JP2002047828A - 建物の高減衰架構 - Google Patents
建物の高減衰架構Info
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Abstract
伝達可能な構成とすることにより、従来と同程度の効果
を得るのに大きな剛性をもつ免震装置を用いることがで
き、ひいては免震層の変形量が小さくて済む建物の高減
衰架構を提供する。 【解決手段】 免震装置は、その中心軸線が建物の内部
方向に下がる角度で設置され、上部躯体を1軸方向又は
2軸方向にローリング可能に支持しており、前記免震装
置は、免震層に生じる相対変形に対して減衰を与える手
段及び復元力を与える手段を含んでおり、前記免震層の
直上位置の柱・梁は、前記上部躯体の長期荷重が前記免
震装置の軸方向にのみ伝達し、せん断力を発生させない
構成とされている。
Description
よる建物の応答振動を低減する為の、減衰性能の高い建
物架構の技術分野に属し、更に云えば、減衰性能が効果
的に働くように積層ゴム支承、すべり支承、転がり支承
等の免震装置を用いて架構形式を工夫した建物の高減衰
架構に関する。
減するためには、当該建物に減衰を付加して建物の減衰
性能を高めれば良く、大地震時や強風時に変形が大きく
なる場所に減衰を付加すると効果的に減衰性能が高くな
ることが一般に知られている。この考えを更におしすす
め、当該建物に敢えて剛性の弱い場所を設けて大地震時
や強風時の変形を大きくして効果的に減衰性能を高める
という考え方もあり、建物の基礎部に免震層を設ける免
震構造では効果的に高減衰化がなされている。
震構造は、積層ゴム等の免震装置で建物を支持すること
により水平方向の剛性を極端に小さくしている。よっ
て、地震時には免震層に大きな水平変形が生じるため、
下記する問題がある。 1) 免震層での設備配管・配線あるいは二次部材につい
ては高い変形追随性能が要求され、設計施工上、困難で
手間が掛かり、コストも嵩む。 2) 最大水平変位を考慮して構造物を構築する関係上、
必然的に建築面積が減少する。 3) 地盤中に免震層を設ける場合には、免震クリアラン
スを確保することに伴い、排土量が増加し、コストも嵩
む。
工夫を施した免震構造は、例えば、特開平9−9612
4号公報、特開2000−2783号公報、特許第29
84710号公報等に種々開示されている。
号公報に開示された技術は、積層ゴムに働く転倒モーメ
ントを打ち消すように積層ゴムを傾けて配置するもの
で、傾き角が大きい場合は免震層で動かなくなるため免
震効果がなく、傾き角が小さい場合は通常の免震構造と
同じであり、前記問題点1)〜3)は依然として改善されな
い。
報、前記特許第2984710号公報に開示された技術
は、上下方向の免震・除振効果を付与させるべく工夫さ
れたもので、前記問題点は依然として改善されない。
増幅させて免震層へ伝達可能な構成とすることにより、
従来と同程度の効果を得るのに大きな剛性をもつ免震装
置を用いることができ、ひいては免震層の変形量が小さ
くて済む建物の高減衰架構を提供することにある。
せて免震層へ伝達させ得ることにより、従来適用できな
かった大容量のオイルダンパー等の高減衰装置を適用で
き、よって、建物の減衰性能を飛躍的に向上させること
ができ、免震層における建物の最大水平変位を効果的に
制御すると共にコスト削減に大きく寄与する建物の高減
衰架構を提供することである。
ための手段として、請求項1に記載した発明に係る建物
の高減衰架構は、建物の基礎部分又は中間層部分におけ
る上部躯体と下部躯体との間に免震層を設けて積層ゴム
支承、滑り支承、転がり支承等の免震装置を設置した架
構において、前記免震装置は、その中心軸線が建物の内
部方向に下がる角度で設置され、前記上部躯体を1軸方
向又は2軸方向にローリング可能に支持していること、
前記免震装置は、前記免震層に生じる相対変形に対して
減衰を与える手段及び復元力を与える手段を含んでいる
こと、前記免震層の直上位置の柱・梁は、前記上部躯体
の長期荷重が前記免震装置の軸方向にのみ伝達し、せん
断力を発生させない構成とされていることを特徴とす
る。
載した建物の高減衰架構において、免震装置が上部躯体
を1軸方向にローリング可能に支持する場合の免震層
は、上向きに凸の円柱面又は円柱面に相当する形状とし
