JP2010085839A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程において、ウエットケーキの含水率を効率良く低下させ、乾燥工程における負荷を軽減し、生産性に優れるトナーの製造方法。
【解決手段】湿式法により着色樹脂粒子水分散液を得る工程、該着色樹脂粒子水分散液をベルトフィルターに供給し、ウエットケーキを得る工程を含むトナーの製造方法であり、上記ウエットケーキを得る工程において、濾布連続走行式ベルトフィルターを用い、該ベルトフィルターの下濾布に、着色樹脂粒子水分散液を供給し、着色樹脂粒子を分離・洗浄して、含水率が25〜45重量%であるウエットケーキを形成し、さらに、該ウエットケーキに対して上濾布を重ね合わせて、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で、加圧しながら、該ウエットケーキの幅方向の両端部を除く領域を通気して、含水率が20重量%以下のウエットケーキを得ることを特徴とするトナーの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられるトナーの製造方法に関し、更に詳細には、乾燥工程における負荷を軽減し、生産性に優れるトナーの製造方法に関する。
従来のトナーの製造方法においては、粒径の形状、粒径、及び粒径分布を制御し易いことから、懸濁重合法、乳化重合凝集法、及び分散重合法等の重合法、並びに溶解懸濁法等の湿式法が採用されてきた。これらの湿式法の中でも、印刷時に高画質の画像形成を行なうことができることから、特に、懸濁重合法が好ましく採用されている。
湿式法の中でも代表的に挙げられる、懸濁重合法によるトナーの製造方法では、(1)重合性単量体組成物の調製工程、(2)液滴形成工程、(3)重合工程、及び(4)洗浄、濾過、脱水、及び乾燥工程等の多くの工程を経て製造されるため、生産性向上の観点から、工程数の省略、及び設備面の簡略化をはかる検討が行われ始めている。
近年、湿式法の乾燥工程において、乾燥機に適用する乾燥対象物(湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ))に対し、乾燥機の燃費効率の観点から、乾燥工程の前工程で、トナーの生産性を損なうことなく、予め、ウエットケーキの含水率を十分に低下させておくことが求められ、様々な試みがなされている。
特許文献1には、液状分散媒体中で製造されたトナー粒子を含有するスラリーに対して、洗浄、濾過、脱水の一連の工程を、圧搾通気手段を具備する濾布間欠運動型のベルトフィルターを用いて行うことによって、得られるウエットケーキの含水率を低下させることができるとするトナーの製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、水系分散媒体中で製造されたトナー粒子分散液に対して、固液分離、濾過、脱水の一連の工程を、通気して脱水する通気手段と、通気される気体をシールするシール手段を具備する濾布間欠運動型のベルトフィルターを用いて行うことによって、得られるウエットケーキの含水率を低下させることができるとするトナーの製造方法が記載されている。
特開2007−58201号公報 特開2008−112153号公報
しかしながら、特許文献1のトナーの製造方法では、含水率が低いウエットケーキが得られたとする結果が記載されているものの、濾布が間欠的に移送されるため、スラリーが濾布上に不均一に供給されるという問題があった。このため、ウエットケーキの洗浄性にばらつきが生じていることが推測される。
また、特許文献2のトナーの製造方法では、含水率が低いウエットケーキが得られたとする結果が記載されているものの、シール部材を別部材として設けなければならず、シーリングの機構が複雑になり、固液分離の速度が遅くなるという問題があった。このため、近年求められるレベルの生産性に優れるトナーの製造方法には到達しておらず、さらなる検討が必要とされている。
本発明の目的は、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程において、ウエットケーキの含水率を効率良く低下させて、次工程の乾燥工程における負荷を軽減し、生産性に優れるトナーの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程において、特定の分離・洗浄機構、及び特定の加圧・通気機構を有する濾布連続走行式ベルトフィルターを用いることによって、含水率が低い所望のウエットケーキを効率良く得られることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち本発明のトナーの製造方法は、湿式法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る工程、当該着色樹脂粒子水分散液をベルトフィルターに供給し、固液分離して湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程及び当該ウエットケーキを乾燥する工程を含むトナーの製造方法であって、
上記ウエットケーキを得る工程において、ベルトフィルターとして、濾布連続走行式ベルトフィルターを用い、
上記濾布連続走行式ベルトフィルターが、当該ベルトフィルターの下濾布に、着色樹脂粒子水分散液を供給し、着色樹脂粒子を分離・洗浄して、含水率が25〜45重量%である平均厚さが1〜30mmのウエットケーキを形成する分離・洗浄機構を有し、さらに、当該ウエットケーキに対して上濾布を重ね合わせて、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で、加圧しながら、当該ウエットケーキの幅方向の両端部15mm以上を除く領域に通気して、平均含水率が20重量%以下のウエットケーキを得る加圧・通気機構を有することを特徴とするトナーの製造方法である。
前記トナーの製造方法の加圧・通気機構において、加圧面の圧力が、0.2〜1.5MPaであることが好ましい。
前記トナーの製造方法の加圧・通気機構において、通気圧力が0.2〜1.5MPaで10〜150秒間通気することが好ましい。
前記トナーの製造方法において、加圧・通気機構により得られるウエットケーキを、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、0.5〜20μS/cm以下であることが好ましい。
上記の如き本発明によれば、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程において、ウエットケーキの含水率を効率良く低下させて、次工程の乾燥工程における負荷を軽減させることができ、生産性に優れたトナーの製造方法が提供される。
本発明のトナーの製造方法は、湿式法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る工程、当該着色樹脂粒子水分散液をベルトフィルターに供給し、固液分離して湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程及び当該ウエットケーキを乾燥する工程を含むトナーの製造方法であって、
上記ウエットケーキを得る工程において、ベルトフィルターとして、濾布連続走行式ベルトフィルターを用い、
上記濾布連続走行式ベルトフィルターが、当該ベルトフィルターの下濾布に、着色樹脂粒子水分散液を供給し、着色樹脂粒子を分離・洗浄して、含水率が25〜45重量%である平均厚さが1〜30mmのウエットケーキを形成する分離・洗浄機構を有し、さらに、当該ウエットケーキに対して上濾布を重ね合わせて、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で、加圧しながら、当該ウエットケーキの幅方向の両端部15mm以上を除く領域に通気して、平均含水率が20重量%以下のウエットケーキを得る加圧・通気機構を有することを特徴とするものである。
本発明において、トナーを構成する着色樹脂粒子は、湿式法により形成される。湿式法としては、懸濁重合法、乳化凝集重合法、及び分散重合法等の重合法、並びに、溶解懸濁法が挙げられる。
湿式法の中でも、粒径分布がシャープで小粒径の着色樹脂粒子が形成され易いことから重合法が好ましく採用される。さらに、重合法の中でも、円形度が高い着色樹脂粒子が形成され易いことから懸濁重合法がより好ましく採用される。
本発明においては、懸濁重合法を採用することが好ましい。以下、懸濁重合法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る方法を代表例として用い説明する。
(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程
本工程では、(1−1)重合性単量体組成物の調製工程、(1−2)液滴形成工程、及び(1−3)重合工程を含み、当該各工程を経て、着色樹脂粒子水分散液を得る。
