JP2878626B2 - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2878626B2
JP2878626B2 JP19372295A JP19372295A JP2878626B2 JP 2878626 B2 JP2878626 B2 JP 2878626B2 JP 19372295 A JP19372295 A JP 19372295A JP 19372295 A JP19372295 A JP 19372295A JP 2878626 B2 JP2878626 B2 JP 2878626B2
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光雄 金澤
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Kanazawa Manufacturing Co Ltd
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建築物と建
築物の基礎との間に介装されて、建築物を地震等の横揺
れ震動から保護するための免震装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物を地震等の横揺れ震動から
保護するための免震装置は、ゴムやスプリングを介して
建築物を支承することにより、これらのゴムやスプリン
グの弾性力によって震動を吸収する構成を採るものがほ
どんどであった。しかし、ゴムやスプリングは比較的劣
化が速いので、長期間使用されることが前提で建築物に
使用される免震装置としては、必ずしも適当ではなかっ
た。また、大きな荷重を支承するにはかなり大型化して
しまうと共に限度があり、この大きな荷重を分散して支
承するために多数の免震装置が必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、耐用年数が長く、小型でしかも大きな荷重を支
承することのできるようにした免震装置を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明はその第1の構成として次のようにしてあ
る。すなわち、下側部材と上側部材との間に介装され、
該上側部材を下側部材に対して横方向に相対変位可能と
して支承する免震装置において、前記上側部材に固定さ
れる第1部材と、前記下側部材に固定される第2部材
と、前記第1部材と前記第2部材との間に介装され、前
記第1部材と前記第2部材に対して横方向に相対変位可
能に介装された摺動部材と、を有し、前記第1部材の下
面には、球面からなる第1摺動面が形成され、前記第2
部材の上面には、球面からなる第2摺動面が形成され、
前記摺動部材の上面に、前記第1摺動面に対して相補形
をなす球面からなる第1支持面が形成されて、該第1支
持面が該第1摺動面に密着されていると共に、該第1支
持面の外周縁部が該第1摺動面から離間するように傾斜
され、前記摺動部材の下面に、前記第2摺動面に対して
相補形をなす球面からなる第2支持面が形成されて、該
第2支持面が該第2摺動面に密着されていると共に、該
第2支持面の外周縁部が該第2摺動面から離間するよう
に傾斜されている、ような構成としてある。上記構成を
前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請
求項5〜請求項10に記載のとおりである。
【0005】前記目的を達成するため、本発明はその第
2の構成として次のようにしてある。すなわち、下側部
材と上側部材との間に介装され、該上側部材を下側部材
に対して横方向に相対変位可能として支承する免震装置
において、前記上側部材に固定される第1部材と、前記
下側部材に固定される第2部材と、前記第1部材と前記
第2部材との間に介装され、前記第1部材と前記第2部
材に対して横方向に相対変位可能に介装された摺動部材
と、を有し、前記第1部材の下面には、球面からなる第
1摺動面が形成され、前記第2部材の上面には、球面か
らなる第2摺動面が形成され、前記摺動部材には、その
上面において前記第1摺動面に対して相補形をなす球面
からなる第1支持面が形成されると共に、その下面にお
いて前記第2摺動面に対して相補形をなす球面からなる
第2支持面が形成され、前記第1支持面が前記第1摺動
面に密着されていると共に、前記第2支持面が前記第2
摺動面に密着され、前記第1摺動面と前記第2摺動面と
は凸形状の球面で構成され、前記第1支持面と前記第2
支持面とは凹形状の球面で構成され、前記第1摺動面の
面積が前記第1支持面の面積よりも大きくされると共
に、前記第2摺動面の面積が前記第2支持面の面積より
も大きくされている、ような構成としてある。上記構成
を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における
請求項5〜請求項10に記載のとおりである。
