JP4642635B2 - 高濃度有機性廃液の処理方法及び装置 - Google Patents

高濃度有機性廃液の処理方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液を浄化する方法及び装置に関し、廃液に含まれる浮遊物質の沈降性を改良することによって凝集剤使用量を低減させ、ランニングコストを削減するとともに、高効率にリン資源を回収し、高濃度のアンモニア性窒素を低コストで容易に高除去率で除去する有機性廃液の処理方法及び装置に関する。
今日、高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液を処理する方法として、廃液を脱水し焼却して処分する方法、廃液を嫌気性消化処理させた後脱水し、更に乾燥、焼却、溶融などを行って処分する方法がある。これらの廃液は固形物濃度が30000〜50000mg/Lある上に脱水性が良くない為、脱水に際しては多量の凝集剤を添加している。従来、高濃度の浮遊物質の沈降性を良くする方法としてはポリマー添加の他に、熱処理、繊維質添加、生物処理などが検討されてきた。中でも生物処理によって高濃度の浮遊物質を活性汚泥化し改質する方法は、薬品などの添加が不必要であり、ランニングコストの大幅な削減が見込まれる。
また、高濃度の浮遊物質を嫌気性処理する場合、排出される分離液(脱水分離液)は、高濃度の窒素(およそ500〜3000mg/L)、リン(およそ100〜600mg/L)を含んでいる。汚水中に含まれる窒素、リンは、河川、海洋、貯水池などにおける富栄養化問題の原因物質であり、汚水処理工程で効率的に除去されることが望まれる。
リンを含有する汚水からリンを除去する方法としては、生物学的除去方法、凝集沈殿方法、晶析法、吸着法など様々開発されてきた。各処理方法にメリット、デメリットがあるが、晶析法は、基本的に汚泥発生がなく、除去したリンの再利用がしやすく、しかも安定した状態で除去(回収)できる。晶析法は、液中のリンをヒドロキシアパタイトとして回収するHAP法、リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として回収するMAP法が開発されてきた。高濃度のアンモニア性窒素とリンを含有する汚水、特に液中に炭酸成分を含む汚水からリンを除去しようとするならば、MAP法又はMAP法とHAP法を組み合わせた方法が適している。MAP法は、液中のアンモニウムイオン、リン酸イオン、マグネシウムイオン、水酸基が式(1)のような形態で反応し、MAPが生成される。生成したMAPは緩効性肥料(苦土リン安系)として再利用可能である。
Mg2++NH +HPO 2−+OH+6HO →
MgNHPO・6HO(MAP)+HO ・・・(1)
MAPを生成させるためには、リン、アンモニア、マグネシウム、水酸基の各モル濃度を掛け合わせた濃度(イオン積という。[HPO 2−][NH ][Mg2+][OH];[ ]内の単位はmol/リットル)が、MAPの溶解度積以上となるように操作する。すなわち、処理水中のリン濃度を決定するのは、処理水中のpH、アンモニア性窒素濃度、マグネシウム濃度である。
一方、汚水から窒素を除去する方法としては生物学的方法が多く用いられている。一般に、汚水中のアンモニア性窒素は硝化工程と脱窒工程によって窒素ガスまで分解する。具体的には、硝化工程では、アンモニア性窒素は好気条件下で独立栄養性細菌であるアンモニア酸化細菌によって亜硝酸性窒素に酸化され、この亜硝酸性窒素が同じく独立栄養性細菌である亜硝酸酸化細菌によって硝酸性窒素まで酸化される。脱窒工程では、従属栄養性、または独立栄養性の細菌である脱窒菌が、生成した亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素を嫌気性条件下で有機物或いは無機物を電子供与体として窒素ガスまで分解する。独立栄養性の脱窒菌が電子供与体とする無機物としては水素、硫黄などの他に、近年、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体として両者を反応させ、窒素ガスを生成することができる独立栄養性の微生物群を利用した新しい処理技術の開発が進められている。この方法によると硝化工程でアンモニア性窒素を全て亜硝酸及び/又は硝酸に硝化する必要が無く、有機物の不足した廃液でも有機物の添加を行わずに脱窒処理することが可能である。この独立栄養性脱窒反応は「非特許文献1」に報告されているようにアンモニア性窒素:亜硝酸性窒素=1:1.3(モル比)で反応する。
Strous M.et al.,Appl.Microbiol.Biotechnol.,50,pp.589〜596(1998)
