JP4641376B2 - スクラップ解体作業車 - Google Patents

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本発明は、特に大型又は中型トラックのエンジンや重機のエンジン等のスクラップエンジンの解体作業に好適なスクラップ解体作業車に関するものである。
従来、自動車スクラップの解体作業は、山積みされた廃車ボディをクレーンで一台ずつ降ろして運搬車両により横持ち運搬し、スクラップ工場の作業場で切断トーチ等により、適当な大きさに切断、あるいはエンジン部品の取外しを行なっていた。
また、先端に開閉作業工具を有する油圧操作ブームを旋回及び伏仰可能に備えた自走車両の車体部に水平方向に開閉する一対の開閉アームを取り付け、この開閉アームに、スクラップ対象物を回動可能に挟持する挟持具や対象物を破断または圧潰するための割り工具などの各種作業ハンドを取り付けるようにした解体装置(例えば特許文献1参照)も知られており、このような解体作業車両によって解体作業を足回りよく効率的に、しかもスクラップの或る程度の分別回収も行えるようになった。
また近年、例えば家電品や建築廃材等の他のスクラップの解体は通常の取り扱い対象外としていたので、各地に各種のスクラップがそれぞれ集積されて解体を待つ状況となりつつある。種々のスクラップの中には、例えば配水配管のスクラップのように配管部分とバルブ部分のように分別回収すべき異種金属部品が小型硬質でしかも強固に固着しているようなものもあり、このようなものは従来の解体作業車では取り扱うことができないので、多くの場合は分別回収せずに処分していた。この場合、配管部分は比較的廉価な鉄スクラップであり、バルブ部分は比較的高価な砲金などであり、分別回収すれば経済効果が得られるのに対して、一体のまま処理すれば高価な砲金などが無駄になる。
更に、例えば電気洗濯機などのスクラップでは、外側の筐体及び洗濯槽と内部の電動機とを分別解体しなければならず、また電気冷蔵庫でも筐体と内側断熱材およびコンプレッサーなどを分別解体しなければならないが、従来の解体作業車ではブーム先端の開閉作業工具によってこれらの内部の電動機やコンプレッサーを直接取り出すことができず、別の手作業による解体またはやむなく一体のまま処分する等の処理が行われていた。
このような状況の下、スクラップ対象物の分別回収の取り扱い範囲を寸法及び強度の面で拡大して廃車を始めとする各種のスクラップの分別解体作業をそれらの集積場所において効率的に行うことのできる多用途型のスクラップ解体作業車(例えば、特許文献2参照)も提案されている。
更に、近年の自動車普及の急速な進展に伴い、廃車台数も飛躍的に増大しつつあるのが現状であり、しかも最近の自動車は種々の素材からなる複合部品を数多く使用しているため、解体中の部品毎の素材別の分別作業が極めて煩雑となりつつある。特に、東京及びその近県やその他の都市で、ディーゼル車両の排気ガスの規制値を上回る排気ガスを排出するトラックやバスの大型車両の走行が規制された。それに伴い大型車両の廃車が増大し、スクラップ車両の資源化のための分別解体が行われているが、大型車両のエンジンは普通車のエンジンに比べて大きく、しかも、強固であるため、従来の解体作業車や多用途型のスクラップ解体作業車を用いた分別解体では効率の良い分別解体ができない。
特公平3−78460号公報 特許第3101717号公報
本発明は、大きく、しかも、強固なスクラップ対象物であっても、効率の良い分別解体作業を行うことのできるスクラップ解体作業車を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係るスクラップ解体作業車は、自走車両の車体上に旋回可能に搭載された起伏可能な油圧作動ブームと、前記ブーム先端に取付けられた遠隔操作によって開閉作動するスクラップ解体作業用ペンチャーと、前記車体の前部又は後部に起伏駆動可能に装備された開閉動作可能な左右一対の作業アームとを備えたスクラップ解体作業車において、
前記一対の作業アームの対向位置に、次の工具がアームの先端部から順に着脱可能又は着脱不能に取付けられていることを特徴とするものである。
