JP4650660B2 - 半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子、太陽電池及びこれらの製造方法 - Google Patents
半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子、太陽電池及びこれらの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4650660B2 JP4650660B2 JP2003426937A JP2003426937A JP4650660B2 JP 4650660 B2 JP4650660 B2 JP 4650660B2 JP 2003426937 A JP2003426937 A JP 2003426937A JP 2003426937 A JP2003426937 A JP 2003426937A JP 4650660 B2 JP4650660 B2 JP 4650660B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aqueous solution
- semiconductor
- mixed aqueous
- weight
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/542—Dye sensitized solar cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Hybrid Cells (AREA)
Description
(1) ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)に、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を溶解してなる半導体電極用混合水溶液(V)であって、前記ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)が、アルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)である、半導体電極用混合水溶液(V)。
(2) 上記(1)記載のペルオキソチタン酸水溶液(I)及びペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)の濃度は0.1〜2.0重量%であり、且つポリエーテル構造を有する有機物質(IV)は、ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)100重量部に対し、0.05〜1.5重量部を溶解してなることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(3) 上記(1)又は(2)に記載の酸化チタン系化合物混合液(III)は、総量が100重量部となるように、0.1〜2.0重量%ペルオキソチタン酸水溶液(I)0〜70重量部と0.1〜2.0重量%ペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)30〜100重量部単独又は両方を混合して得られるものであり。この酸化チタン系化合物混合液(III)中の酸化チタン種の平均粒子径は5〜100nm、アナターゼ結晶子径は1〜20nm、アナターゼ結晶の存在率は30〜100%であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(4) 上記(1)〜(3)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)に溶解されるポリエーテル構造を有する有機物質(IV)の重量平均分子量が100〜50,000であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(5) 上記(1)〜(4)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)に溶解されるポリエーテル構造を有する有機物質(IV)が、ポリエチレンオキサイド重合体変性ポリジメチルシロキサン又はポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体変性ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(6) 上記(1)〜(5)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)100重量部に対し、さらに水(VI)、有機溶媒(VII)又はこれらの混合溶媒(VIII)である溶媒(IX)を0〜15000重量部混合させることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(7) 上記(6)記載の有機溶媒(VII)は、アルコール類である半導体電極用混合水溶液(V)。
(8) 上記(6)又は(7)に記載の溶媒(IX)は、総量が100重量部となるように、水5〜50重量部、エタノール50〜95重量部、イソプロパノール0〜40重量部及びメタノール0〜40重量部を混合して得られる混合溶媒(VIII)であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(9) 上記(6)〜(8)いずれかに記載の溶媒(IX)は、総量が100重量部となるように、沸点が250℃以下の水に可溶な二価のアルコール類(XI)0〜20重量部、沸点が120℃以下の水に可溶な一価のアルコール類(XII)40〜95重量部、ブチルセロソルブ0〜30重量部、水5〜30重量部を混合して得られる混合溶媒(VIII)であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(10) 上記(6)〜(9)いずれかに記載の溶媒(IX)は、総量が100重量部となるように、沸点が250℃以下の水に可溶な二価のアルコール類(XI)5〜40重量部、沸点が120℃以下の水に可溶な一価のアルコール類(XII)30〜90重量部、ブチルセロソルブ0〜30重量部、水5〜30重量部を混合して得られる混合溶媒(VIII)であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(11) 上記(1)〜(10)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)は、貯蔵安定性に優れ、塗布又は含浸作業時に基体への塗れ性に優れ、乾燥も速く、均一な膜が形成されることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(12) 上記(1)〜(11)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を塗布又は含浸後、乾燥してなる膜が、干渉色が少ない、濁りが少なく透明性に優れる、基体との密着性に優れる、耐磨耗性に優れる、硬度が高い性能から選ばれるいずれか一つ若しくは二つ以上の性能を有する膜であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(13) 