JP4673385B2 - トラクタにおけるブレーキランプの点灯操作構造 - Google Patents
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Description
特許文献1には明示されていないが、この構造のものには主ブレーキペダルの操作系に主ブレーキペダルの踏み込み操作に連係して入り作動して車体後部に設けたブレーキランプを点灯させるブレーキスイッチが備えられている。しかし、この構造のものでは、キースイッチをオンした状態で駐車ブレーキペダルを踏み操作したときには、主ブレーキペダルを含む主ブレーキペダルの操作系が一緒に作動してブレーキランプが点灯する不都合がある。
本発明の第1の特徴は、トラクタ走行機体の運転部に、同じブレーキ装置に対して第1連係機構を介して連係させた主ブレーキペダル及び第2連係機構を介して連係させた駐車ブレーキペダルを設け、前記主ブレーキペダル及び駐車ブレーキペダルはそれぞれ独立して踏み込み操作することにより前記ブレーキ装置を各別に制動状態に操作するように構成するとともに、前記第1連係機構に対してのみ当該第1連係機構の作動によりブレーキランプを点消灯させるブレーキスイッチを連係させ、前記駐車ブレーキペダルの踏み込み及び戻し操作では前記ブレーキランプを点消灯させないで、前記主ブレーキペダルの踏み込み操作により前記ブレーキスイッチが入り作動して前記ブレーキランプを点灯させ、前記主ブレーキペダルの戻し操作で前記ブレーキスイッチが切り作動して前記ブレーキランプを消灯させるように構成し、
前記ブレーキ装置を操作する操作アームにブラケットを設けて、このブラケットに前後に貫通する2つの貫通穴を形成し、前記2つの貫通穴のうちの一方の貫通穴に前記第1連係機構を構成する第1ロッドの後端側を挿通して、前記ブラケットの後側に位置する前記第1ロッドの後端部に第1接当部を連結し、前記2つの貫通穴のうちの他方の貫通穴に前記第2連係機構を構成する第2ロッドの後端側を挿通して、前記ブラケットの後側に位置する前記第2ロッドの後端部に第2接当部を連結し、
前記主ブレーキペダルを踏み込み操作して前記第1ロッドを引き操作したときには、前記他方の貫通穴による融通によって前記駐車ブレーキペダルを作動させないで、前記第1接当部を介して前記操作アームを揺動させて前記ブレーキ装置を制動作動させるとともに、前記ブレーキスイッチが作動してブレーキランプを点灯させ、且つ、前記駐車ブレーキペダルを踏み込み操作して前記第2ロッドを引き操作したときには、前記一方の貫通穴による融通によって前記主ブレーキペダルを作動させないで、前記第2接当部を介して前記操作アームを揺動させて前記ブレーキ装置を制動作動させるように構成した点にある。
本発明の第1特徴によると、主ブレーキペダルを踏んだときには、ブレーキランプが点灯するから、後続の車両の運転者に停止することを知らせることができながら、駐車ブレーキペダルを操作して同じブレーキ装置を駐車ブレーキとして使用するときにはブレーキランプが点灯しない。
従って、本発明の第1特徴によると、キースイッチをオンした状態で長時間駐車ブレーキペダルを踏み込み操作した姿勢の状態で放置した場合であっても、ブレーキランプが点き放しになるのを防止することができる。
本発明の第1特徴によると、主ブレーキペダルを踏み込み操作しているときは駐車ブレーキペダルを作動させず、駐車ブレーキペダルを踏み込み操作しているときには主ブレーキペダルを作動させないでブレーキ装置を制動作動させることができるから、特に駐車ブレーキペダルを単独操作するときは、従来構造のものに比べて、駐車ブレーキペダルの操作が軽く行え、又駐車ブレーキペダルの戻し操作時に主ブレーキペダルの急激な復帰による衝撃音を発生させることもない。
又、主ブレーキペダルを踏んだ状態で駐車ブレーキペダルを踏み操作することもでき、この場合は駐車ブレーキペダルの操作が軽く行うことができる。
