JP2017039339A - 作業車輌 - Google Patents

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内田 直樹
Naoki Uchida
直樹 内田
勇介 佐々木
Yusuke Sasaki
勇介 佐々木
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Abstract

【課題】左右ブレーキペダルの連結によって得られる左右後輪の同時制動による機体の停止操作と、連結解除によって得られる後輪の独立制動による機体の旋回操作を可能にする作業車輌1において、左右後輪12の独立した制動操作を行った後、連結具50を左右ブレーキペダル18、19の連結状態に確実に復帰させて、不測な急旋回による事故等を未然に防止する作業車輌を提供する。【解決手段】左右ブレーキペダル18、19の一方に連結具50を、また、他方に凹部49aを備えるストッパ49を設け、この連結具50のストッパ凹部49aへの係脱により、左右ブレーキペダル18、19の連結・解除状態を得るように構成すると共に、連結具50とストッパ49には硬質ピン55、51、52を夫々設け、連結具50をストッパ凹部49aに係合させるに際し、硬質ピン55、51、52は互いに略直交して接当し、連結具50をストッパ49の凹部49aまで案内する。【選択図】図4

Description

本発明は、トラクタや乗用型田植機等の作業車輌に関し、詳しくは左右のブレーキペダルを連結した状態と連結を解除した状態に切替える作業車輌の制動装置に関する。
トラクタや乗用型田植機等の作業車輌においては、操縦部に左右のブレーキペダルを設け、これら左右何れか一方のブレーキペダルを踏み込むことによって、その側の後輪を制動して機体の急旋回(小回り旋回)を行わせ、それにより枕地を減らした能率的な作業を行えるようにしている。また、湿田等の軟弱地で一方の後輪が空転して機体がスタックしそうなときに、空転する側の後輪を制動して他側の後輪に駆動力を与えて軟弱地から脱出するといった使用方法も知られている。
さらに、路上で高速で移動走行する際に左右何れか一方のブレーキペダルのみを誤って踏み込むと、機体が急旋回して最悪の場合、車体が転倒するといった事故を起こす虞がある。そのため、路上走行等では左右のブレーキペダルを連結具によって連結しておき、一方のブレーキペダルのみを踏み込んでも他方のブレーキペダルも踏み込まれるようにして、これを防止するようにしている(特許文献1参照。)。
そして、近年、前述の路上走行時等における左右ブレーキペダルの連結具のかけ忘れを防止して作業車輌の安全性をより高めるために、常時は左右ブレーキペダルを連結状態にしておき、真に作業者が必要と判断して意図的に操作を行った場合にのみペダルの連結状態を解除する方式の制動装置が開発されている(特許文献2参照。)。
特開平10−114261号公報 特開2013−141833号公報
而して、前述の特許文献1や特許文献2に記載の制動装置は、左右のブレーキペダルに凹部を備えるストッパと連結具を設け、このストッパの凹部から連結具を離脱させた連結解除状態でブレーキペダルを踏み込むと、左右後輪の独立した制動操作を行うことができる。また、特許文献2ではストッパにガイド部を設け、ブレーキペダルの踏み込み操作を終了すると、連結具がガイド部に案内されてストッパの凹部に嵌入し、左右のブレーキペダルが連結状態に復帰する。
そして、上記特許文献2のガイド部は、左右後輪の独立した制動操作を行った後、ブレーキペダル及び解除ペダルの踏み込みを解除した時に、左右のブレーキペダルの作動量の相違(ずれ)によって、自動的に連結状態に戻される連結具がストッパの端面等に阻止されて、ストッパの凹部に戻らないという不具合を解消するうえで必要不可欠な技術的事項である。即ち、連結具がストッパの凹部にうまく嵌入しないと、左右後輪の連動した制動状態が得られず、前述の事故を引き起こし兼ねない。
一方、このようにストッパにガイド部を設ける場合、一般に連結具やストッパは鋼板や棒鋼、形鋼などの形状で広く普及している一般構造用圧延鋼材(加工性のよさや汎用性の高さ、安価な点などが特長)を例えば、レーザーカットして製作することが多い。しかし、その場合には、連結具やストッパの機械的な硬度が、機械構造用炭素鋼材を焼き入れしたものに比較して低く、また、特別に研磨等を行わなければ表面粗さも荒いため摩擦係数が高くなる。
