JP4676677B2 - 写真シール作成方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばゲームセンター等のアミューズメント施設に設置し、利用者を撮像してその撮像画像に落書き編集することを許容し、編集後の編集画像を印刷媒体に印刷して写真シールシートを作成するような、写真シール作成方法とその装置関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真シール作成装置としては、カメラで撮像した画像をタッチパネル付きのモニタに表示し、編集処理で編集した画像を複数配置して1枚のシールシート上に印刷するものが知られている(特許文献1参照)。上記編集処理では、タッチペンで編集画面上に線を描いて文字や線図等を描く手書き編集が提案されている。これに加えて、スタンプと呼ばれる予め用意された図案、マークを編集画面に表示し、これらを利用者にタッチペンでドラッグ及びドロップさせて、編集画像上の任意の箇所に希望のスタンプを貼り付けるスタンプ編集も提案されている。
【0003】
また、写真シールシートの仕上がりで多様な装飾的画像を楽しめるように、1台の印刷装置内に普通色用とメタリック色用の複数の記録ヘッドを備え、普通色とメタリック色を同時に印刷する写真シール作成装置も実用化されている(特許文献2参照)。
【0004】
また、当出願人は、写真シール作成装置内に1台の写真シール印刷用のプリンタがあり、本プリンタ内にて2種類の印刷ができる画像印刷装置(特許文献3参照)を提案している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−069404号公報
【特許文献2】
特許第3328271号公報
【特許文献3】
登録実用新案第3084265号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した写真シール作成装置等は、メタリック色、温度で変化する色、立体的な印刷を施して視覚的に特徴のある写真シールシートを提供しているが、アミューズメント性をそれほど向上させるものではなかった。すなわち、メタリック色、温度で変化する色、立体的な印刷を施しても、利用者が写真シールシートから視認する情報は変化せず、最初は斬新に感じても見慣れればすぐに飽きてしまうものであった。
【0007】
この発明は、上述の問題に鑑み、写真シールシートから利用者が視認できる情報に変化を与えるような写真シール作成方法とその装置、印刷媒体、及び印刷媒体ユニットを提供し、アミューズメント性を高めて利用者の満足度を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、撮像空間内の一以上の被写体を撮像手段で撮像して撮像画像を作成する撮像処理を許容し、該撮像画像、又は/及び他の取得手段で取得の取得画像等の編集対象画像を、表示手段で表示して、利用者が編集手段で編集して編集画像を作成する編集処理を許容し、所定の画像を印刷用画像として印刷手段で印刷媒体に印刷する写真シール作成方法又はその装置であって、前記印刷手段での印刷に使用する印料の少なくとも一部に、ブラックライトで発光して可視状態となる蛍光印料を使用すると共に、前記編集処理において、前記編集対象画像の前記蛍光印料による印刷部分を表示と非表示とに切替え許容する写真シール作成方法又はその装置であることを特徴とする。
【0009】
前記撮像空間は、撮像用に利用者に提供する空間を指し、前記撮像手段で撮像可能な範囲の空間、又は、背景部材や出入り口部材等の周景部材で囲繞(若しくは略囲繞)した空間で構成することを含む。
前記撮像手段は、デジタルカメラ又はデジタルビデオカメラで構成することを含む。
【0010】
前記他の取得手段は、カメラ付き携帯電話やノートパソコン等の携帯情報端末と通信する通信手段、フレキシブルディスクや不揮発性メモリ媒体等の記憶媒体に記憶の情報を読取る記憶媒体読取手段、写真や絵画等の実画像をスキャニングするスキャナ等、画像データを取り込み可能なデータ取込手段で構成することを含む。
【0011】
前記取得画像は、通信手段又は記憶媒体読取手段等のデータ取込手段で取得する画像、すなわち個人用デジタルカメラでの撮像やパソコンでのグラフィック制作等によるデジタル画像や、写真や絵画等の実画像をスキャナでスキャニングしたスキャニング画像で構成することを含む。
前記編集手段は、利用者にタッチペン又は指でタッチされた座標を取得するタッチパネルやマウス等のポインティングデバイス(座標入力手段)で構成することを含む。
