JP4671072B2 - 免震装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に木造住宅等の比較的小規模な建物に用いて好適な免震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、免震構造は積層ゴム等の免震装置によって建物全体を免震支持することで固有周期を長周期化し、それにより建物に伝達される地震力を大幅に低下させて地震被害を軽減することが可能であり、大規模建物においては広く普及しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、大規模建物のみならず、戸建て木造住宅等の小規模な建物にも免震構造を採用したいという要請があるが、従来一般の免震構造を木造住宅にそのまま適用した場合にはかなりのコストを要するものとなるし、建物の水平変位が過大となることが通常であるので、木造住宅等の小規模建物にも適用し得る有効な免震装置の開発が望まれている。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来の免震構造に比較して安価に形成でき、水平変位が過大となることのないような免震装置、および、このような免震装置を採用することにより、良好な制振性能を得ることが可能な建物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明においては以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の発明は、建物の下部構造体と上部構造体との間に介装される免震装置であって、
前記下部構造体側に取り付けた下部取付板と、前記上部構造側に取り付けた上部取付板とが上下に対向配置され、
これら下部および上部取付板間には、これらの水平方向の相対変位を減衰させる減衰手段が設けられ、
前記下部取付板および上部取付板のいずれか一方には、同他方に向けて突出する突出部材が設けられ、
前記突出部材の先端は、前記下部取付板および上部取付板の他方の板面に対して水平移動可能に当接し、その先端には第一の転動体が前記板面に対して転動可能に保持され、
前記減衰手段は、下端が前記下部取付板に固定されるとともに、上端が前記上部取付板に固定され、なおかつ、前記突出部材および前記第一の転動体を環状に囲むように形成された粘弾性体であり、該粘弾性体は粘弾性体本体と、その粘弾性体本体の内周面および外周面を超延性材料で被覆させた被覆部とからなり、
前記板面の中央部には、凹状球面となるように湾曲加工された円形受け皿状の凹部が設けられ、
該凹部には、オイルが注入されており、前記第一の転動体が前記オイルに対して浸漬され、
前記突出部材の下面には、前記第一の転動体のうち前記突出部材下面から突出する部分を囲むようにスポンジ材が設けられ、該スポンジ材に防錆剤が含浸されていることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明では、前記減衰手段の外周囲には、蛇腹状の保護被覆が設けられていることが好ましい。
【0009】
請求項5記載の発明は、前記第一の転動体と前記板面との接触面に、前記第一の転動体および前記板面のうち、より降伏応力の小さい方の降伏応力以上かつ破断応力未満の応力が作用するように、前記免震装置に対して上部構造体の荷重を負担させたことが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1から4は、本発明の一実施の形態である免震装置1を模式的に示す図であり、図1は、免震装置1の斜視半断面図、図2は、免震装置1の要部の立断面図、図3は、免震装置1の上面図、図4は、免震装置1が適用された建物2の基礎部の概略平面図である。
【0021】
免震装置1は、図4に示すような平面形状を有する木造戸建住宅の建物2を対象として設置されたものであり、図1に示すように、この建物2の布基礎3(下部構造体)に対してその下部取付板4が固定されるとともに、その上部取付板5が免震装置1同士を連結する連結材6(図4参照)としての鋼材に対して接続された状態で用いられる。そして、連結材6の上部には、建物2のうち居住部としての上部構造体が構築されることによって、上部構造体の全体が複数の免震装置1により免震支持される構成となっている。
【0022】
図1に示すように、免震装置1は、布基礎3上に取り付けられた平面視矩形の下部取付板4と、上部構造体側に取り付けられた平面視円形の上部取付板5とを、その中心軸を一致させて上下に対向配置した構成となっている。また、これら下部取付板4および上部取付板5の間には、上部取付板5から下方に向けて突出するとともに上部取付板5の板面8に当接するように形成された支承部9が設けられている。さらに、この支承部9を囲むように管状の粘弾性体ダンパー(減衰手段)10が設けられている。
