JPH0976869A - インフレータ用フィルタとその製造方法 - Google Patents
インフレータ用フィルタとその製造方法Info
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- JPH0976869A JPH0976869A JP7238777A JP23877795A JPH0976869A JP H0976869 A JPH0976869 A JP H0976869A JP 7238777 A JP7238777 A JP 7238777A JP 23877795 A JP23877795 A JP 23877795A JP H0976869 A JPH0976869 A JP H0976869A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高価な部品を使用せず、安価な構造を得る。
【構成】 筒状のフィルタ５ａは、内周側の濾過層８ａ
と外周側の補強層１０ａとから成る。濾過層８ａは、細
いステンレス線をメリヤス編みして成る、メッシュの細
かい金網を押し潰して構成する。補強層１０ａは、比較
的太いステンレス線をメリヤス編みして成る、メッシュ
の粗い金網を押し潰して構成する。
と外周側の補強層１０ａとから成る。濾過層８ａは、細
いステンレス線をメリヤス編みして成る、メッシュの細
かい金網を押し潰して構成する。補強層１０ａは、比較
的太いステンレス線をメリヤス編みして成る、メッシュ
の粗い金網を押し潰して構成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明の対象であるインフレー
タ用フィルタは、エアバッグモジュールを構成するイン
フレータの内部に組み込み、エアバッグの作動時に火薬
の燃焼により発生するスラグを捕集すると共に、発生し
たガスを整流してからエアバッグの内部に送り込む役目
を果たす。
タ用フィルタは、エアバッグモジュールを構成するイン
フレータの内部に組み込み、エアバッグの作動時に火薬
の燃焼により発生するスラグを捕集すると共に、発生し
たガスを整流してからエアバッグの内部に送り込む役目
を果たす。
【０００２】
【従来の技術】自動車の衝突事故の際には、自動車が他
の自動車等と衝突する一次衝突に続いて、乗員が自動車
の一部にぶつかる（例えば運転者がステアリングホイー
ルにぶつかったり、助手席の乗員がダッシュボードにぶ
つかる）二次衝突が発生する。この二次衝突の際、乗員
の身体に加わる衝撃を緩和し、この乗員の保護を図る事
を目的として、エアバッグ装置と呼ばれる乗員保護装置
が使用されている。
の自動車等と衝突する一次衝突に続いて、乗員が自動車
の一部にぶつかる（例えば運転者がステアリングホイー
ルにぶつかったり、助手席の乗員がダッシュボードにぶ
つかる）二次衝突が発生する。この二次衝突の際、乗員
の身体に加わる衝撃を緩和し、この乗員の保護を図る事
を目的として、エアバッグ装置と呼ばれる乗員保護装置
が使用されている。
【０００３】例えば運転席用のエアバッグ装置の場合、
インフレータとエアバッグとを備えた、エアバッグモジ
ュールと呼ばれるユニットを、カバーと共にステアリン
グホイールの中央部に設置する。図５は、このうちのイ
ンフレータ１を示している。このインフレータ１は、ケ
ース２の内部に、このケース２の中央部から外周側に向
けて順番に、点火線３と火薬４とフィルタ５とを配して
いる。又、上記ケース２の外周壁部分には、複数の通孔
６、６を、円周方向に亙って等間隔に形成している。
インフレータとエアバッグとを備えた、エアバッグモジ
ュールと呼ばれるユニットを、カバーと共にステアリン
グホイールの中央部に設置する。図５は、このうちのイ
ンフレータ１を示している。このインフレータ１は、ケ
ース２の内部に、このケース２の中央部から外周側に向
けて順番に、点火線３と火薬４とフィルタ５とを配して
いる。又、上記ケース２の外周壁部分には、複数の通孔
６、６を、円周方向に亙って等間隔に形成している。
【０００４】衝突事故の際には、上記点火線３により上
記火薬４に着火されて、この火薬４が爆発的に燃焼し、
圧力ガスを発生する。この圧力ガスは、上記フィルタ５
を通過してから、上記複数の通孔６、６を通じて上記ケ
ース２外に噴出し、エアバッグ７を膨らませる。多孔質
のフィルタ５を通過する事により、上記圧力ガスの流れ
を平滑化し、上記エアバッグ７を均等に膨らませる。
又、火薬４の燃焼に伴って発生したスラグ（高温の燃え
かす）は、上記フィルタ５に捕集されてエアバッグ７の
