JP4639449B2 - テープ印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒状の巻芯に巻回されるロールシートを搬送手段を介して搬送しつつ、該ロールシートに印字する印字手段を備えたテープ印刷装置に関し、特に、ロールシートのシート先端から印字開始位置までの余白領域の長さの短縮化を図り、ロールシートのランニングコストを低減化することができるテープ印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、粘着シートに離型紙が張り合わされた長尺状のシートにサーマルヘッドを介して文字等を印刷するテープ印刷装置が知られている。このようなテープ印刷装置では、巻芯に巻回されたロールシートと、この巻芯に巻回されたロールシートが着脱可能に取付けられるロールシートホルダと、このロールシートホルダをテープ印刷装置内で回転可能に支持する支持機構と、このロールシートホルダからロールシートを引き出して搬送するための搬送手段とを備えているものがある。このようなテープ印刷装置では、通常、長尺状のロールシートとして、所定幅に形成された透明フィルムシート、フィルムシートの片面に粘着剤を介して離形紙を付着したロールシート、及び、自己発色性を有する感熱シート(いわゆる、サーマルペーパー)等が存在し、これらのいずれのロールシートも巻芯に巻回された状態でテープ印刷装置内に回転可能に支持され、搬送手段を介して引き出されてサーマルヘッドにより印刷される。
【0003】
例えば、特開平11−151839号公報に記載の記録装置においては、被記録媒体の主走査方向に記録素子が1ライン幅分配列される記録ヘッドを搭載するキャリッジを、前記記録素子の配列方向と交差する副走査方向に前記被記録媒体を搬送し、静止状態の被記録媒体上の記録領域内を前記キャリッジが前記副走査方向に往復搬送しながら前記記録素子が被記録媒体に記録を行うとともに、切断手段によって被記録媒体をその主走査方向に切断する記録装置にあって、前記被記録媒体の前記副走査方向の記録開始位置手前の前余白領域の長さを設定する前余白設定手段と、この前余白設定手段の設定量に対応した長さだけ被記録媒体を副走査方向に搬送した後に、前記切断手段を動作させる切断用制御手段とを備えた構成となっている。
【0004】
これにより、静止状態の被記録媒体上の記録領域内を、前記キャリッジが前記記録素子の配列方向と交差する方向に往復搬送しながら、前記被記録媒体の主走査方向に1ライン幅分配列される記録素子が、静止状態の被記録媒体に記録を行うことにより、ライン記録動作と同様に高速で被記録媒体に対して記録することができる。特に、固定状態の被記録媒体に対して記録ヘッドを搭載するキャリッジを前記副走査方向に搬送する場合、固定状態の記録ヘッドに対して被記録媒体を副走査方向に搬送する場合に比べて、極めて精度の高い搬送制御を行えるので、記録品質は極めて優れたものとなる。
また、被記録媒体の前記副走査方向の記録開始位置手前の前余白領域の長さを設定すると、切断用制御手段は、その設定量に対応した長さだけ被記録媒体を副走査方向に搬送した後に、前記切断手段を動作させるため、被記録媒体の前記副走査方向の記録開始位置手前の前余白領域の長さを任意に設定して切断することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平11−151839号公報に記載された記録装置では、前余白設定手段の設定可能な最大量に対応した最大長さLから印字毎に設定される前余白領域の長さXを差し引いた長さ(L−X)だけ被記録媒体を搬送した後、切断手段を動作させるため、この長さ(L−X)分の被記録媒体は無駄になり、前余白領域の長さXが短くなるに従って被記録媒体のランニングコストが高くなるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ロールシートのランニングコストを低減化することができるテープ印刷装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係るテープ印刷装置は、筒状の巻芯に巻回される長尺状のロールシートを搬送するための搬送手段と、該ロールシートに印字する印字手段とを備えたテープ印刷装置において、前記ロールシートを引き出す際の正方向への搬送量と、前記ロールシートを引き込む際の逆方向への搬送量とを検出する検出手段と、前記ロールシートの先端から印刷開始位置までの余白量を記憶する余白量記憶手段と、前記印字手段よりも正方向への搬送方向下流側に配置され、前記ロールシートの有無を検出するシート先端検出器と、前記印字手段よりも前記搬送方向下流側であって、前記シート先端検出器よりも前記搬送方向上流側において、前記ロールシートを切断するカッタ部材と、前記搬送手段による前記ロールシートの搬送と、前記カッタ部材による前記ロールシートの切断とを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されていない場合、前記搬送手段により、ロールシートの先端部が前記シート先端検出器によって検出されるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送し、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送するように制御し、印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されている場合、前記カッタ部材により前記ロールシートを切断し、切断により生じたロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送するように制御することを特徴とする。
【0008】
このような特徴を有する請求項1に係るテープ印刷装置は、搬送手段と、印字手段と、検出手段と、余白量記憶手段と、シート先端検出器と、カッタ部材と、制御手段とを備えている。当該テープ印刷装置は、印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されていない場合、前記搬送手段により、ロールシートの先端部が前記シート先端検出器によって検出されるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送し、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送する。
ここで、印字開始時に前記シート先端検出器によってロールシートが検出されていない場合には、前回印字終了後カッタ部材によりロールシートが切断されたものと判定することができる。また、ロールシートの先端部はカッタ部材によって搬送方向に対してほぼ直角に切断される。従って、ロールシートの先端部が前記シート先端検出器によって検出されるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送し、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送する制御を行うことで、ロールシートの先端部を前記先送り量の搬送位置に正確に位置させることができる。そして、上記制御手段の制御により、ロールシートのシート先端から印刷開始位置までに所望の余白量が形成される。又、当該余白を形成する際に、余分な部分を搬送して切断する必要がないため、当該テープ印刷装置は、ロールシートのランニングコストを低減化することができる。
そして、印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されている場合、当該テープ印刷装置は、前記カッタ部材により前記ロールシートを切断し、切断により生じたロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送するように制御する。
ここで、カッタ搬送手段を介してカッタ部材によってロールシートは搬送方向に対してほぼ直角に切断され、カッタ部材の位置は予め設定されている。従って、該ロールシートを切断により生じたロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送することによって、当該テープ印刷装置は、ロールシートの先端を前記先送り量の搬送位置に正確に位置させることができる。そして、上記制御手段の制御により、ロールシートのシート先端から印刷開始位置までに所望の余白量が形成される。又、当該余白を形成する際に、余分な部分を搬送して切断する必要がないため、当該テープ印刷装置は、ロールシートのランニングコストを低減化することができる。
【0009】
また、請求項2に係るテープ印刷装置は、請求項1に記載のテープ印刷装置において、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量から前記余白量となるまでのロールシートの搬送に要する距離を示す後送り量が予め規定されており、前記ロールシートは、当該ロールシートの搬送方向に沿って、第1パターンと、前記第1パターンと異なる第2パターンとを交互に並べて構成されるエンコーダマークを、当該ロールシートの裏面に有し、前記第1パターン及び前記第2パターンの前記搬送方向に沿った幅寸法は、前記後送り量の半分よりも大きく、且つ、該後送り量よりも小さく形成され、前記テープ印刷装置は、前記エンコーダマークを構成する前記第1パターン及び前記第2パターンに基づく検出信号を出力する検出器を備え、前記制御手段は、前記検出器により出力された検出信号を用いて、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ前記後送り量分搬送する制御を行うことで、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記余白量となるように制御することを特徴とする。
【0010】