本発明の課題は、高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液から浮遊物質を除去する際に要する薬品の注入量を低減し、ランニングコストを削減するとともに、処理に要する期間を短縮させ、高効率にリン資源を回収し、高濃度のアンモニア性窒素を低コストで容易に高除去率で除去することの出来る高濃度浮遊物質含有有機性廃液の処理方法及び処理装置を提供することにある。なお、高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液とは、浮遊物質濃度が10000mg/L以上、50000mg/L以下の有機性廃液を指す。
本発明は、以下の手段を用いることによって、上記の課題を解決することができた。
(1)SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理方法において、該廃液を嫌気性処理する工程と、嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して好気性処理を行う好気性処理工程と、好気性処理工程流出液を固液分離する固液分離工程と、該固液分離工程流出液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化工程と、該亜硝酸化工程の流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒素工程と、該脱窒素工程流出液に含まれるリンを除去する脱リン工程を有し、脱リン工程流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理工程又は前記好気性処理工程に返流することを特徴とする高濃度有機性廃液の処理方法。
(2)SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理方法において、該廃液を嫌気性処理する工程と、前記嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して前記嫌気性処理液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化工程と、前記亜硝酸化工程流出液を固液分離する固液分離工程と、前記固液分離工程流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒素工程と、前記脱窒素工程流出液に含まれるリンを除去する脱リン工程を有し、脱リン工程流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理工程又は前記亜硝酸化工程に返流することを特徴とする高濃度有機性廃液の処理方法。
(3)前記亜硝酸化工程或いは固液分離工程において膜分離により得られた処理水を、脱窒工程に供給することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
(4)前記亜硝酸化工程において担体に付着させた独立栄養性硝化菌によってアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に変換することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
(5)前記脱窒工程において独立栄養性脱窒菌を無機粒状担体に担持させることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
(6)前記脱リン工程におけるリン除去は、リン酸マグネシウムアンモニウムの結晶生成によって行われ、脱リン装置がリン酸マグネシウムアンモニウムの結晶を生成する反応部と生成したリン酸マグネシウムアンモニウムを液中から分離する固液分離部からなり、反応部のpHを7.5〜9.5に調整することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
(7)前記脱リン工程流出液の前記嫌気性処理工程への返流比が嫌気性処理工程のpH 及びアンモニア性窒素濃度を測定し、測定結果により遊離のアンモニア濃度を算出し、設定濃度以下となるように返流量を制御することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
(8)前記亜硝酸化工程での亜硝酸への変換率が該工程への流入液中のアンモニア性窒素濃度及びリン濃度により制御されることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
