JP4658403B2 - 自動等化方法および自動等化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル変復調方式の自動等化方法および自動等化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
伝送路における波形歪みやエコーなどを等化するために自動等化器を内蔵した装置で、自動等化を等化状態にするためには、予め決められたトレーニング信号と呼ばれる信号を、送信側から受信側に伝送し、受信側では、送信側で発生したトレーニング信号と全く同一のトレーニング信号を発生させ、受信したトレーニング信号との差をとり、自動等化器のタップ係数の更新を行い、等化状態にするデジタル変復調方式の復調回路に自動等化器を適用した例が知られている。
この従来技術による復調回路における自動等化回路の一例について、図7のブロック図により説明する。
【0003】
この図7に示した自動等化回路では、まず受信された搬送波周波数fcの変調波信号は、アナログBPF(帯域ろ波器)1に入力され、ここで帯域制限された上でAGC(自動利得制御部)2により、受信されたときのレベルに係わらず、一定のレベルにされてから、A/Dコンバータ(アナログ−デジタル変換器)3に入力され、デジタル化されて受信電力計算部4と乗算器5A,5Bに供給される。
そして、受信電力計算部4では、A/Dコンバータ3から出力されるデジタル信号に基づいて受信された信号のレベルが計算され、それがAGC2の制御入力にフィードバックされる。 この結果、A/Dコンバータ3には、結果的に一定レベルにされたデジタル信号が入力されるようになる。
乗算器5A,5Bに入力されたデジタル信号は、正弦波発生器7から供給されている周波数fcの搬送波信号とそれぞれ乗算され、同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)が取り出される。
このとき、乗算器5Aには、正弦波発生器7から直接搬送波信号が供給されるが、乗算器5Bには位相シフト器6を介してπ/2位相シフトされた搬送波信号が供給され、直交復調される。
【0004】
ここで乗算器5Aに入力される正弦波信号は、cos(ωc・t)として表し、乗算器5Bに入力される正弦波信号は、sin(ωc・t)として表す。 なお、ωc=2π・fc である。
乗算器5A,5Bから出力された同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)は、夫々ロールオフフィルタ8A,8Bにより波形整形され、出力信号Ir,Qrとして取り出され、自動等化器9に供給される。
そして、この自動等化器9により等化されたデータ信号Ia、Qaが、識別器10に入力され、ここで送信側で送った送信点を識別し、この識別結果がデータ信号Id、Qdとして出力され、これらがP/S変換器(並列/直列変換器)11により直列信号に変換され、復調された受信データが得られることになる。
ここで、自動等化器9は、伝送路での伝送信号に与えられてしまう波形歪みやエコーなどの影響を除去するために受信した信号を等化する働きをするものであるが、このためには、自動等化器9に予め所定の等化特性を設定しておく必要がある。
【0005】
ここで、この自動等化器9としては、I成分とQ成分とからなる複素数で演算を行なう構成によるものが一般的であり、その一例を図8により説明する。
この図8に示した自動等化器9は、2個の加算器20A,20Bと、4個のトランスバーサルフィルタ19A〜19Dで構成されたもので、入力と出力の関係は、次のようになっている。
いま、各トランスバーサルフィルタ19A〜19Dのタップ係数を、それぞれ図のようにCi,Cqとする。 さらに、ロールオフフィルタ8A,8Bの出力信号Ir,Qrの値を、それぞれIr,Qrと表すこととすると、信号複素数で表した入力信号の値(Ir+j・Qr)と伝達特性Ci、Cqの関係は、次の式で表せる。
(Ir+j・Qr)・(Ci+j・Cq)
=(Ir・Ci−Qr・Cq)+j・(Ir・Cq+Qr・Ci)
従って、出力信号Ia,Qaは、入力信号Ir,Qrと伝達特性Ci,Cqにより次式で表せる。 即ち、伝達特性Ci,Cqを変えることにより、入力信号Ir,Qrに対する出力信号Ia,Qaの特性、つまり等化特性を変えることができる。
Ia=Ir・Ci−Qr・Cq
Qa=Ir・Cq+Qr・Ci
ここで、自動等化器9の各トランスバーサルフィルタ19A〜19Dは、何れも、図9に示すように、(N−1)個の遅延素子21と、N個の乗算器22、それに総和器23からなる一般的なもので、その伝達特性Ci,Cqは、各乗算器22に設定される係数C1〜CNにより設定されるが、これらの係数はタップ係数と呼ばれており、自動等化器9は、これらのタップ係数の更新により等化特性が設定されるようになっている。
【0006】
ここで、この等化特性の設定は、次のようにして行われる。
即ち、所定のフォーマットのトレーニング信号と呼ばれる信号を基準の信号として設定しておき、本来のデータ信号の伝送開始に先立って、まず、このトレーニング信号が送信側から受信側に送信されるようにし、これにより上記した等化特性の設定を行い、設定完了後、本来のデータ信号の伝送処理に移行する。
