JP4681867B2 - 濾過部材及び濾過部材の製造方法 - Google Patents

濾過部材及び濾過部材の製造方法 Download PDF

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本発明は、例えばエアバッグ装置のインフレータ用フィルタとして用いられる濾過部材、及び該濾過部材の製造方法に関するものである。
従来、車両には衝突などによる急激な減速に伴いガスを瞬時に放出してバッグを膨張させるエアバッグ装置が搭載されている。このエアバッグ装置は、その作動に伴いガスを瞬時に放出する機能を有するインフレータ(ガス放出装置)と、該インフレータから放出されたガスにより膨張して乗員を保護するためのバッグとを備えている。そして、前記インフレータには、点火器及び該点火器の熱によって爆発的に燃焼してガスを発生するガス発生剤などと共に、該ガス発生剤の燃焼により発生した高温で残渣を有するガスや液体を濾過及び冷却するためのエアバッグインフレータ用フィルタが濾過部材として内装されている。このような濾過部材として機能するエアバッグインフレータ用フィルタとして例えば特許文献1に記載のエアバッグインフレータ用フィルタ(以下、「フィルタ」と示す)が提案されている。
この特許文献1に記載のフィルタは、金属製の丸線あるいは角線などの異形線(以下、「素線」と示す)を複数層に巻いて編目を有する筒状体に編み上げることにより形成されている。すなわち、フィルタは、素線を軸部材となる円柱状の治具(又は円筒状のボビン)に巻き付けて編目層(濾過層)を複数層に積層形成した後、その治具(又はボビン)を抜くことにより中空円筒状に形成される。また、前記フィルタは、その軸方向と直交する方向に切断した場合の断面形状が軸方向一端側から他端側までのいずれの位置で切断しても略同一形状となるように形成されている。
特開2001−171472号公報(段落番号[0013],[0014]、図1)
ところで、エアバッグ装置をステアリングの先端側に組み込んだ場合には、ステアリングの重量の増加に伴い該ステアリングの固有振動数(「固有値」ともいう)が低下してしまう。すなわち、ステアリングの振動が大きくなるため、該ステアリングを操作する運転手が不快感を感じてしまうという実情がある。そこで、近時では、ステアリングの振動を抑えるために、エアバッグ装置を軽量化することが望まれている。そして、エアバッグ装置の軽量化の一環としてフィルタを軽量化することが提案されている。この点、特許文献1に記載のフィルタでは、前記素線の巻数を少なくして径方向への厚みを薄くすることにより、軽量化が図られることになる。しかしながら、特許文献1に記載のフィルタでは、径方向への厚みを薄くすることで軽量化を図った場合、該フィルタ内における高温のガスの通過距離が必然的に短くなってしまい、該ガスを十分に冷却及び濾過することができなくなる可能性があった。すなわち、フィルタ本来の機能である高温のガスを冷却する冷却能力や、ガスに混入された残渣を濾過する濾過能力が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガスを冷却する冷却能力及びガスに混入された残渣を濾過する濾過能力を良好に維持しつつ、軽量化を図ることができる濾過部材及び濾過部材の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成させるために、請求項1に記載の発明は、編目が形成された濾過部材本体を有し、ガス発生源にて発生したガスが前記濾過部材本体内を一方側から他方側に向けて通過する際に、前記ガスを濾過及び冷却する濾過部材において、前記濾過部材本体は、前記濾過部材本体内におけるガスの通過方向と交差する方向において前記ガスの本流通過領域となる本流濾過部と支流通過領域となる支流濾過部とを有し、該支流濾過部における前記ガスの通過方向の厚みが前記本流濾過部における前記ガスの通過方向の厚みよりも薄くなるように形成し、前記支流濾過部は、該支流濾過部の外径が前記本流濾過部の外径よりも小さくなるように形成されているとともに、該支流濾過部の内径が前記本流濾過部の内径と同じとなるように形成されていることを要旨としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の濾過部材において、前記濾過部材本体は、筒状体であり、該筒状体の径方向内側に前記ガス発生源は配置され、該ガス発生源にて発生したガスは前記筒状体内を径方向内側から径方向外側に向けて通過する構成とされていることを要旨としている。
