JP4676908B2 - 画像形成用トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真プロセスを用いる複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成用トナーに関する。
従来、乾式現像方式で用いられている定着方式としては、そのエネルギー効率の良さから、加熱ヒートローラ方式が広く一般に用いられている。近年はトナーの低温定着化による省エネルギーを図るため、定着時にトナーに与えられる熱エネルギーは小さくなる傾向にある。
(トナー)
トナーの低温定着化という点について、従来多用されてきたスチレン−アクリル系樹脂に代えて、低温定着性に優れ耐熱保存性も比較的良いポリエステル樹脂の使用が試みられている。しかし、更なる低温定着化のためには、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることが必要となるが、ガラス転移温度(Tg)を下げすぎると耐熱保存性を悪化させたり、分子量を小さくして樹脂を軟化温度〔T(F1/2)〕を下げすぎるとホットオフセット発生温度を低下させるなどの問題がある。このため、低温定着性に優れるポリエステル樹脂でも、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることにより低温定着性に優れ、かつホットオフセット発生温度の高いトナーを得るには至っていない。
この問題を解決するために、結着樹脂中にガラス転移温度でシャープメルト性を有する特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加する試み〔特許文献1〕や、結晶性ポリエステルを用いる試みがなされている(特許文献2〜10)。この技術により、ある程度の低温定着性は満足され、さらに生産性を高めるため、結晶性ポリエステル樹脂に無機微粒子を添加し、結晶性ポリエステル樹脂を十分に結晶化させることにより溶融混練後の圧延工程の生産性向上を図る試み(特許文献11)がある。
結晶性ポリエステル樹脂を処方したトナー固有の課題として、特許文献11に記載のように、低温定着化が可能であるが、溶融混練後の冷却圧延工程において、速やかに結晶性ポリエステル樹脂を結晶化させることが必要であることが挙げられる。結晶化が行われていない状態では、結晶性ポリエステル樹脂が圧延ローラに粘着するなど製造上の不具合を生じる。結晶化させるためには、溶融混練物を結晶性ポリエステル樹脂の凝固点以下の温度にまで冷却する必要があるが、特許文献11では、タルク、マイカ、酸化マグネシウム、シリカから選ばれた20nm〜3μm径の無機微粒子、好ましくはタルクを樹脂分100重量部当り0.01〜10重量部好ましくは0.1〜5重量部の量比で内添することにより、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化を促進しているのである。具体的には結晶性ポリエステル樹脂の凝固点を高めている。しかしながら、無機微粒子内添は、その処方量が多いと無機微粒子がフィラー効果を発現し、トナーの溶融粘度を高めるため、定着下限温度が上がる。無機微粒子、特にシリカを用いた場合には負帯電性が高いので帯電レベルの制御が困難となる、硬度の高い無機微粒子が定着ベルト等の部材と接触すると部材表面に傷を付けるなどの課題がある。そのため、特許文献11と同様に結晶性ポリエステルの結晶化の制御が可能であり、かつこのような問題のない制御方法が求められる。
特開昭62−63940号公報 特開2001−222138号公報 特開2002−284866号公報 特開2002−287426号公報 特開2002−328490号公報 特開2003−167384号公報 特許第2931899号公報 特開2001−222138号公報 特開2003−000704号公報 特開2003−067127号公報 特開2004−309517号公報
従って、本発明は、上記問題点に鑑み、低温定着性に優れ、かつ熱特性、帯電特性の制御が容易な結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂として含有するトナー、及び該トナーを効率よく製造する方法を提供することにある。
上記課題は、本発明の以下の画像形成用トナーにより解決される。
(1)「少なくとも軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク温度)が0.6〜1.3であり、かつ軟化点が軟化点T(F1/2)が80〜130℃の結晶性ポリエステル樹脂と、塩様構造化シリケートとを溶融混練する工程を有するトナーの製造方法」、
(2)「前記塩様構造化シリケートの配合量が前記結晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して3〜20重量部である前記第(1)項に記載のトナーの製造方法」、
(3)「前記塩様構造化シリケートのアニオンがモンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、カオリナイト、蛇紋石、タルク、パイロフィライト、雲母、金雲母、黒雲母、白雲母、ソーダ雲母、ひる石、バイデライト、キサントフィライト、真珠雲母、長石、ゼオライト、ケイ灰石、アクチノライト、アモサイト、クロシドライト、シリマナイト、ノントロナイト、スメクタイト、セピオライト、サポナイト、フォージャサイト、パームチット及びサシルからなる群から選択されるものであり、該塩様構造化シリケートのカチオンがNH 、H、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、土類金属イオン、遷移金属イオン、低分子量有機カチオンまたはその組合せであることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載のトナーの製造方法」、
(4)「溶融混練工程により得られた混練物を、圧延ロールにより冷却圧延する工程を有する前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のトナーの製造方法」、
(5)「前記結晶性ポリエステル樹脂がその分子主鎖中に下記一般式(1);
Figure 0004676908
(式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状不飽和脂肪族基を示し、R1は(CH2)n基(但しnは炭素数2〜20の整数)、又は[(G)p-X-(G)q]型のアルキレンオキサイド付加ビスフェノール残基(但しGは(ポリ)エチルエーテル基若しくは(ポリ)オキシエチル基、又は、(ポリ)プロピルエーテル基若しくは又は(ポリ)オキシプロピル基を表し、XはビスフェノールA残基、ビスフェノールS残基、ビスフェノールZ残基、ビスフェノールF残基、p−(p`−O・C−CH)C基、p−(p`−O−C−CO)C基、p−(p`−O−C−CH(CH))C基、p−(p`−O−C−CH(CHCHCH))C基、p−(p`−O−C−CH(CH)C基、p−(p`−O・C・CH(CHCHCH(CH))C基、又はp−(p`−O・C・CH(CH))C基を表し、1<(p+q)≦20)で表されるエステル結合を含有する結晶性ポリエステル樹脂(A)であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のトナーの製造方法」、
(6)「該結晶性ポリエステル樹脂の粉末X線回折パターンにおいて、少なくとも2θ=20〜25°の位置に回折ピークが存在することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載のトナーの製造方法」、