上記(1)〜(12)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に紫外線をあてた時に発生する電流値(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に同じ紫外線をあてた時に発生する電流値(B)よりも大きいことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(14) 上記(1)〜(13)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に紫外線をあてた時に発生する電圧値(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に同じ紫外線をあてた時に発生する電圧値(B)よりも大きいことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(15) 上記(1)〜(14)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(A)と、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(B)よりも小さいことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(16) 上記(1)〜(15)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(B)との差(A−B)が0.1eV以上であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(17) 上記(1)〜(16)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)は、光増感剤を含むことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
(18) 上記(1)〜(17)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)の製造方法であって、ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)に、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)としてアルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)を溶解する、半導体電極用混合水溶液(V)の製造方法。
(19) 上記(18)記載の半導体電極用混合水溶液(V)の製造方法で作製された半導体電極用混合水溶液(V)を導電性基体の導電性の表面に塗布又は含浸後、乾燥してアルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)を含む半導体膜を形成してなることを特徴とする半導体電極。
(20) 上記(19)記載の半導体電極で用いられる導電性基体が、透明な基体の表面に透明な導電性膜が形成されてなることを特徴とする半導体電極。
(21) 上記(19)又は(20)に記載の半導体電極で用いられる基体が、プラスチック又はゴム製の板又はフィルム又は膜であることを特徴とする半導体電極。
(22) 上記(19)〜(21)いずれかに記載の半導体電極の製造方法であって、半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性の表面に塗布又は含浸後、乾燥してアルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)を含む半導体膜を形成する、半導体電極の製造方法。
(23) 上記(1)〜(17)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性膜の表面に塗布又は含浸後、60℃未満の温度で乾燥して作製する上記(22)記載の半導体電極の製造方法。
(24) 上記(9)〜(17)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性膜の表面に塗布又は含浸後、60〜150℃の温度で10〜600秒乾燥して作製する上記(22)記載の半導体電極の製造方法。
(25) 上記(10)〜(17)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性膜の表面に塗布又は含浸後、150〜250℃の温度で10〜600秒乾燥して作製する上記(22)記載の半導体電極の製造方法。
(26) 上記(22)〜(25)いずれかに記載の半導体電極の製造方法の過程で、上記(1)〜(17)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を乾燥後、さらに紫外線を照射することを特徴とする半導体電極の製造方法。
(27) 上記(22)〜(26)いずれかに記載の製造方法で製造された半導体電極と酸化還元対を有する電解質と対向電極とからなる光電変換素子。
(28) 上記(1)〜(17)いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を導電性基体上に塗布して形成される半導体膜の表面又はこの膜を構成する粒子の表面に光増感剤が着いていることを特徴とする上記(27)記載の光電変換素子。
(29) 上記(27)又は(28)に記載の光電変換素子で用いられる対向電極が、透明な基体の表面に導電性膜が形成されてなることを特徴とする光電変換素子。
(30) 上記(27)〜(29)いずれかに記載の光電変換素子で用いられる対向電極が、プラスチック又はゴム製の板又はフィルム又は膜を基体とすることを特徴とする光電変換素子。
(31) 上記(27)〜(30)いずれかに記載の光電変換素子で用いられる酸化還元対を有する電解質が、透明であることを特徴とする光電変換素子。
(32) 上記(27)〜(31)いずれかに記載の光電変換素子で用いられる光増感剤が、透明であることを特徴とする光電変換素子。
(33) 上記(27)〜(32)いずれかに記載の光電変換素子で用いられる光増感剤が、色素であることを特徴とする光電変換素子。
(34) 上記(27)〜(33)いずれかに記載の光電変換素子の製造方法であって、半導体電極の半導体膜と対向電極で電解質を挟み込む、光電変換素子の製造方法。
(35) 上記(34)記載の製造方法で製造された光電変換素子を用いて作製されることを特徴とする太陽電池。
(36) 光電変換素子は、酸化還元対を有する電解質を封止して用いられることを特徴とする上記(35)記載の太陽電池の製造方法。
チタン化合物(四塩化チタンなどの塩化チタンや硫酸チタン水溶液等)と塩基性溶液(アンモニアや苛性ソーダ等)からオルトチタン酸と呼ばれる含水酸化チタンを得る。次いで、水を用いたデカンテーションによって、アンモニウムイオン及び塩素イオン等の副生成物及び不純物を適宜取除き、沈殿した含水酸化チタンを分離する。この際、イオン交換樹脂を用いて、副生成物及び不純物を適宜取除くこともできる。
