JP4319290B2 - 小型乗用作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型乗用作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型乗用作業機の一形態として、自走可能な走行部の後方に各種作業部を昇降機構を介して連結すると共に、走行部に搭載したエンジンに、各種作業部に設けた入力軸をPTO軸を介して連動連結したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した小型乗用作業機では、例えば、走行部の後方に各種作業部としてのロータリ式耕耘部を連結して耕耘作業を行なう際に、走行部に圃場内に走行させながら、しかも、耕耘部を耕耘作動させた状態で下降させると、耕耘部が耕盤の反力を受けて、機体が急発進、いわゆる、ダッシングすることがある。
【0004】
この際、オペレータが、ブレーキ操作手段をブレーキ操作しても、耕耘部の耕耘作動は停止せず、別途に、耕耘部の耕耘作動を停止させるための操作を行なう必要性があるが、緊急時にこれら二つの操作を行なうことは困難であり、安全性を確保することができないという不具合がある。
【0005】
そこで、走行部のブレーキ操作に連動して、エンジンとPTO軸との間に介設したPTOクラッチの動力伝達を切断すべく構成し、上記ブレーキ操作と同時に耕耘部の耕耘作動を停止させて、ダッシングの危険を防止ことが考えられるが、このようにすると、同PTOクラッチの操作部、例えば、PTOクラッチレバーが、クラッチスプリングの付勢により急激に切断位置に復帰するため、これがオペレータの身体に当たって負傷させたり、このショックで誤操作を招いたりする恐れがあった。
【0006】
また、ブレーキ操作した際に、走行部の変速機が前進又は後進状態にあると、うっかりブレーキ操作を止めた際に、機体が不意に走行を開始するため危険であり、運転者が驚いて誤操作を招くという不具合がある。
【0007】
そこで、走行部のブレーキ操作と連動して、前後進切換レバーと変速機とを中立位置に復帰させる中立位置復帰機構をステップの下方に設けて、上記ブレーキ操作が行われると、前後進切換レバーと変速機とを中立位置に自動的に復帰させることが考えられるが、上記中立位置復帰機構が、車体のステップの下方に配設されているため、泥土等の付着により、作動不良や誤作動を起こす恐れがあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、自走可能な走行部の後方に各種作業部を昇降機構を介して連結すると共に、走行部に搭載したエンジンに各種作業部に設けた入力軸を、PTO軸介して連動連結した小型乗用作業機において、走行部に設けたブレーキ装置に連動連結したブレーキ操作手段と、エンジンの出力軸からPTO軸への動力伝達を接続・切断操作するPTOクラッチに連動連結したPTOクラッチ操作手段と、ブレーキ操作手段のブレーキ制動操作とPTOクラッチ操作手段のPTOクラッチ切断操作とを連動させるクラッチ強制切断機構と、ブレーキ制動操作と連動してPTOクラッチ操作手段とPTOクラッチとの連動動作を解除する連動動作解除機構とを設け、PTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバーは、PTOクラッチ操作軸に回動自在に嵌着したレバーボスに固着して動力伝達切断位置と動力伝達接続位置との間で傾動可能とし、レバーボスに固着したクラッチ作動体と、PTOクラッチ操作軸に回動自在に嵌着したアームボスに固着したクラッチ操作アームとの間にリターンスプリングを介装して、クラッチ強制切断機構によってブレーキ制動操作と連動してPTOクラッチ切断操作した際に、連動動作解除機構によってPTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバーとPTOクラッチとの連動動作を解除して、リターンスプリングの付勢によってPTOクラッチ操作レバーを動力伝達接続位置に復帰させてPTOクラッチ操作レバーとクラッチ操作アームとを連動連結状態に復帰させていることを特徴とする小型乗用作業機を提供せんとするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