内側にまで入り込む事はない。この為、高温のスラグに
より、エアバッグ７にぶつかった乗員が火傷を負う事も
ない。
記火薬４に着火されて、この火薬４が爆発的に燃焼し、
圧力ガスを発生する。この圧力ガスは、上記フィルタ５
を通過してから、上記複数の通孔６、６を通じて上記ケ
ース２外に噴出し、エアバッグ７を膨らませる。多孔質
のフィルタ５を通過する事により、上記圧力ガスの流れ
を平滑化し、上記エアバッグ７を均等に膨らませる。
又、火薬４の燃焼に伴って発生したスラグ（高温の燃え
かす）は、上記フィルタ５に捕集されてエアバッグ７の
内側にまで入り込む事はない。この為、高温のスラグに
より、エアバッグ７にぶつかった乗員が火傷を負う事も
ない。
【０００５】上述の様に構成され作用するインフレータ
１に組み込まれるフィルタ５は、従来、図６に示す様な
３層構造で、筒状に構成されていた。内周側の濾過層８
は、多孔質の燒結金属により構成され、目が細かい（流
路が狭い）。中間層９は、線径の小さな金属線により造
られた、網目が細かい（メッシュの値が大きい）平織り
の金網により構成されている。外周側の補強層１０は、
線径の大きな金属線により造られた、網目が粗い（メッ
シュの値が小さい）平織りの金網により構成されてい
る。この様なフィルタ５は、上記濾過層８によりスラグ
を捕集し、この濾過層８と中間層９とにより圧力ガスの
流れを均一化し、補強層１０により、圧力ガスにより加
わる直径方向外方の力に拘らず、上記濾過層８及び中間
層９が破損する事を防止する。
１に組み込まれるフィルタ５は、従来、図６に示す様な
３層構造で、筒状に構成されていた。内周側の濾過層８
は、多孔質の燒結金属により構成され、目が細かい（流
路が狭い）。中間層９は、線径の小さな金属線により造
られた、網目が細かい（メッシュの値が大きい）平織り
の金網により構成されている。外周側の補強層１０は、
線径の大きな金属線により造られた、網目が粗い（メッ
シュの値が小さい）平織りの金網により構成されてい
る。この様なフィルタ５は、上記濾過層８によりスラグ
を捕集し、この濾過層８と中間層９とにより圧力ガスの
流れを均一化し、補強層１０により、圧力ガスにより加
わる直径方向外方の力に拘らず、上記濾過層８及び中間
層９が破損する事を防止する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】図６に示す様なインフ
レータ用のフィルタ５の場合、スラグを捕集したり圧力
ガスの流れを均一化する為の性能自体は問題ないが、コ
ストが嵩む事が避けられない。即ち、第一に、濾過層８
を構成する燒結金属が比較的高価である為、材料費が嵩
む。又、中間層９及び補強層１０を構成する平織りの金
網を円筒状に加工し、上記濾過層８を構成する燒結金属
と合わせて組み合わせる作業が面倒で、組立加工作業の
能率が悪く、やはりコスト高の原因となる。更に、中間
層９及び補強層１０は、平織りの金網の端部を切断する
事により構成される為、端縁部に金網を切断する事によ
り発生する鋭いエッヂが存在し易い。この様なエッヂに
より、インフレータの組立作業時に作業者が手を傷める
可能性もある。本発明のインフレータ用フィルタとその
製造方法は、これらの不都合を何れも解消するものであ
る。
レータ用のフィルタ５の場合、スラグを捕集したり圧力
ガスの流れを均一化する為の性能自体は問題ないが、コ
ストが嵩む事が避けられない。即ち、第一に、濾過層８
を構成する燒結金属が比較的高価である為、材料費が嵩
む。又、中間層９及び補強層１０を構成する平織りの金
網を円筒状に加工し、上記濾過層８を構成する燒結金属
と合わせて組み合わせる作業が面倒で、組立加工作業の
能率が悪く、やはりコスト高の原因となる。更に、中間
層９及び補強層１０は、平織りの金網の端部を切断する
事により構成される為、端縁部に金網を切断する事によ
り発生する鋭いエッヂが存在し易い。この様なエッヂに
より、インフレータの組立作業時に作業者が手を傷める
可能性もある。本発明のインフレータ用フィルタとその
製造方法は、これらの不都合を何れも解消するものであ
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明のインフレータ用
フィルタとその製造方法のうち、請求項１に記載したイ
ンフレータ用フィルタの発明は、全体を通気性材料によ
り筒状に造られ、外周側部分を剛性が大きく目が粗い補
強層とし、内周側部分を剛性は小さいが目が細かい濾過
層としている。特に、本発明のインフレータ用フィルタ