請求項に記載の発明は、請求項2に記載の濾過部材において、前記筒状体はケーシング内に設けられ、該ケーシングには、前記筒状体内を通過したガスを外部に放出するためのガス放出口が形成されており、前記筒状体は、前記本流濾過部が前記ガス放出口と筒状体の軸方向において位置対応するように形成されていることを要旨としている。
請求項に記載の発明は、請求項2又は3に記載の濾過部材において、前記筒状体は、濾過層が径方向へ複数層に積層されることにより形成されていることを要旨としている。
また、請求項に記載の発明は、編目を有する筒状体を形成し、該筒状体の径方向内側に配置されたガス発生源にて発生したガスが前記筒状体内を径方向内側から径方向外側に向けて通過する際に、前記ガスの本流が通過する前記筒状体の本流通過領域には本流濾過部を形成し、前記ガスの支流が通過する前記筒状体の支流通過領域には、径方向の厚みが前記本流濾過部における径方向の厚みよりも薄い支流濾過部を形成し、前記支流濾過部を、該支流濾過部の外径が前記本流濾過部の外径よりも小さくなるように形成するとともに、該支流濾過部の内径が前記本流濾過部の内径と同じとなるように形成することを要旨としている。
本発明によれば、ガスを冷却する冷却能力及びガスに混入された残渣を濾過する濾過能力を良好に維持しつつ、軽量化を図ることができる。
以下、本発明をエアバッグ装置のインフレータに内装されるエアバッグインフレータ用フィルタ及び該フィルタの製造方法に具体化した一実施形態を図1〜図4に基づき説明する。なお、以下の説明において、「上下方向」をいう場合は図1における「上下方向」をいうものとする。
図1に示すように、本実施形態におけるエアバッグ装置(図示略)のインフレータ10は、上側ケーシング11と下側ケーシング12とを備えており、該各ケーシング11,12は共に有底略円筒形状をなしている。そして、両ケーシング11,12は互いの開口を閉塞するように接合され、これら両ケーシング11,12にて形成された前記インフレータ10内の径方向における中央部分には熱発生装置13が配設されている。この熱発生装置13は、円筒ケース13Aを有しており、該円筒ケース13A内には、センサ(図示略)からの作動信号に基づき点火を行う点火器14と、この点火器14の点火により熱の発生を補助する可燃性の助燃剤15とが設けられている。また、前記円筒ケース13Aの側壁には、その軸方向における中央よりも上側位置に熱発生装置13で発生した熱を円筒ケース13A外に放熱するための放熱口16が複数(図1では2つのみ図示)形成されている。
前記インフレータ10内であって熱発生装置13における円筒ケース13Aの外周側にはチャンバー部17が設けられており、該チャンバー部17には熱発生装置13の各放熱口16から放熱された熱が流れ込むようになっている。前記チャンバー部17内にはガス発生剤18が装備され、このガス発生剤18は、前記熱発生装置13の作動により発生した熱によって爆発的に燃焼してガスを大量に発生し、そのガスを、インフレータ10と共にエアバッグ装置に装備されたバッグ(図示略)に供給するようになっている。すなわち、本実施形態では、熱発生装置13(円筒ケース13A、点火器14及び助燃剤15)、チャンバー部17及びガス発生剤18によりガス発生源が構成されている。
また、前記インフレータ10内には、チャンバー部17を取り囲むように筒状体としてのフィルタ(濾過部材本体)19が配置されている。このフィルタ19は、前記ガス発生剤18の爆発的な燃焼により発生した高温のガスを冷却してバッグに供給する冷却機能と、前記ガス中に含まれる残渣を濾過してバッグにガスを供給する濾過機能とを有しており、濾過部材として機能するようになっている。そして、前記フィルタ19内を径方向内側(一方側)から径方向外側(他方側)に向けて通過したガスは、上側ケーシング11の側壁に形成された複数(図1では2つのみ図示)のガス放出口20を介してバッグ内(外部)に放出されるようになっている。