本発明に用いるポリエーテル構造を有する有機物質(IV)は、ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)に、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を溶解してなる半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に紫外線をあてた時に発生する電流値(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に同じ紫外線をあてた時に発生する電流値(B)よりも大きくなるものである。
図2に示す光電変換素子は、基体1とその表面に形成された導電性膜2からなる導電性基体3の導電性膜2の表面に塗布又は含浸後、乾燥して半導体膜4を形成してなる半導体電極5の半導体膜4と対向電極7で電解質6を挟み込んだ形態である。
図3に示す光電変換素子は、図2に示す光電変換素子の対向電極7を基体8で補強した形態である。
以下にこれを実施するための最良の形態を詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
室温(25℃)でpH2の0.8重量%の四塩化チタン水溶液1リットルに2.5重量%アンモニア水を滴下しながら4時間反応させると白色の含水酸化チタンの沈殿を得た。これを純水でデカンテーションを10回繰り返すことによって、アンモニウムイオン及び塩素イオン等の副生成物及び不純物を適宜取除き、沈殿した含水酸化チタン(HT−1)を分離した。これに過酸化水素水30重量%溶液を20ミリリットル加えて良くかき混ぜながら反応させ発泡と発熱に注意しつつ液温を15℃に管理し、3時間反応させて、ペルオキソチタン酸イオンとして溶解、あるいは一種のゾル状態の黄褐色の透明粘性液体を得た。さらに、この液体の濃度が、1.0重量%となるように電気伝導率1μs/cm以下の純水(純水は、イオン交換と蒸留を併用した水を意味する。以下同じ。)を加え、ペルオキソチタン酸水溶液(MZ−1)を得た。
ペルオキソチタン酸水溶液(MZ−1)1リットルを20時間静置した後、さらに95℃で16時間加温して、アナターゼ型酸化チタンを含む淡黄色透明〜微濁の液体を作製した。その後、酸化チタン種の濃度が、1.0重量%になるように純水を加え、ペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(NZ−1)を得た。
合成例1で得たペルオキソチタン酸水溶液(MZ-1)20重量部と合成例2で得たペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(NZ-1)80重量部を室温で十分攪拌して、酸化チタン系化合物混合液(MN−1)を得た。酸化チタン系化合物混合液(MN−1)中の酸化チタン種の平均粒子径をベックマン・コールター社製、粒度分布測定装置N4MDを用いて、純水で希釈して測定した結果、46nmであった。
酸化チタン系化合物混合液(MN−1)中の酸化チタンのアナターゼ結晶子径は、酸化チタン系化合物混合液 (MN−1)を常温乾燥して得た酸化チタンを(株)リガク製広角X線回折装置RU−200BHを用いて、X線源Cu、X線出力50kV−150mA、スリット角度0.5deg、スリット幅0.15mmで、走査範囲=2〜90degを0.1deg毎に積算時間10秒で積算測定し得られるアナターゼ結晶の最強線の101面のピークを用いてScherrer法により算出した結果、6.6nmであった。
また、アナターゼ結晶の存在率は、同上のX線回折で得られた回折プロファイルを、ピーク分離処理して得たアナターゼ結晶の回折ピークの積分強度を全体の積分強度で除して算出した結果、83%であった。酸化チタン系化合物混合液(MN−1)のpHをpHメーターで測定したところ8.6であった。酸化チタン系化合物混合液(MN−1)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
エタノール67重量部、電気伝導率1μs/cmの純水25重量部、イソプロパノール8重量部を室温で十分混合して、混合溶媒(D−1)を得た。
エタノール60重量部、イソブタノ―ル15重量部、イソプロパノ―ル5重量部、ブチルセロソルブ5重量部、電気伝導率1μs/cmの純水15重量部を室温で十分混合して、混合溶媒(D−2)を得た。
エチレングリコール30重量部、エタノール27重量部、イソブタノ―ル18重量部、ブチルセロソルブ15重量部、イソプロパノ―ル3重量部、電気伝導率1μs/cmの純水6重量部を室温で十分混合して、混合溶媒(D−3)を得た。
電気伝導率1μs/cmの純水40重量部を100ミリリットルの強化ガラス製ビーカーに入れ、これに乾燥させた赤色ハイビスカスの花びら2重量部を加え、加熱して沸騰させ3分間保持し、室温で冷却した後、標準最大孔径16〜40μmの濾紙で浮遊物を取り除いて、色素(CM−1)を得た。
[(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン)2(イソチオシアナト)ルテニウム(II)]で表されるルテニウム錯体を1x10-4mol/リットルとなるようにエタノールに溶解させ、色素(CM−2)を得た。
厚さ1.1mmのガラス板基体の片面に、インジウムチンオキサイドを1500Å付着させたものを長さ60mm、幅10mmに切出して、ガラス導電性基体として以下の実施例及び比較例に用いた。
「PET導電性基体」
厚さ125μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム基体の片面に、インジウムチンオキサイドを500Å付着させたものを長さ60mm、幅10mmに切出して、PET導電性基体として以下の実施例及び比較例に用いた。
実施例1
配合例1で得た酸化チタン系化合物混合液(MN−1)100重量部に、日本ユニカー(株)製、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、商品名FZ−2161を0.25重量部加え、室温で均一に溶解するまで十分攪拌して、半導体電極用混合水溶液(T1)を得た。半導体電極用混合水溶液(T1)のpHをpHメーターで測定したところ8.7であった。半導体電極用混合水溶液(T1)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
ガラス導電性基体のITO表面に、長さ20mmをマスキングして、長さ40mm、幅10mmの部分に、半導体電極用混合水溶液(T1)を無風状態の23℃の室温で、エアーガン(アネスト岩田社製RG−2、口径0.4mm)を用い、空気圧0.098MPaで、半導体電極用混合水溶液(T1)の付着量が10g/m2となるように、スプレー塗布し、23℃の室温で乾燥させた、この操作を4回繰り返して、半導体電極(E−1)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(T1)をガラス導電性基体のITO表面に10g/m2スプレー塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(T1)の弾きは無く、20分間以内に23℃の室温で乾燥した。
実施例2
