JP4669181B2 - 培養液中への大腸菌による分泌によってLeu−ヒルジンを製造するためのシグナル配列 - Google Patents

培養液中への大腸菌による分泌によってLeu−ヒルジンを製造するためのシグナル配列 Download PDF

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Description

【0001】
ヒル由来製品の登録商標「レフルダン」は、臨床試験において優良な治療上の特性を示している(The Lancet, Vol.353, p.429-438)。これは、本製品が将来的により大量に必要になるであろうという結論になる。この製品の生理活性成分は、欧州特許0 324 712に記載の[Leu1,Thr2]−63−脱硫酸化ヒルジンであり、以後、略して「Leu−ヒルジン」と呼ぶことにする。
【0002】
欧州特許0 448 093は、ヒルジンの製造方法を記載する。この特許の好ましい実施態様は、N末端のアミノ酸がアラニンからなるヒルジンである。α−シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ(CGTase)のシグナル配列へこのヒルジンを融合させ、この融合タンパク質をコードする発現用ベクターで、その特許に記述されているように、分泌変異型大腸菌を形質転換することにより、Ala−ヒルジン粗抽出物を1Lあたり2g以上の収量で製造することができる。欧州特許0 549 915は、改良された安定性を有するAla−ヒルジンの変異体について記述している。大腸菌分泌系を用いたこれら変異体の製造は1Lあたり数gの収量をもたらす。これゆえ、この収量は、Dodtらによって記述されたヒルジン変異体HV1(FEBS LETTERS vol.202 373-377 1986)よりも明らかに高い。DodtらのpBR322由来ベクターの代わりにpUCベクターを介した発現カセットの周知の手法による発現によって、それと共に比較される収量の僅かな増加が米国特許5,573,929で記述されている。Benderら(Appl. Microbiol Biotechnol 34, p.203-207 1990)は、Streptomyces lividans によるThr−ヒルジンの分泌について記述している(欧州特許0 171 024)。しかしながら、欧州特許0 448 093 および0 549 915に記載の収量と比較すると、その収量は明らかに少ない。これはまた、P. de Taxis du Poetらによって大腸菌のシグナル配列Ompaを介したヒルジン変異体HV1の分泌において発見された大腸菌Bの発現にもあてはまる。著者はペリプラズムで300mg/lおよび、細胞上清でヒルジンの約40mg/Lの収量を認めている。昆虫細胞系における発現は、その論文にも記載されているが、400g/Lと低い。
【0003】
Hansenula polymorphaまたはPichia pastorisの酵母発現系で得られた収量は、S.cerevisiaeで得られたレベルとは対照的に、欧州特許0 448 093および0549915記載の収量に非常に近くなっている。
【0004】
Rosenfeldらは、酵母Pichia pastorisによるヒルジンの発現および分泌について述べている(Protein Expression and Purification 8, 476-482, 1996)。この場合、培養液あたりおよそ1.5g/Lの収量が得られた。同程度の量が酵母Hansenula polymorphaで得られている(Appl. Microbiol. Biotechnol. 44, 377-385, 1995)。
【0005】
しかし、このような発現系のかなり不利な点は、大腸菌系よりも発酵時間が明らかに長いことである。これゆえ、Ala−ヒルジンと同様、Leu−ヒルジンが大腸菌による分泌によって製造され得るならば有利である。しかしながら、これは、欧州特許0 448 093で記述されている系を用いては不可能である。この理由のために、この特許では、トリプシンとの反応後に天然の活性成分Leu−ヒルジンに最終的に変換するLeu−ヒルジン前駆体を製造するために、トリペプチドであるAla−Thr−ArgによってLeu−ヒルジン配列を伸長させることが提案されている。この提案に従い、フラスコでの振とう培養実験により、Ala−ヒルジンに関する記載のものよりも明らかに粗収量が低いという結果が得られた。これゆえ、一見して、その効果は、後者の酵母の発現系と比較しても全くはっきりしないものである。
【0006】
故に、本発明の目的は、シグナル配列とLeu−ヒルジンを組み合わせることにより、Leu−ヒルジンを直接プロセシングさせ、次に大腸菌により天然型Leu−ヒルジンを高収量で分泌させる、融合タンパク質を製造することであった。これは、発酵およびそれに続くヒルジン初濃度の改善のための精製の両方においてレフルダンの製造コスト面で有利な効果のある方法の開発に必要不可欠である。
