JP2927357B2 - 免震支持装置 - Google Patents

免震支持装置

Info

Publication number
JP2927357B2
JP2927357B2 JP2010910A JP1091090A JP2927357B2 JP 2927357 B2 JP2927357 B2 JP 2927357B2 JP 2010910 A JP2010910 A JP 2010910A JP 1091090 A JP1091090 A JP 1091090A JP 2927357 B2 JP2927357 B2 JP 2927357B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling elements
seismic isolation
rolling
support device
isolation support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2010910A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03217533A (ja
Inventor
輝男 佐々木
一裕 藤澤
あけみ 川那辺
芳明 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2010910A priority Critical patent/JP2927357B2/ja
Priority to DE69119797T priority patent/DE69119797D1/de
Priority to EP91300313A priority patent/EP0439272B1/en
Priority to NZ236812A priority patent/NZ236812A/en
Publication of JPH03217533A publication Critical patent/JPH03217533A/ja
Priority to US07/964,465 priority patent/US5261200A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2927357B2 publication Critical patent/JP2927357B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H9/00Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate
    • E04H9/02Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate withstanding earthquake or sinking of ground
    • E04H9/021Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings
    • E04H9/023Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings and comprising rolling elements, e.g. balls, pins

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Emergency Management (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は免震支持装置に関し、詳しくは建築物、コン
ピュータなどの機器類又はその機器類を載せる床などの
上部構造物を、その基礎などの下部構造物の上に複数の
転動体を挾んで揺動自在に支持し、地震などの振動から
上部構造物を保護するベアリング方式の免震支持装置、
共振振動の抑制装置である動吸振装置、コロの転がり抵
抗、マサツ抵抗を利用する減衰装置等に関する。
〔従来の技術〕
地震、交通振動などの振動から建築物や機器類などを
保護するため、上記建築物、コンピュータなどの機器類
又は機器類を載せる床などの上部構造物を、その基礎な
どの下部構造物の上に水平方向に揺動自在に支持して、
地震時の上部構造物への入力加速度を低減し、上記上部
構造物を保護する各種の免震支持装置が開発されてい
る。
この免震支持装置としては、(a)天然ゴムや合成ゴ
ムなどの軟質ゴム状弾性板と鋼板との積層体を上部構造
物の支持体としたもの、(b)上部構造物と下部構造物
との間に設置したテフロン等の滑り材を支持体としたも
の、(c)上部構造物と下部構造物との間に設置したボ
ールベアリングやロールベアリング等の転動体を支持体
としたもの、などが使用されている。
従来、上述した(c)のような免震支持装置として
は、例えば、第14図に示すように上部構造物(1)と下
部構造物(2)の間に複数のボールベアリング(3)を
挾み込んでこのボールベアリング(3)にて上部構造物
(1)を水平方向に揺動自在に支持し、上記上部構造物
(1)が水平方向に変位した時に上部構造物(1)を原
点位置に復帰させるためのスタッド(4)を配設したも