て形成され、免震装置は、その中心軸線が、前記免震層
を形成する上向きに凸の円柱面又は円柱面に相当する形
状の法線と一致する角度で設置されていることを特徴と
する。
載した建物の高減衰架構において、免震装置が上部躯体
を2軸方向にローリング可能に支持する場合の免震層
は、上向きの凸球面又は凸球面に相当する形状として形
成され、免震装置は、その中心軸線が、前記免震層を形
成する凸球面又は凸球面に相当する形状の法線と一致す
る角度で設置されていることを特徴とする。
のいずれか1項に記載した建物の高減衰架構において、
減衰を与える手段は、オイルダンパー、粘性体ダンパ
ー、摩擦ダンパー、鉛ダンパー、鋼材ダンパー等のダン
パー部材で構成されていることを特徴とする。
のいずれか1項に記載した建物の高減衰架構において、
復元力を与える手段は、コイルバネ、ゴムブロック、鋼
材等の弾性部材で構成されていることを特徴とする。
載した発明に係る建物の高減衰架構の実施形態を示して
いる。
分における上部躯体1aと下部躯体(基礎)1bとの間
に免震層3を設けて積層ゴム支承、滑り支承、転がり支
承等の免震装置2を設置した減衰架構において、前記免
震装置2は、その中心軸線2aが建物1の内部方向に下
がる角度で設置され、前記上部躯体1aを1軸方向(図
示例では左右方向)にローリング可能に支持している。
前記免震装置2は、前記免震層3に生じる相対変形に対
して減衰を与える手段4及び復元力を与える手段を含ん
でいる。また、前記免震層3の直上位置の柱・梁は、前
記上部躯体1aの長期荷重が前記免震装置2の軸方向2
aにのみ伝達し、せん断力を発生させない構成とされて
いる(請求項1記載の発明)。
にローリング可能に支持する場合の免震層3は、上向き
に凸の円柱面3(又は円柱面3に相当する形状)として
形成され、免震装置2は、その中心軸線2aが、前記免
震層3を形成する上向きに凸の円柱面3(又は円柱面3
に相当する形状)の法線と一致する角度で設置されてい
る(請求項2記載の発明)。換言すると、前記免震装置
2は、正面方向に見て、その中心軸線2aが建物1の鉛
直中心線Xの点Pで一致するように設置され、前記上部
躯体1aは、当該点Pを中心に左右方向にローリング可
能な構成とされている。
に見て、5本の柱のそれぞれに計5体の免震装置2を1
セットとして紙面に垂直方向に7セットの計35体が設
置されている。なお、免震装置2の設置個数及び設置角
度はこれに限定されず、後述するように、構造設計上、
建物1に使用される柱躯体の本数、スパン等に応じて、
免震装置2の個数、角度を自在に調整して実施すること
ができる。
互に挟んだ所謂積層ゴム支承2で実施されているがこれ
に限定されない。テフロン(登録商標)材等の滑り材を
ステンレス板やステンレス板にコーティングして作った
相手材の上で滑動可能なように支持した滑り支承や、多
数の鋼球を介して相対移動可能にした転がり支承でも略
同様に実施することができる。要するに、前記免震装置
2は格別新規なものではなく、建物1を支持しつつ相対
変位を生じさせ得る構成であれば良い。なお、図1で使
用される免震装置2は、前記上部躯体1aを1軸方向に
ローリング可能に支持するので、1軸方向に変形可能な
機能を有していれば足りるが、後述するように、前記上
部躯体1aを2軸方向にローリング可能に支持する場合
には、2軸方向に変形可能な機能を有する免震装置で実
施する必要がある。
物1の内部方向に下がる角度で設置する技術は、前記免
震層3における免震装置2の設置部位(図示例では柱)
を所要角度に傾斜させて形成し、該傾斜角度に沿って積
層ゴム支承2のフランジプレートをアンカーボルトを利
用する等して設置する。もちろん、免震層3における免
震装置2の設置部位(柱)を略水平に形成し、一方向
(左右方向)に沿って増厚させたフランジプレートを利
用して免震装置2を傾斜させて設置することもできる。
生じる相対変形に対して高減衰を与える手段4として、
上部躯体1aと下部躯体1bとを連結するオイルダンパ
ー4を含んでいる。当該減衰付与手段4は、オイルダン
パー4に限定されず、粘性体ダンパー、摩擦ダンパー、
鉛ダンパー、鋼材ダンパー等でも略同様に実施すること
ができる(請求項4記載の発明)。図示例では4体のオ
イルダンパー4を使用して実施しているが、設置個数は
これに限定されず、所要の減衰性能を発揮できる個数で
