JPH10263336A - ガス発生器用フィルタ - Google Patents

ガス発生器用フィルタ

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JPH10263336A
JPH10263336A JP9072985A JP7298597A JPH10263336A JP H10263336 A JPH10263336 A JP H10263336A JP 9072985 A JP9072985 A JP 9072985A JP 7298597 A JP7298597 A JP 7298597A JP H10263336 A JPH10263336 A JP H10263336A
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JP
Japan
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filter
gas generator
sintered
curved surface
layer
Prior art date
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Application number
JP9072985A
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English (en)
Inventor
Akihiko Suehiro
昭彦 末廣
Masaaki Uemura
正明 植村
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Sensor Technology Co Ltd Japan
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Sensor Technology Co Ltd Japan
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、容器との密着性に優れ、製作が容
易で且つ低コストのフィルタを提供すること。 【解決手段】 複数の金網を積層して一体化して得られ
たシート32を筒状に形成したフィルタ31を成形す
る。そして、フィルタ31の容器内面のコーナ部16に
位置する端面部17を、コーナー部16の曲面を略同一
曲面にプレス成形し、該曲面部を圧縮化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエアバッ
グ装置に組み込んで使用されるガス発生器用のフィルタ
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エアバッグの展開は、ガス発生器中のガ
ス発生剤が燃焼して生じるガスによって行われるが、こ
のガスは、高温高圧であり且つ燃焼反応によって生じた
スラグを含有しているので、このままエアバッグ中に放
出すると、高温のスラグ粒子(熱粒子)によりエアバッ
グを損傷し、乗員に火傷を負わせたり、又、スラグ粒子
自体は主として金属酸化物であるので、その種類によっ
ては有害物質であり、そのまま放出されると人体に障害
を及ぼすおそれがある。そこで、エアバッグの展開用の
ガスとしては、ガス発生器内で発生した高温高圧のガス
を冷却し且つスラグ粒子を除去した清浄なガスでなけれ
ばならない。このために、ガス発生器内には、冷却とス
ラグ捕集を兼ねて金属フィルタが配置されている。
【0003】この様なガス発生器の一般的な例を図8に
示す。図8は運転席側に用いるガス発生器の断面図であ
り、同図において、ガス発生器1は、円筒状の上容器2
と下容器3とを摩擦圧接等で一体化した円筒状の容器で
あり、内筒2a,中間筒2b及び外筒2cによって半径
方向に3室に区画され、前記内筒2a,中間筒2b及び
外筒2cにはガス孔4,5,6が穿設されて、各室間及
び外部とが、このガス孔によって連通されている。中央
室には点火装置8が下方から嵌挿され、これに近接して
伝火薬9が配置されている。中間室には、ガス発生剤
7,第1フィルタ11aが、最外室には第2フィルタ1
1bが、夫々配置されている。点火装置8は、内部に着
火薬とヒータとを有し、電源(図示せず)に接続されて