(1−1)重合性単量体組成物の調製工程
先ず、重合性単量体、着色剤、さらに必要に応じて帯電制御剤等のその他の添加物を、混合、溶解又は分散して重合性単量体組成物の調製を行なう。重合性単量体組成物を調製する際には、例えば、メディア式分散機を用いて行なう。
重合性単量体とは、重合可能な官能基を有するモノマーのことをいい、重合性単量体が重合して結着樹脂となる。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を用いることが好ましい。
モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド、及びメタクリルアミド;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;等が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記モノビニル単量体のうち、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルが特に好適に用いられる。
重合性単量体の一部として、トナーの保存性(耐ブロッキング性)を改善するために、上記モノビニル単量体と共に、任意の架橋性の重合性単量体を用いることができる。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を有するモノマーのことをいう。
架橋性の重合性単量体としては、一般にトナー用の架橋性の重合性単量体として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の二官能性エチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等のヘテロ原子含有ジビニル化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレート、及びジメチロールプロパンテトラアクリレート等の3個以上のビニル基を有する化合物;等が挙げられる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、架橋性の重合性単量体は、次工程(1−2)液滴形成工程において、水系分散媒体中で重合性単量体組成物の液滴を形成させる段階で添加されてもよい。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
着色剤としては、カラートナー(通常、ブラックトナー、シアントナー、イエロートナー、及びマゼンタトナーの4種類のトナーが用いられる。)を製造する場合、ブラック着色剤、シアン着色剤、イエロー着色剤、及びマゼンタ着色剤をそれぞれ用いることができる。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等の顔料を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン顔料、その誘導体、及びアントラキノン顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Blue2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ顔料、縮合多環顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Yellow3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、及び186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ顔料、縮合多環顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Red31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、及びC.I.Pigment Violet19等が挙げられる。
本発明では、それぞれの着色剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いてもよく、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、トナーの帯電性を向上させるために、正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されないが、帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性又は負帯電性の帯電制御樹脂が好ましく、さらに、正帯電性トナーを得る観点からは、正帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御樹脂としては、藤倉化成社製の市販品等を用いることができ、例えば、FCA−161P(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)、FCA−207P(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)、及びFCA−201−PS(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御樹脂としては、藤倉化成社製の市販品等を用いることができ、例えば、FCA−626N(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)、FCA−748N(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)、及びFCA−1001N(:商品名、スチレン/アクリル樹脂)等が挙げられる。
本発明では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜8重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、トナーの定着ロールからの剥離性を向上させるために、離型剤を用いることができる。
離型剤としては、一般にトナー用の離型剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等のポリオレフィンワックス;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の天然ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリン、及びペトロラタム等の石油ワックス;モンタン、セレシン、及びオゾケライト等の鉱物ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、及びペンタエリスリトールテトララウレート等のペンタエリスリトールエステル、並びに、ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、及びジペンタエリスリトールヘキサラウレート等のジペンタエリスリトールエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の多価アルコールエステル化合物;等が挙げられる。これらの離型剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、離型剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、分子量や分子量分布を調整するために、分子量調整剤を用いることができる。
分子量調整剤としては、一般にトナー用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N'−ジメチル−N,N'−ジフェニルチウラムジスルフィド、及びN,N'−ジオクタデシル−N,N'−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、分子量調整剤は、次工程(1−2)液滴形成工程において、水系分散媒体中で重合性単量体組成物の液滴を形成させる段階で添加されてもよい。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いることが望ましい。
(1−2)液滴形成工程(懸濁液を得る懸濁工程)
上記(1−1)重合性単量体組成物の調製工程を経て得られる重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散させ、重合開始剤を添加した後、重合性単量体組成物の液滴形成を行ない、懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を得る。
得られた懸濁液中には、トナーの重合時に副生する小粒径微粒子の発生を効果的に抑制するために、小粒径微粒子抑制剤を添加することが好ましい。