【0023】
支承部9は、上部取付板5に対してボルト11により固定されるとともに、上部取付板5から下方に向けて突出するように設けられた円柱状の突出部材12と、突出部材12の下端部12aに位置して下部取付板4の板面に当接するように設けられたメインボール13(第一の転動体)と、メインボール13および突出部材12間に設けられて突出部材12の内方に格納された小ボール受け(当接面)14と、小ボール受け14とメインボール13との間に介装された多数の小ボール15(第二の転動体)とを備えて構成される。小ボール15は、メインボール13と、小ボール受け14に形成された球面状の当接面14aとに転動可能に当接しており、これによって、小ボール15およびメインボール13が、突出部材12側から転動可能に保持され、支承部9が全体として通常のボールベアリングと同様の機能を有するものとされている。さらに、この場合、メインボール13が下部取付板4の板面8に転動可能に当接することにより、支承部9は、上部取付板5から下部取付板4に鉛直荷重を伝達する役割を発揮するとともに、上部取付板5の下部取付板4に対する水平変位を許容するように機能する。
【0024】
なお、ここで、メインボール13および小ボール15の材質としては、カーボンスチール(SUJ2あるいはSWRM)、ステンレススチール(SUS440CあるいはSUS304)などの鋼材や、ナイロン(PA)、ポリアセタール(POM)等の樹脂材が好適に用いられる。また、小ボール受け14および下部取付板4の板面8の材質としては、カーボンスチール(SCM435,SCM415,あるいはSK3)や、ステンレススチール(SUS440CあるいはSUS303)などが好適に用いられる。
【0025】
一方、粘弾性体ダンパー10は、管状の粘弾性体本体16と、粘弾性体本体16の内周面および外周面に形成された被覆部17とを一体成型したものであり、その上端部10aが上部取付板5に、その下端部10bが下部取付板4に対してそれぞれ密着固定された構成となっている。これにより、粘弾性体ダンパー10は、上部取付板5および下部取付板4の位置を保持するとともに、上部取付板5および下部取付板4が水平方向に相対変位した際に、せん断変形して、振動エネルギーを吸収することが可能な構成となっている。なお、粘弾性体ダンパー10のうち、上部取付板5および下部取付板4に密着する上端部10aおよび下端部10bの厚さ寸法は、これらの間に位置する中央部10cの厚さ寸法よりも拡大しており、これにより、上部取付板5および下部取付板4に対する固着性能が確保されている。また、粘弾性体ダンパー10の被覆部17は、超延性材料層として形成されている。ここで、超延性材料としては、ブチルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アスファルト、スチレンゴムなどが好適に用いられる。なお、粘弾性体ダンパー10の粘弾性体本体16および被覆部17を構成する材料は、双方とも、常温以上の所定温度で融解するホットメルト材料が用いられている。
また、粘弾性体ダンパー10は、支承部9を環状に囲む構成となっているために、支承部9をゴミやほこりなどから保護する機能を有する。
【0026】
さらに、粘弾性体ダンパー10の外周囲には、ゴム製の蛇腹状の保護被覆18が設けられている。この保護被覆18は、上部取付板5および下部取付板4が水平変位した場合にこれに追随して変形することが可能となっており、粘弾性体ダンパー10を外部から作用する衝撃等から保護するほか、粘弾性体ダンパー10をシロアリや鼠などの被害から防ぐべく、薬剤が塗布された構成となっている。
【0027】
図2は、免震装置1の支承部9の近傍を拡大して示したものである。図中に示すように、突出部材12は、その上端部12bが、上部取付板5に設けられた孔部20に対して挿入されることによりその位置が決められている。また、突出部材12の上端部12bには、側方に向けて延出する鍔部21が設けられている。この鍔部21は、上部取付板5に対して上方から当接するとともに、孔部20の周囲に対してボルト11により固定される。これにより、突出部材12が上部取付板5に対して固定されている。
【0028】
なお、上部取付板5の孔部20の上端縁20aと、鍔部21との間には、突出部材12に外嵌されたリング状の止水部材22が設けられている。この止水部材22は、上部取付板5と鍔部21との間を封止して、上部取付板5の孔部20と突出部材21の間の隙間から免震装置1の内部への水の侵入を防ぐ役割を果たすものである。
【0029】