すなわち、本発明に係る小型乗用作業機は、自走可能な走行部の後方に各種作業部を昇降機構を介して連結すると共に、走行部に搭載したエンジンに、各種作業部に設けた入力軸をPTOクラッチを介して連動連結し、しかも、上記PTOクラッチとブレーキ操作手段としてのブレーキペダルとをクラッチ強制切断機構を介し連動連結して、オペレータがブレーキ操作をした際に、上記ブレーキペダルの制動操作と連動して、PTOクラッチの動力伝達を自動的に切断し、作業機の作動を停止させてダッシングを防止するようにしている。
【0016】
更に、運転部に配置したPTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチレバーと前記PTOクラッチとの間に、PTOクラッチレバーの操作伝達を接続・切断する連動動作解除機構を介設し、同連動動作解除機構とブレーキペダルとを連動連結して、ブレーキペダルの制動操作と連動して上記連動動作解除機構の操作伝達を切断して、PTOクラッチレバーの操作位置に関係なくPTOクラッチの動力伝達を切断可能とすると共に、PTOクラッチレバーをクラッチスプリングの付勢から解放し、一方、PTOクラッチレバーを切断位置方向にスプリング付勢して、PTOクラッチレバーを緩やかに動力伝達切断位置に復帰させるようにしている。
【0017】
また、泥土等の付着がないハンドルコラムの内部に、車体の走行方向を制御する前後進切換レバーと、前後進切換機能を有する変速部の操作受容部との間の操作伝達機構中に、中立位置復帰機構を介設して、ブレーキペダルの制動操作と連動して前後進切換レバーを中立位置に復帰させて、走行駆動を断つようにすると共に、泥土等の付着による作動不良や誤作動を防止するようにしている。
【0018】
即ち、前後進切換レバーの基端部に略逆三角形状の作動孔を有する作動板を連設して、同作動板の上方において前後進切換レバーを支軸を介して傾動自在に支持する一方、ブレーキペダルの制動操作と連動して下方向に作動する復帰リンクを設けて、同復帰リンクの上端にローラを回動自在に軸支し、同ローラを上記作動孔中に挿入して、ブレーキペダルの制動操作と連動したローラの下方向作動によりローラを作動孔の斜面を転動させ、この反力により作動板に連設した前後進切換レバーを中立位置に復帰させるようにしている。
【0019】
そして、上記作動板の前後端部にそれぞれ前進ワイヤと後進ワイヤとの一端を連結し、各ワイヤの他端を変速機の操作受容部に連結して、前後進切換レバーの中立位置復帰動作を変速機に伝達するようにしている。
【0020】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1に示すAは、本発明に係る小型乗用作業機であって、自走可能な走行部Bの後部に昇降機構1を設け、同昇降機構1に各種作業部の一形態としてのロータリ式の耕耘部Cを、容易に連結・解除可能のヒッチ2を介して連結している。
【0022】
走行部Bは、図1に示すように、太めの鋼管を屈折して、平面視において機体の外周を囲繞し、側面視において低位置の前部と高位置の後部とを前低後高に傾斜した中間部で連結して環状に形成したメインフレーム3の下方に、細めの鋼管を屈折して前方の水平部と後部の立上げ部とを形成したサブフレーム4を連結して平面視略矩形枠形状の機体フレーム5を形成し、同機体フレーム5の略中央部にミッション部6を配設し、同ミッション部6の左右側部にそれぞれキングピンを兼ねる前車輪駆動軸ケース7を連設し、各前車輪駆動軸ケース7に前車軸8を介して前車輪9を取付けると共に、機体フレーム5の左右側後部に後車軸ケース10を配設し、各後車軸ケース10に後車軸11を介して後車輪12を取付け、ミッション部6の左右側部と左右側後車軸ケース10との間に、それぞれ連動シャフト13を介設している。
【0023】