に於いては、上記補強層は線径が０．２〜０．３mmのス
テンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び横方向の網目
を５〜１０メッシュとした金網を押し潰して造られたも
のである。又、上記濾過層は線径が０．０２〜０．１mm
のステンレス線を複数本まとめてメリヤス編みし、縦方
向及び横方向の網目を１４〜２５メッシュとした金網を
押し潰して造られたものである。そして、上記補強層と
濾過層との重量比を１：２〜２：１の範囲としている。
尚、濾過層の内部にアルミナ粉末とシリカ粉末とのうち
の少なくとも一方を混入すれば、フィルタ機能をより一
層向上させる事ができる。
フィルタとその製造方法のうち、請求項１に記載したイ
ンフレータ用フィルタの発明は、全体を通気性材料によ
り筒状に造られ、外周側部分を剛性が大きく目が粗い補
強層とし、内周側部分を剛性は小さいが目が細かい濾過
層としている。特に、本発明のインフレータ用フィルタ
に於いては、上記補強層は線径が０．２〜０．３mmのス
テンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び横方向の網目
を５〜１０メッシュとした金網を押し潰して造られたも
のである。又、上記濾過層は線径が０．０２〜０．１mm
のステンレス線を複数本まとめてメリヤス編みし、縦方
向及び横方向の網目を１４〜２５メッシュとした金網を
押し潰して造られたものである。そして、上記補強層と
濾過層との重量比を１：２〜２：１の範囲としている。
尚、濾過層の内部にアルミナ粉末とシリカ粉末とのうち
の少なくとも一方を混入すれば、フィルタ機能をより一
層向上させる事ができる。
【０００８】又、請求項３に記載した、インフレータ用
フィルタの製造方法の発明は、線径が０．２〜０．３mm
のステンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び横方向の
網目を５〜１０メッシュとした第一の金網を外周側に、
線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線を２本以上ま
とめてメリヤス編みし、縦方向及び横方向の網目を１４
〜２５メッシュとした第二の金網を内周側に、それぞれ
配置した状態で、これら第一、第二の金網を単一の加圧
成形型の内部で同時に押し潰して、上記補強層と濾過層
との重量比が１：２〜２：１の範囲であるインフレータ
用フィルタとする。尚、上記第二の金網のメッシュは、
上記２本以上まとめられたステンレス線を１本のステン
レス線として考えた場合の数値で表している。
フィルタの製造方法の発明は、線径が０．２〜０．３mm
のステンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び横方向の
網目を５〜１０メッシュとした第一の金網を外周側に、
線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線を２本以上ま
とめてメリヤス編みし、縦方向及び横方向の網目を１４
〜２５メッシュとした第二の金網を内周側に、それぞれ
配置した状態で、これら第一、第二の金網を単一の加圧
成形型の内部で同時に押し潰して、上記補強層と濾過層
との重量比が１：２〜２：１の範囲であるインフレータ
用フィルタとする。尚、上記第二の金網のメッシュは、
上記２本以上まとめられたステンレス線を１本のステン
レス線として考えた場合の数値で表している。
【０００９】
【作用】例えば上述の様な本発明の方法により造られ
る、前述の様な構成を有する本発明のインフレータ用フ
ィルタは、内周側の濾過層により火薬の燃焼に伴って発
生するスラグを捕集し、この濾過層と外周側の補強層と
により、火薬の燃焼に伴って発生した圧力ガスの流れを
均一化する。又、外周側の補強層により、上記圧力ガス
の圧力に拘らず、上記濾過層が破損する事を防止する。
る、前述の様な構成を有する本発明のインフレータ用フ
ィルタは、内周側の濾過層により火薬の燃焼に伴って発
生するスラグを捕集し、この濾過層と外周側の補強層と
により、火薬の燃焼に伴って発生した圧力ガスの流れを
均一化する。又、外周側の補強層により、上記圧力ガス
の圧力に拘らず、上記濾過層が破損する事を防止する。
【００１０】特に、本発明のインフレータ用フィルタと
その製造方法の場合には、特にコストが嵩む部材や加工
或は組立作業が面倒な部品を使用しない。この為、部品
コスト及び加工コストの低減により、安価なインフレー