・スクラップ対象物を前記一対の作業アームの閉動作により把持可能な一方のアームにスクラップ対象物の一側面に当接する開放状態で形成された上下2層の爪体からなる第1把持手段と、他方のアームにスクラップ対象物の前記第1把持手段の反対側面に当接する開放状態で形成された1層の爪体からなる第2把持手段とを備え、前記2層の爪体の間に前記1層の爪体が交叉状に進入可能に構成されている一対の把持工具、
・前記スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形状の先端辺の中央部に半円の切欠を形成してなる平面形状とを有する3枚の破断刃が破断のための作用力点が互いに触れあわないように一対の作業アームの各々にアーム長手方向に対して櫛歯状の積層状態に配された、前記作業アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を細かい破断片に破断する一対の破断工具、
・前記スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形の平面形状とを有する分割刃が同一の作用軸線上で配された、前記作業アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を2つに分割する一対の分割工具、
本発明は以上説明した通り、大型又は中型トラックのエンジンや重機のエンジン等の大きく、しかも、強固なスクラップ対象物であっても、効率の良い分別解体作業を行うことのできるスクラップ解体作業車を得ることができるという効果がある。
現在の大型スクラップエンジンは、燃焼室の上部で燃焼制御を行うシリンダーヘッド部がアルミニウムで、多数の燃焼室を一体にしたシリンダーブロック部が主に鋳鉄で作製されており、シリンダーブロック部についてはシリンダー周囲にアルミニウムが使われている場合もある。また、ピストンについては高い圧力を受けて往復運動を繰り返すため、その材質は従来の鋳鉄から耐熱耐摩耗性のニッケル含有アルミニウム合金等の高級な材料を用いて作製されている。従って、鉄とアルミニウムとを分別しながら解体する場合には、シリンダーブロック部からピストンを効率よく分別することが重要である。
本発明においては、自走車両の車体上に旋回可能に搭載された起伏可能な油圧作動ブームと、前記ブーム先端に取付けられた遠隔操作によって開閉作動するスクラップ解体作業用ペンチャーと、前記車体の前部又は後部に起伏駆動可能に装備された開閉動作可能な左右一対の作業アームとを備え、一対の作業アームの一方のアーム側には間隔を開けて配置された少なくとも2つの破断刃を有する第1破断手段が取付けられ、他方のアーム側には第1破断手段の少なくとも2つの破断刃の間隔部分に対向する位置に配置された少なくとも1つの破断刃を有する第2破断手段が取付けられ、前記第1破断手段と第2破断手段とで作業アームの閉動作によりスクラップ対象物を挟圧破断する破断工具が構成されているため、第1破断手段は一方のアームでスクラップ対象物に対する少なくとも2つの破断のための作用力点を有し、第2破断手段は他方のアームで前記作用力点の間への少なくとも1つの作用力点を有する。これにより大きく、しかも、強固なスクラップ対象物であっても、効率の良い分別解体作業を行うことができる。
本発明の破断工具としては、少なくとも2つの破断のための作用力点を有する2つ以上の破断刃を備えた第1破断手段と、これら2つの作用力点の間への対向する作用力点を有する少なくとも1つの破断刃を備えた第2破断手段とを作業アームの各々に配して、アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を破断するものであればよい。破断刃としては、辺でスクラップ対象物に当接するものでも、例えば、円錐形、角錐形のような点で当接するものを含み、作用力点が互いに触れあわなければ、剣山のような整列した又はランダムに配した多数の突起を含む。
この破断工具のより好ましい態様としては、スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状を有する破断刃を、一対の作業アームの長手方向の各々に互い違いに櫛歯状の並列状態或いはアームの長手方向に対して互いに整列して斜めに又はランダムに傾斜して配したものに等が挙げられる。より好ましくは一対の作業アームの長手方向の各々に互い違いに櫛歯状の積層状態が挙げられる。これにより、特にトラックのエンジンや重機のエンジン等の大型スクラップエンジンを効率よく分別解体作業を行うことができる。
