JP5478972B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents
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湿式で造粒する具体的なトナー製造方法としては、懸濁重合法、乳化重合法、さらには別途重縮合したポリエステル等を用いる溶解懸濁法等、その他各種重合法トナーの製造方法が提案されている。
特許文献1における前記した濾過の工程には、得られるトナー粒子分散液の物性を考慮して最適な濾過装置を選択し、使用している。
また、懸濁重合法で生成するトナーでは、帯電性を向上させるために、正帯電性または負帯電性の帯電制御剤を重合性単量体組成物中に含有させて重合している。しかしながら、極性が高い帯電制御剤は、その一部が水系分散媒体中に溶解し、生成するトナー粒子の表面に付着する。重合工程後の濾過工程において、このトナー粒子表面に付着した各種成分が十分かつ均一に洗浄、除去されていないと、トナーの帯電量分布がブロードとなり、特に高温高湿条件下では、画像濃度が低下したり、カブリが発生し易くなる。
更に乳化凝集法でトナー粒子を生成する場合、乳化剤として界面活性剤を多く使用する。生成するトナー粒子表面にこの界面活性剤が多く残存すると、上記した画像濃度の低下、カブリの発生が懸濁重合法よりも顕著に発生する傾向がある。
トナー粒子が分離されず濾液側へ漏れる懸念がある。また、濾布の伸びによって濾布と真空トレイの密着も不十分となる。濾液側へトナー粒子が漏れてしまうと、製品となるべきトナー粒子が排水側へ行ってしまうため生産効率が落ちるばかりか、トナー粒子表面の洗浄性にも悪影響が生じる。この傾向は大量生産の大型装置を使うと大きくなり、原因として大型装置には引っ張り強度も大きな力が必要になることが考えられる。
この蛇行を防止するため、濾布にガイドを設けて強制的に濾布を進行方向へ導くことが行われている(特許文献3参照)。この方法は、ある一定の効果は生み出すが長時間運転するとガイドを乗り越えて蛇行が発生したり、ガイドと濾布の摺動部に負荷がかかり濾布の耐久性に問題を生じていた。
即ち、本発明は、水系分散媒体中でトナー粒子を生成させた後、前記水系分散媒体から生成したトナー粒子をベルトフィルターを用いて分離する濾過工程を少なくとも含むトナー粒子の製造方法において、前記ベルトフィルターは、濾布を具備しており、前記濾布は、縦糸と横糸で織り込まれた織布であって、該織布は、織り目方向が前記ベルトフィルターの進行方向に対して傾斜しており、且つ、織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して平行及び垂直となる部分を有さないことを特徴とするトナー粒子の製造方法である。
本発明では、上記ベルトフィルターに具備された濾布が、縦糸と横糸で織り込まれた織布であって、且つ、織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して傾斜していることを特徴としている。以下図を用いて、詳細に説明する。なお、本発明で「織り目方向」とは、織布において縦糸と横糸を織り込む方向であり、織布の厚さ方向の角度は考慮にいれない。
図2(a)は、図1内の濾布2の織り目を示した概略図であり、本発明に使用できる好ましい一例である。図2に示した矢印Bは本発明に用いるベルトフィルターの進行方向である。
図2(b)は、本発明に好ましく使用できる濾布2の織り目を示した他の該略図であり、4枚の織り目の異なった織布を結合線がベルトフィルターの進行方向と平行になるように結合した例である(矢印Bはベルトフィルターの進行方向)。
図2(c)は、本発明に好ましく使用できる濾布2の織り目を示した他の該略図であり、2枚の織り目の異なった織布を結合線がベルトフィルターの進行方向(矢印Bの方向)と平行になるように結合し、且つ、織り目が結合線に対して線対称である例である。
図1に示すベルトフィルターは、濾布2がロール1の間に所定の張力を持って張架されている。前記したように従来の濾布の織り目の構成は、図3(b)に示すように、ベルトフィルターの進行方向と平行及び垂直方向の2本の織糸により形成される織り目を持った濾布が用いられ、濾布平面上における織り目方向が、ベルトフィルターの進行方向と平行及び垂直となっていた。そのため、所定の張力で長時間運転を行うと濾布が伸びてしまう課題があった。一方、本発明の図2(a)に示すような濾布は、縦糸と横糸で織り込まれた織布であって、且つ、濾布平面上における織り目方向がベルトフィルターの進行方向(矢印B)に対して傾斜しており、そのため、ベルトフィルターの進行方向に張力が働いても濾布が伸びてしまうことを抑制できる。これは張力の方向と織糸の方向が異なるため、引っ張り力の方向が分散され伸びを抑制できると推察される。このように織られた濾布2は、ケーキ5とともにロール1の回転により矢印Aの方向に連続又は間欠駆動される。
上記縦糸及び横糸が形成する織り目方向は、その角度が直角であっても、鋭角及び鈍角であってもよく、特段限定されない。しかしながら、織り目方向の角度が直角ではない場合、濾布の強度の観点から織り目方向の鋭角は60°以上であることが好ましい。そして直角であることがより好ましい。
結合線がベルトフィルターの進行方向と平行となるように結合することが好ましい。図2(b)に示す様に織糸の方向が異なった織布を結合すると、それぞれの織布の歪を打ち消し合い、結合された1反の濾布は全体として歪の働きにくい濾布となるため好ましい。なお、本発明において結合線とは、2枚の織布が結合した時の織布と織布の境界線をいう。また、織布を結合する方法は、張力により容易にほどけることがない限り、特段限定されない。
つ乗り越えて交わる織り方である綾織で織られていることが好ましい。濾布2は真空作用により生じる通気性を保持しながらも、トナー粒子が漏れない緻密な織り目が求められる。綾織で織られた濾布2はこれらの作用を両立することができるため好ましい。
