JP4639348B2 - ハロゲン化ベンジレート化合物に特異的な抗体、その抗体の製造方法、及び免疫学的測定方法 - Google Patents
ハロゲン化ベンジレート化合物に特異的な抗体、その抗体の製造方法、及び免疫学的測定方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化ベンジレート化合物と特異的に反応する新規抗体又はその抗体フラグメントに関する。また、この抗体の製造方法、更にはこの抗体及び/又は抗体フラグメントを用いるハロゲン化ベンジレート化合物の免疫学的測定方法にも関する。更に、前記抗体の製造にハプテンとして用いることのできる新規化合物又はその中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自然環境中に残留する農薬、又は増加の一途をたどっている輸入食品若しくは農作物に残留する農薬が、大きな社会的問題となっている。自然環境又は食品等に対する安全を確保するためには、まずこれらに残留する農薬の量を迅速かつ正確に測定することが必要である。一般に残留農薬の分析は、農薬が登録された時点において作物ごとに定められており、主に試料から農薬を抽出し、精製後、ガスクロマトグラフィー又は液体クロマトグラフィーを用いて測定している。この測定方法は、精度の点では問題ないものの、試料の調製が煩雑で時間がかかること、及び測定装置又は設備等が高価であること等の欠点があった。食品などに残留する農薬の分析においては、多くの検体数を処理することができ、しかも鮮度が高いことが重要であるので、測定精度面ばかりでなく簡便性や迅速性が要求されている。また、自然環境中に残留する農薬の分析においても、屋外で容易に測定する方法が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ハロゲン化ベンジレート系農薬も、従来、ガスクロマトグラフィーを用いて測定されていたが、その分析には相当の時間及び手間を要していた。そこで、近年、低分子化合物の測定においても応用されるようになってきた免疫化学的測定方法をハロゲン化ベンジレート及びその類縁化合物の測定に適用し、簡便かつ迅速な測定方法を確立することが望まれていた。
また、ハロゲン化ベンジレート及びその類縁化合物の測定においては、農作物や食品等に残留するハロゲン化ベンジレート系農薬を被検試料から抽出する際に有機溶媒の使用が避けられないことから、簡便かつ迅速な操作工程を確立するためには、有機溶媒存在下においても抗原抗体反応を行うことができることが望まれていた。
そこで、本発明者らは、各種のハロゲン化ベンジレート化合物を、免疫学的に簡便かつ迅速に測定することを目的とし、鋭意検討を重ねた結果、特定のハプテンを用いることにより、複数種類のハロゲン化ベンジレート化合物と特異的に反応するモノクローナル抗体及びポリクローナル抗体を作製することに成功し、更にこれらの抗体を利用することによって、複数種類のハロゲン化ベンジレート化合物を1回の免疫学的測定のみで正確に測定することが可能になった。また、前記のハプテンとして用いる化合物の一部(及びそれらの中間体)は、新規化合物である。
【0004】
更に、作物や土壌等に残留するハロゲン化ベンジレート系農薬を免疫学的に測定する場合には、被検試料から農薬を抽出するために、通常、有機溶媒が使用される。従って、有機溶媒存在下においても抗原抗体反応を行うことができることが望ましい。そこで、本発明者らは、迅速かつ簡便な操作工程の開発において、前記のモノクローナル抗体やポリクローナル抗体の中から、有機溶媒に対して耐性を示す抗体を見出し、この抗体を用いると、有機溶媒存在下においても免疫学的に複数種類のハロゲン化ベンジレート系農薬を1回の測定のみで迅速に測定することができることを見出した。本発明はこうした知見に基づくものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、一般式(I):
(X−Ph) 2 −C(R 1 )(R 2 ) (I)
〔式中、X−Ph−はパラハロゲン化フェニル基であり、R 1 は一般式
−B−(CH 2 )n−A
(式中、Aは−COOH基であり、nは1〜5の整数であり、Bは−O−基又は−COOCH(R 3 )−基であり、R 3 は水素原子、メチル基又はエチル基である)で表される基であり、R 2 はヒドロキシル基又はCOOR 4 基であり、R 4 は炭素数1〜4のアルキル基である〕
で表される化合物と生体高分子担体との結合体を免疫原として用いて製造され、
クロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、及びクロロフェネトールの化合物5種、又はクロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、クロロフェネトール、及びP,P−DDEの化合物6種と特異的に反応する抗体に関する。
【0006】