タ用フィルタを得られる。又、表面に鋭いエッヂを存在
しなくできる為、このインフレータ用フィルタを取り扱
う作業者が手を傷める事もない。
その製造方法の場合には、特にコストが嵩む部材や加工
或は組立作業が面倒な部品を使用しない。この為、部品
コスト及び加工コストの低減により、安価なインフレー
タ用フィルタを得られる。又、表面に鋭いエッヂを存在
しなくできる為、このインフレータ用フィルタを取り扱
う作業者が手を傷める事もない。
【００１１】
【実施例】図１〜２は本発明のインフレータ用フィルタ
の実施例を示している。この図１〜２に示したフィルタ
５ａは、全体を短円筒状に造られ、外周側部分を剛性が
大きく目が粗い補強層１０ａとし、内周側部分を剛性は
小さいが目が細かい濾過層８ａとしている。前述した従
来構造の様な中間層９（図６）は設けていない。
の実施例を示している。この図１〜２に示したフィルタ
５ａは、全体を短円筒状に造られ、外周側部分を剛性が
大きく目が粗い補強層１０ａとし、内周側部分を剛性は
小さいが目が細かい濾過層８ａとしている。前述した従
来構造の様な中間層９（図６）は設けていない。
【００１２】上記補強層１０ａは、線径が０．２〜０．
３mmのステンレス線（フィラメント）をメリヤス編み
し、縦方向及び横方向の網目を５〜１０メッシュとした
金網を押し潰して円筒状に造られている。又、上記濾過
層８ａは、線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線を
複数本（例えば２〜３本）まとめてメリヤス編みし、縦
方向及び横方向の網目を１４〜２５メッシュとした金網
を押し潰して造られている。尚、このメッシュ数は、上
記ステンレス線を複数本まとめたものを単線と見做した
場合に於ける数値を表している。又、本明細書に記載し
ているメッシュ数は、総て１インチ当たりの網目の数を
表している。そして、上記補強層１０ａと濾過層８ａと
の重量比を１：２〜２：１の範囲としている。尚、フィ
ルタ５ａの内径及び外径、軸方向長さ、見掛け比重、並
びにこれらにより定まる総重量は、インフレータの性能
により、設計的考慮で規制する。例えば、見掛け比重と
しては、一般的に１．５〜４．０、好ましくは２．７〜
３．５程度の値が適当である。この見掛け比重は、上記
金網を押し潰す程度により、更には上記濾過層８ａと補
強層１０ａとの比を変える事により、自由に規制でき
る。例えば、上記見掛け比重を２．７〜３．５の範囲に
規制するには、上記濾過層８ａと補強層１０ａとの重量
比を１．４：１〜１．５：１程度にする事が好ましい。
３mmのステンレス線（フィラメント）をメリヤス編み
し、縦方向及び横方向の網目を５〜１０メッシュとした
金網を押し潰して円筒状に造られている。又、上記濾過
層８ａは、線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線を
複数本（例えば２〜３本）まとめてメリヤス編みし、縦
方向及び横方向の網目を１４〜２５メッシュとした金網
を押し潰して造られている。尚、このメッシュ数は、上
記ステンレス線を複数本まとめたものを単線と見做した
場合に於ける数値を表している。又、本明細書に記載し
ているメッシュ数は、総て１インチ当たりの網目の数を
表している。そして、上記補強層１０ａと濾過層８ａと
の重量比を１：２〜２：１の範囲としている。尚、フィ
ルタ５ａの内径及び外径、軸方向長さ、見掛け比重、並
びにこれらにより定まる総重量は、インフレータの性能
により、設計的考慮で規制する。例えば、見掛け比重と
しては、一般的に１．５〜４．０、好ましくは２．７〜
３．５程度の値が適当である。この見掛け比重は、上記
金網を押し潰す程度により、更には上記濾過層８ａと補
強層１０ａとの比を変える事により、自由に規制でき
る。例えば、上記見掛け比重を２．７〜３．５の範囲に
規制するには、上記濾過層８ａと補強層１０ａとの重量
比を１．４：１〜１．５：１程度にする事が好ましい。
【００１３】上述の様な構成を有する本発明のフィルタ
５ａは、例えば別々に円筒状に造った濾過層８ａと補強
層１０ａとを後から嵌め合わせる事により造る事もでき
る。更に、請求項３に記載したインフレータ用フィルタ
の製造方法の発明の様に、これら濾過層８ａと補強層１
０ａとを一挙に円筒状に形成すれば、製造作業をより簡
略化できる。即ち、図３に示す様に、線径が０．２〜
０．３mmのステンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び
横方向の網目を５〜１０メッシュとした第一の金網１１