このとき、受信側では、受信されたトレーニング信号を、トレーニング信号発生器18から発生されているトレーニング信号と比較し、その差を誤差としてこの誤差に応じて自動等化器9の等化特性を変えて行き、誤差が最も小さくなったところで、その等化特性を自動等化器9に設定するようになっている。
このため、図7に示すようにトレーニング信号同期検出器12とスイッチ回路16A,16B、それに加算器17A,17Bを設け、トレーニング信号が受信されて、それがトレーニング信号同期検出器12で検出されたら、スイッチ回路16A,16Bを接点b側に切換えると共に、タップ係数更新器15に検出信号を供給し、上述のような等化特性を変えていくことを開始するようにしてある。
その結果、送信側から送信されたトレーニング信号が受信側で検出されている間は、自動等化器9の出力信号Ia,Qaが、加算器17A,17Bに供給されるが、このとき加算器17A,17Bの減算入力には、送信側で発生されているトレーニング信号のフォーマットと同じフォーマットのトレーニング信号It,Qtがトレーニング信号発生器18から供給されている。
そこで、これらの加算器17A,17Bの出力には、自動等化器9の出力Ia,Qaと、基準トレーニング信号It,Qtの夫々の差である等化誤差信号Ei,Eqが取り出される。 これにより、タップ係数更新器15は、これら加算器17A,17Bの出力信号を等化誤差信号Ei,Eqとして入力し、所定の最小誤差法による等化処理アルゴリズムに従って、自動等化器9のタップ係数を更新する。
【0007】
このタップ係数は、上述の図9に示されているN個の乗算器22に与えられている係数C1〜CNのことで、これらの各タップ係数C1〜CNを以下に示す式にしたがって、等化誤差値Eが最小になるように更新して行くことにより、必要な等化が与えられた出力信号Ia,Qaが得られることになる。
C(n+1)=C(n)−g・X*・E
ここで、 C(n):時刻(n)におけるタップ係数
C(n+1):時刻(n+1)におけるタップ係数
X*:入力信号の複素共役数=Ir−j・Qr
E:等化誤差=Ei+j・Eq=(Ia−Id)+j・(Qa−Qd)
g:定数(スカラー量)
なお、jは複素数の虚数部を表わす。
なお、この等化特性設定のアルゴリズムの詳細については、例えば次の文献に開示されている。 電子通信学会編、宮川洋 他著 『デジタル信号処理』 昭和50年11月、pp231〜243
タップ係数更新器15によるタップ係数値の更新処理は、1/変調速度の周期で実施され、この所定の周期毎に繰り返され、この結果、等化誤差Ei,Eqは逐次減少して零に近づいていく。
従って、等化誤差Ei,Eqが充分に小さな値になったら、伝送路の状態によって発生することがある波形歪み等の影響をなくすようにするため、受信側で受信された信号が自動等化器9により等化され、誤りのないデータの再生が可能になっている状態が得られたことになり、最適な等化特性の設定が得られることになる。
【0008】
ところで、このようにして受信側での等化特性の設定が得られたら、ここで、スイッチ回路16A,16Bを接点a側に戻し、本来のデータの伝送動作に移行するのであるが、この時、送信側では、受信側で等化特性の設定が終わった時点を知る術がない。
そこで、従来は、受信側でのトレーニング信号による等化特性の設定にかかる時間を見込んで、予めトレーニング信号の送出時間を決めておき、この時間が経過したら、その時点でトレーニング信号の送信を止め、本来のデータの伝送動作に移行するようにしていた。
そして、このようにしてトレーニング信号が途切れると、これが受信側のトレーニング信号同期検出器12により検出され、この時点でスイッチ回路16A,16Bを接点a側に切換える。
従って、この後は、データ信号Ia,Qaが識別器10に入力されるようになり、この結果、P/S変換器11から直列データ信号が出力されるという通常のデータ伝送動作に移行することになる。
【0009】
ところで、このようにして、自動等化器9の等化特性の設定を終え、データ伝送処理に移行した後で、データ信号が受信されている状態のとき、例えば、位相ヒットや振幅ヒット、瞬断等が発生し、伝送路の状態が急変したとすると、自動等化器9が等化状態でなくなり、いわゆる発散状態になってしまうことがある。
この場合、トレーニング信号を用いないでデータ信号によって自動等化器9を等化状態にすることは難しく、たとえ何らかの方法により等化状態にすることができたとしても、それまでには非常に長い時間がかかってしまう。
ここで、データの伝送に代えて、送信側からトレーニング信号を送信してやれば、短時間で再び受信側の自動等化器9を等化状態にすることができるが、このためには、受信側での自動等化器9の発散状態が生じたことを送信側で検出する必要がある。
このとき、データの伝送が双方向に行われている場合には、この自動等化器9が発散状態となったことも、その双方向データ伝送に関わる何らかの方法により受信側から送信側に伝送できるかも知れないが、データ伝送が片方向の場合には、これも不可能である。
【0010】