また、本発明は、前記抗体のフラグメントであって、クロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、及びクロロフェネトールの化合物5種、又はクロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、クロロフェネトール、及びP,P−DDEの化合物6種と特異的に反応する抗体フラグメントにも関する。
【0007】
更に、本発明は、前記抗体及び/又は前記抗体フラグメントを用いることを特徴とする、クロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、クロロフェネトール、又はP,P−DDEの免疫学的測定方法にも関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による抗体の製造方法、すなわちポリクローナル抗体の製造方法、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの分離方法とモノクローナル抗体の製造方法、免疫学的測定方法、更には、前記抗体の製法においてハプテンとして用いることのできる新規化合物の順に説明する。
本発明によれば、前記一般式(I)で表される化合物をハプテンとして使用することにより、ポリクローナル抗体、又はモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを調製することができる。本発明のポリクローナル抗体の調製並びにモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの分離及びモノクローナル抗体の調製は、常法、例えば、続生化学実験講座、又は免疫生化学研究法(日本生化学会編)に記載の方法に従って行うことができる。
本明細書において「ハプテン」とは、抗体との結合能を有しているものの、それ単独では免疫原性を有さず、担体(シュレッパー)と結合することによって免疫原性を発現する物質を意味する。
【0009】
前記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)において、パラハロゲン化フェニル基であるX−Ph−は、フェニル基の4位にハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はフッ素原子)が置換されていることを意味し、ベンゼン環が4−ハロゲン原子以外の置換基によって更に置換された構造、例えば、3−メチル−4−ハロゲンフェニル基又は2−クロロ−4−ハロゲンフェニル基等は含まれない。また、前記一般式(I)〜(III)中において、2つのパラハロゲン化フェニル基上のハロゲン原子はそれぞれ同じものでも異なるものでもあることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原子が好ましく、2つのパラハロゲン化フェニル基上のハロゲン原子はそれぞれ同じものであることが好ましい。
前記一般式(I)において、nは、好ましくは2〜4の整数、より好ましくは3である。
【0010】
また、 前記一般式(I)において、Aは生体高分子担体と結合することのできる官能基である。ここで「生体高分子担体」とは、ハプテンと結合して複合体(コンジュゲート)を形成し、免疫原性を発現することのできる物質(シュレッパー)を意味する。本発明においても、従来からシュレッパーとして一般に用いられている公知の物質を生体高分子担体として用いることができる。従って、生体高分子担体としては、例えば、分子量が約1万以上、好ましくは約4万〜100万のタンパク質〔例えば、哺乳類(例えばウシやヒト)の血清アルブミン、免疫グロブリン、オボアルブミン、ポリリジン、キーホールリンペットヘモシアニン、又は多糖類(例えば、デキストラン、アミロース、アミロペクチン);あるいは細胞〔例えば、哺乳類(例えばウシやヒト)の赤血球又はBCG菌〕を挙げることができる。
【0011】
前記の「担体と結合することのできる官能基」としては、前記の各担体と結合することのできる官能基である限り特に限定されず、使用する担体に応じて適宜選択することができる。例えば、タンパク質のアミノ基と結合することのできる官能基としてはカルボキシル基、アミノ基、水酸基又はチオール基;タンパク質のチオール基と結合することのできる官能基としてはチオール基、又はアミノ基;多糖類の水酸基と結合することのできる官能基としてはチオール基、又はアルデヒド基を挙げることができる。
【0012】
前記一般式(VI)で表されるパラニトロフェノキシアルキル誘導体と生体高分子担体(シュレッパー)との結合は、従来公知の方法に従って実施することができる。例えば、生体高分子担体としてウシ血清アルブミンを用いる場合には、混合酸無水物法、グルタルアルデヒド法、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロスクシンイミド法、カルボジイミド法などの方法によってアルブミンのアミノ基とパラニトロフェノキシアルキル誘導体との結合体を調製することができる。
