JP3500345B2 - 自動等化回路 - Google Patents

自動等化回路

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JP3500345B2
JP3500345B2 JP2000099185A JP2000099185A JP3500345B2 JP 3500345 B2 JP3500345 B2 JP 3500345B2 JP 2000099185 A JP2000099185 A JP 2000099185A JP 2000099185 A JP2000099185 A JP 2000099185A JP 3500345 B2 JP3500345 B2 JP 3500345B2
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training
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哲臣 池田
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル変調方式
の伝送システムにおける等化回路に係り、特に、トレー
ニング信号により等化特性を自動的に設定する方式の自
動等化回路に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル変調方式の信号伝送システムで
は、伝送路の遅延歪み特性や振幅歪み特性を等化するた
め、復調側に等化器を設け、データの伝送に先立って送
信側からトレーニング信号と呼ばれる信号を送り出し、
これを復調側で受信して等化器の等化特性を最適な状態
にする自動等化回路が知られている。そこで、このよう
な従来技術による自動等化回路の一例について、図5の
ブロック図により説明する。
【0003】この図5に示した自動等化回路は、絶対リ
ファレンス方式と呼ばれているもので、まず受信された
搬送波周波数fの変調波信号は、アナログのBPF(帯
域ろ波器)1に入力され、ここで帯域制限された上でA
GC(自動利得制御部)2により、受信されたときのレベ
ルにかかわらず、一定のレベルにされてからA/Dコン
バータ(アナログ−デジタル変換器)3に入力され、デジ
タル化されて受信電力計算部4と乗算器5A、5Bに供
給される。
【0004】そして、受信電力計算部4では、A/Dコ
ンバータ3から出力されるデジタル信号に基づいて、受
信された信号のレベルが計算され、それがAGC2の制
御入力にフィードバックされ、この結果、A/Dコンバ
ータ3には、結果的に一定レベルにされたデジタル信号
が入力されるようになる。
【0005】乗算器5A、5Bに入力されたデジタル信
号は、ここで正弦波発生器7から供給されている周波数
fの搬送波信号と夫々乗算され、同相成分(I成分)と直
交成分(Q成分)が取り出される。このとき、乗算器5A
には、正弦波発生器7から直接搬送波信号が供給される
が、乗算器5Bには位相シフト器6を介してπ/2位相
シフトされた搬送波信号が供給され、直交復調される。
このとき、乗算器5Aに入力される正弦波信号はcos
(ωt)と表わし、乗算器5Bに入力される正弦波信号は
sin(ωt)と表わす。なお、ω=2πfである。
【0006】乗算器5A、5Bから出力された同相成分
(I成分)と直交成分(Q成分)は、夫々ロールオフフィル
タ8A、8Bにより波形整形され、出力信号Ir、Qr
として取り出されて自動等化器9に供給される。そし
て、この自動等化器9により等化されたデータ信号I
a、Qa が識別器10に入力され、ここで送信側で送っ
た送信点を識別し、この識別結果がデータ信号Id、Qd
として出力され、これらがP/S変換器(並列/直列変
換器)11により直列信号に変換され、復調された受信
データが得られて後段(図示せず)へ出力されることにな
る。
【0007】ここで、自動等化器9は、伝送路での伝送
信号に与えられてしまう波形歪みやエコーなどの影響を
除去するために受信した信号を等化する働きをするもの
であるが、このためには、自動等化器9に予め所定の等
化特性を設定しておく必要がある。
【0008】ところで、この自動等化器9としては、同
相成分と直交成分とからなる複素数で演算を行なう構成
によるものが一般的であり、その一例を、図6により説
明する。この図6に示した自動等化器9は、2個の加算
器18A、18Bと、4個のトランスバーサルフィルタ
19A〜19Dで構成されたもので、入力と出力の関係
は、次のようになっている。
【0009】いま、各トランスバーサルフィルタ19A
〜19Dのタップ係数をそれぞれ図のようにCi 、Cq
とする。さらに、Ir、Qr の値をそれぞれIr、Qr と
表わすこととすると、信号複素数で表わした入力信号の
値(Ir+j・Qr)と伝達特性Ci、Cq の関係は、次の式
で表わせる。
【0010】(Ir+j・Qr)・(Ci+j・Cq)=(Ir・Ci
−Qr・Cq)+j・(Ir・Cq+Qr・Ci) よって、出力信号Ia 、Qa の値は、入力信号Ir、Qr
と伝達特性Ci、Cqにより次式で表わせ、従って、伝
達特性Ci、Cq を変えることにより、入力信号Ir 、
Qr に対する出力信号Ia、Qa の特性、つまり等化特
性を変えることができる。
【0011】Ia=Ir・Ci−Qr・Cq Qa=Ir・Cq+Qr・Ci 自動等化器9の各トランスバーサルフィルタ19A〜1
9Dは、何れも図7に示すように、(N−1)個の遅延素
子191と、N個の乗算器192、それに総和器193
からなる一般的なもので、その伝達特性Ci、Cq は、
各乗算器192に設定される係数C1〜CNにより設定
される。
【0012】これらの係数C1〜CNはタップ係数と呼
