JP4663929B2 - 簡易吊足場装置 - Google Patents

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JP4663929B2
JP4663929B2 JP2001275305A JP2001275305A JP4663929B2 JP 4663929 B2 JP4663929 B2 JP 4663929B2 JP 2001275305 A JP2001275305 A JP 2001275305A JP 2001275305 A JP2001275305 A JP 2001275305A JP 4663929 B2 JP4663929 B2 JP 4663929B2
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守雄 高津
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住ベシート防水株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば住宅の外壁を補修する場合等において、腰壁、パラペット等の壁躯体から吊り下げ固定状態の作業足場を短時間で簡単に構築できる簡易吊足場装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2、3階建て住宅等において、その外壁に取付けられたドレーンの取り替えや、外壁のシーリング部の補修や塗装面の補修等を行う場合、高所作業を行うための作業足場が必要となるが、従来は住宅の外壁に対して梯子をやや斜めに立て掛けてこれに昇って作業を行ったり、或いは単管により組立構築された作業足場や板枠を組み付けて構築された作業足場に昇って作業を行うということが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の梯子を外壁に立て掛ける場合には、梯子が転倒する可能性があり作業者の安全を十分に確保できないという問題があった。特に、梯子に昇って重量物を持ち上げるような場合や外壁に対して強い力を加える場合には梯子の転倒が懸念される。
【0004】
また、後者の単管又は板枠で構築された作業足場を用いる場合には、これらを組立構築するのに所要の日数を要するという問題があったし、コストも大きなものとなるという問題があった。特に、作業足場を設置する場所にカーポートや庭木がある場合には作業足場は一段と大掛かりなものとなり、組立構築するのに要する日数が増大すると共にコストの更なる上昇を招いていた。更に、このような大掛かりな足場になると専門業者に委託しないと構築できない場合が殆どであり、このように専門業者に委託する場合には、コストが更に増大することは勿論のこと補修工事の期間が長くなってしまったり、その工程管理が複雑化するという問題も生じていた。更には、補修作業終了後にこの作業足場を撤収するのにも長い時間を要していた。
【0005】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、安定状態に固定された作業足場を短時間で簡単にかつ低コストで構築できると共に、作業完了後の撤収も短時間で簡単に行うことのできる簡易吊足場装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、腰壁、パラペット等の壁躯体の両側面を挟み込んでこれに固定し得るクランプ体と、人が昇降する梯子とから構成され、前記クランプ体からフック部が突設されてなり、前記クランプ体を前記壁躯体に挟み込み固定し、該クランプ体のフック部に前記梯子の横桟を引っ掛けることによって前記壁躯体から吊り下げ固定状態に作業足場を構築し得るものとなされていることを特徴とする簡易吊足場装置によって達成される。
【0007】