おり、車両が衝突すると、衝突センサ(図示せず)を介
して通電加熱されて着火薬が点火され、その火炎によっ
て伝火薬9が着火されて燃焼する。伝火薬9からの熱風
が、ガス孔4を通って中間室に流入し、ガス発生剤7が
燃焼して高温高圧のガスを短時間で大量に発生する。こ
のガスは、第1フィルタ11a,第2フィルタ11bを
順次通過する事によって、冷却とスラグ捕集が行われ、
適温の清浄ガスとなって、容器のガス孔6からエアバッ
グ(図示せず)に供給される。
【0004】係るガス発生器1に使用されるフィルタと
しては、図7に示す渦巻きフィルタ11が代表的なもの
である。このフィルタ11は、金網を単独或いは金網と
焼結フィルタ等を一緒に渦巻状の円筒形状に巻回し、終
端部をスポット溶接12で固定したものである。
【0005】又、特開平6−55991号公報に示され
ている焼結フィルタも使用されている。この焼結フィル
タは、図6に示す様に、強度部材としての目の粗い金網
からなる内層22a及び外層22cと、その間の濾過部
材としての目の細かい金網からなる中間層22bとから
なり、この複数の金網を積層し、焼結して得られた焼結
フィルタを円筒状に成形して突合せ溶接してなるもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した渦巻き状
フィルタ11の場合には、伸縮性があり形状が変化し易
い金網を張力を掛け乍ら巻き上げて成形するものである
ため、寸法精度の管理が非常に困難であり、この結果、
高さHの寸法精度がとり難い問題があった。この高さH
が、所定値より小さいと、ガス発生器内に組み込んだ場
合に、図8に示しているガス発生器のコーナー部とフィ
ルタとの間に生じる隙間Gが大きくなり、この部分から
ガスが漏出してフィルタ機能が低下する事になる。一
方、所定値より大きいと、組み込みが困難となり且つ組
み込み時に変形して、ガスの均一な流通を阻害する恐れ
がある。フィルタ11の直径Dの寸法精度が悪い場合も
同様である。
【0007】更に、渦巻きの始端部と終端部には、段差
13a,13bが生じる結果、容器内に配置した際に、
該段部が空間部となり、容器との密着性が悪く、上記フ
ィルタ上下部に生じ易い隙間Gの存在と相まって、ガス
がスラグ粒子を含んだままフィルタをバイパスして容器
外に噴出するおそれがあった。
【0008】そこで、この問題を解決するためのものと
して、前記図6の焼結フィルタが提案されている。この
焼結フィルタ21は、金網等の焼結板を円筒状に成形
し、その端部同士を突合せ溶接23によって接合して長
尺の円筒体を形成し、これを所定の寸法に切断してフィ
ルタとしているため、前記渦巻き状フィルタの場合に生
じる段部13a,13bによる空間は生じないので、フ
ィルタは容器に密着し、スラグ粒子の流出を抑える効果
は改善されている。しかし乍ら、前記フィルタと容器と
の間に、前記空間Gは発生するのを完全に防止するには
至っていない。
【0009】即ち、ガス発生器の上容器2のコーナー部
の拡大断面図を示している図5に示されている様に、ガ
ス発生器は、ガス発生剤の燃焼によって生じる高圧ガス
に耐えるために、そのコーナー部13への応力集中を避
ける目的で曲面に成形されている。従って、図7或いは
図6に示されたフィルタ11(21)を容器内に装着し
た場合に、必然的にコーナー部13に空間Gが形成され
る。フィルタの装着に当り、図7の渦巻フィルタの場合
には、さほど緻密ではないので、強く押し込む事によっ
て、フィルタの容器側の角部は、多少変形して容器形状
に沿う事もあり得るが、図5に示した焼結フィルタの場
合には、フィルタ自体は耐熱性のステンレススチールで
形成されているのに対して、ガス発生器の容器はアルミ
ニウムで形成されており、しかも焼結して緻密な構造に
なっている関係上、フィルタ装入時のフィルタの変形に
は限界がある。そこで、図5に示している如く、フィル
タ内面上部と容器上面との間を閉塞するシールリング1
4を配置し、これによって、ガスが空間部Gを通ってガ
ス放出口6からスラグを含んだまま流出するのを防止す
る方策が提案されている(特願平8−207929
号)。しかしながら、係るシールリングを配置する事
は、ガス発生器の部品点数を増やし、コスト高となる問
題がある。
【0010】又、図6の焼結フィルタでは、焼結シート