ここで、「小粒径微粒子抑制剤」とは、重合性単量体組成物の液滴を形成する過程で、水系分散媒体中(水相中)に存在(溶出)してしまう重合性単量体由来のラジカル、及び/又は重合開始剤由来のラジカルを捕捉して、重合時に副生する小粒径微粒子の発生を抑制する効果を有する化合物のことをいう。
小粒径微粒子抑制剤としては、例えば、ヒドロキシヒドロキノン、ヒドロキノンスルホン酸、ヒドロキノンカルボン酸、及びこれらの金属塩;カフェー酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、及びこれらの金属塩;ピロガロール、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシ桂皮酸、及びこれらの金属塩;等が挙げられる。
液滴形成の方法は、特に限定されないが、例えば、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:エバラマイルダー)、高速乳化・分散機(特殊機化工業社製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いて行なうことができる。
液滴形成において、着色樹脂粒子の粒径をコントロールし、また、円形度を向上させるために、水系分散媒体中に分散安定化剤を含有させて用いることが好ましい。
水系分散媒体は、水単独でもよいが、低級アルコール、及び低級ケトン等の水に溶解可能な溶剤と併用して用いることが好ましい。
分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物、並びに、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物などの金属化合物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子化合物;アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の有機高分子化合物;等が挙げられる。これらの中でも、金属水酸化物が好ましく、特に、pH領域が、通常、pH7.5〜11で用いられる水酸化マグネシウムが好ましい。
分散安定化剤の添加量は、モノビニル単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。
重合性単量体組成物の重合に用いられる重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の無機過硫酸塩;4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、及びt−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;等が挙げられる。これらの中でも、有機過酸化物が好ましく用いられる。
重合開始剤は、重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散させた後、液滴形成前の段階で添加されてもよいが、重合性単量体組成物に直接添加されてもよい。
重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.3〜15重量部であることがより好ましく、1.0〜10重量部であることがさらに好ましい。
(1−3)重合工程
上記(1−2)液滴形成工程(懸濁液を得る懸濁工程)を経て得られる懸濁液(重合性単量体組成物の液滴を含有する水系分散液)を、重合開始剤の存在下で、加熱し、重合を開始して懸濁重合を行ない、着色樹脂粒子水分散液を得る。
なお、本工程においても、重合性単量体組成物の液滴を安定に分散させた状態で重合を行うために、上記(1−2)液滴形成工程(懸濁液を得る懸濁工程)に引き続き、攪拌による分散処理を行いながら重合反応を進行させてもよい。
重合工程において、重合温度は、50℃以上であることが好ましく、60〜98℃であることがより好ましい。また、重合時間は、1〜20時間であることが好ましく、2〜15時間であることがより好ましい。
重合工程により得られる着色樹脂粒子を、コア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、コアシェル構造(または、「カプセル型」ともいう。)を有する着色樹脂粒子としてもよい。
コアシェル構造を有する着色樹脂粒子は、低軟化点の物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質のシェル層で被覆することにより、トナーの定着温度の低温化、耐ホットオフセット性及び保存時の凝集防止とのバランスをとることができる。
上記コアシェル構造を有する着色樹脂粒子を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の観点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル構造を有する着色樹脂粒子の製造法を、以下に説明する。
コア層である着色樹脂粒子が分散している水系分散媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)とシェル用重合開始剤を添加し、重合を行なうことでコアシェル構造を有する着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様のものを用いることができる。その中でも、スチレン、及びメチルメタクリレート等のTgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いるシェル用重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の水溶性のアゾ化合物;等の重合開始剤を挙げることができる。
シェル用重合開始剤の添加量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましく、1〜20重量部であることがより好ましい。
シェル層の重合温度は、50℃以上であることが好ましく、60〜95℃であることがより好ましい。また、シェル層の重合時間は、1〜20時間であることが好ましく、2〜15時間であることがより好ましい。
本工程で得られる着色樹脂粒子水分散液中には、不要な分散安定化剤が残存するため、使用した分散安定化剤の種類に応じて、着色樹脂粒子水分散液中に酸又はアルカリを添加し、分散安定化剤を可溶化して除去洗浄を行なうことが好ましい。
使用した分散安定化剤が、酸に可溶な無機化合物である場合には、着色樹脂粒子水分散液へ酸を添加し、一方、使用した分散安定化剤が、アルカリに可溶な無機化合物である場合には、着色樹脂粒子水分散液へアルカリを添加する。
分散安定化剤として、酸に可溶な無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子水分散液に、酸を添加し、pHが6.5以下となるまで酸洗浄を行なうことが好ましい。
酸洗浄で添加する酸としては、硫酸、塩酸、及び硝酸等の無機酸;蟻酸、及び酢酸等の有機酸;等を用いることができる。これらの中でも、分散安定化剤の除去効率が高く、トナーの製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
本工程で得られる着色樹脂粒子のガラス転移温度Tg(℃)は、40〜70℃であることが好ましく、45〜60℃であることがより好ましく、50〜55℃であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子のガラス転移温度Tgが、上記範囲未満である場合には、定着ロールにトナーが融着するホットオフセット現象が生じ易くなる場合がある。一方、上記着色樹脂粒子のガラス転移温度Tgが、上記範囲を超える場合には、トナーの低温定着性が低下し、定着時に定着ロールの温度を高温に設定しなければならず、消費エネルギーの低減化の要請に応えられない場合がある。
本工程で得られる着色樹脂粒子水分散液の固形分濃度は、イオン交換水を用いて、3〜35重量%に濃度調整することが好ましく、5〜25重量%に濃度調整することがより好ましく、5〜20重量%に濃度調整することがさらに好ましい。
上記固形分濃度が、上記範囲未満である場合には、次工程のウエットケーキを得る工程の分離・洗浄機構において、単位時間あたりの処理量が低下するため、分離・洗浄効率を低下させてしまう場合がある。一方、上記固形分濃度が、上記範囲を超える場合には、次工程のウエットケーキを得る工程の分離・洗浄機構において、均一に洗浄を行うことが困難になる場合がある。
(2)ウエットケーキを得る工程
本工程では、ベルトフィルターとして、特定の分離・洗浄機構、及び特定の加圧・通気機構を有する濾布連続走行式ベルトフィルターを用いることによって、含水率が低い所望のウエットケーキを効率良く得ることができる。