実施される。なお、高減衰積層ゴム支承や鉛プラグ入り
積層ゴム支承など積層ゴム支承2自身に減衰付与手段を
含んで実施する場合には、当該免震装置2と別異に前記
オイルダンパー4等を設ける必要はない。この場合に
は、免震装置2単独で実施できる。前記免震装置2とし
て滑り支承や転がり支承のように復元力付与手段をもた
ないものを用いる場合や、積層ゴム支承を用いても復元
力が不足する場合は、コイルバネ、ゴムブロック、鋼材
等の弾性部材を別異に設けて実施しても良い(請求項5
記載の発明)。以下に説明する実施形態についても同様
の技術的思想とする。
上部躯体1aの長期荷重を前記免震装置2の軸方向2a
にのみ伝達し、せん断力は発生させない構成とするべ
く、前記免震層3の直上位置の柱・梁の剛性を比較的高
く設定している。以下に説明する実施形態についても同
様の技術的思想とする。
物の高減衰架構の異なる実施形態を示している。この実
施形態は、図1に示した実施形態と比して、建物11の
中間層部分に免震層13を設けたことのみ相違する。
11の中間層部分における上部躯体11aと下部躯体1
1bとの間に免震層13を設けて積層ゴム支承、滑り支
承、転がり支承等の免震装置2を設置した架構におい
て、
物11の内部方向に下がる角度で設置され、前記上部躯
体11aを1軸方向(図示例では左右方向)にローリン
グ可能に支持している。前記免震装置2は、前記免震層
13に生じる相対変形に対して減衰を与える手段4及び
復元力を与える手段を含んでいる。前記免震層3の直上
位置の柱・梁は、前記上部躯体11aの長期荷重が前記
免震装置2の軸方向2aにのみ伝達し、せん断力を発生
させない構成とされている(請求項1記載の発明)。
物の高減衰架構の異なる実施形態を示している。この実
施形態は、図1、図2に示した実施形態と比して、建物
21を1スパンで形成したことに伴う免震装置2の設置
技術が主に相違する。
21の基礎部分における上部躯体21aと下部躯体21
bとの間に免震層23を設けて積層ゴム支承、滑り支
承、転がり支承等の免震装置2を設置した架構におい
て、前記免震装置2は、紙面に垂直方向に4体ずつ、左
右合わせて計8体で実施しており、設置角度(θ=37
°)は左右それぞれ揃えて設置されている。前記8体の
免震装置2は、正面方向に見て、その中心軸線2aが建
物21の鉛直中心線Xの点Qで一致するように設置さ
れ、前記上部躯体21aは、当該点Qを中心に1軸方向
(左右方向)にローリング可能な構成とされている。な
お、図示は省略するが、建物21の中間層部分に免震層
23を設けて実施することもできる。
係る建物の高減衰架構の異なる実施形態を示している。
この実施形態は、図1〜図3に示した実施形態と比し
て、上部躯体を2軸方向(平面方向に見て上下・左右方
向)にローリング可能に支持する免震装置2の設置技術
が主に相違する。
基礎部分における上部躯体31aと下部躯体(基礎)3
1bとの間に免震層33を設けて積層ゴム支承、滑り支
承、転がり支承等の免震装置2を設置した架構におい
て、前記免震装置2は、その中心軸線2aが建物31の
内部方向に下がる角度で設置され、前記上部躯体31a
を2軸方向(平面方向に見て上下・左右方向)にローリ
ング可能に支持している。前記免震装置2は、前記免震
層33に生じる相対変形に対して減衰を与える手段4及
び復元力を与える手段を含んでいる。前記免震層33の
直上位置の柱・梁は、前記上部躯体31aの長期荷重が
前記免震装置2の軸方向2aにのみ伝達し、せん断力を
発生させない構成とされている(請求項1記載の発
明)。
球面として形成され、前記免震装置2は、その中心軸線
2aが、前記免震層33を形成する凸球面の法線と一致
する角度で設置されている(請求項3記載の発明)。換
言すると、前記免震装置2は、各中心軸線2aが建物3
1の鉛直中心線Yの点Sで一致するように設置され、前
記上部躯体31aは、当該点Sを中心として2軸方向
(平面方向に見て上下・左右方向)にローリング可能な
構成とされている。
うに、前記下部躯体31bの上面の凸球面上に、平面方
向に見て、縦横5体ずつ計25体設置されている。もち
ろん、前記免震装置2の設置個数及び設置角度はこれに
限定されない。構造設計上、建物31に使用される柱躯
体の本数、スパンに応じて、免震装置2の個数、角度を
自在に調整する等して実施することができる。
に免震層33を形成した場合の実施形態を示している
