JP5848914B2 - エアバッグインフレーター用フィルター及びその製造方法 - Google Patents
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エアバッグインフレーター用フィルター10の製造方法は、図1に示すエアバッグインフレーター用フィルター10を製造する方法である。この製造方法は、図2に示すように、畳織金網1を準備する工程と、畳織金網1を圧延する工程と、圧延した後の畳織金網1の巻き工程とを有する。それぞれの工程についてさらに詳しく説明する。
準備工程は、畳織金網1を準備する工程である。畳織金網1の準備は市販のものを購入してもよいし、自前で製造してもよい。畳織金網1を自前で製造する場合、その製造方法は、一般的な畳織金網1の製造方法を適用することができる。
圧延工程は、準備した畳織金網1を圧延する工程である。この圧延工程により、畳織金網1が有する三次元構造の保形強度が増し、フィルター強度をより向上させることができる。また、網目がより微細化することにより、フィルター特性をより向上させることができる。畳織金網1の線材は、図5及び図6に示すように、圧延加工されることにより横線11’は扁平した断面形状の横線11に塑性変形し、縦線12’は扁平した断面形状の縦線12に塑性変形する。扁平した線材は、畳織金網1が有する三次元構造の保形強度を増すように作用する。保形強度が増した畳織金網1は、後述する巻き工程で複数回巻かれてエアバッグインフレーター用フィルター10を構成した後のフィルター強度を向上させることができる。
巻き工程は、圧延した後の畳織金網1を巻き回す工程であり、図7に示すように、圧延した後の畳織金網1を円筒状の回転巻取治具20に複数回巻き回してエアバッグインフレーター用フィルター10の中空円筒体を成形する工程である。この巻き工程により形成されたエアバッグインフレーター用フィルター10は、フィルター強度及びフィルター特性が優れたものとなる。
切断工程は、図2に示すように、畳織金網1の圧延工程の前若しくは後、又は、巻き工程の後のいずれかのタイミングで導入することができる。切断工程により、畳織金網1が巻き回された中空円筒体を、後述するようなエアバッグインフレーター用フィルター10の大きさに加工できる。圧延工程の前に切断工程を導入した場合は、準備した畳織金網1を適当な大きさに切断し、切断した畳織金網1を圧延し、圧延された畳織金網1を巻き工程に供して、エアバッグインフレーター用フィルター10を製造する。また、圧延工程の後に切断工程を導入した場合は、準備した畳織金網1を圧延し、圧延した畳織金網1を適当な大きさに切断し、切断した畳織金網1を巻き工程に供してエアバッグインフレーター用フィルター10を製造する。また、巻き工程の後に切断工程を導入した場合は、巻き工程後の中空円筒体を適当な大きさに切断することで、目的とする大きさのエアバッグインフレーター用フィルター10を製造する。
エアバッグインフレーター用フィルター10は、図1及び図8に示すように、圧延されて表面が平たく変形した畳織金網1が複数回巻き回されてなる中空円筒体である。そして、エアバッグインフレーター用フィルター10は、この中空円筒体の最内周の畳織金網1と、その畳織金網1に隣接するフィルター内方の畳織金網1とが固定されており、中空円筒体の最外周の畳織金網1と、その畳織金網1に隣接するフィルター内方の畳織金網1とが固定されていることを特徴とする。
エアバッグインフレーター用フィルター10を以下の手順にしたがって製造した。先ず、縦線12’として線径0.58mm、横線11’として線径0.43mmの断面が真円形のオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)の線材で形成された厚さ1.2mm、12/64メッシュの平畳織金網1Aを準備した。ここで、メッシュは、1インチ当たりの縦線12’の本数/横線11’の本数を表している。次に、準備した平畳織金網1Aを圧延した。圧延は圧延率30%で行った。圧延後の平畳織金網1Aの厚さは0.84mmであった。
実験例2〜5は、圧延率を表1に示すようにした以外は、実験例1と同様にしてエアバッグインフレーター用フィルター10を製造した。
実験例6は、先ず、縦線12’として線径0.24mm、横線11’として線径0.36mmの断面が真円形のオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)の線材で形成された厚さ0.72mm、24/110メッシュの平畳織金網1Aを準備した。次に、準備した平畳織金網1Aを圧延した。圧延は圧延率10%で行った。圧延後の平畳織金網1Aの厚さは0.65mmであった。