本発明では、特定の分離・洗浄機構において、ウエットケーキを分離・洗浄後に、脱水処理を行ない、ウエットケーキの含水率を、45重量%以下、好ましくは40重量%以下になるまで低下させた後に、当該ウエットケーキを特定の加圧・通気機構に移送させる。
含水率が45重量%を超えるウエットケーキのまま、特定の加圧・通気機構に移送させると、ウエットケーキが流動化し易いため、上下濾布間に挟持されたウエットケーキが、濾布の端から漏れ出てしまう不具合が生じる。
また、25重量%未満にウエットケーキの含水率を低下させることは、長い運転時間を要するため生産性の面で不都合である。
このような知見から、本発明においては、特定の加圧・通気機構に移送させる前のウエットケーキの含水率を、25〜45重量%に規定した。
図1に示される濾布連続走行式ベルトフィルターは、本発明の好ましいベルトフィルターの一態様を示す概略図であるが、本発明はこれに限定されるわけではない。
以下、図1に示される濾布連続走行式ベルトフィルターを例に挙げて、本工程について説明する。
本発明において「濾布連続走行式ベルトフィルター」とは、分離・洗浄機構A、及び加圧・通気機構Bを有し、周回して連続的に走行可能な無端状の濾布(下濾布1、及び上濾布2)を備え、分離・洗浄機構Aにおいて、下濾布1の下面に真空トレイ(不図示)が配置された真空式ベルトフィルターのことをいう。
無端状の下濾布1、及び無端状の上濾布2は、図1に示されるように、複数のロール3、及び加圧ロール4に緊張状態で張設され、当該ロールの回転により、矢印Xの方向に連続的に走行される。加圧ロール4は、加圧・通気機構Bにおいて、上下濾布の間にウエットケーキを挟持させて、密着状態を保ちながら加圧が可能になるように配列されている。
無端状の下濾布1の通気度は、0.1〜10cc/cm・秒であることが好ましく、0.2〜5cc/cm・秒であることがより好ましく、0.3〜2cc/cm・秒であることがさらに好ましい。
上記下濾布1の通気度が、上記範囲未満である場合には、十分な通水性が得られず、分離・洗浄機構、及び加圧・通気機構を通して、含水率を十分に低下させることができない場合がある。一方、上記下濾布1の通気度が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子が濾布をすり抜け易くなり、着色樹脂粒子の収率を低下させる場合がある。
無端状の上濾布2の通気度は、1〜50cc/cm・秒であることが好ましく、5〜40cc/cm・秒であることがより好ましく、10〜30cc/cm・秒であることがさらに好ましい。
上記上濾布2の通気度が、上記範囲未満である場合には、十分な通気性が得られず、加圧・通気機構を通して、含水率を十分に低下させることができない場合がある。一方、上記上濾布2の通気度が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子に対する通気衝撃が強くなり過ぎて、着色樹脂粒子の粒径特性に悪影響が及ぼされる場合がある。
無端状の下濾布1及び上濾布2の材質としては、特に限定されないが、例えば、ナイロン、ポリエステル、及びポリプロピレン等の合成樹脂が挙げられ、また、所望の通気度が得られることから、不織布が好ましく採用される。
なお、ここで「不織布」とは、原糸(繊維)同士をランダムに配列させたウェッブを積層し、絡み合わせて結合接着させ、シート状、板状などの形状にして得られる布のことをいう。
無端状の下濾布1及び上濾布2に求められる特性としては、固形分(着色樹脂粒子)が濾布から漏れることなく固液分離可能で、濾布の連続走行時に蛇行が生じ難く、複数のロールの張架に対して耐伸性を有し、さらに、濾布上に形成されたウエットケーキの濾布からの剥離性及び回収性に優れる特性が挙げられる。
また、加圧ロール4は、通気に用いる気体を供給することが可能な通気手段を有する。
通気手段としては、特に限定されないが、例えば、円形状の通気孔を加圧ロール4表面に設ける手段が挙げられる。具体的には、通気孔から吹き出された気体は、上濾布2を通過して、ウエットケーキに達し、ウエットケーキの通気がなされて、ウエットケーキの含水率の低下が進行する。
上記加圧ロール4に設けられる通気孔は、加圧・通気機構で用いる濾布の強度を考慮し、所望の通気量を得る観点から、通気孔を設ける前の加圧ロール4の全表面積100%に対して、通気孔の合計面積が、20〜70%の割合で設けることが好ましく、30〜65%の割合で設けることがより好ましい。
(2−1)分離・洗浄機構
本機構においては、水平方向に走行する無端状の下濾布1の上面に、着色樹脂粒子水分散液が常に均一に供給され、分離・洗浄機構にて、着色樹脂粒子を連続的に分離し、続いて水を加えることにより、洗浄処理が行われ、下濾布1の下面に配置された真空トレイ(不図示)の減圧作用によって、連続的に吸引・脱水処理が行われ、含水率が25〜45重量%である平均厚さが1〜30mmのウエットケーキが形成される。
分離・洗浄機構を経て形成されるウエットケーキの平均厚さXは、1〜30mmであり、好ましくは1〜20mmであり、より好ましくは3〜20mmである。
上記ウエットケーキの平均厚さXが、上記範囲未満である場合には、トナーの生産性が低下するばかりでなく、含水率が低下したウエットケーキを剥離するのが困難になる場合がある。一方、上記ウエットケーキの平均厚さXが、上記範囲を超える場合には、ウエットケーキを上下2枚の濾布で挟持させることが困難になり、通気の際、通気漏れが生じる場合がある。
分離・洗浄機構を経て形成されるウエットケーキの含水率は、25〜45重量%であり、好ましくは25〜40重量%である。
上記ウエットケーキの含水率が、上記範囲未満である場合には、次の加圧・通気機構において、上下濾布間にウエットケーキを挟持した際、ウエットケーキの両端部同士を密着させる効果(密閉効果)が十分に得られない場合がある。一方、上記ウエットケーキの含水率が、上記範囲を超える場合には、水分量が多過ぎ、次の加圧・通気機構において、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態を維持させることができず、ウエットケーキが流動化して濾布の端から漏れ出てしまう場合がある。
(2−2)加圧・通気機構
本機構においては、上記(2−1)分離・洗浄機構Aにて、無端状の下濾布1の上面に形成された含水率が25〜45重量%である平均厚みが1〜30mmのウエットケーキは、そのまま連続走行して、当該ウエットケーキに対して、無端状の上濾布2が重ね合わされ、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で、加圧・通気機構Bに移送され、当該ウエットケーキの幅方向の両端部15mm以上を除く領域に通気して、平均含水率が20重量%以下のウエットケーキが得られる。
ウエットケーキの幅方向の両端部を除く領域(中央領域)においては、含水率の低下が加圧作用と通気作用の両方によって進行するのに対して、ウエットケーキの幅方向の両端部においては、通気を行わないため、含水率の低下は加圧作用によってのみ進行する。
このため、ウエットケーキの幅方向の両端部の含水率は、中央領域に比べて、通気作用が得られない分、高くなっている。
すなわち、ウエットケーキの両端部は、中央領域に比べて、湿り気を有する。
この湿り気が、上下濾布間にウエットケーキを挟持した際、ウエットケーキの両端部同士を密着させる効果(密閉効果)を生むことを出願人は見出した。
ウエットケーキの両端部が有する密閉効果によって、加圧時にはウエットケーキ漏れを防止すると共に、通気時には通気漏れを防止することができる。
本発明において「上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で、加圧しながらウエットケーキを通気する」という形態は、具体的には、ウエットケーキに体積変化を伴わないレベルの圧力を加えながら通気するという形態、ウエットケーキに体積変化を伴うレベルの圧力を加えながら通気するという形態等が挙げられる。
ウエットケーキの幅方向の両端部を除く領域(中央領域)を通気するために用いる気体としては、含水率低下促進効果が高いことから、圧縮空気を用いることが好ましい。
通気に用いる気体の圧力(通気圧力)Zは、0.2〜1.5MPaで10〜150秒間通気することが好ましく、0.25〜0.9MPaで10〜100秒間通気することがより好ましく、0.3〜0.9MPaで10〜100秒間通気することがさらに好ましい。
上記通気圧力が、上記範囲未満である場合には、通気作用による含水率低下が効率良く進行せず、含水率を下げるために通気時間が長くなる場合がある。一方、上記通気圧力が、上記範囲を超える場合には、ウエットケーキに対する通気による衝撃が強過ぎて、ウエットケーキの形状が崩れて、含水率の低下を促進する効果が十分に得られない場合がある。