そこで、従来技術では、図10に示す様に、受信側での自動等化器の等化状態とは無関係に、トレーニング信号DTを常時、所定の周期で、本来のデータ信号DAと交互に送信し、受信側では、トレーニング信号DTが受信されたら、たとえ自動等化器が発散していなくても、このトレーニング信号DTによる自動等化器の等化設定処理が実行されるようにしていた。
自動等化器に発散が発生したときは、受信側では正しいデータの再生ができなくなるので、ビット誤りとなってしまう。
しかし、データ信号伝送中、自動等化器に発散が生じたとしても、所定期間後にはトレーニング信号が必ず送信されるので、所定の周期毎に送られてくる次のトレーニング信号が受信された時点で等化処理が実行され、再び等化状態に復旧することができる。
従って、この従来技術によれば、たとえ自動等化器が発散状態になったとしても、データ信号の伝送にビット誤りが生じるのは、次にトレーニング信号が受信され、再び等化状態になるまでの期間に限定され、トレーニング信号が受信されて、等化状態になった後は、また誤りのない正しいデータ信号を再生することができる。
しかし、上記従来技術は、トレーニング信号の伝送に伴う伝送効率の低下に配慮がされておらず、データ伝送誤りと伝送効率が、トレーニング信号の伝送頻度によっては、一方を抑えると他方が増すという、いわゆるトレードオフ関係になってしまうという問題があった。
【0011】
図10で説明した様に、従来技術では、データ信号DAの送信の間にトレーニング信号DTが挿入されるが、ここで、トレーニング信号DTが送信されている期間は、本来伝送すべきデータ信号DAは送信できないので、トレーニング信号DTが送信された分、データ伝送効率は低下してしまう。
いま、図10に示す様に、1回当りのデータ信号DAの送信時間をtd、1回当りのトレーニング信号の送信時間ttとすると、トレーニング信号DTの送信周期は(td+tt)となり、伝送効率はtd/(td+tt)となるので、このデータ信号の伝送効率を上げるには、1回当りのトレーニング信号の送信時間ttをなるべく短くし、トレーニング信号の送信周期(td+tt)は、なるべく長くなるようにする必要がある。
ここで、1回当りのトレーニング信号の送信時間を短くするには、等化アルゴリズムの選択と自動等化器のタップ数に依存するが、データ信号伝送のビットレートが高く、伝送速度が速い場合には、等化アルゴリズムと併せて、それの実現に使用するハードウェアの動作速度が無視できなくなる。
つまり、或る等化アルゴリズムによれば、理論的には短いトレーニング信号での等化が可能であったとしても、それを実現するためのハードウェアの動作速度がトレーニング信号の長さに比較して遅い場合には、1回当りのトレーニング信号を短くすることは不可能で、ハードウェアの動作速度に合わせた長さのトレーニング信号としなければならない。
例えば、変調速度が13.5Mbaudのシステムで、複素数形自動等化器のタップ数が30タップで、等化アルゴリズムとして最小誤差を用いた場合、等化状態になるまでに、およそ1msec〜10msec の処理時間が必要である。
しかしながら、トレーニングにこれだけの時間が必要であるとすると、実際にデータを伝送する期間をトレーニング時間の少なくとも10倍にするようにし、データ伝送効率が極端に低下しないようにする。 できれば、50倍〜100倍以上にすることが理想的である。
【0012】
ここで、例えばデータ伝送時間tdをトレーニング伝送時間ttの50倍にしたとすれば、伝送効率は98%(49÷50=0.98)になり、トレーニング信号DTの伝送による効率低下はかなり少なくて済む。
ところが、このデータ伝送時間tdは、あまり長く取ると、データ受信中に自動等化器の発散が発生した場合、次のトレーニング信号を受信するまでの時間が長くなってしまい、受信側でのビットエラーが長い間続き、データ伝送誤りが多くなってしまう。
例えば、上記のように、トレーニング伝送時間ttが、最小でも1msec 必要であるとすると、この場合は、データ伝送時間tdは、最小でも50msec とかなり長くなってしまい、もしもエラーがデータ伝送期間tdのほとんどを占めてしまうと、長いビットエラー期間になってしまう。
従って、従来技術では、データ伝送誤りと伝送効率がトレードオフ関係になってしまい、データ伝送誤りを抑え、且つ、伝送効率を上げる点に問題を生じてしまうのである。
【0013】
これを改善するものとして、データ信号と自動等化器用のトレーニング信号を交互に受信し、受信されたトレーニング信号に基づいて、データ信号の復調に必要な等化特性を自動的に更新設定する方式の自動等化回路において、データ再生用の自動等化器と等化トレーニング用の自動等化器とを設け、トレーニング信号が受信されたとき、それを逐次一旦メモリに格納した上で所定の時点で逐次読出し、等化トレーニング用の自動等化器を用いて等化特性を更新する処理を実行し、この更新結果をデータ再生用の自動等化器に逐次設定することにより、データ信号の復調に必要な等化特性が更新されて行くようにしたものがある。
その結果、自動等化器のタップ更新処理に時間がかかることを前提にした上で、データ伝送効率を下げず、また自動等化器が発散しても、復旧するまでの時間が短くでき、受信側でのビットエラーが少なくできることになる。
つまり、トレーニング信号の時間を、自動等化のタップ更新に必要な時間とは無関係に、等化アルゴリズムで必要とするトレーニング信号データ量を送ることができる長さとし、その時間をより短くすることで、データ伝送期間の時間を、伝送効率のより高い長さに設定するものである。