(9)SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理装置において、該廃液を嫌気性処理する嫌気性処理装置と、嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して好気性処理を行う好気性処理装置と、好気性処理工程流出液を固液分離する固液分離装置と、該固液分離工程流出液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化装置と、亜硝酸化工程の流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒装置と、脱窒装置流出液に含まれるリンを除去する脱リン装置を有し、脱リン装置流出水の少なくとも一部を該嫌気性処理装置に返流する手段を備えたことを特徴とする高濃度有機性廃液の処理装置。
(10)SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理装置において、該廃液を嫌気性処理する嫌気性処理装置と、前記嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して前記嫌気性処理液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化装置と、前記亜硝酸化装置流出液を固液分離する固液分離装置と、前記固液分離装置流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒装置と、前記脱窒装置流出液に含まれるリンを除去する脱リン装置を有し、脱リン装置流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理装置に返流する手段を備えたことを特徴とする高濃度有機性廃液の処理装置。
本発明によれば、高濃度浮遊物質含有有機性廃液の処理方法および装置において、SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液の浮遊物質の沈降性を改良することにより脱水に使用するポリマー量を削減し、ランニングコストを著しく低下させると同時に、処理に要する期間を短縮させ、高効率にリン資源を回収し、高濃度のアンモニア性窒素を低コストで容易に高除去率で除去することができた。
本発明の対象となる有機性廃液は、高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液であり、有機物、炭酸塩、亜硝酸性窒素、その他の物質を含んでいても良い。対象廃液は畜糞などが挙げられる。本発明では浮遊物質濃度が10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度の浮遊物質を含有する有機性廃液を処理することができる。
本発明の高濃度浮遊物質含有有機性廃液の処理は、前記廃液を嫌気性処理する工程と、前記嫌気性処理液を好気性生物反応槽に導入して好気性処理を行う好気性処理工程と、前記好気性処理工程流出液を固液分離する固液分離工程と、前記固液分離工程流出液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化工程と、前記亜硝酸化工程の流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒素工程と、前記脱窒素工程流出液に含まれるリンを除去する脱リン工程を有し、脱リン工程流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理工程に返流することを特徴とし、物理化学的手法と生物学的手法を用いることにより、より効果的な処理を可能にした方法及び装置である。なお、好気性処理工程と亜硝酸化工程を1つの工程とし、BOD除去と亜硝酸化を同一槽で行った上で固液分離することも可能である。
高濃度の浮遊物質を含有した有機性廃液はまず、嫌気性処理工程に流入する。嫌気性処理工程では生物分解が容易な有機物の多くがメタンガスに変換され除去される。嫌気性処理工程の水温は25〜60℃、好ましくは30〜40℃或いは50〜60℃で運転されるのが望ましい。なお、有機物のメタンガスへの変換と同時に生物分解された有機物からアンモニア性窒素及びリンが溶出する為、本工程にマグネシウムイオンあるいはマグネシウム化合物を添加し、必要があればpHを7.5〜8.5に調整することによってMAPを生成させ、付設させたMAP回収工程でリンを回収することが可能である。