【0006】前記目的を達成するため、本発明はその第
3の構成として次のようにしてある。すなわち、下側部
材と上側部材との間に介装され、該上側部材を下側部材
に対して横方向に相対変位可能として支承する免震装置
において、前記上側部材に固定される第1部材と、前記
下側部材に固定される第2部材と、前記第1部材と前記
第2部材との間に介装され、前記第1部材と前記第2部
材に対して横方向に相対変位可能に介装された摺動部材
と、を有し、前記第1部材と前記摺動部材との間及び前
記第2部材と前記摺動部材との間が、それぞれ、球面接
触され、前記上側部材に、前記第1部材、前記摺動部材
及び前記第2部材を取り囲むように変位規制部材が設け
られ、前記変位規制部材によって、前記上側部材が前記
下側部材に対して所定以上横方向へ相対変位したとき、
該変位規制部材が前記第2部材に当接して、該所定以上
の横方向相対変位を規制するように設定され、前記変位
規制部材と前記第2部材との当接部位に、弾性部材が設
けられている、ような構成としてある。上記構成を前提
とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項
5〜請求項10に記載のとおりである。
【0007】前記目的を達成するため、本発明はその第
4の構成として次のようにしてある。すなわち、下側部
材と上側部材との間に介装され、該上側部材を下側部材
に対して横方向に相対変位可能として支承する免震装置
において、前記上側部材に固定される第1部材と、前記
下側部材に固定される第2部材と、前記第1部材と前記
第2部材との間に介装され、前記第1部材と前記第2部
材に対して横方向に相対変位可能に介装された摺動部材
と、を有し、前記第1部材の下面には、球面からなる第
1摺動面が形成され、前記第2部材の上面には、球面か
らなる第2摺動面が形成され、前記摺動部材の上面に、
前記第1摺動面に対して相補形をなす球面からなる第1
支持面が形成されて、該第1支持面が該第1摺動面に密
着されていると共に、該第1支持面の外周縁部が該第1
摺動面から離間するように傾斜され、前記摺動部材の下
面に、前記第2摺動面に対して相補形をなす球面からな
る第2支持面が形成されて、該第2支持面が該第2摺動
面に密着されていると共に、該第2支持面の外周縁部が
該第2摺動面から離間するように傾斜され、前記第1摺
動面と前記第2摺動面とは凸形状の球面で構成され、前
記第1支持面と前記第2支持面とは凹形状の球面で構成
され、前記第1摺動面の面積が前記第1支持面の面積よ
りも大きくされると共に、前記第2摺動面の面積が前記
第2支持面の面積よりも大きくされ、前記上側部材に、
前記第1部材、前記摺動部材及び前記第2部材を取り囲
むように変位規制部材が設けられ、前記変位規制部材に
よって、前記上側部材が前記下側部材に対して所定以上
横方向へ相対変位したとき、該変位規制部材が前記第2
部材に当接して、該所定以上の横方向相対変位を規制す
るように設定され、前記変位規制部材と前記第2部材と
の当接部位に、弾性部材が設けられている、ような構成
としてある。上記構成を前提とした好ましい態様は、特
許請求の範囲における請求項5〜請求項10に記載のと
おりである。
【0008】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、第
1部材の第1摺動面とこれに接触する摺動部材の第1支
持面とが互いに相補形をなす球面をなし、第2部材の第
2摺動面と摺動部材の第2支持面とが互いに相補形をな
す球面をなして、摺動部材が第1部材と第2部材とに球
面接触しているから、第1部材と摺動部材とは第2部材
に対して横方向のあらゆる方向に滑動することが可能で
あり、地震等の横揺れ震動がいかなる方向から伝達され
ても、効果的に免震することができる。
【0009】また、第1部材の第1摺動面とこれに接触
する摺動部材の第1支持面とが互いに相補形をなす球面
をなし、第2部材の第2摺動面と摺動部材の第2支持面
とが互いに相補形をなす球面をなすから、これらの部材
は十分に大きな接触面積によって接触することが可能に
なり、したがって小型であっても大きな荷重を支承する
ことができる。そして、基本的に第1部材と第2部材と
摺動部材という3つの要素によって構成することができ
るから、構成が簡単で、施工が容易である。また、長期
の使用によるへたりということも問題とならず、事実上
半永久的に使用可能である。
【0010】しかも、第1支持面の外周縁部が第1摺動
面から離間するように傾斜されると共に、第2支持面の
外周縁部が第2摺動面から離間するように傾斜されてい
ることから、いわゆるかじりを防止でき、摺動部材が第
1部材、第2部材に相対変位するときの滑らかな動きを
確保する上で好ましいものとできる。
【0011】請求項2に記載された発明によれば、第1
摺動面と第2摺動面とが凸形状の球面で構成され、第1
支持面と第2支持面とが凹形状の球面で構成され、第1