具体的には、受信したトレーニング信号を一旦メモリに格納し、データを再生するためのデータ再生用の自動等化器とは別に等化トレーニング用の自動等化器を備え、メモリに格納された情報を用いて等化トレーニング用の自動等化器のタップ係数の更新処理を行ない、データを受信するのと並行して、この更新処理を行なうので、データも受信可能となる。
【0014】
そして、次のトレーニング信号が受信されたとき、等化トレーニング用の自動等化器で等化状態となった各タップ係数値をデータ再生用の自動等化器のタップにそれぞれ書き込みを行なう。
そうすることにより、1周期遅れではあるが、自動等化器のタップ係数は適応的に更新されていくことになる。
これにより、データ伝送効率が下がらず、かつ受信側の自動等化器の発散からの復旧が早くなり、ビットエラーが発生している期間を短くすることができる。
また、適応的にタップ更新が行われるので、伝送路の特性の時間的な変化に対しても追従することができ、常に等化状態を保ちながら正しくデータの伝送を行なうことが可能となる。
このデジタル変復調方式における復調部のブロック図を図6に、この動作を図11に示し、説明する。
ここで、アナログBPF1からP/S変換器11までの構成は、図7で説明した従来技術による自動等化回路と同じである。
そして、BPF1に入力された搬送波周波数fcの変調波信号が、P/S変換器11から復調された受信データ信号として得られ、このとき更にトレーニング信号同期検出器12とタップ係数更新器15、それにトレーニング信号発生回路18を備え、これにより、結果的に自動等化器9の等化特性が設定され、正しい受信データが復調されるように構成されている点も同じである。
【0015】
従って、まず、この図6の構成が、図7の従来技術と異なる点は、ロールオフフィルタ8A、8Bの出力にトレーニング信号が現れたら、それを一旦、メモリ13A,13Bに記憶させるように構成した点にある。 そして、このために、スイッチ回路16−1A,16−1Bが設けてある。
さらに、自動等化器9とは別に、等化トレーニング用として、データ再生用の自動等化器9と全く同じ構成の自動等化器14が設けてある点にある。
そして、まず、この自動等化器14に、所定の時点で、メモリ13A,13Bから読出したトレーニング信号を入力し、タップ係数更新器15を動作させて、所定の等化状態が得られるまで、自動等化器14のタップ係数を更新して行くようにする。
こうして自動等化器14によりトレーニング処理を行った結果、タップ係数が更新され、所定の等化状態が得られたら、その後に、このタップ更新結果を自動等化器9に与え、この時点で始めて自動等化器9のタップ係数が設定され、等化状態が得られるようにしてある。
このため、一方ではスイッチ回路16−3A,16−3Bを設け、これによりトレーニング信号が受信されているときは、自動等化器9の出力信号Ia,Qaが識別器10の入力から切り離されるように構成し、他方ではスイッチ16−2を設け、これにより所定の時点で、自動等化器14に設定されたタップ設定結果が自動等化器9に与えられるように構成してある。
従って、スイッチ回路16−1A,16−1Bは、トレーニング信号同期検出器12により、トレーニング信号が検出されている期間だけ閉じるように制御され、スイッチ回路16−3A,16−3Bは、反転回路26の存在により、スイッチ回路16−1A,16−1Bとは反対に、トレーニング信号が検出されている期間だけ開くように制御される。 なお、スイッチ回路16−2の動作タイミングについては後述する。
【0016】
ここで、上記自動等化例におけるデータ伝送誤りと伝送効率について、具体的に説明する。
まず、ここでは、データの変調速度が13.5Mbaud で、トレーニング信号には256シンボルを割り当て、データ信号には18944シンボルを割り当てたとする。
そうすると、この場合、
tt =256/13.5Mbaud=18.96μsec
td =18944/13.5Mbaud=1403μsec
となる。
そうすると、この場合、データ伝送効率ηは、
η=td /(td +tt )
=18944÷(18944+256)=98.7%
となるので、ほとんど100%に近い、極めて高いデータ伝送効率を得ることができる。
ここで、自動等化器に発散が発生して全てのデータが正しく伝送できなかった場合、データの誤りが継続してしまう期間は、データ信号に割り当てた期間と同じになる。 つまり、この場合、データ誤りが1.4msec(≒1403μsec) 継続してしまうことになる。
【0017】
上記したように、従来技術の場合は、トレーニング信号の継続期間として1〜10msec 必要であるから、いま、これを5msec と仮定したとすると、データ伝送効率ηを上記と同じにするには、1回当りのデータ伝送期間を370msec (=5msec×(18944÷256))にしなければならない。
そうすると、すべてのデータが正しく伝送できなかった場合、従来技術では、データ誤りは370msec もの長い時間にわたり継続してしまうことになる。