そのため、連結具やストッパを摩擦係数が高い材料を用いて製作すると、連結具がガイド部に接当してストッパの凹部に向けて摺動する際に摩擦抵抗を受けてストッパの凹部に円滑に嵌入しない虞がある。即ち、連結具はその戻しスプリングの付勢力によってガイド部に押し付けられる。また、連結具は踏み込んだブレーキペダルがその戻しスプリングによって踏み込み前の位置に戻る付勢力によってストッパの凹部に向けて摺動される。
しかし、ブレーキペダルの戻しスプリングの付勢力は、ブレーキペダルが踏み込み前の位置に戻るに連れてスプリングが縮んで弱くなり、そこで、摺動面の摩擦力が上回ればブレーキペダルが踏み込み前の位置に戻らず、また、連結具がストッパの凹部に嵌入しないことになる。さらに、ブレーキペダルの踏み込みを解除する際、例えば、踏み込み前の位置に戻る直前までペダルに足を添えていた場合には、そこからの静止摩擦に抗する大きな付勢力を必要として、ブレーキペダルを勢いよく開放する場合より、上記現象が生ずる確率が高くなる。
しかも、ガイド部をブレーキペダルの回動軸を中心とする円弧状に形成すれば、これに接当して摺動する際の連結具の戻しスプリングの付勢力が変化せず一定となるが、例えば、特許文献2の図7の(B)に示されるように、ガイド部を直線状に形成して連結具がストッパの凹部に嵌入する直前の傾斜が上りとなると、連結具の戻しスプリングの付勢力がストッパの凹部の直前で大きくなって摩擦力が増大し、その結果、ブレーキペダルが踏み込み前の位置に戻らない確立が高くなる。そして、長年の使用による摩耗と接当による衝撃によって摺動面に局部的な引っ掛りを生ずると、連結具が連結状態に戻らない確率が高くなる。
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑み、左右のブレーキペダルを連結した状態と連結を解除した状態に切替える連結具と、連結具の解除を行う解除機構を設け、左右ブレーキペダルの連結によって得られる左右後輪の同時制動による機体の停止操作と、連結解除によって得られる後輪の独立制動による機体の旋回操作を可能にする作業車輌において、左右後輪の独立した制動操作を行った後、連結具を左右ブレーキペダルの連結状態に確実に復帰させて、不測な急旋回による事故等を未然に防止する作業車輌を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため第1に、左右のブレーキペダルを連結した状態と連結を解除した状態に切替える連結具と、連結具の解除を行う解除機構を設け、左右ブレーキペダルの連結によって得られる左右後輪の同時制動による機体の停止操作と、連結解除によって得られる後輪の独立制動による機体の旋回操作を可能にする作業車輌において、前記左右のブレーキペダルの一方に連結具を、また、他方に凹部を備えるストッパを設け、この連結具のストッパ凹部への係脱によって、左右ブレーキペダルの連結・解除状態を得るように構成すると共に、上記連結具とストッパには硬質ピンを夫々設け、前記連結具をストッパ凹部に係合させるに際して、該硬質ピンは互いに略直交して接当し、前記連結具をストッパの凹部まで案内することを特徴とする。
また、本発明は、第2に、前記連結具とストッパに硬質ピンを夫々溶接して設けることを特徴する。さらに、本発明は、第3に、前記連結具の下面とストッパの上面に硬質ピンを夫々溶接して設けることを特徴する。
本発明の作業車輌によれば、左右のブレーキペダルの一方に連結具を、また、他方に凹部を備えるストッパを設け、この連結具のストッパ凹部への係脱によって、左右ブレーキペダルの連結・解除状態を得るように構成すると共に、上記連結具とストッパには硬質ピンを夫々設け、前記連結具をストッパ凹部に係合させるに際して、該硬質ピンは互いに略直交して接当し、前記連結具をストッパの凹部まで案内するから、左右後輪の独立した制動操作を行った後の連結具の連結状態への戻り不良を防止して、不測な急旋回による事故等を未然に防止することができる。
また、硬質ピンは、例えば機械構造用炭素鋼を焼き入れしたピンを用いて表面が滑らかで機械的に硬いものを使用するから摩擦係数が低く、且つ衝撃にも強く耐摩耗性に優れるから、硬質ピン同士の摺動によって連結具をストッパの凹部まで確実に案内することができる。一方、連結具とストッパは、例えば加工性のよい安価な一般構造用圧延鋼材をレーザーカットして製作することができるから、制動装置の製造コストを低減することができる。
