JP4639775B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池の正極活物質の組成と粒径に関するものである。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯機器の普及に伴ない、小型、軽量でかつ高い容量を持つ二次電池の開発が強く望まれている。このような電池としては、金属リチウムやカーボン材料を負極として用いるリチウム二次電池があり、研究開発が盛んに行われている。このようなカーボン負極とコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極活物質に用いたリチウム二次電池は、4V程度の高電圧が得られるため、高エネルギー密度を有する電池として広く実用化されている。
最近では、機器の多機能化と負荷の増大が生じ、これにつれて電池にはさらなる高容量化、高レート特性が要求されている。しかし、正極の活物質層形成時に活物質を高密度に充填することにより電池を高容量化すると、活物質粒子間の導電ネットワークを構成しにくくなるため、これが高レート特性の妨げとなり、高容量でかつ高レート特性を持った電池の作製は困難となってきていた。
正極活物質であるコバルト酸リチウムは、通常炭酸リチウムのようなリチウム塩と、四酸化三コバルトのようなコバルト化合物を混合し、800〜1100℃で焼成することによって得られる。最近ではコバルト酸リチウムに異種元素を意図的に固溶させることによって半導体化させ、その導電性を高めた正極活物質も提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、このような正極活物質は異種元素が固溶されている分、その活物質としての利用率が下がってしまうという問題がある。
特開平05−054889号公報 特開平11−310416号公報
本発明は上記した従来の正極活物質に関する問題点の解決を図るものであり、その目的とするところは、高容量で高レート特性に優れた正極活物質層を備えた非水電解質二次電池を提供することである。
上記の問題点を解決するため本発明は、一般式LiCoO で表される活物質Aと、一般式Li Mg 3 1−y (ただし、M 3 :Co,Ni,Mn,Fe,Cr,Tiから選ばれた1種以上、0.90<x<1.10、0.005<y<0.15)で表される異種元素固溶活物質Bとの混合組成からなり、前記活物質BのSEM観察による平均粒子寸法が前記活物質Aのそれの0.46倍以下であり、かつ前記活物質Bの総体積が全正極活物質体積の7体積%〜27体積%であり、前記平均粒子寸法が粒子の平均最大寸法であり、前記活物質Aの平均粒子寸法が7.1μm〜13.2μm、前記活物質Bの平均粒子寸法が1.5μm〜3.9μmである正極活物質を備えたことを特徴とする。
そして、SEM観察による前記Bの平均粒子寸法はAのそれの0.41倍以下であり、かつ前記Bの総体積が全正極活物質体積の10体積%〜21体積%であることが好ましい。
さらに、前記平均粒子寸法が粒子の平均最大寸法であり、前記Aの平均粒子寸法が8μm〜12μm、前記Bの平均粒子寸法が2.0μm〜3.3μmであることがより好ましい。
本発明によれば、大きな粒径のLiCoO 子相互の間隙に、異種元素を固溶した粒径の小さいLi Mg 3 1−y(ただし、M3:Co,Ni,Mn,Fe,Cr,
Tiから選ばれた1種以上、0.90<x<1.10、0.005<y<0.15)粒子を入り込ませて詰めた正極活物質層であるため、正極活物質のタップ密度と電子伝導ネットワークを改善でき、高容量化、高レート特性を有する非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本発明の正極活物質を用いた円筒形リチウム二次電池の縦断面概略図を図2に示す。図2において、正極板11と負極板13とがセパレータ15を介して絶縁された状態で、複数回渦巻状に巻回された極板群が電池ケース18内に収納されている。正極リード12の一方が正極板11に、他方が封口板20にそれぞれ接続されている。負極リード14の一方が負極板13に、他方が電池ケース18の底部にそれぞれ接続されている。極板群の上下部にはそれぞれ上部絶縁リング16及び下部絶縁リング17が設けられており、電池ケース18の開口部は、安全弁を設けた封口板20とが絶縁パッキング19を介してかしめ封口されている。
正極板11は、正極活物質、結着材、必要に応じて導電材、増粘剤等を分散媒に混練分散させたペースト合剤を集電体に塗着、乾燥後圧延し、所定の寸法に切断して作製することができる。
本発明は、正極活物質の主体をなす、一般式LiCoO 表される活物質Aの粒子と粒子の間にできる間隙に、この粒子よりも小さく、一般式Li Mg 3 1−y(ただし、M3:Co,Ni,Mn,Fe,Cr,Tiから選ばれた1種以上、0.90<x<1.10、0.005<y<0.15)で表される異種元素を固溶させた活物質Bの粒子を入り込ませたものである。
3 はCoであることがより好ましい。
本発明は、正極活物質に異種元素を含まない活物質を主体とする正極活物質を用いているので高容量の非水電解質二次電池を得ることができ、この粒子の周囲には、電子伝導性に優れた異種元素を固溶させた活物質が接触するように存在しているので、これらの粒子間の電子伝導ネットワークを構成することができるので、高レートでの放電特性も向上させることができる。
活物質Aおよび活物質Bの粒子の形状としては、特に限定されるわけではないが、充填密度や電子伝導ネットワークの構成容易性の観点から、球状、鶏卵状あるいはこれらに近い粒子であることが好ましく、球状に近いことがより好適である。