前記フィルタ19は、図2に示すように、金属製の角線或いは丸線などの異形線(以下、「素線」と示す)21を軸部材としての円筒状のボビンB(図4(a)参照)に巻き付けて編目を形成した後、そのボビンBを抜くことにより中空円筒状に形成される。すなわち、フィルタ19は、素線21の巻き付けにより編目層(濾過層)19aが複数層に積層されることで編目を有する筒状体に編み上げ形成される。従って、フィルタ19においては、金属製の素線21を巻くことにより形成された編目の隙間を、前記ガス発生剤18の爆発的な燃焼により発生した大量で高温なガスが通過する際に、前記ガスを冷却したり該ガスに含まれる残渣を濾過したりすることが可能とされる。本実施形態で使用される素線21は、鉄を主成分とした角線状をなす鉄線材であり、その横幅が0.35mmで、縦幅が0.6mmである(素線断面積は0.2mm2 である)。
また、本実施形態のフィルタ19には、軸方向における中途よりも上側位置に本流濾過部22が設けられると共に、該本流濾過部22よりも軸方向の下側位置に支流濾過部23が前記本流濾過部22と連続するように設けられている。支流濾過部23は、本流濾過部22よりも前記編目層19aの積層数が少なく形成されており、本流濾過部22における径方向の厚みよりも薄い径方向の厚みを有している。すなわち、支流濾過部23は、図3(a)に示すように、その内径寸法が前記本流濾過部22の内径寸法と略同一となるように形成されている一方、その外径寸法が本流濾過部22の外径寸法よりも小さくなるように形成されている。なお、本流濾過部22の外径幅(外径寸法)は本流外径寸法L1、支流濾過部23の外径幅(外径寸法)は支流外径寸法L2(<L1)と呼ぶことにする。また、前記フィルタ19は、図1に示すように、インフレータ10内に配置された場合に、本流濾過部22が前記熱発生装置13の各放熱口16及び前記インフレータ10の各ガス放出口20とフィルタ19の軸方向において位置対応するように形成されている。
ここで、図3(b)には比較例のフィルタ19Aの断面図を示している。この比較例のフィルタ19Aは、図3(b)に示すように、その軸方向に沿う方向で切断した場合の断面形状が軸方向下端側から上端側までのいずれの位置でも径方向寸法が略同一となる筒形状に形成されている。すなわち、この比較例のフィルタ19Aは、その軸方向において本流濾過部となる部分22A及び支流濾過部となる部分23Aのいずれの外径幅(外径寸法)も、本実施形態のフィルタ19における本流濾過部22の本流外径寸法L1と略同一幅寸法に設定されている。従って、本実施形態のフィルタ19は、この比較例のフィルタ19Aとの比較からも理解されるように、支流濾過部23における素線21の巻数が少ない分だけ軽量化されているといえる。
次に、本実施形態のフィルタ19の製造方法について図4(a)(b)に基づいて以下説明する。
まず、図4(a)に示すように、一本の素線21が送り出し案内具(図示略)から供給され、該送り出し案内具を回転するボビンBの軸方向に沿って移動させられる。すると、ボビンBの外周面側には、軸方向下端部(下端側の巻端部)から軸方向上端部(上端側の巻端部)まで軸方向へ一様に素線21が巻き付けられる。すなわち、ボビンBの外周面には、素線21を巻き付けることにより編目層19aが径方向に複数層に積層され、編目を有する筒状体のフィルタ24が得られる。ちなみに、このフィルタ24の外径幅(外径寸法)は、前記支流濾過部23の支流外径寸法L2と略同一の外径幅に設定されている。
続いて、図4(b)に示すように、前記フィルタ24の軸方向における所定位置(軸方向における中途よりも上側位置)に素線21をさらに巻き付けることにより本流濾過部22が形成され、素線21のボビンBへの巻き付けが終了したときには、素線21の巻き終わり端部(図示略)を溶接等で固定(接合)する。そして、ボビンBを抜くことにより中空円筒状の焼結処理前のフィルタ19が得られる。その後、巻き付けにより交差する素線21同士の接触部分を接合するために焼結等の熱処理を行うと、本流濾過部22及び支流濾過部23を備えたフィルタ19が完成する(図2参照)。
次に、本実施形態のフィルタ19のガス発生時における作用について説明する。