嫌気性処理工程を流出した廃液は、有機物濃度は減少したものの浮遊物質濃度は未だ高いままである。この廃液は次に好気性処理工程に流入し、活性汚泥存在下で好気性条件での生物学的処理が行われる。ここで行われる生物学的処理ではBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上、好ましくは0.1〜0.2kg−BOD/kg−SS/dとするのが望ましい。この処理によって流入した浮遊物質は改質され活性汚泥化し、フロックを形成する。これにより汚泥の沈降性が改良され次の固液分離工程での浮遊物質の分離が容易になる。好気性処理工程は水温10〜40℃、好ましくは20〜35℃で運転するのが望ましい。
なお、嫌気性処理工程及び/または好気性処理工程にはMAPの回収工程を併設させることが出来る。回収手段としては液体サイクロン等の装置が採用できる。
好気性処理工程で沈降性が改良された好気性処理工程流出液は固液分離工程に流入し、SS成分と分離液に分離される。固液分離手段としては沈澱池、膜分離装置、ダイナミックろ過装置、脱水機が採用できる。SS成分の脱水に際しては凝集剤の添加を要するが、先に示したようにSSは好気性処理によりフロック状になっている為、沈降性が改善されており、生物処理を行わなかった場合と比較して凝集剤の添加量は削減される。なお、凝集剤としては無機凝集剤、有機凝集剤ともに使用でき、脱水機は既存の装置の種別を問わない。
また、固液分離工程で分離された分離液は窒素及びリン濃度が高く、窒素を通常の生物学的硝化脱窒法で除去するには有機物濃度が低いので、以下に示す方法によって、窒素及びリンを除去することが可能である。
まず、固液分離工程で分離された分離液は亜硝酸化工程に流入し、活性汚泥中に存在する独立栄養性硝化菌及び/又は担体に付着させた独立栄養性硝化菌によってアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に変換する。BODが残存している場合には亜硝酸化に先立ってBOD酸化反応が生じる。活性汚泥のみで処理を行う方法を取る際、亜硝酸化工程流入水にBODが残存している場合にはBOD酸化細菌の増殖速度がアンモニア酸化菌の増殖速度よりも速いので、アンモニア酸化菌が槽内に十分保持される汚泥滞留時間に設定することも重要である。これは、遠矢 他,用水と廃水,Vol.12 No.12,pp1076〜1093(1970)に記載されている内容である。ただし、BODの残存濃度が100mg/L以下の場合や担体併用型活性汚泥法で硝化に関与する菌を活性汚泥中だけでなく担体に付着させて増殖させている場合には、汚泥滞留時間の調整は活性汚泥のみで運転している場合ほど厳密に行う必要はない。
亜硝酸化工程の後段にアンモニアを電子供与体とする独立栄養性脱窒素工程及びMAP生成により脱リン工程を設置する為、(1)脱窒素工程でアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素がほぼ1:1.3の比率で反応する、(2)脱リン工程でMAP生成及び処理水に残留させるアンモニア性窒素が必要である、という2点を考慮した上で、亜硝酸化工程でのアンモニア性窒素の亜硝酸性窒素への変換率(亜硝酸化率)を決定する必要がある。亜硝酸化率は亜硝酸化工程への流入水中のアンモニア性窒素濃度及びリン濃度を測定することによって制御され、亜硝酸化率は式(2)のように決定される。
x≦(0.565×(A−C)−0.255×(B−D))/A・・・・式(2)
(式(2)中、xは亜硝酸化工程流入水中のアンモニア性窒素が亜硝酸化工程において亜硝酸性窒素に硝化される割合、Aは流入水のアンモニア性窒素濃度(mg−N/L)、Bは流入水のリン濃度(mg−P/L)、Cは脱リン工程流出水中のアンモニア性窒素濃度(mg−N/L)、Dは脱リン工程流出水中のリン濃度(mg−P/L))。
硝酸性窒素はアンモニア性窒素との反応を起こしにくい為、本工程ではほぼ亜硝酸性窒素のみを生じさせるのが望ましい。槽内pHはpH6.0〜8.5、流入するアンモニア性窒素濃度が高い場合(例えば、アンモニア性窒素濃度1000mg/L以上の場合)には好ましくは6.5〜7.5とすることで、亜硝酸性窒素濃度生成速度を最大とすることができる。さらに水温10〜40℃、好ましくは30〜35℃にすることで独立栄養性硝化菌である亜硝酸酸化細菌の活性を高く保つことが可能である。また、アンモニア酸化細菌が硝化槽内に保持され、亜硝酸酸化細菌が保持されない汚泥滞留時間を採用することも有効である。亜硝酸酸化菌を担体に担持させる場合、担体はポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の合成樹脂製であり、形状は球形、立方体、筒状など問わないが粒径或いは辺の長さが3〜6mm程度、比重が0.95〜1.05であることが望ましい。亜硝酸化を優勢とする為には槽内の溶存酸素濃度が重要であり、3mg/L以下、好ましくは、瞬間的には0mg/Lとなってもよいが、平均的には1.5〜2.5mg/Lに保つことが重要である。なお、好気性処理工程と亜硝酸化工程を独立させて設置させる場合には亜硝酸化工程、好気性処理工程と亜硝酸化工程を同一槽内で行う場合にはその後の固液分離工程のそれぞれ流出液を膜分離して脱窒素工程に供給することによって、脱窒素工程をより安定して運転することが出来る。