の突合せ溶接23には、フィラーワイヤを用いてTIG
溶接が行われるため、作業時間が長くなり、フィルタを
量産する場合には問題があった。更に、TIG溶接に
は、フィラーワイヤやシールドガス等の溶材を必要とす
るため、コストアップにもなり、量産上の問題となって
いた。
【0011】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、容器との密着性に優れ、製作が容易で且つ低コスト
のフィルタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、エアバッグ用ガス発生器の容器内に配置さ
れるフィルタであって、該フィルタは、複数の金網を積
層して円筒状に形成してなる円筒状フィルタであり、該
円筒状フィルタの前記容器内面のコーナー部に位置する
端面部を、該コーナー部の曲面と略同一曲面にプレス形
成し、該曲面部を圧縮化してなるものであり、これによ
り、前記空間の発生を防止して筒状フィルタ内をガスが
完全に流通し、スラグ捕集の効率を高めるものである。
【0013】また、前記筒状フィルタは、複数の金網を
積層して焼結により一体化して得られた焼結シートを円
筒状に形成し、その端部を重ね合わせ、該重ね合わせ部
の厚さが他の部分と同じ厚さになる様にプレスして圧縮
し、該圧縮部をスポット溶接により接合してなるもので
ある。これにより、焼結フィルタの優位性を生かし且つ
溶接工程の短縮化とコストダウンを達成する事も可能で
ある。
【0014】更に、前記焼結フィルタは、目の粗い金網
で形成した強度部材としての内層及び外層と、該内外層
の間に配置された目の細かい金網で形成した濾過部材と
しての中間層との3層で構成されているもの、或いは、
前記中間層を、金網と金属ファイバーフィルタとを積層
して構成したもの等があり、積層焼結フィルタの各層に
夫々の機能を持たせたものが好ましい。好ましい金網の
材質としては、ステンレススチール、鉄やニッケルが挙
げられる。
【0015】更に、又、前記内層、中間層及び外層の各
層を、夫々複数枚の金網を積層して構成し、且つ各金網
の目をずらして積層する事により、フィルタの目開きを
一層細かくして、フィルタ機能を向上させる事も可能で
ある。
【0016】又、製作に当たっては、前記焼結して得ら
れた焼結板を円筒状に成形し、その端部を重ね合わせて
圧縮し、該圧縮部をスポット溶接して得られた円筒状焼
結フィルタを所定長さに切断する様になす事が好まし
い。更に、金網について、メリヤス編み金網を用いれ
ば、簡単且つ安価にフィルタが製造できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例について図
面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る焼結フィ
ルタの要部断面図であり、図2は図1の焼結フィルタを
構成する焼結シートの断面図、図3は本発明の焼結フィ
ルタをガス発生器内に装着した状態を示す要部断面図、
図4は本発明の焼結フィルタの製作過程における円筒状
に成形した焼結シートの端部の接合状態を示す概念図で
ある。
【0018】先ず図1に基づき構造を説明する。図1に
おいて、焼結フィルタ31は、外層32a、中間層32
b、内層32cの3層の金網層で構成されており、その
外面の頂部には曲面36が形成されている。この曲面3
6は、図3に示す様に、ガス発生器の容器の内側コーナ
ー部16の曲面と同一曲面となる様に、プレスして曲面
に成形しているので、曲面加工された端部17は、金網
が圧縮化されて密に重なり合って緻密な構造となってお
り、他のフィルタ本体部に比べてガスが透過し難い構造
になっている。
【0019】この3層の焼結フィルタ31は、3層の金
網を重ね合わせて焼結して一体化した焼結シートを円筒
状に成形し、その両端部を接合して形成される。各金網
層の構成は、図2(a)に示される様に、外層の金網層
32a及び内層の金網層32cが、比較的目の粗い2枚
の金網からなり、中間層の金網層32bは、比較的目の
細かい3枚の金網からなっている。外層及び内層の目を
粗くするのは、フィルタの機械的強度を向上させるため
であり、中間層の目を細かくするのは、濾過性能を向上
させるためである。又、各層の金網を複数枚としている
のは、フィルタ全体の強度を高めるためと、金網の目の