本発明の正極活物質層模式図を図1に示すが、活物質Aおよび活物質Bの粒子の形状が球状に近い場合には、数学的に考えると、活物質Bの粒径が、活物質Aの粒径の(√2−1)倍、すなわち、0.41倍の場合に最も密に粒子が詰まるので、これ以下であることが好ましい。
さらに、粒子形状が略球状、略鶏卵状で、平均粒子寸法が粒子の平均最大寸法とした場合、前記Aの平均粒子寸法が8μm〜12μm、前記Bの平均粒子寸法が2.0μm〜3.3μmであることが、最もタップ密度が詰まり、かつ、電池伝導ネットワークを構成しやすいので好ましい。
ところで、本発明では活物質層に活物質Aが最密に詰まっていることが前提で、その粒子間の隙間に活物質Bが入り込んで詰まっているというものである。したがって、数学的に考えると、活物質Bの体積は全活物質体積の(4−π)/4倍以下、すなわち、21体積%以下でなければならない。
そして、活物質Bの体積は10%未満になると、活物質Bの添加効果がなく、電子伝導度が低下してしまう為、全活物質体積の10体積%以上であることが好ましい。
以下、本発明の詳細を以下の例で説明する。
(実施例1)
まず、四酸化三コバルト(Co34)と炭酸リチウム(Li2CO3)をCoとLiとの原子モル比が1:1になるように混合した。この混合物をアルミナ製容器に入れて電気炉中に静置し、送風10L/minの空気雰囲気下において4時間で950℃まで昇温させた後、950℃で8時間保持した。この後、粉砕分級して得られた粒子形状が略球状で、SEM観察による粒子の最大寸法の平均を平均最大寸法とし、この値を平均粒子寸法とした場合の平均粒子寸法が8.5μmで、LiCoOで表されるコバルト酸リチウムAを合成した。
またMgを2.5wt%、Coと置換させて固溶させた酸化コバルトと炭酸リチウムとを、Co+MgとLiの原子モル比が1:1になるように混合した。この混合物を上記同様のアルミナ製容器に入れて電気炉中で送風10L/minの空気雰囲気下において4時間で950℃まで昇温させた後、950℃で8時間保持した。ついで粉砕分級してSEM観察による平均粒子寸法が2.9μmで、LiMg0.025Co0.975で表されるMg固溶コバルト酸リチウムBを作製した。
コバルト酸リチウムAとコバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合し、正極活物質Cとした。
このようにして作製した正極活物質Cの粉体特性であるタップ密度と電子伝導度を測定した結果を表1に示す。タップ密度の測定方法としては、メスシリンダーにサンプル50g入れ、2秒間隔で20mmの高さからメスシリンダーを垂直に落下させるという動作を1時間繰り返したときのサンプルの体積でサンプルの質量を割るという方法で、n=5のサンプルについて測定し、その平均値を算出した。電子伝導度の測定方法としては、サンプルを4mm×5mm×20mmの角柱に加圧成形後、800℃で12時間焼結させた後、金ペーストを両端に塗布後、ペーストを乾燥固化させて作製し、二端子法によりドライ雰囲気(露点−60度以下)下で直流法によって、n=5のサンプルについて測定し、その平均値を算出した。
負極板13は、ピッチ系球状黒鉛からなる炭素材料にスチレンーブタジエンゴムの水性ディスパージョンを質量比で100:3.5の割合で混合し、これをカルボキシメチルセルロースの水溶液に混練分散させたペースト合剤を銅箔の両面に塗着し、乾燥後、圧延し、所定の大きさに切り出して作製した。なお、スチレンーブタジエンゴムの水性ディスパージョンの混合比率はその固形分で計算した。
正極板11は、混合した正極活物質Cに導電材であるアセチレンブラックおよび結着材であるポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンを質量比で100:3.0:7.0の割合で混合し、これをカルボキシメチルセルロースの水溶液に懸濁させたペースト合剤をアルミニウム箔の両面に塗着し、乾燥後圧延し、所定の大きさに切り出して作製した。なお、ポリ四フッ化エチレンの水性ディスパージョンの混合比率もその固形分で計算した。
このようにして作製した正極板11と負極板13とを、ポリエチレン樹脂製で厚みが20μmのセパレータ15を介して絶縁した状態で渦巻き状に巻回して極板群を作製した後、電池ケース18内に収納した。次に、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを体積比1:3で混合した溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.5mol/L溶解した非水電解液を減圧注液後、電池ケース18の開口部と、安全弁を設けた封口板20とを絶縁パッキング19を介してかしめ封口することによって、直径18mm、総高65mmの円筒形リチウムイオン電池を作製し、実施例1の電池とした。
なお、正極リード12の一方を正極板11に、他方を封口板20にそれぞれ接続し、負極リード14の一方を負極板13に、他方を電池ケース18の底部にそれぞれ接続し、極板群の上下部にはそれぞれ上部絶縁リング16及び下部絶縁リング17を設け、本例においては、正極活物質の特性を評価するため、予め正極の容量に比べ負極のそれを充分に大きくしたものを用いた。
この実施例1の電池の電池特性として、電池容量と高レート特性を評価した。電池容量は、3.0Vの終止電圧まで400mA(0.2ItA)の定電流で残存放電した後、電池電圧が4.2Vに達するまでは1400mA(0.7ItA)の定電流充電を行い、3.0Vの終止電圧まで400mA(0.2ItA)の定電流で放電する充放電を3回繰り返し、3回目の放電容量を電池容量とし、n=5測定したときの平均値を算出した。