脱窒素工程はアンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒菌による脱窒素反応が行われる。pHは6.5〜9.0、好ましくは7.0〜8.5、水温は10〜40℃、好ましくは25〜35℃とする。装置としては上向流汚泥床型、膨張床型、完全混合型などが使用できる。アンモニア性窒素を電子供与体として用いた独立栄養性脱窒素菌による脱窒反応では、独立栄養性脱窒素菌は浮遊汚泥あるいは担体に付着した生物膜、グラニュール汚泥などの形で存在させられるが、独立栄養性脱窒素菌の増殖速度が比較的遅いことから、担体に付着した生物膜、グラニュール汚泥などの形で運転を行うのが望ましい。担体としては活性炭等の無機多孔質体で有効粒径が0.05〜0.5mmを使用するのが望ましい。
脱窒工程の流出水は脱リン工程に流入する。脱リン工程では、MAP生成によりリンを除去する。ただし、処理水のリン濃度をより低くせしめようとするならば、処理水中のアンモニア性窒素及び/又はマグネシウム濃度をより高くするか、或いはpHをより高くしなければならない。
MAPを生成するのに適したpHは7.5〜9.5、好ましくは8.0〜8.5である。pHが7.5以下では、MAPの溶解度が大きく生成量が少ない。よって、処理水のリン濃度が高くなる。また、pH9.5以上であると遊離のアンモニア濃度が高くなり、空気中に拡散してしまう。また、通常、窒素及びリンを高濃度に含有した汚水は、マグネシウム濃度が低く、高々数mg/L程度であり、このような汚水からMAPを生成させるには、マグネシウムイオンあるいはマグネシウム化合物を添加しなければならない。添加するマグネシウム源としては、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、海水、ドロマイトなどが挙げられる。マグネシウムは液中のリン濃度に対し、モル比で1〜1.2が経済的である。しかし、液中のマグネシウム濃度が低濃度、具体的には20mg/L以下、特に3mg/L以下になると反応速度が著しく低下する。
MAP生成を利用した脱リン工程の反応方式は、流動層方式、完全混合方式、種晶循環方式などがある。いずれの反応方式においても、晶析現象は、結晶核の発生現象とイオン拡散に基づく結晶の成長現象からなる。一般的に反応晶析現象は、反応速度が速く、結晶核の発生現象が支配的になる場合が多い。ここで発生した結晶核は微細であり、十分な沈降速度を持っていない。このような場合は、まず、結晶核の発生現象を少なくするために、過飽和度を低下させる必要がある。たとえば、流動層方式の脱リン工程の場合、汚水は反応塔底部より上向流で流入するが、この場合、流入するリンの濃度は100mg/L以下となるように希釈すると、微細な結晶生成が少なくなり、固液分離が容易となる。次に、反応槽内に滞留している結晶の成長を大きくするために、反応槽内の有効反応表面積を大きくする必要がある。また、反応部と固液分離部を一体化したものでもよい。その一体化したものとしては、例えば流動層方式の脱リン装置であり、流動しているMAP粒子の表面で反応させ、成長したMAP粒子は下降して分離されるようにして、反応と固液分離を一緒に行う方式が挙げられる。
脱リン工程を流出した流出水の少なくとも一部は嫌気性処理工程又は好気性処理工程へ返流される。好気性処理工程がない場合には亜硝酸化工程に返流してもよい。嫌気性処理工程では槽内の遊離アンモニア濃度がおよそ150mg/L以下となることによって、嫌気性処理が円滑に行われなくなることが知られている。脱リン工程流出水の嫌気性処理工程への返流はこの遊離アンモニアの濃度による阻害を緩和する為に行われるものである。嫌気性処理工程の遊離アンモニア濃度は該工程の水温、pH、アンモニア性窒素濃度から式(3)によって計算される。
遊離アンモニア濃度=17/14×E×10pH/(e(6344/(273+F))+10pH
・・・・式(3)
(式(3)中、Eはアンモニア性窒素濃度、Fは水温を示す)