ばれており、自動等化器9は、これらのタップ係数の更
新により等化特性が設定されるようになっているが、こ
の等化特性の設定は、次のようにして行われる。まず、
所定のフォーマットのトレーニング信号と呼ばれる信号
を基準の信号として設定しておき、これを受信側のトレ
ーニング信号発生器14に予め設定しておく。
【0013】そして、本来のデータ信号の伝送開始に先
立って、まず、このトレーニング信号が送信側から受信
側に送信されるようにし、これにより上記した等化特性
の設定を行い、設定完了後、本来のデータ信号の伝送処
理に移行するのである。
【0014】このとき、受信側では、受信されたトレー
ニング信号を、トレーニング信号発生器14から発生さ
れているトレーニング信号と比較し、その差を誤差とし
てこの誤差に応じて自動等化器9の等化特性を変えて行
き、その誤差が最も小さくなったとされたところで、そ
の等化特性を自動等化器9に設定するようになってい
る。
【0015】このため、図5に示すように、トレーニン
グ信号同期検出器12とスイッチ回路15A、15B、
それに加算器16A、16Bを設け、トレーニング信号
が受信され、それがトレーニング信号同期検出器12で
検出されたらスイッチ回路15A、15Bを接点b側に
切換えると共に、タップ係数更新器13に検出信号を供
給し、上に述べたような等化特性を変えていく動作が開
始されるようにしてある。
【0016】この結果、送信側から送信されたトレーニ
ング信号が受信側で検出されている間は、自動等化器9
の出力信号Ia 、Qa が加算器16A、16Bに供給さ
れるが、このとき加算器16A、16Bの減算入力に
は、送信側で発生されているトレーニング信号と同じフ
ォーマットを有して基準となるトレーニング信号It(同
相成分)、Qt(直交成分)がトレーニング信号発生器14
から供給されている。
【0017】そこで、各加算器16A、16Bの出力に
は、自動等化器9の出力Ia、Qaと、基準トレーニング
信号It、Qt の夫々の差である等化誤差信号Ei 、Eq
が取り出され、これにより、タップ係数更新器13は、
これら加算器16A、16Bの出力信号を等化誤差信号
Ei 、Eq として入力し、所定の最小誤差法による等化
処理アルゴリズムに従って自動等化器9のタップ係数を
更新する。
【0018】このタップ係数は、上述の図7に示したN
個の乗算器192に与えられている係数C1〜CNのこ
とで、これらの各タップ係数C1〜CNを以下に示す式
に従って、等化誤差Eが最小になるように更新して行く
ことにより、必要な等化が与えられた出力信号Ia 、Q
a が得られることになる。
【0019】CN(T+1)=CN(T)−g・X*・E CN(T):時刻Tにおけるタップ係数C1〜CN CN(T+1):時刻T+1におけるタップ係数C1〜CN g :定数(スカラー量) X*:入力信号の複素共役数=Ir−j・Qr E :Ei+j・Eq=(Ia−Id)+j・(Qa−Qd) ここで、斜体は複素数を表わし、jは複素数の虚数部を
表わす。
【0020】なお、この等化特性設定のアルゴリズムの
詳細については、例えば次の文献に開示されている。 電子通信学会編、宮川 洋 外著 『デジタル信号処理』 昭和50年11月、pp231〜243 タップ係数更新器13によるタップ係数値の更新処理は
1/変調速度の周期で実施され、この所定の周期毎に繰
り返され、この結果、等化誤差Ei、Eq は逐次減少し
て零に近づいていく。
【0021】従って、等化誤差Ei、Eq が充分に小さ
な値になったら、伝送路の状態によって発生することが
ある波形歪みなどの影響をなくすようにするため、受信
側で受信された信号が自動等化器9により等化され、誤
りのないデータの再生が可能になっている状態が得られ
たことになり、最適な等化特性の設定が得られることに
なる。
【0022】ところで、このようにして受信側での等化
特性の設定が得られたら、ここでスイッチ回路15A、
15Bを接点a側に戻し、本来のデータの伝送動作に移
行するのであるが、このとき、送信側では、受信側で等
化特性の設定が終わった時点を知る術がない。
【0023】そこで、従来は、受信側でのトレーニング
信号による等化特性の設定にかかる時間を見込んで、予
めトレーニング信号の送出時間を決めておき、この時間
が経過したら、その時点でトレーニング信号の送信を止
め、本来のデータの伝送動作に移行するようにしてい
た。
【0024】そして、このようにしてトレーニング信号
が途切れると、これが受信側のトレーニング信号同期検
出器12により検出され、この時点でスイッチ回路15
A、15Bを接点a側に切換える。従って、この後は、
データ信号Ia 、Qa が識別器10に入力されるように
なり、この結果、P/S変換器11から直列データ信号
が出力されるという通常のデータ伝送動作に移行するこ
とになる。
【0025】ところで、このようにして自動等化器9の
等化特性の設定を終え、データ伝送処理に移行した後
で、データ信号が受信されている状態のとき、例えば位
相ヒットや振幅ヒット、瞬断などが発生し、伝送路の状
態が急変したとすると、自動等化器9は等化状態でなく
なり、いわゆる発散状態になってしまうことがある。
【0026】この場合、トレーニング信号を用いないで
データ信号によって自動等化器9を等化状態にすること
は難しく、たとえ何らかの方法により等化状態にするこ
とができたとしても、それまでには非常に長い時間がか
かってしまう。
【0027】ここで、データの伝送に代えて、送信側か
らトレーニング信号を送信してやれば、短時間で再び受
信側の自動等化器9を等化状態にすることができるが、
このためには、受信側で自動等化器9の発散状態が生じ
たことを送信側で検出する必要がある。
【0028】このとき、データの伝送が双方向に行なわ