前述したように通気を行わないウエットケーキ両端部の端からの距離Yは、15mm以上に設定する。好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上に設定する。このウエットケーキ両端部から距離Yは、分離・洗浄機構を経て得られるウエットケーキの平均厚さX、及び通気圧力Zにより適宜設定可能であるが、この距離が大きくなれば、ウエットケーキの平均厚さXが厚くなっても、濾布からトナーが漏れ難くなるので好ましい。
ウエットケーキの平均厚さXが10mm未満の場合には、通気を行わないウエットケーキ両端部の端からの距離Yを18mm以上、好ましく20mm以上設けて、通気圧力Zを0.25〜0.5MPaに設定することが好ましい。
一方、ウエットケーキの平均厚さXが10〜30mmの場合には、通気を行わないウエットケーキ両端部の端からの距離Yとウエットケーキの平均厚さXは、Y≧X+10mmの関係を満たすように設定することが好ましい。
また、通気圧力Zとウエットケーキの平均厚さXは、Z≧0.5+(X−10)/30mmの関係を満たすように設定することが好ましい。
通気に用いる気体の温度は、加圧・通気機構の過程で、着色樹脂粒子同士の融着等の不具合が生じないように、着色樹脂粒子のガラス転移温度Tgを考慮して設定することが好ましい。
具体的には、通気に用いる気体の温度T(℃)は、Tg−35℃<T<Tg+20℃の関係を満たすように設定することが好ましく、より好ましくはTg−30℃<T<Tg+10℃、さらに好ましくはTg−20℃<T<Tgの関係を満たすように設定することが望ましい。
上記通気に用いる気体の温度Tが、上記関係を満たさない場合には、通気に用いる気体の温度Tが低過ぎて、含水率の低下を促進する効果が十分に得られない場合や、通気に用いる気体Tが高過ぎて、着色樹脂粒子同士の融着が生じ易くなり、着色樹脂粒子の粒径特性に悪影響が及ぼされる場合がある。
濾布の張力により生じる加圧ロール4の加圧面の圧力は、0.2〜1.5MPaであることが好ましく、0.3〜1.0MPaであることがより好ましく、0.3〜0.8MPaであることがさらに好ましい。
上記加圧面の圧力が、上記範囲未満である場合には、加圧面の圧力が小さ過ぎて、ウエットケーキの密閉が不十分になり、含水率を低下させることができない場合がある。一方、上記加圧面の圧力が、上記範囲を超える場合には、加圧面の圧力が大き過ぎて、着色樹脂粒子の粒径特性に悪影響が及ぼされる場合がある。
加圧・通気機構を経て得られるウエットケーキの端から約1cm部分のウエットケーキの含水率は、15〜45重量%であることが好ましく、15〜40重量%であることがより好ましい。
上記ウエットケーキの含水率が、上記範囲未満の場合には、ウエットケーキ両端部同士を密着させる効果(密閉効果)が十分に得られない場合がある。一方、上記ウエットケーキの含水率が、上記範囲を超える場合には、加圧時に、ウエットケーキ漏れを防止できず、通気時には通気漏れを防止することができない場合がある。
加圧・通気機構を経て得られるウエットケーキの中心部のウエットケーキの含水率は、3〜15重量%であることが好ましく、3〜12重量%であることがより好ましい。
上記ウエットケーキの含水率が、上記範囲未満である場合には、粉体が飛散する場合がある。一方、上記ウエットケーキの含水率が、上記範囲を超える場合には、乾燥時間が長くかかる場合がある。
分離・洗浄機構を経て得られるウエットケーキの平均含水率は、20重量%以下であり、好ましくは18重量%以下である。
上記ウエットケーキの平均含水率が、上記範囲を超える場合には、次工程の乾燥工程における負荷を軽減させることができず、トナーの生産性に劣る場合がある。
ここで「平均含水率」とは、ウエットケーキを約1cm幅で横断するように採取し、採取したウエットケーキを均一に混ぜ合わせた後に、求められる含水率のことをいう。
加圧・通気工程を経て得られるウエットケーキを、固形分濃度が20重量%となるように調製した再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度は、0.5〜20μS/cmであることが好ましく、0.5〜15μS/cmであることがより好ましい。
一般に、濾液の電気伝導度は、着色樹脂粒子の洗浄度のレベルを判断する際の指標に用いられている。
なお、電気伝導度は、例えば、堀場製作所社製の電気伝導度計(商品名:ES−12)を用いて測定することができる。
上記濾液の電気伝導度が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子の洗浄度のレベルが低く、このまま製造されたトナーは、吸湿性が高く、帯電特性が好適に発揮されず、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
このため、濾液の電気伝導度が、上記範囲を超える場合には、着色樹脂粒子の洗浄度のレベルを高める必要がある。
(3)乾燥工程
本工程では、上記(2−2)加圧・通気機構において、含水率が低いウエットケーキを得ることができるため、乾燥工程における負荷を軽減させることができ、生産性に優れた着色樹脂粒子を得ることができる。
上記(2−2)加圧・通気機構を経て得られる含水率が低いウエットケーキを、乾燥する方法としては、特に限定されず、種々の公知の方法を採用することができ、例えば、真空乾燥法、気流乾燥法、噴霧乾燥法、及び流動層乾燥法等を利用した乾燥方法が挙げられる。
乾燥機としては、所望の乾燥した着色樹脂粒子が得られる乾燥機であれば、特に限定されず、種々の市販された乾燥機を用いることができ、例えば、真空乾燥法を利用した乾燥機としては、ホソカワミクロン社製の真空乾燥機(商品名:ナウターミキサー NXV−1)、大川原製作所社製の真空乾燥機(商品名:リボコーン)、神鋼パンテック社製の真空乾燥機(商品名:SVミキサー);気流乾燥法を利用した乾燥機としては、ホソカワミクロン社製の気流乾燥機(商品名:ドライマスターDMR)、セイシン企業社製の気流乾燥機(商品名:フラッシュジェットドライヤー);流動層乾燥法を利用した乾燥機としては、大川原製作所社製の気流層乾燥機(商品名:スリットフロー);等が代表的に挙げられる。
(着色樹脂粒子)
以下において、上記(3)乾燥工程を経て得られる着色樹脂粒子の粒径特性について述べる。
なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないものとの両方を含む。
着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)は、高画質の画像形成を行なう観点から、5〜15μmであることが好ましく、6〜12μmであることがより好ましく、7〜10μmであることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が、上記範囲未満である場合には、トナーの流動性が低下し、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。一方、上記着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)が、上記範囲を超える場合には、高精細な画像形成が難しくなり、得られる画像の解像度が低下し易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比である粒径分布(Dv/Dn)は、高画質の画像形成を行なう観点から、1.0〜1.3であることが好ましく、1.0〜1.2であることがより好ましい。
上記着色樹脂粒子の粒径分布(Dv/Dn)が、上記範囲を超える場合には、トナーの流動性が低下し、カブリ等による画質の劣化が起り易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
なお、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)は、粒径測定機を用いて測定される値であり、例えば、ベックマン・コールター社製の粒径測定機(商品名:マルチサイザー)を用いて測定することができる。
着色樹脂粒子の平均円形度は、高画質の画像形成を行なう観点から、0.96〜1.00であることが好ましく、0.97〜1.00であることがより好ましく、0.98〜1.00であることがさらに好ましい。
上記着色樹脂粒子の平均円形度が、上記範囲未満である場合には、トナー印字の細線再現性が低下し易くなり、印字性能に悪影響を及ぼす場合がある。
ここで、「円形度」とは、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。平均円形度は、0.4μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円形度(Ci)をn個の粒子について下記計算式1よりそれぞれ求め、次いで、下記計算式2より平均円形度(Ca)を求める。
計算式1:
円形度(Ci)=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子投影像の周囲長
Figure 2010085839
上記計算式2において、fiは、円形度(Ci)の粒子の頻度である。
