JP3228899B2 - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP3228899B2 JP36766297A JP36766297A JP3228899B2 JP 3228899 B2 JP3228899 B2 JP 3228899B2 JP 36766297 A JP36766297 A JP 36766297A JP 36766297 A JP36766297 A JP 36766297A JP 3228899 B2 JP3228899 B2 JP 3228899B2
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康久 比志島
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川口金属工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、免震装置に関
し、さらに詳細には、例えば建築物とその基礎との間に
設置される免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の免震装置として積層ゴム
を用いたものが知られ実施されているが、これとは別な
方式として転がり支承によるものが提案されている。こ
の転がり支承方式の1つとして、特開平9−25737
号公報に開示されているように、基礎上に揺動自在に配
置された受皿と、この受皿上で転動する球体とを用いた
ものが知られている。
【0003】上記公報に開示された技術では、地震によ
り上部構造物が水平移動すると、球体の転動に伴って受
皿が揺動することとなるが、この受皿を復元させるため
の手段として、複数のコイルスプリングが受皿の周囲に
配置されている。
【0004】しかしながら、このようなコイルスプリン
グによる復元手段は、受皿の周囲に等角度間隔を置いて
配置されているにすぎず、このため受皿の揺動方向とス
プリング位置とが必ずしも一致せず、受皿のスムーズな
復元を期待できず、また振動の減衰効果もほとんど期待
できない。さらに、複数のコイルスプリングを用いるの
で装置が複雑化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目
的を達成するものである。
【0006】この発明の目的は、簡単な構造で受皿をス
ムーズに復元させ、併せて振動減衰効果を得ることがで
きる免震装置を提供するすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を達
成するために、次のような手段を採用している。
【0008】すなわちこの発明は、上部構造物を下部構
造物に支持するための免震装置であって、前記下部構造
物の上部に設けられた枠体と、前記枠体の内周に環状の
弾性ゴム体を介して固着された環状のホルダと、外周が
前記ホルダの内周に係合して、前記下部構造物上に揺動
自在に配置された受皿と、前記上部構造物の下部に設け
られ、前記受皿の上面に移動自在に支承された移動体と
を備えてなることを特徴とする免震装置にある。
【0009】この発明によれば、地震力により上部構造
物に水平力が作用すると、移動体が受皿上を移動し、地
震の衝撃力を緩和する。移動体の移動に伴って受皿が揺
動することとなるが、受皿はホルダに係合しているの
で、受皿にはホルダを介して弾性ゴム体の復元力が作用
し、また弾性ゴム体の減衰作用により受皿の揺動すなわ
ち上部構造物の水平振動は速やかに減衰する。そして弾
性ゴム体の復元力は、受皿が、てこの働きをするために
小さくてよい。
【0010】さらに、この発明は、上部構造物を下部構
造物に支持するための免震装置であって、前記上部構造
物の下部及び前記下部構造物の上部にそれぞれ設けられ
た枠体と、前記各枠体の内周に環状の弾性ゴム体を介し
てそれぞれ固着された環状のホルダと、外周が前記各ホ
ルダの内周に係合して、前記上部構造物下及び前記下部
構造物上に揺動自在にそれぞれ配置された受皿と、前記
受皿間に移動自在に支承された移動体とを備えてなるこ
とを特徴とする免震装置にある。
【0011】この発明によれば、受皿が下部構造物上及
び上部構造物下の双方に配置されるので、下部構造物上
にのみ配置される場合に比べて、構造物の移動量が2倍