脱リン工程流出水の嫌気性処理工程への返送比の制御は該工程のpHおよびアンモニア性窒素濃度を測定することによって行われ、遊離アンモニア濃度が150mg/L以下、望ましくは100mg/L以下となるように返送比を決定する。
また、このように脱リン工程流出液を返流することにより、嫌気性処理工程又は好気性処理工程へ流入する浮遊物質を希釈し固液分離工程での分離の効率を高めることが出来る上、該流出液中に含有される微細なMAPを嫌気性処理工程及び/または好気性処理工程でのMAP結晶回収時の核とすることが出来るなどの効果が期待できる。
本発明の実施形態の一例を、図面を参照して更に詳細に説明する。なお、実施の形態及び実施例を説明する全図において、同一機能を有する構成要素は同一の符号を付けて説明する。
図1は、本発明の処理方式による一例のフローシートを示す。本発明の処理装置の構成は、嫌気性処理装置1、好気性処理装置2、脱水機3、亜硝酸化装置4、脱窒装置5、脱リン装置6からなる。なお、脱リン装置6は反応を行う装置部分と固液分離を行う装置部分とを備えた構造としている。
嫌気性処理装置1から流出した汚水7の全量はまず好気性処理装置2に供給される。好気性処理装置2から流出した流出液は脱水機3に導入され、汚泥と分離液(脱水液)とに分離される。脱水液14が亜硝酸化装置4に流入する。
亜硝酸化装置4では溶存酸素濃度1.5〜2.5mg/Lとするように曝気を行い、また、アルカリ性成分8もしくは酸性成分9を添加させることによってpH6.5〜7.5に調整する。亜硝酸化装置4には後段に固液分離装置を設置し、汚泥滞留時間を調整することが出来る。汚水中のアンモニア性窒素の一部がここで亜硝酸に変換され、アンモニア性窒素と亜硝酸性窒素が共存した状態で次の脱窒素装置5に流入する。
脱窒装置5に流入した液は装置内でアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素が反応して窒素ガスとして脱窒素される。流出水は脱リン装置6に導入され、アルカリ性成分8を添加することによりpH8.0〜8.5に調整され、またマグネシウムイオンあるいはその化合物12を添加することによって、脱リン装置流入水中のアンモニア性窒素とリンを反応させMAPを生成する。脱リン装置6から流出した流出液の一部は、嫌気性処理装置1に返流される。
以下において、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により制限されるものではない。
実施例1
この実施例では、畜糞を対象に図2に示すような処理フローを用いて処理を行った。これは本発明によるフローである。処理装置は、嫌気性処理装置1、好気性処理装置2、脱水機3、亜硝酸化装置4、脱窒装置5、脱リン装置6からなる。嫌気性処理装置1の反応部は容量500L、好気性処理装置2の反応部は容量455L、亜硝酸化装置3の反応部は容量40L、脱窒素装置5の反応部は容量15L、脱リン装置6は5Lとした。第1表に脱水機3の操作条件、第2表に汚水7及び処理水11の水質を示す。なお、各表中、全窒素をT−N、リン酸態リンをPO−Pで表す。
Figure 0004642635
Figure 0004642635
畜糞は、嫌気性処理装置1の流出液が30L/日(循環水量を除く)の流量で得られるように嫌気性処理装置1に供給し、嫌気性処理を行った。汚水7を好気性処理装置2に供給し、BOD成分の除去をBOD汚泥負荷を0.25kg−BOD/kg−SS/dとして行った。好気性処理装置2の流出液は高分子凝集剤(エバグロースA−151)17をSSあたり1.0%添加して脱水機3で固液分離した。脱水液14は亜硝酸化装置4に流入させた。亜硝酸化装置4ではpHに応じて水酸化ナトリウム8或いは硫酸9の添加を行った。亜硝酸化装置4には担体(ポリエチレングリコール製、球状:Φ4mm)を容積比で20%投入した。また、溶存酸素が1.5〜2.5mg/Lとなるように曝気風量の調整を行った。脱窒素装置5は膨張床型とし、担体として活性炭(粒径0.5mm程度)を容積比で40%となるように投入した。処理水循環を行い、容積比で60%程度となるように膨張させた。脱窒素装置5を流出した流出液は脱リン装置6に流入した。脱リン装置6にはマグネシウム12とNaOH8の添加を行った。マグネシウム12はモル比でMg/PO−P=1.1となるように、pHは8.5となるように調整した。また、脱リン装置6の流出液を脱リン装置6に処理水循環13として6リットル/d供給した。脱リン装置6の流出液は嫌気性処理装置1に18L/日の流量で返流した。