クランプ体を壁躯体に挟み込み固定し、該クランプ体のフック部に梯子の横桟を引っ掛けることで壁躯体から吊り下げ固定状態に作業足場を構築することができ、このように安定した作業足場を短時間で簡単に構築することができると共に、従来の単管又は板枠で構築された作業足場を用いる場合と比較して構築に要する日数が大幅に短縮できると共にコストも顕著に低減できる。また、作業完了後の撤収作業は、クランプ体の挟み固定状態を解除すると共に、梯子のクランプ体フック部への引っ掛け固定状態を解除するだけで済むから、作業完了後の撤収も短時間で簡単に行い得る。更に、壁躯体から吊り下げ固定状態に作業足場を構築できるものであるから、作業足場の設置場所の下方位置にカーポートや庭木等の障害物がある場合であっても何ら問題なく作業足場を短時間で簡単に構築することができる。加えて、この簡易吊足場装置は、クランプ体と梯子に分かれているので、通常の持ち運びがし易くなるのは勿論のこと、本装置をバルコニーや陸屋根等へ運搬する際には、住宅の中(例えば玄関、階段、室内等)を通って何ら支障なくスムーズに運搬することができる利点がある。
【0008】
梯子の構成としては、梯子の長さ方向の一端側から梯子に対して略垂直状に延ばされた作業用ステップが設けられた構成を採用するのが好ましい。作業用ステップが延設されているので補修等の作業が非常にし易くなるし、該作業中の足の踏み外し等も効果的に防止される。
【0009】
更に、梯子における作業用ステップが設けられた側とは反対側に当接脚部が突設されているのが好ましい。足場構築時にこの当接脚部を壁躯体に当接させることにより、この吊足場の吊り下げ固定状態の安定性を向上できる利点がある。なお、この当接脚部は梯子の長さ方向における中間部より下方位置に設けられるのが、好ましい。
【0010】
上記当接脚部の先端には弾性部材が接合されているのが好ましく、これにより当接脚部が当接する壁躯体の表面に傷等の接触痕が残るのを効果的に防止することができる。
【0011】
一方、前記クランプ体は、前記壁躯体の上面に当接される水平部と、該水平部の両端から垂直状に延ばされた一対の直立部とからなる断面が略コの字形状に形成されたクランプ本体部と、前記一対の直立部のそれぞれから内方に向けて突設された挟み込み用脚部と、前記直立部から外方に向けて突設されたフック部とから構成され、少なくともいずれか一方の挟み込み用脚部が、その長さ方向に進退自在に螺合し得るようになされているのが好ましい。
【0012】
水平部を壁躯体の上面に当接させた状態でクランプ体を壁躯体に挟み込み固定することができるので、一段と安定した状態でクランプ体を壁躯体に固定することができる。また、少なくともいずれか一方の挟み込み用脚部がその長さ方向に進退自在に螺合し得るようになされており、これを進退操作するだけで挟み込み固定することができるので、挟み込み固定操作が非常に簡単化され、これにより作業足場の構築に要する時間が一層短縮化される。
【0013】
クランプ本体部がフレーム形状に構成されてなる上記クランプ体を2個備えた構成となされ、少なくともいずれか一方のクランプ体の上部位置に連結杆の一端側が枢支され、該連結杆が略水平面内において回動できるようになされているのが、好ましい。クランプ本体部がフレーム形状に構成されることによってクランプ体の軽量化を図ることができるし、連結杆によって2個のクランプ体同士を安定状態かつ強固に連結することができ、ひいてはクランプ体を壁躯体に安定状態で固定できる。また、運搬する際には、連結杆による連結固定状態を解除して、クランプ本体部の形状がフレーム形状である2個のクランプ体にそれぞれ分離して運搬することができるので、持ち運びが一層し易くなり、本装置をバルコニーや陸屋根等へ運搬する際にも一段とスムーズに運搬できるものとなる。
【0014】
一対の直立部のうちフック部が設けられていない直立部から突設された挟み込み用脚部はその長さ方向に進退自在に螺合し得るようになされる一方、フック部が設けられた直立部から突設された挟み込み用脚部は該直立部に対して固定されているのが好ましい。フック部が設けられていない直立部は壁躯体に対してその内方側に配置されるものであり、この直立部から突設された挟み込み用脚部を進退操作して挟み込み固定を完了することができ、従って挟み込み固定のための螺合操作を壁躯体内側の陸屋根等において行うことができ、挟み込み固定作業の作業性を顕著に向上できる。これに対し、フック部が設けられた直立部から突設された挟み込み用脚部が進退自在に螺合し得るようになされている場合には、壁躯体から外方へ作業者の体を大きく乗り出して螺合操作を行う必要があり、挟み込み固定作業の作業性に劣るし、安全面からも好ましくない。
【0015】