図中、14はロールバー、15はサイドカバー、16は前車輪フェンダー、17は後車輪フェンダーである。
【0024】
また、機体フレーム5の上面前部に運転部18を設けると共に、前記ミッション部6と左右側後車軸ケース10との間に原動機部19を配設し、同原動機部19に設けたエンジンEに前記ミッション部6を走行駆動ベルト20を介して連動連結している。
【0025】
また、サブフレーム4の後端部に、左右一対の作業部連結体21を後方向に突設し、両作業部連結体21間にPTO軸22を横架し、機体フレーム5とヒッチ2との間に、PTO軸22を中心としてヒッチ2を昇降回動させる昇降機構1を設け、同昇降機構1に前記ヒッチ2を連動連結して、同ヒッチ2に連結した耕耘部Cを昇降作動させるようにしている。
【0026】
また、上記PTO軸22をエンジンEにPTOクラッチ23を介して連動連結し、同PTO軸22に耕耘部Cの入力軸24を伝動ケース(図示せず)を介して連動連結して、エンジンE→PTOクラッチ23→PTO軸22→耕耘部Cの入力軸24の順で動力を伝達するようにしている。
【0027】
PTOクラッチ23は、図1で示すように、エンジンEの出力軸25に原動プーリ26を嵌着し、上記PTO軸22の左端部に受動プーリ27を嵌着し、各プーリ26,27 の間にPTOクラッチベルト28を所定の緩みを持たせて巻回する一方、一端部に遊動プーリ29を軸支したクラッチ作動アーム30の中途部を機体に突設した枢軸31を介して回動自在に枢着し、同クラッチ作動アーム30の他端部に前後方向に伸延した引張りコイルバネよりなるクラッチスプリング32の後端を係止し、同クラッチスプリング32の付勢により、遊動プーリ29をPTOクラッチベルト28に圧着して同PTOクラッチベルト28に張力を付与することで、原動プーリ26と受動プーリ27との間での動力伝達を行い、クラッチスプリング32を弛緩させて遊動プーリ29をPTOクラッチベルト28から離隔させると、PTOクラッチベルト28の張力が失われて上記動力伝達を切断するようにしている。
【0028】
運転部18は、図1に示すように、機体フレーム5の前部から座席33の前端部下方にかけてメインフレーム3上面の屈折に沿ってフロア34を張設し、同フロア34の前端部にハンドルコラム35を立設し、同ハンドルコラム35の上端にハンドル36を操作回動自在に装着すると共に、上記フロア34上のハンドルコラム35の右側方にブレーキ操作手段としてのブレーキペダル37を配設し、同ブレーキペダル37に降車したオペレーターが前方から手動でブレーキ操作するためのブレーキレバー38を取付けている。
【0029】
また、ハンドルコラム35の左側壁には前後進切替レバー39を取付け、同右側壁にアクセルレバー40を取付けている。
【0030】
また、座席33の左側位置に変速レバー41を配設する一方、同座席33の右側方に、作業部昇降操作レバー(図示せず)と、PTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバー42と、耕深調節操作レバー43とを配設しており、作業部昇降操作レバーの近傍に前記昇降機構1と接続した制御用バルブ(図示せず)を配設している。
【0031】
次に、ブレーキペダル37の取付構造について説明する。
【0032】
即ち、図1に示すように、メインフレーム3の前部下面に突設した左右側支持ブラケット44間に、走行部Bのブレーキ機構(図示せず)と連動連結したブレーキ軸45を軸架し、同ブレーキ軸45に前記ブレーキペダル37を、略く字形状に屈折したペダルアーム46を介して取付けると共に、同ブレーキ軸45にワイヤ取付アーム47を突設して、同ワイヤ取付アーム47の先端に強制切断ワイヤ48の前端を連結し、同強制切断ワイヤ48の後端を後述するクラッチ強制切断機構49と連動動作解除機構50とに連結している。
【0033】