のがある(特開昭64−17945号公報)。
また、他の免震支持装置としては、第15図に示すよう
に上部構造物(5)と下部構造物(6)の間に、偏心し
た小径及び大径ロール(7)(8)を連設した複数のロ
ールベアリング(9)(10)を直交させて2段に重ねた
状態で挾み込み、このロールベアリング(9)(10)で
上部構造物(5)が水平方向に変位した時にロールベア
リング(9)(10)の偏心した小径及び大径ロール
(7)(8)により上部構造物(5)が持ち上げられ、
この持ち上げられた上部構造物(5)が下降して原点位
置に復帰させるようにした位置エネルギーを利用したも
のがある(特開昭57−140453号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した従来のベアリング方式の免震支持
装置では、上部構造物(1)(5)を支持するボールベ
アリング(3)及びロールベアリング(9)(10)が金
属などの剛体であり、而も、上記ボールベアリング
(3)及びロールベアリング(9)(10)の上下に配置
されて当接する上下部構造物(1)(2)(5)(6)
がコンクリートや鋼板などの剛体であるため、以下のよ
うな問題があった。
(i)地震や交通振動などの発生時には、実際上、水平
振動だけでなくて上下振動も加わっており、その上下振
動が吸収されることなく上部構造物(1)(5)に直接
伝達れ、居住性の低下、機器類の故障などを招来する。
(ii)ボールベアリング(3)及びロールベアリング
(9)(10)と上下部構造物(1)(2)、(5)
(6)との接触面積が非常に小さいため、その接触部分
での面圧が非常に高くなり、その結果、地震時に大きな
上下振動を受けた際に上記ボールベアリング(3)及び
ロールベアリング(9)(10)、或いは上下部構造物
(1)(2)、(5)(6)に損傷が発生し易く、特に
ボールベアリング(3)の場合この危険性が高い。この
ようにして一度損傷が発生すると、その後ボールベアリ
ング(3)及びロールベアリング(9)(10)が転動す
る際に、大きな振動及び騒音が発生すると共に損傷が拡
大し、ついには免震機能を果たさなくなる虞があった。
(iii)ボールベアリング(3)およびロールベアリン
グ(9)(10)の外形寸法を高精度に製作したり、或い
は上部構造物(1)(5)と下部構造物(2)(6)の
間隔寸法を高精度に設計して上部構造物(1)(5)と
下部構造物(2)(6)との正確な平行度を維持するこ
とが技術的に難しいため、作用しないボールベアリング
(9)(10)が発生して適正な免震機能を発揮させるこ
とができない場合があった。
(iv)ボールベアリング(3)及びロールベアリング
(9)(10)の転動面に小さな固形の異物などが侵入す
ると、上記ボールベアリング(3)及びロールベアリン
グ(9)(10)の転動が妨げられて免震機能が大幅に低
下する。また、特開昭57−140453号公報に開示された免
震支持装置では、偏心した小径及び大径ロール(7)
(8)を有する複数のロールベアリング(9)(10)を
使用しているため、上部構造物(5)が水平方向に変位
した時に、各ロールベアリング(9)(10)の相対変位
量に差が生じると、上部構造物(5)が持ち上げられて
その後下降して原点位置に復帰しようとする際、上部構
造物(5)が持ち上げられて下降するタイミングが各ロ
ールベアリング(9)(10)でずれてしまい、上記上部
構造物(5)にいわゆるロッキング現象が発生して上部
構造物(5)の上側の揺れが増大する。更に上記ロール
ベアリング(9)(10)には上部構造物(5)の重量以
上の大きな力が作用し、ロールベアリング(9)(10)
が損傷する虞もあった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みて提案されたもの
で、その目的とするところは、適正な免震機能を発揮さ
せて、地震などの水平及び上下振動から上部構造物を確
実に保護し得るベアリング方式の免震支持装置を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明における上記目的を達成するための技術的手段
は、上部構造物と下部構造物の間に、上部構造物を水平
方向に揺動自在に支持する転動体を挟み込んだものにお
いて、上記転動体を円柱形状とし、且つ、その転動体と
上下部構造物間にエラストマーを配置したことである。
また、本発明では、上記円柱状転動体をn段に積載
し、各段間での転動体が180°/nの角度をなすことが望
ましい。
〔作用〕
本発明に係る免震支持装置では、まず転動体を円柱形
状としたことから、上下部構造物との接触面積が非常に
大きくなり、耐圧性能の向上が図れる。且つ、上記転動
体と上下部構造物間にエラストマーを配置したことか
ら、上部構造物の鉛直荷重により上記エラストマーが弾
性変形して転動体の積荷面積が増加し、上部構造物の鉛
直荷重が分散される。また、上記エラストマーの弾性変
形により転動体の外形寸法、並びに上下部構造物の平行
度が高精度でなくても、そのばらつきをエラストマーの
弾性変形で吸収し得る。更に上記転動体の転がり面に固
形の異物があっても、エラストマーが弾性変形して吸収
し、転動体の転がり性能を維持する。
また、上記転動体をn段に積載し、各段間での転動体