挟み込み用脚部の先端に弾性部材が接合されると共に、水平部における壁躯体上面との当接面に弾性部材が接合されている場合には、壁躯体の表面に傷等の接触痕が残るのを効果的に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態に係る簡易吊足場装置(1)を図1〜5に示す。この簡易吊足場装置(1)の各構成部材を分離状態で示す図1において、(2)(3)は一対のクランプ体、(4)は梯子である。
【0017】
右側クランプ体(2)は、図2に示すように、クランプ本体部(7)と、挟み込み用脚部(9)(10)と、フック部(5)とから構成される。
【0018】
前記クランプ本体部(7)は、壁躯体(90)の上面(90a)に当接される水平部(20)と、該水平部(20)の両端からこれに垂直状に延ばされた一対の直立部(21)(22)とからなり、断面が略コの字のフレーム形状に形成されたものであり、該コの字形状の内側空間内に壁躯体(90)の上部を挿入し得るものとなされている。
【0019】
前記水平部(20)及び直立部(21)(22)は、いずれも中空の角(四角形状)パイプからなる。前記水平部(20)の両端は斜め45度にカッティングされており、この両端のカット面に、直立部(21)(22)の上端の同じく斜め45度のカット面がそれぞれ突き合わせ状に配置されて溶接されることによって、略コの字形状のクランプ本体部(7)が形成されている。
【0020】
更に、このクランプ本体部(7)の2つのコーナー部には、それぞれその表裏にコーナー接合片(24)(24)が当接配置されると共に、このコーナー接合片(24)はいずれも水平部(20)及び直立部(21)(22)の両方に溶接接合されており、これにより水平部(20)と直立部との接合強度が十分に確保されるものとなり、ひいては十分な強度を備えたクランプ本体部(7)が構成される。なお、前記一対の直立部(21)(22)のうちの一方の直立部(22)の長さが他方の直立部(21)の長さよりも長く設定されている。
【0021】
前記直立部(22)における下端部にはフック部(5)が外方に向けて突設されている。即ち、このフック部(5)は、基端側接合部(5a)の下方部より受け部(5b)が延ばされた平板からなり、該受け部(5b)の上面は、後述する梯子(4)の横桟(51)の下部外周面形状に適合する円弧形状に形成されており、前記基端側接合部(5a)が直立部(22)の下端部に溶接接合されることによって受け部(5b)が外方に向けて突設されたものである。
【0022】
前記一対の直立部(21)(22)における下方位置からは、図2(ロ)に示すように、挟み込み用脚部(9)(10)がそれぞれ内方に向けて相互に対峙する態様で突設されている。フック部が設けられていない直立部(21)から突設された挟み込み用脚部(9)は、その長さ方向に進退自在に螺合できるように構成されている。即ち、前記直立部(21)の下方位置には、水平部(20)の軸線方向と同方向に延びる挿通孔(25)が穿設され、直立部(21)の外方側の側面における前記挿通孔(25)の穿設位置にナット(26)が溶接により接合されて該ナット(26)の雌ねじ孔と前記挿通孔(25)が連通状態となされる一方、前記挟み込み用脚部(9)のボルト軸(9a)が前記挿通孔(25)に挿通され、更にナット(26)の雌ねじ孔に螺合され、前記ボルト軸(9a)の外方先端側に取り付けられたレバー(9c)を右または左回転させて前記雌ねじ孔に螺合することによって、前記ボルト軸(9a)の内方先端側に設けられた当接片(9b)を、ボルト軸(9a)の長さ方向に進退自在に移動しうるものとなされている。
【0023】
一方、前記フック部(5)が設けられた直立部(22)から突設された挟み込み用脚部(10)は、該直立部(22)に対して固定されており、内方先端側に設けられた当接片(10b)の位置は移動できないものとなされている。
【0024】
前記挟み込み用脚部の当接片(9b)(10b)の先端には、弾性部材(13)が接合されている。本実施形態では、弾性部材(13)としてゴム製パッドが用いられている。
【0025】
更に、クランプ本体部(7)の水平部(20)における壁躯体(90)の上面(90a)との当接面(20a)にも弾性部材(23)が接合されている。本実施形態では、この弾性部材(13)としてゴムシートが用いられている。
【0026】