しかして、このときデータ誤りが生じてしまう期間を、上記の例と同じにするためには、データ伝送期間を1.4msecにしなければならないが、そうすると、トレーニング信号期間が上記したように5msec なので、データ伝送効率ηは、21.9%(=14÷(5+1.4))と極端に低下してしまう。
なお、上記の例では、1.4msec 毎にトレーニング信号を繰り返し伝送するので、伝送路の特性の変化に対しても充分に追従することができ、従って、精度のよい等化特性を常に容易に保つことができる。
以上の様に、トレーニング信号の長さを決めるときに、マルチパス・エコー等の存在し得る全ての伝送路歪みの大きさに対して充分な長さにしようとすると、非常に長いトレーニング信号を使用しなければならない。 トレーニング信号を長くすると、データ伝送期間との比が大きくなり、データ伝送効率が著しく低下する。 あるいは、トレーニング信号を長くした割合で、データ伝送期間も長くした場合には、伝送路の時間的変化に追従ができなくなる等の問題が発生する。
【0018】
そのため、ある程度の大きさまでの回線歪みを想定して、その回線歪みに対して、自動等化器が引き込める、つまりトレーニング信号終了時に等化残が充分に小さい状態になるトレーニング信号の長さとする装置を実際に使用してみると、想定した伝送路歪み量よりも更に大きな伝送路歪みが発生することがある。
その場合、トレーニング終了時にも自動等化器の等化残が充分小さくならず、受信データに誤りが発生してしまって、正しいデータ伝送ができなくなる。
また、データ伝送効率を上げるために、トレーニング信号期間とデータ信号期間の比を小さく、つまりトレーニング信号期間を短くした場合には、同様にトレーニング信号終了時に自動等化器の等化残が大きくなって、受信データが正しく再生できずにビット誤りが発生することがある。
本発明の目的は、データ伝送誤りを抑えながら、充分に伝送効率の向上が図れるようにしたデジタル信号変復調方式における自動等化方式を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、交互に伝送されてくるデータ信号と自動等化器用のトレーニング信号を受信し、該受信したトレーニング信号に基づき、上記データ信号の復調に必要な等化特性を自動的に更新設定する自動等化方式において、データ再生用の自動等化器と等化トレーニング用の自動等化器とを設け、上記受信したトレーニング信号を所定のメモリに格納し、該格納されたトレーニング信号の内の少なくとも所定部分を複数回読出し、上記等化トレーニング用の自動等化器を用いて等化特性を更新する処理を複数回実行し、この更新結果を上記データ再生用の自動等化器に設定するようにしたものである。
また、上記トレーニング信号として、所定のPN符号パターンで構成された信号を用いるようにしたものである。
また、上記トレーニング信号は、その信号期間内に所定のPN符号パターンをN個(N:正の整数)含む信号で構成したものである。
また、Nが1の場合、上記トレーニング信号を用いて、繰り返し等化特性更新を行うようにしたものである。
また、Nが2の場合、1番目および2番目のPN符号パターンで等化特性更新を行い、さらに該第2番目のPN符号パターンを繰り返し用いて等化特性更新を行うようにしたものである。
また、Nが2の場合、1番目のPN符号パターンと2番目のPN符号パターンの先頭からnシンボル目の信号を使用して等化特性更新を行い、次に上記1番目のPN符号パターンの後半mシンボルから上記2番目のPN符号パターンの前半nシンボル目の信号を繰り返し用いて等化特性を更新し、さらに上記1番目のPN符号パターンの後半mシンボルから上記2番目のPN符号パターンの最後までの信号を用いて等化特性更新を行うようにしたものである。
また、Nが2の場合、1番目のPN符号パターンの後半mシンボルと2番目のPN符号パターンの前半nシンボルの内の所定シンボル目から上記2番目のPN符号パターンの前半nシンボル目の信号を用いて等化特性更新を行い、次に上記1番目のPN符号パターンの後半mシンボルから上記2番目のPN符号パターンの前半nシンボル目の信号を繰り返し用いて等化特性を更新し、さらに上記1番目のPN符号パターンの後半mシンボルから上記2番目のPN符号パターンの最後までの信号を用いて等化特性更新を行うようにしたものである。
また、Nが3以上の場合、1番目のPN符号パターンを用いて等化特性更新を行い、次に2番目のPN符号パターンから(L−1)番目(L:4以上の整数)のPN符号パターンを繰り返し使用して等化特性更新を行い、さらにL番目のPN符号パターンを使用して等化特性更新を行うようにしたものである。
また、Nが3以上の場合、1番目のPN符号パターンを用いて等化特性更新を行い、次に2番目のPN符号パターンから(L−1)番目(L:4以上の整数)の内の1つ以上のPN符号パターンを繰り返し使用して等化特性更新を行い、さらにL番目のPN符号パターンを使用して等化特性更新を行うようにしたものである。