高レート特性は、前記充電条件で充電した後、3.0Vの終止電圧まで4000mA(2.0ItA)の定電流で放電した容量の前記電池容量に対する比率を算出し、後述する比較例2の値を100としたときの比率で表し、表1に示す。
(実施例2)
コバルト酸リチウムAとMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比90:10の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例2の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法8.0μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法3.3μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比78:22の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例3の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法12.0μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法2.0μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例4の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法10.9μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法3.7μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例5の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法8.5μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法1.5μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例6の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法13.2μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法2.9μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例7の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法7.1μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法2.4μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例8の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法8.5μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法2.9μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比93:7の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例9の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法8.5μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法2.9μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比73:27の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例10の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法8.5μmのコバルト酸リチウムAと、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法3.9μmのMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で実施例11の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
参考
水酸化ニッケル(Ni(OH))と水酸化リチウム(Li(OH))をNiとLiとの原子モル比が1:1になるように混合した以外は実施例1と同様の方法によりSEM観察による平均粒子寸法が8.5μmで、LiNiOで表されるニッケル酸リチウムDを合成した。
このニッケル酸リチウムDと実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法3.9μmで、LiMg0.025Co0.975で表されるMg固溶コバルト酸リチウムBとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で粉体特性評価、電池作製、電池特性評価を行なった結果を、後述する比較例2の値を100としたときの比率で表し、表1に示す。
(比較例1)