(7)「該結晶性ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分が1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールの中から選ばれる少なくとも1つからなり、一方、酸成分がマレイン酸及びフマル酸の中から選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のトナーの製造方法」。
また、上記課題は、本発明の以下のトナーの製造方法により解決される。
(8)「少なくとも軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク温度)が0.6〜1.3であり、かつ軟化点が軟化点T(F1/2)が80〜130℃の結晶性ポリエステル樹脂中に、塩様構造化シリケートを含有する樹脂結合材を含むことを特徴とする画像形成用トナー」、
(9)「前記塩様構造化シリケートの配合量が結晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して3〜20重量部であることを特長とする前記第(8)項に記載の静電荷像現像用トナー」、
(10)「前記塩様構造化シリケートのアニオンがモンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、カオリナイト、蛇紋石、タルク、パイロフィライト、雲母、金雲母、黒雲母、白雲母、ソーダ雲母、ひる石、バイデライト、キサントフィライト、真珠雲母、長石、ゼオライト、ケイ灰石、アクチノライト、アモサイト、クロシドライト、シリマナイト、ノントロナイト、スメクタイト、セピオライト、サポナイト、フォージャサイト、パームチット及びサシルからなる群から選択されるものであり、該塩様構造化シリケートのカチオンがNH 、H、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、土類金属イオン、遷移金属イオン、低分子量有機カチオンまたはその組合せであることを特徴とする前記第(8)項または第(9)項に記載のトナー」、
(11)「前記結晶性ポリエステル樹脂と前記塩様構造化シリケートが溶融混練された混練物を、冷却圧延する工程を経て製造されたものであることを特徴とする前記第(8)項乃至第(10)項のいずれかに記載のトナー」、
(12)「前記結晶性ポリエステル樹脂がその分子主鎖中に下記一般式(1);
Figure 0004676908
(式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状不飽和脂肪族基を示し、R1は(CH2)n基(但しnは炭素数2〜20の整数)、又は[(G)p-X-(G)q]型のアルキレンオキサイド付加ビスフェノール残基(但しGは(ポリ)エチルエーテル基若しくは(ポリ)オキシエチル基、又は、(ポリ)プロピルエーテル基若しくは又は(ポリ)オキシプロピル基を表し、XはビスフェノールA残基、ビスフェノールS残基、ビスフェノールZ残基、ビスフェノールF残基、p−(p`−O・C−CH)C基、p−(p`−O−C−CO)C基、p−(p`−O−C−CH(CH))C基、p−(p`−O−C−CH(CHCHCH))C基、p−(p`−O−C−CH(CH)C基、p−(p`−O・C・CH(CHCHCH(CH))C基、又はp−(p`−O・C・CH(CH))C基を表し、1<(p+q)≦20)で表されるエステル結合を含有する結晶性ポリエステル樹脂(A)であることを特徴とする前記第(8)項乃至第(11)項のいずれかに記載のトナー」、
(13)「前記結晶性ポリエステル樹脂は、粉末X線回折パターンにおいて少なくとも2θ=20〜25°の位置に回折ピークが存在するものであることを特徴とする前記第(8)項乃至第(12)項のいずれかに記載のトナー」、
以下の詳細かつ具体的説明から明らかなように、本発明は、低温定着性に優れ、かつ熱特性、帯電特性の制御が容易な結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂として含有するトナーを、効率よく製造する方法を提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
発明者らは上記課題について検討した結果、結晶性ポリエステル樹脂を処方することにより得られ低温定着性に優れたトナーにおいて、塩様構造化シリケートを結晶性ポリエステル樹脂バインダーを用いたトナーに内添することによりトナー中の結晶性ポリエステル樹脂を十分に結晶化させ溶融混練後の圧延工程の生産性向上を図ると同時に、従来技術に較べて熱特性、帯電特性の制御が容易なトナーを製造する方法を考案した。
(トナー粒径)
本発明のトナーは、重量平均粒径が3〜8μmであることが好ましく、より好ましくは4〜7μmである。この範囲では、微小な潜像ドットに対して、充分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。
重量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。
重量平均粒径(D4)が8μmを超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。
また、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1.05〜1.30である。
(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
異なる色のトナー像を重ね合わせることにより多色像を形成するフルカラー画像形成方法においては、ブラックトナー1色のみで画像形成するため異なる色のトナー像を重ね合わせる必要のないモノクロ画像形成方法に比べて紙上に付着させるトナー量が多い。すなわち現像、転写、定着されるトナー量が多くなるために、上述の転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下、文字やラインの飛び散り、地肌かぶりなど画質を悪化させる不具合が起こりやすく、重量平均粒径(D4)や重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)の管理が重要となる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
(トナー処方)
結晶性を有するポリエステル樹脂はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙などの記録媒体への定着機能を発現する。一方、通常トナー用樹脂として用いられる非晶性樹脂は、Tgから徐々に溶融粘度が低下し、Tgと定着機能を発現するほど溶融粘度が低下する温度(たとえば軟化温度T(F1/2))との間には数10℃の差がある。したがって、非晶性樹脂のみを用いたトナーを低温定着にするためには、樹脂Tgを低くしたり、分子量を低くするなどして、T(F1/2)を下げる必要があるが、副作用として耐熱保存性や耐ホットオフセット性が不十分になりやすい。
そこで、結晶性を有するポリエステル樹脂と非晶性樹脂とを組み合わせることにより、非晶性樹脂だけではできなかった、耐熱保存性や耐ホットオフセット性の悪化を伴なわない溶融粘度の低下による低温定着化を達成できる。
(塩様構造化シリケートの内添)
本発明では結晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して塩様構造化シリケートを3〜20重量部加えるよう融混練することが好ましい。