こうすることにより、従来と同じ長さのトレーニング信号を用いていながら、等価的には長いトレーニング信号を受信して、このトレーニング信号でタップ更新をした場合と同様な効果が得られる。 つまり、等価的にトレーニング信号が終了した時点で等化残が充分に小さい値になり、受信データにビット誤りを発生させることがない。 また、等価的に長いトレーニング信号を受信したことになるので、伝送路の歪みが大きな場合もトレーニング信号終了時に等化残が小さくなる。 さらに、実際に送信機から送出されるトレーニング信号を短くしても、受信側でこの様な方式を実施することにより、長いトレーニング信号を受信してタップ更新するのと同じなので、データ伝送期間をそのままにしてトレーニング期間を短くすれば、データ伝送効率が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による自動等化回路について、図1,図2,図6の実施の形態により、詳細に説明する。 ここで、本発明の自動等化回路の構成は、図6で説明した自動等化回路の構成と同じであるため、構成の説明を省略する。
トレーニング信号の構成要素としてPN符号が使用されるのが一般的である。その構成の仕方には、種々あるが、図2に示すように、まず、(1)PN符号の1周期、またはPN符号の一部を連結してトレーニング信号とする場合と、(2)PN符号の2周期、または1周期と1周期の一部を連結する場合、(3)PN符号をN周期(Nは3以上の整数)を連結する場合がある。 以下、この(1),(2),(3)に、本発明を適用した場合について、それぞれ説明する。
まず、図2の(1)のトレーニング信号を適用した場合は、次のようにする。図1、図6に示す様に、受信した1周期のトレーニング信号(PN符号)をメモリ13A,13Bから読み出し、自動等化器14及びタップ更新計算器15にて、タップ更新を行う。 これは前述の図6で説明した場合と同様である。
そして、メモリ13A,13BからPN符号を全て読み出し、タップ更新した後、自動等化器14のタップ係数値をそのまま保持して、再度、メモリ13A,13Bから、先ほど読み出したと同じPN符号を読み出して、これを自動等化器14の入力信号として、先程と同様に、タップ更新計算器15にてタップ更新を実施する。
【0021】
この時、タップ更新の参照信号として、トレーニング信号発生器18からの参照トレーニング信号を再度出力して、加算器17により、同様に誤差を計算してタップ更新計算器15でタップ更新する。 その後、従来の場合と同様に、その結果のタップ係数値を自動等化器9に書き込み、受信データを再生する。
すなわち、受信するトレーニング信号のPN符号は、伝送路の歪みの情報が含まれた信号であるが、伝送路歪みの量が多い場合には、ある長さのトレーニング信号でタップ更新をしても、歪みに対する等化状態に充分に引き込むことができない。 そこで、再度、受信したトレーニング信号を用いて、タップ更新をすることにより、等化残が小さくなるところまで充分に引き込むことが可能となる。
ここで、再度実施するタップ更新は1回だけではなく、必要な場合には複数回繰り返すことにする。
【0022】
次に、図2の(2)のトレーニング信号を適用した場合を説明する。
これは、トレーニング信号のPN符号2周期をひとまとめにし、自動等化器14の入力信号として、前述の(1)の場合と同様に、繰り返してタップ更新をする方法である。
ここで、伝送路の歪みとして、マルチパス・エコーのような時間を隔てた所に影響を及ぼす歪みがあったとき、充分な引き込み特性が得られないことがある。
マルチパス・エコーは、図3に示す様に、メインパルスに対して、時間τだけ遅延したエコーパルスからの信号が重畳した信号を受信するので、送信側で送り出したトレーニング信号の各シンボルのエコーパルスが後ろに影響を及ぼす格好となる。 図4は、メインパルスに対して、時間τだけ遅延したエコーパルスがあった場合に、それらが合成されて受信信号となる様子を説明した図である。
【0023】
さらに図5は、データ信号からトレーニング信号に切り換わる部分でのエコーパルスの影響を示した図である。 この図に示したように、遅延時間τのエコーパルスが存在する場合、データ信号のエコーパルスが、トレーニング信号の先頭からτの期間に重畳する。 ここで、データ信号は変化するので固定ではない。そのため、トレーニング信号の先頭からτの期間に重畳されるエコーの影響も、データ信号に依存して変化することになる。 よって、受信側では送られてくるデータ信号が不定のため、トレーニング信号自身も変化してしまう。 そのため、このままではタップ更新用のトレーニング信号としては使用できない。
しかし、図5に示す様に、データ信号のエコーがなくなる、トレーニング信号の先頭からτの期間以降では、そのエコーパルスもトレーニング信号のパターンに依存するため、時間τ以降のトレーニング信号は、エコーパルスが重畳された状態でも固定となる。
よって、時間τ以降のトレーニング信号を自動等化器の入力信号としてタップ更新が可能となる。
【0024】
そこで、図2の(2)に示す、PN(a)信号に引き続き、PN(b)信号をトレーニング信号としてメモリ13A,13Bから読み出して、自動等化器14およびタップ更新計算器15にて、前述と同様にタップ更新を実施する。
そして、このタップ更新の終了後、今、タップ更新した結果のタップ係数値をそのまま保持して、さらにPN(b)信号をメモリ13A,13Bから再度読み出し、先ほど保持したタップ係数値を継続してタップ更新を実施する。