【0012】
前記所定の画像は、前記撮像画像、前記デジタル画像、又は前記スキャニング画像等の編集前の画像、又はこれら編集前の画像を編集手段で編集した編集画像、又は、前記編集前の画像又は/及び前記編集画像から選択された複数の画像で構成することを含む。
前記印刷用画像は、前記所定の画像、又は、該所定の画像の複数を適宜に配置した合体画像等、印刷用の画像で構成することを含む。
【0013】
前記印刷手段は、インクジェットプリンタ、昇華型熱転写プリンタや溶融型熱転写プリンタ等の熱転写プリンタ、又はレーザプリンタ等、モノトーン、セピア(sepia)トーン又はカラー等で画像を印刷する印刷装置で構成することを含む。
前記印刷媒体は、印刷可能層の裏側に粘着層を備えたシール紙(シール媒体)等、貼付可能媒体で構成することを含む。
【0014】
前記印料は、印刷時に上記印刷媒体へ噴射、圧着、塗付等の定着方法で定着させる着色用材料を指し、インクジェットプリンタ用のインク、熱転写プリンタ用のインクリボン、レーザプリンタ用のトナー等、印刷手段で使用する印刷用の顔料(着色用材料)で構成することを含む。
【0015】
前記蛍光印料は、自然光(可視光)では見えず紫外線等適宜の波長の光を照射すると発光する印料、つまり、ブラックライトによる紫外線の照射で発光する塗料構成するなお、該蛍光印料は、金属酸化物を結晶母体として希土類金属との結晶による塗料等、無機蛍光塗料を使用することが望ましい。
【0016】
この発明の態様として、前記編集手段に発光図形指定処理を設定し、発光印料で印刷する図形の指定を許容することができる。
前記発光図形指定処理は、予め用意した複数の発光図形(文字、記号、図柄、絵柄を含む)用の発光アイテム(線図を描く手書きペン、文字・記号・図柄・絵柄を指定位置に置くスタンプツールを含む)から使用する発光アイテムを利用者に選択させる発光アイテム選択処理、編集処理で描いた図形を後から指定させて発光図形に変更する発光図形変更処理、発光色に置き換える範囲を指定させる発光色置換処理、全体を発光色で印刷するか普通色で印刷するかを選択させる印刷色選択処理、その他発光色で印刷する図形を指定させる処理で構成することを含む。
【0017】
前記表示手段は、蛍光印料で印刷する部分(全て蛍光印料で印刷する場合には全部)が発光したイメージを表示す構成することを含む。
【0018】
上記表示手段は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、又は、画像を投射するプロジェクタや映写機等の投射手段と上記画像を写像(像を写し出す)するスクリーンやカーテンや筐体等の写像手段とを有する投射写像手段で構成することを含み、前記プロジェクタは透過型プロジェクタ又は反射型プロジェクタで構成することを含む。
【0019】
またこの発明は、前記蛍光印料による印刷部分を表示に切替えることにより、前記編集手段での前記蛍光印料による印刷部分の編集を許容する構成とすることができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明により、発光条件によって写真シールシートから利用者が視認できる情報に変化を与えることができるような写真シール作成方法とその装置提供し、アミューズメント性を高めて利用者の満足度を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、図1に示す写真シール作成機1の外観斜視図と共に、写真シール作成機1の構成について説明する。
【0022】
写真シール作成機1は、ボックス状に枠体3で囲繞した撮像空間7を備え、該撮像空間7の正面(図示右側)に筐体9を備えている。
前記撮像空間7の周面には、背面、左側面後方(図示左側)、及び右側面後方に背景板4を備え、左側面手前側及び右側面手前側に出入口カーテン5を備え、天井面に天井板6を備えて、撮像空間7を囲繞している。
なお、上記背景板4、出入口カーテン5、天井板6、及び撮像空間7の床面は、白色塗装して明るい撮像空間7を確保している。
【0023】
右側面後方の前記背景板4の外側には、中央少し上方に紫外線を照射するブラックライト22を備え、該ブラックライト22の点灯スイッチである押下ボタン21をその左下に備える。前記ブラックライト22の下方にはサンプルシールシート25を備えており、前記押下ボタン21が押下されている間はブラックライト22が点灯して、サンプルシールシート25の蛍光部分が発光する。
【0024】
