JP7274359B2 - ガス発生器 - Google Patents
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Description
一部が、凹部を介してフィルタに進入可能となる。これにより、フィルタにおいて凹部を形成する内壁を燃焼ガスとの接触面として利用することができる。ここで、「燃焼ガスとの接触面」とは、例えば、フィルタの表面のうち、燃焼ガスがフィルタに進入する際に燃焼ガスが通過する面のことを指し、「接触面積」とは、例えば、フィルタにおける接触面の面積の総和を指す。本願開示に係るガス発生器は、凹部を形成するフィルタの内壁を燃焼ガスとの接触面として利用することで、フィルタの燃焼ガスとの接触面積を増加させることができる。その結果、燃焼ガスの冷却性能や濾過性能を向上させることができる。
で、凹部がフィルタの外周面まで貫通することで、凹部は、フィルタ端面側とフィルタの内周面側に加え、フィルタの外周面側においても開口部を有することとなる。これに対して、閉塞部材が、凹部のフィルタ端面側に形成された端面開口部を上記平坦な面によって閉塞し、凹部のフィルタ外周面側に形成された外側開口部をカバー部材によって閉塞することで、凹部の内側開口部を除いた開口部が閉塞された状態とすることができる。その結果、凹部をフィルタの内周面から外周面まで貫通させながらも、ショートパスを抑制することができる。
部が形成されている場合には、隔壁部材と天板部との両方に上記平坦な面を形成すればよい。
図1は、本願開示の第1実施形態に係るガス発生器100の軸方向断面図である。図1に示すように、ガス発生器100は、ハウジング1と、内筒部材4と、上下分割部材5と、フィルタ6と、第1点火器10と、第2点火器20と、を備える。ガス発生器100は、ハウジング1内に充填されたガス発生剤を第1点火器10及び第2点火器20によって燃焼させて、その燃焼生成物である燃焼ガスを、フィルタ6で冷却・濾過し、ハウジング1に形成されたガス排出孔13から放出するように構成されている。詳細については後述するが、ガス発生器100は、符号62で示すフィルタ6の下端部に、符号16で示す凹部を形成することで、フィルタ6と燃焼ガスとの接触面積を増やすことを可能としている。以下、ガス発生器100の各構成について説明する。
2とを有し、これらにより内部空間を形成する。下部シェル3の内部空間には、第2ガス発生剤120が充填される。底板部32は、上部シェル2の天板部22と同様に、上面視で概ね円形状を有している。また、底板部32には、第1点火器10が固定される第1嵌合孔321と第2点火器20が固定される第2嵌合孔322とが設けられている。下側周壁部31は、底板部32の周縁から概ね垂直に延在することで、筒状の周壁を形成する。下側周壁部31の下端側には底板部32が繋がり、下側周壁部31の上端部によって下部シェル3の開口部が形成されている。また、下側周壁部31の外径は、上部シェル2の嵌合壁部24の内径と概ね同等に形成されており、下側周壁部31が嵌合壁部24に嵌入されている。
ととなる。内筒部材4と上下分割部材5とを含んだ構成は、本願開示に係る「隔壁部材」に相当する。
ることで第2燃焼室12内に生じた燃焼ガスが、連通孔46を経て第1燃焼室11へ移動する。第2燃焼室12から第1燃焼室11へ移動した燃焼ガスは、フィルタ6によって冷却及び濾過された後に、間隙15を通り、ガス排出孔13を介してハウジング1の外部へと放出される。ここで、フィルタ6を取り囲むように間隙15が形成されていることで、燃焼ガスがフィルタ6の全領域を通過し易くなっており、フィルタ6の有効利用と燃焼ガスの効果的な冷却及び濾過が達成されている。第1ガス発生剤110及び第2ガス発生剤120の燃焼ガスは、ハウジング1の外部へ放出された後に、エアバッグ(図示せず)内に流入する。エアバッグが膨張することで、乗員と堅い構造物の間にクッションが形成され、乗員が衝撃から保護される。