嫌気性処理槽流出液(汚水7)のTS45000mg/L、SS38500mg/L、総窒素=3500mg/L、リン酸態リン=350mg/Lに対し、脱リン装置6の流出液のSS150mg/L、総窒素278mg/L、リン酸態リンは38mg/Lであった。好気性処理装置2からの余剰汚泥発生量は642g/dであった。汚泥の脱水に用いた凝集剤は6.5g/dであった。また、処理にかかった期間は約18日間だった。
比較例1
この比較例では、畜糞を対象に図3に示すような処理フローを用いて処理を行った。これは従来法の嫌気性処理汚泥を回分法によりBOD及び窒素除去を行った後に脱水し、脱水ろ液から凝集沈澱により脱リンを行うフローである。処理装置は、嫌気性処理装置1、BOD・窒素除去装置15、脱水機3、凝集沈澱装置16からなる。嫌気性処理装置の反応部容量は500L、BOD・窒素除去装置15の反応部容量は1200L、凝集沈澱装置16は凝集剤混和池0.2L、フロック形成池1Lとした。第1表に脱水機3の操作条件、第2表に汚水7、処理水11の水質を示す。なお、各表中、全窒素をT−N、リン酸態リンをPO−Pで表す。
畜糞は嫌気性処理装置1の流出液が30L/日の流量で得られるように嫌気性処理装置1に供給し、38℃で嫌気性処理を行った。流出液はBOD・窒素除去装置15に供給した。BOD・窒素除去装置15は表面曝気装置を設置し、窒素除去の為に間欠曝気(2時間曝気、1時間静置)を行った。窒素除去の為、滞留時間は40日間とした。流出液は脱水機3に供給し、凝集剤(実施例1と同じ)17をSSあたり2.5%添加して脱水を行った。脱水液は凝集沈澱装置16に流入した。凝集沈澱装置16には凝集剤17をアルミニウムがモル比でAl/PO−P=2.0となるように添加した。
汚水7のTS45000mg/L、SS38500mg/L、総窒素=4000mg/L、リン酸態リン=350mg/Lに対し、凝集沈殿装置16の流出液のSS190mg/L、総窒素982mg/L、リン酸態リンは51mg/Lであった。BOD・窒素除去装置での汚泥発生量は57.8kg/日、流出汚泥量は830g/日だった。脱水に用いた凝集剤の添加量は21g/日であった。凝集沈殿装置16でリン除去に使用した凝集剤の添加量は17.2g/日であった。凝集剤の使用量は合計で41.85g/日であった。また、処理にかかった期間は約40日間だった。
処理結果を第3表に示す。
Figure 0004642635
実施例1では比較例1と比較して、汚泥発生量は77.3%に減少したのに対して脱水に用いる凝集剤の添加量を31%に削減することが出来た。窒素除去率は75.5%から93.1%に改善された。曝気装置の設置台数を減らし、曝気風量も抑えることが出来た。リン除去率は同程度であったが、比較例1ではリンは廃棄物として排出されたのに対し、実施例1では資源として回収することが出来た。また、処理水を返流することによって嫌気性処理は長期間安定して運転することが可能であった。処理にかかる期間をほぼ半分にすることが出来た。
本発明の窒素及びリン含有汚水の処理方法の概要説明図である。 実施例1(本発明による方法)の処理方法を説明するフローシートである。 比較例1(従来法)に使用した処理装置のフローシートである。
符号の説明
1 嫌気性処理装置
2 好気性処理装置
3 脱水機
4 亜硝酸化装置
5 脱窒装置
6 脱リン装置
7 汚水
8 アルカリ成分(NaOH)
9 酸性成分(硫酸)
10 余剰汚泥(配管)
11 処理水
12 マグネシウム源
13 処理水循環(配管)
14 脱水液
15 BOD・窒素除去装置
16 凝集沈澱装置
17 凝集剤
18 循環(配管)

Claims (10)

  1. SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理方法において、該廃液を嫌気性処理する工程と、嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して好気性処理を行う好気性処理工程と、好気性処理工程流出液を固液分離する固液分離工程と、該固液分離工程流出液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化工程と、該亜硝酸化工程の流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒素工程と、該脱窒素工程流出液に含まれるリンを除去する脱リン工程を有し、脱リン工程流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理工程又は前記好気性処理工程に返流することを特徴とする高濃度有機性廃液の処理方法。