さらに、連結具とストッパに硬質ピンを夫々溶接して設けると、従来の連結具とストッパをよりコンパクトに形成してそのまま使用することができ、また、硬質ピンの連結具とストッパへの組み付け工数が不要となる他、部品点数を減らして部品管理費用を低減することができる。さらに、硬質ピンの連結具とストッパへの取付精度が上がり、制動装置の品質を向上させることができる。
そして、連結具の下面とストッパの上面に硬質ピンを夫々溶接して設けると、連結機構の幅を従来の幅と同様な狭幅にすることができるから、連結具に解除機構を連繋する際にも支障がなく、全体に連結機構をコンパクトに纏めることができて見映えも向上させることができる。
トラクタの側面図である。 操縦部の斜視図である。 制動装置の斜視図である。 左右ブレーキペダルの取付け状態を示す斜視図である。 連結具とストッパに設けた硬質ピンの摺動状態を示す側面図である。 左ブレーキペダルを示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。 右ブレーキペダルを示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように作業車輌としてのトラクタ1は、前方からエンジン2、トランスミッションケース(フロント)3、トランスミッションケース(リヤ)4等を一体的に連結して車体を構成する。また、車体の前部側には、エンジン2、バッテリ、及びラジエータ等を覆うボンネット5を設け、ボンネット5は後部に設けたヒンジを介して前部側を開閉自在に構成する。なお、ボンネット5の前部にはアッパグリル6、ヘッドライト7、及びロアグリル8を設ける。
さらに、エンジン2に固定して前方に延びるフロントブラケツト9には、フロントアクスルケースを左右揺動自在に軸支する。このフロントアクスルケースの左右端には前車軸ケース、及び前車軸を介して前輪10を取り付け、操縦部に設けるステアリングホイール11によって左右の前輪10を操舵する。一方、車体の後部側にはトランスミッションケース4の左右にリアアクスルケースを連結し、このリアアクスルケースに軸支した後車軸に左右の後輪12を取り付ける。
また、車体の後部には、トップリンク13、及び左右のロワリンク14からなる周知の三点リンク機構を設け、この三点リンク機構にはモーアやロータリ耕耘装置等の作業機を連結し、トランスミッションケース4の上部に取り付けた油圧ハウジングの左右のリフトアームによって作業機を昇降自在に構成する。また、作業機は、トランスミッションケース4の後部に軸支したPTO軸(動力取出軸)からエンジン動力を伝達する。
さらに、エンジン2より後方の車体には、左右のフェンダ15を一体に備えるフロア16を防振具を介して取り付ける。このフロア16の前部寄りには門型のフレームを立設し、この門型フレームには、ステアリングホイール11を支持するステアリングコラムや、メーターパネルを装着するバイザー17、左右ブレーキペダル18、19、クラッチペダル20、パーキングレバー21、リヤパネルカバー22等の取付けブラケットを設ける。また、フロア16の後部寄りには運転席23を設け、運転席23の後部寄り上方には逆U字状のロールバー24で構成する安全フレームを設ける。
なお、安全フレームは折り畳み式に構成してあり、前記ロールバー24はリアアクスルケースに防振具を介して取り付けた下部フレームの上部に起立した作用姿勢と倒伏した非作用姿勢に切り替え自在に取り付ける。また、25はフロア16から垂下した乗降時の踏み台となるサブステップ、26はフェンダ15に取り付けたアシストグリップ、27はバックミラーである。
次に、図2を参照して操縦部の前部寄りに設ける操作具について説明すると、前述したステアリングホイール11の下方には、前後進レバー28とエンジンコントロールレバー29を左右に設け、ステアリングカバー30には、コンビネーションスイッチ31と作業機の昇降を行うクイックアップレバー32を設け、バイザー17の下部寄りにはスタータスイッチ33を設ける。また、バイザー17の右寄りには左右ブレーキペダル18、19をフロア16上に臨ませて設け、バイザー17の左寄りにはクラッチペダル20をフロア16上に臨ませて設ける。