また、メインボール13が当接する下部取付板4の板面8の中央部は、凹状球面となるように湾曲加工された円形受け皿状の凹部23とされている。そして、この凹部23の中心部(最も低い位置)23aにメインボール13が当接している。
【0030】
この凹部23には、オイル24が注入されており、メインボール13はこのオイル24に対して浸漬されている。これにより、オイル24がメインボール13が転動する際のエネルギーを吸収できるようになっている。さらに、突出部材12の下面には、メインボール13のうち突出部材12下面から突出する部分を囲むように、スポンジ材25が設けられている。このスポンジ材25には、防錆剤が含浸されており、これにより、メインボール13のうち突出部材12の外方に露出する部分に錆が生じないようにしている。
【0031】
ボールベアリングとして機能する支承部9において、上部構造体の荷重は、メインボール13と凹部23の中央部23aとの接触面、および小ボール15のうち、メインボール13の直上に位置するものと小ボール受け14の当接面14aの中央部との接触面に集中して作用することとなるが、この建物2においては、これらの接触面に作用する接触圧力が、板面8および小ボール受け14を構成する材料の降伏応力以上であって、かつ、破断応力以下となるようになっている。これにより、板面8および小ボール受け14の一部が、塑性変形した状態で用いられている。さらに、建物2においては、このように板面8および小ボール受け14に作用すべき接触圧力に基づいて各免震装置1が負担すべき荷重が決定され、これにより、免震装置1の建物2内における位置および数が定められている。
【0032】
これらの接触面に作用する支圧力は、弾性計算によると以下のように表すことができる。
すなわち、免震装置1全体に作用する荷重Wが、メインボール13と板面8との間、または、小ボール受け14の当接面14aと小ボール15との間の一点の接触面において支持されているとすると、これら、メインボール13、板面8、当接面14a、小ボール15がいずれも球面により構成されているので、接触面の形状は円形となり、接触面に作用する接触圧力の平均値pmeanは、以下のように表すことができる。
【数1】
ここに、aは接触面の半径であり、接触面において接触する部材の一方の主曲率を1/r1、他方の1/r2とし、いずれの場合も凸面のとき正、凹面のとき負、平面のとき1/r→0とする。また、材料の縦弾性係数をE、ポアソン比をνとすれば、aは、
【数2】
によって表される。ただし、
【数3】
ここに、m0は、接触面における主曲率を含む面のなす角が0である場合には、m0=1で与えられる。
また、接触面における最大接触圧力pmaxは、
【数4】
である(以上の各式は、機械工学便覧、新版第8刷、(1998.12.3発行)のB1−30,31に基づく)。
【0033】
したがって、ここでは、具体的には、最大接触圧力pmaxが、板面8あるいは小ボール受け14の当接面14aの降伏応力を超え、なおかつ、破断応力以下となるように、各免震装置に作用する荷重Wを調整するようにする。
【0034】
また、この場合、板面8および小ボール受け14の当接面14aは、ブリンネル硬度において200〜500となっているのが好適であり、より好ましくは、ブリンネル硬度350程度とされていることが望ましい。一方、メインボール13および小ボール15は、十分硬いものである(例えば、ブリンネル硬度で550〜900程度の材料である)ことが望ましい。これにより、小ボール受け14および板面8に小ボール15あるいはメインボール12が一定の支圧力をもって当接することにより、塑性変形が生じやすいようにしている。さらに、このように板面8を塑性変形させることによって、メインボール12が板面8に微小に食い込んだ状態が実現されることとなり、これにより、メインボール12と板面8との摩擦係数、すなわち、メインボール12および板面8間に作用する支圧力と、メインボール12が側方に転動しようとするとき作用する抵抗力との比が、所望の値に確保されるようにしている。この場合、具体的には、上記摩擦係数が、3〜10%であることが望ましい。
【0035】
また、凹部23は、メインボール13が板面8の中心から転がり移動した際に、その傾斜によりメインボール13に復元力を与えるように機能するように形成されている。これは、上部構造体に風荷重が作用した際に、上部構造体を所定位置から容易に移動させないことを目的としたものであり、具体的には、後述するように、例えば0.15g相当の風圧にも抵抗できるような傾きをもって凹部23が形成されている。さらに、凹部23の径寸法は、地震によって上部構造体と布基礎3との相対位置が変位した後に残留変形が生じないように、あらかじめ中心からの残留変形が所定確率(例えば98%)で一定範囲内に収まるような範囲の大きさを求めておき、この範囲に基づいて決定されている。したがって、この凹部23の径寸法は、図2のように、メインボール13よりも大きくてもよいが、メインボール13の径寸法と同程度の直径であってもよい。