摺動面の面積が第1支持面の面積よりも大きくされると
共に、第2摺動面の面積が第2支持面の面積よりも大き
くされていることから、各摺動面、各支持面の具体的な
凹凸形状等をもって、第1部材と摺動部材とが第2部材
に対して横方向のあらゆる方向に滑動して、地震等の横
揺れ震動がいかなる方向から伝達されても、効果的に免
震することができると共に、第1部材、摺動部材、第2
部材が十分に大きな接触面積によって接触して、小型で
あっても大きな荷重を支承することができる。
【0012】請求項3に記載された発明によれば、摺動
部材が第1部材と第2部材とに球面接触しているから、
第1部材と摺動部材とは第2部材に対して横方向のあら
ゆる方向に滑動することが可能であり、地震等の横揺れ
震動がいかなる方向から伝達されても、効果的に免震す
ることができる。
【0013】また、第1部材と第2部材とが摺動部材に
対してそれぞれ球面接触しているから、十分に大きな接
触面積を得ることが可能になり、したがって小型であっ
ても大きな荷重を支承することができる。そして、基本
的に第1部材と第2部材と摺動部材という3つの要素に
よって構成することができるから、構成が簡単で、施工
が容易である。また、長期の使用によるへたりというこ
とも問題とならず、事実上半永久的に使用可能である。
【0014】しかも、変位規制部材を利用して、第1部
材の第2部材に対する所定以上の横方向相対変位の規制
と、摺動部材の第1部材、第2部材からの脱落防止とを
図りつつ、弾性部材を利用して、横方向相対変位規制時
の衝撃および横方向振動の緩和を図ることができる。
【0015】請求項4に記載された発明によれば、前述
の請求項1〜3と同様の作用効果を同時に得ることがで
きる。
【0016】請求項5に記載したような構成とすること
により、1つの第1部材および第2部材に対して複数の
摺動部材を設けて、第1部材と第2部材との横方向の相
対変位を確保しつつ、全体として極力小さな形状で大き
な荷重を支承することが可能となる。
【0017】請求項6に記載したような構成とすること
により、摺動部材が3角形の頂点位置に配設されること
により、上側部材の荷重を各摺動部材で確実に分担して
支承することができる。
【0018】請求項7に記載したような構成とすること
により、安価に実施化しつつ、請求項1〜4に対応した
効果を十分発揮させることができる。
【0019】請求項8に記載したような構成とすること
により、第1部材をバネ部材の復元力によって原位置つ
まり中立位置に自動的に確実に復帰させる上で好ましい
ものとなる。
【0020】請求項9に記載したような構成とすること
により、ダンパによって、横方向振動の減衰を行うこと
ができる。
【0021】請求項10に記載したような構成とするこ
とにより、摺動部材を、上側部材からの荷重を利用し
て、常に所定の中立位置へ位置させる上で好ましいもの
となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図1ないし図3は、本発明の第1実施
例を示し、図1中、ビルディングや家屋等の建築物が符
合1で示され、建築物1が建造された基礎部材が符合2
で示される。この建築物1が特許請求の範囲における上
側部材に相当し、基礎部材2が特許請求の範囲における
下側部材に相当するものとなる。図1中、免震装置が符
合3で示され、この免震装置3は、建築物1とその基礎
部材2との間に適当個数介装されるが、同図中には、そ
のうちの1個だけが示してある。
【0023】免震装置3は、建築物1に固定される第1
部材4と、基礎部材2に固定される第2部材5と、第1
部材4と第2部材5との間に、第1部材4と第2部材5
に対して横方向に相対変位可能に介装された摺動部材6
とを有する。
【0024】第1部材4の下面には、凸形状の球面から
なる第1摺動面7が形成され、第2部材5の上面には、
凸形状の球面からなる第2摺動面8が形成されている。
摺動部材6の上面には、第1摺動面7に対して相補形を
なす凹形状の球面からなる第1支持面9が形成されると
共に、摺動部材6の下面には、第2摺動面8に対して相
補形をなす凹形状の球面からなる第2支持面10が形成
されている。そして、図1に示すように、第1支持面9
は第1摺動面7に密着し、第2支持面10は第2摺動面
8に密着している。また、第1摺動面7および第2摺動
面8はそれぞれ、摺動部材6(の各支持面9、10)よ
りも十分大きな面積を有するように設定されている。
【0025】上記第1摺動面7と第1支持面9との球面
中心は、同一の球面中心αを共通としている。また、第
2摺動面8と第2支持面10との球面中心は、同一の球
面中心βを共通としている。そして、上記各球面中心α
とβとは、摺動部材6が上側部材4および下側部材5に
対して所定の中立位置(中央位置)にある状態におい
て、当該摺動部材6の中心を通って上下方向(鉛直方
向)に伸びる同一直線上に位置するように設定されてい
る。これにより、建築物1からの荷重を受けたとき、摺
