社製)を用いて、4500rpmにて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl水溶液73質量部を添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た以外は実施例1と同様にしてトナー粒子分散液を得た。その後も実施例1と同様にしてトナーを得た。本実施例において得られたトナーの重量平均粒径は、5.5μmであった。この後、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例7においてスラリー供給量を180kg/時間にした以外は実施例7と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例9]
実施例7において圧搾圧(シール圧)を800kPa、通気圧を600kPaにした以外は実施例7と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例10]
実施例7において圧搾圧(シール圧)を400kPa、通気圧を100kPaにした以外は実施例7と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例11]
実施例7において圧搾圧(シール圧)を800kPaにした以外は実施例7と同様の操作を行い、評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例7の脱水・洗浄条件において、超音波洗浄機及び圧搾通気機構を働かせず実施例7と同様の操作を行った。この結果、湿潤トナー粒子の含水率が40%と非常に高かったため気流乾燥機の湿潤トナー粒子供給量を20kg/hrに落として乾燥を行った。その他は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例12]
イオン交換水700質量部に、0.1M−Na3PO4水溶液450質量部を投入し、60℃に加温した後、クレアミックスCLS−30S(エム、テクニック社製)を用いて、4500rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68質量部を添加し、リン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
一方、
(モノマ−) スチレン 170質量部
n−ブチルアクリレート 40質量部
(着色剤) 下記製法により得られたシランカップリング剤処理磁性体 180質量部
(荷電制御剤)E−88(オリエント化学工業社製) 2質量部
(極性レジン)飽和ポリエステル 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)
とテレフタル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、
Tg=68℃、Mw=10000、Mw/Mn=5.12)
(離型剤)ポリエチレンワックス 5質量部
(Mn=850、融点:107℃、25℃における針入度:1)
<磁性体の製造>
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.0〜1.1当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対しリン元素換算で1.5質量%のヘキサメタ燐酸ソーダ、鉄元素に対して珪素元素換算で1.5質量%の珪酸ソーダを混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。
水溶液をpH9に維持しながら、空気を吹き込み、80〜90℃で酸化反応を行い、種晶を生成させるスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.9〜1.2当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH8に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。このスラリーを濾過、洗浄した。次に、この含水スラリーを別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを約4.5に調整し、十分撹拌しながらn−ヘキシルトリメトキシシランを磁性酸化鉄100質量部に対し2.0質量部添加し、加水分解を行った。その後、分散液のpHを約10にし、縮合反応を行い、カップリング処理を行った。生成した疎水性磁性微粒子を常法により洗浄、濾過、乾燥し、得られた粒子を解砕処理した。得られた磁性微粒子は、体積平均粒径が0.20μmであった。
上記した処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤tert−ブチルペルオキシピバレート8質量部を溶解し、磁性体含有重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記着色剤含有重合性単量体組成物を投入し、60℃、N2雰囲気下において、クレアミックスにて4500rpmで15分間撹拌し、磁性体含有重合性単量体組成物を造粒した。
その後、得た磁性体含有重合性単量体組成物をフルゾーン撹拌翼(神鋼パンテック社製)で撹拌しつつ、70℃に昇温し、8時間反応させた。重合反応終了後、フルゾーン攪拌翼で攪拌を続けながら飽和水蒸気(ピュアスチーム/スチーム圧力205kPa/温度120℃)を導入した。飽和水蒸気の導入を開始から20分後、容器内の内容物の温度は100℃に達し、蒸留留分が出始めた。所定量の留分を得ることで残存モノマーを留去し、冷却して磁性トナー粒子分散液を得た。
その後は、スラリー供給量を200kg/時間にした以外は実施例1と同様の操作をして磁性トナー粒子を得た。
得られた磁性トナー粒子100質量部と、個数平均一次粒径12nmのシリカ微粉体(BET比表面積180m2/g)にヘキサメチルジシラザンで処理をした後シリコーンオイルで処理し、処理後のBET値が120m2/gの疎水性シリカ微粉体(個数平均一次粒子径12nm)1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合し、磁性トナーを得た。本実施例において得られたトナーの重量平均粒径は、6.4μmであった。
<画像性能の評価>
画像性能は温度30℃,湿度80%の環境下で連続5000枚の耐久テストを行い、カブリを測定して評価した。耐久テストはキヤノン製LBP−1760を用いて行なった。