PTOクラッチ操作レバー42は、図2〜図4で示すように、前記ミッション部6の左側方に前後方向に伸延した板状の取付基台51を配置し、同取付基台51とミッション部6との間に左右方向に伸延したPTOクラッチ操作軸52を軸架し、同クラッチ操作軸52の外側突出端部の内側にアームボス53、外側にレバーボス54をそれぞれ個別に回動自在に嵌着し、レバーボス54にはPTOクラッチ操作レバー42とクラッチ作動体55との基端部を固着して、同PTOクラッチ操作レバー42を、上方の動力伝達切断位置P1と前方の動力伝達接続位置P2との間で傾動可能とし、アームボス53にはクラッチ操作アーム56の基端部を固着し、同クラッチ操作アーム56の先端部に略へ字形状に屈折したクラッチ操作中継ロッド57の前端を回動自在に枢着し、同クラッチ操作中継ロッド57の後端を前記サブフレーム4の上面に軸支した中間軸58の両端に位相を異ならせて突設した梃体59a,59b よりなるベルクランク59の一端に連結し、同ベルクランク59の他端に前記クラッチスプリング32の前端を係止している。
【0034】
また、上記クラッチ作動体55とクラッチ操作アーム56との間に、前記係止付勢バネ65よりも太い捩じりコイルバネよりなるリターンスプリング60を介装して、クラッチ作動体55に対しクラッチ操作アーム56に連結したPTOクラッチ操作レバー42を動力伝達切断位置P1方向に回動付勢している。
【0035】
連動動作解除機構50は、上記クラッチ作動体55の左側面に左側方向に突設した丸棒状の係止体61と、クラッチ操作アーム56に突設した枢軸62を介して回動自在に枢着したフック63とで構成されており、フック63の先端部下面に係止凹部64を形成し、細い捩じりコイルバネよりなる係止付勢バネ65によりフック63を下方向に付勢して、PTOクラッチ操作レバー42が動力伝達切断位置P1にあるときは、上記係止体61が係止凹部64に陥入して、クラッチ操作アーム56とPTOクラッチ操作レバー42とが連動連結され、PTOクラッチ操作レバー42の動力伝達接続位置P2への操作に追随してクラッチ操作アーム56が回動してクラッチスプリング32の前端を前方に牽引し、同クラッチスプリング32に張力を付与して、PTOクラッチ23に動力伝達を行わせることができる。
【0036】
このようにして動力伝達接続位置P2に達したクラッチ操作アーム56は、クラッチ操作中継ロッド57が略へ字形状に屈折して、PTOクラッチ操作軸52との干渉が回避されているので、クラッチスプリング32が最も伸張した位置よりも僅か余分に回動させることができてその位置で安定し、PTOクラッチ23の動力伝達接続状態を保持することができる。
【0037】
クラッチ強制切断機構49は、前記フック63の先端部右側面に略丸棒状の当接体66を突設すると共に、取付基台51右側面のPTOクラッチ操作軸52の斜め前上方に当たる位置に突設した枢軸67を介して側面視で略L字形状に屈折した板状の切断作動体68の上端部を回動自在に枢着して、同切断作動体68の先端部を動力伝達接続位置P2における当接体66の下方に位置させると共に、同切断作動体68中途の屈折部に前記強制切断ワイヤ48の後端を連結して、ブレーキペダル37の制動操作により同強制切断ワイヤ48が牽引されたときに、切断作動体68の先端部上面が当接体66を押し上げ、フック63の係止凹部64から係止体61を脱出させて、クラッチ作動体55とクラッチ操作アーム56との連動連結が解除され、クラッチ操作アーム56はクラッチスプリング32の付勢により急速に動力伝達切断位置P1方向に回動し、クラッチスプリング32の付勢力を失わせて、PTOクラッチ23の動力伝達を切断する。一方、PTOクラッチ操作レバー42はリターンスプリング60の付勢により緩慢に動力伝達接続位置P2に復帰し、先に復帰したフック63の係止凹部64に係止体61を陥入させて、PTOクラッチ操作レバー42とクラッチ操作アーム56とを連動連結状態に復帰させることができる。
【0038】
また、ブレーキペダル37の制動操作が行われない限りは、前記連動動作解除機構50の解除動作は行われず、クラッチ作動体55とクラッチ操作アーム56との連動連結が解除されず、したがって、PTOクラッチ操作レバー42を操作して、PTOクラッチ23の動力伝達を接続又は切断することができる。図中、69はクラッチ操作アーム56の動力伝達切断位置P1を規制するためのストッパ、70はクラッチ操作中継ロッド57の中途部に設けた固定ナットとボルトと長孔よりなる長さ調節部である。