以降の巻き工程は、実験例1と同様にしてエアバッグインフレーター用フィルター10を製造した。使用した平畳織金網1Aの長さは503mmで、製造されたエアバッグインフレーター用フィルター10の内径は43.7mm、外径は47.5mm、質量は30gであった。
実験例7〜10は、圧延率を表1に示すようにした以外は、実験例6と同様にしてエアバッグインフレーター用フィルター10を製造した。
実験例11は、実験例7と同様の平畳織金網1Aを準備し、準備した平畳織金網1Aを実験例7と同様に圧延した。次に、図1で示すX方向が横線11の長さ方向となるように回転巻取治具20に平畳織金網1Aの一端を固定した。この平畳織金網1Aを1回巻いた後、重なる平畳織金網1Aを、加圧電極棒を用いてスポット溶接により5mmピッチで固定した。さらに平畳織金網1Aを計3回巻いた後、最外周の平畳織金網1Aを、加圧電極棒を用いてスポット溶接により5mmピッチで固定した。さらに、図8に示すように、最外周の畳織金網1Aをシーム溶接により円周方向に溶接した。
上記工程により製造した11種類のエアバッグインフレーター用フィルター10の特性評価を行った。圧縮試験は、エアバッグインフレーター用フィルター10の図1に示すY方向の片端部を下にして、所定の箇所に固定し、図1に示すY方向の上方から荷重を加えて、エアバッグインフレーター用フィルター10を0.6mm圧縮させたときの荷重(N)(以下、変位0.6mmのときの荷重、という)を測定した。圧縮試験で荷重が大きいほど、エアバッグインフレーター用フィルター10の強度が優れるということができる。また、圧力損失は、エアバッグインフレーター用フィルターの図1に示すY方向の片端部に空気を送り込む管を取り付け、もう一方の片端部には空気が漏れないように塞ぐ圧力計を備えた支持板を取り付け、その支持板にエアバッグインフレーター用フィルター10の内側から1分間当たり1m3の空気を流して測定した。
1A 平畳織金網
1B 綾畳織金網
2 畳織金網の巻き始めの端部
3 畳織金網同士を溶接により固定した部分
4 畳織金網の巻き終わりの端部
5 畳織金網同士を溶接により固定した部分
6 畳織金網同士を溶接により固定した部分
7 開口
10,10A,10B エアバッグインフレーター用フィルター
11 圧延後の横線
11’ 圧延前の横線
12 圧延後の縦線
12’ 圧延前の縦線
20 回転巻取治具
30 インフレーター
31 円板型ケース
32 ディフューザー
33 イグナイター
34 ガス発生剤
35 収納部
36 貫通孔
Claims (6)
- 畳織金網を準備する工程と、該畳織金網を圧延する工程と、圧延した後の畳織金網を円筒状に巻く工程とを有し、
圧延した後の前記畳織金網を円筒状に巻く工程が、1回又は2回巻いたときに重なる畳織金網同士を固定する第1工程と、固定した後に前記畳織金網をさらに1回又は2回以上巻く第2工程と、さらに1回又は2回以上巻いた後の最外周の畳織金網と該最外周の畳織金網に隣接する畳織金網とを固定する第3工程と、前記最外周の畳織金網と該最外周の畳織金網に隣接する畳織金網とを円周方向に一回転固定する工程と、を有することを特徴とするエアバッグインフレーター用フィルターの製造方法。 - 前記第1工程と前記第3工程で行う固定手段が溶接である、請求項1に記載のエアバッグインフレーター用フィルターの製造方法。
- 前記畳織金網を圧延する工程における圧延率が10%〜60%である、請求項1又は2に記載のエアバッグインフレーター用フィルターの製造方法。
- 圧延されて表面が平たく変形した畳織金網が複数回巻き回されてなる中空円筒体であって、該中空円筒体の最内周の畳織金網と、該畳織金網に隣接する畳織金網とが固定されており、該中空円筒体の最外周の畳織金網と、該畳織金網に隣接する畳織金網とが、該畳織金網の幅方向に固定されていると共に、前記最外周の畳織金網と該最外周の畳織金網に隣接する畳織金網とを円周方向に一回転固定されていることを特徴とするエアバッグインフレーター用フィルター。
- 隣接する畳織金網同士の固定部としての溶接部を有する、請求項4に記載のエアバッグインフレーター用フィルター。
- 前記中空円筒体の最内周側から最外周側の方向に1分間当たり1m3の空気を通したときの圧力損失が、0.1kPa〜100kPaである、請求項4又は5に記載のエアバッグインフレーター用フィルター。
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