そして、本来の主ブレーキペダルの操作によって制動するブレーキ装置を、駐車ブレーキペダルを操作して駐車ブレーキとして使用するときには、ブレーキランプは点灯しない。
本発明の第1特徴によると、駐車ブレーキペダルの操作が容易簡単な上に軽く行える。特に主ブレーキペダルを操作して停車した直後に主ブレーキペダルを踏みながら駐車ブレーキペダルを操作することで、簡単確実にしかも軽い操作で楽に駐車ブレーキ操作を行うことができる。本来の主ブレーキペダルの操作によって制動するブレーキ装置を、駐車ブレーキとして使用したときには、長時間駐車ブレーキペダルを踏み込み操作した姿勢の状態であってもブレーキランプが点き放しになることがない。
本発明の第2特徴は、第1特徴の発明において、前記ブレーキスイッチをミッションケースの側部に固定し、前記ブレーキスイッチを押圧操作するスイッチ操作用ブラケットを前記第1ロッドの前後中間部に固定し、前記第1ロッドの押し引き操作により前記スイッチ操作用ブラケットを介して前記ブレーキスイッチが操作されるように構成した点にある。
本発明の第3特徴は、第1または第2特徴の発明において、前記主ブレーキペダルをステップフロアにおける運転座席を中心とした前部の右側に配置し、主クラッチ用の主クラッチペダルをステップフロアにおける運転座席を中心とした前部の左側に配置し、前記駐車ブレーキペダルを前記主クラッチペダルの後方に配置した点にある。
トラクタにおいては左からの乗り降りが普通になっている。中型機では、右側に多くの操作レバーが配置されており、右からの乗り降りが左側の乗り降りに比べて行い難い。特にミッドマウント型のモアを備えたトラクタでは、右にディスチャージ口があり、右からの乗り降りが行い難い。
本発明の第3特徴によると、駐車ブレーキペダルを座席近傍の左側下方に設けてあるから、乗り降りのときに駐車ブレーキペダルの突出具合を目視でき、駐車ブレーキ操作のし忘れがあれば気づきやすく、操作忘れがあれば降車時に行える。
又、降車した状態のままでも手動操作で簡単に制動並びに制動解除の駐車ブレーキ操作を行うことができる。
本発明の第3特徴によると、降車時に駐車ブレーキ操作忘れを少なくすることができ、降車した状態で駐車ブレーキ操作をするときに、駐車ブレーキペダルの踏み面の位置を考える煩わしさもなく、簡単容易に制動並びに制動解除の駐車ブレーキ操作を行える利点がある。
本発明の第4特徴は、第1〜第3特徴のいずれかの発明において、前記主ブレーキペダルは左右一対のサイドブレーキペダルからなり、前記ブレーキ装置は前記左右一対の各サイドブレーキペダルに対して各別に連係された左サイドブレーキ装置と右サイドブレーキ装置からなり、前記ブレーキスイッチは左右のサイドブレーキペダルの操作系における少なくとも左右いずれか一方に設け、当該サイドブレーキペダルの踏み込み及び戻し操作に連係して前記ブレーキランプを点消灯させるように構成した点にある。
本発明の第4特徴によると、左右のサイドブレーキペダルを単独で踏み込み操作は路上走行では使用されず、トラクタによる芝刈りや農作業などの作業中に行われるものであるから、左右一方のサイドブレーキペダルを操作する作業中に変則的に一方のサイドブレーキペダルを踏んだときだけ点灯するようにしておいても、又左右いずれかを操作したときに点灯するようにしておいても差し支えない。
従って、本発明の第4特徴によると、好みに応じて又は必要に応じて適宜ブレーキスイッチを設けるだけでよい。
駐車ブレーキペダル8による踏み込みの繰り返しだけで、左右のサイドブレーキ装置3a,3bの制動・制動解除を行う係合離脱機構を本発明ではペダル踏み込み式制動解除切換え機構と呼称する。
ブレーキスイッチ72は左右のサイドブレーキペダル5a,5bの操作系における少なくとも左右いずれか一方、即ち、上記実施形態とは逆に右の第1ロッド33に対してのみ設けてもよく、又、左右の第1ロッド33に設けたブレーキスイッチ72を並列回路で接続してもよい。
2 ステップフロア
3 ブレーキ装置
3a 左サイドブレーキ装置
3b 右サイドブレーキ装置
4 第1連係機構
5 主ブレーキペダル