に、凹部16の端面開口部163が上下分割部材5の当接面511によって閉塞され、凹部16の外側開口部162が上下分割部材5の嵌合壁部52によって閉塞された結果、凹部16は、内側開口部161を除いた開口部が閉塞された状態となっている。ここで、ガス発生器100においては、当接面511が本願開示に係る「平坦な面」に相当し、上下分割部材5の嵌合壁部52が本願開示に係る「カバー部材」に相当し、上下分割部材5の当接面511と嵌合壁部52とを含んだ構成が本願開示に係る「閉塞部材」に相当する。
このようなガス発生器100によると、凹部16が第1燃焼室11に繋がって形成されていることから、第1燃焼室11内からガス排出孔13に向かおうとする燃焼ガスが凹部16を介してフィルタ6に進入可能となる。これにより、フィルタ6において凹部16を形成する内壁66を、燃焼ガスとの接触面として利用することができる。なお、ここでいう「燃焼ガスとの接触面」とは、フィルタ6の表面のうち、燃焼ガスがフィルタ6に進入する際に燃焼ガスが通過する面のことを指し、「接触面積」とは、フィルタ6における接触面の面積の総和を指す。ガス発生器100は、凹部16を形成するフィルタ6の内壁66を燃焼ガスとの接触面として利用することで、フィルタ6の燃焼ガスとの接触面積を増加させることができる。その結果、燃焼ガスの冷却性能や濾過性能を向上させることができる。
ることで、より多くの燃焼ガスを発生させることが可能となる。更に、凹部16を形成することで、フィルタを軽量化することも可能となり、それに伴い、ガス発生器全体を軽量化することができる。
でき、フィルタ6を効率的に使用することができる。
図4(a)~(c)は、フィルタ6の製造方法の一例を説明するための図である。フィルタ6の軸方向の端部に凹部16を形成する必要があるため、フィルタ6の製造方法としては、圧縮成形が好ましい。まず、図4(a)に示すような円筒状にニット編みされたステンレス鋼製の金網を、図4(b)に示すように軸方向の一端部E1から反対端部E2に向かって繰り返し折り曲げることで、図4(c)に示すような、金網が半径方向に重なった短尺の筒状体とする。この筒状体を型に入れ、圧縮成形する。該型には、凹部16に対応する部位が形成されている。これにより、凹部16が形成されたフィルタ6が製造される。図5(a),(b)は、フィルタ6の製造方法の別の一例を説明するための図である。フィルタ6は、図4(a)に示した円筒状の金網を、図5(a)に示すように板状に押し潰し、図5(b)に示すように一端部E1から反対端部E2にかけて巻き上げることで金網が半径方向に重なった筒状体とし、該筒状体を圧縮成形することで製造してもよい。また、フィルタ6は、金属繊維を型に充填し、これを圧縮や焼結することで製造してもよい。但し、フィルタ6の製造方法は、上記に限定されない。
図6は、第1実施形態の変形例に係るガス発生器の軸方向断面図である。以下、第1実施形態の変形例に係るガス発生器100Aについて、ガス発生器100との相違点を中心に説明し、ガス発生器100と同様の構成については同一の符号を付すことで詳細な説明を割愛する。図6に示すように、変形例に係るガス発生器100Aは、符号16Aで示す凹部がフィルタの内周面64から外周面65まで貫通しない点で、図1に示したガス発生器100と相違し、その他の点では概ねガス発生器100と同様である。
図9は、本願開示の第2実施形態に係るガス発生器200の軸方向断面図である。図9に示すように、ガス発生器200は、上部シェル202と下部シェル203とが夫々が有するフランジ部で溶接固定されて形成されるハウジング201内に、燃焼室17と点火器210とが各々1つずつ収容された、シングルタイプのガス発生器として構成されている。以下、第2実施形態に係るガス発生器200について、ガス発生器100との相違点を中心に説明し、ガス発生器100と同様の構成については同一の符号を付すことで詳細な説明を割愛する。