このような特徴を有する請求項2に係るテープ印刷装置では、請求項1に記載のテープ印刷装置において、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量から前記余白量となるまでのロールシートの搬送に要する距離を示す後送り量が予め規定されており、前記ロールシートは、当該ロールシートの搬送方向に沿って、第1パターンと、前記第1パターンと異なる第2パターンとを交互に並べて構成されるエンコーダマークを、当該ロールシートの裏面に有し、前記第1パターン及び前記第2パターンの前記搬送方向に沿った幅寸法は、前記後送り量の半分よりも大きく、且つ、該後送り量よりも小さく形成され、前記テープ印刷装置は、前記エンコーダマークを構成する前記第1パターン及び前記第2パターンに基づく検出信号を出力する検出器を備え、前記制御手段は、前記検出器により出力された検出信号を用いて、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ前記後送り量分搬送する制御を行うことで、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記余白量となるように制御する。
予め規定された後送り量の半分よりも大きく、且つ、該後送り量よりも小さい幅寸法を有する第1パターン及び第2パターンにより構成されるエンコーダマークを、検出器によって検出した検出信号を用いて、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ前記後送り量分搬送する制御を行うことで、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記余白量となるように制御するため、後送り量の搬送精度の向上を図ることができると共に、印字開始位置を確実に検出することができる。
【0011】
また、請求項3に係るテープ印刷装置は、請求項2に記載のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量となった時点から前記検出器による検出信号が入力されるまでのロールシートの搬送量を、前記検出手段により検出すると共に、前記検出手段により検出された当該搬送量を前記後送り量から減算した残りの送り量分だけ前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送することを特徴とする。
【0012】
このような特徴を有する請求項3に係るテープ印刷装置では、請求項2に記載のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量となった時点から前記検出器による検出信号が入力されるまでのロールシートの搬送量を、前記検出手段により検出すると共に、前記検出手段により検出された当該搬送量を前記後送り量から減算した残りの送り量分だけ前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送する。
これにより、当該テープ印刷装置は、検出器からの1回の検出信号に基づいて残りの送り量を決定できるため、印字開始位置の検出精度の向上を図ることができる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るテープ印刷装置を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るテープ印刷装置の本体筐体の概略構成について図1乃至図6に基づき説明する。図1は本実施形態に係るテープ印刷装置の本体筐体の概略構成を示す斜視図である。図2は本実施形態に係るテープ印刷装置の本体筐体の概略構成を示す平面図である。尚、両図において、テープ印刷装置の本体筐体に上フレーム3(図3等参照)を介して開閉自在に取り付けられる上カバーは、取り外されている。図3は本実施形態に係るテープ印刷装置の内部構造を示し、(A)は第2ギヤ列側からの斜視図、(B)は第2ギヤ列側の側面図である。図4は本実施形態に係るテープ印刷装置の内部構造を示し、(A)は第1ギヤ列側からの斜視図、(B)は第1ギヤ列側の側面図である。図5は本実施形態に係るテープ印刷装置の上フレームを取り除いた場合の内部構造を示し、(A)は第1ギヤ列側からの斜視図、(B)は第1ギヤ列側の側面図である。図6は本実施形態に係るテープ印刷装置の上フレームを取り除いてリボンカセットを装着した場合を示す第2ギヤ列からの斜視図である。
【0020】
図1及び図2に示すように、このテープ印刷装置1の本体筐体2は、左右両側に配設される側壁5及び6を持つ下フレーム7内に、後述のエンコーダマーク10A(図15参照)が裏面に印刷されたロールシート10を巻芯11A(図13参照)に巻回した状態で回転自在に支持しているロールシートユニット11と、ロールシート10を正逆両方向に搬送し得る搬送手段としての搬送機構部15と、搬送機構部15によって搬送されるロールシート10をカットするためのカッティング機構部16とが設けられている。また、上フレーム3(図3等参照)は、ロールシート10の正方向の搬送において、このカッティング機構部16の上流側に配設され、ロールシート10に所定の画像を形成するための画像形成手段としての画像形成機構部17(図3参照)が設けられている。また、下フレーム7の下側には外部のパーソナルコンピュータ等からの指令により各機構部15、16、17等を駆動制御する制御回路部110(図16参照)が設けられている。
【0021】
また、ロールシートユニット11は、下フレーム7内の一方の端に着脱自在に取り付けられる。即ち、下フレーム7内には、ロールシートユニット11を構成する各ユニットホルダ12、13の外側方向に突設される各取付部材14A、14Bが着脱自在に嵌め込まれる一対のユニット支持部16A、16Bが設けられている。そして、ロールシートユニット11の各取付部材14A、14Bを各ユニット支持部16A、16Bに嵌め込むことによって、該ロールシートユニット11が下フレーム7内に着脱自在に取り付けられる。
【0022】
また、図4及び図5に示すように、搬送機構部15は、画像形成機構部17の構成要素でもあるプラテンローラ21と、該プラテンローラ21の上流側に配設されるグリップローラ22とを備えている。グリップローラ22とロールシート10を挟んで対向する位置には一対の各従動ローラ23、23が上フレーム3に配設されている。この各従動ローラ23、23は、バネ等によりグリップローラ22に向かって押圧するように付勢されて回転可能に支持されている。そして、下フレーム7の側壁5に配設されるステッピングモータ等から構成される第1駆動モータ24の正逆駆動によって、プラテンローラ21及び排出ローラ22は、第1ギヤ列25を介して、ロールシート10を正方向(排出方向)及び逆方向(引き込み方向)に搬送するように回転される。また、ロールシートユニット11のユニットホルダ13の外周面にはロールシート巻き取りギヤ13Aが設けられ、後述のように搬送機構部15の第1ギヤ列25に接続されてロールシート10を巻き取り可能に構成されている。
【0023】
また、図6に示すように、ロールシート10にカラー印字をする場合には、プラテンローラ21をインクリボンが覆うようにリボンカセット71が下フレーム7に装着される。また、このリボンカセット71に内蔵されるインクリボンを巻き取るリボン巻き取りスプール(不図示)は、後述のようにロールシート10の排出方向への搬送と共に、第1ギヤ列25を介して巻き取り方向に回転させられる(図13参照)。
尚、プラテンローラ21とロールシート10を挟んで対向する位置には、後述のように画像形成機構部17を構成するサーマルヘッド27が上フレーム3に配設されている(図7参照)。このサーマルヘッド27は、後述のようにバネ等によりプラテンローラ21に向かって押圧するように付勢されて支持されている。また、サーマルヘッド27は、下フレーム7の側壁6に配設されるDCモータ等によって構成される第2駆動モータ30の正回転駆動によって、第2ギヤ列28を介して、ロールシート10を正方向に搬送するときには、プラテンローラ21に押し当てられ、第2駆動モータ30の逆回転駆動によって、該ロールシート10を逆方向に搬送するときには、バネ等の押圧力に抗してプラテンローラ21から離間するように持ち上げられる。したがって、ロールシート10は、プラテンローラ21及びグリップローラ22の回転によって、正方向(引き出される方向)に搬送され、一方、グリップローラ22の逆回転によって逆方向(引き込まれる方向)に搬送される。
【0024】
また、図1及び図2に示すように、プラテンローラ21の左右両端縁部の上流側には、ポリアセタール等の粘着剤の付着しにくい樹脂製の一対のガイド部材4A、4Bがビス等により着脱可能に取り付けられている。この各ガイド部材4A、4Bの上面部には、ロールシート10の幅方向側面に当接して、搬送方向に案内する各外側押え部4C、4Dが上側に所定高さ寸法突出して形成されている。これにより、各ガイド部材4A、4Bの上面と各外側押え部4C、4Dの対向面とによってロールシート10は搬送経路に沿って案内され、プラテンローラ21の上側へ案内される。
【0025】
また、プラテンローラ21とグリップローラ22との間のロールシート10の裏面が摺動するシート案内部の上面部には、ロールシート10の裏面に印刷されるエンコーダマーク10Aに対向する位置に反射型光センサであるフォトインタラプタ18が配置されている。これにより、エンコーダマーク10Aのスリットパターンは、フォトインタラプタ18により検出される。
【0026】
また、カッティング機構部16を構成するカッタープレート35(図9等参照)の下流側端縁部の直上には、排紙ローラユニット37が配設されている。この排紙ローラユニット37には、後述のように一対の排紙ローラ38、38(図12参照)が設けられ、カッタープレート35と協動してロールシート10を挟むと共に、第1ギヤ列を介して正方向に搬送すると共に、該ロールシート10が逆方向に搬送される場合には、停止して所定の押圧力を付加しつつ摺動するように構成されている。そして、この排紙ローラユニット37とカッタープレート35との間を搬送されたロールシート10は、本体筐体2の前面部に形成されるシート排紙口2Aからカット機構部16によって所定長さに切断された後、排紙される(図1参照)。