れている場合には、この自動等化器9が発散状態となっ
たことも、その双方向データ伝送に関わる何らかの方法
により受信側から送信側に伝送できるかも知れないが、
データ伝送が片方向の場合には、これも不可能である。
【0029】そこで、従来技術では、図8に示すよう
に、受信側での自動等化器の等化状態とは無関係に、ト
レーニング信号DTを常時、所定の周期で、本来のデー
タ信号DAと交互に送信し、受信側では、トレーニング
信号DTが受信されたら、たとえ自動等化器が発散して
いなくても、このトレーニング信号DTによる自動等化
器の等化設定処理が実行されるようにしていた。
【0030】従って、データ信号伝送中、自動等化器に
発散が生じたとしても、所定期間後にはトレーニング信
号が必ず送信されるので、周期毎に送られてくる次のト
レーニング信号が受信された時点で等化処理が実行さ
れ、再び等化状態に復旧するので、たとえ自動等化器が
発散状態になったとしても、データ信号の伝送にビット
誤りが生じるのは、次にトレーニング信号が受信され、
再び等化状態になるまでの期間に限定され、トレーニン
グ信号が受信されて、等化状態になった後は、また誤り
のない正しいデータ信号を再生することができる。
【0031】ところで、この方式の場合、図8から明ら
かなように、データDAの伝送期間td に対するトレー
ニング信号DTの伝送期間tt の比で伝送効率が決り、
従って、この比td/tt は可能な限り大きくするのが
望ましい。
【0032】しかし、伝送効率だけを考え、データ伝送
期間をあまり長くしたとすると、上述のように、復調器
の自動等化器が等化状態から外れたとき、次に送られて
くる筈のトレーニング信号がなかなか来ないことになっ
て、自動等化器が再び等化状態になるまでの時間が長く
なり、伝送エラーが多くなってしまうので、伝送路の特
性変化とデータ伝送効率の兼ね合いから、上記の比を決
めている。
【0033】特に、変調速度に対して、等化状態に引き
込むための自動等化器のタップ更新処理時間が長い場合
には、トレーニング信号が受信されている期間内ではタ
ップ更新処理ができない。そこで、データ再生用の自動
等化器とは別に、等化トレーニング用の自動等化器を設
けるようにした従来技術による自動等化回路の一例につ
いて、図9により説明する。
【0034】この図9も同じく絶対リファレンス方式に
よるもので、図において、アナログBPF1からP/S
変換器11までの構成は、図5で説明した従来技術によ
る自動等化回路と同じである。
【0035】また、アナログBPF1に入力された搬送
波周波数fの変調波信号が、P/S変換器11から復調
された受信データ信号として得られ、このとき更にトレ
ーニング信号同期検出器12とタップ係数更新器13、
それにトレーニング信号発生回路14を備え、これによ
り、結果的に自動等化器9の等化特性が設定され、正し
い受信データが復調されるように構成されている点も同
じである。
【0036】この図9の従来技術では、ロールオフフィ
ルタ8A、8Bの出力にトレーニング信号が現れたら、
それを一旦、メモリ21、22に記憶させるように構成
してあり、このため、スイッチ回路20A、20Bが設
けてあり、且つ、自動等化器9とは別に、更に等化トレ
ーニング用として、本来のデータ再生用の自動等化器9
と全く同じ構成の自動等化器23が設けてある。
【0037】そして、この自動等化器23に、所定の時
点で、メモリ21、22から読出したトレーニング信号
を入力し、タップ係数更新器13を動作させ、所定の等
化状態が得られるまで、自動等化器23のタップを更新
して行くようにする。
【0038】こうして自動等化器23によりトレーニン
グ処理を行った結果、タップが更新され、所定の等化状
態が得られたら、その後、このタップ更新結果を自動等
化器9に与え、この時点で始めて自動等化器9のタップ
が設定され、等化状態が得られるようにしてある。
【0039】このため、一方ではスイッチ回路24A、
24Bを設け、これによりトレーニング信号が受信され
ているときは、自動等化器9の出力信号Ia 、Qa が識
別器10の入力から切り離されるようにし、他方ではス
イッチ25を設け、これにより所定の時点で、自動等化
器23に設定されたタップ設定結果が自動等化器9に与
えられるようにしてある。
【0040】従って、スイッチ回路20A、20Bは、
トレーニング信号同期検出器12により、トレーニング
信号が検出されている期間だけ閉じるように制御され、
スイッチ回路24A、24Bは、反転回路26の存在に
より、スイッチ回路20A、20Bとは反対に、トレー
ニング信号が検出されている期間だけ開くように制御さ
れる。なお、スイッチ回路25の動作タイミングについ
ては後述する。
【0041】次に、この図9の従来技術の動作につい
て、図10のタイミング図により説明すると、この場合
でも、送信側では、図8に示すように、トレーニング信
号DTとデータ信号DAを、期間tt と期間td 毎に交
互に周期的に送信するようにしてあり、従って、データ
伝送動作が開始されると、図10(a)に示すように、ト
レーニング信号DTとデータ信号DAが交互に受信され
る。ここで、期間Xはトレーニング信号DTが送信され
ている期間を表わし、期間Yはデータ信号DAが送信さ
れている期間を表わす。
【0042】そこで、トレーニング信号同期検出器12
は、図10(a)の受信信号に応じて動作し、図10(e)に
示すように、トレーニング信号DTが検出されていると
きON(オン)になり、データ信号DAが検出されている
ときはOFF(オフ)になる制御信号S1と、図10(f)
に示すように、この制御信号S1がONからOFFにな
る時点でパルス状にONになる制御信号S2を発生す
る。