5a 左サイドブレーキペダル
5b 右サイドブレーキペダル
7 第2連係機構
8 駐車ブレーキペダル
12 主クラッチペダル
23 ミッションケース
31 操作アーム
33 第1ロッド
63 第2ロッド
65 ブラケット
66 スペーサ(第1接当部)
67 スペーサ(第2接当部)
71 ブレーキランプ
72 ブレーキスイッチ
73 ブラケット(スイッチ操作用ブラケット)
A 運転部
Claims (4)
- トラクタ走行機体の運転部に、同じブレーキ装置に対して第1連係機構を介して連係させた主ブレーキペダル及び第2連係機構を介して連係させた駐車ブレーキペダルを設け、前記主ブレーキペダル及び駐車ブレーキペダルはそれぞれ独立して踏み込み操作することにより前記ブレーキ装置を各別に制動状態に操作するように構成するとともに、前記第1連係機構に対してのみ当該第1連係機構の作動によりブレーキランプを点消灯させるブレーキスイッチを連係させ、前記駐車ブレーキペダルの踏み込み及び戻し操作では前記ブレーキランプを点消灯させないで、前記主ブレーキペダルの踏み込み操作により前記ブレーキスイッチが入り作動して前記ブレーキランプを点灯させ、前記主ブレーキペダルの戻し操作で前記ブレーキスイッチが切り作動して前記ブレーキランプを消灯させるように構成し、
前記ブレーキ装置を操作する操作アームにブラケットを設けて、このブラケットに前後に貫通する2つの貫通穴を形成し、前記2つの貫通穴のうちの一方の貫通穴に前記第1連係機構を構成する第1ロッドの後端側を挿通して、前記ブラケットの後側に位置する前記第1ロッドの後端部に第1接当部を連結し、前記2つの貫通穴のうちの他方の貫通穴に前記第2連係機構を構成する第2ロッドの後端側を挿通して、前記ブラケットの後側に位置する前記第2ロッドの後端部に第2接当部を連結し、
前記主ブレーキペダルを踏み込み操作して前記第1ロッドを引き操作したときには、前記他方の貫通穴による融通によって前記駐車ブレーキペダルを作動させないで、前記第1接当部を介して前記操作アームを揺動させて前記ブレーキ装置を制動作動させるとともに、前記ブレーキスイッチが作動してブレーキランプを点灯させ、且つ、前記駐車ブレーキペダルを踏み込み操作して前記第2ロッドを引き操作したときには、前記一方の貫通穴による融通によって前記主ブレーキペダルを作動させないで、前記第2接当部を介して前記操作アームを揺動させて前記ブレーキ装置を制動作動させるように構成してあるトラクタにおけるブレーキランプの点灯操作構造。 - 前記ブレーキスイッチをミッションケースの側部に固定し、前記ブレーキスイッチを押圧操作するスイッチ操作用ブラケットを前記第1ロッドの前後中間部に固定し、前記第1ロッドの押し引き操作により前記スイッチ操作用ブラケットを介して前記ブレーキスイッチが操作されるように構成してある請求項1記載のトラクタにおけるブレーキランプの点灯操作構造。
- 前記主ブレーキペダルをステップフロアにおける運転座席を中心とした前部の右側に配置し、主クラッチ用の主クラッチペダルをステップフロアにおける運転座席を中心とした前部の左側に配置し、前記駐車ブレーキペダルを前記主クラッチペダルの後方に配置してある請求項1または2記載のトラクタにおけるブレーキランプの点灯操作構造。
- 前記主ブレーキペダルは左右一対のサイドブレーキペダルからなり、前記ブレーキ装置は前記左右一対の各サイドブレーキペダルに対して各別に連係された左サイドブレーキ装置と右サイドブレーキ装置からなり、前記ブレーキスイッチは左右のサイドブレーキペダルの操作系における少なくとも左右いずれか一方に設け、当該サイドブレーキペダルの踏み込み及び戻し操作に連係して前記ブレーキランプを点消灯させるように構成してある請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のトラクタにおけるブレーキランプの点灯操作構造。
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