上記円形度及び平均円形度は、例えば、シスメックス社製のフロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」、「FPIA−2100」、及び「FPIA−3000」等を用いて測定することができる。
(4)外添工程
本発明のトナーの製造方法においては、上記(3)乾燥工程を経て得られる着色樹脂粒子を、そのままでトナーとすることもできるが、トナーの帯電性、流動性、及び保存性等を調整する観点から、上記(3)乾燥工程を経て得られる着色樹脂粒子を、外添剤と共に混合攪拌して外添処理を行なうことにより、着色樹脂粒子の表面に、外添剤を付着させて1成分トナーとしてもよい。
なお、1成分トナーは、さらにキャリア粒子と共に混合攪拌して2成分現像剤としてもよい。
外添処理を行なう攪拌機は、着色樹脂粒子の表面に外添剤を付着させることができる攪拌装置であれば特に限定されず、例えば、ヘンシェルミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、メカノフュージョンシステム(:商品名、細川ミクロン社製)、及びメカノミル(:商品名、岡田精工社製)等の混合攪拌が可能な攪拌機を用いて外添処理を行なうことができる。
外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、及び/又は酸化セリウム等からなる無機微粒子;ポリメタクリル酸メチル樹脂、シリコーン樹脂、及び/又メラミン樹脂等からなる有機微粒子;等が挙げられる。これらの中でも、無機微粒子が好ましく、無機微粒子の中でも、シリカ、及び/又酸化チタンからなる微粒子が好ましく、特にシリカからなる微粒子が好適である。
なお、これらの外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることが好ましい。
本発明では、外添剤を、着色樹脂粒子100重量部に対して、通常、0.1〜6重量部、好ましくは0.2〜5重量部の割合で用いることが望ましい。
(トナー)
上記(1)〜(4)の工程を含むトナーの製造方法は、湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程において、ベルトフィルターとして、上述した特定の分離・洗浄機構、及び特定の加圧・通気機構を有する濾布連続走行式ベルトフィルターを用いることによって、ウエットケーキの含水率を十分に低下させて、次工程の乾燥工程における負荷を軽減することができる、トナーの生産性に優れた方法である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
(試験方法)
(1)着色樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)
着色樹脂粒子水分散液を得る工程を経て得られた着色樹脂粒子水分散液の一部を採取し、乾燥を行ない、乾燥させた測定試料(着色樹脂粒子)を約10mg精秤し、示差走査熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、商品名:DSC6220)を用い、ASTMD3418−97に準じて、精秤した測定試料をアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲:0〜150℃の間で、昇温速度:10℃/minの条件下で、着色樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)を測定した。
(2)ウエットケーキの含水率
(2−1)分離・洗浄機構を経た後のウエットケーキ
分離・洗浄機構を経た後のウエットケーキを、試料として約1g秤量し、アルミニウム皿に採取して、0.1mgまで精秤(W(g))した。
次いで、当該精秤した試料を、105℃に設定した乾燥機に1時間放置し、冷却後の重量を精秤(W(g))し、下記計算式3により含水率(%)を求めた。
Figure 2010085839
(2−2)加圧・通気機構を経た後のウエットケーキ
加圧・通気機構を経た後のウエットケーキの端から約1cm部分のウエットケーキを、試料として約1g秤量し、上記(2−1)と同様の方法で含水率(%)を求めた。
また、加圧・通気機構を経た後の中心部のウエットケーキを、試料として約1g秤量し、上記(2−1)と同様の方法で含水率(%)を求めた。
また、加圧・通気機構を経た後のウエットケーキを、約1cm幅で横断するように採取し、採取したウエットケーキを均一に混ぜ合わせた後、試料として約1g秤量し、上記(2−1)と同様の方法で平均含水率(%)を求めた。
(3)ウエットケーキの平均厚さX
分離・洗浄機構を経て得られたウエットケーキを、両端部2cmを切除し、形状を崩さないように5cm巾採取し、厚さ測定ゲージを用いて、ウエットケーキの厚さを横方向等間隔に5カ所で測定し、5カ所の測定値から平均を求めてウエットケーキの平均厚さXmmとした。
(4)着色樹脂粒子の粒径特性
(4−1)体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)、及び粒径分布(Dv/Dn)
着色樹脂粒子を約0.1g秤量し、ビーカーに取り、分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸水溶液(富士フィルム社製、商品名:ドライウエル)0.1mlを加えた。そのビーカーへ、更にアイソトンIIを10〜30ml加え、20Wの超音波分散機で3分間分散させた後、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)を用いて、アパーチャー径;100μm、媒体;アイソトンII、測定粒子個数;100,000個の条件下で、着色樹脂粒子の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)を測定し、粒径分布(Dv/Dn)を算出した。
(4−2)平均円形度
容器中に、予めイオン交換水10mlを入れ、その中に分散剤としての界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸)0.02gを加え、更に着色樹脂粒子0.02gを加え、超音波分散機で60W、3分間分散処理を行った。測定時の着色樹脂粒子濃度を3,000〜10,000個/μlとなるように調整し、0.4μm以上の円相当径の着色樹脂粒子1,000〜10,000個についてフロー式粒子像分析装置(シメックス社製、商品名:FPIA−2100)を用いて測定した。測定値から平均円形度を求めた。
円形度は下記計算式1に示され、平均円形度は、その平均を取ったものである。
計算式1:
(円形度)=(粒子の投影面積に等しい円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
(5)電気伝導度の測定
加圧・通気機構を経て得られたウエットケーキの一部を採取し、当該ウエットケーキの固形分濃度が20重量%となるように、イオン交換水(電気伝導度:0.5μS/cm)に再分散させた後、濾紙(アドバンテック東洋社製、商品名:No.5C)を用いて濾過し、得られた濾液について、電気伝導度計(堀場製作所社製、商品名:ES−12)で電気伝導度を測定し、下記計算式4により実質の濾液の電気伝導度を求めた。
計算式4:
濾液の電気伝導度(μS/cm)=A−B
A:測定した濾液の電気伝導度(μS/cm)
B:イオン交換水の電気伝導度(μS/cm)
(6)評価方法
(6−1)着色樹脂粒子の処理量
着色樹脂粒子の処理量(m/hr)を、下記計算式5により求めた。
計算式5:
着色樹脂粒子水分散液の供給量(m/hr)×着色樹脂粒子水分散液の固形分濃度(重量%)/100
(6−2)着色樹脂粒子中に残留する水分量
着色樹脂粒子中に残留する水分量(m/hr)を、下記計算式6により求めた。
計算式6:
着色樹脂粒子の処理量(m/hr)×ウエットケーキの平均含水率(重量%)/100
(6−3)乾燥時間、及び乾燥速度
水分0.05(m)を含むウエットケーキ1.0(m)を、1時間で、含水率0.25重量%以下にまで乾燥させることができる能力を有する乾燥機を用いて、実施例1〜9の製造方法で得られたウエットケーキをそれぞれ乾燥させた際に要する乾燥時間を下記計算式7により求め、乾燥速度を下記計算式8により求めた。
Figure 2010085839
Figure 2010085839
(実施例1)
(1)着色樹脂粒子水分散液を得る工程
モノビニル単量体としてスチレン75部及びn−ブチルアクリレート25部、シアン着色剤として銅フタロシアニン(大日精化工業社製、商品名:クロモファインブルー6352)5部、帯電制御剤として正帯電制御樹脂(藤倉化成社製、商品名:FCA−161P、スチレン/アクリル樹脂)1部、離型剤としてエステルワックス(日油社製、商品名:WEP−7)5部を、攪拌装置で攪拌、混合した後、均一に分散させて、重合性単量体組成物を調製して得た。