動部材6が上記所定の中立位置へ復帰し易いものとな
り、また横方向相対変位を滑らかに確保する上で好まし
いものとなる。
【0026】これらの第1部材4、第2部材5、摺動部
材6は、それぞれ、鉄系の金属材料で構成される。これ
らの部材を鉄系の金属材料で構成する理由は、免震装置
3の耐用年数を増大させるためである。したがって、第
1部材4、第2部材5、摺動部材6の材料は鉄系の金属
材料に限定されるものではなく、例えばセラミック材料
やアルミニウム合金等の剛性の高い種々の材料を使用す
ることができる。また、これらの部材を鉄系の金属材料
で構成する場合にも、摺動部材6を他の2つの部材4、
5とは別の成分組成を有する鉄系金属材料で構成するこ
とにより、摺動部材6の滑動性を増大することができ
る。なお、摺動面7、8あるいは支持面9、10の少な
くとも一方に、滑らかな摺動確保のためのコ−ティング
処理(表面処理)を行うこともできる。
【0027】図1に示すように、建築物1には、第1部
材4と第2部材5と摺動部材6とを取り囲むように、横
方向変位規制部材としての筒形のスカート部材11が取
り付けられている。スカート部材11の内面11aの下
端部には環状の弾性部材12が固定され、弾性部材12
は第2部材5の周面から一定間隔gをおいて位置する。
弾性部材12は、横揺れ震動が免震装置3に作用し、第
1部材4が第2部材5に対して変位量g以上相対的に変
位すると、第2部材5の周面に衝突して第1部材4の変
位量を規制し、かつ衝突時の衝撃を緩和するという機能
を果たす。勿論、スカ−ト部材11により、摺動部材6
の第1部材4あるいは第2部材からの万一の脱落防止を
図ることもできる。
【0028】図2及び図3には、横揺れ震動を受けた免
震装置3の変位が示されている。同図において、第1部
材4と第2部材5の直径を700mmとし、第1摺動面
7、第2摺動面8、第1支持面9、第2支持面10の各
球面半径を1000mmとし、第1部材4が破線4’の
位置まで188mm移動した場合には、摺動部材6は中
心軸から5度傾斜し、第1部材4は8mm下降する。
【0029】免震装置3が図2、図3に示すように変位
するとき、第1部材4の第1摺動面7とこれに接触する
摺動部材6の第1支持面9とは互いに相補形をなす球面
をなし、また、第2部材5の第2摺動面8と摺動部材6
の第2支持面10も互いに相補形をなす球面をなしてい
るから、これらの部材4、5、6は十分に大きな接触面
積をもって接触している。したがって、この免震装置3
は大きな荷重を支承した状態でも、滑らかに作動するこ
とが可能である。
【0030】図4は、本発明の第2実施例を示し、前記
実施例と同一構成要素には同一符合を付してその重複し
た説明は省略する(このことは以下のさらに別の実施例
についても同じ)。この実施例においては、第1摺動面
7と第2支持面10とが凸形状の球面で構成され、第2
摺動面8と第1支持面9とが凹形状の球面で構成されて
いる。
【0031】図5は、本発明の第3実施例を示す。この
実施例においては、第1摺動面7と第2摺動面8とが凹
形状の球面で構成され、第1支持面9と第2支持面10
とが凸形状の球面で構成されている。
【0032】図6及び図7は、本発明の第4実施例を示
す。この実施例においては、第1部材13に互いに独立
した複数(実施例では3つ)の第1摺動面14が形成さ
れ、第2部材15には第1摺動面14にそれぞれ対応す
るように互いに独立した複数(実施例では3つ)の第2
摺動面16が形成されている。そして、対応する第1摺
動面14と第2摺動面16との間には、それぞれ摺動部
材17が介装されている(摺動部材17の数は実施例で
は3つ)。このような構成の免震装置によれば、荷重の
支承面積が増大するから、大きな荷重がかかっても滑ら
かに作動することが可能になる。また、実施例では、3
個とされた各摺動部材17(各摺動面14、16)は、
3角形より具体的には正3角形の頂点に位置するように
配設されて、建築物1の荷重が摺動部材17にほぼ均等
に加わるようにしてある。
【0033】図8及び図9は、本発明の第5実施例を示
す。この実施例においては、第1部材4と第2部材5と
を半球体とし、第1部材4と基礎部材2との間には、第
1部材4に復元力を付与するバネ部材18と、第1部材
4の移動時に第1部材4に緩衝力を付与するダンパ19
とを介装したことにある。バネ部材18の弾性力により
第1部材4は常に原位置(中立位置)に復帰するように
付勢され、また横方向振動を受けたときに、ダンパ19
による減衰効果が得られる。
【0034】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。(1)図4とは逆に、第1摺動面7と第2支持面10
とを凹形状とし、第2摺動面8と第1支持面9とを凸形
状とすることもできる。(2)下側部材を建築物における
下側床部材とし、上側部材を当該下側床部材より若干上