を外周側に、線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線
を複数本まとめてメリヤス編みし、縦方向及び横方向の
網目を１４〜２５メッシュとした第二の金網１２を内周
側に、それぞれ配置した状態で、これら第一、第二の金
網１１、１２を単一の加圧成形型１３の内部で同時に押
し潰す。そして、上述した図１〜２に示す様に、補強層
１０ａと濾過層８ａとの重量比が１：２〜２：１の範囲
であるフィルタ５ａとする。尚、実際に上記第一、第二
の金網１１、１２を加圧成形してフィルタ５ａを造る場
合には、これら各金網１１、１２を図４に示す様に軸方
向に折り返して多重に重ね合わせてから、上記加圧成形
型１３にセットする。
５ａは、例えば別々に円筒状に造った濾過層８ａと補強
層１０ａとを後から嵌め合わせる事により造る事もでき
る。更に、請求項３に記載したインフレータ用フィルタ
の製造方法の発明の様に、これら濾過層８ａと補強層１
０ａとを一挙に円筒状に形成すれば、製造作業をより簡
略化できる。即ち、図３に示す様に、線径が０．２〜
０．３mmのステンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び
横方向の網目を５〜１０メッシュとした第一の金網１１
を外周側に、線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線
を複数本まとめてメリヤス編みし、縦方向及び横方向の
網目を１４〜２５メッシュとした第二の金網１２を内周
側に、それぞれ配置した状態で、これら第一、第二の金
網１１、１２を単一の加圧成形型１３の内部で同時に押
し潰す。そして、上述した図１〜２に示す様に、補強層
１０ａと濾過層８ａとの重量比が１：２〜２：１の範囲
であるフィルタ５ａとする。尚、実際に上記第一、第二
の金網１１、１２を加圧成形してフィルタ５ａを造る場
合には、これら各金網１１、１２を図４に示す様に軸方
向に折り返して多重に重ね合わせてから、上記加圧成形
型１３にセットする。
【００１４】例えば図３に示す様にして造られる、図１
〜２の様なフィルタ５ａは、内周側の濾過層８ａにより
火薬４（図５）の燃焼に伴って発生するスラグを捕集
し、この濾過層８ａと外周側の補強層１０ａとにより、
上記火薬４の燃焼に伴って発生した圧力ガスの流れを均
一化する。濾過層８ａは、細いステンレス線を複数本ま
とめて編んだ金網を押し潰して造られるので、内部に十
分に小さい流路を多数有する。従って、スラグの捕集性
能及び圧力ガスの流れを均一化する性能が良好である。
又、外周側の補強層１０ａにより、上記圧力ガスの圧力
に拘らず、上記濾過層８ａが破損する事を防止する。
〜２の様なフィルタ５ａは、内周側の濾過層８ａにより
火薬４（図５）の燃焼に伴って発生するスラグを捕集
し、この濾過層８ａと外周側の補強層１０ａとにより、
上記火薬４の燃焼に伴って発生した圧力ガスの流れを均
一化する。濾過層８ａは、細いステンレス線を複数本ま
とめて編んだ金網を押し潰して造られるので、内部に十
分に小さい流路を多数有する。従って、スラグの捕集性
能及び圧力ガスの流れを均一化する性能が良好である。
又、外周側の補強層１０ａにより、上記圧力ガスの圧力
に拘らず、上記濾過層８ａが破損する事を防止する。
【００１５】特に、本発明のインフレータ用フィルタと
その製造方法の場合には、前述した従来構造に於ける燒
結金属製の濾過層８（図６）の様に、特にコストが嵩む
部材や加工或は組立作業が面倒な部品を使用しない。こ
の為、部品コスト及び加工コストの低減により、安価な
インフレータ用フィルタを得られる。又、表面に鋭いエ
ッヂを存在しなくできる為、このインフレータ用フィル
タを取り扱う作業者が手を傷める事もない。
その製造方法の場合には、前述した従来構造に於ける燒
結金属製の濾過層８（図６）の様に、特にコストが嵩む
部材や加工或は組立作業が面倒な部品を使用しない。こ
の為、部品コスト及び加工コストの低減により、安価な
インフレータ用フィルタを得られる。又、表面に鋭いエ
ッヂを存在しなくできる為、このインフレータ用フィル
タを取り扱う作業者が手を傷める事もない。
【００１６】尚、上記濾過層８ａの内部にアルミナ粉末
とシリカ粉末とのうちの何れか一方又はこれらの混合物
を混入すれば、この濾過層８ａによるフィルタ機能をよ
り一層向上させる事ができる。この様に、濾過層８ａの
内部にアルミナ粉末又はシリカ粉末を混入するには、こ
の濾過層８ａを構成する第二の金網１２とアルミナ粉末