本発明で用いられる塩様構造化シリケートとしては、該塩様構造化シリケートのアニオンがモンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、カオリナイト、蛇紋石、タルク、パイロフィライト、雲母、金雲母、黒雲母、白雲母、ソーダ雲母、ひる石、バイデライト、キサントフィライト、真珠雲母、長石、ゼオライト、ケイ灰石、アクチノライト、アモサイト、クロシドライト、シリマナイト、ノントロナイト、スメクタイト、セピオライト、サポナイト、フォージャサイト、パームチット及びサシルからなる群から選択されるものであり、該塩様構造化シリケートのカチオンはNH+、H、金属カチオン(好ましくはLi、Na、K、Rb、Cs、Be 、Mg 、Ca 、Sr 、Ba 、Al 、TiO 、ZrO 、Zn 、Fe 、Fe 、Sn 、Sn 、Pb 、Pb 、Cr 、Mn 、Mn 、Co 、Co 、Cu 、Sc 、Ti 、Zr 、V 、Y 、Ni 、Mo またはW )、低分子量有機カチオン(好ましくはジアリルメチルベンジルアンモニウムイオンやジステアリルジメチルアンモニウムイオンのような有機アンモニウムイオン、ホスホニウム、チオニウムまたはトリフェニルカルボニウムイオン、またはカチオン性金属錯体)である。
結晶性ポリエステル樹脂に塩様構造化シリケートを加えることにより、これらが溶融混練された後に圧延冷却される際に、塩様構造化シリケートか結晶性ポリエステルの結晶化核となるため結晶性ポリエステルの結晶化が促進される。すなわち、結晶性ポリエステル樹脂が、塩様構造化シリケート粒子を核として結晶化する。一方、塩様構造化シリケートが存在しない場合には、結晶核が存在しないため結晶性ポリエステル樹脂が結晶化しにくく、塩様構造化シリケートが存在する場合と比較して凝固点が低くなる。すなわち、塩様構造化シリケートを添加することにより結晶性ポリエステル樹脂の凝固点が上昇し高温で結晶化しやすくなる。
またこの場合、結晶性ポリエステル樹脂の凝固点で結晶性ポリエステルを結晶化させつつ凝固させるため、冷却圧延工程においては、十分に結晶化が進み終了するまで、極力凝固点温度付近では、凝固点以上でかつ凝固点温度付近の温度で長時間時間(処理量にもよるので一概にいえないが、一般的には5分以上)保持されることが望ましい。凝固点より低い温度まで急激に冷却されると、結晶化に要する時間が不足するため結晶化できずに固化することとなる。また、急激に冷却すると混練物の外表面と内部に温度差が生じやすくなるため、外表面に存在する結晶性ポリエステル樹脂のみが結晶化されずに混練物が不均一になる。
さらに、従来の結晶性ポリエステルを含有するトナーは、結晶性ポリエステルを含有しているため、結晶性ポリエステルを含有しないトナーに比べ体積固有抵抗値LogRが低いという傾向がある。これは、結晶性ポリエステルが結晶性を有するため、非晶質のポリエステル樹脂に比べ体積固有抵抗が低いことに由来する現象である。このようにLogRが低いトナーでは電荷保持能力が低いため、環境変動等により帯電不良が生じ、地汚れやトナー飛散等が増加する傾向が見られる。また、静電オフセット等による異常画像の発生も生じやすく、高品位の画像が安定して得られにくいという課題がある。
本発明における結晶性を有するポリエステル樹脂の含有量は、低温定着性への効果を発現するために、トナー母体に対して1重量部以上であることが必要であり、望ましくは5重量部以上である。この量が多くなると低温定着化への効果が大きいが、多すぎると結晶性を有する樹脂が耐ホットオフセット性が悪化する。したがって、多くても50重量%以下であることが好ましい。より好ましくは30重量%以下である。
しかし、本発明のトナーでは塩様構造化シリケートが特表2003−515795号公報に記載されるように、ビスフェノールAを主成分とする非結晶性ポリエステル樹脂(Almacryl T(登録商標)や、スチレン/アクリレート共重合体からなる非結晶性樹脂(Dialec S 309(登録商標)に、安定した負電荷保持機能を示し、かつ高温高湿、低温低湿などの環境条件の変動に対しても安定した帯電保持能力を有する化合物であり、かつ、この塩様構造化シリケートが結晶性ポリエステルの結晶核として存在し結晶性ポリエステル中に局在して存在するため、塩様構造化シリケートを含有しない従来の結晶性ポリエステル含有トナーの課題であった帯電不良を解消することができる。
また、塩様構造化シリケートは三次元構造を有するためへき開性を有するなど硬度が低いため、シリカ等硬度の高い無機微粒子を内添する場合に較べて定着ベルト等の部材と接触すると部材表面に傷を付けるなどの課題がなく、また、粒子径は概ね0.1μm以上であるため、その処方量が多い場合にもフィラー効果は発現しにくく、フィラー効果によってトナーの溶融粘度を高めるため、定着下限温度が上がるなどの不具合がない。
(トナー構造)
記録媒体である紙繊維に浸透し、かつトナーが融解して紙上で十分に広がりを持ち高い画像濃度を得ると同時に、耐熱保存性に優れたトナーとするための結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、低温定着性への効果を発現するために、結着樹脂全体量に対して5重量部以上必要である。この量が多くなると低温定着化への効果が大きいが、多すぎると結晶性を有する樹脂が耐ホットオフセット性が悪化する。したがって、多くても50重量%以下であることが好ましい。より好ましくは40重量%以下である。結晶性を有する樹脂は、ガラス転移温度(Tg)において急激に溶融粘度が低下するので、その含有量だけでなく、TgとT(F1/2)によっても定着下限温度を制御することが可能である。本発明においては、耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが好ましく、結晶性を有するポリエステル樹脂のTgが80〜130℃の範囲、T(F1/2)が80〜130℃の範囲にあることが好ましい。TgおよびT(F1/2)が上記範囲より低くなると、シャープメルト性を有し、低温定着性に効果を発現しやすい結晶性ポリエステルは合成が困難であり、130℃より高い場合には、定着下限温度が高くなるため低温定着性が得られなくなる。
本発明のトナーは、該トナー中に実質上相互に非相溶性の結晶性ポリエステル樹脂Aと非結晶性樹脂Bとを含有させ、両者をトナー中に非相溶の相分離状態に存在させたことから、すぐれた耐ホットオフセット性と低温定着性を有する。即ち、本発明のトナーでは、結晶性ポリエステル樹脂A、と非結晶性樹脂Bは、相分離状態で存在することから、結晶性ポリエステル樹脂A、と非結晶性樹脂Bはそれぞれの固有の特性を発現する。即ち、高いT(F1/2)を有する非結晶性樹脂Bはトナーの弾性を高め、耐ホットオフセット性を向上させ、一方、低いT(F1/2)を有する結晶性ポリエステルAは低温定着性を向上させる。
なお、トナー中において、ポリエステル樹脂Aと樹脂Bが相分離状態で存在するか否かは、以下に示すいずれかの方法により確認することができる。
(1)トナーのDSC1回目の昇温による吸熱ピーク測定により相分離構造の形成の有無を確認できる。DSC吸熱ピーク測定において、少なくとも非晶質樹脂B、離型剤及び結晶性ポリエステル樹脂Aにそれぞれ帰属される3つの吸熱ピーク(A)、(B)、(C)が存在し、樹脂Bに帰属される吸熱ピーク(A)が40〜70℃の範囲にピークトップを有するものであり、離型剤に帰属される吸熱ピーク(B)が70〜90℃の範囲にピークトップを有するものであり、ポリエステル樹脂Aに帰属される吸熱ピーク(C)が80〜130℃の範囲にピークトップを有するものである。