方に位置された上側床部材としてもよい(上側床部材を
フロ−ティング構造としたもので、上側床部材上にコン
ピュ−タ等の精密製品を配設したときに、当該精密製品
を横方向振動から保護する構造)。(3)摺動部材6の上
下の各外周縁部を、対応する摺動面7あるいは8と離間
するように形成しておくこともできる(面取りや、摺動
部材6の外周方向へ向うにつれて徐々に摺動面7あるい
は8から離間するような傾斜面の形成)。このようにす
ることによって、摺動部材6が第1部材3、第2部材4
に相対変位するときの滑らかな動きを確保する上で好ま
しいものとなる(かじり防止)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震装置の第1実施例の縦断面図であ
る。
【図2】図1の免震装置の第1部材の変位を示す平面図
である。
【図3】図1の免震装置の変位を示す側面図である。
【図4】本発明の免震装置の第2実施例の縦断面図であ
る。
【図5】本発明の免震装置の第3実施例の縦断面図であ
る。
【図6】本発明の免震装置の第4実施例の平面図であ
る。
【図7】図6のA−A線に沿う免震装置の断面図であ
る。
【図8】本発明の免震装置の第5実施例の側面図であ
る。
【図9】図8の実施例の第1部材の平面図である。
【符号の説明】
1:建築物(上側部材) 2:基礎部材(下側部材) 3:免震装置 4:第1部材 5:第2部材 6:摺動部材 7:第1摺動面 8:第2摺動面 9:第1支持面 10:第2支持面 11:変位規制部材 12:弾性部材 13:第1部材 14:第1摺動面 15:第2部材 16:第2摺動面 17:摺動部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 9/02 E04B 1/36 F16F 15/04

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下側部材と上側部材との間に介装され、
    該上側部材を下側部材に対して横方向に相対変位可能と
    して支承する免震装置において、 前記上側部材に固定される第1部材と、 前記下側部材に固定される第2部材と、 前記第1部材と前記第2部材との間に介装され、前記第
    1部材と前記第2部材に対して横方向に相対変位可能に
    介装された摺動部材と、 を有し、前記第1部材の下面には、球面からなる第1摺動面が形
    成され、 前記第2部材の上面には、球面からなる第2摺動面が形
    成され、 前記摺動部材の上面に、前記第1摺動面に対して相補形
    をなす球面からなる第1支持面が形成されて、該第1支
    持面が該第1摺動面に密着されていると共に、該第1支
    持面の外周縁部が該第1摺動面から離間するように傾斜
    され、 前記摺動部材の下面に、前記第2摺動面に対して相補形
    をなす球面からなる第2支持面が形成されて、該第2支
    持面が該第2摺動面に密着されていると共に、該第2支
    持面の外周縁部が該第2摺動面から離間するように傾斜
    されている、 ことを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】 下側部材と上側部材との間に介装され、
    該上側部材を下側部材に対して横方向に相対変位可能と
    して支承する免震装置において、 前記上側部材に固定される第1部材と、 前記下側部材に固定される第2部材と、 前記第1部材と前記第2部材との間に介装され、前記第
    1部材と前記第2部材に対して横方向に相対変位可能に
    介装された摺動部材と、 を有し、 前記第1部材の下面には、球面からなる第1摺動面が形
    成され、 前記第2部材の上面には、球面からなる第2摺動面が形
    成され、 前記摺動部材には、その上面において前記第1摺動面に
    対して相補形をなす球面からなる第1支持面が形成され
    ると共に、その下面において前記第2摺動面に対して相
    補形をなす球面からなる第2支持面が形成され、 前記第1支持面が前記第1摺動面に密着されていると共
    に、前記第2支持面が前記第2摺動面に密着され、 前記第1摺動面と前記第2摺動面とは凸形状の球面で構
    成され、 前記第1支持面と前記第2支持面とは凹形状の球面で構
    成され、 前記第1摺動面の面積が前記第1支持面の面積よりも大
    きくされると共に、前記第2摺動面の面積が前記第2支
    持面の面積よりも大きくされている、 ことを特徴とする免震装置。
  3. 【請求項3】 下側部材と上側部材との間に介装され、
    該上側部材を下側部材に対して横方向に相対変位可能と
    して支承する免震装置において、 前記上側部材に固定される第1部材と、 前記下側部材に固定される第2部材と、 前記第1部材と前記第2部材との間に介装され、前記第
    1部材と前記第2部材に対して横方向に相対変位可能に