が、建物の中間層部分でももちろん実施することができ
る。その場合には、図5に示したように、建物31の柱
躯体における免震装置2の設置部位を全体的に凸球面に
相当する形状に切り欠いて免震層33を形成し、前記免
震装置2は、その中心軸線2aが、前記凸球面に相当す
る形状の法線と一致する角度で設置して実施する。
に、前記上部躯体1a、11a、21a、31aを1軸
方向又は2軸方向にローリング可能に免震装置2を設置
した構成は、建物全体に効率的に減衰を付加することが
できる。そのメカニズムを以下に説明する。
分(又は中間層部分)の特定の場所に、正面方向に見
て、法線が建物の鉛直中心線Tで一致する曲面(又は球
面)の免震層Mを形成する。図中の符号Vは、免震層M
における免震装置の設置点Cからの法線と建物の鉛直中
心線Tとの一致点であり、符号Rは、符号Vから建物の
重心Gまでの距離を示しており、符号rは、符号Aから
免震装置の設置点Cまでの距離を示している。
は、梃子比R/rで増幅されて免震層へ伝達される。よ
って、従来一般の略水平に免震装置を設置した免震構造
では、一切機能せず適用できなかった大容量のオイルダ
ンパー等の減衰装置が十分に適用できることとなり、高
減衰を発揮できるに至った。
一般の免震構造における変形量と比して、r/R倍と、
梃子比に応じて低減されることとなり、従来問題となっ
ていた免震層変位を小さく制御できるに至った。よっ
て、本発明に係る建物の高減衰架構によれば、前記従来
一般の免震構造と比して免震層変位が低減されるので、
積層ゴム支承2で実施する場合にはゴム層厚を薄くして
実施することもできる。前記梃子比を大きく設定するこ
とができれば、それに応じて単層ゴムでも設計が可能と
なる。
に係る建物の高減衰架構を適用した場合の効果をシュミ
レーション解析によって示す。図7Aは、各層300,000k
gの質量を有する15階建てであり、本発明を適用しな
い場合の1次固有周期が1.5秒となる建物のモデル図
を示している。この基礎部分に1.5m×1.5mの面
積で厚さが1.5cmの単層高減衰ゴムを水平から37度
傾けて8体設置する。伝達関数を計算した結果を図7B
に示す。本発明に係る建物の高減衰架構を適用すること
により、1次モードの周期が長くなり、かつピークが低
くなる(高減衰化された)ことが分かる。高減衰ゴムと
別異にオイルダンパー等を設置すれば更にピークを低く
することができる。
8A〜Cに示す。図8Aは、建物1階における層間変形
量の比較を示している。本発明に係る建物の高減衰架構
により層間変形量が半減していることが分かる。図8B
と図8Cは、建物頂部の変位量及び加速度を示してい
る。本発明に係る建物の高減衰架構は回転変形を誘発す
る仕組みを有しているが、回転変形を考慮しても建物頂
部の変形量は通常の建物より小さくなることが分かる。
また、加速度に対する低減効果も認められる。図9は、
本発明に係る建物の高減衰架構に形成した免震層の変形
量、すなわち免震装置の変形量を示しているが、大地震
時にも免震装置の変形量は2cm程度であり、従来一般の
免震構造で実施する免震装置と比して、1/10以下に
低減することができる。
建物の高減衰架構を適用した場合の振動台実験の結果を
示している。使用した振動モデルは、1層2000kgの質量
を有するモデルで免震層を含めて5層(総質量10,000k
g)、高さ4m程度、スパン1mである(図示省略)。
免震層は最下層に設け、200mm×200mmで厚さ5mm
の高減衰ゴムを水平から34度傾けて4体設置して構成
した。比較のため本発明に係る建物の高減衰架構を実施
しない状態での振動台実験も実施している。図10A
は、本発明に係る建物の高減衰架構を実施しない通常の
建物の伝達関数と本発明に係る建物の高減衰架構で実施
した場合の伝達関数とを比較したもので、前記図7Bで
示した解析結果同様、1次モードに大きな減衰を付加し
ていることが分かる。図10Bは、頂部加速度を比較し
たもので加速度低減効果も明らかである。
説明したが、本発明は、これら実施形態の限りではな
く、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者
が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を
含むことを念のため言及する。