実施例1で得た半導体電極用混合水溶液(T1)100重量部に、配合例2で得た混合溶媒(D−1)100重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C1)を得た。半導体電極用混合水溶液(C1)のpHをpHメーターで測定したところ8.4であった。半導体電極用混合水溶液(C1)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
ガラス導電性基体のITO表面に、長さ20mmをマスキングして、長さ40mm、幅10mmの部分に、半導体電極用混合水溶液(C1)を無風状態の23℃の室温で、エアーガン(アネスト岩田社製RG−2、口径0.4mm)を用い、空気圧0.098MPaで、半導体電極用混合水溶液(C1)の付着量が10g/m2となるように、スプレー塗布し、23℃の室温で乾燥させた、この操作を8回繰り返して、半導体電極(E−2)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C1)をガラス導電性基体のITO表面に10g/m2スプレー塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C1)の弾きは無く、10分間以内に23℃の室温で乾燥した。
実施例3
実施例2で得た半導体電極(E−2)を調整例2で得た色素(CM−2)中に浸漬させ、30分間還流させた後、半導体電極(E−2)表面にアセトニトリルを洗浄瓶でかけながら流した。この後、室温で乾燥させて、半導体電極(E−3)を作製した。
実施例4
実施例1で得た半導体電極用混合水溶液(T1)100重量部に、調整例1で得た色素(CM−1)5重量部を、室温で徐々に加え、十分混合した後、さらに配合例2で得た混合溶媒(D−1)95重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C2)を得た。半導体電極用混合水溶液(C2)のpHをpHメーターで測定したところ8.3であった。半導体電極用混合水溶液(C2)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
半導体電極用混合水溶液(C2)をガラス導電性基体のITO表面に、実施例2と全く同様に塗装し、半導体電極(E−4)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C2)をガラス導電性基体のITO表面に10g/m2スプレー塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C2)の弾きは無く、10分間以内に23℃の室温で乾燥した。
実施例5
実施例2で得た半導体電極用混合水溶液(C2)100重量部に、配合例3で得た混合溶媒(D−2)200重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C3)を得た。半導体電極用混合水溶液(C3)のpHをpHメーターで測定したところ8.5であった。半導体電極用混合水溶液(C3)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
PET導電性基体のITO表面に、長さ20mmをマスキングして、長さ40mm、幅10mmの部分に、半導体電極用混合水溶液(C3)をワイヤーバー(バーコーター)#34を用いて1回塗布し、直ちに、80℃に調整した無風状態の恒温層に、基体が水平に保たれるように注意しつつ投入し、1分間保持して、半導体電極(E−5)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C3)をPET導電性基体のITO表面にワイヤーバー(バーコーター)#34で塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C3)の弾きは無く、80℃1分間の保持で完全に乾燥した。
実施例6
実施例2で得た半導体電極用混合水溶液(C1)100重量部に、配合例4で得た混合溶媒(D−3)200重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C3)を得た。半導体電極用混合水溶液(C4)のpHをpHメーターで測定したところ8.8であった。半導体電極用混合水溶液(C4)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
ガラス導電性基体のITO表面に、長さ20mmをマスキングして、長さ40mm、幅10mmの部分に、半導体電極用混合水溶液(C4)をワイヤーバー(バーコーター)#34を用いて1回塗布し、直ちに、200℃に調整した無風状態の恒温層に、基体が水平に保たれるように注意しつつ投入し、1分間保持して、半導体電極(E−6)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C4)をガラス導電性基体のITO表面にワイヤーバー(バーコーター)#34で塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C4)の弾きは無く、200℃1分間の保持で完全に乾燥した。
比較例1
配合例1で得た酸化チタン系化合物混合液(MN−1)をガラス導電性基体のITO表面に、実施例1と全く同様に塗装し、半導体電極(E−7)を作製した。
酸化チタン系化合物混合液(MN−1)をガラス導電性基体のITO表面に10g/m2スプレー塗布した時に、酸化チタン系化合物混合液(MN−1)の弾きが有った。また酸化チタン系化合物混合液(MN−1)は、23℃の室温で乾燥するのに30分以上を要した。
比較例2
配合例1で得た酸化チタン系化合物混合液(MN−1)100重量部に、配合例2で得た混合溶媒(D−1)100重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C5)を得た。半導体電極用混合水溶液(C5)のpHをpHメーターで測定したところ8.3であった。半導体電極用混合水溶液(C5)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
半導体電極用混合水溶液(C5)をガラス導電性基体のITO表面に、実施例2と全く同様に塗装し、半導体電極(E−8)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C5)をガラス導電性基体のITO表面に10g/m2スプレー塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C5)の弾きが有った。また半導体電極用混合水溶液(C5)は、23℃の室温で10分以内に乾燥した。
比較例3
テイカ(株)製、アナターゼ型酸化チタン水懸濁液、商品名TKC−303、100重量部に、配合例3で得た混合溶媒(D−2)200重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C6)を得た。半導体電極用混合水溶液(C6)のpHをpHメーターで測定したところ1.2であった。半導体電極用混合水溶液(C6)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管したところ、1日以内に白色の沈降物の発生が有った。