(2)トナーの粉末X線回折装置によるX線回折パターン測定により、相分離構造の形成の有無を確認できる。これは、本発明のトナーの場合、結晶性を有するポリエステル樹脂Aが結晶性を保持した状態で非晶質のポリエステル樹脂Bと相分離した状態でトナー中に存在することから、ポリエステル樹脂Aに帰属される回折ピークが少なくとも2θ=20°〜25°の位置に存在する。相分離構造が形成されていない場合は、結晶性ポリエステル樹脂Aの結晶構造が維持されずに非晶質のポリエステル樹脂Bと相溶するために結晶性ポリエステル樹脂Aに帰属する回折ピークが現れない。
本明細書中に示したガラス転移温度(Tg)や融点の測定には、島津製作所製 熱分析装置DSC−60を使用し、温度範囲20℃〜150℃、昇温速度10℃/minで測定したものである。また、2回目の昇温を行なう際には、1回目の昇温後、保持時間なしで、降温速度10℃/minで測定開始温度まで下げた。Tgは2回昇温時の接線法により求めた。また、融解熱最大ピーク温度としては2回昇温時融解熱の最大ピーク温度を用いた。
軟化温度〔T(F1/2)〕は、島津製作所製 高架式フローテスターCF−500を使用し、ダイス径1mm、加圧10kgf/cm、昇温速度3℃/minの条件下で1cmの試料を溶融流出させた時のストロークが、流出開始点から流出終了点までのストローク変化量の1/2になるときの温度である。
本発明のトナーは、結晶性ポリエステルを含有しているため、結晶性ポリエステルを含有しないトナーに比べ体積固有抵抗値LogRが低いという傾向がある。これは、結晶性ポリエステルが結晶性を有するため、非晶質のポリエステル樹脂に比べ体積固有抵抗が低いことに由来する現象である。本発明のトナーのLogRが10.5〜11.2 LogΩ・cmであることが好ましく、特に好ましくは10.7〜11.15 LogΩ・cmである。LogRは結晶性ポリエステルの含有量が低いほど、もしくは溶融混レンジに高い混練シェアをかけるなどによりたかくなるため、結晶性ポリエステル含有量と溶融混練時の混練シェアにより調節する。
トナーのLogRが10.5LogΩ・cmより小さい場合は、導電性が高くなり、これにより帯電不良が生じ、地汚れやトナー飛散等が増加する傾向が見られる。また、静電オフセット等による異常画像の発生も生じる、高品位の画像が安定して得られない。また、トナーのLogRが11.2LogΩ・cm以上の場合は、抵抗が高くなるため帯電量が上昇し、画像濃度が低下する傾向が見られる。
トナーの体積固有抵抗LogRの測定は以下のようにして行った。まず、3gのトナーを約2mm厚のペレット状に成型した測定用サンプルを作成し、これをSE−70形固体用電極(安藤電気(株)製))にセットし、そして上記電極間に1kHzの交流を印加したときのLogRをTR−10C型誘電体損測定器、WBG−9発振器、BDA−9平衡点検出器(いずれも安藤電気(株)製)から構成される測定器によって測定し、これによりトナーの体積固有抵抗値LogRをもとめた。
(結晶性ポリエステル樹脂A)
本発明で用いる結晶性を有するポリエステル樹脂Aは、その分子主鎖中に下記一般式(1)で表されるエステル結合を含有する結晶性脂肪族ポリエステル樹脂からなることを特徴とする。
Figure 0004676908
(式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状不飽和脂肪族基を示し、R1は(CH2)n基(但しnは炭素数2〜20の整数)、又は[(G)p-X-(G)q]型のアルキレンオキサイド付加ビスフェノール残基(但しGは(ポリ)エチルエーテル基若しくは(ポリ)オキシエチル基、又は、(ポリ)プロピルエーテル基若しくは又は(ポリ)オキシプロピル基を表し、XはビスフェノールA残基、ビスフェノールS残基、ビスフェノールZ残基、ビスフェノールF残基、p−(p`−O・C−CH)C基、p−(p`−O−C−CO)C基、p−(p`−O−C−CH(CH))C基、p−(p`−O−C−CH(CHCHCH))C基、p−(p`−O−C−CH(CH)C基、p−(p`−O・C・CH(CHCHCH(CH))C基、又はp−(p`−O・C・CH(CH))C基を表し、1<(p+q)≦20)で表されエステル結合を含有する。
一般式(1)の構造の存在は固体C13NMRにより確認することが出来る。
前記直鎖状不飽和脂肪族基の具体例としては、マレン酸、フマル酸、1,3−n−プロペンジカルボン酸、1,4−n−ブテンジカルボン酸等の直鎖状不飽和2価カルボン酸由来の直鎖状不飽和脂肪族基を挙げることができる。
前記一般式(1)において、(CH)nは直鎖状脂肪族2価アルコール残基を示す。この場合の直鎖状脂肪族2価アルコール残基の具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状脂肪族2価アルコールから誘導されたものを示すことができる。ポリエステル樹脂Aは、その酸成分として、直鎖状不飽和脂肪族ジカルボン酸を用いたことから、芳香族ジカルボン酸を用いた場合に比べて結晶構造を形成し易いという作用効果を示す。
ポリエステル樹脂Aは、(i)直鎖状不飽和脂肪族2価カルボン酸又はその反応性誘導体(酸無水物、炭素数1〜4の低級アルキルエステル、酸ハライド等)からなる多価カルボン酸成分と、(ii)直鎖状脂肪族ジオールからなる多価アルコール成分とを、常法により重縮合反応させることによって製造することができる。この場合、多価カルボン酸成分には、必要に応じ、少量の他の多価カルボン酸を添加することができる。この場合の多価カルボン酸には、(i)分岐鎖を有する不飽和脂肪族二価カルボン酸、(ii)飽和脂肪族2価カルボン酸や、飽和脂肪族3価カルボン酸等の飽和脂肪族多価カルボン酸の他、(iii)芳香族2価カルボン酸や芳香族3価カルボン酸等の芳香族多価カルボン酸等が包含される。これらの多価カルボン酸の添加量は、全カルボン酸に対して、通常、30モル%以下、好ましくは10モル%以下であり、得られるポリエステルが結晶性を有する範囲内で適宜添加される。
必要に応じて添加することのできる多価カルボン酸の具体例を示すと、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の2価カルボン酸;無水トリメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の3価以上の多価カルボン酸等を挙げることができる。
前記多価アルコール成分には、必要に応じ、少量の脂肪族系の分岐鎖2価アルコールや環状2価アルコールの他、3価以上の多価アルコールを添加することができる。その添加量は、全アルコールに対して、30モル%以下、好ましくは10モル%以下であり、得られるポリエステルが結晶性を有する範囲内で適宜添加される。
必要に応じて添加される多価アルコールを例示すると、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ポリエチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、グリセリン等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂Aにおいて、その分子量分布は、低温定着性の点から、シャープであるのが好ましく、また、その分子量は、比較的低分子量であるのが好ましい。ポリエステル樹脂Aの分子量は、そのo−ジクロルベンゼン可溶分のGPCによる分子量分布において、その重量平均分子量(Mw)が5500〜6500、その数平均分子量(Mn)が1300〜1500及びそのMw/Mn比が2〜5であることが好ましい。