【0027】
次に、画像形成機構部17の圧着リリース機構について図7及び図8に基づいて説明する。図7は本実施形態に係るテープ印刷装置1の画像形成機構部17を構成するサーマルヘッド27がプラテンローラ21からリリースされた状態を示す正面図である。図8は本実施形態に係るテープ印刷装置1の第2ギヤ列28の構成を示す拡大正面図である。
図7に示すように、画像形成機構部17は、ロールシートユニット11に装着可能なロールシート10の最大幅寸法にほぼ等しい長さを持つ、印字手段としてのライン型のサーマルヘッド27と、このサーマルヘッド27とロールシート10を挟んで対向するプラテンローラ21とを備えている。また、サーマルヘッド27は、略コの字形で上フレーム3の各側壁41、42に軸支される回転軸43に対して上下移動可能に支持されると共に、外側先端部にプラテンローラ21の回転軸に嵌挿される凹部が形成される各支持部材44、44が取り付けられている。また、この回転軸43の各支持部材44に対向する位置には、所定径の偏心カム45、45が取り付けられている。そして、サーマルヘッド27は、第2ギヤ列28を構成する回転軸43の一端側に取り付けられたカムギヤ57の回転により、各偏心カム45、45が180度毎に回転して各支持部材44、44が上下に移動し、プラテンローラ21に接触又は離間させられる。尚、サーマルヘッド27がプラテンローラ21に接触する場合には、各偏心カム45、45は、各支持部材44、44から所定間隔離れるように構成されている。
【0028】
また、回転軸43及びサーマルヘッド27の上側は、各側壁41、42間に横架される天板46によって覆われている。また、サーマルヘッド27とこの天板46との間には、所定間隔でヘッドバネ48、48が装着され、サーマルヘッド27が所定押圧力でプラテンローラ21に押しつけられるように構成されている。
【0029】
一方、図8に示すように、第2ギヤ列28の構成は、第2駆動モータ30のシャフトに取り付けられるモータ駆動ギヤ51と、このモータ駆動ギヤ51に歯合する第1カムダブルギヤ52と、この第1カムダブルギヤ52の回転軸に軸支されると共に該第1カムダブルギヤ52に歯合する一対の第1及び第2遊星ギヤ53A、53Bと、この一方の第1遊星ギヤ53Aに歯合する第2カムダブルギヤ54と、この第2カムダブルギヤ54に歯合する第3カムダブルギヤ55と、この第3カムダブルギヤ55に歯合するカムアイドルギヤ56と、このカムアイドルギヤ56と歯合するカムギヤ57とから構成されている。また、カムギヤ57の内側側面には、カム部57Aが約180度の角度で円弧状に内側に突出すると共に、円弧の中央位置が偏心カム45の短径の部分に対向するように形成されている。また、このカム部57Aが回転して当接することによりON・OFFされるカムスイッチSW1が側壁42に設けられている。尚、このカムスイッチSW1は、センサ駆動回路118を介して制御回路部110に接続されている(図16参照)。
また、他方の第2遊星ギヤ53Bは、後述のリードスクリュー(図10参照)の一端側に取り付けられるリードスクリューギヤ58に歯合している。
【0030】
続いて、第2ギヤ列28の動作について図8に基づき説明する。印字を開始する場合には、サーマルヘッド27をプラテンローラ21に所定押圧力で押し当てる必要があるため、先ず、第2駆動モータ30を反時計方向に回転させ、第1カムダブルギヤ52、第1遊星ギヤ53A、第2カムダブルギヤ54、第3カムダブルギヤ55、カムアイドルギヤ56、及びカムギヤ57の順に回転させる。これにより、カムギヤ57は反時計方向に回転するため、各偏心カム45、45も同時に反時計方向に回転する。そして、カムギヤ57の内側側面に形成されるカム部57AがカムスイッチSW1に当接してON信号を出力後、第2駆動モータ30の回転を停止させることにより各偏心カム45の短径が真上に位置して、サーマルヘッド27がプラテンローラ21に各ヘッドバネ48、48を介して所定押圧力で押し当てられる。
【0031】
また、印字を終えた場合には、サーマルヘッド27をプラテンローラ21から離間させる必要があるため、先ず、第2駆動モータ30を反時計方向に回転させ、第1カムダブルギヤ52、第1遊星ギヤ53A、第2カムダブルギヤ54、第3カムダブルギヤ55、カムアイドルギヤ56、及びカムギヤ57の順に回転させる。これにより、カムギヤ57は反時計方向に再び回転するため、各偏心カム45、45も同時に反時計方向に回転する。そして、カムギヤ57の内側側面に形成されるカム部57AがカムスイッチSW1から離間してOFF信号が出力され、このOFF信号を受けた制御回路部110は第2駆動モータ30を所定量回転させた後に停止させる。これにより、各偏心カム45、45の長径が真上に位置して、サーマルヘッド27が各ヘッドバネ48、48の押圧力に抗して持ち上げられ、プラテンローラ21から離間する。
【0032】
次に、カッティング機構部16の機構について図9乃至図11に基づいて説明する。図9は本実施形態に係るテープ印刷装置1の排紙ローラユニット37を取り除いてカッティング機構部16を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB−B断面図、(C)は(A)におけるC矢視図である。図10は本実施形態に係るテープ印刷装置1のカッティング機構部16のキャリッジ機構を示す正面断面図である。図11は本実施形態に係るテープ印刷装置1のカッティング機構部16の第2ギヤ列28による駆動を示す図で、(A)はロールシート10の切断時の駆動を示す一部拡大正面図で、(B)はホームポジション移動時の駆動を示す一部拡大正面図である。
【0033】
図9及び図10に示すように、カッティング機構部16は、プラテンローラ10の下流側で各側壁5、6に横架されてロールシート10を受ける断面略横L字形のカッタープレート35と、該カッタープレート35の上流側端面に沿って移動しつつロールシート10を進行方向に対して垂直に切断するカッターユニット60と、該カッターユニット60をカット方向(図9(A)中、左右方向)に往復移動させるカッタ搬送機構とから構成されている。
このカッターユニット60は、ロールシート10の印字中又は搬送中の場合には、図9(A)に示すように、ロールシート10の経路をよけたホームポジションに待機している。また、このカッターユニット60は、カッターキャリッジ61と、このカッターキャリッジ61の上側に、刃先がカット方向(矢印D方向)に所定角度傾斜して取り付けられるカッタ刃62と、このカッタ刃62の上部に取り付けられるカッターキャップ63とから構成されている。
【0034】
カッターキャップ63は、図9(B)、(C)に示すように、カッタ刃62の刃先側の下端部は、カッタープレート35の搬送経路上流側の端縁部上面を覆うと共に、カッターキャップ63の該上流側端面部が該カッタープレート35の上面よりも所定寸法(本実施形態では、約1mm)下側に位置するように下方に延出されている。これにより、カッターユニット60を切断方向に移動させた場合には、カッターキャップ63の下端部がロールシート10の上に乗り上げて下方に押し下げるため、ロールシート10にテンションが働き、カッタ刃62をロールシート10に対して確実に直角に押し当てることができ、ジャム等の発生を押さえつつスムーズに切断することができる。また、カッタ刃62の刃先は、ロールシート10の印字面側から斜め下側方向に押し当てられるため、毛羽立ち等がロールシート10の裏面側方向に出るため、良好な印字面を形成することができる。
【0035】
カッターキャリッジ61は、図10に示すように、下フレーム7の両側壁5、6に支持されるガイド軸65に摺動可能に挿通されると共に、該ガイド軸65と略平行に両側壁5、6に回転可能に軸支されるリードスクリュー66に螺合されている。そして、このリードスクリュー66の側壁6の外側端縁部には、リードスクリュークラッチバネ67を介して第2ギヤ列28を構成するリードスクリューギヤ58が取り付けられている。また、カッターキャリッジ61がホームポジションに位置する場合に、該カッターキャリッジ61に当接してON信号を出力するホームポジションスイッチSW2が側壁5に取り付けられている。また、カット終了ポジションに位置する場合に、該カッターキャリッジ61に当接してON信号を出力するカットポジションスイッチSW3が側壁6に取り付けられている。尚、各スイッチSW2、SW3はセンサ駆動回路118を介して制御回路部110に接続されている(図16参照)。
【0036】
カッターユニット60のロールシート10切断時の駆動は、図11(A)に示すように、先ず、第2駆動モータ30を時計方向に回転させ、第1カムダブルギヤ52、第1遊星ギヤ53A、リードスクリューギヤ58の順に回転させる。尚、第2駆動モータ30を時計方向に回転させた場合には、第2遊星ギヤ53Bと第2カムダブルギヤ54とは歯合しない。
そして、リードスクリューギヤ58は反時計方向に回転して、リードスクリュークラッチバネ67を介して接続されるリードスクリュー66が反時計方向に回転させられる。続いて、このリードスクリュー66に螺合されているカッターキャリッジ61が、このリードスクリュー66の反時計方向の回転によってガイド軸65とリードスクリュー66に沿って切断方向(図9(A)及び図10中、右方向)に移動して、カット終了ポジションに達した場合には、リードスクリュークラッチバネ67が締まり側となるため、カッターキャリッジ61はカットポジションスイッチSW3に押しつけられて、該カットポジションスイッチSW3からON信号が制御回路部110に出力される。
【0037】