一方、左側クランプ体(3)は、上述した右側クランプ体(2)と全く同一の構成を備えた上で、以下に詳述する構成(連結杆など)が更に付加されたものであり、前記右側クランプ体(2)と同一構成に係る部分には同一の符号を付し、その説明は省略する(図3参照)。
【0027】
左側クランプ体(3)における付加構成について説明する。図3に示すように、左側クランプ体(3)の水平部(20)の上面(20b)には連結杆(14)が取り付けられている。即ち、この連結杆(14)は、断面略L字形状の枠体からなり、その一端が、水平部上面(20b)におけるフック部(5)側の端部位置で回動自在に枢支されて、略水平面内において回動しうるようになされている(図3(ハ)参照)。また、連結杆(14)の他端部には挿通孔(14a)が穿設される一方、水平部上面(20b)における中央位置よりやや直立部(21)側の位置に短寸ボルト(15)が溶接により突設されており、該短寸ボルト(15)に前記連結杆(14)の挿通孔(14a)を通してこの短寸ボルト(15)に蝶ナット(16)を螺合することによって、連結杆(14)が水平部上面(20b)に重ね合わせ状態に固定しうるものとなされている。本簡易吊足場装置を運搬等する際には、通常、連結杆(14)をこのような重ね合わせ固定状態にしておく。こうすることによって、持ち運びが非常にし易くなり、本装置を住宅内を通ってバルコニーや陸屋根等へ運搬する際にも一段とスムーズに運搬できるものとなる。
【0028】
そして、クランプ体を構築する際には、前記蝶ナット(16)の螺合状態を解除して、蝶ナット(16)を前記短寸ボルト(15)より取り外し、次いで図4に示すように連結杆(14)を水平部(20)の軸線方向に対して直角方向にまで回動させて、連結杆(14)の先端部を右側クランプ体(2)の水平部(20)の上面(20b)に当接させると共に、右側クランプ体(2)の水平部上面(20b)に突設された短寸ボルト(17)に前記連結杆(14)の挿通孔(14a)を通してこの短寸ボルト(17)に蝶ナット(16)を螺合締め付けすることによって、一対のクランプ体(2)(3)同士が安定状態でかつ強固に連結されるものとなされている。
【0029】
なお、本実施形態では、図4に示すように、一対のクランプ体(2)(3)のフック部(5)側の端部同士を連結杆(14)によって連結する構成を採用しているが、例えばクランプ体(2)(3)におけるフック部(5)とは反対側の端部同士を連結杆(14)によって連結する構成を採用しても良いし、或いはクランプ体(2)(3)の両端部同士を連結杆(14)によって連結する構成を採用しても良く、いずれにせよクランプ体(2)(3)の対応位置同士を連結杆(14)によって連結する構成を採用すれば、本実施形態のものと同等の効果(安定状態で強固に連結できる)を享受し得る。
【0030】
次に、梯子(4)について説明する。梯子(4)は、図5(イ)に示すように、所定間隔をあけて平行状に配置された一対の支柱(50)(50)間に、複数の横桟(51)…が架けわたされて接合固定されてなるものである。即ち、前記支柱(50)は断面略コの字形状の金属製フレーム体からなり、該略コの字形状の開放側を内方に向けて配置されており、このコの字形状の内部空間内に横桟(51)の端部を挿入配置した態様で横桟(51)の端部が支柱(50)内面に溶接接合されることによって十分な強度を備えた梯子(4)が構成されている。
【0031】
前記横桟(51)は、その横断面形状において、上面が平坦面に形成される一方、下方部が円弧形状に形成されている。このように上面が平坦面に形成されているので、人の昇降動作を安定な状態で行うことができ、作業安全性を向上できる。
【0032】
なお、前記支柱(50)(50)の上端間にも横桟(51a)が架けわたされているが、この横桟(51a)の接合固定方法は、上述した他の横桟(51)の接合固定方法とは異なっている。即ち、この横桟(51a)の両端部位置から連接された取付片(56)(56)がそれぞれボルトにより前記支柱(50)(50)に螺合締め付けされることによって横桟(51a)が強固に固定されるものとなされている。
【0033】
また、前記支柱(50)(50)の下端部からは、図5(ロ)に示すように、それぞれ断面略コの字形状の水平杆(60)(60)が支柱に対して垂直状に延ばされ、該水平杆(60)(60)の先端部間に横桟(61)が架けわたされて接合固定されている。
【0034】