【0043】従って、各スイッチ回路の動作タイミング
は、夫々図2の(e)、(f)、(g)に示す通りになる。な
お、ここでは、理解を容易にするため、図示の時刻t0
で信号の送信が開始され、復調動作が開始されたものと
して説明する。
【0044】まず、時刻t0 では、図10(e)に示すよ
うに、スイッチ回路20A、20BがONにされる。こ
の結果、トレーニング信号DTが受信されている期間X
では、ロールオフフィルタ8A、8Bの出力信号Ir 、
Qr はメモリ21、22に供給され、従ってこれらのメ
モリ21、22には、時刻t0 からトレーニング信号D
Tが格納されて行く。
【0045】このときトレーニング信号同期検出器12
は、ロールオフフィルタ8A、8Bから復調された信号
Ir 、Qr を入力し、トレーニング信号DTが受信され
ている間、このトレーニング信号DTと同期してロール
オフフィルタ8A、8Bの出力信号Ir 、Qr が、図1
0(b)に示すように、メモリ13に格納されるようにす
る。一方、このとき、自動等化器9の出力信号Ia 、Q
a は、図10(g)に示すように、スイッチ回路24A、
24BがOFFされているので、識別器10には入力さ
れない。
【0046】次に、この期間Xに続く次のデータ信号D
Aが受信されている期間Yでは、まず、図示の時刻t1
からタップ係数更新器13が動作を開始し、図10(c)
に示すように、期間Ts においてメモリ21、22から
読出したデータ信号Ir'、Qr'により、上記した従来技
術のときと異なりタップ更新処理が期間DTの長さに係
りなく行えるようにして、自動等化器23によるトレー
ニング処理が実行される。
【0047】そして、このときメモリ21、22から読
出したトレーニング信号DTのデータ信号Ir'、Qr'に
よる自動等化器23の出力信号Ia'、Qa'と、トレーニ
ング信号発生器14から供給されている基準のトレーニ
ング信号It 、Qt との差を最小にするタップが得られ
るまで、タップ係数更新器13によるタップの更新が実
行され、処理時間ts が経過した時点で上記した差が最
小になり、タップの更新処理が終了する。
【0048】また、この期間Yでは、図10(g)に示す
ように、スイッチ回路24A、24BがONされるの
で、自動等化器9の出力信号Ia 、Qa はそのまま識別
器10に入力され、この結果、時刻t1 からのデータ信
号DAを復調したデータがP/S変換器11から出力さ
れていることになる。
【0049】そして、時刻t3 、すなわち時刻t2 から
のトレーニング信号DTの送信が終わり、次の期間Yが
始まる直前で、再び図10(f)に示すように、スイッチ
回路25が短時間閉じられるが、この時刻t3 では、図
10(c)に示すように、自動等化器23によるタップの
更新が済んでいる。
【0050】そのときのスイッチ回路25を介して、こ
のタップの更新結果が自動等化器9に設定され、この結
果、以後、自動等化器9による正しい等化を受けたデー
タ信号DAが復調され、P/S変換器11から出力され
ることになる。そして、時刻t3 以後は、再び上記した
時刻t1 から時刻t3 までの動作を繰り返す。
【0051】従って、この図9の従来技術による復調回
路では、データの送信が開始され、データが受信された
後、そこに含まれてトレーニング信号DTが2回、受信
された時点で自動等化器9は正しい等化状態にされ、以
後、トレーニング信号DTが現れる毎に、1回前のトレ
ーニング信号DTによる自動等化器23のタップの更新
が行われ、このタップ更新結果が、次のトレーニング信
号DTが現れる毎に、自動等化器9に与えられ、タップ
更新されるという動作が繰り返されることになる。
【0052】この結果、データ伝送中、たとえ自動等化
器9が発散状態になったとしても、データ伝送にビット
誤りが生じてしまうのは、次にトレーニング信号DTが
受信されるまでの期間に限定され、トレーニング信号が
受信された後は、再び誤りのない正しいデータを再生す
ることができる。
【0053】ところで、この場合、図10から明らかな
ように、タップ係数更新器13によるタップ係数の更新
処理時間ts は、トレーニング信号DTの送信期間tt
内に限られるのではなくて、それよりも長くでき、最大
では、データ信号DAの送信期間td を越え、これらの
期間の和(tt+td)に近い長さになっても良いことが判
る。
【0054】そこで、メモリ21、22から、そこに記
憶しておいたトレーニング信号DTをデータ信号Ir'、
Qr'として読出すとき、その読出速度をタップ係数更新
器13によるタップ係数の更新処理速度に合わせて読出
してやれば、タップ係数更新器13によるタップ係数の
更新処理速度が遅くて、トレーニング信号DTの送信期
間tt の間における処理量ではタップが更新できない場
合でも、問題無く、充分に対応できることになる。
【0055】つまり、この場合、更新処理時間ts を長
くしたとしても、それには関係なくトレーニング信号D
Tの期間tt を、等化アルゴリズムに依存するが、短く
できることになり、この結果、データ信号DAの送信期
間td に比べトレーニング信号DTの送信期間tt をよ
り短くすることができる。
【0056】この結果、この図9の従来技術によれば、
タップ係数更新器13によるタップ係数の更新処理速度
に限定されることなく、トレーニング信号DTの送信期
間tt をデータの変調速度に応じて充分に短縮させるこ
とができ、データ伝送誤りの増加を伴うことなく、伝送
効率を充分に向上させることができる。
【0057】ここで、この図9の従来技術におけるデー
タ伝送誤りと伝送効率について、具体的に説明する。ま
ず、ここで、データの変調速度が13.5Mbaud で、ト
レーニング信号には256シンボルを割り当て、データ