これにより、順番待ちの利用者等が仕上がりイメージを確認することができ、また、この確認時に発光する写真シールを見た他の者に、宣伝する機能も発揮できる。
【0025】
前記筐体9には、正面の鉛直方向中央部に前下がりの傾斜面を形成して該傾斜面にモニタ13を備える。該モニタ13には、タッチパネル14aを重ねて設け、その左右に備えたタッチペン14b,14bと共に入力装置14を構成し、タッチペン14bでタッチパネル14aをタッチさせて、利用者の入力を許容する。
【0026】
前記傾斜面の上方の鉛直面には、中央にデジタルカメラ11を備え、該デジタルカメラ11の左右にストロボ発光する照明装置12,12を配設する。
【0027】
該照明装置12は、正面開放のボックス形状に形成して内面を白色に塗装した反射ボックスと、白色半透明の樹脂材で板状に形成して前記反射ボックスの正面を蓋する拡散板と、内部に備えたストロボ照明装置で構成する。該ストロボ照明装置は照明方向を筐体9の背面側(図示右側)に向けて設定しており、該ストロボ照明装置の照射光は、反射ボックスで反射し拡散板で拡散されて被写体を略均一に照明する。
【0028】
なお、前記ストロボ照明装置には蛍光灯照明装置を併設しており、プレビュー時には蛍光灯照明装置でイメージ確認を許容し、撮像時(シャッタ時)にはストロボ照明装置で十分な光量が得られるように構成している。
【0029】
前記傾斜面の下方の鉛直面には、硬貨の投入を許容するコイン投入口15aを備える。
筐体9の右側面中央部には、筐体9の内部に備えたブラックライト収納排出装置24に収納している小型ブラックライト(特定波長照明装置)を排出するブラックライト排出口24aと、小型ブラックライトの料金の投入を受け付けるコイン投入口16aとを並設する。
【0030】
上記ブラックライト排出口24a及びコイン投入口16aの下方位置には、ブラックライト23を備え、その直下に写真シールシートを排出する写真シール排出口18aを備える。
【0031】
該写真シール排出口18aの内部には、図2の部分拡大図(一部断面図)に示すように、パーソナルコンピュータで構成した制御装置10とその上方に設置したプリンタ18を備える。
【0032】
該プリンタ18は、蛍光インクによる特色印刷、及び通常インクによる通常印刷が可能なインクジェットカラープリンタで構成し、シール紙ユニット30のシール紙32に対して、写真画像に蛍光図形を上書きした蛍光図形付き画像等の印刷を行う。また、シール紙ユニット30をセット可能(着脱可能)に形成しており、背面側にIDタグリーダ/ライタ17を備える。
【0033】
上記蛍光インクには、例えばピーク波長351nmの近紫外線放射(300〜400nm)等の紫外線放射を受けると発光するインクとして、化学組成が「ZnS:Ag」で青色に発光する青蛍光色、化学組成が「ZnS:Cu」で緑色に発光する緑蛍光色、及び化学組成が「ZnS:Mn」で橙色に発光する橙蛍光色の三色を使用する。
【0034】
前記シール紙ユニット30は、ロール状のシール紙32とその側面に備えたIDタグ31で構成し、該IDタグ31は前記IDタグリーダ/ライタ17によるデータの読書きを許容する。なお、前記プリンタ18でシール紙32に画像が印刷されて作成された写真シールシート33は、前記写真シール排出口18aから排出する。
【0035】
以上の構成により、通常の可視光では見えず(若しくは白く少し見える程度)、ブラックライトで照射すると発光する蛍光インクを印刷した写真シールシートを提供することが可能となる。
【0036】
利用者は、サンプルシールシート25で蛍光印刷の使用例をプレイ開始前に知ることができ、完成した写真シールシートはブラックライト23で照明して発光状態を確認ことができる。
【0037】
次に、図3に示す写真シール作成機1の制御回路を示す回路ブロック図と共に、写真シール作成機1の回路構成について説明する。
制御装置10は、CPU,ROM,及びRAMを内蔵して各装置の制御を実行し、該制御装置10に接続して以下の各装置を備える。なお、制御装置10は、記憶装置20に格納したプログラムに従って各処理を実行し、利用者に選択された蛍光アイテムに基づく画像編集処理も実行する。
【0038】
デジタルカメラ11は、制御装置10からの撮像開始信号を受けて撮像を実行し、該撮像時にシャッタのトリガ信号を出力する。該撮像による撮像画像は静止画データで、また撮像前のプレビュー画像は動画データで、それぞれ画像データとして制御装置10に送信する。また設定信号を受信し、設定値の変更等を実行する。
【0039】