【0036】
例えば、図8に示すように、凹部23の全体の直径をBとし、凹部の中心軸からB/4の範囲内で凹部23が所定曲率半径Rの凹面を形成するようにし、さらに、その外側のB/4の平面視環状の範囲内では、曲率半径Rで凸面が形成されるようにする(すなわち、曲率半径:−Rとする)ことで、凹部23の外周縁が板面8に滑らかにすり付くような構成を採用するとする。
さらに、図9のように、メインボール13に荷重Wが作用するとし、メインボール13と凹部23の接触面の法線と鉛直軸とのなす角度をθ、メインボール13の中心Oと凹部23の中心軸CAとの間の水平方向距離をδ、メインボール13に作用する荷重Wのうち凹部23との接触面と平行な方向の成分をQとすると、
Q=W・sinθ=W・δ/R …(5)
であるから、Qとδとの関係は、図10のようになる。
【0037】
ここで、B=40mm、風荷重によるベースシアー係数:Cw=0.15、摩擦係数:μ=0.05とすると、風荷重が上部構造体に作用した場合に、中心軸CAからメインボール13の中心Oがδ=B/4だけ離間した位置での力の釣り合いは、
W/R×10+0.05W=0.15W …(6)
となり、これより、R=100mm、必要な最小くぼみ量:d=1mmと算定される。
したがって、0.15gの風圧に耐え得るようにするためには、最低限この程度の径寸法、曲率、および、くぼみ量を凹部23に持たせるようにすればよい。
【0038】
次に免震装置1の製造方法について説明する。
上述のような免震装置1を製造するには、図5に示すように、ともに鉛直に、かつ、中心軸CAを一致させて対向配置した下部取付板4および上部取付板5の間に、周方向に複数に分割可能とされた管状型枠27を挟み込む。この場合、上部取付板5および下部取付板4の中心軸CAを一致させておく。
【0039】
そして、この管状型枠27の内部に対して、上部取付板5の孔部20を介して、粘弾性体ダンパー10の材料を供給するためのホース28を挿入する。
次に、上部取付板5、下部取付板4、および管状型枠27を、中心軸CA周りに回転させつつ、ホース28から材料を注入する。これには、まず、ホース28から所定温度以上に熱して融解させた超延性材料を注入する。この場合、融解させた超延性材料は遠心力が付与された状態とされるために、管状型枠27の内周面に沿って展開する。
【0040】
そして、このように管状型枠27を回転させた状態で放熱冷却させることにより、融解した超延性材料を固化させ、管状型枠に沿って超延性材料層(被覆部17)を形成する。
次に、管状型枠27を中心軸周りに回転させて遠心力を付与した状態で、所定温度以上に熱して融解させた粘弾性体を管状型枠27の内周面に沿って展開させる。そして、この状態で管状型枠27を冷却することにより、超延性材料層の内周面に粘弾性体を固化させて粘弾性体本体16を管状に形成する。
【0041】
さらに、この後、管状型枠27を回転させつつ、再び融解させた超延性材料を管状の粘弾性体本体16の内周面に注入して、粘弾性体本体16の内周面に管状の超延性材料層(被覆部17)を再度形成する。さらに、この超延性材料が冷却固化した後に、管状型枠27を分解して脱型する。これによって、内周面および外周面が超延性材料(被覆部17)によって被覆された粘弾性体本体16からなる粘弾性体ダンパー10が、上部取付板5および下部取付板4の双方に固着した状態で形成される。
【0042】
次に、このように、上部取付板5、下部取付板4、および粘弾性体ダンパー10が一体化されたものを、水平に載置し、下部取付板4の凹部23にオイルを注入する。そしてあらかじめ組み立てておいた支承部9に止水部材22としてのOリングを外嵌させたものを、上部取付板5の孔部20に挿通するとともに、突出部材12の鍔部21を上部取付板5に対してボルト11により固定する。さらに、粘弾性体ダンパー10の周囲を保護被覆18により被覆することによって図1から3に示したような免震装置1の構造を得る。
【0043】
上述の免震装置1においては、メインボール13が板面8に対して3〜10%の摩擦係数をもって転動可能に当接している。これにより、上部構造体の加速度を適切な値に保ちつつ、上部構造体の応答変位を所定値以内に抑制することができる。
【0044】
メインボール13と板面8との摩擦係数を変化させて、この免震装置1によって支持された上部構造体に地震動を与え、この場合に上部構造体に作用する水平加速度および上部構造体に生じる水平変位を計測した実験の結果を、以下の表1から表3に示す。なお、この場合の地震動としては、El Centoro(1940)が用いられている。