31は、底板部232の周縁から概ね垂直に延在することで、筒状の周壁を形成する。下側周壁部231は、底板部232に繋がる小径周壁部231aと、接続部231bを介して小径周壁部231aに繋がる大径周壁部231cと、を有する。大径周壁部231cの上端部によって下部シェル203の開口部が形成されている。また、大径周壁部231cの内径は、小径周壁部231aの内径よりも大きく形成されている。大径周壁部231cの上端部には、半径方向外側に延在したフランジ部233が繋がっている。
されている。
図11は、第2実施形態の変形例に係るガス発生器の軸方向断面図である。以下、第2実施形態の変形例に係るガス発生器200Aについて、ガス発生器200との相違点を中心に説明し、ガス発生器200と同様の構成については同一の符号を付すことで詳細な説明を割愛する。図11に示すように、変形例に係るガス発生器200Aは、フィルタの下端部がハウジングの底板部と間隔を空けて支持されている点で、図9に示したガス発生器200と相違し、その他の点では概ねガス発生器200と同様である。
傾向があるため、図11に示すようにガス排出孔13が天板部222寄りに形成されている場合において、仮に、フィルタが底板部232まで延びていたとしても、該フィルタの底板部232付近を通過する燃焼ガスが少量となることが予想される。これに対して、ガス発生器200Aは、フィルタ6Cを底板部232まで延ばさず、支持壁部91によってフィルタ下端部62を底板部232と間隔を空けて支持することで、フィルタ6Cを効率的に使用することができる。また、フィルタの小型化、軽量化を実現することができ、それに伴い、ガス発生器全体を軽量化することができる。
<その他の実施例>
以上、本願開示の好適な実施形態について説明したが、上述した種々の形態は、可能な限り組み合わせることができる。
11,211・・・第1燃焼室
12,212・・・第2燃焼室
13・・・・・・・ガス排出孔
16,16A・・・凹部
161・・・・・・内側開口部
162・・・・・・外側開口部
163・・・・・・端面開口部
17・・・・・・・燃焼室
2,202・・・・上部シェル
21,221・・・上側周壁部
22,222・・・天板部
3,203・・・・下部シェル
31,231・・・下側周壁部
231b・・・・・小径周壁部(カバー部材の一例)
32,232・・・底板部
2321・・・・・当接面(平坦な面の一例)
4・・・・・・・・内筒部材
5・・・・・・・・上下分割部材
51・・・・・・・分割壁部
511・・・・・・当接面(平坦な面の一例)
52・・・・・・・嵌合壁部(カバー部材の一例)
6・・・・・・・・フィルタ
61・・・・・・・フィルタ上端部
62・・・・・・・フィルタ下端部
63・・・・・・・フィルタ端面
66・・・・・・・内壁
9・・・・・・・・支持部材
91・・・・・・・支持壁部
911・・・・・・当接面(平坦な面の一例)
92・・・・・・・カバー壁部(カバー部材の一例)
10・・・・・・・第1点火器
20・・・・・・・第2点火器
110・・・・・・第1ガス発生剤
120・・・・・・第2ガス発生剤
170・・・・・・ガス発生剤
100,100A,200,200A・・・ガス発生器
Claims (7)
- ハウジングと、
前記ハウジング内に配置される点火器と、
前記点火器により燃焼されるガス発生剤が収容される燃焼室と、
前記ハウジングに設けられ、前記ハウジングの内部と外部とを連通するガス排出孔と、
前記燃焼室を内側に含むように前記燃焼室と前記ガス排出孔との間に配置される筒状のフィルタと、
を備えるガス発生器であって、
前記フィルタの軸方向両端部のうち少なくとも一方の端部には、前記ハウジング内で平坦な面によって支持される軸方向端面であるフィルタ端面と、前記フィルタ端面に対して軸方向に窪むと共に前記燃焼室に繋がる凹部と、が形成され、
前記凹部は、前記フィルタの内周方向に沿って複数並んで形成され、
前記フィルタは、前記凹部の開口部のうち前記ガス発生剤の燃焼により生成される燃焼ガスが流れ込む内側開口部を除いた開口部が、少なくとも前記平坦な面を含む閉塞部材により閉塞された状態で配置される、
ガス発生器。 - ハウジングと、
前記ハウジング内に配置される点火器と、
前記点火器により燃焼されるガス発生剤が収容される燃焼室と、