さらに、リヤパネルカバー22の開孔からステアリングホイール11のチルトペダル34とパーキングレバー21、及びロックレバー35を後方に向けて延出する。そして、門型のフレームをフロア16上に立設するフランジ36に開孔36aを設けて、この開孔36aを通して連結解除ペダル37をフロア16上に臨ませる。なお、38、39はフロア16上に設けるフートアクセルペダルと左右後輪12のデフロックペダルである。
次に、左右のブレーキペダル18、19を中心とする制動装置について説明すると、図3及び図4に示すように門型のフレームの取付けブラケットに固設したパイプ40にブレーキペダル軸41を嵌挿して回動自在に支持する。このブレーキペダル軸41の左端には、クラッチペダル20のボス部20aを回動自在に外嵌し、クラッチペダル20を踏み込むとクラッチロッド42を介してトランスミッションケース3に内蔵する乾式単板クラッチから構成する主クラッチが切断され、車輪10、12への動力伝達が断たれる。なお、クラッチペダル20はスプリング43によって踏み込む前の位置に戻され、その踏面には滑り止めカバー20bを装着する。
また、ブレーキペダル軸41の右端には、右ブレーキペダル19のボス部19aを回動自在に外嵌し、右ブレーキペダル19を踏み込むと、右ブレーキロッド44を介してリアアクスルケースに内蔵する右湿式多板ブレーキが作動して右側の後輪12が制動される。なお、右ブレーキペダル19の踏面には滑り止めカバー19bを装着し、ボス部19aと門型のフレームの取付けブラケット間にはスプリング45を設け、スプリング45は右ブレーキペダル19を踏み込む前の位置に戻す(以下、特に断らない限り門型のフレームの取付けブラケットを機体、或いは機体側と称する。)。
さらに、右ブレーキペダル19の左側には左ブレーキペダル18を隣接して設け、左ブレーキペダル18のボス部18aはブレーキペダル軸41の右端寄りに外嵌した後、スプリングピン46によってブレーキペダル軸41に固定する。そして、これにより左ブレーキペダル18を踏み込むと、ブレーキペダル軸41、及び左ブレーキロッド47を介してリアアクスルケースに内蔵する左湿式多板ブレーキが作動して左側の後輪12が制動される。なお、左ブレーキペダル18の踏面にも滑り止めカバー18bを装着し、ボス部18aと機体間にはスプリング48を設け、スプリング48は左ブレーキペダル18を踏み込む前の位置に戻す。
そして、上記左右ブレーキペダル18、19にはペダルの連結機構Aを設ける。即ち、ペダルの連結機構Aは左ブレーキペダル18に設けるストッパ49と、右ブレーキペダル19に設ける連結具50によって構成する。この内、ストッパ49は左ブレーキペダル18のアーム部18cの側面に溶接するものであり、ストッパ49は例えば、一般構造用圧延鋼材からなる鋼板をレーザーカットした後、表面粗さをある程度少なくする粉体塗装を施して製作し、その長手方向となるプレートの中央上面側に凹部49aを形成する。また、凹部49aを挟んだ前後上面には硬質ピン51、52を夫々溶接して設ける。なお、硬質ピン51、52は、一般構造用圧延鋼材より機械的な硬度が高い例えば、機械構造用炭素鋼材を焼き入れした部品を使用する。
また、右ブレーキペダル19のアーム部19cの側面にブラケット53を溶接し、このブラケット53に支持軸54を介して連結具50を回動自在に支持する。そして、連結具50も例えば、一般構造用圧延鋼材からなる鋼板をレーザーカットした後、表面粗さをある程度少なくする粉体塗装を施して製作し、そのL字状プレートの横辺50aの下面に、ストッパ49に設ける硬質ピン51、52と同一部品となる硬質ピン55を溶接して設ける。さらに、L字状プレートの縦辺50bと右ブレーキペダル19のアーム部19cの側面に溶接したブラケット56との間にスプリング57を設け、スプリング57は横辺50a及び硬質ピン55が反時計回りに回動するように付勢する。
また、L字状プレートの横辺50aには、連結具50の解除を行う解除機構Bに連繋するインナーワイヤ58aの端部を止着し、これを被覆するアウターワイヤ58bの端部は右ブレーキペダル19のボス部19aに止着する。さらに、L字状プレートの縦辺50bには、前記スプリング57の一端を係止して上方に延出する支持棒59を固着し、支持棒59の先端にはマグネット60を装着する。一方、マグネット60に対向する後方側には、磁気形近接スイッチで構成する連結検出センサ61を右ブレーキペダル19のアーム部19cの上方寄りに固着したブラケット62を介して取り付ける。