になり、移動制限量を仮に同じく設定したとすると、受
皿の大きさを半分にすることができる。
【0012】前記移動体は前記受皿上を回転自在な球体
で構成することができる。前記ホルダの内周に環状の切
欠段部を形成し、この切欠段部に前記受皿の外周を係合
させることができる。前記受皿は内面が凹状球面、外面
が凸状球面からなり、少なくとも外周部において凹状球
面の曲率半径を凸状球面の曲率半径よりも小さくすると
よい。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照しながら以下に説明する。図1は、この発明の実施の
形態を示す鉛直方向断面図である。免震装置1は上部構
造物である住宅等の建築物2を下部構造物である基礎3
に支持すべく、両者間に配置されている。この免震装置
1は図4の平面配置図で示すように、所要間隔を置いて
複数設置されている。
【0014】建築物2の下部に設けられたハウジング4
には、球体5がボールベアリング6を介して回転自在に
収容されている。基礎3にはベースプレート7がアンカ
ー8を介して固定され、このベースプレート7上に円環
状の枠体9がボルト10により固定されている。枠体9
の内周には弾性ゴム体11を介してホルダ12が固着さ
れている。弾性ゴム体11及びホルダ12はいずれも円
環状のものであり、弾性ゴム体11は枠体9の内周及び
ホルダ12の外周に加硫接着により固着されている。弾
性ゴム体11としては、合成ゴム又は天然ゴムをベース
にした高減衰ゴムが用いられている。
【0015】ホルダ12の内方におけるベースプレート
7上には受皿13が載置され、この受皿13に球体5が
支承されている。受皿13は上面が凹状球面13a、下
面が凸状球面13bに形成され、ベースプレート7によ
り規定される平面上を180度全方向に揺動自在となっ
ている。受皿13の上下面中心部は、通常時における安
定のために平坦面としてもよい。ホルダ12の内周下部
には円環状の切欠段部14が形成され、この切欠段部1
4に受皿13の外周が係合している。
【0016】次に上記免震装置の作用について説明す
る。地震力が作用しない通常時においては、球体5の中
心を通る鉛直線Vは受皿13の中心を通って延びてい
る。ここで、図2に示すように地震力により建築物2に
水平力が作用すると、球体5が転動し、建築物2の振動
の周期を長期化して地震の衝撃力を緩和する。
【0017】また、球体5の転動に伴って受皿13が傾
動(揺動)することから、球体5の中心は同一平面上を
移動し、水平力により建築物2に上下動が生じることは
ない。受皿13はホルダ12に係合しているので、受皿
13にはホルダ12を介して弾性ゴム体11の復元力が
作用し、また弾性ゴム体11の減衰作用により受皿13
の揺動すなわち建築物2の水平振動は速やかに減衰す
る。このように、この発明によれば受皿の復元手段とし
て、環状の弾性ゴム体11が用いられているので、受皿
13が平面上いずれの方向に揺動してもスムーズな復元
を期待することができ、水平振動を速やかに減衰させる
ことができる。
【0018】図3は、別の実施の形態を示す鉛直方向断
面図である。この実施の形態では、受皿13が基礎3上
のみならず、建築物2下にも配置されている。受皿13
の建築物2への取付け態様は、基礎3へのそれと同様で
あり、同じ部材すなわちベースプレート7、枠体9、弾
性ゴム体11及びホルダ12を介して取付けられ、球体
5は2つの受皿13,13間に支承される。
【0019】この実施の形態の場合、図4に示すように
地震力により建築物2に水平力が作用すると、球体5が
転動する点は前記実施の形態と同様である。しかし、こ
の実施の形態のものは、建築物2の移動量が前記実施の
形態のものに比べて2倍になるので、仮に移動許容量を
同じく設定した場合、受皿13の大きさを半分にするこ
とができる。
【0020】このように、受皿13の直径が小さくて済
むことから、その最大上下動が小さくなる。そして、こ
の最大上下動が小さくなった分だけ、受皿13の曲率半
径を小さくして、球体5の転がり抵抗を大きくすること
ができる。その結果、弾性ゴム体11の変形量が大きく
なるため、その分ばね力が強くなり、球体5を元位置に
復帰させる力が大きくなる。また、球体5を大きくでき
るので、荷重支持力が増大する。
【0021】上記各実施の形態で示した受皿13におい