照明装置12は、制御装置10からの照明制御信号に従って、ストロボ照明装置のストロボ発光、及び蛍光灯照明装置の連続発光を実行し、撮像処理及び編集処理で利用者を照明する。また上記照明制御信号は、前記デジタルカメラ11が出力したトリガ信号と同期をとった瞬間発光信号も含んでおり、該瞬間発光信号に従ってストロボ照明装置がストロボ発光している間に前記デジタルカメラ11のシャッタが開閉するように構成している。なお、前記蛍光灯照明装置は、白熱灯照明装置で構成しても良い。
【0040】
モニタ13は、液晶ディスプレイで構成しており、制御装置10からのRGB信号に従って、撮像前のプレビュー表示(動画表示)、撮像画像の確認表示(静止画表示)、画像編集時に使用するペンツールやスタンプルール等の通常アイテム,蛍光ペンや蛍光スタンプ等の蛍光アイテム等、必要な画像を表示する。
【0041】
入力装置14は、前述のタッチパネル14a(図1)とタッチペン14bで構成し、利用者にタッチペン14bでタッチされた座標を入力信号として制御装置10に送信する。
【0042】
貨幣処理装置15は、前述のコイン投入口15a(図1)の内部に位置して設けており、該コイン投入口15aから投入された硬貨等のコインの真偽判別及び金種判別を実行する。該真偽判別及び金種判別が正であれば、プレイを開始する起動信号を制御装置10に送信する。
【0043】
貨幣処理装置16は、前述のコイン投入口16a(図1)の内部に位置して設けており、前記貨幣処理装置15と同一の動作を実行する。なお、前記貨幣処理装置15は写真シール作成機1のプレイ用の料金を認識し、上記貨幣処理装置16はブラックライト収納排出装置24で排出する小型ブラックライトの販売料金を認識する。
【0044】
IDタグリーダ/ライタ17は、制御装置10の更新信号に従ってシール紙ユニット30のIDタグ31に印刷残回数などの設定データを記憶させる。また、読出信号として前記IDタグ31に記憶のIDナンバーや印刷残回数などの設定データを制御装置10に送信し、シール紙ユニット30の適否判断を可能にする。これにより、蛍光インクでの印刷に適さない印刷用紙(シール紙32)が使用されることを防止可能にしている。
【0045】
プリンタ18は、制御装置10からプリント画像データ(印刷用画像)を受信し、該プリント画像をシール紙32に印刷して作成した写真シールシート33を排出する。
記憶装置20は、照明光度やプレイ料金等の各種設定データ、及び必要なプログラムを記憶する。
【0046】
押下ボタン21は、利用者に押下されると押下信号を制御装置10に送信する。
ブラックライト22は、制御装置10から照明制御信号を受信し、該信号に従って発光する。これにより、前記押下ボタン21が押下されている間ブラックライト照明を行う。
【0047】
ブラックライト23は、制御装置10から照明制御信号を受信し、該信号に従って発光する。これにより、完成した写真シールシート33の蛍光インクの発光状態を、利用者がその場で確認できるようにしている。
【0048】
以上の回路構成により、照明装置12の照明を得て被写体である利用者をデジタルカメラ11で撮像し、該撮像画像をモニタ13に表示しつつ入力装置14で編集許容し、プリンタ18で印刷した写真シールシート33を提供することができる。前記編集では蛍光アイテムが使用でき、前記印刷では蛍光インクを使用できるため、ブラックライトによる照明で発光する図形等を備えた写真シールシート33を利用者に提供することができる。
【0049】
次に、図4、図5、図6に示す処理フロー図と共に、写真シール作成機1の制御装置10の動作について説明する。
利用者によってコイン投入口15aに所定料金が投入されると(ステップn1)、制御装置10は図5に示すように撮像処理を実行する(ステップn2)。
【0050】
該撮像処理では、デジタルカメラ11で撮影している動画映像をモニタ13にプレビュー表示し(ステップs1)、利用者にポーズ確認を促す。
【0051】
モニタ13には上記プレビュー表示と共にシャッタボタンを表示しており、該シャッタボタンが利用者によってタッチパネル14aでタッチされると(ステップs2)、制御装置10はカウントダウンを開始して該カウントダウンのタイミングでデジタルカメラ11に対してシャッタ信号を出力する(ステップs3)。
【0052】
デジタルカメラ11は該シャッタ信号に従って撮像を実行する(ステップs4)。このとき、デジタルカメラ11からは同期信号を送信し、該同期信号に従って照明装置12がストロボ発光する。
【0053】