【0007】
驚いたことに、大腸菌によるLeu−ヒルジンの直接的な分泌が生じるシグナル配列が存在することと、この際Leu−ヒルジン分泌は欧州特許0 448 093に記載のものよりも効率的であることが実際に観察されたことがわかった。それゆえ、多額の出費を要しないLeu−ヒルジンの大量製造方法の開発が可能である。その発明を以下に述べる。
【0008】
有利なシグナル配列を探索するために、PCRを用いたシグナル配列のスクリーニング方法を導入する。この方法では、鋳型として興味あるタンパク質をコードするDNA、所定の逆向きのPCRプライマー、および興味のある遺伝子に連結するシグナル配列をコードするDNAの合成を可能にする多様な進行方向プライマーを用いる。その反応は、図1に示したスキームに示されるように進む。当業者にとっては、反応工程の数が合成されるシグナル配列の長さにより異なることは明らかである。短いシグナル配列は一回の反応工程で、より長い配列は2、3回、またはそれ以上の反応で製造できる。さらにまた、反応の数はプライマーとして用いたオリゴヌクレオチドの合成に使用された装置にも依存する。次に、このように合成されたシグナルペプチド融合遺伝子は、制限酵素切断部位1および2を認識する酵素で特異的に切断でき、それに対応させて切断した発現用ベクターに挿入できる。この系は、ヒルジンが興味ある遺伝子として選択された場合に一般的に重要となっている。ヒルジンのN末端アミノ酸の可変的な選択がさらに可能となる。これは、ヒルジンのトロンビンへの結合においては一定の効果(結合定数の変化)を有するけれども、トロンビン活性に関与するヒルジンの阻害作用については依然として測定可能なままである。
【0009】
特許EP-B1 0 448 093は、培養上清へのヒルジンの分泌について記載している。その中のヒルジン濃度は、周知のトロンビン阻害アッセイにより直接測定できる。ヒルジン濃度とは、分泌効率およびそれによるシグナル配列の除去効率を直接測定するものである。しかし、その特許には、例えば、アミノ酸ロイシンで始まるヒルジンがCGTaseのシグナル配列を介して上清に効果的に放出できないことが記載されている。本発明では、上記の方法を用いて、これを効果的に可能にするシグナル配列を探索することができる。同様に、ロイシン以外の19個のアミノ酸のうちの1つで開始するヒルジンの分泌についても調べることができる。これはそれぞれの場合において、シグナルペプチドのカルボキシル末端アミノ酸の効率的なプロセシングおよびここにペプチド残基を付着させるようなシグナル配列の領域により生ずる。故に、所望のタンパク質をペリプラズムへ効率的に分泌するためのシグナルペプチドを予め選択でき、従ってタンパク質の有利な製造方法を開発する機会を増すことができる。本発明は同様にそれに関するものである。本方法は、リガンド混合液とコンピテント細胞の形質転換混合物を選択培地で液体培養として一晩振とうし、次の日、実施例11に記載のように、その細胞のアリコートをインデューサーを含有する培地に接種して誘導し、培養物のほとんどを遠心分画し、その細胞のペレットを凍結することによって進行または自動化できるものである。発現によってヒルジン活性が見られた場合には、その対応する発現用プラスミドを、細胞から再び単離され、線形化され、そして他の自動的に連結した生成物からゲル電気泳動によって分離できる。次に、線形化されたプラスミドDNAを再びライゲーションし、その宿主株を新たに形質転換する。次に、個々のコロニーを単離し、その発現効率を調べることができる。この場合、その方法は医薬品認可の判定基準に合うように進行することができる。
【0010】
この手法の別の利点は、個々の種間のアミノ酸の変換による進化の過程で生じるような、シグナルペプチドの多型、並びにヒルジンを効率よく分泌するそれらの能力について調べることが容易なことである。
【0011】
また、この方法は、シグナル配列と興味の対象となるタンパク質との間の切断部位を予測可能な方法であるNielsenらによる記載のコンピュータープログラムの使用(Protein engineering 10, 1-6, 1997)と比較しても有利である。しかし、ここで行われる予測は、全ての場合で正しいわけではないので、有利な結合を簡単に見落としてしまうことが分かっている。さらに、正しいプロセシングの予測と実際に得られる収量との間には何ら相関がない。
【0012】