実施例1で用いた平均粒子寸法8.5μmのコバルト酸リチウムAと、Mg固溶コバルト酸リチウムBの代わりに、実施例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法が2.9μmのコバルト酸リチウムAとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は実施例1と同様の方法で比較例1の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1で用いた平均粒子寸法8.5μmのコバルト酸リチウムAのみを正極活物質とした以外は、実施例1と同様の方法で比較例2の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1で用いた平均粒子寸法2.9μmのMg固溶コバルト酸リチウムBのみを正極活物質とした以外は、実施例1と同様の方法で比較例3の電池を作製し、実施例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
(比較例4)
参考例1で用いた平均粒子寸法8.5μmのニッケル酸リチウムDと、Mg固溶コバルト酸リチウムBの代わりに、参考例1と同様にして作製し、粉砕分級した平均粒子寸法が2.9μmのニッケル酸リチウムDとを体積比85:15の割合で混合した正極活物質を用いた以外は参考例1と同様の方法で比較例4の電池を作製し、参考例1と同様の方法で粉体特性および電池特性を評価した結果を表1に示す。
表1より、実施例のコバルト酸リチウムとMg固溶コバルト酸リチウムを混合した正極活物質は、比較例の正極活物質と比べ、タップ密度、電子伝導度とも優れた粉体特性を有するので、これら実施例の正極活物質を用いた非水電解質二次電池は、電池容量、高レート特性に優れた電池特性を有することが明らかになった。
比較例1の場合、平均粒子寸法および粒子寸法比率は実施例1と同じであるが、コバルト酸リチウムAのみからなる正極活物質を用いているので、高容量であるが高レート特性が劣り、比較例3の場合、Mg固溶コバルト酸リチウムBのみからなる正極活物質を用いているので、高レート特性に優れているが容量が劣ることがわかった。
そして、実施例1と実施例11より、電子伝導性に優れたMg固溶コバルト酸リチウムBの平均粒子寸法は、コバルト酸リチウムAの平均粒子寸法に対する粒子寸法比率が0.41倍以下で、実施例2〜実施例3と実施例9〜実施例10より、Mg固溶コバルト酸リチウムBの体積%を全正極活物質体積の10体積%〜22体積%にすることにより、正極活物質の主体をなすコバルト酸リチウムAの粒子と粒子の間にできる間隙に、この粒子よりも小さく、電子伝導性に優れたMg固溶コバルト酸リチウムBの粒子を入り込ませることがより好ましいことがわかった。
さらに、実施例3〜実施例8より、コバルト酸リチウムAの平均粒子寸法は8μm〜12μm、Mg固溶コバルト酸リチウムBの平均粒子寸法は2.0μm〜3.3μmの範囲がより好ましいことがわかった。
さらに、参考例1と比較例4より、コバルト酸リチウムとMg固溶コバルト酸リチウムに限らず、ニッケル酸リチウムとMg固溶ニッケル酸リチウムとの組み合わせでも同様の効果が得られることがわかる。
したがって、一般式LiCoO 表される活物質の粒子と粒子の間にできる間隙に、この粒子よりも小さく、一般式Li Mg 3 1−y(ただし、M3:Co,Ni,Mn,Fe,Cr,Tiから選ばれた1種以上、0.90<x<1.10、0.005<y<0.15)で表される異種元素を固溶させた活物質の粒子を入り込ませたものにおいても、効果が得られると考えられる。
本願発明は、正極活物質のタップ密度と電子伝導ネットワークを改善でき、高容量化、高レート特性を有する非水電解質二次電池として利用することができる。
本発明による正極活物質を示す模式図 本発明による円筒形リチウム二次電池の縦断面概略図
符号の説明
1 活物質A粒子
2 活物質B粒子
11 正極板
12 正極リード
13 負極板
14 負極リード
15 セパレータ
16 上部絶縁リング
17 下部絶縁リング
18 電池ケース
19 絶縁パッキング
20 封口板

Claims (3)

  1. 一般式LiCoO 表される活物質Aと、一般式Li Mg 3 1−y(ただし、M3:Co,Ni,Mn,Fe,Cr,Tiから選ばれた1種以上、0.90<x<1.10、0.005<y<0.15)で表される異種元素固溶活物質Bとの混合組成からなり、前記活物質BのSEM観察による平均粒子寸法が前記活物質Aのそれの0.46倍以下であり、かつ前記活物質Bの総体積が全正極活物質体積の7体積%〜27体積%であり、前記平均粒子寸法が粒子の平均最大寸法であり、前記活物質Aの平均粒子寸法が7.1μm〜13.2μm、前記活物質Bの平均粒子寸法が1.5μm〜3.9μmである正極活物質を備えた非水電解質二次電池。
  2. 前記活物質BのSEM観察による平均粒子寸法が前記活物質Aのそれの0.41倍以下であり、かつ前記活物質Bの総体積が全正極活物質体積の10体積%〜21体積%である正極活物質を備えた請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記平均粒子寸法が粒子の平均最大寸法であり、前記活物質Aの平均粒子寸法が8μm〜12μm、前記活物質Bの平均粒子寸法が2.0μm〜3.3μmである請求項1または請求項2のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
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