【表1】
【表2】
【表3】
これらの表において粘弾性体の断面積とは、建物2の上部構造体を支持するのに用いられた全ての免震装置1における粘弾性体の平面断面積の総和を示す。
【0045】
これらの結果から明らかなように、摩擦係数5%あるいは3%の場合においては、上部構造体の加速度および水平変位の双方とも、150gal以下、および15cm以下の範囲に収まっている。しかしながら、摩擦係数を1%とした場合においては、加速度の値は150gal以下となっているものの、粘弾性体の断面積をかなり大きくしても水平変位が15cmを上回っている。このように応答変位が大きくなると、敷地周囲で20cm以上のセットバックが必要となり、一般住宅としてはかなり深刻な問題となる。
【0046】
しかしながら、メインボール13と板面8との摩擦係数をある程度(3%以上)確保することによって、水平変位を抑制して必要とされるセットバックを最小限にし、これによって、住宅敷地の有効利用を図ることが可能となる。
【0047】
また、ここでは計算結果を示していないが、摩擦係数をある程度(10%以上)とすると、上部構造体に作用する水平加速度が150Galを大きく上回ることが予想される。水平加速度が150Galを越えるか否かは、地震時において家具が転倒するかしないかの目安であるといわれており、このため、上部構造体内部の安全性を確保するためには、メインボール13と板面8との摩擦係数が7%以下であることが望ましい。以上のような事情に鑑みて、本実施の形態においては、メインボール13と板面8との摩擦係数を3〜10%としたのである。
【0048】
また、上述の免震装置1においては、メインボール13に接する板面8および小ボール15に当接する小ボール受け14の当接面14aが塑性変形した状態で用いられている。これは、ボールベアリングの通常の許容荷重の5倍以上の荷重条件下で用いることに相当している。すなわち、上述のように免震装置1を建物2内に設置しても、その稼働は年に数回程度であり、一般の機械類において用いられるボールベアリングに対して想定される繰り返し荷重に比較すると、遥かにその稼働回数は少ない。したがって、支承部9の各部に要求される使用条件を精密機械なみの許容値に準じる必要はなく、必ずしも各部がすべて弾性変形内に収まるような使い方をする必要がない。そこで、本実施の形態においては、板面8および小ボール受け14の当接面14aを塑性変形した状態で利用することとし、これにより、支承部9の簡素化を図り、大幅なコストダウンの実現を可能としている。
【0049】
また、上述の免震装置1においては、摩擦係数を所定の値以上とするために板面8の硬度をブリンネル硬度で200〜500に、メインボール13の硬度をブリンネル硬度で550〜900程度に設定している。このような硬度を有する板面8およびメインボール13を利用することによって、板面8に塑性変形を良好に生じさせ、適度な摩擦係数を得ることができる。
【0050】
図6は、ボール30と板面31との摩擦係数と板面31の硬度との関係を調べた実験装置32の例である。この図に示すように、この実験装置32は、一対のボール30,30が板状体33を上下に挟まれた構成となっており、上下のボール30,30からは板状体33に対して抗力Nを作用させているとする。そして、上下のボール30,30により挟まれた板状体33を側方に引き抜き、これに要した力QをNと比較することにより、板面31の摩擦係数を求めることができるものである。
【0051】
このような実験装置32を利用して、様々な硬度の板面31を有する板状体33について、摩擦係数を調べた結果が表4であり、表4において得られた実験結果をグラフにプロットしたものが図7である。なお、この実験においてNの値は1〜3tonとされているが、これは、通常の戸建て住宅において免震装置1を用いた場合の免震装置1に作用する荷重の範囲内であると考えられる。
【表4】
なお、表4においてはボール30,30の硬度を示していないが、ボール30,30としては、十分硬い、すなわち、ブリンネル硬度550以上の硬度を有するものが用いられている。
【0052】
これらの実験結果から理解されるように、摩擦係数を3〜10%得るには、抗力Nの大きさにかかわらず、板面31のブリンネル硬度が200〜500程度、より好ましくは350前後であることが好適であり、したがって、本実施の形態においては、このような範囲の硬度を有する板面8をもつ下部取付板4を利用することによって、メインボール13と板面8との間に適度な(3〜10%の)摩擦係数を実現させているのである。
【0053】
また、上述の建物2においては、メインボール13と板面8との接触面、あるいは、小ボール15と小ボール受け14との接触面に、これらを構成する材料の降伏応力以上破断応力以下の応力が作用するようになっている。これによって、これらを確実に塑性変形させた状態で用いることができ、免震装置1の製作コストを低減することが可能であるとともに、摩擦係数を適度に向上させて、上部構造体の安全性の確保や敷地の有効利用を実現することができる。
【0054】
また、上述の免震装置1においては、粘弾性体ダンパー10がリング状に形成されているために、この粘弾性体ダンパー10が、支承部9をほこりやゴミなどから保護する役割を果たすことができ、これにより、免震装置1が安定した性能を発揮できるようになっている。さらに、この粘弾性体ダンパー10は、地震時に上部取付板5と下部取付板4との水平方向の相対変位が過大となった場合に、突出部材9に当接するストッパの役割、および、この場合の衝撃を緩和するショックアブソーバの役割を果たすことが可能であり、これによって、上部構造体の安全性を確保することが可能となる。
【0055】
さらに、粘弾性体ダンパー10の内周面および外周面が超延性材料層によって被覆されているために、これら超延性材料層が粘弾性体本体16の耐久性能を確保するための保護膜として機能し、免震装置1の耐久性を向上させることができる。
【0056】
また、免震装置1は、粘弾性体ダンパーを10構成する粘弾性体および超延性材料が常温以上の所定温度で融解するホットメルト材料によって形成されているために、これらを融解させた状態で容易に所定の形状に形成することができ、製作性に優れている。特に、上述のような製造方法により、粘弾性体および超延性材料を融解させた状態で、遠心力を付与することによって、容易に均一なリング状粘弾性体ダンパー10を製造するができ、さらに、この粘弾性体ダンパー10を上部取付板4および下部取付板5に固着させた状態で形成することも容易である。
【0057】
以上において、本発明の一実施の形態を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、必要に応じて、他の構成を採用することも可能である。
例えば、上記実施の形態においては、突出部12が、その下端12aに設けられたメインボール13を介して下部取付板5の板面8に当接する構成となっていたが、これに代えて、突出部12の下端部12aに四フッ化エチレン樹脂などを配置し、これを下部取付板5の板面8に接触させることによって、突出部12を所定の摩擦係数(3〜10%)をもって下部取付板5の板面8に対して水平方向に滑動可能に当接させるようにしても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、粘弾性体ダンパー10は支承部9を囲むリング状に一体成型されていたが、これに限らず、複数の粘弾性体部材を、支承部を平面視四角形、八角形状、あるいは、その他の多角形状に囲むように設けてもよい。また、減衰手段としての粘弾性ダンパーは、必ずしも支承部9を囲む必要はなく、図11に示す免震装置1’のように、上部取付板5’を下部取付板4と同様に平面視矩形に形成するとともに、円筒状の粘弾性体ダンパー35を上部取付板5’および下部取付板4間の四隅に配置した構成を採用するようにしてもよい。
【0059】
また、上記実施の形態においては、メインボール13と板面8との間に所望の摩擦係数を確保するために、板面8を塑性変形させていたが、これに代えて、図12のように、板面8をメインボール13の材料より降伏応力が小さく塑性変形しやすい材料36によってメッキして被覆するようにしてもよい。この場合メッキ材料としては、亜鉛、真鍮、鉛などが好適である。
【0060】
また、板面8または板面8にメッキした材料36を塑性変形させる代わりに、図13に示すように、粘着材等を用いて微小な粉体37を板面に分散状態に付着させ、これによりメインボール13と板面8との間の摩擦係数を確保するようにしてもよい。この場合、粉体37としては、砂、金剛砂、コランダム等を好適に用いることができる。またこの場合、粘着材等を用いずに粉体37を板面8上に載置するのみの構成であってもよい。
【0061】
また、上記実施の形態において、免震装置1に作用する荷重をさらに大きくして、小ボール12内に塑性変形が生じる状態とするようにしてもよい。メインボール13についても、同様に、その内部等に部分的に塑性変形を生じさせるようにしてもよい。