一方、図11(B)に示すように、このカットポジションスイッチSW3からON信号を受け取った制御回路部110は、カッターキャリッジ61がカット終了ポジションに達したと判定し、即ちロールシート10の切断終了と判定して、第2駆動モータ30を逆回転方向(反時計方向)に回転させ、第1カムダブルギヤ52、第2遊星ギヤ53B、リードスクリューギヤ58の順に回転させる。尚、第2駆動モータ30を反時計方向に回転させた場合には、上記のように第1遊星ギヤ53Aと第2カムダブルギヤ54とは歯合して駆動が伝達される(図8参照)。
そして、リードスクリューギヤ58は時計方向に回転して、リードスクリュークラッチバネ67を介して接続されるリードスクリュー66が時計方向に回転させられる。続いて、このリードスクリュー66に螺合されているカッターキャリッジ61が、このリードスクリュー66の時計方向の回転によってガイド軸65とリードスクリュー66に沿ってホームポジション方向(図9(A)及び図10中、左方向)に移動して、ホームポジションに達した場合には、カッターキャリッジ61はホームポジションスイッチSW2に当接して、該ホームポジションスイッチSW2からON信号が制御回路部110に出力される。尚、カッターキャリッジ61がホームポジションスイッチSW2に当接した状態で第2駆動モータ30が時計方向に回転した場合には、リードスクリュークラッチバネ67は緩み側となるため、リードスクリューギヤ58の回転駆動力は、リードスクリュー66に伝達されなくなり、該リードスクリュー66は回転しない。
他方、ホームポジションスイッチSW2からON信号を受け取った制御回路部110は、カッターキャリッジ61がホームポジションに達したと判定して、第2駆動モータ30を停止させ、カッターユニット60によるロールシート10の切断処理を終了する。
【0038】
次に、搬送機構部15を構成する搬送ローラユニット37の構成について図12に基づいて説明する。図12は本実施形態に係るテープ印刷装置1の排紙ローラユニット37を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるA−A断面図である。
【0039】
図12に示すように、第1ギヤ列25を構成する排紙ローラギヤ81のギヤ軸81Aは、下フレーム7の側壁5に回転可能に支持されている。また、排紙ローラユニット37は、一端側が第1クラッチバネ81を介して側壁6に回転可能に支持されると共に、他端側が第2クラッチバネ82を介して排紙ローラギヤ81のギヤ軸81Aに回転可能に支持されている。
この第1クラッチバネ82は、排紙ローラユニット37がロールシート10を引き込む方向(図12(B)中、反時計方向)に回転する場合には、締まり側となって該排紙ローラユニット37を停止させるように作動する。また、この第1クラッチバネ82は、排紙ローラユニット37がロールシート10を排出する方向(図12(B)中、時計方向)に回転する場合には、緩み側となって該排紙ローラユニット37の回転を妨げないように作動する。
【0040】
また、該排紙ローラギヤ81の駆動は、第2クラッチバネ83を介して排紙ローラユニット37に伝達される。この第2クラッチバネ83は、排紙ローラギヤ81が排紙ローラユニット37をロールシート10の引き込み方向(図12(B)中、反時計方向)に回転させる場合には、緩み側となり、且つ、第1クラッチバネ82が締まり側となるため、排紙ローラユニット37が第1クラッチバネ82によって停止された場合には、該排紙ローラギヤ81は空転するようになる。一方、この第2クラッチバネ83は、排紙ローラギヤ81が排紙ローラユニット37をロールシート10の排出方向(図12(B)中、時計方向)に回転させる場合には、締まり側となり、且つ、第1クラッチバネ82が緩み側となるため、排紙ローラユニット37は排紙ローラギヤ81と同じ方向(図12(B)中、時計方向)に回転する。
【0041】
また、排紙ローラユニット37は、一対の略円筒状の排紙ローラ84、84が同軸上に取り付けられている。また、断面略L字状のカッタープレート35は、外側の一面が上側に、外側の他の面が前側になると共に、該排紙ローラ84、84の各中央部分とロールシート10の最大厚さ寸法より少し大きい隙間を形成するように各側壁5、6に支持されている。また、カッタープレート35の各排紙ローラ84、84の左右両端面部に対向する位置には、各貫通孔86、86、86、86が穿設されている。また、各排紙ローラ84、84の左右両端面部には、斜め外側に延出されて、各貫通孔86、86、86、86内に達する略平板状のシート押え部84Aが所定中心角度毎(本実施形態では約36度毎)に形成されている。これにより、各シート押さえ部84Aがロールシート10を所定押圧力でカッタープレート35の上面に押しつけるため、ロールシート10の排出に必要なニップ力が発生する。
【0042】
また、排紙ローラユニット37に対向するカッタープレート35の上面には、ロールシート10の幅方向側面に当接して、搬送方向に案内するガイド部材87A、87Bが着脱可能に取り付けられている。この各ガイド部材87A、87Bは、粘着剤の付着しにくいポリアセタール等の樹脂成形品である。また、各ガイド部材87A、87Bのロールシート10側の端面は、所定高さ寸法上側に延出され、ロールシート10の幅方向側面に確実に当接するように形成されている。また、排紙ローラユニット37の各ガイド部材87A、87Bの内側端面より少し内側の位置には、ロールシート10の上面を上側から押さえる略円板状の排紙サイドローラ88A、88Bが同軸上に設けられている。これにより、ロールシート10は、各ガイド部材87A、87B、及び各排紙サイドローラ88A、88Bによって、搬送方向に案内される。
【0043】
更に、カッタープレート35の前面部には、ロールシート10の幅方向中央位置に対応する位置に、ロールシート10の先端部が当接することによりON・OFFされるシート先端スイッチSW4が設けられている。尚、このシート先端スイッチSW4は、センサ駆動回路118を介して制御回路部110に接続されている(図16参照)。これにより、排紙ローラ84、84によって排出されるロールシート10の先端位置を検出することができる。
【0044】
次に、第1ギヤ列25の構成及び駆動動作について図13に基づいて説明する。図13は本実施形態に係るテープ印刷装置1の第1ギヤ列25の構成を示す図で、(A)はロールシート10の巻き戻し動作時を示す拡大正面図で、(B)はロールシート10の排出動作時を示す拡大正面図である。
図13に示すように、先ず、グリップローラ22及びロールシート巻き取りギヤ13A(図5参照)を駆動する第1ギヤ列25の構成は、第1駆動モータ24のシャフトに取り付けられるモータギヤ91と、このモータギヤ91に歯合する第1ローラダブルギヤ92と、この第1ローラダブルギヤ92の回転軸に軸支される略平板状の遅延アーム93と、この遅延アーム93の外周端縁部に所定中心角度で軸支されると共に該第1ローラダブルギヤ92に歯合する一対の第1及び第2遊星ギヤ94A、94Bと、この第1及び第2遊星ギヤ94A、94Bのいずれかの一方に歯合する第2ローラダブルギヤ95と、この第2ローラダブルギヤ95に歯合すると共にグリップローラ22の一端側に取り付けられるローラギヤ96と、このローラギヤ96の軸心上に所定角度だけ回転可能に軸支される遊星ギヤアーム97と、この遊星ギヤアーム97の一端側に軸支されると共に該ローラギヤ96に歯合する第3遊星ギヤ98と、この第3遊星ギヤ98にテープ巻き戻し時に限り歯合する第1クラッチギヤ99Aと、この第1クラッチギヤ99Aにクラッチバネ(このクラッチバネは、第1クラッチギヤ99Aが反時計方向に回転するときに緩み側となって、所定の一定トルクを伝達する。)を介して回転駆動される第2クラッチギヤ99Bと、この第2クラッチギヤ99Bに歯合するロールシート巻き取りギヤ13Aとから構成されている。
【0045】
一方、図13に示すように、プラテンローラ21、排紙ローラユニット37、及びリボンカセット71のリボン巻き取りスプール(不図示)を駆動する第1ギヤ列25の構成は、第1駆動モータ24のシャフトに取り付けられるモータギヤ91と、このモータギヤ91に歯合する第1ローラダブルギヤ92と、この第1ローラダブルギヤ92に歯合するローラアイドルギヤ101と、このローラアイドルギヤ101の回転軸上に上記遅延アーム93に対向して取り付けられる略平板状の遊星ギヤストッッパ102と、該ローラアイドルギヤ101に歯合する第3ローラダブルギヤ103と、この第3ローラダブルギヤ103に歯合すると共にプラテンローラ21の一端側に取り付けられるプラテンギヤ104と、このプラテンギヤ104に歯合する排紙ローラギヤ81(図12参照)と、この排紙ローラギヤ81の軸心上に所定角度だけ回転可能に軸支される排紙ローラギヤアーム105と、この排紙ローラギヤアーム105の一端側に軸支されると共に該排紙ローラギヤ81に歯合する第4遊星ギヤ106と、この第4遊星ギヤ106にテープ印字時に限り歯合するリボンクラッチギヤ107Aと、このリボンクラッチギヤ107Aにクラッチバネ(このクラッチバネは、リボンクラッチギヤ107Aが反時計方向に回転するときに緩み側となって、所定の一定トルクを伝達する。)を介して回転駆動されるリボンクラッチギヤ107Bと、このリボンクラッチギヤ107Bに歯合すると共にリボンカセット71のリボン巻き取りスプールの一端側に取り付けられるリボン巻き取りギヤ108とから構成されている。
【0046】
続いて、第1ギヤ列25の概略動作について図13に基づき説明する。先ず、ロールシート10の巻き戻し動作について図13(A)に基づいて説明する。尚、予め上記のように第2駆動モータ30を駆動して第2ギヤ列28を介してサーマルヘッド27は、プラテンローラ21から所定距離離間されている。