次に、連結具50の解除を行う解除機構Bについて説明すると、解除機構Bは連結解除ペダル37、リンクプレート63及びワイヤ58からなり、その内、連結解除ペダル37は、機体に設けた支持軸64にボス37aを外嵌して回動自在に支持する。また、連結解除ペダル37のアーム部37bの前端には連結ピン65と係止ピン66を左右方向に突設する。そして、連結ピン65は、図示しない支持軸に回動自在に設けられたリンクプレート63の前端側に設ける長孔に係合し、リンクプレート63の後端側にはインナーワイヤ58aの他端部を止着する。また、アウターワイヤ58bの他端部は機体に止着する。なお、37cは連結解除ペダル37の踏面に装着する滑り止めカバーである。
さらに、連結解除ペダル37には、その踏み込みを阻止するロック機構Cを設けている。即ち、ロック機構Cは、連結解除ペダル37に突設した係止ピン66を係止して、支持軸64を支点とする連結解除ペダル37の回動を阻止するものであって、係止ピン66はロックレバー35によって操作されるロックアーム67とパーキングレバー21によって操作されるロックアーム68のフック部67a、68aの何れか一方、又は両方が係合すると、連結解除ペダル37の踏み込みが阻止され、或いはロックアーム67、68のフック部67a、68aが両方共に係止ピン66から離脱した状態で、連結解除ペダル37の踏み込みが可能になる。
より詳細に説明すると、上記ロックアーム67、68の夫々のボス部67b、68bは、機体側に取り付けた支持軸69の左右に外嵌して回動自在に支持する。一方、機体に固着した支持軸70に、ロックレバー35を固着した操作プレート71を外嵌して回動自在に支持し、この操作プレート71とロックアーム67とをロッド72で連結して、ロックレバー35の上下回動操作によって連結解除ペダル37の踏み込みを阻止、又は許容する。
なお、操作プレート71に形成した凹部71aの両端は、上方の機体に設けたピン73と接当して、ロックレバー35の入り位置、並びに切り位置を設定する。また、ロックアーム67は機体との間に設けたスプリング74によって、そのフック部67aが係止ピン66から離脱するように付勢するが、ロックレバー35を上方側に引き上げて入り位置にすると、操作プレート71とロッド72との連結点が支持軸70に対して支点越えする結果、連結解除ペダル37は踏み込みを阻止された状態を保持することができる。
また、パーキングレバー21は、下面にノッチを形成するプレート21aに溶接して一体的に形成し、このプレート21aを機体に固着した支持軸75に回動自在に取り付ける。一方、左ブレーキペダル18のボス部18aにはプレート21aに形成するノッチに係合する駐車アーム18dを固着しており、左右ブレーキペダル18、19を踏み込んだ状態で、機体との間に設けたスプリング76の付勢力に抗してパーキングレバー21を引き上げ、駐車アーム18dの先端部18eをプレート21aの何れかのノッチに咬合わせて、左右ブレーキペダル18、19の踏み込みを解除すると、パーキングレバー21は左右の後輪12を制動する入り位置に保持する。
さらに、上記プレート21aと前記ロックアーム68のボス部68bとはロッド77で連結し、パーキングレバー21を入り位置に引き上げると、ロックアーム68のフック部68aが係止ピン66に係合して、連結解除ペダル37の踏み込みを阻止する。また、パーキングレバー21を切り位置にすると、ロックアーム68のフック部68aが係止ピン66から離脱して、連結解除ペダル37の踏み込みを許容する。
なお、左ブレーキペダル18のボス部18aにはプレート18fを固着しており、このプレート18fは機体側に設けるブレーキスイッチ78を入り切りする。従って、このブレーキスイッチ78を例えば、パーキングレバー21によって左右の後輪12が制動状態であることを報知する検出スイッチとして使用することができる。
そして、以上のように構成する制動装置において、トラクタ1の路上走行を行う場合は、先ずロックレバー35が上方に引き上げられた入り位置にあることを確認する。次に、左右ブレーキペダル18、19を踏み込みながらパーキングレバー21を下方に押し下げて切り位置にする。また、クラッチペダル20を踏み込んでスタータスイッチ33を回してエンジン2を始動する。さらに、変速レバー(不図示)によって走行変速段を路上走行に適した高速側の変速段に設定し、前後進レバー28を前進側に操作するとトラクタ1は前進走行を開始する。