まず、熱発生装置13の各放熱口16から熱が放熱されると、チャンバー部17内で大量の高温高圧ガスが発生して、該高温高圧ガスはフィルタ19内を径方向内側から径方向外側に向けて通過する。すなわち、前記チャンバー部17内で大量の高温高圧ガスを発生させるために熱発生装置13内で熱を発生させると、該熱は熱発生装置13の各放熱口16から各ガス放出口20に向けて放出される。すると、前記熱発生装置13からの熱により発生した大量の高温高圧ガスは、前記熱の各放熱口16から各ガス放出口20への放出方向(図1に示す破線の矢印方向)に向けて流動する。すなわち、チャンバー部17内で発生した大量の高温高圧ガスのうちの大部分(本流)は、フィルタ19のうち前記各ガス放出口20と軸方向において位置対応する部分(本流濾過部22)内を通過することになる。従って、前記高温高圧ガスの大部分(本流)が本流通過領域である本流濾過部22内を通過することにより十分に冷却されると共に、該ガス内に混入される残渣が良好に濾過される。
一方、チャンバー部17内で発生した大量の高温高圧ガスのうち残りの部分(支流)は、フィルタ19のうち軸方向における中途よりも下側部分(支流濾過部23)内を通過する。ここで、支流通過領域である支流濾過部23は、前記本流濾過部22よりも編目層19aの積層数が少ないため、その冷却能力及び濾過能力が本流濾過部22よりも劣っている。しかし、支流濾過部23内を通過するガスの通過量は本流濾過部22内を通過するガスの通過量よりも少量であるため、支流濾過部23においても、該支流濾過部23内を通過する高温高圧ガス(支流のガス)を確実に冷却すると共に、該ガス内に混入される残渣を濾過する。すなわち、本実施形態のフィルタ19は、図3(b)に示す比較例のフィルタ19Aに比して、ほぼ同等の冷却能力及び濾過能力を有している。その後、フィルタ19(本流濾過部22及び支流濾過部23)内を通過した大量の高圧ガスは、前記各ガス放出口20を介して外部に放出され、バッグに供給される。
従って、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)ガス発生源であるチャンバー部17内のガス発生剤18により発生した高温高圧ガスは、その本流が本流濾過部22を通過した際に必要十分に濾過及び冷却される。その一方、支流濾過部23は、支流通過領域であることから編目層(濾過層)19aの積層数が少ないが、該支流濾過部23を通過するガス量は本流濾過部22を通過するガス量よりも少量であるため、濾過部材としてのフィルタ(濾過部材本体)19全体としての濾過能力及び冷却能力の低下を抑制できる。従って、本実施形態のフィルタ19では、ガスを冷却する冷却能力及び残渣を濾過する濾過能力を良好に維持しつつ、軽量化を図ることができる。
(2)フィルタ(濾過部材本体)19は編目層(濾過層)19aが径方向へ複数層積層されてなる筒状体であるため、高温高圧ガスが放射方向に放出されるエアバッグ装置のインフレータには好適である。
(3)筒状体をなすフィルタ(濾過部材)19のうち支流濾過部23は、その支流外径寸法L2が本流濾過部22の本流外径寸法L1よりも小さくなるように形成されている。そのため、比較例のフィルタ19に比して、素線21の巻数を減らした分だけコストを良好に低減できる。
(4)フィルタ(濾過部材)19がインフレータ10内に配置された際に、フィルタ19は、本流濾過部22と上側ケーシング11に形成された各ガス放出口20とがフィルタ19の軸方向において位置対応するように形成されている。そのため、チャンバー部17内にて発生した高温高圧ガスのうち大部分(本流)が本流濾過部22内を通過することになる。すなわち、チャンバー部(ガス発生源)17にて発生した高温高圧ガスを確実に冷却及び濾過した後に、高圧ガスを各ガス放出口20から外部に放出することができる。
(5)フィルタ19は、素線21をボビンBに巻き付けて、編目層(濾過層)19aを径方向に複数層に積層することにより形成され、その後、焼結工程が行われる。そのため、プレス成型工程などのような別途工程を行うことなく製造することができ、製造工程の増加を抑制できる。
(6)筒状体をなすフィルタ(濾過部材)19は、円筒状をなすボビン(軸部材)Bに素線21を巻き付けることで形成される。すなわち、ボビンBに素線21を巻き付けるという非常に簡単な方法でフィルタ19を製造することができる。