ロールシート10の巻き戻しは、第1駆動モータ24を反時計方向に回転させ、第1ローラダブルギヤ92、遊星ギヤ94B、第2ローラダブルギヤ95、ローラギヤ96、第3遊星ギヤ98、第1クラッチギヤ99A、第2クラッチギヤ99B、及びロールシート巻き取りギヤ13Aの順に回転させる。また、同時に、第1ローラダブルギヤ92、ローラアイドルギヤ101、第3ローラダブルギヤ103、プラテンギヤ104、排紙ローラギヤ81、及び第4遊星ギヤ106の順に回転させられる。また、排紙ローラギヤアーム105は下側方向に押し下げられて、第4遊星ギヤ106の回転駆動は、各リボンクラッチギヤ107A、107B、及びリボン巻き取りギヤ108には伝達されない。
【0047】
これにより、ローラギヤ96は反時計方向に回転し、該ローラギヤ96が取り付けられているグリップローラ22は反時計方向に所定回転速度で回転する。したがって、各従動ローラ23、23を介してグリップローラ22に所定押圧力で押しつけられるロールシート10は、該グリップローラ22の反時計方向の回転によってロールシートユニット11側に引き込まれる(矢印J方向)。
また、ロールシートユニット11のロールシート巻き取りギヤ13Aは、時計方向に回転し、該ロールシート巻き取りギヤ13Aを介してロールシート10の巻芯11Aが時計方向に回転してグリップローラ22の回転によって引き込まれたロールシート10がロールシートユニット11に巻き込まれる。尚、ロールシート巻き取りギヤ13Aの回転によるロールシート10の巻き取り速度は、グリップローラ22によりロールシート10の引き込み速度よりも所定速度大きくなるようにギヤ比が設定されているため、グリップローラ22とロールシートユニット11間のロールシート10には適度なテンションがかかりロールシート10をきれいに巻き取ることができる。
【0048】
また、プラテンギヤ104は反時計方向に回転し、該プラテンギヤ104に取り付けられるプラテンローラ21は反時計方向に回転するが、サーマルヘッド27が離間されているため、ロールシート10には引き込み力はほとんど働かない。
また、このプラテンギヤ104に歯合する排紙ローラギヤ81は時計方向に回転するが、上記のように排紙ローラユニット37は、第1クラッチバネ82と第2クラッチバネ83とを介して(図12参照)停止状態になるため、この排紙ローラユニット37とグリップローラ22間のロールシート10には適度なテンションがかかりロールシート10をきれいに巻き取ることができる。
【0049】
次に、印字及び排紙処理時の第1ギヤ列25によるロールシート10の排出動作について図13(B)に基づいて説明する。尚、予め上記のように第2駆動モータ30を駆動して第2ギヤ列28を介してサーマルヘッド27は、プラテンローラ21に押し当てられている。
ロールシート10の排出動作は、第1駆動モータ24を時計方向に回転させ、第1ローラダブルギヤ92、第1遊星ギヤ94A、第2ローラダブルギヤ95、ローラギヤ96、及び第3遊星ギヤ98の順に回転させる。また、遊星ギヤアーム97は上側方向に押し上げられて、第3遊星ギヤ98の回転駆動は、各第1及び第2クラッチギヤ99A、99B、及びロールシート巻き取りギヤ13Aには伝達されない。また、同時に、第1ローラダブルギヤ92、ローラアイドルギヤ101、第3ローラダブルギヤ103、プラテンギヤ104、排紙ローラギヤ81、第4遊星ギヤ106、リボンクラッチギヤ107A、リボンクラッチギヤ107B、及びリボン巻き取りギヤ108の順に回転させる。
【0050】
これにより、ローラギヤ96は時計方向に回転し、該ローラギヤ96が取り付けられているグリップローラ22は時計方向に所定回転速度で回転する。したがって、各従動ローラ23、23を介してグリップローラ22に所定押圧力で押しつけられるロールシート10は、該グリップローラ22の時計方向の回転によって排出側方向(図13中、右側方向)に引き出されると共に(矢印K方向)、それに伴ってロールシートユニット11の巻芯11Aは反時計方向に回転する。
また、プラテンギヤ104は時計方向に回転し、該プラテンギヤ104に取り付けられるプラテンローラ21は時計方向に回転するため、このプラテンローラ21に各ヘッドバネ48、48を介してサーマルヘッド27によって押しつけられるロールシート10は、排出方向(図13中、右側方向)に引き出される(矢印K方向)。尚、プラテンローラ21の回転によるロールシート10の引出速度は、グリップローラ22によるロールシート10の引出速度よりも所定速度大きくなるようにギヤ比が設定されているため、プラテンローラ21とグリップローラ22間のロールシート10には適度なテンションがかかりロールシート10にきれいな印字をすることができる。
【0051】
また、このプラテンギヤ104に歯合する排紙ローラギヤ81は反時計方向に回転し、上記のように排紙ローラユニット37は、第1クラッチバネ82と第2クラッチバネ83とを介して(図12参照)反時計方向に回転するため、この排紙ローラユニット37の各排紙ローラ84、84とカッタープレート35との協動によってロールシート10は排出方向(矢印K方向)に引き出される。尚、排紙ローラユニット37の各排紙ローラ84、84の回転によるロールシート10の引出速度は、プラテンローラ21によるロールシート10の引出速度よりも所定速度大きくなるようにギヤ比が設定されているため、プラテンローラ21と各排紙ローラ84、84間のロールシート10には適度なテンションがかかりロールシート10にきれいな印字をすることができる。
また、排紙ローラギヤ81の反時計方向の回転によって排紙ローラギヤアーム106が上に持ち上がり、第4遊星ギヤ106及び各リボンクラッチギヤ107A、107Bを介してリボン巻き取りギヤ108が時計方向に回転してインクリボン(不図示)がリボン巻き取りスプール(不図示)に巻き取られる。
【0052】
次に、印字起動時及び印字動作時の遅延アーム93及び遊星ギヤストッパ102の動作について図14に基づいて説明する。図14は本実施形態に係るテープ印刷装置1の印字時の第1ギヤ列25のプラテンローラ21及びグリップローラ22を駆動する部分の構成を示す図で、(A)は印字起動時を示す拡大部分正面図で、(B)は印字動作時を示す拡大部分正面図である。尚、予め上記のように第2駆動モータ30を駆動して第2ギヤ列28を介してサーマルヘッド27は、プラテンローラ21に押し当てられている。
図14(A)に示すように、先ず、略平板状の遅延アーム93には、回転軸に対して第1遊星ギヤ94Aの反対側の外周面から外側方向に所定長さ延出される細長い延出部93Aが設けられている。また、略半円形平板状の遊星ギヤストッパ102の前記延出部93Aに対向する位置(図14(A)中、遊星ギヤストッパ102の左下の位置)には、外側方向に開く略ハの字状に形成される凹部102Aが設けられている。
【0053】
そして、印字起動時には、図14(A)に示すように、遊星ギヤ94Bが第2ローラダブルギヤ95に歯合するように遅延アーム93は、時計方向に第1ローラダブルギヤ92を介して回転されている。また、同時に、遊星ギヤストッパ102はローラアイドルギヤ101を介して反時計方向に回転されている。したがって、遅延アーム93の延出部93Aと遊星ギヤストッパ102の凹部102Aとは離される。尚、ロールシート10を引き込む場合も、同様に遅延アーム93の延出部93Aと遊星ギヤストッパ102の凹部102Aとは離されている(図13(A)参照)。
【0054】
続いて、印字が開始された場合には、図14(B)に示すように、ロールシートを排出するためにモータギヤ91が時計方向に回転して、第1ローラダブルギヤ92が反時計方向に回転し、ローラアイドルギヤ101が時計方向に回転するため、遊星ギヤストッパ102は時計方向に回転する。また、同時に、第1ローラダブルギヤ92の反時計方向の回転によって遅延アーム93が反時計方向に回転して、遊星ギヤ94Bが第2ローラダブルギヤ95から離れた後、第1ローラダブルギヤ92の時計方向の所定角度の回転によって遅延アーム93が反時計方向に所定角度回転して、第1遊星ギヤ94Aが第2ローラダブルギヤ95に歯合する。また、遅延アーム93の時計方向の所定角度の回転によって、延出部93Aが時計方向に回転してくる遊星ギヤストッパ102の凹部102Aに進入して嵌り込む。
【0055】
これにより、モータギヤ91が時計方向に回転している場合には、遅延アーム93の延出部93Aが遊星ギヤストッパ102の凹部102Aに嵌り込んだ状態が維持される。また、上記のようにプラテンローラ21のロールシート10引出速度は、グリップローラ22のロールシート10引出速度よりも所定速度大きくなるようにギヤ比が設定されているため、第2ローラダブルギヤ95に反時計方向の回転力が加わり、そのため第1遊星ギヤ94Aを離れる方向に押す力、即ち遅延アーム93を時計方向に回転させる力が発生する。しかし、遅延アーム93は、反時計方向の回転力を負荷される遊星ギヤストッパ102によって時計方向に回転するのを妨げられるため、第1遊星ギヤ94Aが第2ローラダブルギヤ95から離れることなく、モータギヤ91の回転駆動力は第2ローラダブルギヤ95に確実に伝達される。
【0056】
また、印字開始時には、一方の遊星ギヤ94Bが第2ローラダブルギヤ95から離れた後、他方の第1遊星ギヤ94Aが第2ローラダブルギヤ95に歯合するまで、第1ローラダブルギヤ92の回転駆動が第2ローラダブルギヤ95に伝達されずローラギヤ96が回転しない。また、印字開始と共に第1ローラダブルギヤ92の回転駆動は、ローラアイドルギヤ101、第3ローラダブルギヤ103、及びプラテンギヤ104を介してプラテンローラ21に伝達される。したがって、印字開始時には、プラテンローラ21が所定時間回転後、グリップローラ22が回転するため、プラテンローラ21とグリップローラ22間のロールシート10のたるみを取ることができると共に、プラテンローラ21とグリップローラ22間のロールシート10に適度なテンションを確実にかけることができ、ロールシート10にきれいな印字をすることができる。
【0057】
次に、ロールシート10の裏面に印刷されるエンコーダマーク10Aと、フォトインタラプタ18の出力信号について図15及び図16に基づいて説明する。図15は本実施形態に係るテープ印刷装置1に装着されるロールシート10の裏面に印刷されたエンコーダマーク10Aの一例を示す平面図である。図16は本実施形態に係るテープ印刷装置1のエンコーダマーク10Aのスリットパターンから検出されるフォトインタラプタ18の出力信号を模式的に示す図である。