制御装置10は、上記撮像でデジタルカメラ11が取得した撮像画像を取り込み(ステップs5)、規定枚数の撮像画像を取得するまでステップs1にリターンする(ステップs6)。
【0054】
このようにして撮像処理が終了すると、図4に示したように、制御装置10は図6に示す編集処理を実行する(ステップn3)。
該編集処理では、図7の画面イメージ図に示すようにモニタ13に編集画面を表示し、タイムアウトとなるまでの間次の処理を実行する(ステップp1)。
【0055】
ブラックライト選択ボタン13dがOFFの場合には(ステップp2)、ノーマルコンテンツでの落書き編集を許容する(ステップp3)。
【0056】
ここで図7の編集画面について説明すると、画面右横に備えた画像切替ボタン13hは、編集対象の画像(撮像画像又は該撮像画像に落書きした編集画像)を縦に並べて配置している。利用者にタッチペン14bでいずれかの編集対象画像がタッチされると、選択された画像を画像編集枠13fに表示し、該画像に対して編集を許容する。
【0057】
該編集は、ペンツール13a、スタンプツール13b、背景ブラシ13c、及びアイテム選択ボタン13e等の利用によって可能とする。
ペンツール13aは、選択された種類(通常やクリスタルや水玉等)で選択された色のペン書込みを許容する。
【0058】
スタンプツール13bは、あらかじめ用意した各種類のスタンプ(絵柄)のタッチされた位置への貼り付けを許容する。なお、このスタンプとしては、タッチされつづけることで大きさや絵柄を順次若しくは連続的に変更し、離された瞬間の絵柄をスタンプする「ふうせん回転」や、タッチペンでなぞられた分だけその軌跡に合わせて伸びた画像がスタンプできる「のびのび」等、特殊効果を備えたスタンプが存在する。
【0059】
アイテム選択ボタン13eは、上記ペンツール13aやスタンプツール13bの各種類で使用できる色や模様を利用者が選択可能に表示する。また、背景ブラシ13cを使用してクロマキー合成する色や絵柄の選択も許容する。
【0060】
前記ステップp2で利用者にブラックライト選択ボタン13dがタッチされてONとなった場合には、ブラックライト専用コンテンツを実行する(ステップp4)。
【0061】
該ブラックライト専用コンテンツでは、前記ブラックライト選択ボタン13dがONとされることで、ブラックライトで可視状態となる蛍光インクで印刷する部分を非表示から表示に切替える。該切替えによって、上述のペンツール13a、スタンプツール13b、アイテム選択ボタン13e、及び背景ブラシ13cで蛍光アイテムが使用できるようになる。
【0062】
すなわち、ペンツール13aでは蛍光色でのペン書込みが実行でき、スタンプツール13bでは蛍光スタンプの貼り付けが可能となり、背景ブラシ13cでは蛍光色の背景が選択できるようになり、アイテム選択ボタン13eでは使用する蛍光色の色(青、緑、橙)や模様等を選択できるようになる。
【0063】
このようにして蛍光アイテムでの落書き編集が実行されると、図8の画面イメージ図に示すように蛍光落書き13gが表示される。
【0064】
これらの機能によって通常色や蛍光色での落書き編集を許容し、落書き終了ボタン13iがタッチされるまではステップp1にリターンして編集処理を継続すする(ステップp5)。前記ステップp2でブラックライト選択ボタン13dが再度OFFにされると、図7に陰線で示したように蛍光落書き13gが不可視の状態となる。
【0065】
このように、ノーマルコンテンツとブラックライト専用コンテンツを切替えて編集を許容することで、照明条件の違いによる表示情報の違いを確認しながら編集することができる。
前記ステップp1でタイムアウトとなるか、前記ステップp5で落書き終了ボタン13iがタッチされると、編集処理を終了する。
【0066】
編集処理が終了すると、図4に示したように、制御装置10は印刷を実行する(ステップn4)。該印刷では、上述の編集処理で完成した各編集画像、すなわち画像切替ボタン13h(図7)に表示されていた各編集対象画像に対して、編集を終えた若しくは編集しなかった画像を配置し合体した印刷用画像をプリンタ18で印刷する。このとき、ノーマルコンテンツの絵柄を通常インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインク)で印刷し、その上にブラックライト専用コンテンツの絵柄(蛍光色で描かれた部分)を蛍光インク(青発光、緑発光、橙発光の3色の蛍光インク)で重ねて印刷する。
【0067】