ポリエステル樹脂Aについての前記分子量分布は、横軸をlog(M:分子量)とし、縦軸を重量%とする分子量分布図に基づくものである。本発明で用いるポリエステル樹脂Aの場合、この分子量分布図において、3.5〜4.0(重量%)の範囲に分子量ピークを有することが好ましく、また、そのピークの半値幅が1.5以下であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂Aにおいて、そのガラス転移温度(Tg)及び軟化温度〔T(F1/2)〕は、トナーの耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましいが、一般的には、そのTgは80〜130℃、好ましくは80〜125℃であり、そのT(F1/2)は80〜130℃、好ましくは80〜125℃である。Tg及びT(F1/2)が前記範囲より高くなると、トナーの定着下限温度が高くなるため、トナーの低温定着性が悪化する。
本発明における樹脂微粒子が結晶性を有するか否かは、粉末X線回折装置によるX線回折パターンにピークが存在するかどうかで確認できる。本発明で用いる結晶性を有するポリエステル樹脂Aは、その回折パターンにおいて、その2θが20°〜25°の位置に少なくとも1つの回折ピークが存在すること、好ましくはその2θが、少なくとも(i)19°〜20°、(ii)21°〜22°、(iii)23°〜25°及び(iv)29°〜31°の位置に回折ピークが存在することを特徴とする。
粉末X線回折測定は理学電機RINT1100を用い、管球をCu、管電圧−電流を50kV−30mAの条件で広角ゴニオメーターを用いて測定した。
(非晶質製樹脂)
結晶性を有するポリエステル樹脂Aと併用する結着樹脂は非晶性(非結晶性)樹脂であり、これには従来公知の樹脂がすべて使用可能である。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変成マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂などがある。これら中でも芳香族化合物を成分として含有するスチレン系樹脂やポリエステル樹脂が好ましい。特に好ましいものは非結晶性ポリエステル樹脂(ポリエステル樹脂B)である。
非結晶性ポリエステル樹脂Bは多価アルコールと多価カルボン酸から合成される。多価アルコールや多価カルボン酸は、結晶性ポリエステル樹脂(A)に使われる成分が使用可能であり、これ以外にもビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、イソフタル酸、テレフタル酸およびそれらの誘導体などがある。これらの樹脂は単独使用に限らず、2種以上併用することも可能である。
ポリエステル樹脂の分子構造については限定的でないが、特にアルコール成分がビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物の少なくとも一つであり、酸成分が炭素間の不飽和二重結合を有することが望ましく、特に少なくともフマル酸、マレイン酸及びそれらの誘導体を含有することが望ましい。
ポリエステル樹脂Aおよびポリエステル樹脂Bの酸成分が炭素間の不飽和二重結合を有する場合には、トナー製造における溶融混練工程においてポリエステルAの炭素間の不飽和二重結合とポリエステル樹脂Bの炭素間の不飽和二重結合とが相互作用を生じ、ポリエステル樹脂Aおよびポリエステル樹脂Bが微分散されて混合される。これは両樹脂のドメインの界面で部分的に可塑化が生じているためである。これに対して、ポリエステル樹脂Aおよびポリエステル樹脂Bのいずれかに炭素間の不飽和二重結合がない場合には、微分酸化が行われず、ポリエステル樹脂Aドメインのオフセット(ホットオフセット現象として発生)およびポリエステル樹脂Bドメインのオフセット(コールドオフセット現象として発生)が発生し易いという問題がある。
本発明で用いるポリエステル樹脂Bの分子量は、そのTHF可溶分のGPCによる分子量分布において、その重量平均分子量(Mw)が3000〜100000、その数平均分子量(Mn)が1500〜4000及びそのMw/Mn比が2〜50であることが好ましい。
ポリエステル樹脂Bについての前記分子量分布は、横軸をlog(M:分子量)とし、縦軸を重量%とする分子量分布図に基づくものである。本発明で用いるポリエステル樹脂Bの場合、この分子量分布図において、2.5〜4.5(重量%)の範囲に分子量ピークを有することが好ましい。
ポリエステル樹脂Bにおいて、そのガラス転移温度(Tg)及び軟化温度〔T(F1/2)〕は、トナーの耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましいが、一般的には、そのTgは45〜75℃、好ましくは50〜70℃であり、そのT(F1/2)は90〜150℃、好ましくは90〜130℃である。Tg及びT(F1/2)が前記範囲より高くなると、トナーの定着下限温度が高くなるため、トナーの低温定着性が悪化する。
(離型剤)
本発明においてトナーに使用される離型剤としては公知のものが使用できるが、特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスを単独又は組み合わせて使用することができる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。その理由は本発明のトナー結着樹脂に対してこれらのワックスは適度に微分散するため後述するようにオフセット防止性と転写性・耐久性ともに優れたトナーとすることが容易なためである。これらワックス類は1種又は2種以上を併用して用いることができる
その他の離型剤としては、固形シリコーンワックス、高級脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステルワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等、従来公知のいかなる離型剤をも混合して使用できる。
本発明のトナーに使用する離型剤のTgは70〜90℃が好ましい。70℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、90℃超では低温での離型性が発現されず、耐コールドオフセット性の悪化、定着機への紙の巻付きなどが発生する。これらの離型剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20重量部、好ましくは3〜10重量部である。1重量%未満ではオフセット防止効果が不十分であり20重量%を超えると転写性、耐久性が低下する。
(着色剤)
本発明のカラートナーに用いられる着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料が使用できる。例えば、黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。 紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキが挙げられる。 黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。 これらは、1種または2種以上を使用することができる。
(CCA)
本発明のカラートナーは塩様構造化シリケートがCCAとして機能するが、必要に応じ荷電制御剤をトナー中に含有させることができる。
例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料、例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など及びこれらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう荷電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