次工程である乾燥工程を経て得られたトナー粒子は、所定の添加剤を加えることによりトナー製品となる。
これらの着色剤は、単独で又は2種以上を混合し、また更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角、彩度、明度、耐侯性、OHP透明性及びトナー中への分散性の点から選択される。例えば懸濁重合法による湿式造粒法の場合、着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部が用いられる。
重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類;その他のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独で又は2種以上の混合物として用いられる。
まず、重合性単量体中に着色剤、離型剤、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば、高分子重合体等を適宜加えて、均一に溶解または分散させて本発明にかかる重合性単量体組成物を得る。この時、必要に応じて温調操作を行っても良い。その後この重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中で懸濁し造粒する。
このとき着色剤含有重合性単量体組成物の造粒を行うと同時に、又は造粒を行った後、重合開始剤を添加して上記組成物に含まれる該重合性単量体の重合を行う(重合工程)。重合開始剤添加の具体的な時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時と同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に添加混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前、重合反応中に追加の重合性単量体或いは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることも出来る。
造粒後は、温調を行いながら通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜20質量部を単独で使用することが望ましいが、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。
る。
この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。無機分散剤は、重合終了後に酸又はアルカリで溶解して、濾過、洗浄等の次工程によりほぼ完全に取り除くことが出来る。
本発明で用いられる無機微粒子としては、シリカ,アルミナ,酸化チタンなどが使用できる。例えば、ケイ酸微粉体としてはケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3 −等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも包含する。
比表面積はBET法に従って、比表面積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出する。
二成分系現像剤として用いる場合には、上記トナーと共に磁性キャリアを用いる。磁性キャリアとしては、キャリアコア粒子の表面を樹脂で被覆してなる被覆キャリアが特に好ましい。キャリアコア粒子の表面を樹脂で被覆する方法としては、樹脂を溶剤中に溶解又は懸濁して塗布することによりキャリアコアに付着させる方法、又は単に樹脂粉体とキャリアコア粒子とを混合して付着させる方法が適用できる。
本発明で用いられるトナーと磁性キャリアとを混合して二成分現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度が2〜15質量%、好ましくは4〜13質量%であると通常良好な結果が得られる。
(1)トナーの粒度分布の測定及び個数変動係数の算定
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行うことが好ましい。
測定装置としてはコールターカウンターマルチサイザーIII型を用い、個数平均分布、重量平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び一般的なパーソナルコンピューターを接続し、特級又は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を電解液として調製する。
測定法としては前記電解水溶液130ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を1.5ml加え、さらに測定試料を10mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で2分間分散処理を行い、前記コールターカウンター
マルチサイザーIII型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、トナー粒子の個数平均径(μm):D1、トナーの重量平均粒径(μm):D4等、各種値を求める。
また上記個数分布における変動係数は下記式から算出される。
変動係数(%)=[S/D1]×100
[式中、Sはトナー粒子の個数分布における標準偏差を示す。]
洗浄状態は、トナー粒子表面に残存する分散安定剤量によって評価した。残存分散安定剤量については、蛍光X線分析装置(RIX3000)を用いて定量分析した。この残存分散安定剤量は、帯電性の観点から180ppm以下であることが好ましい。
本発明における含水率は、ろ過工程後に得られたケーキ5gをアルミ皿に採取し、それを精秤(A[g])し、105℃に設定した乾燥機に1時間放置し、冷却後精秤(B[g])し、以下の式で計算した値である。
含水率[%]=((A−B)/A)×100