本発明の一つの実施態様は、Serratia marcescensの外膜タンパク質、Pseudomonas fluorescensのoprFタンパク質、大腸菌のlamb Bタンパク質(ラムダレセプター(lamB)遺伝子によりコードされている)、およびShewanella putrifaciensのフマル酸還元酵素のシグナル配列、好ましくはSerratia marcescensの外膜タンパク質およびShewanella putrifaciensのフマル酸還元酵素のシグナル配列からなる群から選択される、1つのシグナル配列にLeu−ヒルジン配列がC末端に付着して存在するヒルジン前駆体である。
【0013】
本発明のもうひとつの実施態様は、
(a) ヒルジン前駆体をコードするDNA配列を含む発現用プラスミドを調製し;
(b) 工程(a)の発現プラスミドを適切な大腸菌細胞で発現させ;
(c) そのヒルジン前駆体を大腸菌で分泌させ、同時にプロセシングさせて;
(d) Leu−ヒルジンを培地から直接単離する;
ことからなる、ヒルジン前駆体が上述したように中間体として生じる、Leu−ヒルジンの製造方法である。同様に、本発明の実施態様は、上述したように、Leu−ヒルジンの製造のためのヒルジン前駆体の使用であり、好ましくは、上記の方法における使用である。
【0014】
本発明のさらなる実施態様は、
(a) 抗血栓作用があり、試験されるシグナルペプチドにN末端で連結する所定のアミノ酸aaxをN末端に有するヒルジンまたはヒルジン誘導体を、大腸菌で発現させ;
(b) 培養上清のヒルジン活性を測定することによってその発現率を決定し;
(c) 工程(a)および(b)を様々なシグナルペプチドで繰り返し;
(d) 工程(b)で見られるヒルジン活性により示される発現率を比較することにより、適切なシグナルペプチドを選択する;
ことからなる、大腸菌にて所望のタンパク質を分泌発現するための適切なシグナルペプチドを探索する方法である。
【0015】
同様に、本発明の実施態様は、抗血栓作用があり、そのN末端に所定のアミノ酸を有するヒルジンまたはヒルジン誘導体を、シグナルペプチドおよびN末端にアミノ酸aaxを有する他の所望のタンパク質から構成される前駆体タンパク質の大腸菌からの効率的な分泌と、同時にシグナルペプチドの除去を可能にし、特にaaxがロイシンである、シグナルペプチドの探索のために使用することである。
【0016】
本発明の別の実施態様は、
(a) 適切なシグナルペプチドを適切なシグナルペプチドを探索する方法により見出し;
(b) 工程(a)の適切なシグナルペプチドを含む前駆体タンパク質をコードする核酸構築物および所望のタンパク質を大腸菌で発現させ;
(c) 所望のタンパク質を培養上清から単離する;
という工程からなり、特に、所望のタンパク質のN末端のアミノ酸がロイシンである、大腸菌での分泌発現による所望のタンパク質の製造方法である。さらに、Serratia marcescensの外膜タンパク質、Pseudomonas fluorescensのoprFタンパク質、大腸菌のlamb Bタンパク質、Shewanella putrifaciensのフマル酸還元酵素からなる群から選択されたシグナルペプチドのシグナルペプチドコードを含む配列を有する核酸構築物を介してその発現が起こる。
【0017】
Leu−ヒルジンの有効な合成および分泌を可能にするシグナル配列の合成は、実施例として記載されている。同様に、目的を達成できなかった、または収量に関する結果が悪かった他のシグナル配列の合成についても記述されている。実施例は、Leu−ヒルジンをべースとしたシグナル配列の選択に基づき本発明の概念を説明するよう意図されたものであるが、これに限定されるものではない。
【0018】
記載された方法は、例えば、実施例11に記載のようにレフルダンの精製に使用できる。
【0019】
実施例1:「Leu−ヒルジン」およびSerratia marcescensの外膜タンパク質のシグナル配列からなる融合タンパク質をコードする融合遺伝子の合成
使用された発現プラスミドは、欧州特許0 468 539の図1に記載のベクターpJF118であり、これは欧州特許0 448 093に記載のベクターpCM7053とその基本構造が同じであることによる。
使用された鋳型は、欧州特許0 448 093の実施例1で述べられ、欧州特許0 171 024に相当するヒルジン配列を有するプラスミドpK152である。
膜タンパク質は、Braun, G. and Cole, S. T (Mol. Gen. Genet. 195, 321-328, 1984)に記載されている。
必要なDNA断片を合成するために、3つのオリゴヌクレオチド配列を作製した。
【0020】
オリゴヌクレオチドhirrevは、次の配列である。
5′TTTTTTTAAG CTTGGGCTGC AGGTC 3′[SEQ ID NO:1]
HindIII
hirrevプライマーは、表1に示されるヒルジン遺伝子の227〜210塩基対の領域とハイブリダイズする。
【0021】
smompaf1プライマーは次の配列である。
5′-TGGCACTGGC AGGTTTCGCT ACCGTAGCGC AAGCCcttac gtatactgac tgca-3′[SEQ ID NO:2]