(添加剤)
本発明のトナーにおいては、シリカや酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機微粒子や樹脂微粒子を母体トナー粒子に外添することにより転写性、耐久性をさらに向上させることができる。転写性や耐久性を低下させるワックスをこれらの外添剤で覆い隠すこととトナー表面が微粒子で覆われることによる接触面積が低下することによりこの効果が得られる。これらの無機微粒子はその表面が疎水化処理されていることが好ましく、疎水化処理されたシリカや酸化チタン、といった金属酸化物微粒子が好適に用いられる。樹脂微粒子としては、ソープフリー乳化重合法により得られた平均粒径0.05〜1μm程度のポリメチルメタクリレートやポリスチレン微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理されたシリカ及び疎水化処理された酸化チタンを併用し、疎水化処理されたシリカの外添量より疎水化処理された酸化チタンの外添量を多くすることにより湿度に対する帯電の安定性にも優れたトナーとすることができる。上記の無機微粒子と併用して、比表面積20〜50m/gのシリカや平均粒径がトナーの平均粒径の1/100〜1/8である樹脂微粒子のように従来用いられていた外添剤より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより耐久性を向上させることができる。これはトナーが現像装置内でキャリアと混合・攪拌され帯電し現像に供される過程でトナーに外添された金属酸化物微粒子は母体トナー粒子に埋め込まれていく傾向にあるが、これらの金属酸化物微粒子より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより金属酸化物微粒子が埋め込まれることを抑制することができるためである。
また、上記した無機微粒子や樹脂微粒子はトナー中に含有(内添)させることにより外添した場合より効果は減少するが転写性や耐久性を向上させる効果が得られるとともにトナーの粉砕性を向上させることができる。また、外添と内添を併用することにより外添した微粒子が埋め込まれることを抑制することができるため優れた転写性が安定して得られるとともに耐久性も向上する。
なお、ここで用いる疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、p−クロルフェニルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン、オクチル−トリクロルシラン、デシル−トリクロルシラン、ノニル−トリクロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−トリクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−トリクロルシラン、ジベンチル−ジクロルシラン、ジヘキシル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジノニル−ジクロルシラン、ジデシル−ジクロルシラン、ジドデシル−ジクロルシラン、ジヘキサデシル−ジクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−オクチル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジデセニル−ジクロルシラン、ジノネニル−ジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシル−ジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルベンチル−ジクロルシラン、トリヘキシル−クロルシラン、トリオクチル−クロルシラン、トリデシル−クロルシラン、ジオクチル−メチル−クロルシラン、オクチル−ジメチル−クロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−ジエチル−クロルシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ジエチルテトラメチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。この他チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤も使用可能である。この他クリーニング性の向上等を目的とした外添剤として、脂肪属金属塩やポリフッ化ビニリデンの微粒子等の滑剤等も併用可能である。
(トナー製造工法)
本発明のトナーの製造法は溶融混練−粉砕法、重合法など従来公知の方法が適用できる。
また、その製造工程では、少なくとも下記工程を有するものである。
(I):原材料を攪拌混合する工程
(II):(I)の混合物を溶融混錬する工程
(III):(II)の溶融混練物を圧延冷却する工程
(IV):(III)の圧延冷却物を粉砕する工程
(V):(IV)の粉砕物を分級する工程
(VI):(V)の分級物に添加剤を混合する工程
なお、(I)の工程において、結晶性ポリエステル樹脂と塩様構造化シリケートを他の原材料と同時に投入する代わりに、結晶性ポリエステル樹脂と塩様構造化シリケートの攪拌混合物、あるいは結晶性ポリエステル樹脂と塩様構造化シリケートの溶融混練物を用いることにより、結晶性ポリエステル樹脂と塩様構造化シリケートを均一に混合された状態にして用いることが好ましい。
以下、本発明を下記の実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、トナー現像剤処方における部数はすべて重量部である。
<トナー現像剤>
<トナーの製造例1>
結晶性ポリエステル樹脂A1 16部
非結晶性ポリエステル樹脂B−H1 65部
非結晶性ポリエステル樹脂B−L1 10部
塩様構造化シリケート1 4部
脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(Tg:83℃) 5部
カーボンブラック(三菱化学 #44) 10部
上記のトナー構成材料をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混合した後、Buss社コニーダにてスクリュー回転数80rpm、混合物の供給速度を10kg/hとし、混錬条件については、混練物を低温(混練物が溶融状態になる範囲での最低温度)の状態で混錬を行うべく、混錬機の温度設定を行った結果、スクリュー温度を40℃として混練機出口での混錬品の温度が120℃となるよう混錬機の温度設定を行った。次にこの混練物を圧延ロールにて6mmの厚みになるよう圧延冷却し圧延物を得た。この圧延物をホソカワミクロン社製APパルペライザーを用いて粒経1mm以下に粗粉砕し、続いてターボ工業社製ターボミルを用いて微粉砕し重量平均粒径6.5μmのトナー母体を得た、得られたトナー母体を分級し疎水性シリカ(平均一次粒径20nm、かさ密度0.15mg/cm)0.5wt%と酸化チタン0.3wt%を添加混合し、最終的なトナー([トナー1]とする)とした。
<トナーの製造例2>
トナーの製造例1で結晶性ポリエステル樹脂A1 16部を結晶性ポリエステル樹脂A2 19.4部に変更し、塩様構造化シリケート1 4部を0.6部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナー([トナー2]とする)を作成した。
<トナーの製造例3>