また、トラクタ1を停止する場合は、左又は右、或いは左右両方のブレーキペダル18、19を踏み込むと、連結具50の横辺50aは硬質ピン55と共にストッパ49の凹部50aに嵌入して係合し、左右ブレーキペダル18、19は連結状態になっているため左右ブレーキペダル18、19は共に踏み込まれて左右の後輪12が制動され、トラクタ1は走行を停止する。
なお、その場所でトラクタ1をそのまま駐車する場合は、エンジン2を停止させたうえで左右ブレーキペダル18、19を踏み込みながら、パーキングレバー21を上方に押し上げて入り位置にすると、左右ブレーキペダル18、19は踏み込み状態が維持されて、左右の後輪12が常に制動状態となるため、トラクタ1の傾斜地等での不測な発進が防止される。
さらに、前述した路上走行において、左右ブレーキペダル18、19が連結解除状態になっていると、トラクタ1を停止すべく左又は右のブレーキペダル18、19を踏み込むと、左又は右の後輪12が制動されてトラクタ1は急旋回する。しかし、路上走行の場合、ロックレバー35が入り位置に操作されていることによって連結解除ペダル37の踏み込みが阻止され、或いはロックレバー35が切り位置に誤って操作されている場合でも、連結解除ペダル37を踏み込まない限り、左右ブレーキペダル18、19が連結状態となっているため、上記した意図せぬ急旋回を防止して、トラクタ1を安全に停止させることができる。
そして、トラクタ1で耕耘作業等を行う場合には、作業に適した比較的低速側の変速段を選択して作業走行する。また、この場合、作業能率を考慮してステアリングホイール11による前輪10の操舵とともに旋回方向の内側となる後輪12を制動して、少ない半径で旋回したい場合は、ロックレバー35を予め切り位置として連結解除ペダル37を踏み込むことができるようにする。
そこで、圃場の枕地に到ってトラクタ1の旋回を行う場合、ステアリングホイール11による前輪10の操舵とともに、或いはそれより少し前に連結解除ペダル37を踏み込んで左右ブレーキペダル18、19の連結状態を解除する。これにより連結具50の横辺50aは硬質ピン55と共にストッパ49の凹部49aから離脱して、左右ブレーキペダル18、19は独立した操作が行えるようになり、例えば、左旋回する際には左ブレーキペダル18を踏み込んで左後輪12を制動すると、右側の後輪12はデファレンシャル装置によって増速回転してトラクタ1を素早く小回りさせることができる。
なお、前輪10の操舵によって前輪10を後輪12より増速させて駆動するように構成するトラクタ1にあっては、前輪10による泥押しが少なくなると共に、より素早く旋回させることができる。また、左右何れかのブレーキペダル18、19を踏み込んでいる状態で連結解除ペダル37の踏み込みを止めた場合は、連結具50に設ける硬質ピン55はストッパ49に設ける硬質ピン51、52の何れかに接当して、連結具50の横辺50aがストッパ49の前後端から外れることを阻止する。
そのため、続いてブレーキペダル18、19の踏み込みを止めた場合に、連結具50の横辺50aがストッパ49の前後の端面に接当してブレーキペダル18、19が踏み込み前の非制動状態に戻らない、という不具合を未然に防止することができる。なお、連結解除ペダル37の踏み込みの解除をブレーキペダル18、19の踏み込みを止めた後に行った際には、左右ブレーキペダル18、19が踏み込み前の非制動状態に整列して、連結具50の横辺50aがストッパ49の凹部49aにそのまま嵌入して、左右ブレーキペダル18、19が再び連結状態に戻される。
ところで、連結解除ペダル37の踏み込みを止めた後に、ブレーキペダル18、19の踏み込みを止めると、連結具50に設ける硬質ピン55はストッパ49に設ける硬質ピン51、52の何れかに接当しながら凹部49aに向けて摺動する。そして、この場合、硬質ピン55と硬質ピン51、52の摺動となるため、両者間の摩擦係数は例えば、一般構造用圧延鋼材を用いる連結具50とストッパ49が直接、接当して摺動する場合に比較して低くなる。