【0022】
smompaf1プライマーは、表1に示されたヒルジン配列の1〜19のヌクレオチドとハイブリダイズする。そのプライマー配列のハイブリダイズする部分は、小文字で表記されている。残りの配列は、Braun, G.とCole, S. T. (Mol. Gen. Genet. 195, 321-328, 1984)によって発表された配列の229〜263塩基対の領域とハイブリダイズする。
【0023】
smompaf2プライマーは次の配列である。
5′-ttttttgaat tcATGAAAAA GACAGCTATC GCATTAGCAG TGGCACTGGC AGGTTTC-3′[SEQ ID NO:3]
【0024】
smompaf2プライマー配列は、Braun, G.とCole, S. T.によって発表された201〜245塩基対から13塩基対上流からハイブリダイズしており、従ってsmompaf2プライマーの配列と重複している。プライマーの1〜12部位は、制限酵素EcoRIの認識部位を含み、さらに酵素による認識を可能にするために6つのチミンヌクレオチドが隣接している。
【0025】
鋳型として、表1に記載の配列を有するプラスミドpK152のDNAとプライマー(hirrevとsmompaf1)を用いた標準的なPCR(例 94℃で10秒、50℃で30秒、72℃で45秒の25サイクル)において、ヒルジン配列は、大腸菌の部分的なシグナル配列によって伸長される。次に、反応生成物を鋳型として、同じ条件下でプライマー(hirrevとsmompaf2)と二回目のPCRで反応させる。その反応生成物は、必要なシグナル配列によって伸長されたヒルジン配列からなる融合タンパク質をコードするDNA断片である。5′末端には制限酵素EcoRIの認識部位があり、3′末端には制限酵素HindIIIの認識部位がある。
【0026】
二回目のPCRで得られた反応生成物を、二つの制限酵素とともに二倍量の反応混合液で反応させてEcoRI/HindIII断片とし、(その2つの制限酵素で予め切断しておいた)ベクターDNAにT4リガーゼ反応によって挿入させる。大腸菌株Mc1061あるいは分泌変異株WCM100のコンピテントセルを、そのライゲーション混合物で形質転換し、アンピシリンを含有するプレートに選択培養される。翌朝、実施例6に記載のように、その発現を大腸菌株WCM100/pCM7053を用いたAla−ヒルジン発現と比較する。得られた発現は、比較試験の発現よりも約1.5倍多いことが分かる。
【0027】
実施例2:「Leu−ヒルジン」およびPseudomonas fluorescensからのoprF遺伝子産物のシグナル配列の融合タンパク質の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーとは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRIの認識配列に対して特異的であるという点で、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、oprF遺伝子の必要なシグナル配列をコードするものである(De, E. et al.: FEMS Microbial Lett. 127, 267-272, 1995)。
【0028】
pfuf1プライマーは次の配列である。
5′GGTTCTCTTA TTGCCGCTAC TTCTTTCGGC GTTCTGGCAc ttacgtatac tgactgca 3′0 [SEQ ID NO:4]
【0029】
pfjf2プライマーは次の配列である。
5′ttttttgaat tcatgAAAAA CACCTTGGGC TTGGCCATTG GTTCTCTTAT TGCCGC 3′[SEQ ID NO:5]
【0030】
この場合、pfuf1プライマーは実施例1に従ってPCR1に使用され、pfuf2プライマーはPCR2に対応して使用される。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いたAla−ヒルジン発現との比較により実施される。得られた発現は、比較実験よりも約1.1倍多い。SDS−PAGEゲル電気泳動法に分画の後、ヒルジンのバンドを単離し、ヒルジンのN末端配列を決定する。その配列は完全にそのままであり、アミノ酸ロイシンから始まっていることがわかる。この結果は、推定されるシグナルペプチダーゼ認識部位を同定するためのプログラムがバリンによるヒルジンの伸長を予測する理由から、驚くべきものであった。
【0031】