信号には18944シンボルを割り当てたとする。この
場合、 tt =256/13.5Mbaud=18.96μsec td =18944/13.5Mbaud=1403μsec となる。
【0058】そうすると、データ伝送効率ηは、 η=td /(td +tt ) =18944÷(18944+256)=98.7% となるので、ほとんど100%に近い、極めて高いデー
タ伝送効率を得ることができる。
【0059】また、自動等化器に発散が発生して全ての
データが正しく伝送できなかった場合、データの誤りが
継続してしまう期間は、データ信号に割り当てた期間と
同じになる。そうすると、この場合、データ誤りが継続
してしまう期間は、最大でも1.4msec (≒1403μ
sec)となり、充分に短い期間に抑えることができる。
【0060】ところで、以上の図5と図9で説明した絶
対リファレンスリ方式による自動等化回路とは別に、判
定方式の自動等化回路も従来から知られており、その一
例について、図11により説明する。ここで、この図1
1の従来技術が、図5の従来技術と異なる点は、トレー
ニング信号発生器14に代えて、トレーニング信号用識
別器30とマッピング回路31を設け、自動等化器9か
ら出力されるデータIa、Qa からマッピング回路31
により、基準となるトレーニング信号を再生するように
した点にあり、その他の構成と動作は同じである。
【0061】トレーニング信号用識別器30は、データ
用の識別器10と同様にして、データIa、Qa から信
号点を識別し、トレーニング信号パターンを再生する働
きをし、マッピング回路31は、トレーニング信号用識
別器30の出力からトレーニング信号It(同相成分)、
Qt(直交成分)を出力する働きをする。
【0062】次に、トレーニング信号用識別器30によ
る信号点の識別動作について、図12のコンスタレーシ
ョン図を用いて説明する。まず、このとき送信側から送
信されるトレーニング信号について説明すると、例え
ば、デジタル変調方式が16QAM変調方式の場合、デ
ータの伝送には、図12に示すように、16個の信号点
が用いられるが、トレーニング信号の伝送には、A点
(+3、+1)とB点(−3、−1)の2個の信号点だけを
用い、一般的には、この2個の信号点を所定のパターン
(通常は、M系列の疑似ランダムパターンが用いられる)
にしてトレーニング信号とする。
【0063】そして、トレーニング信号用識別器30で
は、自動等化器9から出力される信号Ia、Qa につい
て、図12に破線で示すように、原点を通り、且つA点
とB点に対して点対称になる境界線L−L'でコンスタ
レーション全体を領域(ア)と領域(イ)に2分割し、受信
した信号点が領域(ア)にあったときは、何れの位置にあ
っても、送信側ではA点を送信したものとし、受信した
信号点が領域(イ)にあったら、同じく送信側ではB点を
送信したものと識別するのである。
【0064】ここで、図12でのA点とB点は、等化が
とれているときの位置を表わしており、従って、原点0
から見て対称になった同じ位置の点で表現されている
が、等化状態にないとき、つまり等化誤差量が大きい間
は、A点、B点が図示の所定の位置にはなく、受信毎に
異なった位置の点として受信される。
【0065】そして、等化状態になっていくに従い、つ
まり等化誤差量が小さくなっていくに従い、図12に示
したA点、B点の位置に収束されてゆき、やがて等化状
態になる。従って、この判定方式によれば、復調側でト
レーニング信号を発生することなく、自動等化を行うこ
とができる。
【0066】ところで、このようなデジタル変調方式の
伝送システムでは、伝送対象となる本来のデータ以外
に、送信側の状態や送信側のモードなどの当該システム
内だけで利用するための情報の伝送が望まれる場合があ
る。
【0067】ここで、この情報とは、例えば送信側の状
態や送信側のモードなどを受信側に伝送してモニタした
り、必要に応じて外部に出力させ、遠隔制御したりする
ための情報のことで、以下、「システム情報」と呼ぶも
のであるが、従来技術では、このシステム情報の伝送に
本来のデータの伝送期間を利用したり、トレーニング信
号の伝送期間を利用していた。
【0068】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、シス
テム情報の伝送について配慮がされているとはいえず、
システム情報伝送を行おうとする場合の伝送効率の低下
と等化性能の保持に問題があった。すなわち、このシス
テム情報の伝送には、それに相当した伝送期間を要する
ので、このシステム情報を本来のデータの伝送期間に含
めた場合には、その分、本来のデータの伝送期間が減少
してしまうので、伝送効率が低下し、トレーニング信号
の伝送期間に含めた場合には、その分、トレーニング期
間が不足して、充分な等化特定が得られなくなってしま
うのである。
【0069】本発明の目的は、伝送効率と等化性能の低
下を伴うことなく、容易にシステム情報が伝送できるよ
うにした自動等化回路を提供することにある。
【0070】
【課題を解決するための手段】上記目的は、トレーニン
グ信号の比較により等化特性を自動的に設定する方式の
自動等化回路において、トレーニング期間の前半では絶
対リファレンス方式により等化特性を自動的に設定し、
トレーニング期間の後半では判定方式により等化特性を
自動的に設定するようにして、トレーニング期間の後半
で伝送されるトレーニング信号にシステム情報を乗せる
ことにより、送信側から受信側にシステム情報を伝送す
るようにして達成される。
【0071】このとき、前記トレーニング期間の前半で
は、データ伝送に使用されるデジタル変調方式と同じ多
値数のパターンのトレーニング信号を伝送し、後半で