この場合、PN(b)信号を1周期だけでタップ更新をしてもよいし、伝送路の歪みが大きいことが予想される場合や、トレーニング信号を非常に短くしようとする場合には、このPN(b)信号での追加のタップ更新を繰り返し実行するようにする。
そして、上記トレーニング信号によるタップ更新を終了した時点のタップ係数値を、従来の場合と同様に、自動等化器9に書き込む。
【0025】
また、次のような方法でも同じように繰り返しのタップ更新が可能である。
これは、図2の(2)に示す、PN(a)信号の後半mシンボル分とPN(b)信号の前半nシンボル分を用いてタップ更新を実施するものである。 ここで、m+nは、PN(a)信号、PN(b)信号の1周期の長さと等しい値にする。この様に、m+nをPN(a)信号、PN(b)信号の1周期分の長さにすることにより、PN(b)信号の第(n+1)シンボル目のパターンは、PN(a)信号の後半第mシンボル目の先頭のパターンに等しくなる。
よって、これを繰り返すことにより、m+nのパターンの繰り返す、連続した長いトレーニング信号に相当することになる。
【0026】
この動作は、図12に示す様に、まず、PN(a)信号の1周期とPN(b)信号の前半nシンボル分のデータをメモリ13A,13Bから読み出し、1回目のタップ更新[1]を実施する。
これが終了した時点のタップ係数値を保持した状態で、次に、PN(a)信号の後半mシンボル分とPN(b)信号の前半nシンボル分を周期とするデータを読み出し、2回目のタップ更新[2]を継続して実施する。 この場合も、この追加のタップ更新[2]を1周期で終了してもよいし、必要とあれば、繰り返しこの周期(m+n)のデータを、メモリ13A,13Bから読み出して、繰り返しタップ更新[2]を実施してもよい。
そして、上記所定のタップ更新が終了した後、更新したタップ係数値を保持した状態で、PN(a)信号の後半mシンボルからPN(b)信号の最後のデータまでをメモリ13,13Bから読み出し、これにより保持したタップ係数値から引き続き、3回目のタップ更新[3]を実施し、前記と同様に、これが終了した時点のタップ係数値を自動等化器9に書き込む。
【0027】
このタップ更新方法は、次のような場合に有効である。
マルチパスによるエコーは、メインパルスより遅延するのが一般的であるが、稀なケースとして、特殊な条件下では、メインパルスよりも前に来ることがある。こういった符号間干渉が本来のパルスよりも前に影響を及ぼす場合には、データ伝送のパルスの影響がこれより前のトレーニング信号に影響を及ぼすので、その影響がほとんど及ばないトレーニング信号の中央、つまりPN(a)信号の後半mシンボルとPN(b)信号の前半nシンボルを周期とする信号を自動等化器の入力トレーニング信号とする。 このトレーニング信号は、エコーパルスが重畳された状態でも、固定パターンとなるので、このトレーニング信号を、繰り返しタップ更新に用いても、それは連結された長いトレーニング信号を受信するのと等価となる。
この場合は、タップ更新[2]を1回もしくは複数回繰り返し実施するので、全体としては、PN(a)信号もしくはPN(b)信号周期の整数倍の処理時間となる。 ここで、このタップ更新の処理時間は、トレーニング信号とデータ信号とで構成される1フレームの時間より短い必要がある。 ところが、本発明を実現するハードウェア構成によっては、必ずしもPN信号の周期の整数倍の処理時間にならない場合がある。
【0028】
このような場合に、1フレームの許容時間を超えない最も近い整数倍としてもよいが、できる限りタップ更新の回数を増やして等化特性を良くしたい場合には、次のようにすることもできる。
これは、図13に示すように、(m+n)周期の途中からの信号により、まず、1回目のタップ更新[1]を実施し、次に、(m+n)周期の信号により、2回目のタップ更新[2]を実施し、最後に、PN(a)信号の後半mシンボルと、PN(b)信号により、3回目のタップ更新[3]を実施する。
このタップ更新方法では、タップ更新をスタートするシンボルを、(m+n)周期のどこに設定するかにより、受信側におけるタップ更新全体の処理時間を、1シンボル刻みで設定可能となる。 この方法でも、タップ更新[2]を複数回、繰り返しても同じように実施可能である。
【0029】
なお、このタップ更新方法では、タップ更新のスタート時に用いる受信トレーニング信号の先頭部分の信号は、そのトレーニング信号以前のデータ信号によるマルチパスの影響を反映しておらず、タップ更新開始時には、等化残も大きい。しかし、マルチパスの影響をも併せて等化するのは、等化残が比較的小さくなった以降で等化する方が有効になってくるので、タップ更新開始時、マルチパスの影響を反映していなくても、それほど大きな影響を受けることはなく、実用的には問題がない。
【0030】
次に、図2の(3)のトレーニング信号を適用した場合について説明する。
最初に、N=3の場合について説明する。 まず、PN(1)信号、PN(2)信号をメモリ13A,13Bから読み出し、前述と同様に、自動等化器14にてタップ更新をする。 そして、自動等化器14のタップ係数値を保持したまま、再度PN(2)信号をメモリ13A,13Bから読み出し、タップ更新をする。このPN(2)信号を読み出してのタップ更新を、1回もしくは、複数回行い、その後、PN(3)信号により、前述と同様にしてタップ更新を実施し、最後のタップ係数値を自動等化器9に書きこむ。