【0039】
次に、耕耘部Cについて説明すると、同耕耘部Cは、図1に示すように、耕耘伝動ケース71の下部に左右方向に伸延する耕耘軸72を横断貫通状に取付け、同耕耘軸72に多数の耕耘爪(図示せず)を植設してロータリ式の耕耘部Cを構成しており、上記耕耘爪の外周上半部をロータリカバー73で覆い、同ロータリカバー73の後端縁部にリヤカバー74の前端縁部を回動自在に枢支して、同リヤカバー74の後端部が耕土上面に沿って上下揺動できるようにしており、この上下揺動をフィードバックロッド75及びフィードバックワイヤ76を介し、前記昇降機構1に接続した制御弁(図示せず)に伝達し、耕耘部Cの高さのフィードバック制御を行うことで一定の耕深を保持できるようにしている。図中、77は耕耘爪先端の回転軌跡である。
【0040】
かかる耕耘部Cでは、耕耘爪の回転によって耕起作業を行うので、耕耘爪の回転させたままで、耕耘部Cを降下させて耕耘爪を接地させたときは、耕耘爪の抵抗の反力により小型乗用作業機Aをダッシュさせることがあり、また、耕耘作業中、走行部Bでブレーキ制動操作を行ったとき、制動力を減少させるという不具合がある。
【0041】
上述した構成により、オペレータがブレーキペダル37を制動操作すると、クラッチ強制切断機構49が作動してPTOクラッチ23の動力伝達が急速に切断されて、耕耘部Cの耕耘爪の回動が停止するので、ダッシングの危険を防止することができ、これと同時に、連動動作解除機構50が作動してクラッチ操作アーム56とPTOクラッチ操作レバー42との連結が解除され、PTOクラッチ操作レバー42はリターンスプリング60の付勢により緩慢に動力伝達切断位置P1に復帰する。
【0042】
上記のように、PTOクラッチ23の動力伝達の急速な切断と、PTOクラッチ操作レバー42の緩慢な復帰という一見相反する動作を、単に制動操作を行うだけで実現することができ、ダッシング等の緊急時の危険回避に貢献することができる。
【0043】
図6〜図8は、ブレーキペダル37の制動操作と連動して、前後進切換レバー39を中立位置に復帰させる中立位置復帰機構101 を示しており、同中立位置復帰機構101 は、ハンドルコラム35中を略上下方向に挿通したハンドルシャフトケース102 の中途部前側面に軸受部103 を突設し、同軸受部103 を介して左右方向に伸延したレバー支軸104 を回動自在に軸支し、同レバー支軸104 の一端に、側面視逆三角形状の作動板105 の上辺中央部を固着し、同作動板105 に側面視逆三角形状の作動孔106 を形成している。
【0044】
また、上記作動板105 上部2か所の隅角部に、それぞれ前進ワイヤ107 と後進ワイヤ108 の前端を連動連結し、各ワイヤ107,108 の後端を前後進切換機能を有する変速部109 の操作受容部110 に連動連結している。
【0045】
また、前後進切換レバー39の基端部を略L字形状に屈折させて、その先端部のボス111 を固着し、同ボス111 を作動板105 の上辺中央部に突設した二又状のレバー支持体112 の間に挿入し、レバー支持体112 とボス111 とを共通して挿通した枢支ボルト113 を介し、前後進切換レバー39を左右傾動自在に連結しており、更に、上記前後進切換レバー39の基端先端部上面に正面視略L字形状のデテント棒体114 を連設し、同デテント棒体114 の中途部と前記軸受部103 に突設したバネ掛け具115 との間に引張りバネ116 を介設して、デテント棒体114 の先端部を前記ハンドルシャフトケース102 の外周面に突設したデテント板117 の端縁に圧接させて、前後進切換レバー39の操作位置を保持するようにしている。
【0046】