なお、本実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・前記実施形態において、フィルタ(濾過部材)は、図5(a)に示す別例1のように、支流濾過部23の外径が軸方向において本流濾過部22から離間するにつれて次第に小径となるように形成されたフィルタ30Aであってもよい。また、フィルタは、図5(b)に示す別例2のように、支流濾過部23の内径が軸方向において本流濾過部22から離間するにつれて次第に大径となるように形成されたフィルタ30Bであってもよい。また、フィルタは、図5(c)に示す別例3のように、支流濾過部23の内径幅が本流濾過部22の内径幅よりも大径となるように形成されたフィルタ30Cであってもよい。そして、フィルタは、図5(d)に示す別例4のように、支流濾過部23の外径が本流濾過部22の外径よりも小さくなると共に、支流濾過部23の内径が本流濾過部22の内径よりも大きくなるように形成されたフィルタ30Dであってもよい。すなわち、別例2〜4のフィルタ30B〜30Dは、支流濾過部23の内径が本流濾過部22の内径よりも大きくなるように形成されている。これらのように構成した場合においても、本実施形態のフィルタ19と同等の効果を奏する。
・前記実施形態において、フィルタ19は、本流濾過部22がインフレータ10(上側ケーシング11又は下側ケーシング12)に形成されるガス放出口20とフィルタ19の軸方向において位置対応するように形成されていれば、任意の軸方向位置に本流濾過部22が形成されたものであってもよい。例えば、各ガス放出口20が軸方向における略中心に形成されたインフレータ10内に配置されるフィルタは、図6に示す別例5のフィルタ31のように、本流濾過部22がフィルタ31の軸方向における略中央に形成されたものであってもよい。この場合、本流濾過部22は、軸方向両側から支流濾過部23によって挟まれた状態になる。
・前記実施形態において、フィルタ19は、チャンバー部17内にて発生した高温高圧ガスのうち大部分(本流)が本流濾過部22内を通過するのであれば、熱発生装置13の各放熱口16及びインフレータ10に形成されたガス放出口20とフィルタ19の軸方向において位置対応していなくてもよい。例えば、各ガス放出口20が軸方向上側に形成され、且つ各放熱口16が軸方向下側に形成された場合、フィルタ19は、その軸方向上側から下側に向けて支流濾過部23、本流濾過部22及び支流濾過部23の順で連続するように形成されることが望ましい。
・前記実施形態において、フィルタ19は、図7(a)(b)に示す別例6のように、メリヤス状に編んだ筒状体34から形成されたものであってもよい。すなわち、筒状体34は、その軸方向一端部(図7(a)では下端部)が径方向外側に向けて拡開され、その拡開された軸方向一端部が折り返される。すると、筒状体34には、軸方向一端部が折り返されたことにより重畳部が形成され、その重畳部がさらに軸方向他方側(図7(a)(b)では上側)に向けて折り返される。すなわち、筒状体34は所謂袋巻きされる。そして、この折返しが繰り返し行われた筒状体34をプレス成形することにより、図3(a)に示すフィルタ19が形成される。従って、図3(a)に示すフィルタ19を構成する場合は、図3(b)に示す従来のフィルタ19Aを構成する場合に比して使用する素材を少なくできるため(例えば、軸方向への長さが短い筒状体34を使用できるため)、フィルタ19を軽量化することができる。
・前記実施形態において、フィルタ19は、図8(a)(b)に示す別例7のように、メリヤス状に編んだ筒状体34を軸方向に向けて押圧して板状に形成し、該板状に形成された筒状体34を軸部材としてのマンドレル35に巻きつけた状態でプレス成形したものであってもよい。この場合においても、図3(a)に示すフィルタ19を形成することができる。従って、図3(a)に示すフィルタ19を構成する場合は、図3(b)に示す従来のフィルタ19Aを構成する場合に比して使用する素材を少なくできるため(例えば、軸方向への長さが短い筒状体34を使用できるため)、フィルタ19を軽量化することができる。
・前記実施形態において、フィルタ(濾過部材本体)は、筒状体ではなく、図9に示す別例8のように、板状をなす編目部材36aを複数層積層することにより形成されたフィルタ36であってもよい。なお、編目部材36aは、メリヤス状に編んだものが望ましい。