本発明の濾過方法において濾液へのトナー粒子の漏れの評価については以下の方法で評価した。採取された濾液2gをアルミ皿に採取し、それを精秤(W0[g)し、105℃に設定した乾燥器に1時間放置し、冷却後、精秤(W1[g])し、以下の式で計算した。
濾液の固形分濃度(%)=100×(1−(W0−W1)/W0)
また、評価基準は以下のとおりとした。
評価基準:良好(200ppm未満)・・・評価A
許容範囲(200ppm以上から500ppm未満)・・・評価B
悪い(500ppm以上)・・・評価C
乾燥工程後に得られたトナー粒子100質量部に対し、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ3質量部を外添してトナーとした。このトナーを一成分系現像剤として、LBP5800;キヤノン製を用い、評価を行った。
最初に、得られたトナーをカートリッジに100g充填し、N/L(常温低湿)及びH/H(高温高湿)環境下での耐久試験において、5,000枚耐久後のカブリを測定した。方法としては、画出し前の普通紙の平均反射率Dr(%)をグリーンフィルターを搭載したリフレクトメーター(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER ODEL TC−6DS」)によって測定した。一方、普通紙上にベタ白画像を画出しし、次いでベタ白画像の反射率Ds(%)を測定した。カブリ:Fog(%)は下記式
Fog(%)=Dr(%)−Ds(%)
から算出した。評価基準は以下のとおりとした。
(評価基準)
A:非常に良好(1.1%未満)
B:良好(1.1%以上2.5%未満)
C:普通(2.5%以上4.0%未満)
D:悪い(4%以上)
イオン交換水332質量部にNa3PO4・12H2Oを5質量部投入し60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて毎秒58.3回転(3,500rpm)にて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液27質量部を添加し、Ca3(PO4)2を含む水系媒体を得た。
・n−ブチルアクリレート 30質量部
・飽和ポリエステル樹脂 8質量部
<プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)とテレフタル酸との重縮合物(重合モル比10:12)、Tg=68℃、Mw=10000、Mw/Mn=5.12>
・HNP−5(日本精鑞社製) 8質量部
・カーボンブラック(BET比表面積=80m2/g、吸油量=120ml/100g)
8質量部
・E−88(オリエント化学工業社製) 1質量部
・亜鉛フタロシアニン 0.1質量部
上記材料を、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
その後、フルゾーン撹拌翼(神鋼パンテック社製)で撹拌しつつ、70℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、フルゾーン撹拌翼で撹拌を続けながら飽和水蒸気(ピュアスチーム/スチーム圧力205kPa/温度120℃)を導入した。飽和水蒸気の導入を開始から20分後、容器内の内容物の温度は100℃に達し、蒸留留分が出始めた。所定量の留分を得ることで残存モノマーを留去し、冷却してトナー粒子の分散液を得た。
<ベルトフィルターの脱水・洗浄条件>
濾布の織り目:図2(c)
装置幅(進行方向と直交方向):1,000mm
トナー粒子分散液供給量:170Kg/hr
処理時間:処理時間(濾布停止時間)/移動時間90sec/20sec
減圧度:−80kPa
ケーキ洗浄液:アルカリ水(pH10)供給スラリー中の固形分の3倍量
ケーキ洗浄液:純水(pH6)供給スラリー中の固形分の3倍量
進行方向の引っ張り強度:200kg・f/30mm
織り方:綾織(図4(a))
材質:ポリエステル
その後、トナー粒子ケーキを解砕しつつ以下の条件で気流乾燥を行い、トナー粒子を得た。
気流乾燥機(セイシン企業社製:フラッシュジェットドライヤー:配管径0.1016m)
吹込み温度:90℃
吹込み風量:10m3/min
トナー粒子ケーキ(解砕後)供給量:50kg/hr
乾燥機出口温度:40℃
乾燥工程後のトナー粒子の重量平均粒径(D4)は6.3μm、含水率は0.2質量%であった。得られたトナー粒子を、前述した画像性能の評価方法に従い評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において織り方を図4(b)に示す平畳織にした以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行ったが、蛇行による運転弊害はなく安定して運転を行えた。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、6.4μm、含水率は0.4質量%であった。結果を表2に示す。
実施例1において濾過工程を、図2(b)のような、織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して傾斜した、異なった4枚の織布を、結合線がベルトフィルターの進行方向と平行になるように結合した濾布を用いた以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行ったが、蛇行による運転弊害はなく安定して運転を行えた。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、6.3μm、含水率は0.3質量%
であった。結果を表2に示す。
実施例3において濾布の織り方を平畳織(図4(b))にした濾布を用いた以外は実施例3と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行ったが、蛇行による運転弊害はなく安定して運転を行えた。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、6.3μm、含水率は0.4質量%であった。結果を表2に示す。