トナーの製造例1で結晶性ポリエステル樹脂A1 16部を結晶性ポリエステル樹脂A3 18部に変更し、塩様構造化シリケート1 4部を2部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナー([トナー3]とする)を作成した。
<トナーの製造例4>
トナーの製造例1で塩様構造化シリケート1 4部を0部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナー([トナー4]とする)を作成した。
<トナーの製造例5>
トナーの製造例1で結晶性ポリエステル樹脂A1 16部を0部に変更し、非結晶性ポリエステル樹脂B−L110部を26部に変更しした以外はトナーの製造例1と同様にトナー([トナー5]とする)を作成した。
<トナーの製造例6>
トナーの製造例1で塩様構造化シリケート1 4部を塩様構造化シリケート2 4部に変更した以外はトナーの製造例1と同様にトナー([トナー6]とする)を作成した。
<トナーの製造例7>
トナーの製造例1で塩様構造化シリケート1 4部を0部に変更し、疎水性シリカ(平均一次粒径10nm)を4部追加した以外はトナーの製造例1と同様にトナー([トナー7]とする)を作成した。
<結晶性ポリエステルA1〜A3の製造>
ポリエステルA1〜A3は表1に示した組成物(酸成分、アルコール成分)と組成物総量の0.1重量%のハイドロキノンを、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた容量5Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性雰囲気下に保った状態で昇温し160℃に保って5時間、続いて200℃で1時間反応させたのち、8.3kPaにて1時間反応させ各ポリエステルを得た。
表1に組成物を示し、表2に物性値を示す。
Figure 0004676908
Figure 0004676908
なお、結晶性の有りとは、粉末X線回折装置によるX線回折パターンにおいて、少なくとも2θ=19〜20°、21〜22°、23〜25°、29〜31°の位置に回折ピークが現れたものである。推定分子式有りのものとは下記の固体C13NMRにより一般式(1)の分子構造の存在が確認されたものである。
・樹脂の分子構造確認方法
固体C13NMR(日本電子製のFT−NMR SYSTEM JNM−α400)を用い、観測核C13、基準物質アダマンタン、積算回数8192回、パルス系列CPMAS。IRMOD:IRLEV、観測周波数100.4MHz、OBSET:134500Hz、POINT:4096、PD:7.0sec、SPIN6088Hzの条件で行い、分子構造推定はソフトウエアとしてChem Draw Pro Ver.4.5を用いて行った。
固体C13NMRでの分子構造解析結果を裏つける測定として、次の二つの測定を併用した。
(a)フーリエ変換赤外線分光光度(FT−IR)透過法にて試料を測定し、標準スペクトル比較から構造を推定する。
測定機 :Nicolet Magna 850
測定範囲:4000〜400cm−1
標準試料:KBr
(b)熱分解ガスクロマトグラム質量分析計による熱分解性生物の構造推定
測定機 :島津製作所 GC−17A、島津 CR−4A
熱分解温度:日本分析工業 JHB−3S
熱分解温度:試料加熱温度×時間を590℃×4秒
カラム :DB−5(JアンドW Co.)L=30m、I.D=0.25mm、
Film=0.25mm
カラム温度:50℃(保持時間1分)から10℃/分で300℃まで昇温
インジェクション温度:320℃
キャリアガス圧力:90kPr(保持時間2分)から2kPa/分で150
kPaまで昇圧
検出器 :FID
<ポリエステルBの製造>
ポリエステルB−H1およびB−L1は表3に示した組成物(酸成分、アルコール成分)を、温度計、攪拌器、コンデンサーを備えた容量5Lの4つ口丸底フラスコ内に入れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、組成物総量の0.1重量%のジブチルスズオキシドを加えて昇温し、温度を220℃に保って8時間反応させたのち、8.3kPaにて所定の軟化点に達するまで反応させ各ポリエステルを得た。
表3に成分を示し、表4に物性値を示す。
なお、表3に示したBPA/EOは、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(2.2モル付加物)を示し、BPA/POは、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(2.2モル付加物)を示す。
Figure 0004676908
Figure 0004676908
塩様構造化シリケートの製造は特表2003−515795号公報記載の方法に準じ下記のとおり製造した。
<塩様構造化シリケート1の製造>
pH7〜12のベントナイト(10g)を80℃で1時間撹拌することにより脱イオン水(300ml)に分散させる。次いで、濃度77%のジステアリルジメチルアンモニウムクロリド(DSDMAC)水溶液(5.3g)を希NaOH溶液を用いてpH約9に調節した後、ベントナイト懸濁液に添加する。水溶液中でジステアリルジメチルアンモニウムクロリドが解離して生成したジステアリルジメチルアンモニウムイオンは、ベントナイト懸濁液中でベントナイトのイオン交換可能なカチオンとイオン交換し、ジステアリルジメチルアンモニウムイオンを含有するベントナイトを得ることができる。次いで、反応混合物であるジステアリルジメチルアンモニウムイオンを含有するベントナイトを80℃で1時間撹拌し、吸引濾過し、残渣を脱イオン水で数回濯いだ後真空下60℃で乾燥させる。
<塩様構造化シリケート2の製造>
マグネシウムハイドロシリケート(Optigel SH、“ヘクトライト”)(10g)を室温で2時間かけて脱イオン水(400ml)に分散させる。次いで、濃度80%のジアリルメチルベンジル−/ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド混合物(DSMB/DSDMAC)水溶液(6.0g)を添加する。水溶液中でジアリルメチルベンジルアンモニウムクロリドとジステアリルジメチルアンモニウムクロリドが解離して生成したジアリルメチルベンジルアンモニウムイオンとジステアリルジメチルアンモニウムイオンは、ヘクトライト懸濁液中でヘクトライトのイオン交換可能なカチオンとイオン交換し、ジアリルメチルベンジルアンモニウムイオンとジステアリルジメチルアンモニウムイオンを含有するベントナイトを得ることができる。次いで、反応混合物であるジアリルメチルベンジルアンモニウムイオンとジステアリルジメチルアンモニウムイオンを含有するヘクトライトを80〜100℃で30分間撹拌する。沈殿を吸引により濾別し、脱イオン水で数回洗浄し、真空下60℃で乾燥させる。

<キャリアの製造例>
(i)芯材:Cu−Znフェライト粒子(体積平均径:45μm) 5000部
(ii)コート材
トルエン 450部
シリコーン樹脂SR2400
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%) 450部
アミノシランSH6020
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 10部
カーボンブラック 10部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調製し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた、旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。