この破断刃の好ましい態様としては、楔形の断面形状を有し、矩形の平面形状、矩形の先端部を半円に形成してなる平面形状、矩形状の先端辺の中央部に半円の切欠を形成してなる平面形状、又は矩形状の先端辺の中央部に三角形の切欠を形成してなる平面形状の何れかを有した刃が挙げられる。これにより、大型スクラップエンジン等のスクラップ対象物の破断に方向性が生じ、作業者の意図する方向に沿った破断状態が得られる。
本発明では、前述の破断工具の他に更に、一対の作業アームの各々の対向位置に、スクラップ対象物を前記作業アームの閉動作により把持可能な一対の把持工具が更に取付けられている。これにより、破断されたスクラップ片を把持して、ペンチャーで引きちぎることができる。
この把持工具の好ましい態様としては、一方のアームにスクラップ対象物の一側面に当接する開放状態で形成された少なくとも上下2層の第1爪部を備えた第1把持手段と、他方のアームに前記第1手段に対向するスクラップ対象物の他側面に当接する開放状態で形成された少なくとも1層の第2爪部を備えた第2把持手段とを備え、前記少なくとも2層の第1爪部の間に前記少なくとも1層の第2爪部が、交叉状に進入可能に構成されているものが挙げられる。
更に本発明では、前述の破断工具、分割工具の他に更に、一対の作業アームの各々の対向位置に、同一の作用軸線上で前記作業アームの閉駆動により挟圧してスクラップ対象物を2つに分割する一対の分割工具が更に取付けられている。これにより、分割や破断されたスクラップ片を把持して、ペンチャーで引きちぎることができる。
一対の作業アームの対向位置に取付けられた破断工具、分割工具、又は把持工具の何れかの工具は、工具の交換時などにボルト等で着脱可能に取付けられるか又は溶接等で着脱不能に取付けられている。
そこで、本発明でのエンジンスクラップの分別解体作業の概要は次の通りである。
(1) エンジンスクラップのシリンダーヘッド部とシリンダーブロック部との境界を分割工具で挟んで作業アームの閉動作により挟圧して分割し、アルミニウムを含むシリンダーヘッド部を分別する。
(2) 分割されたシリンダーブロック部を破断工具で挟んで作業アームの閉動作により挟圧して破断し、ブロック部内部のシリンダー周囲に使用されているアルミニウムの有無を確認しながらこれをペンチャーで引きちぎって分別する。
(3) シリンダーブロック部内部のピストン及びクランク軸をペンチャーで掴み、一対の把持工具の間に移動させ、作業アームの閉動作により把持させてペンチャーでピストンを引きちぎって分別する。
本発明の最も好ましい態様としては、自走車両の車体上に旋回可能に搭載された起伏可能な油圧作動ブームと、前記ブーム先端に取付けられた遠隔操作によって開閉作動するスクラップ解体作業用ペンチャーと、前記車体の前部又は後部に起伏駆動可能に装備された開閉動作可能な左右一対の作業アームとを備えたスクラップ解体作業車において、
スクラップ対象物を前記一対の作業アームの閉動作により把持可能な一方のアームにスクラップ対象物の一側面に当接する開放状態で形成された上下2層の爪体からなる第1把持手段と、他方のアームにスクラップ対象物の前記第1把持手段の反対側面に当接する開放状態で形成された1層の爪体からなる第2把持手段とを備え、前記2層の爪体の間に前記1層の爪体が交叉状に進入可能に構成されている一対の把持工具と、
前記スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形状の先端辺の中央部に半円の切欠を形成してなる平面形状とを有する3枚の破断刃が破断のための作用力点が互いに触れあわないように一対の作業アームの各々にアーム長手方向に対して櫛歯状の積層状態に配された、前記作業アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を細かい破断片に破断する一対の破断工具、
前記スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形の平面形状とを有する分割刃が同一の作用軸線上で配された、前記作業アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を2つに分割する一対の分割工具とが、前記一対の作業アームの対向位置に、アームの先端部から順に着脱可能又は着脱不能に取付けられているため、効率の良い分別解体作業を行うことができる。