一方、前記ブレーキ軸45に、側面視略L字形状の復帰用アーム118 の基端を固着し、同復帰用アーム118 の先端に復帰用リンク119 の下端を回動自在に枢着し、同復帰用リンク119 の中途部に略上下方向に伸延した長孔120 を形成し、同長孔120 に前記ハンドルシャフトケース102 の外周にアウタ受け具121 を介して突設したガイドピン122 を挿通して、ブレーキペダル37の操作により、復帰用リンク119 が上下方向に作動する際の復帰用リンク119 の姿勢を略垂直に保持するようにしている。
【0047】
上記復帰用リンク119 の上端には、ローラピン123 を介してローラ124 を回動自在に枢着しており、同ローラ124 を前記作動板105 の作動孔106 中に挿入して、ブレーキペダル37の制動操作により、復帰用リンク119 が下方向に作動する際に、前後進切換レバー39が中立位置以外の位置にある場合は、作動板105 が前後いずれかに偏位しかつ傾斜しているので、逆三角形状の作動孔106 のいずれかの傾斜端縁をローラ124 が転動することになり、上記ローラ124 は略垂直に作動する復帰用リンク119 に支持されているので、上記転動の反力により作動板105 が中立位置に復帰し、同作動板105 に連結した前後進切換レバー39が中立位置に復帰すると共に、前後進ワイヤ107,108 とが中立位置に復帰して変速部109 が中立状態になって走行駆動が断たれる。
【0048】
また、上記作動孔106 の下方の隅角部に、上記ローラ124 の直径と略同一幅を有し下方向に延出した位置規制凹部125 を形成して、同位置規制凹部125 にローラ124 を陥入させることで、中立位置復帰の位置精度を高めている。
【0049】
なお、上記作動板105 と変速部109 の操作受容部110 とを、押し引き作動可能のワイヤ又はロッドにて連動連結することもでき、この場合は、作動板105 の一隅だけ操作受容部110 に連動連結すれば良いことになる。
【0050】
上記のように、ブレーキペダル37の制動操作と連動して、前後進切換レバー39と変速部109 とを中立状態にすることができるので、そのまま、上記制動操作を中止しても、機体が不意に動きだすことがなく安全性を高めることができる。
【0051】
なお、上記の状態から、前後進切換レバー39を操作し直すことで通常に走行することができる。
【0052】
また、上記中立位置復帰機構101 が、ハンドルコラム35中に配置されているので、泥土等が付着せず、このための作動不良や誤作動を防止することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0054】
求項1記載の本発明では、自走可能な走行部の後方に各種作業部を昇降機構を介して連結すると共に、走行部に搭載したエンジンに各種作業部に設けた入力軸を、PTO軸介して連動連結した小型乗用作業機において、走行部に設けたブレーキ装置に連動連結したブレーキ操作手段と、エンジンの出力軸からPTO軸への動力伝達を接続・切断操作するPTOクラッチに連動連結したPTOクラッチ操作手段と、ブレーキ操作手段のブレーキ制動操作とPTOクラッチ操作手段のPTOクラッチ切断操作とを連動させるクラッチ強制切断機構と、ブレーキ制動操作と連動してPTOクラッチ操作手段とPTOクラッチとの連動動作を解除する連動動作解除機構とを設け、PTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバーは、PTOクラッチ操作軸に回動自在に嵌着したレバーボスに固着して動力伝達切断位置と動力伝達接続位置との間で傾動可能とし、レバーボスに固着したクラッチ作動体と、PTOクラッチ操作軸に回動自在に嵌着したアームボスに固着したクラッチ操作アームとの間にリターンスプリングを介装して、クラッチ強制切断機構によってブレーキ制動操作と連動してPTOクラッチ切断操作した際に、連動動作解除機構によってPTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバーとPTOクラッチとの連動動作を解除して、リターンスプリングの付勢によってPTOクラッチ操作レバーを動力伝達接続位置に復帰させてPTOクラッチ操作レバーとクラッチ操作