ては、凹状球面13aと凸状球面13bの各曲率中心は
一致し、かつ凹状球面13a及び凸状球面13bともに
曲率半径は各周面に亘って一定である。地震動が大きく
水平方向の移動が大きいと想定される場合には、図5に
示すような構造とすることができる。
【0022】すなわち、図5(a)は、凹状球面13a
及び凸状球面13bの各曲率半径Ra 、Rb を一定と
し、凹状球面13aの曲率中心Oa を凸状球面13bの
曲率中心Ob よりも下方にずらしたものである。また、
図5(b)は、受皿13の中央側の範囲S0 において、
凹状球面13aの曲率中心を凸状球面13bの曲率中心
Oに一致させ、外周側の範囲S1 において凹状球面13
aの曲率中心O1 を曲率中心Oの斜め下方にずらし、曲
率半径R1 をRa よりも小さくしたものである。このよ
うに、少なくとも外周部において凹状球面13aの曲率
半径が凸状球面13bの曲率半径よりも小さな構造にす
ることにより、受皿13の外周部においては肉厚が増大
することから、球体5の中心が受皿13の外周に移動す
るにつれてわずかに上昇し、水平方向の力を拘束するこ
とができる。
【0023】上記各実施の形態では受皿上を移動する移
動体として、受皿上を転動する球体を用いたが、受皿上
を滑動する滑動体を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、簡単
な構造で受皿をスムーズに復元させることができる。ま
た、1つの装置で、免震装置に必要な荷重支持機能、復
元機能及び減衰機能を併せ持たせることができる。それ
故、低コストで製作することができ、また、これらの機
能を個別に持つものを設置するより、取付け箇所が少な
くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態を示す鉛直方向
断面図である。
【図2】図2は、同上のものの作用を示す鉛直方向断面
図である。
【図3】図3は、別の実施の形態を示す鉛直方向断面図
である。
【図4】図4は、同上のものの作用を示す鉛直方向断面
図である。
【図5】図5は、受皿の他の構造例を示す図である。
【図6】図6は、この発明による免震装置の平面配置図
である。
【符号の説明】
1…免震装置 2…建築物 3…基礎 4…ハウジング 5…球体 6…ボールベアリング 7…ベースプレート 9…枠体 11…弾性ゴム体 12…ホルダ 13…受皿 14…切欠段部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部構造物を下部構造物に支持するための
    免震装置であって、 前記下部構造物の上部に設けられた枠体と、 前記枠体の内周に環状の弾性ゴム体を介して固着された
    環状のホルダと、 外周が前記ホルダの内周に係合して、前記下部構造物上
    に揺動自在に配置された受皿と、 前記上部構造物の下部に設けられ、前記受皿の上面に移
    動自在に支承された移動体とを備えてなることを特徴と
    する免震装置。
  2. 【請求項2】上部構造物を下部構造物に支持するための
    免震装置であって、 前記上部構造物の下部及び前記下部構造物の上部にそれ
    ぞれ設けられた枠体と、 前記各枠体の内周に環状の弾性ゴム体を介してそれぞれ
    固着された環状のホルダと、 外周が前記各ホルダの内周に係合して、前記上部構造物
    下及び前記下部構造物上に揺動自在にそれぞれ配置され
    た受皿と、 前記受皿間に移動自在に支承された移動体とを備えてな
    ることを特徴とする免震装置。
  3. 【請求項3】前記移動体が前記受皿面を回転自在な球体
    からなることを特徴とする請求項1又は2記載の免震装
    置。
  4. 【請求項4】前記ホルダの内周に環状の切欠段部が形成
    され、この切欠段部に前記受皿の外周が係合しているこ
    とを特徴とする請求項1,2又は3記載の免震装置。
  5. 【請求項5】前記受皿は内面が凹状球面、外面が凸状球
    面からなり、少なくとも外周部において凹状球面の曲率
    半径が凸状球面の曲率半径よりも小さくなっていること
    を特徴とする請求項1,2,3又は4記載の免震装置。
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