が180°/nの角度をなすことにより、鉛直方向での振動
吸収性等がより一層良好となる。
尚、n=1の時は一方向にしか作用しないが、n≧2
の時には全水平振動方向に作用し得る。このnが増加す
ると共に水平振動方向による転がり抵抗力の差が少なく
なる。又、n=2の時には上段と下段の転動体のなす角
度を90°に高精度に設定する必要があるが、n≧3では
各段での転動体のなす角度配分は高精度でなくても問題
ない。
〔実施例〕
本発明に係る免震支持装置の実施例を第1図乃至第13
図を参照しながら説明する。
第1図及び第2図に示す実施例は後述の転動体を2段
に積載した免震支持装置(A)で、同図において、(1
1)は建築物、コンピュータなどの機器類又は機器類を
載せる床などの上部構造物、(12)は基礎などの下部構
造物、(13)は上記上部構造物(11)の下面に固着した
鋼板などの上部耐圧板で、その下面にシート状のエラス
トマー(14)を貼着する。(15)は下部構造物(12)の
上面に上部耐圧板(13)と対向させて固着した鋼板など
の下部耐圧板で、その上面に、上部耐圧板(13)と同
様、シート状のエラストマー(16)を貼着する。尚、上
記エラストマー(14)(16)の材質は、弾性を持つもの
であればよく、例えば各種ゴム材料又はプラスチック等
である。(17)…(18)…は上部耐圧板(13)と下部耐
圧板(15)との間に配設した複数の円柱状転動体(以下
上部及び下部転動体と称す)で、この各上部転動体(1
7)…と各下部転動体(18)…とは90°の角度をなして
2段に積載される。尚、上部及び下部転動体(17)…
(18)…の材質は上部構造物(11)の鉛直荷重に耐え得
るものであればよく、例えば金属、コンクリート、セラ
ミックス、硬質プラスチックス、FRPなどである。(1
9)は上部転動体(17)…と下部転動体(18)…との間
に介設した鋼板などの中間耐圧板で、その上下面にシー
ト状のエラストマー(20)(21)を貼着する。これによ
り上記上部及び下部転動体(17)…(18)…は、上部耐
圧板(13)と中間耐圧板(19)、及び中間耐圧板(19)
と下部耐圧板(15)との各間にエラストマー(14)(2
0)及び(21)(16)を介して挾圧される。上記エラス
トマー(14)(16)及び(20)(21)の上下部転動体
(17)…(18)…が当接する面が上下部転動体(17)…
(18)…の転がり面となる。
上記免震支持装置(A)では、上部構造物(11)を上
下部転動体(17)…(18)…により水平方向に揺動自在
に支持し、地震、交通振動などの振動発生時、上部構造
物(11)への入力加速度を低減して上部構造物(11)を
保護する。この時、実際の地震などでは水平振動ばかり
でなく上下振動も加わっている。この免震支持装置
(A)では、この上下振動に対して上下部転動体(17)
…(18)…を円柱形状としたから、上下部構造物(11)
(12)との接触面積が球形状のものと比較して飛躍的に
大きくなり、大きな耐圧性能を発揮する。また、上下部
転動体(17)…(18)…の上下にエラストマー(14)
(16)(20)(21)を配置したことから、第3図に示す
ように上部構造物(11)の鉛直荷重により上記エラスト
マー(14)(16)(20)(21)が弾性変形して上下部転
動体(17)…(18)…の積荷面積が増加し、上部構造物
(11)の鉛直荷重が分散される。また、上下部転動体
(17)…(18)…の外形寸法が個々にばらついたり、或
いは上下部構造物(11)(12)の平行度が高精度でない
場合でも、上記エラストマー(14)(16)(20)(21)
の弾性変形によりこれを吸収し得る。更に、上下部転動
体(17)…(18)…の転がり面に小さな固形の異物があ
っても、エラストマー(14)(16)(20)(21)が弾性
変形して吸収し、上下部転動体(17)…(18)…の転が
り性能を維持する。以上のようにして円柱状の上下部転
動体(17)…(18)…及びエラストマー(14)(16)
(20)(21)により上下振動を確実に吸収する。
第1図及び第2図に示す実施例では、上部転動体(1
7)…と下部転動体(18)…との間に、上下面にシート
状のエラストマー(20)(21)を貼着した中間耐圧板
(19)を介設させた免震支持装置(A)について説明し
たが、本発明はこれに限定されるこなく、例えば第4図
に示すように中間耐圧板を使用せず、上部転動体(17)
…と下部転動体(18)…間にシート状のエラストマー
(22)のみを介設するか、或いは逆にエラストマーを貼
着していない中間耐圧板のみを介設するようにしてもよ
く、更に第5図に示すようにエラストマーを使用せず、
下部転動体(18)…の上に上部転動体(17)…を直接積
載するようにしてもよい。
第1図乃至第5図に示す実施例では、上部転動体(1
7)…と下部転動体(18)…とを90°の角度をなして2
段に積載した免震支持装置(A)(A′)(A″)につ
いて説明したが、この場合、上記上部転動体(17)…と
下部転動体(18)…とのなす角度を90°に高精度に設定
する必要がある。
これは以下に述べる理由による。即ち、上記免震支持
装置は一つの上部構造物(11)について複数箇所に設置
されるのが通常である。そうすると、第6図に示すよう
に仮に、一方の免震支持装置(A1)について下部転動体