は、データ伝送に使用されるデジタル変調方式の多値数
よりも少ない多値数のパターンのトレーニング信号を伝
送するようにしても、上記目的を達成することができ、
更に前記システム情報が少なくとも送信側のアラーム情
報を含むようにしてもよく、或いは前記システム情報が
少なくとも送信側のモード情報を含み、このモード情報
に追従して受信側の動作モードが変更されるようにして
もよい。
【0072】
【発明の実施の形態】以下、本発明による自動等化回路
について、図示の実施の形態により詳細に説明する。図
1は、本発明の一実施の形態で、図において、32はカ
ウンタで、33A、33Bはスイッチ回路であり、その
他の部分は、図5と図11で説明した従来技術による自
動等化回路と同じである。
【0073】従って、この図1の実施形態は、図5の回
路に、図11におけるトレーニング信号用識別器30と
マッピング回路31を付加し、トレーニング信号発生回
路14の出力と、マッピング回路31の出力を、各スイ
ッチ回路33A、33Bで切換え、基準トレーニング信
号It、Qt として加算器16A、16Bに供給するよ
うにしたものに相当する。
【0074】カウンタ32は、トレーニング期間Xにお
いて、トレーニング信号同期検出器12から出力される
同期パルスをカウントすることにより、トレーニング期
間Xの開始時点からの経過時間を計測し、この期間X内
での所定の時点から伝送期間Xが終了する時点までの
間、所定の切換信号を発生し、スイッチ回路33A、3
3Bに供給する働きをする。なお、このときの期間X内
での所定の時点については、後述する。
【0075】スイッチ回路33A、33Bは、カウンタ
32から切換信号が切換されていないときは図示の切換
位置を保って、トレーニング信号発生回路14の出力を
加算器16A、16Bに供給し、カウンタ32から切換
信号が供給されると、図示とは反対の切換位置になり、
このときは、マッピング回路31の出力を加算器16
A、16Bに供給する働きをする。
【0076】次に、この図1の実施形態の動作について
説明する。はじめに、この実施形態が適用される伝送シ
ステムにおけるトレーニング信号の伝送形式について説
明すると、例えば図5に示した従来技術による自動等化
回路の場合は、既に図8で説明したように、図3(a)に
示すようになっている。
【0077】しかし、この図1の自動等化回路が適用さ
れた多値変調伝送システムでは、この図3(a)に示すト
レーニング信号期間Xについて、同図(b)に示すよう
に、前半の期間X1と後半の期間X2とに分け、各期間
で送信側から夫々異なったトレーニング信号が送信され
るようになっている。
【0078】従って、このときの期間X1から期間X2
に移る時点が上記した所定の時点となり、この時点は、
カウンタ32がカウントアップされるのに要するカウン
ト値により任意に設定することができ、送信側から送信
される2種のトレーニング信号にタイミングを合わせる
ことができる。
【0079】そして、まず、前半の期間X1では、図5
の従来技術の場合と同様なトレーニング信号、すなわ
ち、デジタル変調方式が例えば16QAM変調方式の場
合は、図12に示す二重の黒点で示した信号点位置をも
つ所定の符号列のパターンからなるトレーニング信号を
送信し、次に、後半の期間X2では、図11の従来技術
の場合と同様に、2個の二重の黒点A、Bで示した信号
点位置をもつ、いわば2QAM変調方式とでも言うべき
パターンからなるトレーニング信号を送信する。
【0080】そして、このとき、後半の期間X2で送信
されるトレーニング信号に、上記したシステム情報を多
値変調して送信するのである。このときトレーニング信
号に乗せて伝送させるシステム情報としては、図12の
各信号点A、Bの位置が、夫々の領域(ア)、(イ)から外
れない範囲のデータ量のものに限定されるようにしてお
く。
【0081】そして、この図1の実施形態でも、既に従
来技術で説明したように、トレーニング期間Xになる
と、その都度、まずトレーニング信号同期検出器12の
働きにより、スイッチ回路15A、15Bが切換わっ
て、トレーニング信号による自動等化動作が開始され
る。
【0082】上記したように、カウンタ回路32は、期
間Xに入ったとき、つまり時点t1からカウント動作を
開始し、時間の計測を行っているので、各時点t2、t
3、つまり期間X1が終了して期間X2に入った時点
と、期間X2が終了してトレーニング期間Xからデータ
期間Yに入った時点とを知ることができる。
【0083】そうすると、この実施形態では、トレーニ
ング期間Xの開始時点から期間X1が経過するまでの間
はスイッチ回路33A、33Bが図示の状態のままに保
たれるので、このときは、トレーニング信号発生回路1
4から出力される基準トレーニング信号による自動等化
動作、つまり図5により説明した従来技術と同様な絶対
リファレンス方式による自動等化動作が働くことにな
る。
【0084】次に、期間X1が経過して期間X2に入る
と、スイッチ回路33A、33Bが図示の状態から切換
わるので、今度はマッピング回路31から出力される基
準トレーニング信号による自動等化動作、つまり図11
により説明した従来技術と同様な判定方式による自動等
化動作が働くことになる。
【0085】このときの状態を図4により説明すると、
まず、図の横軸は時間tを表わしており、ここでトレー
ニング期間Xの開始時点をt1とし、期間X1の終了時
点をt2、そして期間X2の終了時点をt3とする。従
って、トレーニング期間Xは時点t1から時点t3まで
となり、期間X1は時点t1から時点t2までで、期間
X2は時点t2から時点t3までとなる。
【0086】一方、図4の縦軸は、図示のように、等化
誤差量を表わしており、従って、この図4には、トレー