前記ハウジングに設けられ、前記ハウジングの内部と外部とを連通するガス排出孔と、
前記燃焼室を内側に含むように前記燃焼室と前記ガス排出孔との間に配置される筒状のフィルタと、
を備えるガス発生器であって、
前記フィルタの軸方向両端部のうち少なくとも一方の端部には、前記ハウジング内で平坦な面によって支持される軸方向端面であるフィルタ端面と、前記フィルタ端面に対して軸方向に窪むと共に前記燃焼室に繋がる凹部と、が形成され、
前記凹部は、前記フィルタの内周面から外周面まで貫通しており、
前記フィルタは、前記凹部の開口部のうち前記ガス発生剤の燃焼により生成される燃焼ガスが流れ込む内側開口部を除いた開口部が、少なくとも前記平坦な面を含む閉塞部材により閉塞された状態で配置され、
前記閉塞部材は、前記平坦な面に加えて、前記凹部の前記フィルタの外周面側に形成された外側開口部を覆う、カバー部材を含み、
前記フィルタは、前記凹部の前記フィルタ端面の側に形成された端面開口部が前記平坦な面によって閉塞され、前記凹部の前記外側開口部が前記カバー部材によって閉塞された状態で配置される、
ガス発生器。 - 前記凹部は、前記フィルタの内周面から半径方向に該フィルタの厚さの途中まで延在しており、
前記閉塞部材は、前記平坦な面であって、
前記フィルタは、前記凹部の前記フィルタ端面の側に形成された端面開口部が前記平坦な面によって閉塞された状態で配置される、
請求項1に記載のガス発生器。 - 前記ガス排出孔は、前記フィルタの軸方向において、前記フィルタの前記軸方向両端部のうちの前記一方の端部よりも他方の端部側の位置に形成され、
前記フィルタ端面から前記凹部を形成する内壁において最も窪んだ部位までの前記軸方向における距離は、前記フィルタ端面から前記ガス排出孔までの前記軸方向における距離よりも短くなるように設定されている、
請求項1から3の何れか一項に記載のガス発生器。 - 前記ハウジングは、筒状の周壁部と、前記周壁部の一端部を閉塞する天板部と、他端部を閉塞することで前記周壁部及び前記天板部と共に前記ハウジングの内部空間を画定する底板部と、を有し、
前記ハウジング内には、前記点火器である第1点火器と、第2点火器と、が配置され、
前記ガス発生器は、前記ハウジングの前記内部空間を、前記ハウジングの軸方向において、前記燃焼室である前記天板部側の第1燃焼室と、前記第2点火器により燃焼されるガス発生剤が収容される前記底板部側の第2燃焼室と、に分割する隔壁部材を備え、
前記フィルタの前記軸方向両端部のうち前記一方の端部は、前記隔壁部材に支持され、
前記フィルタの前記軸方向両端部のうち他方の端部は、前記天板部に支持されている、
請求項1から4の何れか一項に記載のガス発生器。 - 前記ハウジングは、筒状の周壁部と、前記周壁部の一端部を閉塞する天板部と、他端部を閉塞することで前記周壁部及び前記天板部と共に前記ハウジングの内部空間を画定する底板部と、を有し、
前記底板部には、前記点火器が固定され、
前記フィルタの前記軸方向両端部のうち前記一方の端部は、前記底板部に支持され、
前記フィルタの前記軸方向両端部のうち他方の端部は、前記天板部に支持されている、
請求項1から4の何れか一項に記載のガス発生器。 - 前記ハウジングは、筒状の周壁部と、前記周壁部の一端部を閉塞する天板部と、他端部を閉塞することで前記周壁部及び前記天板部と共に前記ハウジングの内部空間を画定する底板部と、を有し、
前記底板部には、前記点火器が固定され、
前記ガス排出孔は、前記ハウジングの軸方向において、前記底板部と前記天板部との中間位置よりも前記天板部側に位置し、
前記ガス発生器は、前記ガス排出孔と前記底板部との間に設けられ、前記周壁部の内周面から径方向内側に突出した支持壁部を備え、
前記フィルタの前記軸方向両端部のうち前記一方の端部は、前記支持壁部に支持され、
前記フィルタの前記軸方向両端部のうち他方の端部は、前記天板部に支持されている、
請求項1から4の何れか一項に記載のガス発生器。
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