他方、室温下(25℃)で、イオン交換水200部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)11部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.2部を溶解した水溶液を、撹拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
上記水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下(25℃)で、上記重合性単量体組成物を投入し、攪拌翼を備えた攪拌装置を用いて、生成する粗い液滴が安定するまで撹拌を行った。
そこへ、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルブタノエート(アクゾノーベル社製、商品名:トリゴノックス27)5部、分子量調整剤としてテトラエチルチウラムジスルフィド1部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.4部を添加した後、インライン型乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:キャビトロン)を用いて、周速40m/sで分散処理を行い、重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
上記重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)中に、小粒径微粒子抑制剤としてピロガロール(和光純薬工業社製)0.1部を添加し、さらに攪拌した。
上記により得られた懸濁液を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温し、重合反応を開始させた。
重合転化率が95%に達したときに、シェル用重合性単量体としてメチルメタクリレート2.1部、及びイオン交換水20部に溶解した2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド)(和光純薬社製、商品名:VA−086、シェル用重合開始剤(水溶性))0.21部を、反応器内に添加した。
その後、さらに、90℃で3時間反応を継続した後、反応を停止し、コアシェル構造を有する着色樹脂粒子水分散液を得た。
上記着色樹脂粒子水分散液を、80℃まで温度を下げて、攪拌しながら窒素ガスを吹き込み、着色樹脂粒子中に残存する揮発性物質を除去し、さらに、30℃まで温度を下げて着色樹脂粒子水分散液を得た。
上記により得られた着色樹脂粒子水分散液を、室温下で、着色樹脂粒子水分散液のpHがpH4になるまで、攪拌しながら、希硫酸を滴下し、酸洗浄することにより、使用した分散安定化剤(水酸化マグネシウム)を水に可溶化させた。この時の着色樹脂粒子水分散液(pH4)の固形分濃度は、21.5重量%であった。
なお、酸洗浄により得られた着色樹脂粒子水分散液の一部を採取し、着色樹脂粒子のガラス転移温度Tgを調べたところ、52.2℃であった。
(2)ウエットケーキを得る工程
(2−1)分離・洗浄機構
上記着色樹脂粒子水分散液(固形分濃度:21.5重量%)に、イオン交換水を加えて攪拌し、固形分濃度が13重量%となるように着色樹脂粒子水分散液の濃度を調整した。
得られた着色樹脂粒子水分散液(固形分濃度:13重量%)を、下記条件にて、図1に示される濾布連続走行式ベルトフィルターの無端状の下濾布1に供給し、当該下濾布1上の着色樹脂粒子に、洗浄水を供給し、分離・洗浄して湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を形成させた。
<分離・洗浄条件>
着色樹脂粒子水分散液の供給量:1.0m/hr
洗浄水の供給量:0.8m/hr
実使用濾過面積:3.5m(有効幅1.0m×有効長さ3.5m)
下濾布の移動速度:0.6m/分
下濾布の材質:ポリプロピレン製不織布
下濾布の通気度:1cc/cm・秒
真空度:300〜380Torr(40〜51kPa)
なお、分離・洗浄機構を経た後のウエットケーキの平均厚さXは、6mmであった。
また、分離・洗浄機構を経た後のウエットケーキの一部を採取して含水率を求めたところ、26重量%であった。
(2−2)加圧・通気機構
上記分離・洗浄機構により形成されたウエットケーキに対して、下記条件にて、図1に示される濾布連続走行式ベルトフィルターの上濾布を重ね合わせて、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で加圧しながら、ベルトフィルターの幅方向の両端部を除く領域を、圧縮空気を用いて通気して、含水率が低いウエットケーキを得た。
<加圧・通気条件>
実使用濾過面積:35m(有効幅;1m×有効長さ;35m)
上濾布の移動速度:0.6m/分
上濾布の材質:ポリエステル製不織布
上濾布の通気度:28.3cc/cm・秒
通気を行わないウエットケーキ両端部の端からの距離Y:20mm
通気圧力Z:0.4MPa
通気時間:30秒
通気温度:25℃
加圧面の圧力:0.4MPa
なお、加圧・通気機構を経た後の各領域のウエットケーキの含水率を測定したところ、ウエットケーキの端から約1cm部分の含水率は18重量%、ウエットケーキの中心部の含水率は5重量%、ウエットケーキの平均含水率は11.0重量%であった。
さらに、加圧・通気機構を経た後のウエットケーキの一部を採取し、電気伝導度の測定試験に供したところ、7.5μS/cmであった。
(3)乾燥工程
上記により得られたウエットケーキ(平均含水率:11.0重量%)を回収し、当該ウエットケーキを、真空乾燥機に投入して、下記条件にて、真空乾燥を行ない、着色樹脂粒子を得た。
<乾燥条件>
真空度:50Torr(6.67kPa)
ジャケット温度:50℃
なお、乾燥により得られた着色樹脂粒子の一部を採取し、着色樹脂粒子の粒径特性を調べたところ、体積平均粒径(Dv)は7.8μm、粒径分布(Dv/Dn)は1.18、平均円形度は0.980であった。
(4)外添工程
上記により得られた着色樹脂粒子100部に、外添剤として、環状シラザンで疎水化処理した個数平均一次粒径が7nmのシリカ微粒子(キャボット社製、商品名:TG820F)0.5部、及びポリメチルシロキサンとアミノシランで疎水化処理した個数平均一次粒径が40nmのシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名:NA50Y)1.0部を添加し、高速攪拌機(三井鉱山社製、商品名:ヘンシェルミキサー)を用いて、混合攪拌して外添処理を行ない、外添処理を行ない、実施例1のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例2)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから3.0m/hに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気を行わない両端部の端からの距離Yを20mmから30mmに変更し、通気圧力Zを0.4MPaから0.8MPaに変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.9MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例3)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから1.5m/hに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、加圧面の圧力を0.4MPaから0.6MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例4)
実施例1の加圧・通気機構において、通気時間を30秒から12秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例5)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから3.0m/hに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気を行わない両端部の端からの距離Yを20mmから30mmに変更し、通気圧力Zを0.4MPaから0.8MPaに変更し、通気時間を30秒から90秒に変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.8MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例6)
実施例1の加圧・通気機構において、通気圧力Zを0.4MPaから0.3MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例6のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例7)