図1は本発明のスクラップ解体作業車の一実施例を示す正面図であり、図2は図1の平面図である。図は自走車両として油圧バックホーを利用した例を示している。図3は図2の破断工具の平面図及びその側面図であり、図4は図2の把持工具の平面図及びその側面図である。図において車両1にはエンジン出力の一部で駆動される旋回ステージ2が搭載されており、またこのステージ2の後方には油圧発生装置5が搭載されている。
ステージ2上には、走行時に前向きとなるように運転キャビン3が前部左側に設けられており、また中央部にはブーム6が起伏シリンダ7で起伏可能に枢支されており、ブーム6は先端に解体作業用ペンチャー4を有している。このブーム6は車両1をトレータトラックなどによって搬送する際には折りたたまれる。
また車両1の前部には、支持ブロック8が枢支軸9によって上下に伏仰可能に取り付けられ、この支持ブロック8の伏仰は、車両1から前方へ着き出して設けられた油圧ピストンシリンダ装置10によって駆動されるようになっている。支持ブロック8の前面には互いに近接配置された枢軸支点11a,11bによって水平方向に開閉可能な一対のアーム12a,12bが前方へ突き出すように設けられており、各アームの中ほどには、支持ブロック8との間でアームの開閉動作をするための油圧ピストンシリンダ装置13a,13bのピストンロッド先端が滑節軸14a,14bにより連結され、この滑節軸の位置が開閉動作力の作用する力点となっている。
両アーム12a,12bの互いに対面する内側の面には、枢軸支点11a,11b側から順に、前記アーム12a,12bの閉動作により挟圧してスクラップを2つに分割する一対の分割工具15a,15bと、前記アーム12a,12bの閉動作により挟圧してスクラップを細かい破断片に破断する一対の破断工具16a,16bと、一対の把持工具17a,17bとが各々着脱可能に固定されている。
分割工具15a,15bは、スクラップエンジン等への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形の平面形状とを有する分割刃15cを同一の作用軸線上に配して構成されている。破断工具16a,16bは、図3に示す通り、スクラップエンジン等への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形状の先端辺の中央部に半円の切欠を形成してなる平面形状とを有する3枚の破断刃20を一対の作業アーム12a,12bの各々に互い違いに櫛歯状の積層状態に配して構成されている。
把持工具17a,17bは、図4に示す通り、スクラップを一方のアーム12aにスクラップの一側面を把持する開放状態で形成された上下2層の爪体からなる第1把持工具17aと、他方のアーム12bにスクラップの前記第1工具の反対側面を把持する前記2層の爪体30の間に一部が交叉状に進入可能な開放状態で形成された1層の爪体31からなる第2把持工具17bとを備える。
これら3種類の工具をアームに備えるため、特にエンジンスクラップの分別解体作業を行うのに好適である。エンジンスクラップの分別解体作業の概要は次の通りである。
(1) エンジンスクラップのシリンダーヘッド部とシリンダーブロック部との境界を分割工具15a,15bで挟んで作業アーム12a,12bの閉動作により挟圧して分割し、アルミニウムを含むシリンダーヘッド部を分別する。
(2) 分割されたシリンダーブロック部を破断工具16a,16bで挟んで作業アーム12a,12bの閉動作により挟圧して破断し、ブロック部内部のシリンダー周囲に使用されているアルミニウムの有無を確認しながらこれをペンチャー4で引きちぎって分別する。
(3) シリンダーブロック部内部のピストン及びクランク軸をペンチャー4で掴み、一対の把持工具17a,17bの間に移動させ、作業アーム12a,12bの閉動作により把持させてペンチャー4でピストンを引きちぎって分別する。
以上のような分割工具15a,15bと、破断工具16a,16bと、把持工具17a,17bとを備える作業アーム12a,12bは、その順番を変更しても良い。図5はスクラップ解体作業車の作業アームの別の実施例の構成を示す平面図である。図に示す通り、枢軸支点11a,11b側から順に、一対の破断工具16a,16bと、一対の分割工具15a,15bと、一対の把持工具17a,17bとが各々着脱可能に固定されている。この実施例と前述の実施例との相違は最も力の働く枢軸支点11a,11bと滑節軸14a,14bとの間の位置に分割工具15a,15bを配置するか、破断工具16a,16bを配置するかの相違である。