アームとを連動連結状態に復帰させているので、緊急時にオペレータがブレーキ制動操作をした際には、瞬時に各種作業部の作動が停止して、オペレータの安全性を確保することができ、更に、上記クラッチ強制切断機構によってブレーキ制動操作と連動して、PTOクラッチ切断操作した際に、PTOクラッチ操作手段であるPTOクラッチ操作レバーをPTOクラッチに連動させて動力伝達接続位置に復帰させるのではなく、リターンスプリングの付勢により動力伝達接続位置に復帰させる構成しているので、PTOクラッチ操作手段がオペレータに当たって負傷させたり、このショックで誤操作をしたりするのを防止して、安全性を更に高めることができる。
しかも、構造簡易にして確実にPTOクラッチ切断操作を行なうことができ、更に、安全性の確保と製造コストの低減とが図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る小型乗用作業機の側面図。
【図2】PTOクラッチ操作レバーの側面図(動力伝達切断状態)。
【図3】同PTOクラッチ操作レバーの平面説明図。
【図4】クラッチ強制切断機構の側面作動説明図(動力伝達接続状態)。
【図5】同クラッチ強制切断機構の側面作動説明図(動力伝達切断初期状態)。
【図6】中立位置復帰機構の側面図。
【図7】同中立位置復帰機構の拡大側面図。
【図8】同中立位置復帰機構の正面図。
【符号の説明】
A 小型乗用作業機
B 走行部
C 耕耘部(各種作業部)
E エンジン
1 昇降機構
22 PTO軸
23 PTOクラッチ
24 入力軸
25 出力軸
34 フロア
35 ハンドルコラム
37 ブレーキペダル(ブレーキ操作手段)
39 前後進切換レバー
42 PTOクラッチ操作レバー(PTOクラッチ操作手段)
49 クラッチ強制切断機構
50 連動動作解除機構
101 中立位置復帰機構
105 作動板
106 作動孔
109 変速部
110 操作受容部
124 ローラ

Claims (1)

  1. 自走可能な走行部(B)の後方に各種作業部を昇降機構(1)を介して連結すると共に、走行部(B)に搭載したエンジン(E)に各種作業部に設けた入力軸(24)を、PTO軸(22)介して連動連結した小型乗用作業機(A)において、
    走行部(B)に設けたブレーキ装置に連動連結したブレーキ操作手段と、
    エンジン(E)の出力軸(25)からPTO軸(22)への動力伝達を接続・切断操作するPTOクラッチ(23)に連動連結したPTOクラッチ操作手段と、
    ブレーキ操作手段のブレーキ制動操作とPTOクラッチ操作手段のPTOクラッチ切断操作とを連動させるクラッチ強制切断機構(49)と、
    ブレーキ制動操作と連動してPTOクラッチ操作手段とPTOクラッチ(23)との連動動作を解除する連動動作解除機構(50)とを設け、
    PTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバー(42)は、PTOクラッチ操作軸(52)に回動自在に嵌着したレバーボス(54)に固着して動力伝達切断位置(P1)と動力伝達接続位置(P2)との間で傾動可能とし、
    レバーボス(54)に固着したクラッチ作動体(55)と、PTOクラッチ操作軸(52)に回動自在に嵌着したアームボス(53)に固着したクラッチ操作アーム(56)との間にリターンスプリング(60)を介装して、
    クラッチ強制切断機構(49)によってブレーキ制動操作と連動してPTOクラッチ切断操作した際に、連動動作解除機構(50)によってPTOクラッチ操作手段としてのPTOクラッチ操作レバー(42)とPTOクラッチ(23)との連動動作を解除して、リターンスプリング(60)の付勢によってPTOクラッチ操作レバー(42)を動力伝達接続位置(P2)に復帰させてPTOクラッチ操作レバー(42)とクラッチ操作アーム(56)とを連動連結状態に復帰させていることを特徴とする小型乗用作業機。
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