Nが4以上の場合には、PN(2)信号からPN(N-1)信号を、メモリ13A,13Bから繰り返して読み込んでタップ更新する方法と、PN(2)信号からPN(N-1)信号の中のいずれか1周期、例えば、PN(M)信号を繰り返し読み出し、タップ更新する方法がある。 ここでMは、2〜(N−1)の整数である。
どちらの方法も、上記図2の(2)で説明した、マルチパスの影響がほとんど及ばないトレーニング信号の中央部分の信号を自動等化器の入力トレーニング信号に用いたタップ更新方法と同様の効果がある。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、送信側で送り出すトレーニング信号の長さよりも、等価的に長いトレーニング信号を受信したことになるので、歪みの大きな伝送路を通した場合にもトレーニング信号終了時に自動等化器の等化残を極めて小さくすることが可能となり、今まで受信データにビット誤りが発生していた伝送路での使用も可能になるばかりではなく、データ伝送期間をそのままとし、トレーニング信号期間を短くすることが可能になり、データ伝送効率を向上させることができる。
また、トレーニング信号期間を短くすると共に、データ信号期間も同比で短くすることにより、(トレーニング信号期間+データ伝送期間)というフレーム期間が短くなるため、受信側では、トレーニング信号を受信する周期を短くすることができ、更にトレーニング信号の受信毎に自動等化器のタップ更新を行うので、伝送路の変化に対しての追従特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動等化器のタップ更新動作の一実施例を示すタイミングチャート
【図2】本発明のトレーニング信号の構成の1実施例を示す模式図
【図3】マルチパスエコーの発生状態を説明するための模式図
【図4】マルチパスエコーの発生状態を説明するための模式図
【図5】マルチパスエコーの発生状態を説明するための模式図
【図6】本発明のデジタル変復調方式の復調回路における自動等化器の一実施例を示すブロック図
【図7】従来のデジタル変復調方式の復調回路における自動等化器の一例を示すブロック図
【図8】本発明に適用される自動等化器の一実施例を示すブロック図
【図9】本発明に適用される自動等化器を構成するトランスバーサルフィルタの一実施例を示すブロック図
【図10】トレーニング信号とデータ信号との繰り返し伝送状態を説明するための模式図
【図11】従来方式の自動等化器のタップ更新動作の一例を示すタイミングチャート
【図12】本発明の自動等化器のタップ更新動作の一実施例を示すタイミングチャート
【図13】本発明の自動等化器のタップ更新動作の一実施例を示すタイミングチャート
【符号の説明】
1:アナログBPF、2:AGC、3:ADコンバータ、4:受信電力計算器、5A,5B:乗算器、6:位相シフト器、7:正弦波発振器、8A,8B:ロールオフフィルタ、9、14:自動等化器、10:識別器、11:並列/直列変換器、12:トレーニング信号同期検出器、13A,13B:メモリ、15:タップ更新計算器、16−1A,16−1B,16−2,16−3A,16−3B:スイッチ、17A,17B:加算器、18:トレーニング信号発生器、24:データ信号期間、25:トレーニング信号期間
Claims (4)
- 交互に伝送されてくるデータ信号と自動等化器用のトレーニング信号を受信し、該受信したトレーニング信号に基づき上記データ信号の復調に必要な等化特性を自動的に更新設定する自動等化方法において、データ再生用の自動等化と等化トレーニング用の自動等化とを行い、上記受信したトレーニング信号を所定のメモリに格納し、該格納されたトレーニング信号の内の少なくとも所定部分を複数回読出し、上記等化トレーニング用の自動等化を用いて等化特性を更新する処理を複数回実行し、この更新結果を上記データ再生用の自動等化に設定し、上記データ信号を等化することを特徴とする自動等化方法。
- 請求項1記載の自動等化方法において、上記トレーニング信号は、その信号期間内に所定のPN符号パターンをN個(N:正の整数)含む信号で構成されていることを特徴とする自動等化方法。
- 交互に伝送されてくるデータ信号と自動等化器用のトレーニング信号を受信する手段と、該受信したトレーニング信号に基づき上記データ信号の復調に必要な等化特性を自動的に更新設定する手段とを有する自動等化装置において、データ再生用の自動等化器と等化トレーニング用の自動等化器と所定のメモリとを設け、上記受信したトレーニング信号を所定のメモリに格納し、該格納されたトレーニング信号の内の少なくとも所定部分を複数回読出し、上記等化トレーニング用の自動等化器を用いて等化特性を更新する処理を複数回実行し、この更新結果を上記データ再生用の自動等化器に設定し、上記データ信号を等化することを特徴とする自動等化装置。
- 請求項3記載の自動等化装置において、上記トレーニング信号は、その信号期間内に所定のPN符号パターンをN個(N:正の整数)含む信号で構成されていることを特徴とする自動等化装置。
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