図15に示すように、ロールシート10の裏面には2列の各エンコーダマーク10A、10Aがシート搬送方向(矢印M方向)に平行、且つ幅方向の中心線に対して対称に所定パターンで印刷されている。
また、図16に示すように、エンコーダマーク10Aの所定パターンは、黒パターン10Bと白パターン10Cとからなっている。この黒パターン10Bと白パターン10Cのシート搬送方向の幅寸法は、同一寸法L1になるように形成されている。また、後述のように、ロールシート10のシート先端から印字開始位置までの余白量は、先送り量と後送り量とから構成され、この幅寸法L1は、後送り量の半分よりも大きく、且つ後送り量よりも小さく形成されている。(本実施形態では、L1=約1.2mm、後送り量=約1.5mmである。)
また、フォトインタラプタ18からは、対向するエンコーダマーク10Aに向かって光が放出され、フォトインタラプタ18はエンコーダマーク10Aから反射する光量によって該黒パターン10Bと白パターン10Cを検出する。従って、フォトインタラプタ18が黒パターン10Bに対向している場合には、該フォトインタラプタ18からLOW信号が出力され、フォトインタラプタ18が白パターン10Cに対向している場合には、該フォトインタラプタ18からHIGH信号が出力される。
【0058】
次に、上記ように構成されるテープ印刷装置1の制御系について図17に基づいて説明する。図17は本実施形態に係るテープ印刷装置1の制御構成を示すブロック図である。
図17に示すように、テープ印刷装置1は制御回路部110を核として構成されている。この制御回路部110はCPU111、ROM112、CGROM113、RAM114、及び、入出力インターフェイス115から構成され、これらはバス線116を介して相互に接続されている。
【0059】
ここに、ROM112は各種のプログラムを記憶させておくものであり、後述のロールシート10のシート先端から印字開始位置までの余白量を設定するプログラム等のテープ印刷装置1の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。
そして、CPU111はかかるROM112に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。また、ROM112には、多数の文字等のキャラクタのそれぞれについて、各キャラクタの輪郭線を規定する輪郭線データ(アウトラインデータ)が各書体(ゴシック系書体、明朝体系書体等)毎に分類されてコードデータに対応して記憶されている。このアウトラインデータに基づいてドットパターンデータがイメージバッファ上に展開される。
【0060】
また、CGROM113には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されており、ドットパターンデータがCGROM113から読み出され、そのドットパターンデータに基づいてロールシート10上にドットパターンが印刷される。
また、RAM114はCPU111により演算された各種の演算結果を一時的に記憶させておくためのものであり、テキストメモリ、イメージバッファ、印字バッファ等の各種のメモリが設けられている。
【0061】
また、入出力インターフェース115には、外部の制御ユニット117(以下、「ホストPC」という。)、カムスイッチSW1、ホームポジションスイッチSW2、カットポジションスイッチSW3、シート先端スイッチSW4、及びフォトインタラプタ18を駆動するセンサ駆動回路118、サーマルヘッド27を駆動するヘッド駆動回路119、ロールシート10の搬送などを行う第1駆動モータ24を駆動する第1モータ駆動回路120、そしてサーマルヘッド27の圧着・リリースなどを行う第2駆動モータ30を駆動する第2モータ駆動回路121が接続されている。
【0062】
次に、このように構成されたテープ印刷装置1のロールシート10のシート先端から印字開始位置までの余白量を設定する制御処理について図18に基づいて説明する。図18は本実施形態に係るテープ印刷装置1のロールシート10のシート先端から印字開始位置までの余白量を設定する制御処理のフローチャートである。尚、余白量は所定の先送り量と後送り量とから構成されている。
図18に示されるように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU111は、カムスイッチSW1からON信号が入力されるまで、第2モータ駆動回路121を介して第2駆動モータ30を反時計方向に回転させる。そして、カムスイッチSW1からON信号が入力された場合には、該第2駆動モータ30を停止させて、サーマルヘッド27をプラテンローラ21に圧着させる(図8参照)。
【0063】
続いて、S2において、CPU111は、ロールシート10のシート先端部がシート先端スイッチSW4に当接しているか否かを判定する判定処理を実行する。即ち、シート先端スイッチSW4からON信号が入力されているか否かを判定する判定処理を実行する。
【0064】
そして、シート先端スイッチSW4からON信号が入力されている場合には(S2:YES)、S3において、CPU111は、ROM112から所定の第1パルス数P1を読み込み、第1モータ駆動回路120を介してステッピングモータ等で構成される第1駆動モータ24を該第1パルス数P1だけ時計方向に回転させて、ロールシート10を所定長さLA(本実施形態では、LA=約17mmである。)だけ排出する(図13(B)参照)。
【0065】
次に、S4において、CPU111は、カッティング機構部16を介してロールシート10を切断する。即ち、第2駆動モータ30を時計方向に回転させて、カッターキャリッジ61を切断方向に移動させる。そして、カットポジションスイッチSW3からON信号が入力された場合には、該第2駆動モータ30を反時計方向に回転させ、ホームポジションスイッチSW2から入力されるON信号を待つ。続いて、該ホームポジションスイッチSW2からON信号が入力された場合には、第2駆動モータ30を停止させて、ロールシート10の切断を終了する(図11参照)。
【0066】
そして、S5において、CPU111は、サーマルヘッド27をプラテンローラ21から離間させる。即ち、CPU111は、第2駆動モータ30を反時計方向に回転させ、カムスイッチSW1からOFF信号が入力されてから、更に所定量だけ反時計方向に回転させた後に停止させる。
【0067】
続いて、S6において、CPU111は、ROM112から所定の第2パルス数P2を読み込み、第1モータ駆動回路120を介してステッピングモータ等で構成される第1駆動モータ24を該第2パルス数P2だけ反時計方向に回転させてグリップローラ22を反時計方向に回転させ、ロールシート10を((プラテンローラ21のサーマルヘッド27圧着点からカッタ刃62までの距離)−(先送り量))の所定長さLB(本実施形態では、プラテンローラ21のサーマルヘッド27圧着点からカッタ刃62までの距離=約7.25mm、先送り量=約1.5mmで、LB=約5.75mmである。)だけ引き込む(図13(A)参照)。即ち、ロールシート10のシート先端部は、プラテンローラ21のサーマルヘッド27圧着点から先送り量(本実施形態では、先送り量=約1.5mm)だけ排出された状態になる。
【0068】
そして、S7において、CPU111は、カムスイッチSW1からON信号が入力されるまで、第2モータ駆動回路121を介して第2駆動モータ30を反時計方向に回転させる。そして、カムスイッチSW1からON信号が入力された場合には、該第2駆動モータ30を停止させて、サーマルヘッド27をプラテンローラ21に再度、圧着させる(図8参照)。
【0069】
次に、S8において、CPU111は、第1モータ駆動回路120を介してステッピングモータ等で構成される第1駆動モータ24を駆動パルス数をカウントしつつ、時計方向に回転させて、ロールシート10を排出する(図13(B)参照)。
【0070】
また、S9において、CPU111は、同時に、フォトインタラプタ18からHIGH状態からLOW状態への立ち下がり信号、又はLOW状態からHIGH状態への立ち上がり信号のいずれかが入力されるのを待つ(S9:NO)。
【0071】
そして、フォトインタラプタ18からHIGH状態からLOW状態への立ち下がり信号、又はLOW状態からHIGH状態への立ち上がり信号のいずれかが入力された場合には(S9:YES)、S10において、ROM112から後送り量に対応する第1駆動モータ24の所定の駆動パルス数P3を読み込み、S8でカウントしたパルス数を該駆動パルス数P3から減算して、残りの駆動パルス数P4を算出する。即ち、後送り量に達するまでの残りの送り量を算出する。
【0072】
続いて、S11において、CPU111は、第1モータ駆動回路120を介して第1駆動モータ24を時計方向に該駆動パルス数P4だけ駆動して、ロールシート10の残りの送り量を排出する。これにより、ロールシート10は、S7のサーマルヘッド27圧着点から後送り量(本実施形態では、後送り量=約1.5mmである。)だけ排出されて、シート先端から印字開始位置までの余白が形成される(本実施形態では、余白量=約3mmである。)。
【0073】
一方、S2でシート先端スイッチSW4からON信号が入力されていない場合には(S2:NO)、S12において、CPU111は、シート先端スイッチSW4からON信号が入力されるまで、第1モータ駆動回路120を介して第1駆動モータ24を時計方向に回転させてロールシート10を排出する。そして、該シート先端スイッチSW4からON信号が入力された場合には、第1駆動モータ24を停止させる。
【0074】