実施例3:「Leu−ヒルジン」および大腸菌由来lamB遺伝子産物のシグナル配列の融合タンパク質の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーとは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点で、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、lamb遺伝子の必要なシグナル配列をコードするものである (Clement, J. M. and Hofnung, M: Cell 27, 507-514, 1981)。
【0032】
プライマーlambbf1は次の配列である。
5′GTTGCCGTCG CAGCGGGCGT AATGTCTGCT CAGGCAATGG CTcttacgta tactgactgc a 3′[SEQ ID NO:6]
【0033】
プライマーlambbf2は次の配列である。
5′ttttttgaat tcATGATGAT TACTCTGCGC AAACTTCCTC TGGCGGTTGC CGTCGCAGC 3′[SEQ ID NO:7]
【0034】
この場合、lambbf1プライマーは実施例1に従ってPCR1に使用され、lambbf2プライマーは同様にPCR2に使用される。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いたAla−ヒルディン発現との比較により実施する。得られた発現は、比較実験と同等のレベルである。SDS−PAGEゲル電気泳動法による分画の後、ヒルディンのバンドを単離し、ヒルディンのN末端配列を決定する。その配列は完全にそのままであり、アミノ酸ロイシンから始まっていることがわかる。この結果は、推定されるシグナルペプチダーゼ認識部位を同定するためのプログラムが正しいヒルディンのプロセシングを予測しないという理由から、驚くべきものであった。
【0035】
実施例4:「Leu−ヒルジン」およびShewanella putrefaciensのフマル酸還元酵素フラボタンパク質サブユニット前駆体のシグナル配列の融合タンパク質の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーとは、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、Shewanella putrefaciens由来の必要なシグナル配列をコードするというものである(Pealing S.L.et al.: Biochemistry 31, 12132-12140, 1992)。その文献はタンパク質の配列のみ記載してあるので、そのアミノ酸配列をコドン表に従ってDNA配列に翻訳すると、次のようなspfccf1プライマーの配列になる。
【0036】
5′CTACCCTGAT GGGTACCGCT GGTCTGATGG GTACCGCTGT TGCTcttacg tatactgact gca 3′[SEQ ID NO:8]
【0037】
spfccf2プライマーは、次の配列である。
5′ttttttgaat tcATGAAAAA AATGAACCTG GCTGTTTGCA TCGCTACCCT GATGGGTACC 3′[SEQ ID NO:9]
【0038】
この場合、spfccf1プライマーは実施例1に従ってPCR1に使用され、spfccf2プライマーはPCR2に対応して使用される。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いたAla−ヒルジン発現との比較により実施される。得られた発現は、比較実験よりも約1.5倍多いことが分かる。SDS−PAGEゲル電気泳動法による分画の後、ヒルジンのバンドを単離して、ヒルジンのN末端配列を決定する。その配列は完全にそのままであり、アミノ酸ロイシンから始まることがわかる。推定されるシグナルペプチダーゼ認識部位を同定するためのプログラムによりヒルジン配列中の6番目のシステインのカルボキシル末端側でのプロセシングが予測されていたことから、この結果は驚くべきものである。
【0039】
実施例5:Leu−ヒルジンおよびpBR322由来β−ラクタマーゼ前駆体のシグナル配列の融合タンパク質の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーとは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点でsmompaプライマーと同じ特徴を有するが、β−ラクタマーゼ前駆体タンパク質の必要なシグナル配列をコードするものである(Sutcliffe J. G.; Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol. 43:77-90(1978))。
【0040】
blatf1プライマーは次の配列である。
5′CTGATCCCGT TCTTTGCAGC GTTCTGCCTG CCGGTTTTCG CGcttacgta tactgactgc