ニング期間Xの間に、トレーニング信号による自動等化
が行われ、自動等化器9のタップ係数値が適正値に近づ
くようにして更新され、等化誤差量が逐次減少されてい
く状態が示されていることになる。
【0087】詳しく説明すると、まず、図4の時点t1
から時点t2までの期間X1においては、トレーニング
信号発生回路14から発生される基準トレーニング信号
による自動等化動作、つまり絶対リファレンス方式の自
動等化動作により、所定の等化誤差量aまで等化誤差を
減少させる。
【0088】そして、時点t2から時点t3までの期間
X2では、マッピング回路31から供給される基準トレ
ーニング信号による自動等化動作、つまり判定方式の自
動等化動作により、等化誤差量aから更に小さい所定の
等化誤差量bまで等化誤差が抑えられるようにし、この
期間X2で、上記したように、所定のシステム情報をト
レーニング信号に乗せて伝送させるのである。
【0089】そして、このトレーニング信号に乗せて伝
送されたシステム情報は、トレーニング信号用識別器3
0により、その出力に取り出される。従って、この図1
の実施形態によれば、トレーニング期間Xとデータ期間
Yのいずれの期間も短縮されないので、データ伝送効率
の低下を伴うことなく、システム情報を伝送することが
でき、受信側で送信側の情報を得ることができる。
【0090】ここで、既に説明したように、判定方式の
自動等化回路では、等化がどのように外れていても、受
信した信号点A、Bが、図12の境界線L−L'を越え
ることはないとの前提にたっているので、図11で説明
した従来技術による判定方式の自動等化回路では、トレ
ーニング信号を受信した初期の期間では、送信側がA点
を送信したにもかかわらず、受信側では破線の境界を越
えて領域(イ)に受信してしまうことがあり、この場合、
送信側がA点を送信したのに、領域(イ)に受信されてし
まう虞れがある。
【0091】そして、この場合には、A点が送信された
にもかかわらず、B点が送信されたものとして誤った識
別をし、その誤ったものを基準にしてタップ更新を実行
してしまうため、決められたトレーニング信号期間Xで
は、等化誤差量が大きく残ったままとなったり、トレー
ニング信号用識別器30の境界を越える場合が多い場合
には、トレーニング信号を受信し終わった時点において
も、全く等化状態に至らない場合もある。
【0092】しかしながら、この図1の実施形態では、
トレーニング期間Xの前半の期間X1では、トレーニン
グ信号発生回路14で発生されているトレーニング信号
を基準とした絶対リファレンス方式により自動等化器9
のタップ係数の更新が実行されるので、この期間X1が
終了した時点t2では、図4に示すように、自動等化器
9による等化誤差はかなり小さな量aに抑えられてい
る。
【0093】従って、時点t2以降の期間X2で、判定
方式による自動等化に移行したときでも、受信した信号
点A、Bが、図12に示す各々の領域から境界線L−
L'を越えて他方の領域にある点として受信されてしま
う虞れはなくなっており、この結果、この期間X2にお
いて、トレーニング信号にシステム情報が乗せられてい
ても、充分に判定方式による自動等化を働かすことがで
き、図4に示すように、充分に小さな等化誤差量bを残
しただけの状態にすることができ、エラーの少ない多値
デジタル変調信号の復調を容易に得ることができる。
【0094】ここで、これらの、期間X1と期間X2の
長さ(時間)の割合は、絶対リファレンス方式による等化
誤差残存量aと送信すべきシステム情報の量を決める要
素となるので、必要に応じて任意に設定すればよい。但
し、これらはトレードオフ関係になるので、例えば等化
誤差量aを小さくするため期間X1を長くすれば、期間
X2が短くなって、送信可能なシステム情報の量は少な
くなる。
【0095】次に、本発明の他の実施形態について、図
2により説明する。この図2は、図9の従来技術をベー
スにして本発明を適用した場合の本発明の一実施形態で
あり、従って、図9の回路に、図11におけるトレーニ
ング信号用識別器30とマッピング回路31を付加し、
トレーニング信号発生回路14の出力と、マッピング回
路31の出力を、各スイッチ回路33A、33Bで切換
え、基準トレーニング信号It、Qt として加算器16
A、16Bに供給するようにしたものに相当する。
【0096】従って、この図2の実施形態による自動等
化動作は、上記した図1の実施形態による動作に、図9
の従来技術によるの動作が加えられたものであるから、
詳しい説明は割愛するが、この結果、この図2の実施形
態によれば、以下の通りの作用効果が得られる。
【0097】すなわち、タップ係数更新器13によるタ
ップ係数の更新処理速度に限定されることなく、図10
で説明したように、トレーニング信号DTの送信期間t
t をデータの変調速度に応じて充分に短縮させることが
でき、データ伝送誤りの増加を伴うことなく、伝送効率
が充分に向上できる上、図1の実施形態と同様に、トレ
ーニング期間Xとデータ期間Yのいずれの期間も短縮さ
れないので、データ伝送効率の低下を伴うことなく、シ
ステム情報を伝送することができ、受信側で送信側の情
報を得ることができる。
【0098】ここで、上記した本発明の実施形態による
効果について列挙すると、以下の通りである。データ伝
送効率の低下を伴うことなく、システム情報を伝送する
ことができるので、送信側のアラーム情報や送信側の各
種モード情報、更には送信側外部からのアラーム信号等
の情報データを容易に受信側に送ることができ、受信側
ではこれを受信することにより、送信側のアラーム状態
やモードなどを遠隔に表示できる。
【0099】また、この結果、送信側のモード情報によ
り、送信側で設定したモードを受信側で知ることができ