続いて、S13において、CPU111は、サーマルヘッド27をプラテンローラ21から離間させる。即ち、CPU111は、第2駆動モータ30を反時計方向に回転させ、カムスイッチSW1からOFF信号が入力されてから、更に所定量だけ反時計方向に回転させた後に停止させる。
【0075】
次に、S14において、CPU111は、ROM112から所定の第4パルス数P5を読み込み、第1モータ駆動回路120を介して第1駆動モータ24を該第4パルス数P5だけ反時計方向に回転させてグリップローラ22を反時計方向に回転させた後、S7以降の処理を実行する。
これにより、ロールシート10は、((プラテンローラ21のサーマルヘッド27圧着点からシート先端スイッチSW4までの距離)−(先送り量))の所定長さLC(本実施形態では、プラテンローラ21のサーマルヘッド27圧着点からシート先端スイッチSW4までの距離=約11mm、先送り量=約1.5mmで、LC=約9.5mmである。)だけ引き込まれ(図13(A)参照)る。そして、ロールシート10のシート先端部は、プラテンローラ21のサーマルヘッド27圧着点から先送り量(本実施形態では、先送り量=約1.5mm)だけ排出された状態になった後、S7のサーマルヘッド27圧着点から後送り量(本実施形態では、後送り量=約1.5mmである。)だけ排出されて、シート先端から印字開始位置までの余白が形成される(本実施形態では、余白量=約3mmである。)。
【0076】
以上詳細に説明した通り本実施形態に係るテープ印刷装置1では、ロールシート10のシート先端から印字開始位置までの余白量を先送り量と後送り量とから構成すると共に、該ロールシート10の裏面には、幅方向の中心線に対して対称に2列のエンコーダマーク10Aが印刷されている。また、エンコーダマーク10Aの黒パターン10Bと白パターン10Cのシート搬送方向の幅寸法は、同一寸法L1になるように形成されている。また、この幅寸法L1は、後送り量の半分よりも大きく、且つ後送り量よりも小さく形成されている。そして、印字開始時に、シート先端部がシート先端スイッチSW4に当接している場合には、所定長さLAだけロールシート10を排出して切断後、該ロールシート10を所定長さLBだけ引き込み、余白量のうち先送り量を排出する(S1〜S2:YES〜S6)。また、印字開始時に、シート先端部がシート先端スイッチSW4に当接している場合には、シート先端部がシート先端スイッチSW4に当接するまで排出後、該ロールシート10を所定長さLCだけ引き込み、余白量のうち先送り量を排出する(S1〜S2:NO〜S14)。続いて、サーマルヘッド27を圧着後、フォトインタプリタ18から信号が入るまで第1駆動モータ24の駆動パルスをカウントしつつ、ロールシート10を排出する(S7〜S9:NO)。そして、フォトインタプリタ18から信号が入った場合には、後送り量から該排出量を減算した残りの送り量を排出する(S9:YES〜S11)。
【0077】
したがって、ロールシート10のシート先端から印刷開始位置までの余白量は、先送り量と後送り量との合計となり、余分な部分を搬送して切断する必要がないため、この先送り量と後送り量との短縮化を図ることによって余白領域の長さの短縮化を図り、ロールシート10のランニングコストを低減化することができる。また、所定ピッチ2L1の半分の寸法幅L1に形成されるエンコーダマーク10Aの黒パターン10Bと白パターン10Cの検出信号に基づいて後送り量を搬送するため、後送り量の搬送精度の向上を図ることができると共に、印字開始位置を確実に検出することができる。
また、フォトインタラプタ18からの1回の立ち上がり信号又は立ち下がり信号に基づいて後送り量の残りの送り量を決定できるため、エンコーダマーク10Aの黒パターン10Bと白パターン10Cの幅寸法L1を後送り量近くまで大きくすることができ、該エンコーダマーク10Aの形成が容易となり、ロールシート10の製造コストの削減化を図ることができる。また、フォトインタラプタ18からの1回の立ち上がり信号又は立ち下がり信号に基づいて後送り量の残りの送り量を決定できるため、印字開始位置の検出精度の向上を図ることができる。
また、印字開始時にシート先端スイッチSW4によってロールシート10が検出されていない場合には、前回印字終了後カッタユニット60によりロールシート10が切断されたものと判定することができる。また、ロールシート10の先端部はカッタユニット60によって搬送方向に対してほぼ直角に切断されるため、ロールシート10の先端部がシート先端スイッチSW4によって検出されるまで搬送後、該ロールシート10を所定長さLCだけ引き込むことによって、ロールシート10の先端を前記先送り量の搬送位置に正確に位置させることができる。また、この所定長さLCを大きくすることによって、余白量の短縮化を図ることでき、ロールシート10のランニングコストの削減化を図ることができる。
また、印字開始時に前記シート先端スイッチSW4によってロールシート10が検出されている場合には、前回印字終了後カッターユニット60によりロールシート10が切断されておらず、ロールシート10の先端は、搬送方向に対して斜めになっていると判定することができる。そして、カッターユニット60を介してロールシート10を切断することによって、ロールシート10の先端部は搬送方向に対してほぼ直角に切断されると共に、カッタ刃62の位置は予め設定されているため、該ロールシート10を所定長さLB引き込むことによって、ロールシート10の先端を前記先送り量の搬送位置に正確に位置させることができる。また、この所定長さLBを大きくすることによって、余白量の短縮化を図ることでき、ロールシート10のランニングコストの削減化を図ることができる。更に、ロールシート10は、切断前に所定長さLAだけ排出されるため、切断された先端部をテープ印刷装置1のシート排出口2Aから容易に取り除くことができ、シート詰まり等を確実に防止することができる。
【0078】
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で 種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記S6、S10、及びS14においては、第1ギヤ列25のバックラッシュ量を考慮していないが、このバックラッシュ量を考慮してロールシート10の搬送量を決定する構成にしてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上詳細に説明した通り請求項1に係るテープ印刷装置は、搬送手段と、印字手段と、検出手段と、余白量記憶手段と、シート先端検出器と、カッタ部材と、制御手段とを備えている。当該テープ印刷装置は、印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されていない場合、前記搬送手段により、ロールシートの先端部が前記シート先端検出器によって検出されるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送し、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送する。
ここで、印字開始時に前記シート先端検出器によってロールシートが検出されていない場合には、前回印字終了後カッタ部材によりロールシートが切断されたものと判定することができる。また、ロールシートの先端部はカッタ部材によって搬送方向に対してほぼ直角に切断される。従って、ロールシートの先端部が前記シート先端検出器によって検出されるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送し、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送する制御を行うことで、ロールシートの先端部を前記先送り量の搬送位置に正確に位置させることができる。そして、上記制御手段の制御により、ロールシートのシート先端から印刷開始位置までに所望の余白量が形成される。又、当該余白を形成する際に、余分な部分を搬送して切断する必要がないため、当該テープ印刷装置は、ロールシートのランニングコストを低減化することができる。
そして、印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されている場合、当該テープ印刷装置は、前記カッタ部材により前記ロールシートを切断し、切断により生じたロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送するように制御する。
ここで、カッタ搬送手段を介してカッタ部材によってロールシートは搬送方向に対してほぼ直角に切断され、カッタ部材の位置は予め設定されている。従って、該ロールシートを切断により生じたロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送することによって、当該テープ印刷装置は、ロールシートの先端を前記先送り量の搬送位置に正確に位置させることができる。そして、上記制御手段の制御により、ロールシートのシート先端から印刷開始位置までに所望の余白量が形成される。又、当該余白を形成する際に、余分な部分を搬送して切断する必要がないため、当該テープ印刷装置は、ロールシートのランニングコストを低減化することができる。
【0080】
また、請求項2に係るテープ印刷装置では、請求項1に記載のテープ印刷装置において、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量から前記余白量となるまでのロールシートの搬送に要する距離を示す後送り量が予め規定されており、前記ロールシートは、当該ロールシートの搬送方向に沿って、第1パターンと、前記第1パターンと異なる第2パターンとを交互に並べて構成されるエンコーダマークを、当該ロールシートの裏面に有し、前記第1パターン及び前記第2パターンの前記搬送方向に沿った幅寸法は、前記後送り量の半分よりも大きく、且つ、該後送り量よりも小さく形成され、前記テープ印刷装置は、前記エンコーダマークを構成する前記第1パターン及び前記第2パターンに基づく検出信号を出力する検出器を備え、前記制御手段は、前記検出器により出力された検出信号を用いて、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ前記後送り量分搬送する制御を行うことで、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記余白量となるように制御する。