  2. SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理方法において、該廃液を嫌気性処理する工程と、前記嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して前記嫌気性処理液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化工程と、前記亜硝酸化工程流出液を固液分離する固液分離工程と、前記固液分離工程流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒素工程と、前記脱窒素工程流出液に含まれるリンを除去する脱リン工程を有し、脱リン工程流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理工程又は前記亜硝酸化工程に返流することを特徴とする高濃度有機性廃液の処理方法。
  3. 前記亜硝酸化工程或いは固液分離工程において膜分離により得られた処理水を、脱窒工程に供給することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
  4. 前記亜硝酸化工程において担体に付着させた独立栄養性硝化菌によってアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に変換することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
  5. 前記脱窒工程において独立栄養性脱窒菌を無機粒状担体に担持させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
  6. 前記脱リン工程におけるリン除去は、リン酸マグネシウムアンモニウムの結晶生成によって行われ、脱リン装置がリン酸マグネシウムアンモニウムの結晶を生成する反応部と生成したリン酸マグネシウムアンモニウムを液中から分離する固液分離部からなり、反応部のpHを7.5〜9.5に調整することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
  7. 前記脱リン工程流出液の前記嫌気性処理工程への返流比が嫌気性処理工程のpH 及びアンモニア性窒素濃度を測定し、測定結果により遊離のアンモニア濃度を算出し、設定濃度以下となるように返流量を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
  8. 前記亜硝酸化工程での亜硝酸への変換率が該工程への流入液中のアンモニア性窒素濃度及びリン濃度により制御されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の高濃度有機性廃液の処理方法。
  9. SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理装置において、該廃液を嫌気性処理する嫌気性処理装置と、嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して好気性処理を行う好気性処理装置と、好気性処理工程流出液を固液分離する固液分離装置と、該固液分離工程流出液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化装置と、亜硝酸化工程の流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒装置と、脱窒装置流出液に含まれるリンを除去する脱リン装置を有し、脱リン装置流出水の少なくとも一部を該嫌気性処理装置に返流する手段を備えたことを特徴とする高濃度有機性廃液の処理装置。
  10. SSが10000mg/L以上、50000mg/L以下の高濃度浮遊物質を含有する有機性廃液の処理装置において、該廃液を嫌気性処理する嫌気性処理装置と、前記嫌気性処理液をBOD汚泥負荷を0.1kg−BOD/kg−SS/d以上とする好気性生物反応槽に導入して前記嫌気性処理液に含まれるアンモニア性窒素の少なくとも一部を亜硝酸性窒素に硝化する亜硝酸化装置と、前記亜硝酸化装置流出液を固液分離する固液分離装置と、前記固液分離装置流出液に含まれる亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性脱窒反応により脱窒する脱窒装置と、前記脱窒装置流出液に含まれるリンを除去する脱リン装置を有し、脱リン装置流出水の少なくとも一部を前記嫌気性処理装置に返流する手段を備えたことを特徴とする高濃度有機性廃液の処理装置。
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