a 3′[SEQ ID NO:10]
【0041】
blatf2プライマーは次の配列である。
5′ttttttgaat tcATGTCCAT CCAGCACTTC CGCGTCGCCC TGATCCCGTT CTTTGC 3′[SEQ ID NO:11]
【0042】
この場合、blatf1プライマーは実施例1に従ってPCR1に使用され、blatf2プライマーはPCR2に対応して使用される。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いたAla−ヒルジン発現との比較により実施する。得られた発現量は、比較実験で得られたAla−ヒルジンの収量の50〜90%のみである。SDS−PAGEゲル電気泳動法による分画の後、ヒルジンのバンドを単離し、ヒルジンのN末端配列を決定する。その配列は完全にそのままであり、アミノ酸ロイシンから始まることがわかる。この結果は、推定されるシグナルペプチド認識部位を同定するプログラムにより予期されていた。
【0043】
実施例6:Leu−ヒルジンおよび大腸菌由来アルカリフォスファターゼの前駆体のシグナル配列との融合タンパク質の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーとは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点で、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、大腸菌由来アルカリフォスファターゼタンパク質の必要なシグナル配列をコードするものである(Shuttleworth, H., Taylor, J. and Minton, N. Nucleic Acids Res. 14(21), 8689(1986))。
【0044】
linkphoaf1プライマーは次の配列である。
5′GCTGCCGCTG CTGTTCACCC CGGTTACCAA AGCGcttacg tatactgact gca 3′[SEQ ID NO:12]
【0045】
linkphoaf2プライマーは次の配列である。
5′ttttttgAAT TCATGAAACA GTCGACCATC GCGCTGGCGC TGCTGCCGCT GCTGTTC 3′[SEQ ID NO:13]
【0046】
この2つのプライマーは大腸菌のコドンの選択、即ち、これらは開始部分の天然の遺伝子配列とは完全には一致しないこと、に関して最適化されている。
この場合、linkphoaf1プライマーは実施例1に従ってPCR1に使用され、linkphoaf2プライマーはPCR2に対応して使用される。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いてAla−ヒルジン発現との比較により行われる。得られた発現量は、比較実験のAla−ヒルジン収量のほんの一部であることが分かった。SDS−PAGEゲル電気泳動法による分画の後、ヒルジンのバンドを単離し、ヒルジンのN末端配列を決定する。その配列は完全にそのままであり、アミノ酸ロイシンから始まることがわかる。この結果は、推定されるシグナルペプチド認識部位を同定するプログラムにより予測されたものである。しかし、収量が少量であることは驚くべきことである。
【0047】
実施例7:Leu−ヒルジンおよびE.fergusonii由来アルカリフォスファターゼ前駆体のシグナル配列との融合タンパク質の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーとは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点で、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、E.fergusonii由来アルカリフォスファターゼタンパク質の必要なシグナル配列をコードするものである(Du Bose, R. F. and Hartl, D, L. Mol. Biol. Evol. 7, 547-577(1990))。
このシグナル配列は、大腸菌由来アルカリフォスファターゼと5つの部位で異なっている。
【0048】
fergusf1プライマーは次の配列である。
5′GCTGAGCTGC CTGATCACCC CGGTGTCCCA GGCGcttacg tatactgact gca 3′[SEQ ID NO:14]
【0049】
fergusf2プライマーは次の配列である。
5′ttttttgaat tcATGAAACA GAGCGCGATC GCGCTGGCTC TGCTgAGCTG CCTGATC 3′[SEQ ID NO:15]
【0050】