実施例1において濾過工程を、図2(a)のような、織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して傾斜した、結合のない1枚の濾布で行った以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行う予定であったが、蛇行により濾布がローラーからずれたため、2時間毎に元の位置へ濾布を戻す必要があった。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、6.6μm、含水率は0.5質量%であった。結果を表
2に示す。
実施例5において濾布の織り方を平畳織(図4(b))にした以外は実施例5と同様にしてトナー粒子を得た。この際も連続16時間運転を行う予定であったが、蛇行により濾
布がローラーからずれたため、2時間毎に元の位置へ濾布を戻す必要があった。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、6.6μm、含水率は0.6質量%であった。結
果を表2に示す。
実施例1において濾過工程を、図3(a)のような、織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して傾斜した織布と、織り目方向がベルトフィルターの進行方向とその方向に直交した織布の2枚の織布を、結合線がベルトフィルターの進行方向と平行になるように結合した濾布で行い、2枚の織布の織り方はそれぞれ平畳織(図4(b))で織った以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行う予定であったが、蛇行により濾布がローラーからずれたため、2時間毎に元の位置へ濾布を戻す必要があった。また得られた濾液は着色しており、トナー粒子が漏れていることが推察された。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、7.3μm、含水率は0.7質量%で
あった。結果を表2に示す。
実施例1において濾過工程を、図3(c)のような、織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して傾斜した織布と、織り目方向がベルトフィルターの進行方向とその方向に直交した織布を含む4枚の織布を、結合線がベルトフィルターの進行方向と平行になるように結合した濾布で行い、4枚の織布の織り方はそれぞれ平畳織(図4(b))で織った以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行う予定であったが、蛇行により濾布がローラーからずれたため、2時間毎に元の位置へ濾布を戻す必要があった。また得られた濾液は着色しており、トナー粒子が漏れていることが推察された。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、7.3μm、含水率は0.7質量
%であった。結果を表2に示す。
実施例1において濾過工程を、図3(b)のような、織り目方向がベルトフィルターの進行方向とその方向に直交した、結合のない1枚の濾布で、織り方を平畳織(図4(b))で織った濾布で行った以外は実施例1と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行い、運転弊害はなく安定して運転を行えたものの得られた濾液は着色しており、トナー粒子が漏れていることが推察された。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、7.7μm、含水率は0.9質量%であった。結果を表2に示す。
比較例3において織り方を綾織(図4(a))で織った濾布で行った以外は比較例3と同様にしてトナー粒子を得た。この際連続16時間運転を行い、運転弊害はなく安定して運転を行えたものの得られた濾液は着色しており、トナー粒子が漏れていることが推察された。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、7.7μm、含水率は0.8質量
%であった。結果を表2に示す。
この結果、本発明の静電荷潜像を顕像化するためのトナーに含有されるトナー粒子の製造方法は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法の如き画像形成方法に好適に使用される。
2 濾布
3 送液口
4 真空トレイ
5 ケーキ
6 濾布洗浄装置
7 ケーキ洗浄装置
Claims (4)
- 水系分散媒体中でトナー粒子を生成させた後、前記水系分散媒体から生成したトナー粒子をベルトフィルターを用いて分離する濾過工程を少なくとも含むトナー粒子の製造方法において、
前記ベルトフィルターは、濾布を具備しており、
前記濾布は、縦糸と横糸で織り込まれた織布であって、
該織布は、
織り目方向が前記ベルトフィルターの進行方向に対して傾斜しており、且つ、
織り目方向がベルトフィルターの進行方向に対して平行及び垂直となる部分を有さないことを特徴とするトナー粒子の製造方法。 - 前記濾布は、織り目方向が異なった少なくとも2枚の織布を、結合線が前記ベルトフィルターの進行方向と平行となるように結合してなることを特徴とする請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記濾布は、織り目方向が前記結合線に対して対称であることを特徴とする請求項2に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記縦糸、及び、前記横糸が綾織で織られていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー粒子の製造方法。
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