また、破断工具についても、破断刃の形状及びその配置については、種々の態様を採用することができる。例えば、図6は破断工具の別の態様を示す平面図と側面図である。a図に示す通り、破断刃20aが、楔形の断面形状と矩形の先端部を半円に形成してなる平面形状とを有し、これを櫛歯状の積層状態に配したもの、b図に示す通り、破断刃20bが、楔形の断面形状と矩形状の先端辺の中央部に三角形の切欠を形成してなる平面形状とを有し、これを櫛歯状の積層状態に配したもの、c図に示す通り、破断刃20cが、楔形の断面形状と矩形の平面形状とを有し、これを櫛歯状の並列状態に配したもの、d図に示す通り、破断刃20dが、楔形の断面形状と矩形状の平面形状とを有し、これを互い違いにアームの長手方向に斜めに積層状態に配したもの、などが挙げられる。更に、破断刃自体の配置については、この他にも、積層状態と並列状態とが混在したもの、例えば、一方のアームでは破断刃が積層状態に配され、他方のアームでは一方の破断刃に触れないように並列状態に配されているものや、一方のアームでは隣接する破断刃が長手方向に相違する方向の斜めに配され、他方のアームでは一方の破断刃に触れないように積層状態又は並列状態に配されたものや、それらの組合せなど、互いの破断刃が触れあわなければ良く、種々の配置が採用され得る。
本発明のスクラップ解体作業車の一実施例を示す正面図である。 図1の平面図である。 図2の破断工具の平面図及びその側面図である。 図2の把持工具の平面図及びその側面図である。 スクラップ解体作業車の作業アームの別の実施例の構成を示す平面図である。 破断工具の別の態様を示す平面図と側面図である。
符号の説明
1…車両
2…旋回ステージ
3…運転キャビン
4…開閉作業工具
5…油圧発生装置
6…ブーム
7…起伏シリンダ
8…支持ブロック
9…枢支軸
10…油圧ピストンシリンダ装置
11a,11b…枢軸支点
12a,12b…アーム
13a,13b…油圧ピストンシリンダ装置
14a,14b…滑節軸(力点)
15a,15b…分割工具
16a,16b…破断工具
17a,17b…把持工具
20,20a,20b,20c,20d…破断刃
30…爪体
31…爪体

Claims (1)

  1. 自走車両の車体上に旋回可能に搭載された起伏可能な油圧作動ブームと、前記ブーム先端に取付けられた遠隔操作によって開閉作動するスクラップ解体作業用ペンチャーと、前記車体の前部又は後部に起伏駆動可能に装備された開閉動作可能な左右一対の作業アームとを備えたスクラップ解体作業車において、
    前記一対の作業アームの対向位置に、次の工具がアームの先端部から順に着脱可能又は着脱不能に取付けられていることを特徴とするスクラップ解体作業車。
    ・スクラップ対象物を前記一対の作業アームの閉動作により把持可能な一方のアームにスクラップ対象物の一側面に当接する開放状態で形成された上下2層の爪体からなる第1把持手段と、他方のアームにスクラップ対象物の前記第1把持手段の反対側面に当接する開放状態で形成された1層の爪体からなる第2把持手段とを備え、前記2層の爪体の間に前記1層の爪体が交叉状に進入可能に構成されている一対の把持工具、
    ・前記スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形状の先端辺の中央部に半円の切欠を形成してなる平面形状とを有する3枚の破断刃が破断のための作用力点が互いに触れあわないように一対の作業アームの各々にアーム長手方向に対して櫛歯状の積層状態に配された、前記作業アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を細かい破断片に破断する一対の破断工具、
    ・前記スクラップ対象物への当接先端に向かって先細りの楔形の断面形状と矩形の平面形状とを有する分割刃が同一の作用軸線上で配された、前記作業アームの閉動作により挟圧してスクラップ対象物を2つに分割する一対の分割工具、
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