高減衰架構によれば、以下の効果を奏する。 (1)免震層に設置された免震装置で、建物の上部躯体
を1軸方向又は2軸方向にローリング可能に支持するこ
とにより、当該免震層の変形量は、前記従来一般の免震
構造における免震層の変形量と比して、梃子比に応じて
低減されることとなり、免震層変位を小さく制御でき
る。よって、積層ゴム支承で実施する場合にはゴム層厚
を薄くして実施することができる等、免震装置に要する
コストを削減することができる。免震層での設備配管・
配線あるいは二次部材について、従来ほど変形追随性能
が要求されることもなく、経済的である。もちろん、最
大水平変位を低減させることができ、従来と比して建築
面積を広く設定することができる。また、従来と比して
免震クリアランスを小さく設定できることに伴い排土量
は低減し、全体的にコスト削減に大きく寄与する。
物の上部躯体を1軸方向又は2軸方向にローリング可能
に支持することにより、建物に働く慣性力は、梃子比に
応じて増幅されて免震層へ伝達される。よって、従来一
般の略水平に免震装置を設置した免震構造では一切機能
せず適用できなかった大容量のオイルダンパー等の減衰
装置が十分に適用できることとなり、高減衰を発揮でき
る建物の高減衰架構を提供することができる。
した立面図である。
態を示した立面図である。
態を示した立面図である。
施形態を示した立面図であり、Bは同平面図である。
態に示した立面図である。
カニズムを説明するために示したモデル図である。
モデル図である。Bは、本発明に係る建物の高減衰架構
を実施しない通常建物と本発明による建物の伝達関数を
比較したグラフである。
1階における層間変形量を比較したグラフである。B
は、前記通常建物と本発明による建物の建物頂部の変位
量を比較したグラフである。Cは、前記通常建物と本発
明による建物の建物頂部の加速度を比較したグラフであ
る。
について、免震装置の変形量を示したグラフである。
しない通常の建物の伝達関数と本発明による建物の伝達
関数を振動台実験に基づき比較したグラフである。B
は、前記振動台実験結果のうち、前記通常の建物と本発
明による建物の頂部加速度を比較したグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】建物の基礎部分又は中間層部分における上
部躯体と下部躯体との間に免震層を設けて積層ゴム支
承、滑り支承、転がり支承等の免震装置を設置した架構
において、 前記免震装置は、その中心軸線が建物の内部方向に下が
る角度で設置され、前記上部躯体を1軸方向又は2軸方
向にローリング可能に支持していること、 前記免震装置は、前記免震層に生じる相対変形に対して
減衰を与える手段及び復元力を与える手段を含んでいる
こと、 前記免震層の直上位置の柱・梁は、前記上部躯体の長期
荷重が前記免震装置の軸方向にのみ伝達し、せん断力を
発生させない構成とされていることを特徴とする、建物
の高減衰架構。 - 【請求項2】免震装置が上部躯体を1軸方向にローリン
グ可能に支持する場合の免震層は、上向きに凸の円柱面
又は円柱面に相当する形状として形成され、免震装置
は、その中心軸線が、前記免震層を形成する上向きに凸
の円柱面又は円柱面に相当する形状の法線と一致する角
度で設置されていることを特徴とする、請求項1に記載
した建物の高減衰架構。 - 【請求項3】免震装置が上部躯体を2軸方向にローリン
グ可能に支持する場合の免震層は、上向きの凸球面又は
凸球面に相当する形状として形成され、免震装置は、そ
の中心軸線が、前記免震層を形成する凸球面又は凸球面
に相当する形状の法線と一致する角度で設置されている
ことを特徴とする、請求項1に記載した建物の高減衰架
構。 - 【請求項4】減衰を与える手段は、オイルダンパー、粘
性体ダンパー、摩擦ダンパー、鉛ダンパー、鋼材ダンパ
ー等のダンパー部材で構成されていることを特徴とす
る、請求項1〜3のいずれか1項に記載した建物の高減
衰架構。 - 【請求項5】復元力を与える手段は、コイルバネ、ゴム
ブロック、鋼材等の弾性部材で構成されていることを特
徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載した建物
の高減衰架構。
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