位置をずらすことによって濾過性能を向上させるためで
ある。この様に、金網の目の粗さを適宜選択して組み合
わせることにより、所望の機械的強度と濾過性能を併せ
持つフィルタが得られる。
【0020】又、図2(b)に示した様に、中間層を金
網層32bに代えて、金属ファイバーフィルタ32b’
で構成することもできる。この様に金属ファイバーフィ
ルタを用いると、外層32aと内層32cの金網の機械
的強度と、中間層32b’の金属ファイバーフィルタの
特長である濾過性能を併せ持つフィルタを得る事ができ
る。
【0021】次に、上記焼結フィルタの製作工程につい
て説明すると、前述した様に、夫々2枚のステンレス製
の耐熱性のシート状の目の粗い金網からなる内外層の金
網層32a、32cと同様の材料で形成した目の細かい
3枚の金網からなる中間層の金網層32bとを順次積層
し、この金網積層体を焼結炉で約1000℃に加熱しな
がら軟化状態でプレスして焼結一体化する。金網は、通
常の平織又は畳平織或いはメリヤス編み〔図2(c)に
示す〕のものが適宜用いられる。高温下でプレスする
と、主として線が絡み合い或いは冶金的に結合する事に
よって機械的な結合力を生じ、全体が一体化する。この
一体化された焼結シート32を所定の長さと幅に切断
後、図4(a)に示す様に、両端部34、35が重なり
合う様に円筒形状に曲げ成形した後、該重ね合わせ部を
両側から挟んでプレスし、同図(b)に示す様に、その
重ね合わせ部の厚みt1 が、他の部分の厚みt2 と同じ
になる様に圧縮してスポット溶接33を行い、前記端部
の圧縮部を接合する事により、前述の渦巻フィルタの場
合に巻き始め端及び巻き終わり端に生じていた段部13
a、13bが生じる事のない均一な厚みの円筒状焼結フ
ィルタが得られる。この外周上端部を更にプレス成形し
て曲面36を形成すると共に、該上端部の緻密化(圧縮
化)を行う。
【0022】尚、前記焼結シート32を所定の幅と長さ
に切断する事なく、先に円筒状に成形してスポット溶接
により接合した後、所定の幅に切断して円筒状焼結フィ
ルタとなす事も可能である。板状の焼結シート32は、
一体化により定型性を賦与されるので、精度よく切断す
ることができる。従って、この端面部を曲面にプレス形
成し、得られたフィルタの寸法精度も高く、ガス発生器
の容器内に装着しても、従来の渦巻きフィルタの様な隙
間Gが発生する事はない。
【0023】次に、中間層を金網層32bに代えて金属
ファイバーフィルタ層32b′とした複合フィルタの場
合について説明する。図2(b)において、焼結前のフ
ァイバーフィルタ層32b′は、線径10ミクロン程度
のステンレスファイバーをクッション状に積層したもの
である。複合フィルタ32は、上述の金網のみの場合と
同様に、積層後、焼結炉で約1000℃に加熱して軟化
状態でプレスして焼結一体化されて焼結板とされる。そ
の後は金網のみの場合と同様である。この様に、金属フ
ァイバーと金網とを組み合わせて前記焼結体を構成する
と、金網の特長である強度と目の細かいファイバーフィ
ルタの特長である濾過性能を併せ持つフィルタを得るこ
とができる。
【0024】次に図3は、上記の様にして製作した本発
明の焼結フィルタ31をガス発生器の上容器2の内面に
装着した状態を示しており、この図からも明らかな様
に、焼結フィルタ31の外周上端部の曲面36は、該容
器のコーナー部の曲面16と同一曲面に形成されている
ので、両者は密着し、前記したフィルタ上部の空間Gは
生じる事がない。又、プレスによる曲面加工を受けたフ
ィルタ上端部17は、金網が圧縮化されて密に絡み合っ
た構造となるので、該上端部17のガス透過抵抗は、他
のフィルタ本体部に比べて極めて大きくなる。その結
果、ガスがこの部分を透過する事はないので、前記図5
に示した如きフィルタ内面と容器上部内面との間にシー
ルリング14を配置する必要もなくなり、部品点数が削
減され、ガス発生器のコスト低減に寄与する事になる。
【0025】以上の説明において、フィルタに形成され
る曲面が、上端外周面を例にして説明したが、上下両端
部がガス発生器の容器内面のコーナー部に当接する様な
形式のガス発生器においては、フィルタ上下両端部に係
る曲面を形成する事は言うまでもない。
【0026】また、本発明のフィルタ3は、焼結フィル
タに限定されるものでなく、基本的には、ガス発生器の