紙上のカブリについては、反射式濃度計(TOKYODENSHOKUCO.,LTD社製REFLECTOMETER ODEL TC−6DS)を用いて測定した。即ち、反射濃度計で測定したプリント後の白地部の反射濃度最悪値をDsとし、プリント前の用紙について反射濃度計で測定した反射濃度平均値をDrとした時に、これらの値の差(Ds−Dr)を求め、これを紙上カブリとした。この紙上カブリ量が2%以下の場合は、実質的に紙上カブリのない良好な画像であったが、2%を超えると紙上カブリが目立つ不鮮明な画像であった。
本実施例では、5000枚耐久後の画像について評価したが、耐久中、問題のないカブリのレベルであった。結果を表1にまとめる。
[比較例4]
実施例12の磁性体トナー粒子を脱水・洗浄するにあたって超音波洗浄機及び圧搾通気機構を働かせず実施例12と同様の操作を行った。この結果、湿潤トナー粒子の含水率が37%と非常に高かったため、気流乾燥機の湿潤トナー粒子供給量を25kg/hrに落として乾燥を行った。その他は実施例12と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007316488
カブリ評価: A・・・良好 B・・・カブリが多く画像が不鮮明
本発明にかかる超音波洗浄機及び圧搾通気機構を具備したベルトフィルターからなるトナー粒子の濾別システムの概略図である。 図1内のA−A断面図である。 図2内のB−B断面図である。
符号の説明
1.ロール
2.濾布
3.送液口
4.真空トレイ
5.ケーキ
6.給液口
7.ケーキ洗浄装置
8.圧搾通気機構
9.接離機構
10.圧縮気体導入口
11.ケーシング
12.弾力部
13.穿孔部
14.圧縮気体出口
15.バス
16.超音波発生器
17・超音波発信機
18.排液口
19.洗浄ロール

Claims (19)

  1. 液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から濾別するトナー粒子の濾別システムであって、濾布を用いるベルトフィルターにより、トナー粒子を含有するスラリーからトナー粒子を分離して湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過手段及び該濾布を洗浄する濾布洗浄手段を少なくとも有しており、該濾布洗浄手段が超音波を利用して洗浄を行う超音波洗浄機であることを特徴とする濾別システム。
  2. 前記濾布洗浄手段が、前記濾布に周波数10kHz以上50kHz以下の超音波を照射する超音波洗浄機であることを特徴とする請求項1に記載の濾別システム。
  3. 前記超音波洗浄機が矩形波駆動の発信機を具備していることを特徴とする請求項1又は2に記載の濾別システム。
  4. 前記ベルトフィルターを間欠駆動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の濾別システム。
  5. 前記湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過手段が、少なくとも
    (1)トナー粒子を含有するスラリーを脱液して洗浄前トナー粒子ケーキを得る手段と、
    (2)得られた該洗浄前トナー粒子ケーキを洗浄して洗浄水含有トナー粒子ケーキを得る手段と、
    (3)圧搾通気機構によって、該洗浄水含有トナー粒子ケーキを圧搾しながら通気させて前記湿潤トナー粒子ケーキを形成する手段とを有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の濾別システム。
  6. 前記濾布が、通気可能な紐を編みこんで構成された濾布であり、通気性を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の濾別システム。
  7. 液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を液状分散媒体から濾別するトナー粒子の濾別方法であって、濾布を用いるベルトフィルターにより、トナー粒子を含有するスラリーからトナー粒子を分離して湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過工程及び該濾布を洗浄する濾布洗浄工程を少なくとも有しており、該濾布洗浄工程を、超音波を利用して洗浄を行う超音波洗浄機で行うことを特徴とする濾別方法。
  8. 前記濾布洗浄工程を、前記濾布に周波数10kHz以上50kHz以下の超音波を照射する超音波洗浄機で行うことを特徴とする請求項7に記載の濾別方法。
  9. 前記超音波洗浄機を矩形波駆動の発信機を具備している超音波洗浄機であることを特徴とする請求項7又は8に記載の濾別方法。
  10. 前記ベルトフィルターを間欠駆動させることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の濾別方法。
  11. 前記湿潤トナー粒子ケーキを形成する濾過工程が、少なくとも
    (1)トナー粒子を含有するスラリーを脱液して洗浄前トナー粒子ケーキを得ること、
    (2)得られた該洗浄前トナー粒子ケーキを洗浄して洗浄水含有トナー粒子ケーキを得ること、
    (3)圧搾通気機構によって、該洗浄水含有トナー粒子ケーキを圧搾しながら通気させて前記湿潤トナー粒子ケーキを形成することよりなることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の濾別方法。
  12. 前記濾布が、通気可能な紐を編みこんで構成された濾布であり、通気性を有することを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の濾別方法。
  13. 前記濾過工程後の前記湿潤トナー粒子ケーキの含水率が30%以下であることを特徴とする請求項7乃至12のいずれかに記載の濾別方法。
  14. 前記トナー粒子が、重合性単量体及び着色剤を少なくとも有する重合性単量体組成物を液状分散媒体中で重合して生成されたトナー粒子であることを特徴とする請求項7乃至13のいずれかに記載の濾別方法。
  15. 前記トナー粒子が、少なくとも微小樹脂粒子と着色剤とを液状分散媒体中で凝集させることにより生成したトナー粒子であることを特徴とする請求項7乃至13のいずれかに記載の濾別方法。
  16. 前記着色剤が非磁性材料から構成されることを特徴とする請求項14又は15に記載の濾別方法。
  17. 前記着色剤が、シランカップリング剤で処理された磁性微粉体であることを特徴とする請求項14又は15に記載の濾別方法。
  18. 前記濾布洗浄工程が洗浄水を使用するものであって、該洗浄水のpHが、7≦pH≦14であることを特徴とする請求項7乃至17のいずれかに記載の濾別方法。
  19. 前記トナー粒子の重量平均径dが、3μm≦d≦7μm
    であることを特徴とする請求項7乃至18のいずれかに記載の濾別方法。
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