印刷して完成した写真シールシート33は、蛍光インクが印刷された部分は通常インクと蛍光インクの2層構造となり、これを写真シール排出口18(図1)から排出する(ステップn5)。
【0068】
以上の動作により、図9及び図10に示すような写真シールシート33を提供することができる。ブラックライトがなければ、図9に示したように普通の写真シールシートに見え、ブラックライト23(図1)等でブラックライトを当てると、図10に示したように蛍光インクが発光し、隠れていた情報が現れる。
【0069】
これにより、利用者が秘密の言葉を蛍光色で書いておく、ひげやメガネ等のちょっとしたいたずら書きを蛍光色でわからないように書いておくといったことができ、ブラックライトを設置しているボーリング場やカラオケボックスなどで突然文字や絵が発光し、友人を驚かすといったことが可能となる。
【0070】
また、写真シール作成機1をプレイしようとして並んで順番待ちしている間に、押下ボタン21(図1)を押下してブラックライト22を点灯し、以前に作成した蛍光色有りの写真シールシート33を友人と見せ合うこともできる。これにより、待ち時間が退屈でなくなり、待ち時間を含めて総合的に利用者の満足度を向上させることができる。
【0071】
図3と共に説明した貨幣処理装置16及びブラックライト収納排出装置24については、上述の写真シール作成機1のプレイとは別処理で実行する。すなわち、いつのタイミングでもコイン投入口16aに所定料金が投入されれば、ブラックライト収納排出装置24から図11の(A)の正面図に示す小型ブラックライト40を排出する。
【0072】
該小型ブラックライト40は、携帯電話のストラップとなっており、図示するように紐部41の先端を携帯電話に結びつけることができるように形成している。小型ブラックライト40の本体部には、中央に押下ボタン42(スイッチ手段)を備え、下端に紫外線発光部43を備える。
【0073】
小型ブラックライト40の内部には電池を備えており、押下ボタン42が押下されてスイッチONとなっている間、紫外線発光部43が紫外線を照射する。
以上の構成により、利用者はどこでもブラックライト照明を行って写真シールシート33の蛍光色部分を発光させることができる。
【0074】
前記小型ブラックライト40を携帯電話のアンテナ部として形成する場合には、図11の(B)に示すように、紫外線発光部43を先端に設けると良い。この場合は、特定周波数を受信したときに発光するように構成すれば、利用者の意図とは別に、携帯電話の着信時や発信時等にブラックライト照明を行うことができる。
【0075】
これにより、例えば携帯電話に写真シールシート33の一枚である写真シール34を貼り付けた場合に、ブラックライト照明は光っていることが見えないため、着信があるとアンテナ部ではなく写真シール34が光るという意外な面白さを提供することができる。
【0076】
また、例えば撮像画像の一枚(すなわち写真シール34の一枚)に一文字(あるいは複数文字)を蛍光色で描き、複数の撮像画像を並べてメッセージを完成させるように編集すれば、新しい楽しみ方を提供することができる。すなわち、例えば複数枚の写真シール34を蛍光色のメッセージを埋め込んで並べた写真シールカードを作成し、これと共に小型ブラックライト40を友人にプレゼントすれば、写真が見たいときには図12の平面図に示すように通常光で各写真シール34の写真を見、メッセージが見たいときは図13の平面図に示すように小型ブラックライト40を発光させてメッセージを読むといったことができる。
【0077】
これによれば、メッセージカードと写真シールカードを1枚で兼用し、しかもメッセージを記入する余白を取らずに済み、カード全体に写真シール34を貼り付けることが可能となる。
【0078】
このように複数の写真シール34でのメッセージ作成を容易ならしめるために、上述した編集処理で、写真シール34を印刷用に配置した印刷用画像を表示し、該印刷用画像全体に蛍光色でメッセージや図形を描ける処理を付加して、各写真シール34にまたがって、写真シールシート33全体に一連のメッセージや絵柄等の情報を描けるように構成しても良い。
これにより、写真シールシート33そのものをメッセージカードとして利用することも可能となり、写真シール34の応用範囲が飛躍的に向上する。
【0079】
またこの場合、写真シールシート33全体のイメージを編集処理でモニタ13に表示し、写真シール34の配置を自由に選択可能に構成しても良い。この場合は、ドラッグ&ドロップや、配置する画像をタッチ選択して配置する位置をタッチ指定する操作や、配置する位置をタッチ指定して配置する画像をタッチ選択する操作で配置を決定できる配置決定処理を設定すると良い。