PET導電性基体のITO表面に、長さ20mmをマスキングして、長さ40mm、幅10mmの部分に、半導体電極用混合水溶液(C6)をワイヤーバー(バーコーター)#34を用いて1回塗布し、直ちに、80℃に調整した無風状態の恒温層に、基体が水平に保たれるように注意しつつ投入し、1分間保持して、半導体電極(E−9)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C6)をPET導電性基体のITO表面にワイヤーバー(バーコーター)#34で塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C6)の弾きが有り、半導体電極用混合水溶液(C6)がPET導電性基体のITO表面の中央部に若干寄る現象が有った。また半導体電極用混合水溶液(C6)は、80℃1分間の保持で完全に乾燥した。
比較例4
配合例1で得た酸化チタン系化合物混合液(MN−1)100重量部に、配合例4で得た混合溶媒(D−3)200重量部を、室温で徐々に加え、十分混合して、半導体電極用混合水溶液(C7)を得た。半導体電極用混合水溶液(C7)のpHをpHメーターで測定したところ8.7であった。半導体電極用混合水溶液(C7)をポリエチレン製の瓶に25℃の恒温層で静置保管しても、5日以上ゲル化等の問題は無かった。
ガラス導電性基体のITO表面に、長さ20mmをマスキングして、長さ40mm、幅10mmの部分に、半導体電極用混合水溶液(C7)をワイヤーバー(バーコーター)#34を用いて1回塗布し、直ちに、200℃に調整した無風状態の恒温層に、基体が水平に保たれるように注意しつつ投入し、1分間保持してして、半導体電極(E−10)を作製した。
半導体電極用混合水溶液(C7)をガラス導電性基体のITO表面にワイヤーバー(バーコーター)#34で塗布した時に、半導体電極用混合水溶液(C4)の弾きが有り、半導体電極用混合水溶液(C6)がPET導電性基体のITO表面の中央部に若干寄る現象が有った。また半導体電極用混合水溶液(C7)は、200℃1分間の保持で完全に乾燥した。
以下に、半導体電極の評価方法を説明する。また夫々の評価結果を表1に示した。
「耐屈曲性(クラックの有無)」
上記、半導体電極(E−5)及び半導体電極(E−9)を半導体電極用混合水溶液塗装部(半導体膜部)の長さ40mmの中心が、半径10mmの型の中心に来るようにして押し当てた後、50倍の光学顕微鏡で半導体膜を観察してクラックの有無があるかを評価した。
「干渉色の有無」
上記、半導体電極(E−1)〜(E−10)の半導体膜部を目視観察して、干渉色(ギラツキ)の有無を評価した。
「透明性」
上記、半導体電極(E−1)〜(E−10)の半導体膜部を室内の蛍光灯に透かして目視観察し、透明性の度合を評価した。
「密着性」
上記、半導体電極(E−1)〜(E−10)の半導体膜をJIS K 5400の碁盤目試験法に準じ、25個の2mm角の切り込みを付けて、セロハンテープを貼り着けた後引き剥がして、半導体膜の残り具合を評価した。
「耐磨耗性」
上記、半導体電極(E−1)〜(E−10)の半導体膜を小津産業(株)製、バインダー無し織布コットン「商品名:ベンコット」(発売元;旭化成工業(株))で摩擦し、目視で剥がれの有無を観察した。
「鉛筆硬度」
上記、半導体電極(E−1)〜(E−10)の半導体膜の鉛筆硬度をJIS K 5400の鉛筆引っかき値に準じて評価した。
上記、金線を半導体電極(E−1)〜(E−10)における半導体電極用混合水溶液塗装時にマスキングして塗装しなかったITO表面に、インジウムを溶かして接着して作用電極とした。石英セルに電解液として入れた0.1モル硫酸ナトリウム水溶液中に、この作用電極の半導体膜部の全部が浸漬し、金線接着部が浸漬しないようにセットした。さらに参照電極として銀/塩化銀電極、対極として白金電極の1部が電解液に浸漬するようにセットし、乾燥窒素ガス導入管を石英セル中の電解液に差し込み、石英セルの開口部にふたをして、乾燥窒素ガスを20分間バブリングさせ溶存酸素を抜いた。作用電極、参照電極、対極は、ポテンシオスタットに接続し電流値を測定するようにした。
また、500Wキセノンランプを光源とした光の波長を変化できるようにをモノクロメーターを通して、石英セル及び電解液を通して半導体電極の半導体膜部に照射できるようにようにセットした。乾燥窒素ガス導入管を電解液の液面から引き上げ、乾燥窒素ガスを気相中に流しながら、波長320nmの照射光を照射し光起電流値を測定した。
光起電流値の測定と全く同様に電流値を測定するようにして、モノクロメーターで500Wキセノンランプの光の波長を500〜200nmに変化させて、半導体電極(E−2)と半導体電極(E−8)の起電流が発生する波長(λ1)を測定した。
得られた波長を、光量子のエネルギーEの数式(3)から求めたバンドギャップ値E(eV)と波長λ1(nm)の関係式(数式(4))に代入した。
厚さ1.1mmのガラス板基体の片面に、白金を10Å真空蒸着させたものを長さ60mm、幅10mmに切出して対向電極とした。また、アセトニトリルにヨウ素0.02mol/リットル、ヨウ化リチウム0.04mol/リットル、tert−ブチルピリジン0.5mol/リットルを溶解した溶液を電解質とした。さらに、直径が15μmのエチレン酢酸ビニル共重合体製のロッドを封止材とした。
上記、半導体電極(E−2)〜(E−4)及び半導体電極(E−8)の半導体電極用混合水溶液を塗装した半導体膜部の長さ方向の両端に封止材を固定し、半導体膜部に電解質を滴下した後、対向電極の白金膜面側を半導体電極の半導体電極用混合水溶液塗装時にマスキングして塗装しなかったITO表面の部分をずらすように被せて、ゼムクリップで軽く固定して光電変換素子を作製した。この半導体電極のITO表面を正極、対向電極の白金膜面を負極として、電圧計をワニ口クリップで挟んで配線し、10Wのブラックライトブルーから1mmの位置(紫外線照度3.4mW/cm2)に光電変換素子の半導体電極のガラス側を近づけて、電圧値を測定した。
上記、ブラックライトブルー光起電圧値と全く同様にして、光電変換素子を作製した。この半導体電極のITO表面を正極、対向電極の白金膜面を負極として、電圧計をワニ口クリップで挟んで配線し、10Wの白色蛍光灯から1mmの位置(紫外線照度0.1mW/cm2以下)に光電変換素子の半導体電極のガラス側を近づけて、電圧値を測定した。
2:導電性膜
3:導電性基体
4:半導体膜
5:半導体電極
6:電解質
7:対向電極
8:基体
9:封止材
10:外部回路
Claims (36)
- ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)に、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を溶解してなる半導体電極用混合水溶液(V)であって、前記ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)が、アルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)である、半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1記載のペルオキソチタン酸水溶液(I)及びペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)の濃度が0.1〜2.0重量%であり、且つポリエーテル構造を有する有機物質(IV)は、ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)100重量部に対し、0.05〜1.5重量部を溶解してなることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1又は2に記載の酸化チタン系化合物混合液(III)は、総量が100重量部となるように、0.1〜2.0重量%ペルオキソチタン酸水溶液(I)0〜70重量部と0.1〜2.0重量%ペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)30〜100重量部単独又は両方を混合して得られるものであり。この酸化チタン系化合物混合液(III)中の酸化チタン種の平均粒子径は5〜100nm、アナターゼ結晶子径は1〜20nm、アナターゼ結晶の存在率は30〜100%であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜3いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)に溶解されるポリエーテル構造を有する有機物質(IV)の重量平均分子量が100〜50,000であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜4いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)に溶解されるポリエーテル構造を有する有機物質(IV)が、ポリエチレンオキサイド重合体変性ポリジメチルシロキサン又はポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体変性ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜5いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)100重量部に対し、さらに水(VI)、有機溶媒(VII)又はこれらの混合溶媒(VIII)である溶媒(IX)を0〜15000重量部混合させることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項6記載の有機溶媒(VII)は、アルコール類である半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項6又は7に記載の溶媒(IX)は、総量が100重量部となるように、水5〜50重量部、エタノール50〜95重量部、イソプロパノール0〜40重量部及びメタノール0〜40重量部を混合して得られる混合溶媒(VIII)であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項6〜8いずれかに記載の溶媒(IX)は、総量が100重量部となるように、沸点が250℃以下の水に可溶な二価のアルコール類(XI)0〜20重量部、沸点が120℃以下の水に可溶な一価のアルコール類(XII)40〜95重量部、ブチルセロソルブ0〜30重量部、水5〜30重量部を混合して得られる混合溶媒(VIII)であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項6〜9いずれかに記載の溶媒(IX)は、総量が100重量部となるように、沸点が250℃以下の水に可溶な二価のアルコール類(XI)5〜40重量部、沸点が120℃以下の水に可溶な一価のアルコール類(XII)30〜90重量部、ブチルセロソルブ0〜30重量部、水5〜30重量部を混合して得られる混合溶媒(VIII)であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜10いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)は、貯蔵安定性に優れ、塗布又は含浸作業時に基体への塗れ性に優れ、乾燥も速く、均一な膜が形成されることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜11いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を塗布又は含浸後、乾燥してなる膜が、干渉色が少ない、濁りが少なく透明性に優れる、基体との密着性に優れる、耐磨耗性に優れる、硬度が高い性能から選ばれるいずれか一つ若しくは二つ以上の性能を有する膜であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜12いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に紫外線をあてた時に発生する電流値(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に同じ紫外線をあてた時に発生する電流値(B)よりも大きいことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜13いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に紫外線をあてた時に発生する電圧値(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜に同じ紫外線をあてた時に発生する電圧値(B)よりも大きいことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜14いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(A)と、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(B)よりも小さいことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜15いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(A)が、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)を含有しない他は、前記で用いた半導体電極用混合水溶液(V)と全く同じ組成を持った液体を前記と同様に基体に塗布又は含浸後、乾燥してなる膜のバンドギャップ(B)との差(A−B)が0.1eV以上であることを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜16いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)は、光増感剤を含むことを特徴とする半導体電極用混合水溶液(V)。
- 請求項1〜17いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)の製造方法であって、ペルオキソチタン酸水溶液(I)単独又はペルオキソチタン酸改質アナターゼ型酸化チタン水系ゾル(II)単独又は両方を混合して得られる酸化チタン系化合物混合液(III)に、ポリエーテル構造を有する有機物質(IV)としてアルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)を溶解する、半導体電極用混合水溶液(V)の製造方法。