又はシリカ粉末とを、加圧成形型１３内で同時に加圧成
形する。又、インフレータ用のフィルタ５ａに要求され
る通気抵抗及び吸熱効果は、このフィルタ５ａを組み込
むべきインフレータ１（図５）の性能（特に火薬４の爆
発力）により各種変化するが、これら通気抵抗及び吸熱
効果は、濾過層８ａと補強層１０ａとの重量比、或は見
掛け比重を変える事により、容易に調節できる。従っ
て、各種仕様に対する対応が容易である。
とシリカ粉末とのうちの何れか一方又はこれらの混合物
を混入すれば、この濾過層８ａによるフィルタ機能をよ
り一層向上させる事ができる。この様に、濾過層８ａの
内部にアルミナ粉末又はシリカ粉末を混入するには、こ
の濾過層８ａを構成する第二の金網１２とアルミナ粉末
又はシリカ粉末とを、加圧成形型１３内で同時に加圧成
形する。又、インフレータ用のフィルタ５ａに要求され
る通気抵抗及び吸熱効果は、このフィルタ５ａを組み込
むべきインフレータ１（図５）の性能（特に火薬４の爆
発力）により各種変化するが、これら通気抵抗及び吸熱
効果は、濾過層８ａと補強層１０ａとの重量比、或は見
掛け比重を変える事により、容易に調節できる。従っ
て、各種仕様に対する対応が容易である。
【００１７】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、安価で、しかもインフレータの組立作業者
の手を傷める可能性のないインフレータ用フィルタを得
られる。
用するので、安価で、しかもインフレータの組立作業者
の手を傷める可能性のないインフレータ用フィルタを得
られる。
【図１】本発明のインフレータ用フィルタを略示する斜
視図。
視図。
【図２】同じく半部断面図。
【図３】本発明のインフレータ用フィルタを製造する方
法の１例を示す半部断面図。
法の１例を示す半部断面図。
【図４】第一、第二の各金網を軸方向に折り返す状態を
示す略斜視図。
示す略斜視図。
【図５】インフレータの１例を、半部を切断した状態で
示す側面図。
示す側面図。
【図６】従来のインフレータ用フィルタの半部断面図。
１ インフレータ ２ ケース ３ 点火線 ４ 火薬 ５、５ａ フィルタ ６ 通孔 ７ エアバッグ ８、８ａ 濾過層 ９ 中間層 １０、１０ａ 補強層 １１ 第一の金網 １２ 第二の金網 １３ 加圧成形型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 秀俊 神奈川県大和市深見西１丁目５番２号 日 本ラインツ株式会社内 (72)発明者 田中 耕治 兵庫県神戸市西区高塚台１丁目５−５ セ ンサー・テクノロジー株式会社内
Claims (3)
- 【請求項１】 全体を通気性材料により筒状に造られ、
外周側部分を剛性が大きく目が粗い補強層とし、内周側
部分を剛性は小さいが目が細かい濾過層としたインフレ
ータ用フィルタに於いて、上記補強層は線径が０．２〜
０．３mmのステンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び
横方向の網目を５〜１０メッシュとした金網を押し潰し
て造られたものであり、上記濾過層は線径が０．０２〜
０．１mmのステンレス線を複数本まとめてメリヤス編み
し、縦方向及び横方向の網目を１４〜２５メッシュとし
た金網を押し潰して造られたものであり、上記補強層と
濾過層との重量比を１：２〜２：１の範囲とした事を特
徴とするインフレータ用フィルタ。 - 【請求項２】 濾過層の内部にアルミナ粉末とシリカ粉
末とのうちの少なくとも一方を混入した、請求項１に記
載したインフレータ用フィルタ。 - 【請求項３】 全体を通気性材料により筒状に造られ、
外周側部分を剛性が大きく目が粗い補強層とし、内周側
部分を剛性は小さいが目が細かい濾過層としたインフレ
ータ用フィルタの製造方法に於いて、線径が０．２〜
０．３mmのステンレス線をメリヤス編みし、縦方向及び
横方向の網目を５〜１０メッシュとした第一の金網を外
周側に、線径が０．０２〜０．１mmのステンレス線を２
本以上まとめてメリヤス編みし、縦方向及び横方向の網
目を１４〜２５メッシュとした第二の金網を内周側に、
それぞれ配置した状態で、これら第一、第二の金網を単
一の加圧成形型の内部で同時に押し潰して、上記補強層
と濾過層との重量比が１：２〜２：１の範囲であるイン