前記水平杆(60)(60)の上面側には作業用ステップ(52)が載置され、該作業用ステップ(52)は水平杆(60)(60)に溶接により接合固定されている。この作業用ステップ(52)の上面は、滑りを防止するために凹凸面に形成されている。このような作業用ステップ(52)が設けられているので、補修等の作業が非常にし易くなる。
【0035】
図5(ロ)に示すように、前記水平杆(60)の外側側面及び前記支柱(50)の下端部の外側側面には略三角形状のサイドプレート(62)が当接配置され、該サイドプレート(62)はボルトによる螺合締付によって前記水平杆(60)及び前記支柱(50)の下端部に連結固定されている。このようなサイドプレート(62)が左右両側に設けられているので、作業中における作業者の足の踏み外し等を効果的に防止できて、作業安全性を向上させることができる。
【0036】
更に、前記支柱(50)(50)の下端部にはそれぞれ当接脚部(53)(53)が取付固定されている。即ち、断面略L字形状の取付片(64)における当接部(64a)がボルトによって前記支柱(50)の下端部の外側に固定される一方、該取付片(64)の取付部(64b)に当接脚部(53)の軸部(53a)が螺合固定されることによって、当接脚部(53)の当接片(53b)が、前記作業用ステップ(52)が設けられた側とは反対側で外方に向けて突設されるものとなされている(図5(ロ)参照)。前記当接片(53b)の先端には、弾性部材(54)が接合されており、本実施形態では、この弾性部材(54)としてゴム製パッドが用いられている。
【0037】
更に、前記支柱(50)(50)の上方側にはそれぞれアイボルト(55)(55)が取付固定されている。即ち、断面略L字形状の取付片(65)における当接部(65a)がボルトによって前記支柱(50)の上方部の外側側面に固定される一方、該取付片(65)の取付部(65b)にアイボルト(55)の軸部が螺合固定されることによって、前記梯子(4)(4)の上方部から左右一対のアイボルト(55)(55)が前方側に突出する態様で配置されている(図5(ロ)参照)。
【0038】
しかして、この発明の簡易吊足場装置(1)を用いて作業足場を構築する方法、即ち簡易吊足場装置(1)を壁躯体(90)から吊り下げ固定して作業足場を構築する方法の一例を示す。
【0039】
まず、図4に示すように、一対のクランプ体(2)(3)を所定間隔離間して平行状に配置する一方、前記蝶ナット(16)を前記短寸ボルト(15)より取り外して、左側クランプ体(3)に枢支された連結杆(14)を水平部(20)の軸線方向に対して直角方向まで回動させ、該連結杆(14)の挿通孔(14a)を右側クランプ体(2)の水平部上面(20b)に突設された短寸ボルト(17)に通して、連結杆(14)の先端部を右側クランプ体(2)の水平部上面(20b)に当接させ、次いで短寸ボルト(17)に蝶ナット(16)を螺合締め付けすることによって、一対のクランプ体(2)(3)同士を安定状態でかつ強固に連結一体化させる。
【0040】
次いで、連結杆(14)により連結一体化された前記クランプ体(2)(3)の水平部(20)が、腰壁、パラペット等の壁躯体(90)の上面に当接する態様で、壁躯体(90)の両側面をクランプ体(2)(3)で挟み込んだ後、前記レバー(9c)を手で回転させて挟み込み用脚部(9)を直立部(21)に設けられたナット(26)の雌ねじ孔に螺合していくことによって、挟み込み用脚部(9)の当接片(9b)を壁躯体(90)に当接させ、更に螺合締付けしてクランプ体(2)(3)を壁躯体(90)に強固に挟み込み固定する(図6参照)。この時、当接片(9b)の先端に弾性部材(13)が接合されているので、壁躯体(90)を傷付けることを効果的に防止できる。なお、この挟み込み固定の際に、前記当接片(9b)に接合された弾性部材(13)と壁躯体(90)との間に、ゴムシート等のクッションシートを介装させるのが好ましく、これにより壁躯体(90)の側面を傷付けることを防止できるのみならず、該側面への汚れの付着も防止できる。
【0041】
次に、図6に示すように、前記梯子(4)の横桟(51)を前記クランプ体(2)(3)のフック部(5)(5)に引っ掛けると共に、この梯子(4)の当接脚部(53)の当接片(53b)を壁躯体(90)の側面に当接させることによって、梯子(4)を前記壁躯体(90)から吊り下げ固定し、この発明の簡易吊足場装置(1)による作業足場を構築する。