- 請求項18記載の半導体電極用混合水溶液(V)の製造方法で作製された半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性の表面に塗布又は含浸後、乾燥してアルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)を含む半導体膜を形成してなることを特徴とする半導体電極。
- 請求項19記載の半導体電極で用いられる導電性基体が、透明な基体の表面に透明な導電性膜が形成されてなることを特徴とする半導体電極。
- 請求項19又は20に記載の半導体電極で用いられる基体が、プラスチック又はゴム製の板又はフィルム又は膜であることを特徴とする半導体電極。
- 請求項19〜21いずれかに記載の半導体電極の製造方法であって、半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性の表面に塗布又は含浸後、乾燥してアルキルシリケート構造とポリアルキレンオキサイド構造とを有する有機物質(IV)を含む半導体膜を形成する、半導体電極の製造方法。
- 請求項1〜17いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性膜の表面に塗布又は含浸後、60℃未満の温度で乾燥して作製する請求項22記載の半導体電極の製造方法。
- 請求項9〜17いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性膜の表面に塗布又は含浸後、60〜150℃の温度で10〜600秒乾燥して作製する請求項22記載の半導体電極の製造方法。
- 請求項10〜17いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を、導電性基体の導電性膜の表面に塗布又は含浸後、150〜250℃の温度で10〜600秒乾燥して作製する請求項22記載の半導体電極の製造方法。
- 請求項22〜25いずれかに記載の半導体電極の製造方法の過程で、請求項1〜17いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を乾燥後、さらに紫外線を照射することを特徴とする半導体電極の製造方法。
- 請求項22〜26いずれかに記載の製造方法で製造された半導体電極と酸化還元対を有する電解質と対向電極とからなる光電変換素子。
- 請求項1〜17いずれかに記載の半導体電極用混合水溶液(V)を導電性基体上に塗布して形成される半導体膜の表面又はこの膜を構成する粒子の表面に光増感剤が着いていることを特徴とする請求項27記載の光電変換素子。
- 請求項27又は28に記載の光電変換素子で用いられる対向電極が、透明な基体の表面に導電性膜が形成されてなることを特徴とする光電変換素子。
- 請求項27〜29いずれかに記載の光電変換素子で用いられる対向電極が、プラスチック又はゴム製の板又はフィルム又は膜を基体とすることを特徴とする光電変換素子。
- 請求項27〜30いずれかに記載の光電変換素子で用いられる酸化還元対を有する電解質が、透明であることを特徴とする光電変換素子。
- 請求項27〜31いずれかに記載の光電変換素子で用いられる光増感剤が、透明であることを特徴とする光電変換素子。
- 請求項27〜32いずれかに記載の光電変換素子で用いられる光増感剤が、色素であることを特徴とする光電変換素子。
- 請求項27〜33いずれかに記載の光電変換素子の製造方法であって、半導体電極の半導体膜と対向電極で電解質を挟み込む、光電変換素子の製造方法。
- 請求項34記載の製造方法で製造された光電変換素子を用いて作製されることを特徴とする太陽電池。
- 光電変換素子は、酸化還元対を有する電解質を封止して用いられることを特徴とする請求項35記載の太陽電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003426937A JP4650660B2 (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子、太陽電池及びこれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003426937A JP4650660B2 (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子、太陽電池及びこれらの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005190676A JP2005190676A (ja) | 2005-07-14 |
JP4650660B2 true JP4650660B2 (ja) | 2011-03-16 |
Family
ID=34786345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003426937A Expired - Fee Related JP4650660B2 (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子、太陽電池及びこれらの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4650660B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007177142A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Furukawa Co Ltd | チタニア膜形成用液体およびその製造方法 |
CN100567379C (zh) * | 2006-11-10 | 2009-12-09 | 中国科学院化学研究所 | 一种增强光电转换效率的有机有序多孔结构薄膜及其制法 |
JP5688871B2 (ja) * | 2007-01-19 | 2015-03-25 | 三菱マテリアル株式会社 | 金属膜形成方法及び該方法により得られる金属膜 |
JP2009096842A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Konica Minolta Holdings Inc | 半導体膜形成用塗布液、それを用いた半導体膜及び色素増感型太陽電池 |
WO2015040738A1 (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-26 | 積水化学工業株式会社 | 色素増感型太陽電池用多孔質膜および色素増感型太陽電池 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000319018A (ja) * | 1999-04-30 | 2000-11-21 | Ricoh Co Ltd | 多孔質酸化チタン薄膜及びそれを用いた光電変換素子 |
JP2002298646A (ja) * | 2001-04-02 | 2002-10-11 | Sony Corp | 半導体微粒子ペースト、半導体膜およびその製造方法と光電変換素子 |