2つのプライマーは、大腸菌のコドンの選択、即ち、これらは開始部分の天然の遺伝子配列とは完全には一致しないという点で最適化されている。この場合、fergusf2プライマーは実施例1に従ってPCR1に使用され、fergusf2プライマーは対応してPCR2に使用される。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いてAla−ヒルジン発現との比較により行われる。得られた発現量は、比較実験で得られたAla−ヒルジン収量のほんの一部であった。これは、大腸菌のアルカリフォスファターゼのシグナルペプチドおよびLeu−ヒルジンの構築物の場合よりさらに約50%低い。
【0051】
実施例8:Leu−ヒルジンおよびPaenibacillus macerans由来シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼの前駆体のシグナル配列の融合遺伝子の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点で、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、Paenibacillus macerans由来シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ遺伝子の必要なシグナル配列をコードしている(Takano, T., Fukuda, M.,Monma, M., Kobayashi, S., Kainuma, K. and Yamane, K. J. Bacteriol. 166, 1118-1122(1986))。
【0052】
baccdgf1プライマーは次の配列である。
5′CTTTCGCTGA GTATGGCGTT GGGGATTTCA CTGCCCGCAT GGGCActtac gtatactgac tgca 3′[SEQ ID NO:16]
【0053】
baccdgf2プライマーは次の配列である。
5′ttttttgaat tcATGAAATC GCGGTACAAA CGTTTGACCT CCCTGGCGCT TTCGCTGAGT ATGGC 3′[SEQ ID NO:17]
【0054】
この場合には、baccdgf1プライマーを実施例1に従ってPCR1に使用し、baccdgf2プライマーをPCR2に対応して使用する。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いてAla−ヒルジン発現との比較により行われる。得られた発現量は、比較実験で得られた収量の約1/4である。合成されたヒルジンは、トロンビン阻害アッセイでLeu−ヒルジンのように作用する。これは、シグナルペプチドが正しくプロセシングされていることを意味する。このことは理論的解析からの予想とは一致しておらず、これはN末端での8アミノ酸の伸長または2アミノ酸の切断を示すものである。
【0055】
実施例9:Leu−ヒルジンおよび大腸菌PCFO20フィンブリリン前駆体タンパク質(fotA)のシグナル配列の融合遺伝子の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点でsmompaプライマーと同じ特徴を有するが、大腸菌PCFO20フィンブリリン前駆体タンパク質の必要なシグナル配列をコードするものである(Viboud, G. I., Jonson, G., Dean-Nystrom, E. and Svennerholm, A. M. Infect. Immun. 64(4), 1233-1239(1996))。
【0056】
pcf1−alaプライマーは次の配列である。
5′TGGTTTCAGC TTTAGTAAGC GGGGTTGCAT TTGCTCTTAC GTATACTGAC TGCAC 3′[SEQ ID NO:18]
【0057】
p-pcf2プライマーは次の配列である。
5′TTTTGGGAAT TCATGAAAAA GACAATTATG TCTCTGGCTG TGGTTTCAGC TTTAGTAAGC 3′[SEQ ID NO:19]
【0058】
この場合には、pcf1−alaプライマーを実施例1に従ってPCR1に使用し、p−pcf2プライマーをPCR2に対応して使用する。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いてAla−ヒルジン発現との比較により行われる。得られた発現量は、比較実験で得られた収量の約40%である。
【0059】
実施例10:Leu−ヒルジンおよびS.typhimuriumの外膜タンパク質(fimD)のシグナル配列の融合遺伝子の合成