    介装された摺動部材と、 を有し、前記第1部材と前記摺動部材との間及び前記第
    2部材と前記摺動部材との間が、それぞれ、球面接触さ
    れ、 前記上側部材に、前記第1部材、前記摺動部材及び前記
    第2部材を取り囲むように変位規制部材が設けられ、 前記変位規制部材によって、前記上側部材が前記下側部
    材に対して所定以上横方向へ相対変位したとき、該変位
    規制部材が前記第2部材に当接して、該所定以上の横方
    向相対変位を規制するように設定され、 前記変位規制部材と前記第2部材との当接部位に、弾性
    部材が設けられている、 ことを特徴とする免震装置。
  4. 【請求項4】 下側部材と上側部材との間に介装され、
    該上側部材を下側部材に対して横方向に相対変位可能と
    して支承する免震装置において、 前記上側部材に固定される第1部材と、 前記下側部材に固定される第2部材と、 前記第1部材と
    前記第2部材との間に介装され、前記第1部材と前記第
    2部材に対して横方向に相対変位可能に介装された摺動
    部材と、 を有し、 前記第1部材の下面には、球面からなる第1摺動面が形
    成され、 前記第2部材の上面には、球面からなる第2摺動面が形
    成され、 前記摺動部材の上面に、前記第1摺動面に対して相補形
    をなす球面からなる第1支持面が形成されて、該第1支
    持面が該第1摺動面に密着されていると共に、該第1支
    持面の外周縁部が該第1摺動面から離間するように傾斜
    され、 前記摺動部材の下面に、前記第2摺動面に対して相補形
    をなす球面からなる第2支持面が形成されて、該第2支
    持面が該第2摺動面に密着されていると共に、該第2支
    持面の外周縁部が該第2摺動面から離間するように傾斜
    され、 前記第1摺動面と前記第2摺動面とは凸形状の球面で構
    成され、 前記第1支持面と前記第2支持面とは凹形状の球面で構
    成され、 前記第1摺動面の面積が前記第1支持面の面積よりも大
    きくされると共に、前記第2摺動面の面積が前記第2支
    持面の面積よりも大きくされ、 前記上側部材に、前記第1部材、前記摺動部材及び前記
    第2部材を取り囲むように変位規制部材が設けられ、 前記変位規制部材によって、前記上側部材が前記下側部
    材に対して所定以上横方向へ相対変位したとき、該変位
    規制部材が前記第2部材に当接して、該所定以上の横方
    向相対変位を規制するように設定され、 前記変位規制部材と前記第2部材との当接部位に、弾性
    部材が設けられている、 ことを特徴とする免震装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記
    第1部材に、前記第1摺動面が互いに独立して複数形成
    され、 前記第2部材に、前記第2摺動面が、前記第1摺動面に
    それぞれ対応するように互いに独立して複数形成され、 対応する前記第1摺動面と前記第2摺動面との間には、
    それぞれ、前記摺動部材が介装されれいる、 ことを特徴とする免震装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記第1摺動面、第2摺動面および摺動部材の数が、そ
    れぞれ3個とされ、各第1摺動面、第2摺動面および摺
    動部材は、3角形の頂点に位置するように配設されてい
    る、 ことを特徴とする免震装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記第1部材と前記第2部材と前記摺動部材とが、それ
    ぞれ鉄系の金属で形成されている、 ことを特徴とする免震装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記第1部材と前記下側部材との間に、該第1部材に所
    定の中立位置へ向けての復元力を付与するためのバネ部
    材が介装されている、 ことを特徴とする免震装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記第1部材と前記下側部材との間に、さらにダンパが
    介装されている、 ことを特徴とする免震装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、 前記第1摺動面と第1支持面との球面中心が、それぞれ
    第1中心点において一致され、 前記第2摺動面と第2支持面との球面中心が、それぞれ
    第2中心点において一致され、 前記摺動部材が横方向所定の中立位置にあるとき、該摺
    動部材の中心を通る上下方向中心線上に、前記第1中心
    点および第2中心点が位置されている、ことを特徴とす
    る免震装置。
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