次いで、得られたキャリアを電気炉で250℃で2時間焼成を行い、製造例のキャリア粒子(3kOe印加時の飽和磁化65emu/g、3kOe印加時の残留磁化0emu/g、比抵抗3.2×108Ω・cm、体積平均径45μm)を得た。
<現像剤の製造例>
上記製造例1〜7の各トナー2.5部と、上記製造例のキャリア97.5部をターブラーミキサーで混合し、[トナー1]〜[トナー7]の各トナーに対応する現像剤(1)〜現像剤(9)を得た。
○定着性評価
リコー製複写機 Imagio Neo 350を改造して、本来の定着装置を取り外して別の定着装置を取り付けられるようにし、定着装置の設定温度を変えられるようにした。これに実施例に示すトナー、現像剤、定着装置、リコー製タイプ6200紙をセットし複写テストを行った。
評価に使用する定着装置は図1に示す熱ローラー定着装置で、以下の構成のものである。
定着ローラーの金属シリンダーがSUSで厚さ3.0mm
定着ローラーのオフセット防止層がPTFEで厚さ20μm
加圧ローラーの金属シリンダーがSUSで厚さ2mm
加圧ローラーのオフセット防止層が厚さ4μmのシリコンゴムの上に厚さ50μmの
PFA
面圧2.5×105Pa
線速180mm/sec
定着温度を変化させてコールドオフセット発生温度とホットオフセット発生温度を求めた。なお、耐オフセット性の評価条件は紙送りの線速度を50mm/secとオフセット発生に対して厳しい条件に設定した。
各特性評価の基準は以下のとおりである。
(1) 低温定着性(3段階評価)
○;130℃未満、
△;130〜150℃、
×;151℃以上
(2) ホットオフセット性
○;201℃以上、
△;200〜180℃、
×:180℃未満
○融点と凝固点の差、
融点と凝固点の測定には、島津製作所製 熱分析装置DSC−60を使用し、試料量 0.5g、で下記の条件で測定したものである。
昇温過程:スタート温度20℃で150℃まで昇温、昇温速度10℃/min
降温過程:スタート温度150℃で20℃まで昇温、降温速度10℃/min
融点は昇温過程における結晶性ポリエステルの吸熱ピークの最大ピーク温度、凝固点は降温過程における結晶性ポリエステルの発熱ピークの最大ピーク温度である吸熱ピーク、発熱ピークが結晶性ポリエステルのピークに相当するか否かの判断は、結晶性ポリエステル樹脂をはじめとするトナー原材料の材料単独のDSC測定データから同定した。基準は下記のとおりである。
◎:25℃未満
○:25℃以上28℃未満
△:28℃以上33℃未満
×:33℃以上
○圧延ロールへの巻きつき性
生産性の指標として圧延ロールへの巻きつき性を下記の基準で評価した。
◎:圧延ロールに水を通さなくても圧延できる。
○:圧延ロールに20℃程度の水を通すことにより圧延できる。
△:20℃程度の水を通した圧延ロールに一部の混練物が張り付くものの、
特に問題なくトナーを製造できる。
×:20℃程度の水を通した圧延ロールでは混練物が張り付き、トナーの製造が
困難である。
○湿度に対する帯電の安定性
10℃/15%RH及び30℃/90%RHの条件で現像剤を作製し、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル製)で測定した帯電量の絶対値をそれぞれL、H(μc/g)とすると、環境変動率は次式で表される。環境変動率は少なくとも40%程度以下が望まれ、より好ましくは20%以下である。
環境変動率=2(L−H)/(L+H)×100 (%)
評価基準を以下に示す。
◎:環境変動率が20%以下
○:環境変動率が21〜40%
△:環境変動率が41〜70%
×:環境変動率が71%以上
トナー評価結果は下記のとおりである。
Figure 0004676908
本発明に用いられる定着装置の1例を示す図である。
符号の説明
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 金属シリンダー
4 オフセット防止層
5 加熱ランプ
6 金属シリンダー
7 オフセット防止層
8 加熱ランプ
T トナー像
S 付着支持体

Claims (10)

  1. 少なくとも軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク温度)が0.6〜1.3であり、かつ軟化点T(F1/2)が80〜130℃の結晶性ポリエステル樹脂と、ベントナイトの構造中にカチオンとしてアンモニウムイオンを取り込んだ塩様構造化シリケートとを溶融混練する工程を有するトナーの製造方法。
  2. 前記塩様構造化シリケートの配合量が前記結晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して3〜20重量部である請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 溶融混練工程により得られた混練物を、圧延ロールにより冷却圧延する工程を有する請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記結晶性ポリエステル樹脂の粉末X線回折パターンにおいて、少なくとも2θ=20〜25°の位置に回折ピークが存在することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 前記結晶性ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分が1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールの中から選ばれる少なくとも1つからなり、一方、酸成分がマレイン酸及びフマル酸の中から選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 少なくとも軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク温度)が0.6〜1.3であり、かつ軟化点T(F1/2)が80〜130℃の結晶性ポリエステル樹脂中に、ベントナイトの構造中にカチオンとしてアンモニウムイオンを取り込んだ塩様構造化シリケートを含有する樹脂結合材を含むことを特徴とする画像形成用トナー。
  7. 前記塩様構造化シリケートの配合量が結晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して3〜20重量部であることを特長とする請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記結晶性ポリエステル樹脂と前記塩様構造化シリケートが溶融混練された混練物を、冷却圧延する工程を経て製造されたものであることを特徴とする請求項6または7に記載のトナー。
  9. 前記結晶性ポリエステル樹脂は、粉末X線回折パターンにおいて少なくとも2θ=20〜25°の位置に回折ピークが存在するものであることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のトナー。
  10. 前記結晶性ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分が1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールの中から選ばれる少なくとも1つからなり、一方、酸成分がマレイン酸及びフマル酸の中から選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のトナー。
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