実施例1の分離・洗浄機構において、下濾布の移動速度を0.6m/分から0.2m/分に変更し、真空度を300〜380Torrから380〜460Torrに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気を行わない両端部の端からの距離Yを20mmから30mmに変更し、通気圧力Zを0.4MPaから0.8MPaに変更し、通気時間を30秒から135秒に変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.9MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例7のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例8)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから3.0m/hに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気を行わない両端部の端からの距離Yを20mmから28mmに変更し、通気圧力Zを0.4MPaから0.15MPaに変更し、通気時間を30秒から240秒に変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.9MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例8のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例9)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから4.0m/hに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気を行わない両端部の端からの距離Yを20mmから40mmに変更し、通気圧力Zを0.4MPaから1.1MPaに変更し、通気時間を30秒から240秒に変更し、通気温度を25℃から30℃に変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから1.2MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例9のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例1)
実施例1の加圧・通気機構において、通気を行わない両端部の端からの距離Yを20mmから10mmに変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.9MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例2)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから1.5m/hに変更し、真空度を300〜380(Torr)から460〜540(Torr)に変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気圧力を0.4MPaから0.6MPaに変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.6MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例3)
実施例1の分離・洗浄機構において、下濾布の移動速度を0.6(m/分)から0.1(m/分)に変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気圧力を0.4MPaから0.6MPaに変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.6MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例4)
実施例1の分離・洗浄機構において、着色樹脂粒子水分散液の供給量を1.0m/hから1.5m/hに変更し、さらに、実施例1の加圧・通気機構において、通気時間を30秒から8秒に変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.6MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例5)
実施例1の加圧・通気機構において、通気圧力Zを0.4MPaから0.1MPaに変更し、通気時間を30秒から90秒に変更し、加圧面の圧力を0.4MPaから0.2MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例5のトナーを作製し、試験に供した。
(結果)
各実施例で作製したトナーの試験結果を表1に示し、各比較例で作製したトナーの試験結果を表2に示す。
Figure 2010085839
Figure 2010085839
(結果のまとめ)
表1に記載されている試験結果より、以下のことが分かる。
比較例1のトナーの製造方法では、加圧・通気機構において、通気を行わないウエットケーキ両端部の端からの距離Yが短かったことに起因して、ウエットケーキの両端部同士を密着させる効果(密閉効果)が十分に得られず、ウエットケーキが濾布の端から漏れ出てしまった。
比較例2のトナーの製造方法では、分離・洗浄機構において、含水率を特定量以下に低下させずにウエットケーキを加圧・通気機構に供したことに起因して、ウエットケーキが流動化して濾布の端から漏れ出てしまった。
比較例3のトナーの製造方法では、分離・洗浄機構において、平均厚さが特定量以上のウエットケーキを加圧・通気機構に供したことに起因して、ウエットケーキの両端部同士を密着させる効果(密閉効果)の許容範囲を超えてしまい、ウエットケーキが濾布の端から漏れ出てしまった。
比較例4のトナーの製造方法では、加圧・通気機構において、通気時間が短かったため、ウエットケーキの含水率を十分に低下させることができなかった。
比較例5のトナーの製造方法では、加圧・通気機構において、通気圧力と加圧面に加える圧力が不十分であったことに起因し、ウエットケーキの含水率を十分に低下させることができなかった。
これに対して、実施例1〜9のトナーの製造方法は、ウエットケーキを得る工程において、本願発明で特定した分離・洗浄機構、及び加圧・通気機構を設けたことに起因し、含水率を十分に低下させることができたことに加え、着色樹脂粒子の洗浄が十分に行われたことも確認された。
本発明に係る濾布連続走行式ベルトフィルターの概略図である。
符号の説明
A 分離・洗浄機構
B 加圧・通気機構
1 下濾布
2 上濾布
3 ロール
4 加圧ロール

Claims (4)

  1. 湿式法により着色樹脂粒子を形成して着色樹脂粒子水分散液を得る工程、当該着色樹脂粒子水分散液をベルトフィルターに供給し、固液分離して湿潤状態の着色樹脂粒子(ウエットケーキ)を得る工程及び当該ウエットケーキを乾燥する工程を含むトナーの製造方法であって、
    上記ウエットケーキを得る工程において、ベルトフィルターとして、濾布連続走行式ベルトフィルターを用い、
    上記濾布連続走行式ベルトフィルターが、当該ベルトフィルターの下濾布に、着色樹脂粒子水分散液を供給し、着色樹脂粒子を分離・洗浄して、含水率が25〜45重量%である平均厚さが1〜30mmのウエットケーキを形成する分離・洗浄機構を有し、さらに、当該ウエットケーキに対して上濾布を重ね合わせて、上下濾布間にウエットケーキを挟持した状態で、加圧しながら、当該ウエットケーキの幅方向の両端部15mm以上を除く領域に通気して、平均含水率が20重量%以下のウエットケーキを得る加圧・通気機構を有することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記加圧・通気機構において、加圧面の圧力が、0.2〜1.5MPaであることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記加圧・通気機構において、通気圧力が0.2〜1.5MPaで10〜150秒間通気することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記加圧・通気機構により得られるウエットケーキを、イオン交換水に再分散させて、固形分濃度が20重量%の着色樹脂粒子の再分散液を調製し、当該再分散液を濾過して得られる濾液の電気伝導度が、0.5〜20μS/cm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合トナーの製造方法。
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