【0042】
なお、図6では、梯子(4)を構成する複数の横桟(51)…のうち、上から2番目の横桟をフック部(5)に引っ掛けた配置を示しているが、特にこのような配置形態に限定されるものではなく、例えば上から1番目の横桟をフック部(5)に引っ掛けるものとしても良いし、上から3番目の横桟をフック部(5)に引っ掛けるものとしても良い。また、このようにフック部(5)に引っ掛ける横桟を上から何番目のものにするかは、このことにより梯子(4)の下端部に設けられた作業用ステップ(52)の高さ位置(壁躯体上面からの距離)が決まるので、これとの関係で決定すれば良い。
【0043】
図7は、この発明の簡易吊足場装置(1)を用いた作業状態の一例を示すもので、2階建て住宅の外壁(壁躯体)に取付られたドレーンの取り替え作業を行っている状態を示したものであり、このような取り替え作業位置(高さ)に合うように作業用ステップ(52)の高さ位置を考慮し、これとの関係で前記いずれの横桟(51)をフック部(5)に引っ掛けるかを決定すれば良い。なお、図7では、ドレーンの取り替え作業に適用した例を示したが、特にこのような用途に限定されるものではなく、その他の用途にも適用することができ、例えば外壁のシーリングの補修や塗装面の補修等に適用することができる。
【0044】
この発明の簡易吊足場装置(1)を用いて作業を行う場合には、図7では図示を省略したが、作業者の転落防止のための安全対策を施すのが望ましく、例えば作業者の腰ベルトに安全ロープの一端を連結し、該安全ロープの他端を梯子(4)のアイボルト(55)に挿通して壁躯体(90)等に設けられた固定部に連結固定するのが良い。
【0045】
なお、本実施形態では、梯子(4)として長さ調節のできないものを用いているが、もちろん長さ調節のできる梯子を用いるものとしても良い。また、クランプ体として一対のクランプ体(2)(3)からなる構成を採用しているが、特にこのような形態に限定されるものではなく、例えば1個のクランプ体からなる構成を採用しても良く、壁躯体(90)の両側面を挟み込んでこれに固定し得るものであればいかなる構成のものも採用できる。
【0046】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、安定状態に吊り下げ固定された作業足場を短時間で簡単に構築することができ、従来の単管又は板枠で構築された作業足場と比べて構築時間を大幅に短縮できると共にコストも顕著に低減できる。また、作業完了後の撤収作業も短時間で簡単に行うことができる。更に、壁躯体から吊り下げ固定状態に作業足場を構築できるので、作業足場の設置場所の下方にカーポートや庭木等の障害物がある場合であっても何ら問題なく同様に短時間で簡単に作業足場を構築することができる。加えて、クランプ体と梯子に分離できるので、通常の持ち運びがし易くなるし、本装置をバルコニーや陸屋根等へ運搬する際には住宅の中を通って何ら支障なくスムーズに運搬することができる。
【0047】
請求項2の発明によれば、梯子に作業用ステップが延設されているので、補修等の作業が非常にし易くなるし、足の踏み外し等も効果的に防止し得て安全性を向上できる。
【0048】
請求項3の発明によれば、壁躯体に当接させる当接脚部が設けられているので、吊足場の吊り下げ固定状態の安定性を向上できる。
【0049】
請求項4の発明によれば、弾性部材の弾性力によって当接脚部が当接する壁躯体に傷を付ける等の不具合を効果的に防止できる。
【0050】
請求項5の発明によれば、水平部を壁躯体の上面に当接させた状態でクランプ体を壁躯体に固定できるので、一段と安定状態にクランプ体を壁躯体に固定することができる。更に、挟み込み脚部の螺合による進退操作を行うだけで挟み込み固定を行うことができるので、該固定操作が非常に簡単化され、作業足場の構築に要する時間を一層短縮することができる。
【0051】
請求項6の発明によれば、クランプ本体部がフレーム形状に構成されるので軽量化を図ることができるし、フレーム形状の2個のクランプ体にそれぞれ分離して運搬することができるので、持ち運びが一層し易くなり、本装置をバルコニーや陸屋根等へ運搬する際にも一段とスムーズに運搬できるものとなる。
【0052】