JP2002313444A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-25 | Hitachi Maxell Ltd | 光電変換素子及びその製造方法 |
JP2003297442A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-17 | Tdk Corp | 光電変換用酸化物半導体電極および色素増感型太陽電池 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3952103B2 (ja) * | 1998-05-29 | 2007-08-01 | 触媒化成工業株式会社 | 光電気セルおよび光電気セル用金属酸化物半導体膜の製造方法 |
-
2003
- 2003-12-24 JP JP2003426937A patent/JP4650660B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000319018A (ja) * | 1999-04-30 | 2000-11-21 | Ricoh Co Ltd | 多孔質酸化チタン薄膜及びそれを用いた光電変換素子 |
JP2002298646A (ja) * | 2001-04-02 | 2002-10-11 | Sony Corp | 半導体微粒子ペースト、半導体膜およびその製造方法と光電変換素子 |
JP2002313444A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-25 | Hitachi Maxell Ltd | 光電変換素子及びその製造方法 |
JP2003297442A (ja) * | 2002-03-29 | 2003-10-17 | Tdk Corp | 光電変換用酸化物半導体電極および色素増感型太陽電池 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005190676A (ja) | 2005-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3731752B2 (ja) | 有機化合物 | |
Sang et al. | A novel carboxyethyltin functionalized sandwich-type germanotungstate: synthesis, crystal structure, photosensitivity, and application in dye-sensitized solar cells | |
JP4916683B2 (ja) | 光電気セル | |
TW201210835A (en) | Photoelectric converting device, photoelectrochemical cell, plgment for photoelectric converting device and pigment solution for photoeletric converting device | |
JP2012028302A (ja) | 色素増感型太陽電池およびその製造方法 | |
Grigioni et al. | WO3/BiVO4 photoanodes: facets matching at the heterojunction and BiVO4 layer thickness effects | |
Alkuam et al. | Influence of CdS morphology on the efficiency of dye-sensitized solar cells | |
US8013241B2 (en) | Ionic gel electrolyte, dye-sensitized photoelectric conversion device and solar cell | |
CN102792516A (zh) | 制备光电转换元件的方法、光电转换元件和光电化学电池 | |
JP2006210102A (ja) | 光電変換装置およびそれを用いた光発電装置 | |
JP2012253004A5 (ja) | ||
JP2005085587A (ja) | 電解質組成物およびこれを用いた光電変換素子 | |
JP4650660B2 (ja) | 半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子、太陽電池及びこれらの製造方法 | |
TWI640476B (zh) | Viscous dispersion and its manufacturing method, and porous semiconductor electrode substrate and dye-sensitized solar cell | |
JP2006012490A (ja) | 半導体電極用混合水溶液、半導体電極、光電変換素子及び太陽電池並びにこれらの製造方法 | |
JP2001247314A (ja) | 薄膜形成方法及び光電変換素子 | |
JP5702394B2 (ja) | 電解質組成物用添加剤及びこの添加剤を用いた電解質組成物並びに色素増感太陽電池 | |
JP5396867B2 (ja) | 光電変換素子 | |
JP2002246624A (ja) | 色素増感型太陽電池およびその作製方法 | |
JP2005093944A (ja) | 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池 | |
Jiang et al. | Ozone-Mediated Controllable Hydrolysis for a High-Quality Amorphous NbO x Electron Transport Layer in Efficient Perovskite Solar Cells | |
JP2003282160A (ja) | 酸化チタン製膜方法及び色素増感太陽電池素子 | |
JP2005142011A (ja) | 色素増感型太陽電池の製法 | |
Avilés-Betanzos et al. | Low-Temperature Fabrication of Flexible Dye-Sensitized Solar Cells: Influence of Electrolyte Solution on Performance under Solar and Indoor Illumination | |
JP2010218784A (ja) | 糖類を用いた色素増感太陽電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100610 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100713 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101118 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101201 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |