JP4642956B2 - ベアリングボール、ベアリング、およびベアリングボールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベアリングボール、ベアリング、およびベアリングボールの製造方法に係り、特に耐衝撃性、摺動特性に優れるセラミックス焼結体からなるベアリングボール、これを用いたベアリング、また耐衝撃性、摺動特性に優れるベアリングボールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス焼結体は高温強度、耐摩耗性、耐食性に優れているため様々な場所に応用されている。このなかでも窒化ケイ素をはじめとするセラミックスよりなるものは、特に高温強度、耐摩耗性に優れている。そのため、このようなセラミックス焼結体はベアリング等の強度及び耐摩耗性が要求される部品に用いられている。
【0003】
また、セラミックスは金属に比較して比重が小さく、高速回転する機器に用いるのに適しており、例えばハードディスクドライブの回転体を支持する軸受のベアリングボールのようなものに用いられるようになっている。
【0004】
このようなセラミックス焼結体は通常以下のようにして作製される。
【0005】
まず、原料となる粉末に焼結を促進するためのイットリア、アルミナ等の焼結助剤を添加して調合し、造粒粉を作製する。次に、この造粒粉をプレス加工等により所定の形状の成形体に加工し、脱脂を施した後、さらに焼成を施しセラミックス焼結体を作製する。
【0006】
また、セラミックス焼結体の強度や耐摩耗性を向上させるために、焼結助剤の種類や量を変えて用いたり、プレス加工の方法を変えて成形を行ったり、さらに焼結後、再度HIP処理等を行うことも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ベアリングボールのようなものに用いる場合には、より一層の靭性、強度等が求められている。また、ハードディスクドライブ等には高精度の回転が求められるが、携帯型のコンピュータに用いられるハードディスクドライブには、衝撃がかかることが多く、高精度の回転を維持することが難しく、このようなものに用いられるベアリングボールには、耐衝撃性等も要求される。
【0008】
このため、焼結助剤の種類や量を変えたり、プレス加工の方法を変えて成形を行ったり、さらに焼結後、再度HIP処理等を行ったりしているが、必要十分な特性は得られていない。また、諸特性を向上させるために、特別な装置や方法を用いることは、工程の複雑化につながり、生産性の向上があまり期待できず、比較的簡単な方法で特性の向上が可能な方法が求められている。
【0009】
本発明は上記したような課題を解決するためになされたものであり、耐衝撃性、靭性に優れたベアリングボールの提供を目的としている。また、本発明は前記したような特性に優れたベアリングボールを製造するための方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のベアリングボールは、窒化ケイ素を主成分とするセラミックス焼結体からなるものであって、前記ベアリングボールの表面から半径の2/3以上の領域に設けられる破壊靭性値M 1 が6MPa・m 0.5 以上の外層部と、前記外層部の破壊靭性値M 1 より5〜20%小さい破壊靭性値M 2 を有する内層部とを具備することを特徴とするものである。なお、本願発明で用いる破壊靭性値はK1Cで表される新原法(NIIHARA’S method)ですべて測定されたものである。具体的には、K1C=623.8a0.8/c1.5、a=mean half diagonal value(m)、c=mean half tip-to-tip crack length (μm)で表す。
【0011】
また、前記ベアリングボールの表面部における任意の100μm×100μmの部分に存在する偏析及び気孔の数は5個以下であることが好ましい。
【0012】
本発明のベアリングボールは、例えば電子機器に用いることができる。
【0013】
本発明のベアリングボールの製造方法は、上記した本発明のベアリングボールの製造方法であって、主として窒化ケイ素からなるセラミックス粉末を予備成形する工程と、前記予備成形体に、静水圧加圧を少なくとも2回以上行い成形体を作製する工程と、前記成形体を常圧焼結した後に、HIP処理を行う工程とを具備することを特徴とするものである。
【0014】
前記静水圧加圧において、2回目以降の静水圧加圧は、1回目の静水圧加圧と同じ圧力或いはそれ以上の圧力で行うことが好ましい。また、前記静水圧加圧は、少なくとも80MPaの圧力で行うことが好ましい。
【0015】
前記静水圧成形は、ゴム硬度(Hs)が30以上のゴム型を用い、乾式静水圧成形により行うことが好ましい。より好ましくは、ゴム硬度(Hs)が40以上のゴム型を用いることである。
【0018】
本発明のベアリングボールは、外層部の破壊靭性値M1を、内層部の破壊靭性値M2より高くしたセラミックス焼結体からなるものであり、耐衝撃性等に優れるものである。
【0019】
本発明では、セラミックス焼結体の外層部の破壊靭性値M1 を6MPa・m0.5 以上とし、かつ前記セラミックス焼結体の内層部の破壊靭性値M2 を外層部の破壊靭性値M1 よりも5%以上小さくすることによって、より耐衝撃性等を向上させることができる。
【0020】
また、表面部における任意の100μm×100μmの部分に存在する偏析及び気孔の数を5個以下とすることによって、摺動特性、耐摩耗性等を向上させることができる。
【0021】
このようなセラミックス焼結体の作製に窒化ケイ素を用いることによって、破壊靭性等に優れるセラミックス焼結体とすることができる。
【0022】
上記したセラミックス焼結体を、例えば摺動部材として用いることで、耐衝撃性に優れる摺動部品を作製することができる。
【0023】
また、上記したセラミックス焼結体を、例えばベアリングボールとして用いることで、耐衝撃性、耐摩耗性等に優れ、損傷しにくいベアリングボールを作製することができる。
【0024】
また、本発明のベアリングは、上記ベアリングボールを用いたものであり、耐衝撃性、耐摩耗性に優れるとともに、高精度な回転を行うことができる。
【0025】
上記したベアリングボールの外層部は、表面から半径の2/3以上の範囲までとすることによって、ベアリングボールの耐衝撃性と衝撃吸収性を両立させることができる。
【0026】
このようなベアリングを、電子機器、例えばハードディスクドライブのベアリング部分に用いることによって、ベアリング部分の耐衝撃性を高めるとともに、回転部分の高速化及び安定化を向上させることができる。
【0027】
また、本発明のベアリングボールの製造方法は、予備成形した後、さらに静水圧加圧を少なくとも2回以上施すことによって、セラミックス焼結体の表面部に偏析及び気孔が発生することを抑制し、かつ外層部の破壊靭性値を内層部の破壊靭性値よりも高くすることができる。このような方法により、摺動特性、耐摩耗性及び耐衝撃性に優れたベアリングボールを作製することができる。
【0028】
また、2回目以降の静水圧加圧の圧力を1回目の静水圧加圧と同じ圧力或いはそれ以上の圧力で行うことによって、より一層表面部における偏析及び気孔の発生を抑制し、かつ外層部の破壊靭性値を内層部の破壊靭性値よりも十分に高くすることができ、衝撃吸収能力を向上させることができる。
【0029】
前記静水圧成形の圧力は80MPa以上とすることによって、ベアリングボールを十分に緻密化させることができる。
【0030】
静水圧成形を行う際に、ゴム硬度(Hs)が30以上のゴム型を用い、乾式静水圧成形を行うことで、表面部の偏析及び気孔の発生をより一層抑制するとともに、外層部の破壊靭性値を内層部の破壊靭性値よりも十分に高くすることができ、衝撃吸収能力を向上させることができる。このとき、ゴム型内におけるセラミックス原料粉の体積占有率(%)を50%以上、さらには60〜90%になるようにすることが好ましい。通常は、体積占有率を100%にして成形するが、体積占有率が100%であると2度以上の静水圧成形を行った際に外層内層の靭性値に差がつきにくくなる。一方、体積占有率が50%未満であると成形圧力が伝わりにくくなるので好ましくない。
【0031】
また、成形体の焼成工程において、成形体を常圧焼結した後に、さらにHIP処理を行うことによって、緻密化を促進させ、破壊靭性値等を向上させることができる。
【0032】
また、前記セラミックス粉末として、主として窒化ケイ素からなるものを用いることで、強度、耐摩耗性等に優れたセラミックス焼結体を作製することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0034】
図1は、本発明のセラミックス焼結体の一例であるベアリングボール1を示したものである。
【0035】
本発明のベアリングボール1は、図1に示されるように、外層部2と内層部3とからなる2重構造となっている。ここで、本発明のベアリングボール1は、外層部2の破壊靭性値M1 を内層部3の破壊靭性値M2 よりも高くしたものである。
【0036】
破壊靭性値が異なる2重構造とすることで、破壊靭性値の低い部分で衝撃を吸収するとともに、破壊靭性値の高い部分で衝撃による破壊を抑制することができる。また、外層部2の破壊靭性値1 を内層部3の破壊靭性値M2 よりも高くすることで、外部から加えられた衝撃により全体が破壊するのを抑制し、かつ効率的に衝撃を内層部3に吸収させることができる。
【0037】
このようなセラミックス焼結体においては、外層部2の破壊靭性値M1 を6MPa・m0.5 以上とすることが好ましい。また、内層部3の破壊靭性値M2 を外層部2の破壊靭性値M1 よりも5%以上小さくすることが好ましい。これらによって、通常加えられる衝撃に十分に耐えられるものとすることができる。外層部2の破壊靭性値M1 を6MPa・m0.5 以上としたのは、外層部2の破壊靭性値M1 が6MPa・m0.5 未満であると、外部からの衝撃により破壊又は損傷する恐れがあるからである。また、内層部3の破壊靭性値M2 を外層部2の破壊靭性値M1 よりも5%以上小さくすることとしたのは、外層部2の破壊靭性値M1 と内層部3の破壊靭性値M2 とがほとんど違わない場合、外部から加えられた衝撃が効率的に吸収されないため、セラミックス焼結体自身が破壊され易くなるとともに、相手部材にも損傷を与える場合があるからである。
【0038】
このような内層部3の破壊靭性値M2 は、好ましくは外層部2の破壊靭性値M1 よりも5〜20%小さくすることがより好ましい。内層部3の破壊靭性値M2 を前記範囲内にすることによって、衝撃吸収能力を向上させることができる。ここで、20%以内と規定したのは、これ以上内層部3の破壊靭性値M2 を低くすると、衝撃により破壊しやすくなるなるからである。
【0039】
本発明における外層部の形成範囲は、例えば図1に示すベアリングボールを例にとって説明すると、外層部2の形成範囲は、表面から半径の1/3以上、好ましくは2/3以上の範囲にまで、設けることが好ましい。つまり、外層部2の半径をRとし、外層部2の厚さをTとした場合、外層部2の厚さTは
T≧(1/3)・R
好ましくは
T≧(2/3)・R
とすることがよい。また、内層部3は、上記外層部2の内側全体に設けられることが好ましい。従って、上記外層部の形成範囲との関係より、内層部の形成範囲は、内層部の半径をrとすると、
r ≦ (2/3)・R
好ましくは
r ≦ (1/3)・R
とすることがよい。
【0040】
このような形成範囲とすることによって、外部からの衝撃により外層部2が破壊されるのを抑制し、さらに内層部3で前記衝撃を効率的に吸収することができる。つまり、外層部2及び内層部3の形成範囲を上記のような範囲とすることによって、破壊抑制効果と衝撃吸収効果とを両立させることができる。
【0041】
以上、ベアリングボールにおける外層部及び内層部の最適な形成範囲について述べたが、本発明のセラミックス焼結体は、ベアリングボール以外のセラミックス焼結体にも適用することができる。他の焼結体、例えば板状のセラミックス焼結体については、衝撃が加えられる方向の厚さをWとし、外層部の厚さをTとすると、以下の式で示される範囲の外層部を設けることが好ましく、また外層部、内層部の破壊靭性値に関しては、上記ベアリングボールの外層部及び内層部の破壊靭性値を適用することが好ましい。
【0042】
(1/6)W ≦ T ≦ (1/3)W
また、本発明のセラミックス焼結体は、表面部4の任意の100μm×100μmにおける偏析及び気孔の数を5個以下とすることが好ましい。このようにすることで、摺動特性を向上させ、かつ摩耗を抑制させることができる。従って、ベアリングボール等に適用した場合、より高回転させることができ、かつ長期間使用することが可能となる。
【0043】
このようなセラミックス焼結体は、窒化ケイ素、サイアロン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等からなるものであることが好ましい。また、本発明のセラミックス焼結体を摺動部材として用いる場合には、窒化ケイ素、サイアロン、酸化ジルコニウム等からなるものであることが好ましい。
【0044】
特に、窒化ケイ素は強度、耐靭性等に優れているため本発明のセラミックス焼結体を構成するものとして適している。窒化ケイ素を用いる場合には、焼結助剤を20重量%以下含むものであることが好ましく、より好ましくは希土類化合物10重量%以下、酸化アルミニウム6重量%以下、窒化アルミニウム5重量%以下であるものがよい。
【0045】
本発明のセラミックス焼結体は、特にベアリングボールとして用いると、その効果が発揮されるものである。次に、本発明のベアリングボールを使用したベアリングについて、一例を挙げて説明する。
【0046】
図2は、本発明のベアリングボールを玉軸受に使用した一例を示したものである。本発明のベアリングは、軸受ケース5の両側面6、7でベアリング1を案内する。軸受ケース5の両側面6、7は、例えば圧縮変形する等して内周に凸部を設けて、ベアリング1が脱離しないようにしてもよい。また、ベアリング1は、軸8の円周部と接触している。このようなベアリングに、本発明のベアリングボール1を用いることによって、軸8からの衝撃をベアリングボール1が吸収するため、軸8を安定して回転させることができる。また、ベアリングボール1自身が衝撃を吸収し、かつ摺動性に優れているため、軸8を傷をつけたり、摩耗させることが少なくなり、長期間安定して使用することができる。以上、ベアリングとして、玉軸受について説明したが、本発明のベアリングは玉軸受に限定されることはなく、他の軸受でも効果を有するものである。
【0047】
次に、前記した本発明のベアリングを、ハードディスクドライブ等の高速回転する機構を有する電子機器に用いた場合について、一例を挙げて説明する。
【0048】
図3は、本発明のセラミックス焼結体からなるベアリングボールをハードディスクドライブのベアリング部分に用いた場合を示したものである。ハードディスクドライブの台9の中央部には軸10が固定されており、さらに軸10から一定の距離をおいてステータ11が複数固定されている。また、回転体12は外筒部及び内筒部を有しており、外筒部内側にはマグネット13が配置され、内筒部には、ベアリングボール1を介して軸10が嵌め込まれている。回転体12はマグネット13とステータ11との磁気的作用により、軸10を中心として自由に回転することができる。
【0049】
このようなハードディスクドライブのベアリングボールに本発明のセラミックス焼結体を用いることによって、ハードディスクドライブに衝撃が加えられても、ベアリングボールが衝撃を吸収するため、精度の高い回転を維持することができる。また、ベアリングボールが衝撃を吸収するため、ベアリングボール自身の破損を抑制するとともに、相手部材である軸等を損傷することも抑制することができ、信頼性を向上させることができる。さらに、本発明のセラミックス焼結体は、摺動特性及び耐摩耗性に優れているため、ハードディスク等の高速化に寄与することができる。
【0050】
なお、本発明のセラミックス焼結体は、ベアリングボールに限られるものではなく、他の摺動部材等に対しても適用可能なものである。また、本発明のベアリングボール、ベアリングは、ハードディスクドライブに限定されるものではなく、他の機器においても使用が可能である。
【0051】
次に本発明のセラミックス焼結体の製造方法について説明する。
【0052】
本発明のセラミックス焼結体の作製においては、例えば窒化ケイ素、サイアロン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化アルミニウム等のセラミックス粉末を用いることができる。例えば、摺動部材を作製する場合には、前記したもののうち、窒化ケイ素、サイアロン、酸化ジルコニウムを用いることが好ましい。また、窒化ケイ素を用いる際には、焼結助剤を20重量%以下の範囲で加えることが好ましく、このようなものとしては、例えば希土類化合物10重量%以下、酸化アルミニウム6重量%以下、窒化アルミニウム5重量%以下加えるものであることが好ましい。
【0053】
また、このような粉末は、平均粒径100μm以下の造粒粉とすることが好ましい。このようにすることによって焼成した後のセラミックス焼結体における偏析や気孔の発生を抑制することができる。より好ましくは平均粒径が60μm以下の造粒粉を用いることがよい。なお、造粒紛の平均粒径の最小値は特に限定されるものではないが、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μm以上である。造粒紛の平均粒径が10μm未満であると、パッキング性が悪くなり、焼結体の気孔の数が増える等の弊害がある。
【0054】
このような粉末は、金型プレス等により圧力を加え予備成形体とする。さらに、この予備成形体に静水圧成形を行い成形体を作製する。
【0055】
静水圧成形の様子を、ベアリングボールの場合について図4を参照して説明する。静水圧成形は、例えば、ベアリングボール形状の予備成形体14を静水圧成形用のゴム型15、16に挿入して、乾式静水圧成形等により断続的に2回以上加圧することにより行われる。静水圧成形を断続的に2回以上行うことによって、外層部と内層部とを有し、外層部の破壊靭性値と内層部の破壊靭性値が異なるセラミックス焼結体を作製することが可能となる。また、表面部の偏析や気孔の発生も抑制することが可能となる。
【0056】
このような静水圧成形の圧力は80MPa以上であることが好ましく、また後に行う静水圧成形の圧力を先に行った静水圧成形の圧力と同等或いはそれ以上で行うことが好ましい。また、静水圧成形に用いられるゴム型は、ゴム硬度(Hs)が30以上のゴム型を用い、乾式静水圧成形により行われることが好ましい。より好ましくはゴム硬度(Hs)が40以上のゴム型を用いることがよい。このようなゴム型を用いることによって、より一層外層部の破壊靭性値と内層部の破壊靭性値が異なるセラミックス焼結体を作製することが可能となる。なお、ここでいうゴム硬度は、JIS K6253に基づくものである。このとき、ゴム型内におけるセラミックス原料紛の体積占有率を50%以上、好ましくは50〜90%にすることにより、外層と内層の破壊靭性値が異なるセラミックス焼結体を得やすくなる。
【0057】
さらに、このようにして得られた成形体を焼成することによって、本発明のセラミックス焼結体を得ることができる。焼成は好ましくは、常圧焼結を行った後、HIP処理することがよい。このようにすることで、セラミックス焼結体の破壊靭性値を向上させ、表面部の偏析及び気孔の発生を抑制することができる。
【0058】
【実施例】
次に本発明のセラミックス焼結体について、実施例を参照して説明する。
【0059】
実施例1〜7、比較例1、2
窒化ケイ素90重量%、酸化イットリウム5重量%、酸化アルミニウム3重量%、及び窒化アルミニウム2重量%からなる粉末を混合し、平均粒径60μmに造粒した後、金型を用いて予備成形を行った。さらに、この予備成形体に静水圧成形を行った。静水圧成形は合計2回行い、各回の静水圧成形における圧力は表1に示すようにして行った(実施例1〜7)。この際、ゴム型中に原料が占める占有率は表1に示すとおりである。
【0060】
また、前記組成と同一の粉末を用い、混合造粒を施した後、金型を用いて予備成形を行った。さらに、この予備成形体に表1に示す圧力で静水圧成形を1回のみ行った(比較例1、2)。この際、ゴム型中に原料が占める占有率は表1に示すとおりである。
【0061】
これら実施例1〜7及び比較例1、2の静水圧成形が施された成形体を1700℃、4時間で常圧焼結を行い、続けて1700℃、1時間のHIP処理を行いベアリングボール(直径2mm、表面粗さグレード3)を作製した。さらに、これらのベアリングボールの外層部及び内層部の破壊靭性値の測定を行った、その結果を表1に示す。なお、破壊靭性値の測定は、図5(a)に示すように、作製したベアリングボール1の周囲を、フェノール樹脂17で固めた後、図5(b)に示すように、ベアリングボール1の半径の2/3の部分まで研磨して破壊靭性値を測定し、これを外層部の破壊靭性値とした。さらに、図5(c)に示すように、ベアリングボール1の中心部まで研磨を行い破壊靭性値を測定し、これを内層部の破壊靭性値とした。
【0062】
【表1】
【0063】
静水圧成形を2回行った本発明の実施例は、いずれも内層部より外層部の破壊靭性値が大きくなり、その差も比較例に比べて大きくなることがわかった。また、2回目の静水圧成形の圧力を、1回目の静水圧成形の圧力よりも高くしたものは、外層部及び内層部の破壊靭性値を大きく向上させることができることがわかった。さらに、ゴム型に占める粉末の割合を高くすることによって、外層部及び内層部の破壊靭性値を向上させられることがわかった。
【0064】
以上、実施例1〜7及び比較例1、2の結果より、予備成形体の作製後に静水圧成形を複数回行うことによって、破壊靭性値を向上させるとともに、外層部と内層部の破壊靭性値に差を設けることができることが確認された。
【0065】
実施例7〜10、比較例3、4
窒化ケイ素90重量%、酸化イットリウム5重量%、酸化アルミニウム3重量%、及び窒化アルミニウム2重量%からなる粉末を混合し、造粒を施した後、金型を用いて予備成形を行った。さらに、この予備成形体に、ゴム型を用いて静水圧成形を2回行った。この静水圧成形が施された成形体を1700℃、4時間で常圧焼結を行い、続けて1700℃、1時間のHIP処理を行い、外層部の破壊靭性値が異なる直径2mmのベアリングボール(表面粗さグレード3)を作製した(実施例7〜10)。実施例7〜10の外層部の破壊靭性値の調整は、ゴム型における粉末の占有比率60〜90%を変化させて行った。
【0066】
また、比較のために、静水圧成形を1回のみ行ったもの(比較例3)、及び常圧焼結のみでHIP処理を行わなかったもの(比較例4)を作製した。なお、比較例3及び4において、他の工程は実施例7〜10と同じとした。
【0067】
これら実施例7〜10及び比較例3、4の各ベアリングボールについて、図5(a)に示すようにフェノール樹脂で外周を覆い、図5(b)に示されるように半径の2/3の部分まで研磨或いは切断し、その研磨面を金属顕微鏡により200倍に拡大し、偏析及び気孔の数を測定した。なお、偏析及び気孔の数は、実質的な面積が100μm×100μmである任意の3個所を測定し、それらを平均することによって得た。
【0068】
【表2】
【0069】
表2からわかるように、本発明のように静水圧成形を2回行ったものは、偏析及び気孔の総数が100μm×100μmの面積中に5個以下となっており、特に破壊靭性値が6.5MPa・m0.5 以上のものでは、偏析及び気孔はほぼなくなることがわかる。
【0070】
また、焼結時にHIP処理を行わないもの(比較例4)は、破壊靭性が低く、偏析及び気孔の数も多くなることがわかった。これは成形及び常圧焼結だけでは、図6に示されるような造粒粉の粒界中に存在する偏析及び気孔が除去されないためであると推測される。従って、本実施例のように少なくとも2回の静水圧成形を行うことによって造粒粉の粒界中に存在する偏析及び気孔を除去し、さらにHIP処理を行うことによって、偏析及び気孔部に液層を適切に充填し、それにより実質的に焼結体中の偏析及び気孔をなくすことが可能となると考えられる。
【0071】
このような偏析及び気孔のないベアリングボールは摺動特性に優れており、かつ各ベアリングボールにおける耐摩耗性、寿命等のばらつきも少なくすることができる。
【0072】
実施例11〜15、比較例5〜7
本発明のセラミックス焼結体と従来のセラミックス焼結体について、衝撃吸収能力等の比較を行った。
【0073】
セラミックス焼結体の作製は、次のようにして行った。窒化ケイ素90重量%、酸化イットリウム5重量%、酸化アルミニウム3重量%、及び窒化アルミニウム2重量%からなる粉末を混合し、造粒を施した後、金型を用いて予備成形を行った。さらに、この予備成形体に、ゴム型を用いて静水圧成形を複数回行った。この静水圧成形が施された成形体を1700℃、4時間で常圧焼結を行い、続けて1700℃、1時間のHIP処理を行い、外層部と内層部の破壊靭性値が異なる直径2mmのベアリングボール(表面粗さグレード3)を作製した(実施例11〜15)。各実施例の詳細な条件については、表3に示す。なお、造粒紛の平均粒径は実施例11が10μm、実施例12が20μm、実施例13と14が60μm、実施例15が100μmとした。
【0074】
また、比較のために、同様の材料を用いて、静水圧成形を1回のみ行ったもの(比較例5)、静水圧成形を1回のみ行い、その後HIP処理をしたもの(比較例6、7)を作製した。なお、焼結条件、HIP処理の条件は上記実施例と同じとした。これら実施例及び比較例の、外層部及び内層部の破壊靭性値を合わせて表3に示す。なお、比較例5乃至7の造粒紛の平均粒径はいずれも60μmとした。
【0075】
【表3】
【0076】
さらに、これらのものを用いて、衝撃吸収能力及び耐破壊性を測定した。その結果を表4に示す。なお、衝撃吸収能力及び耐破壊性の測定は、図7に示されるような装置を用いて行った。
【0077】
測定は、各実施例及び比較例のベアリングボールを台座上に1個載置し、圧力荷重部を圧砕値比荷重1300N/mm2 、クロスヘッドスピード5mm/minで圧砕した場合の各ベアリングボールの破壊の有無を測定することにより行った。
【0078】
このような破壊試験を各実施例及び比較例につきそれぞれ100個行った。このとき1個でも破壊が認められた場合は破壊「有」と表記した。
【0079】
【表4】
【0080】
また、2度の静水圧成形を行わない以外は、相違点の無い比較例7と実施例14のベアリングボールを用い耐磨耗試験として電子機器であるハードディスク用軸受に適用し、連続200時間稼動させたところ比較例7の方がベアリングボールの表面の磨耗が激しいことが分かった。これは表面の偏析及び気孔量の差、並びに靭性値の差であると思われる。
【0081】
このように、本発明の実施例においては、2層構造とすることで極めて衝撃吸収能力を高くできることがわかった。また、本発明の実施例では、表面部の任意の100×100μmにおける偏析及び気孔を5個以下とすることで、耐磨耗性も向上させられることがわかった。また、衝撃吸収能力が高いため破壊に対する抵抗力も高いことがわかった。特に、1回目の静水圧成形の圧力よりも、2回目の静水圧成形の圧力を高くすることによって、衝撃吸収能力及び耐破壊性を向上させられることがわかった。
【0082】
【発明の効果】
セラミックス焼結体を2つの破壊靭性値をもつ2重構造とし、かつ外層部の破壊靭性値を内層部の破壊靭性値よりも高くすることによって、外部から加えられた衝撃を効率的に吸収し、かつ衝撃による破壊を抑制することが可能となる。
【0083】
また、セラミックス焼結体の表面部の偏析及び気孔を少なくすることによって摺動特性、耐摩耗性、寿命等を向上させることができる。
【0084】
従って、本発明のセラミックス焼結体を、例えばベアリングボールとして用いた場合には、外部からの衝撃による回転の精度悪化及び破壊を抑制するとともに、優れた摺動特性、耐摩耗性等により高回転化、長寿命化が可能となる。
【0085】
また、本発明のセラミックス焼結体の製造方法を用いることによって、上記したような優れた特性を持つセラミックス焼結体を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のベアリングボールの一例を示した断面図。
【図2】 本発明のベアリングの一例を示した断面図。
【図3】 本発明のセラミックス焼結体を電子機器に用いた一例を示した断面図。
【図4】 本発明のセラミックス焼結体の作製方法の一例を示した断面図。
【図5】 破壊靭性値の測定方法の一例を示した断面図。
【図6】 造粒粉中の偏析を示す図。
【図7】 破壊試験に用いた装置を示す図。
【符号の説明】
1……ベアリングボール
2……外層部
3……内層部
4……表面部
15……ゴム型
16……ゴム型
Claims (8)
- 窒化ケイ素を主成分とするセラミックス焼結体からなるベアリングボールであって、
前記ベアリングボールの表面から半径の2/3以上の領域に設けられる破壊靭性値M1が6MPa・m0.5以上の外層部と、前記外層部の破壊靭性値M1より5〜20%小さい破壊靭性値M2を有する内層部とを具備することを特徴とするベアリングボール。 - 前記ベアリングボールの表面部における任意の100μm×100μmの部分に存在する偏析及び気孔の数が5個以下であることを特徴とする請求項1記載のベアリングボール。
- 請求項1又は2記載のベアリングボールを具備することを特徴とするベアリング。
- 電子機器用であることを特徴とする請求項3記載のベアリング。
- 請求項1又は2記載のベアリングボールの製造方法であって、
主として窒化ケイ素からなるセラミックス粉末を予備成形する工程と、
前記セラミックス粉末の予備成形体に、静水圧加圧を少なくとも2回以上施して、成形体を作製する工程と、
前記成形体を常圧焼結した後に、HIP処理を行う工程と
を具備することを特徴とするベアリングボールの製造方法。 - 前記静水圧加圧工程において、2回目以降の静水圧加圧は、1回目の静水圧加圧と同じ圧力或いはそれ以上の圧力で行うことを特徴とする請求項5記載のベアリングボールの製造方法。
- 前記静水圧加圧は、80MPa以上の圧力で行うことを特徴とする請求項5又は6記載のベアリングボールの製造方法。
- 前記静水圧成形は、ゴム硬度(Hs)が30以上のゴム型を用い、乾式静水圧成形により行ったことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載のベアリングボールの製造方法。
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