【0080】
該配置決定処理では、位置関係のみならず、各画像の画像サイズ、角度を自由に決定可能に構成しても良く、さらに自由な形にトリミング可能に構成しても良い。これにより、自由な大きさ、位置、向きに複数の編集画像(1枚の撮像画像に対して編集した画像)を配置し、かつ各編集画像にまたがってメッセージ等の情報を蛍光色若しくは通常色で書込むことが可能となる。
【0081】
また別の方法として、各撮像画像に対する個別の編集処理を設けず、撮像画像を配置した後に全体画像に対して編集処理を許容する、あるいは撮像画像の配置と編集処理を同時に行うように構成しても良い。これにより、直接印刷用画像を編集することができ、編集時間を短縮することができる。
【0082】
これら印刷用画像に編集を許容する場合には、各撮像画像(編集対象画像)が良く見えるように、部分拡大、縮小機能を備えても良い。これにより、印刷用画像全体に対する編集と、後に写真シール34として切り取る個々の画像の編集を効率よく行うことができる。
【0083】
なお、以上の実施形態では紫外線照射で発光する蛍光インクを使用したが、明るいところで蓄光し暗いところで発光する蓄光インクを使用しても良い。この場合は、昼間や明るい部屋では普通の写真シール34に見え、夜になったときや部屋の電気を消したときに蓄光インクで印刷した部分が発光し、利用者はブラックライト等を購入せずとも、普通にある施設を利用して発光/不可視を楽しむことができる。
【0084】
また、蛍光インクと共に蓄光インクを利用し、通常画像、蛍光画像、及び蓄光画像の3層構造で写真シールシート33を提供しても良い。この場合は、図14の発光イメージ図に示すように、通常の可視光が十分にあたっている状態、つまり昼間の野外や明るい部屋では、蛍光インクや蓄光インクが透明のため(C)に示すように通常の画像が見える。
【0085】
ここにブラックライトを照射すると、(D)に示すように蛍光インクが発光し、通常の画像の上に蛍光色が発光した画像が見えるようになる。
【0086】
夜になった場合や部屋の電気を消した場合には、(E)に示すように蓄光インクが発光した画像が見えるようになる。このときは、通常の画像は周りが暗いため良く見えず、蓄光インクばかりが目立つ画像となる。
【0087】
このため、(E)に示したように顔部分に蓄光インクを薄く印刷するように編集し、利用者の周りが発光するようにクロマキー合成を利用して利用者の周りをなぞって印刷するように編集し、人魂の蛍光スタンプを配置して、部屋の電気を消して友人を驚かせるといったことが可能となる。
【0088】
このように、写真シール34で多種多様な演出を行うことが可能となり、利用者は取得した写真シール34の表示状態を変化させ、何度でも楽しむことができ、写真シール34の価値を高めることができる。
【0089】
また、蛍光インクは一色、又は3色以外の複数色で構成しても良く、発光インクのみで印刷可能に構成しても良い。発光インクのみで印刷した場合には、真っ白な写真シール34にブラックライトを照射すると、突然写真や絵柄や文字が浮かび上がるため、意外な面白さを提供することができる。
【0090】
また、編集処理では、指定された点を中心に所定の色域の範囲(例えばRGBの各色の誤差が所定ポイント以内の範囲等)を自動選択し、該選択範囲内に蛍光色を印刷するように指定することや、該選択範囲内をモノクロにした場合のトーンに従って濃度差のある蛍光印刷を実行することを可能に構成しても良い。この場合は、ブラックライトの照射で人物の写真画像が幽霊のように発光して浮かび上がるため、より面白みのある写真シール34を作成することが可能となる。
【0091】
また、撮像は一度のシャッタボタン押下で複数回撮像する連続撮像を採用しても良い。これにより、撮像時間を短縮して多数の撮像画像を得ることができる。
【0092】
また、例えばUSBケーブルやIEEEケーブル等のデータ取込インターフェースを筐体9の正面側に備え、個人用のデジタルカメラやノートパソコン、携帯電話やPDA等から前記編集処理で使用する画像を取り込み可能に構成しても良い。これにより、例えば過去に撮像したお気に入りの写真画像を使用する、ペットの写真画像を使用する、あるいは、風景写真や花柄イラストを利用する等、利用者が自由な素材画像を利用して編集処理を行うことを可能にでき、利用者の満足度を向上させることができる。
【0093】