るので、それに合わせて受信側のモードを変更して送信
側に追従したモードにすることができ、従って、従来技
術のように、送信側と受信側でそれぞれモードを設定す
る必要がなく、送信側の設定だけで受信側を追従させる
ことができ、受信側の設定を自動的に行うことができ
る。
【0100】更に、情報データを送りながら、それを自
動等化器の等化引き込みにも使用しているので、データ
伝送の効率も従来技術と同じにでき、トレーニング信号
受信終了時での自動等化器の等化誤差量も、従来技術と
同様に小さくでき、データ受信時に正しい受信データを
再生することができる。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、データ伝送効率の低下
と等化特性設定性能の低下を伴うことなく、容易にシス
テム情報の伝送が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動等化回路の一実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】本発明による自動等化回路の他の一実施形態を
示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態における信号の説明図であ
る。
【図4】本発明の実施形態の動作を説明するための特性
図である。
【図5】従来技術による絶対リファレンス方式の自動等
化回路の一例を示すブロック図である。
【図6】自動等化器の一例を示すブロック図である。
【図7】自動等化器の構成要素であるトランスバーサル
フィルタの一例を示すブロック図である。
【図8】自動等化回路で使用する信号の一例を示す説明
図である。
【図9】従来技術による絶対リファレンス方式の自動等
化回路の他の一例を示すブロック図である。
【図10】従来技術による絶対リファレンス方式の自動
等化回路の他の一例の動作を説明するためのタイミング
図である。
【図11】従来技術による判定方式の自動等化回路の一
例を示すブロック図である。
【図12】判定方式による自動等化回路の動作を説明す
るためのコンスタレーション図である。
【符号の説明】
1 アナログBPF(アナログ帯域ろ波器) 2 AGC(自動利得制御部) 3 A/Dコンバータ(アナログ−デジタル変換器) 4 受信電力計算器 5A、5B、192 乗算器 6 位相シフト器 7 正弦波発生器 8A、8B ロールオフフィルタ(ROF) 9、23 自動等化器 10 識別器 11 P/S直列変換器(並列/直列変換器) 12 トレーニング信号同期検出器 13 タップ係数更新器 14 トレーニング信号発生回路 15A、15B、20A、20B、24A、24B、2
5 スイッチ回路 16A、16B、18A、18B 加算器 19(19A〜19D) トランスバーサルフィルタ 21、22 メモリ 26 反転回路 30 トレーニング信号用識別器 31 マッピング回路 32 カウンタ 33A、33B スイッチ回路 191 遅延素子 193 総和器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 哲臣 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 濱住 啓之 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−196927(JP,A) 特開 昭58−182330(JP,A) 特開 昭61−278219(JP,A) 特開 平6−244879(JP,A) 特開 平2−146846(JP,A) 特開 平8−18492(JP,A) 特開 平3−175748(JP,A) 特表 平11−504178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/76 H04B 3/00 H04B 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレーニング信号の比較により等化特性
    を自動的に設定する方式の自動等化回路において、 トレーニング期間の前半では絶対リファレンス方式によ
    り等化特性を自動的に設定し、トレーニング期間の後半
    では判定方式により等化特性を自動的に設定するように
    して、 トレーニング期間の後半で伝送されるトレーニング信号
    にシステム情報を乗せることにより、 送信側から受信側にシステム情報を伝送するように構成
    したことを特徴とする自動等化回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記トレーニング期間の前半では、データ伝送に使用さ
    れるデジタル変調方式と同じ多値数のパターンのトレー
    ニング信号を伝送し、後半では、データ伝送に使用され
    るデジタル変調方式の多値数よりも少ない多値数のパタ
    ーンのトレーニング信号を伝送するように構成されてい
    ることを特徴とする自動等化回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明に置いて、 前記システム情報が、少なくとも送信側のアラーム情報
    を含むことを特徴とする自動等化回路。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発明において、 前記システム情報が少なくとも送信側のモード情報を含
    み、 このモード情報に追従して受信側の動作モードが変更さ
    れるように構成されていることを特徴とする自動等化回
    路。
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