(18)…に対して上部転動体(17)…が図示反時計回り
方向に若干位置ずれし、逆に他方の免震支持装置(A2
について下部転動体(18)…に対して上部転動体(17)
…が図示時計回り方向に若干位置ずれしている場合、地
震により下部転動体(18)…の軸線に沿う方向に水平力
Fが作用した時に、2つの免震支持装置(A1)(A2)に
おいて上部転動体(17)…にはその軸線と直交する方向
に浴う力f1、f2が作用する。ところが、上記免震支持装
置(A1)(A2)では、上部転動体(17)…が前述したよ
うに位置ずれしているため、上記上部転動体(17)…に
加わる力f1、f2の作用方向が異なる。このように一つの
剛体である上下部構造物(11)(12)間に取付けられた
2つの免震支持装置(A1)(A2)に各上部転動体(17)
…の転がり方向が異なると、場合によっては上部構造物
(11)が水平方向に揺動不能となり免震性能が発揮でき
なくなる虞もある。
そこで、上部転動体(17)…と下部転動体(18)…と
のなす角度を90°に高精度に設定することが困難な場合
には、転動体を3段以上に積載した免震支持装置が好適
である。
以下、転動体を3段に積載した実施例を第7図及び第
8図に示し説明する。尚、第1図及び第2図の免震支持
装置(A)と同一、又は相当部分には同一参照符号を付
す。
この免震支持装置(B)は、上部構造物(11)と下部
構造物(12)の間に、円柱状転動体(17)…(23)…
(18)…(以下上部、中間、下部転動体と称す)を3段
に積載した状態で配設し、上部転動体(17)…と中間転
動体(23)…と下部転動体(18)…とのなす角度を60°
に設定する。また上部及び下部転動体(17)…(18)…
と上部及び下部構造物(11)(12)との間に、シート状
のエラストマー(14)(16)を貼着して上部及び下部転
動体(17)…(18)の転がり面を形成した上部及び下部
耐圧板(13)(15)を介設する。更に上部及び下部転動
体(17)…(18)…と中間転動体(23)…との間に、シ
ート状のエラストマー(20a)(21a)(20b)(21b)を
貼着して上部、中間及び下部転動体(17)…(23)…
(18)…の転がり面を形成した第1、第2の中間耐圧板
(19a)(19b)を介設する。
上記免震支持装置(B)では、前述した第1図及び第
2図の免震支持装置(A)と同様、地震発生時、水平振
動ばかりでなく上下振動も確実に吸収して上部構造物
(11)への入力加速度を低減して地震から上部構造物
(11)を保護する。この時、転動体が2段の免震支持装
置(A)では、第6図で前述したように上部転動体(1
7)…と下部転動体(18)…とのなす角度を90°に高精
度に設定しなければならなかったが、転動体が3段の免
震支持装置(B)では、上部転動体(17)…と中間転動
体(23)…と下部転動体(18)…とのなす角度が60°に
高精度に設定されていなくても、各転動体(17)…(2
3)…(18)…が補正し合うため、上部構造物(11)が
水平方向に揺動不能となり免震性能が発揮できなくなる
虞はない。
尚、上記実施例では、エラストマー(20a)(21a)
(20b)(21b)を貼着した第1、第2の中間耐圧板(19
a)(19b)を使用したが、これが必ずしも必要なもので
はなく、第4図或いは第5図の免震支持装置(A′)
(A″)と同様、中間耐圧板を使用せず、エラストマー
のみを介在させるか、又はエラストマーを貼着していな
い中間耐圧板のみを介在させたり、或いは中間耐圧板の
みならず、エラストマーも使用せず、各転動体(17)…
(23)…(18)…を直接積載するようにしてもよい。
以上説明した各実施例でのエラストマー(14)(16)
(20)(21)、(20a)(21a)(20b)(21b)は減衰性
能の良好でないものを使用してもよい。しかしながら、
転動体(17)…(23)…(18)…が転がる際にエラスト
マー(14)(16)(20)(21)、(20a)(21a)(20
b)(21b)の転がり面では局部的に上下動するため、変
形に伴いそのエネルギーを多く吸収する高減衰エラスト
マー等の減衰性能の優れた材質を用いれば、免震支持装
置としてより一層の性能向上が図れる。
また、各実施例における転動体(17)…(23)…(1
8)…を、各段ごとに第9図に示すように連結板(24)
で回転自在に支持するようにすれば、個々の転動体(1
7)…(23)…(18)…の位置関係が保持できて好適で
あり、更に上記連結板(24)をその転動体(17)…(2
3)…(18)…の上下いずれかにある耐圧板(13)(1
5)(19)、(19a)(19b)にその転がり方向に沿って
滑動自在に連結すれば、長期間の使用に対しても転動体
(17)…(23)…(18)…の位置関係を正確に維持でき
て耐久性能の向上が図れて好ましい。
更に、上述したエラストマー(14)(16)(20)(2
1)、(20a)(21a)(20b)(21b)は上部構造物(1
1)による鉛直荷重を長期間受けていると、その部分が
クリープを起こして凹みが発生する。この現象は振動入
力を受けた時のトリガの役目を果たすが、同時に大きな
振動入力を受けた時に転動体(17)…(23)…(18)…
が隣接するクリープによる凹みに落ち込み、上下振動が
発生することになる。そこで、これを防止するため、第
10図に示すように転動体(17)…(23)…(18)の配列
ピッチa、b、c、d、eがすべて異なる(a≠b≠c
≠d≠e)ように設定すればよい。このようにすれば、
すべての転動体(17)…(23)…(18)…がクリープに
よる凹みに同時に落ち込むことを未然に回避できる。
また、第11図に示すように転動体(17)…(23)…
(18)…の配列方向を転がり方向に対して傾けることに
よっても凹みへの落ち込みによる上下振動の発生を防止
することが可能である。この時、転がり方向に対して逆
方向で同一角度だけ傾いた2本の転動体〔図では(17
a)(17b)で示す〕を1対とする必要があり、より好ま
しくは上述した2本の転動体(17a)(17b)を2対〔図
では(17a)(17b)と(17c)(17d)で示す〕で1セッ
トとすることにより、良好な直進性並びに振動減衰性
(大きな抵抗反力)が得られる。これは以下に述べる理
由による。即ち、第12図に示すように転がり方向に対し
て逆方向で同一角度αだけ傾いた2本の転動体(17a)
(17b)において、転がり方向に変位Dが作用したとす
ると、転動体(17a)(17b)にはその傾斜角αに対応し
た変位Da、Dbが夫々逆方向に発生するが、上記転動体
(17a)と(17b)は連結板(24)(第9図参照)で連結
されているため、この変位Da、Dbだけ転動体(17a)(1
7b)とエラストマーとの間で滑りが発生しこれが減衰力
として作用する。尚、上述した傾斜角αは45°程度まで
可能であるが、抵抗力が大き過ぎる、及び不安定である
事から30°以下が好適である。
本発明の免震支持装置(A)(A′)(A″)(B)
を実際に利用するには、地震時、水平変位後に上部構造
物(11)を元の位置に復帰させる復元性能を必要とす
る。そのため、第13図に示すように上部構造物(11)と
下部構造物(12)との間にゴム状弾性体或いは金属バネ
からなる復元用弾性体(25)(26)を設ける。尚、上記
金属バネからなる復元用弾性体(26)は水平に取付ける
ことも可能である。また、減衰性能を発揮させるために
は、上部構造物(11)と下部構造物(12)との間に、オ
イルダンパー、粘性ダンパー、鉛ダンパー、鋼棒ダンパ
ー、摩擦ダンパーや粘弾性ダンパー等の振動エネルギー
を吸収するダンパー(27)を設けたり、或いは前述のゴ
ム状弾性体からなる復元用弾性体(25)に高減衰ゴムを
用いればよい。更に、図示しないが、免震支持装置
(A)(A′)(A″)(B)には、転動体の転がり距
離を規制するストッパや、転動体の転がり面に異物が侵
入するのを防止するカバーを設けてもよい。上記ストッ
パは耐圧板の転動体が転がる方向に沿って対向する部位
に設ければよく、また、カバーは転動体を収納する隙間
を囲繞するように耐圧板の全周に設けたり、或いは上下
部構造間の空間を外壁に沿って塞ぐようにしてもよい。
〔発明の効果〕 本発明に係る免震支持装置によれば、転動体を円柱形
状とし、且つ、上記転動体と上下部構造物間にエラスト
マーを配置したから、耐圧性能に優れ、転動体の外形寸
法や上下部構造物の平行度に高精度が要求されないので
製作並びに施工が容易となり、適正な免震機能が持続的
に発揮できて水平及び上下振動から上部構造物を確実に
保護し得る実用的価値大なる免震支持装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第13図は本発明に係る免震支持装置の実施例
を説明するためのもので、第1図は転動体を2段に積載
した実施例を示す正面図、第2図は第1図の一部省略部
分を含む平面図、第3図は第1図の要部拡大正面図、第
4図及び第5図は第1図の装置の変形例を示す各正面
図、第6図は第2図での上部転動体が位置ずれした場合
の不具合を説明するための概略平面図、第7図は転動体
を3段に積載した実施例を示す正面図、第8図は第7図
の一部省略部分を含む平面図、第9図は転動体を支持し
た連結板を示す正面図、第10図は転動体の配列ピッチを
異ならせた状態を示す平面図、第11図は転動体の配列方
向を傾けた状態を示す平面図、第12図は第11図の1対の
転動体を示す拡大平面図、第13図は上下部構造物間に設
けられた復元用弾性体及びダンパーを示す正面図であ
る。 第14図及び第15図は従来の免震支持装置の具体的二例を
示す各断面図である。 (11)……上部構造物、(12)……下部構造物、(14)
(15)……エラストマー、(17)(18)……転動体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/36 E04B 9/02 F16F 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部構造物と下部構造物の間に、上部構造
    物を水平方向に揺動自在に支持する転動体を挟み込んだ
    ものにおいて、 上記転動体を円柱形状とし、且つ、その転動体と上下部
    構造物間にエラストマーを配置したことを特徴とする免
    震支持装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の円柱状転動体をn段に積載
    し、各段間での転動体が180°/nの角度をなすことを特