フレータ用フィルタとするインフレータ用フィルタの製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7238777A JPH0976869A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | インフレータ用フィルタとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7238777A JPH0976869A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | インフレータ用フィルタとその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0976869A true JPH0976869A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17035129
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7238777A Pending JPH0976869A (ja) | 1995-09-18 | 1995-09-18 | インフレータ用フィルタとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0976869A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6926304B2 (en) | 2000-02-22 | 2005-08-09 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Airbag generator, deflector member, coolant/filter means support member, coolant, and housing |
| JP2009078739A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-16 | Nippon Kayaku Co Ltd | ガス発生器用フィルター及びガス発生器 |
| WO2010050588A1 (ja) | 2008-10-30 | 2010-05-06 | 株式会社オートリブニチユ | エアバッグ用インフレータ |
| KR101280317B1 (ko) * | 2013-01-14 | 2013-07-01 | (주)진영코리아 | 자동차 에어백 인플레이터용 필터의 제조방법 및 그 제조장치 |
-
1995
- 1995-09-18 JP JP7238777A patent/JPH0976869A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6926304B2 (en) | 2000-02-22 | 2005-08-09 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Airbag generator, deflector member, coolant/filter means support member, coolant, and housing |
| US7441803B2 (en) | 2000-02-22 | 2008-10-28 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Gas generator for air bag, deflecting member, coolant/filter means supporting member, coolant and housing |
| JP2009078739A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-16 | Nippon Kayaku Co Ltd | ガス発生器用フィルター及びガス発生器 |
| WO2010050588A1 (ja) | 2008-10-30 | 2010-05-06 | 株式会社オートリブニチユ | エアバッグ用インフレータ |
| US8328234B2 (en) | 2008-10-30 | 2012-12-11 | Autoliv Asp, Inc. | Airbag inflator |
| KR101280317B1 (ko) * | 2013-01-14 | 2013-07-01 | (주)진영코리아 | 자동차 에어백 인플레이터용 필터의 제조방법 및 그 제조장치 |
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