請求項7の発明によれば、挟み込み固定のための螺合操作を壁躯体内側の陸屋根等において行うことができるので、挟み込み固定作業の作業性を顕著に向上できるし、該挟み込み固定作業をする際に作業者の体を壁躯体から外方へ大きく乗り出してする必要がないので作業安全性も向上できる。
【0053】
請求項8の発明によれば、弾性部材の弾性力によって、壁躯体に傷等の接触痕が生じるのを効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る簡易吊足場装置の各構成部材を分離状態で示す斜視図である。
【図2】右側クランプ体を示す図であり、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図である。
【図3】左側クランプ体を示す図であり、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は上面図である。
【図4】左右両側のクランプ体同士を連結杆により連結固定した状態を示す斜視図である。
【図5】梯子を示す図であり、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図である。
【図6】この発明の簡易吊足場装置を壁躯体から吊り下げ固定した状態を示す図であって、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図である。
【図7】簡易吊足場装置を用いた作業状態の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1…簡易吊足場装置
2、3…クランプ体
4…梯子
5…フック部
7…クランプ本体部
9…挟み込み用脚部
10…挟み込み用脚部
13…弾性部材
14…連結杆
20…水平部
20a…当接面
21…直立部
22…直立部
23…弾性部材
51…横桟
52…作業用ステップ
53…当接脚部
54…弾性部材
90…壁躯体
90a…上面

Claims (8)

  1. 腰壁、パラペット等の壁躯体の両側面を挟み込んでこれに固定し得るクランプ体と、人が昇降する梯子とから構成され、前記クランプ体からフック部が突設されてなり、前記クランプ体を前記壁躯体に挟み込み固定し、該クランプ体のフック部に前記梯子の横桟を引っ掛けることによって前記壁躯体から吊り下げ固定状態に作業足場を構築し得るものとなされていることを特徴とする簡易吊足場装置。
  2. 前記梯子の長さ方向の一端側から梯子に対して略垂直状に延ばされた作業用ステップが設けられている請求項1に記載の簡易吊足場装置。
  3. 前記梯子における前記作業用ステップが設けられた側とは反対側に当接脚部が突設されている請求項2に記載の簡易吊足場装置。
  4. 前記当接脚部の先端に弾性部材が接合されている請求項3に記載の簡易吊足場装置。
  5. 前記クランプ体が、
    前記壁躯体の上面に当接される水平部と、該水平部の両端から垂直状に延ばされた一対の直立部とからなる断面が略コの字形状に形成されたクランプ本体部と、前記一対の直立部のそれぞれから内方に向けて突設された挟み込み用脚部と、前記直立部から外方に向けて突設されたフック部とから構成され、
    少なくともいずれか一方の挟み込み用脚部が、その長さ方向に進退自在に螺合し得るようになされている請求項1〜4のいずれか1項に記載の簡易吊足場装置。
  6. 前記クランプ本体部がフレーム形状に構成されてなる前記クランプ体を2個備えてなり、少なくともいずれか一方のクランプ体の上部位置に連結杆の一端側が枢支され、該連結杆が略水平面内において回動できるようになされている請求項5に記載の簡易吊足場装置。
  7. 前記一対の直立部のうちフック部が設けられていない直立部から突設された挟み込み用脚部がその長さ方向に進退自在に螺合し得るようになされる一方、フック部が設けられた直立部から突設された挟み込み用脚部は該直立部に対して固定されている請求項5または6に記載の簡易吊足場装置。
  8. 前記挟み込み用脚部の先端に弾性部材が接合されると共に、前記水平部における壁躯体上面との当接面に弾性部材が接合されている請求項5〜7のいずれか1項に記載の簡易吊足場装置。
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