    徴とする免震支持装置。
JP2010910A 1990-01-20 1990-01-20 免震支持装置 Expired - Lifetime JP2927357B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010910A JP2927357B2 (ja) 1990-01-20 1990-01-20 免震支持装置
DE69119797T DE69119797D1 (de) 1990-01-20 1991-01-16 Antivibrationsvorrichtung
EP91300313A EP0439272B1 (en) 1990-01-20 1991-01-16 Vibration-proofing device
NZ236812A NZ236812A (en) 1990-01-20 1991-01-18 Vibration-proofing device comprising rollers to be interposed between an upper and lower structure
US07/964,465 US5261200A (en) 1990-01-20 1992-10-21 Vibration-proofing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010910A JP2927357B2 (ja) 1990-01-20 1990-01-20 免震支持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03217533A JPH03217533A (ja) 1991-09-25
JP2927357B2 true JP2927357B2 (ja) 1999-07-28

Family

ID=11763441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010910A Expired - Lifetime JP2927357B2 (ja) 1990-01-20 1990-01-20 免震支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2927357B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107558614A (zh) * 2017-09-09 2018-01-09 北京工业大学 一种用于地下地铁车站中柱的摩擦滑移装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11303934A (ja) * 1998-04-22 1999-11-02 Tokkyo Kiki Kk 免震装置
CN108331192B (zh) * 2018-02-12 2020-04-28 孙韬 隔震支座总成及建筑物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107558614A (zh) * 2017-09-09 2018-01-09 北京工业大学 一种用于地下地铁车站中柱的摩擦滑移装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03217533A (ja) 1991-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5261200A (en) Vibration-proofing device
EP0439272B1 (en) Vibration-proofing device
JP3194542B2 (ja) 振動減衰装置
KR100635478B1 (ko) 저 마찰 구름운동 진자받침
JP3195512B2 (ja) 免震構造物
JP3550574B2 (ja) 滑り支承式免震装置
JP3741428B2 (ja) 構造物の支持基礎構造
JP2927357B2 (ja) 免震支持装置
KR102138941B1 (ko) 쐐기를 이용한 면진장치 및 이를 위한 탄성지지 쐐기기구
CN112160236A (zh) 一种基于弹簧阻尼器的自复位抗拔隔震支座
CA2930193C (en) Polygonal seismic isolation systems
JP2878626B2 (ja) 免震装置
JP3011487B2 (ja) 動吸振装置
JP4968880B2 (ja) 免震装置
JP2000054506A (ja) 免震構造物の浮き上がり防止装置及びこの装置が設けられてなる軽重量構造物の免震構造
JP2001288930A (ja) 免震構造物
JPH10292669A (ja) 建物の免震装置及びそれを用いた建物の免震構造
KR20050025723A (ko) 복원력을 가진 내진지지장치
JP2001107600A (ja) 振動減衰装置
JP2000104420A (ja) 免震構造物
JPH033723Y2 (ja)
JP2801693B2 (ja) 積層ゴム支承体
JP2907310B2 (ja) 免振装置
JP3663563B2 (ja) 免震装置
JP2002047827A (ja) 免震構造物