容器内面に配置される円筒状フィルタの全てに適用可能
であるが、焼結フィルタが最も好ましい態様の1つであ
る。焼結フィルタ以外への適用例としては、例えば、特
開平7−285412号公報に記載の円筒状フィルタの
様に、円筒状のメリヤス編み金網〔図2(c)に示す〕
を、その長さ方向の端部を円筒外周に折り返す折り込み
操作を複数回繰り返して多重折り込み成形金型を形成
し、これを長さ方向に圧縮して円筒状フィルタに形成
し、更に、端部外周部をプレス加工して、所定の曲面に
形成したものがある。更に、焼結フィルタ以外の円筒状
フィルタの場合には、円筒状に成形した金属多孔板を芯
材にして金網を巻着したもの、或いはこの多孔板を円筒
状に形成した金網フィルタの外筒として装着したもの
等、補強材をして金属多孔板円筒を有するものもある
が、この場合にも、得られた円筒状フィルタの端部外周
部をプレス加工して、所定の曲面に成形して、本発明の
円筒状フィルタを得る事も可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のガス発生器
用フィルタは、金網を複数枚重ねて一体化したシートを
円筒状に成形して得られたフィルタの外側端面を、該部
が当接するガス発生器の容器内面のコーナー部の曲面と
同一曲面にプレス成形し、該曲面部を圧縮化しているの
で、容器内面コーナー部のフィルタの密着性が著しく向
上し、フィルタ端部と容器内面との間に空間が形成され
る事が防止される事になる。この結果、ガスが該空間部
を通り抜けるショートパス現象が防止され、フィルタの
濾過効率が向上する。
【0028】特に、前記円筒状フィルタの曲面は、プレ
ス成形によって圧縮化して形成されているので、その端
部の金網の密度が高まり、ガスの透過抵抗が著しく高く
なる。その結果、ガスは、他の部分を透過する事になる
ので、前述したフィルタ上部のショートパス現象を防止
するためのシールリングの設置が不要となり、部品点数
が少なくなってガス発生器のコスト低減に寄与する。
【0029】又、前記シートを円筒状に成形するに当
り、その厚さが均一になる様に成形しているので、円筒
状フィルタの内外面は略真円になり、従来の渦巻型フィ
ルタの如き、端部に段部が形成される事がないので、外
段部の空間を通過してガスが外部に漏洩する事もなくな
り、フィルタの濾過効率が一層向上する。
【0030】又、円筒状に成形するに当り、焼結シート
の端部を重ね合わせてプレスして、該重ね合わせ部の厚
さが他の部分の厚さとほぼ同一になる様に圧縮し、その
状態でスポット溶接により端部を接合する方式を採用す
ると、突合せ溶接法によって接合する方式に比べて、溶
材を必要とせず且つ短時間で接合可能となるので、更に
製作コストの削減と製作時間の短縮が可能となり、量産
化が容易となる。
【0031】更に、焼結フィルタを用いる事により、渦
巻型フィルタに比べて切断等の加工精度が向上し、この
結果、ガス発生器の容器とフィルタとの隙間のバラツキ
が小さくなり、ガス発生器の性能を安定させることがで
きる。
【0032】又、円筒状フィルタの外形がほぼ真円とな
り、ガス発生器の容器内面に密着するので、デッドスペ
ースがなくなり、この結果、ガス発生器の寸法を小さく
形成する事も可能となり、ガス発生器の小型化,軽量化
に寄与する事になる。更に、金網について、メリヤス編
み金網を用いれば、簡単且つ安価にフィルタが製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス発生器用フィルタの要部断面
図である。
【図2】本発明で用いる焼結シートの断面図である。
【図3】本発明に係るガス発生器用フィルタをガス発生
器内に装着した状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明で用いる焼結シートの端部の接合状態を
示す概念図であり、(a)は、接合前の状態を示し、
(b)は、接合後の状態を示している。
【図5】従来のガス発生器用フィルタガス発生器内に装
着した状態を示す要部断面図である。
【図6】従来のガス発生器用焼結型フィルタの斜視図で
ある。
【図7】従来のガス発生器用渦巻型フィルタの斜視図で
ある。
【図8】一般的なガス発生器の断面図である。
【符号の説明】