また、筐体9の背面側に編集空間を設け、編集用のモニタとタッチパネルを筐体9の背面側に備えて、撮像処理と編集処理とを撮像空間7と編集空間とに分けて処理するように構成しても良い。この場合は、1の利用者が撮像処理を終了すると、編集処理中に次の利用者に撮像処理を許容する2重接客ができる。これにより、写真シール作成機1の回転率を向上する、プレイ時間を長く設定する、あるいは適度に回転率を向上させると共に適度にプレイ時間を長く設定する等、売上増加と利用者の満足度の向上を図ることができる。
【0094】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の写真シール作成装置は、実施形態の写真シール作成機1に対応し、
以下同様に、
撮像手段は、デジタルカメラ11に対応し
編集手段は、入力装置14に対応し
印刷手段は、プリンタ18に対応し
発光図形指定処理は、ステップp4に対応し、
印料は、蛍光インク及び通常インクに対応し、
蛍光印料は、蛍光インクに対応し
他の取得手段は、データ取込インターフェースに対応し、
取得画像は、素材画像に対応し、
編集対象画像は、撮像画像及び素材画像に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真シール作成機の外観を示す斜視図。
【図2】写真シール作成機の内部を示す部分拡大図(一部断面図)。
【図3】写真シール作成機の制御回路を示すブロック図。
【図4】写真シール作成機の制御装置の全体動作を示す処理フロー図。
【図5】写真シール作成機の制御装置の撮像処理動作を示す処理フロー図。
【図6】写真シール作成機の制御装置の編集処理動作を示す処理フロー図。
【図7】モニタに表示する非蛍光画面のイメージ図。
【図8】モニタに表示する蛍光画面のイメージ図。
【図9】写真シールシートの非発光時の平面図。
【図10】写真シールシートの発光時の平面図。
【図11】小型ブラックライトの平面を示す説明図。
【図12】写真シールカードの非発光時の平面図。
【図13】写真シールカードの発光時の平面図。
【図14】発光イメージの説明図。
【符号の説明】
1…写真シール作成機
11…デジタルカメラ
13…モニタ
13d…ブラックライト選択ボタン
14…入力装置
17…IDタグリーダ/ライタ
18…プリンタ
30…シール紙ユニット
31…IDタグ
32…シール紙

Claims (6)

  1. 撮像空間内の一以上の被写体を撮像手段で撮像して撮像画像を作成する撮像処理を許容し、
    該撮像画像、又は/及び他の取得手段で取得の取得画像等の編集対象画像を、表示手段で表示して、利用者が編集手段で編集して編集画像を作成する編集処理を許容し、
    所定の画像を印刷用画像として印刷手段で印刷媒体に印刷する写真シール作成方法であって、
    前記印刷手段での印刷に使用する印料の少なくとも一部に、ブラックライトで発光して可視状態となる蛍光印料を使用すると共に、
    前記編集処理において、前記編集対象画像の前記蛍光印料による印刷部分を表示と非表示とに切替え許容する
    写真シール作成方法。
  2. 前記編集手段に発光図形指定処理を設定し、前記蛍光印料で印刷する図形の指定を許容する
    請求項1記載の写真シール作成方法。
  3. 前記蛍光印料による印刷部分を表示に切替えることにより、前記編集手段での前記蛍光印料による印刷部分の編集を許容する
    請求項1又は2記載の写真シール作成方法。
  4. 撮像空間内の一以上の被写体を撮像手段で撮像して撮像画像を作成する撮像処理を許容し、
    該撮像画像、又は/及び他の取得手段で取得の取得画像等の編集対象画像を、表示手段で表示して、利用者が編集手段で編集して編集画像を作成する編集処理を許容し、
    所定の画像を印刷用画像として印刷手段で印刷媒体に印刷する写真シール作成装置であって、
    前記印刷手段での印刷に使用する印料の少なくとも一部を、ブラックライトで発光して可視状態となる蛍光印料で構成すると共に、
    前記編集処理において、前記編集対象画像の前記蛍光印料による印刷部分を表示と非表示とに切替え可能に構成した
    写真シール作成装置。
  5. 前記編集手段に、前記蛍光印料で印刷する図形の指定を許容する発光図形指定処理を設定した
    請求項4記載の写真シール作成装置。
  6. 前記蛍光印料による印刷部分を表示に切替えることにより、前記編集手段での前記蛍光印料による印刷部分の編集を許容する
    請求項4又は5記載の写真シール作成装置。
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