構築物の作製は、smompaf1/f2プライマーの代わりに、2つの新規プライマーを使用すること以外は、実施例1に記載のスキームに従って実施する。その2つの新規プライマーは、ヒルジン遺伝子および制限酵素EcoRI認識配列に対して特異的であるという点で、smompaプライマーと同じ特徴を有するが、S.typhimuriumの外膜タンパク質の所望のシグナル配列をコードするものである(Rioux, C. R., Friendrich, M. J. and Kadner, R.J.; J. Bacteriol. 172(11), 6217-6222(1990))。
【0060】
styfimf1プライマーは次の配列である。
5′CGGCGCTGAG TCTCGCCTTA TTTTCTCACC TATCTTTTGC Ccttacgtat actgactgca 3′[SEQ ID NO:20]
【0061】
styfimf2プライマーは次の配列である。
5′ttttttgaat tcaTGTCATT TCATCACCGG GTATTTAAAC TGTCGGCGCT GAGTCTC 3′[SEQ ID NO:21]
【0062】
この場合には、styfimf1プライマーを実施例1に従ってPCR1に使用し、styfimf2プライマーをPCR2に対応して使用する。発現は、大腸菌株WCM100/pCM7053を用いてAla−ヒルジン発現との比較により行われる。得られた発現量は、比較実験で得られた収量の約10%である。
【0063】
実施例11:大腸菌での発現
本実施例は、ヒルジンの発現について記載する。この目的のために、25mg/mlのアンピシリンおよび0.5〜2mMのIPTG(イソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシド)を含むLB培地1〜5mlに、形質転換体の細胞を接種し、28℃、220rpmで約20時間振とう培養する。次に、吸光度を測定した後、細胞懸濁液を遠心分離し、ヒルジンを透明な上清で測定する。
欧州特許0 448 093に記載の分泌性変異体WCM100におけるプラスミドpCM7053を介したAla−ヒルジンの発現は、レフルダンの発現と平行して実施される。このことは、発現率の直接的な比較を可能にする。
より大きなスケールでの発現は、米国特許5,616,476に記載のように実施できる。次に、レフルダンを本特許の実施例5および6に記載の方法により精製できる。
【0064】
実施例12:ヒルジン濃度の測定
ヒルジン濃度の測定は、Grieβbachらの方法(Thrombosis Research 37, 347-350, 1985)により実施される。この目的のために、標準品レフルダンの一定量は、検量線作成のために一連の測定に含まれる。これゆえ、収量を直接mg/lで定めることが可能となる。
【0065】
【表1】
Figure 0004669181
【0066】
【表2】
Figure 0004669181

【図面の簡単な説明】
【図1】 有利なシグナル配列を探索するための、PCRを用いたシグナル配列のスクリーニング方法を示す。
【配列表】
Figure 0004669181
Figure 0004669181
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Claims (5)

  1. Serratia marcescensの外膜タンパク質、Pseudomonas fluorescensのoprFタンパク質およびShewanella putrefaciensのフマル酸還元酵素のシグナル配列を含む群から選択される1つのシグナル配列にLeu−ヒルジン配列がC末端に付着して存在する、ヒルジン前駆体であって、ここで、Leu−ヒルジン配列は以下の配列である:
    LTYTDCTESGQNLCLCEGSNVCGQGNKCILGSDGEKNQCVTGEGTPKPQSHNDGDFEEIPEEYLQ
    ヒルジン前駆体。
  2. シグナル配列が、Serratia marcescensの外膜タンパク質およびShewanella putrefaciensのフマル酸還元酵素のシグナル配列を含む群から選択された、請求項1に記載のヒルジン前駆体。
  3. (a) ヒルジン前駆体をコードするDNA配列を含む発現用プラスミドを作製し;
    (b) 工程(a)の発現用プラスミドを適切な大腸菌細胞中で発現させ;
    (c) ヒルジン前駆体を大腸菌から分泌させて同時にプロセシングさせ;
    (d) Leu−ヒルジンを培地から単離する、
    ことからなる、請求項1または2に記載のヒルジン前駆体が中間体として生じる、請求項1に記載のLeu−ヒルジンの製造方法。
  4. 請求項1に記載のLeu−ヒルジンを製造するための請求項1または2に記載のヒルジン前駆体の使用。
  5. 請求項3に記載の方法における請求項4に記載のヒルジン前駆体の使用。
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