1 ガス発生器 2 ガス発生器の上容器 3 ガス発生器の下容器 6 ガス孔 11 フィルタ 11a 第1フィルタ 11b 第2フィルタ 13a,13b 段部 14 シールリング 16 ガス発生器のコーナー部 17 焼結フィルタの端部 21 従来の焼結型フィルタ 31 本考案の焼結型フィルタ 32 焼結シート 32a フィルタの外層(金網層) 32b フィルタの中間層(金網層) 32b′ フィルタの中間層(ファイバーフィルタ層) 32c フィルタの内層(金網層) 33 スポット溶接 34,35 焼結シートの端部 36 フィルタの曲面部 t1 重ね合わせ部の厚み t2 焼結シートの厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植村 正明 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグ用ガス発生器の容器内に配置
    されるフィルタであって、 該フィルタは、複数の金網を積層して円筒状に形成して
    なる円筒状フィルタであり、該円筒状フィルタの前記容
    器内面のコーナー部(20)に位置する端面部(21)
    を、該コーナー部の曲面と略同一曲面にプレス形成し、
    該曲面部を圧縮化してなるものである事を特徴とするガ
    ス発生器用フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記円筒状フィルタは、複数の金網を積
    層して焼結により一体化して得られた焼結シート(3
    2)を円筒状に成形し、該曲面部を圧縮化してなる焼結
    フィルタである請求項1に記載のガス発生器用フィル
    タ。
  3. 【請求項3】 前記焼結フィルタは、前記シート(3
    2)を円筒状に成形し、その端部(34,35)を重ね
    合わせ、該重ね合わせ部の厚さが他の部分と同一厚さに
    なる様にプレスして圧縮し、該圧縮部をスポット溶接
    (33)により接合してなる請求項2に記載のガス発生
    器用フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記焼結フィルタは、目の粗い金網で形
    成した強度部材としての内層(32c)及び外層(32
    a)と、該内外層の間に配置された目の細かい金網で形
    成した濾過部材としての中間層(32b)との3層で構
    成され、該3層からなる金網の積層体を焼結により一体
    化し、これを円筒状に成形したものである請求項2又は
    3に記載のガス発生器用フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記焼結フィルタは、目の粗い金網で形
    成した強度部材としての内層(32c)及び外層(32
    a)と、該内外層間に位置する濾過部材としての中間層
    (32b’)との3層で構成され、該3層からなる積層
    体を焼結により一体化し、これを円筒状に成形したもの
    であり、前記中間層(32b’)は、金網と金属ファイ
    バーフィルタとを積層して構成されている請求項2又は
    3に記載のガス発生器用フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記内層,中間層及び外層の各層は、そ
    れぞれ複数枚の金網を積層して構成され、且つ各金網の
    目をずらして積層されてなる請求項3又は4に記載のガ
    ス発生器用ガスフィルタ。
  7. 【請求項7】 前記円筒状のフィルタは、前記焼結して
    得られた平板状の焼結シートを円筒状に成形し、その端
    部(34,35)を重ね合わせて圧縮し、該圧縮部をス
    ポット溶接(33)して得られた円筒状焼結フィルタ
    を、所定長さに切断したものである請求項2乃至6のい
    ずれかに記載のガス発生器用フィルタ。
  8. 【請求項8】 前記金網が、メリヤス編み金網である請
    求項1に記載のガス発生器用フィルタ。
JP9072985A 1997-03-26 1997-03-26 ガス発生器用フィルタ Pending JPH10263336A (ja)

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