また、上記実施の形態において、下部取付板4側に支承部9を固定し、メインボール13を上部取付板5の下面に当接させることによって、上部取付板5の荷重を下部取付板側に伝達させるようにしてもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る免震装置および請求項4に係る建物においては、減衰手段である粘弾性体が、突出部材と板面との当接部をリング状に囲んでこれらをほこりやゴミなどから保護する役割を果たすことができ、これにより、安定した性能を発揮できるようになっている。また、この粘弾性体が、突出部材に当接するストッパの役割、および、この場合の衝撃を緩和するショックアブソーバの役割を果たすことが可能であり、これによって、上部構造体の安全性を確保することが可能となる。また、ストッパやショックアブソーバを別途設ける必要が無く、収まりがよい。
また、粘弾性体の内周面および外周面が超延性材料によって被覆されているために、これら超延性材料層が粘弾性体本体の耐久性能を確保するための保護膜として機能し、耐久性を向上させることができる。
【0071】
請求項3に係る免震装置においては、第一の転動体およびそれに接する板面のいずれか一方または双方が塑性変形した状態で用いられているため、第一の転動体または板面に要求される弾性変形性能を大幅に低減し、コストダウンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である免震装置の斜視半断面図である。
【図2】 同、要部立断面図である。
【図3】 同、要部上面図である。
【図4】 建物における免震装置の配置例を示す平面図である。
【図5】 図1から3に示した免震装置において用いられる粘弾性体ダンパーの製造方法を説明するための斜視半断面図である。
【図6】 図1から3に示した免震装置の下部取付板の板面に付与すべき硬度を検討するための実験装置の模式図である。
【図7】 図6に示した装置による実験結果を示すための図であって、板面の硬度(横軸)−ボールと板面との間の摩擦係数(縦軸)のグラフである。
【図8】 図1から3に示した免震装置の下部取付板に形成された凹部のくぼみ深さを検討するための模式図である。
【図9】 図1から3に示した免震装置の下部取付板に形成された凹部のくぼみ深さを検討するために、メインボールに作用する力の方向を示した模式図である。
【図10】 同、メインボールの中心と凹部の中心軸との距離(横軸)とメインボールに作用する接触面と平行な方向の力(縦軸)の関係を示すグラフである。
【図11】 本発明の他の実施の形態を示す図であって、免震装置の斜視半断面図である。
【図12】 本発明のさらに他の実施の形態を示す図であって、下部取付板の板面にメッキを施した場合の免震装置の立断面図である。
【図13】 本発明のさらに他の実施の形態を示す図であって、下部取付板の板面に粉体を付着させた場合の免震装置の立断面図である。
【符号の説明】
1 免震装置
2 建物
3 布基礎(下部構造体)
4 下部取付板
5 上部取付板
8 板面
10 粘弾性体ダンパー(減衰手段)
12 突出部材
13 メインボール(第一の転動体)
14 小ボール受け
14a 当接面
15 小ボール(第二の転動体)
16 粘弾性体本体
17 被覆部(超延性材料層)
27 管状型枠
36 塑性変形しやすい材料
37 粉体
Claims (2)
- 建物の下部構造体と上部構造体との間に介装される免震装置であって、
前記下部構造体側に取り付けた下部取付板と、前記上部構造側に取り付けた上部取付板とが上下に対向配置され、
これら下部および上部取付板間には、これらの水平方向の相対変位を減衰させる減衰手段が設けられ、
前記下部取付板および上部取付板のいずれか一方には、同他方に向けて突出する突出部材が設けられ、
前記突出部材の先端は、前記下部取付板および上部取付板の他方の板面に対して水平移動可能に当接し、その先端には第一の転動体が前記板面に対して転動可能に保持され、
前記減衰手段は、下端が前記下部取付板に固定されるとともに、上端が前記上部取付板に固定され、なおかつ、前記突出部材および前記第一の転動体を環状に囲むように形成された粘弾性体であり、該粘弾性体は粘弾性体本体と、その粘弾性体本体の内周面および外周面を超延性材料で被覆させた被覆部とからなり、
前記板面の中央部には、凹状球面となるように湾曲加工された円形受け皿状の凹部が設けられ、
該凹部には、オイルが注入されており、前記第一の転動体が前記オイルに対して浸漬され、
前記突出部材の下面には、前記第一の転動体のうち前記突出部材下面から突出する部分を囲むようにスポンジ材が設けられ、該スポンジ材に防錆剤が含浸されていることを特徴とする免震装置。 - 前記減衰手段の外周囲には、蛇腹状の保護被覆が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
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