予め規定された後送り量の半分よりも大きく、且つ、該後送り量よりも小さい幅寸法を有する第1パターン及び第2パターンにより構成されるエンコーダマークを、検出器によって検出した検出信号を用いて、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ前記後送り量分搬送する制御を行うことで、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記余白量となるように制御するため、後送り量の搬送精度の向上を図ることができると共に、印字開始位置を確実に検出することができる。
【0081】
また、請求項3に係るテープ印刷装置では、請求項2に記載のテープ印刷装置において、前記制御手段は、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量となった時点から前記検出器による検出信号が入力されるまでのロールシートの搬送量を、前記検出手段により検出すると共に、前記検出手段により検出された当該搬送量を前記後送り量から減算した残りの送り量分だけ前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送する。
これにより、当該テープ印刷装置は、検出器からの1回の検出信号に基づいて残りの送り量を決定できるため、印字開始位置の検出精度の向上を図ることができる。
【0082】
【0083】
【0084】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るテープ印刷装置の本体筐体の概略構成を示す斜視図である。
【図2】 本実施形態に係るテープ印刷装置の本体筐体の概略構成を示す平面図である。
【図3】 本実施形態に係るテープ印刷装置の内部構造を示し、(A)は第2ギヤ列側からの斜視図、(B)は第2ギヤ列側の側面図である。
【図4】 本実施形態に係るテープ印刷装置の内部構造を示し、(A)は第1ギヤ列側からの斜視図、(B)は第1ギヤ列側の側面図である。
【図5】 本実施形態に係るテープ印刷装置の上フレームを取り除いた場合の内部構造を示し、(A)は第1ギヤ列側からの斜視図、(B)は第1ギヤ列側の側面図である。
【図6】 本実施形態に係るテープ印刷装置の上フレームを取り除いてリボンカセットを装着した場合を示す第2ギヤ列からの斜視図である。
【図7】 本実施形態に係るテープ印刷装置の画像形成機構部を構成するサーマルヘッドがプラテンローラからリリースされた状態を示す正面図である。
【図8】 本実施形態に係るテープ印刷装置の第2ギヤ列の構成を示す拡大正面図である。
【図9】 本実施形態に係るテープ印刷装置の排紙ローラユニットを取り除いてカッティング機構部を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB−B断面図、(C)は(A)におけるC矢視図である。
【図10】 本実施形態に係るテープ印刷装置のカッティング機構部のキャリッジ機構を示す正面断面図である。
【図11】 本実施形態に係るテープ印刷装置のカッティング機構部の第2ギヤ列による駆動を示す図で、(A)はロールシートの切断時の駆動を示す一部拡大正面図で、(B)はホームポジション移動時の駆動を示す一部拡大正面図である。
【図12】 本実施形態に係るテープ印刷装置の排紙ローラユニットを示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるA−A断面図である。
【図13】 本実施形態に係るテープ印刷装置の第1ギヤ列の構成を示す図で、(A)はロールシートの巻き戻し動作時を示す拡大正面図で、(B)はロールシートの排出動作時を示す拡大正面図である。
【図14】 本実施形態に係るテープ印刷装置の印字時の第1ギヤ列のプラテンローラ及びグリップローラを駆動する部分の構成を示す図で、(A)は印字起動時を示す拡大部分正面図で、(B)は印字動作時を示す拡大部分正面図である。
【図15】 本実施形態に係るテープ印刷装置に装着されるロールシートの裏面に印刷されたエンコーダマークの一例を示す平面図である。
【図16】 本実施形態に係るテープ印刷装置のエンコーダマークのスリットパターンから検出されるフォトインタラプタの出力信号を模式的に示す図である。
【図17】 本実施形態に係るテープ印刷装置の制御構成を示すブロック図である。
【図18】 本実施形態に係るテープ印刷装置のロールシートのシート先端から印字開始位置までの余白量を設定する制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置
2 本体筐体
3 上フレーム
5、6 側壁
7 下フレーム
10 ロールシート
10A エンコーダマーク
10B 黒パターン
10C 白パターン
11 ロールユニット
15 搬送機構部
16 カッティング機構部
17 画像形成機構部
18 フォトインタラプタ
21 プラテンローラ
22 グリップローラ
23 従動ローラ
25 第1ギヤ列
27 サーマルヘッド
28 第2ギヤ列
37 搬送ローラユニット
60 カッターユニット
110 制御回路部

Claims (3)

  1. 筒状の巻芯に巻回される長尺状のロールシートを搬送するための搬送手段と、該ロールシートに印字する印字手段とを備えたテープ印刷装置において、
    前記ロールシートを引き出す際の正方向への搬送量と、前記ロールシートを引き込む際の逆方向への搬送量とを検出する検出手段と、
    前記ロールシートの先端から印刷開始位置までの余白量を記憶する余白量記憶手段と、
    前記印字手段よりも正方向への搬送方向下流側に配置され、前記ロールシートの有無を検出するシート先端検出器と
    前記印字手段よりも前記搬送方向下流側であって、前記シート先端検出器よりも前記搬送方向上流側において、前記ロールシートを切断するカッタ部材と、
    前記搬送手段による前記ロールシートの搬送と、前記カッタ部材による前記ロールシートの切断とを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されていない場合、
    前記搬送手段により、ロールシートの先端部が前記シート先端検出器によって検出されるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送し、
    前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、
    続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送するように制御し、
    印字開始時に前記シート先端検出器によりロールシートが検出されている場合、
    前記カッタ部材により前記ロールシートを切断し、
    切断により生じたロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量未満の所定の先送り量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向上流側へ搬送し、
    続いて、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が、前記余白量となるまで、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送するように制御する
    ことを特徴とするテープ印刷装置。
  2. 前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量から前記余白量となるまでのロールシートの搬送に要する距離を示す後送り量が予め規定されており、
    前記ロールシートは、当該ロールシートの搬送方向に沿って、第1パターンと、前記第1パターンと異なる第2パターンとを交互に並べて構成されるエンコーダマークを、当該ロールシートの裏面に有し、
    前記第1パターン及び前記第2パターンの前記搬送方向に沿った幅寸法は、前記後送り量の半分よりも大きく、且つ、該後送り量よりも小さく形成され、
    前記テープ印刷装置は、
    前記エンコーダマークを構成する前記第1パターン及び前記第2パターンに基づく検出信号を出力する検出器を備え、
    前記制御手段は、
    前記検出器により出力された検出信号を用いて、前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ前記後送り量分搬送する制御を行うことで、前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記余白量となるように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のテープ印刷装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記ロールシートの先端部から前記印字開始位置までの距離が前記先送り量となった時点から前記検出器による検出信号が入力されるまでのロールシートの搬送量を、前記検出手段により検出すると共に、
    前記検出手段により検出された当該搬送量を前記後送り量から減算した残りの送り量分だけ前記ロールシートを前記搬送方向下流側へ搬送する
    ことを特徴とする請求項2に記載のテープ印刷装置。
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