また、連結具50とストッパ49はレーザーカットし、その後、粉体塗装することによってある程度表面粗さを少なくすることができるが、十分満足できるものではない。さらに、連結具50とストッパ49を直接、接当させて摺動させる場合、連結具50とストッパ49のカット面のエッジ同士が点接触乃至は線接触して接当するから、エッジ表面の凸部が他方のエッジ表面の凸部に引っかかって円滑な摺動が阻害され、摩擦係数は高くなる。なお、摺動に伴う摩耗によってエッジの凸部が徐々に削られる。
しかし、連結具50がスプリング57の付勢力によって回動して、ストッパ49に繰り返し衝突する際の衝撃によって新たな凹凸が形成されることもあって、初期摩耗を生じている場合、又は定常摩耗を生じている場合、或いは両者の具体的な接触状態によって常に摩擦係数は変化し、予想がつかないものとなる。
従って、連結具50とストッパ49を直接、接当させて摺動させる場合には、一般的に摩擦抵抗が大きくなって、ブレーキペダル18、19を踏み込み前の位置に戻すスプリング45、48の付勢力によって両者を摺動させようとしても、摩擦力が上回ればブレーキペダル18、19を踏み込み前の位置に戻すことができず、また、連結具50をストッパ49の凹部49aに嵌入することができず、左右ブレーキペダル18、19を連結状態に再び戻すことができない虞がある。
そこで、連結具50とストッパ49の直接的な摺動に替えて、硬質ピン55と硬質ピン51、52の同一部品どうしの摺動として、硬質ピン51、52、55どうしの摩擦係数の少なさ、耐摩耗性のアップ、或いは、円筒形のピンどうしが略直交して接当しながら摺動する際の、滑らかな表面どうしの接触によって、少ない摩擦力の基に左右ブレーキペダル18、19を踏み込み前の位置に確実に戻すことができるようにする。また、連結具50をストッパ49の凹部49aに嵌入させて連結具50をストッパ49に係合させるから、左右ブレーキペダル18、19を連結状態に再び確実に戻すことができるようにする。
そして、以上説明する実施形態では、硬質ピン51、52、55を機械構造用炭素鋼材を焼き入れした部品で構成したが、ステンレス鋼を用いてもよく、ピン51、52、55の硬度としてはブリネル硬さで150(HB)以上、好ましくは200(HB)以上あることが望ましい。また、実施形態では、ストッパ49に設ける硬質ピン51、52は、左ブレーキペダル18の回動中心(ブレーキペダル軸41の軸心)に対する距離が凹部49aに向かうほど短くなるように上り傾斜させている。
しかし、これを平行乃至は下り傾斜させて取り付ければ、連結具50に設ける硬質ピン55がストッパ49に設ける硬質ピン51、52と接当する際のスプリング57による付勢力が凹部49aに到る摺動中において略等しく、或いは徐々に少なくすることができるから、凹部49a近辺での摩擦力を低くして連結具50をより戻り易くすることができ、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
1 トラクタ(作業車輌)
10 前輪
12 後輪
18 左ブレーキペダル
19 右ブレーキペダル
49 ストッパ
49a 凹部
50 連結具
51 硬質ピン
52 硬質ピン
55 硬質ピン
A 連結機構
B 解除機構

Claims (3)

  1. 左右のブレーキペダルを連結した状態と連結を解除した状態に切替える連結具と、連結具の解除を行う解除機構を設け、左右ブレーキペダルの連結によって得られる左右後輪の同時制動による機体の停止操作と、連結解除によって得られる後輪の独立制動による機体の旋回操作を可能にする作業車輌において、前記左右のブレーキペダルの一方に連結具を、また、他方に凹部を備えるストッパを設け、この連結具のストッパ凹部への係脱によって、左右ブレーキペダルの連結・解除状態を得るように構成すると共に、上記連結具とストッパには硬質ピンを夫々設け、前記連結具をストッパ凹部に係合させるに際して、該硬質ピンは互いに略直交して接当し、前記連結具をストッパの凹部まで案内することを特徴とする作業車輌。
  2. 前記連結具とストッパに硬質ピンを夫々溶接して設けることを特徴する請求項1に記載の作業車輌。
  3. 前記連結具の下面とストッパの上面に硬質ピンを夫々溶接して設けることを特徴する請求項2に記載の作業車輌。
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