・前記実施形態において、フィルタ19は、エアバッグ装置のインフレータ10に内装されるエアバッグインフレータ用フィルタではなく、例えば車両から排出される排気ガスの冷却及び濾過を行うためのフィルタに具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記筒状体は、素線を軸部材に巻き付けることにより形成される濾過部材の製造方法。
本実施形態におけるインフレータの断面図。 本実施形態におけるフィルタの斜視図。 (a)は本実施形態におけるフィルタの断面図、(b)は比較例におけるフィルタの断面図。 (a)はボビンに素線を巻き付けている様子を示す斜視図、(b)はボビンへの素線の巻付けが終了した状態を示す斜視図。 (a)は別例1のフィルタを示す断面図、(b)は別例2のフィルタを示す断面図、(c)は別例3のフィルタを示す断面図、(d)は別例4のフィルタを示す断面図。 別例5のフィルタを示す断面図。 (a)は別例6のフィルタを製造する際に使用する筒状体の斜視図、(b)は別例6のフィルタを製造するために筒状体を所謂袋巻きした様子を示す断面斜視図。 (a)は別例7のフィルタを製造する際に筒状体を軸方向に向けて押圧した様子を示す斜視図、(b)は軸方向に押圧された筒状体をマンドレルに巻き付けた様子を示す斜視図。 別例8のフィルタを示す斜視図。
符号の説明
11…上側ケーシング、12…下側ケーシング、13…熱発生装置(ガス発生源)14…点火器(ガス発生源)、15…助燃剤(ガス発生源)、17…チャンバー部(ガス発生源)、18…ガス発生剤(ガス発生源)、19,19A,24,30a,30b,30C,30D,31,33…フィルタ(濾過部材、濾過部材本体、筒状体)、19a…編目層(濾過層)、20…ガス放出口、21…素線(異形線)、22…本流濾過部(本流通過領域)、23…支流濾過部(支流通過領域)、34…筒状体、35…マンドレル(軸部材)、36…フィルタ(濾過部材、濾過部材本体)、B…ボビン(軸部材)。

Claims (5)

  1. 編目が形成された濾過部材本体を有し、ガス発生源にて発生したガスが前記濾過部材本体内を一方側から他方側に向けて通過する際に、前記ガスを濾過及び冷却する濾過部材において、
    前記濾過部材本体は、前記濾過部材本体内におけるガスの通過方向と交差する方向において前記ガスの本流通過領域となる本流濾過部と支流通過領域となる支流濾過部とを有し、該支流濾過部における前記ガスの通過方向の厚みが前記本流濾過部における前記ガスの通過方向の厚みよりも薄くなるように形成し
    前記支流濾過部は、該支流濾過部の外径が前記本流濾過部の外径よりも小さくなるように形成されているとともに、該支流濾過部の内径が前記本流濾過部の内径と同じとなるように形成されている濾過部材。
  2. 前記濾過部材本体は、筒状体であり、該筒状体の径方向内側に前記ガス発生源は配置され、該ガス発生源にて発生したガスは前記筒状体内を径方向内側から径方向外側に向けて通過する構成とされている請求項1に記載の濾過部材。
  3. 前記筒状体はケーシング内に設けられ、該ケーシングには、前記筒状体内を通過したガスを外部に放出するためのガス放出口が形成されており、前記筒状体は、前記本流濾過部が前記ガス放出口と筒状体の軸方向において位置対応するように形成されている請求項2に記載の濾過部材。
  4. 前記筒状体は、濾過層が径方向へ複数層に積層されることにより形成されている請求項2又は3に記載の濾過部材。
  5. 編目を有する筒状体を形成し、該筒状体の径方向内側に配置されたガス発生源にて発生したガスが前記筒状体内を径方向内側から径方向外側に向けて通過する際に、前記ガスの本流が通過する前記筒状体の本流通過領域には本流濾過部を形成し、前記ガスの支流が通過する前記筒状体の支流通過領域には、径方向の厚みが前記本流濾過部における径方向の厚みよりも薄い支流濾過部を形成し、前記支流濾過部を、該支流濾過部の外径が前記本流濾過部の外径よりも小さくなるように形成するとともに、該支流濾過部の内径が前記本流濾過部の内径と同じとなるように形成する濾過部材の製造方法
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