【0013】
好ましい前記一般式(I)で表される化合物は、Xが塩素原子又は臭素原子であって、2つのXが同じか又は異なり、nが3〜5の整数であり、Aが−COOH、−NH2 、−SH、又は−OHであり、Bは−O−基又は−COOCH(R3 )−基であり、R3 は水素原子、メチル基又はエチル基であり、R2 はヒドロキシル基又はCOOR4 基であり、R4 は炭素数1〜4のアルキル基である化合物である。本明細書において「炭素数1〜4のアルキル基」は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基である。より好ましい前記一般式(I)で表される化合物は、Xが塩素原子又は臭素原子であって、2つのXが同じであり、nが3であり、Aが−COOHであり、Bが−COOCH(CH3 )−であり、R2 がヒドロキシル基である化合物;又は、Xが塩素原子又は臭素原子であって、2つのXが同じであり、nが3であり、Aが−COOHであり、Bが−O−であり、R2 がCOOR4 基(R4 は特にはプロピル基である)である化合物である。
【0014】
前記一般式(I)で表される化合物は、それ自体が公知であるか、又は新規化合物である場合には、それ自体公知の方法に準じて調製することができる。例えば、一般式(I−1):
(X−Ph)2 −C(R11)(R2 ) (I−1)
〔式中、X−Ph−は前記の意味であり、R11は一般式
−B−(CH2 )n−A’
(式中、A’はAに変換することのできる基であり、n及びBは前記の意味である)で表される基であり、R2 は前記の意味である〕
で表される化合物のA’をAに変換することによって調製することができる。Aに変換することのできる基A’は、Aがカルボキシル基である場合にはアルコキシカルボニル基であり、Aが−NH2 である場合にはニトロ基であり、Aが−SHである場合にはハロゲン原子であり、Aが−OHである場合にはシリルエーテル等で保護されたヒドロキシル基である。
前記一般式(I)で表される化合物の内、新規化合物については、その製造方法を後述する。
【0015】
前記一般式(I)で表される化合物と生体高分子担体(シュレッパー)とから形成した免疫原性複合体を免疫原として用いて、抗血清(ポリクローナル抗体)又はモノクローナル抗体を製造すると、前記一般式(II)で表される化合物のすべて、又はその大部分と反応することができる抗体を産生することができる点で好ましい。ハロゲン化ベンジレート系農薬には、種々の化合物が存在するため、できる限り多種類の測定対象を同時に測定することが可能な抗体を取得することができる免疫原を選択することが重要である。
【0016】
これらの免疫原性複合体を用いて、哺乳動物又は鳥類(例えば、マウス、ラット、又は鶏等)をイン・ビボ免疫法により免疫することができる。例えば、免疫原性複合体を等量のフロイントの完全アジュバント又は不完全アジュバントと乳化混合し、ウサギやマウスの皮下に投与する(初回免疫)。以後、2〜4週間の間隔で同様の操作を行い、数回免疫する。このようにして免疫した動物の血液を採取し、抗血清として、本発明のポリクローナル抗体を調製することができる。例えば、前記一般式(VI)で表される化合物と前記生体高分子担体(特に、血清アルブミン又は免疫グロブリン)との結合体を免疫原として用いることにより、前記一般式(II)で表される化合物のすべて、又はその大部分と反応することができる抗血清を得ることができる。
【0017】
一方、本発明のモノクローナル抗体を調製する場合には、前記の免疫操作〔特には、前記一般式(I)で表される化合物と前記生体高分子担体(特に、血清アルブミン又は免疫グロブリン)との結合体を免疫原として用いて〕を行った哺乳動物又は鳥類、例えば、マウスから、最終免疫操作の数日後に、脾臓を無菌的に取り出し、ステンレススチールメッシュなどで押しつぶして脾臓細胞を調製し、細胞融合工程に用いる。
細胞融合のもう一方の親細胞であるミエローマ細胞(骨髄腫細胞)としては、各種の公知の細胞株、例えば、p3・NS−1/1・Ag4.1〔Eur.J.Immunol.,5,511−517(1975)〕、SP2/0−Ag14〔Nature,276,269−270(1978)〕、P3−X63−Ag8.653〔J.Immunol.,123,1548−1550(1979)〕、NS0〔Methods in Enzymology,73,3(1981)〕等を使用することができる。
【0018】
細胞融合は通常の方法、例えば、公知の融合促進剤(例えば、ポリエチレングリコールなど)を用いて行うことができ、細胞の使用比率も常法に従って、例えば、マウスの脾臓細胞に対してミエローマ細胞を約1/5〜1/10程度の割合で行なうことができる。細胞融合用培地としては、例えば、市販の細胞融合用ポリエチレングリコール(分子量1500:ベーリンガーマンハイム社製)を用いることができる。融合は、前記の培地内で免疫脾臓細胞とミエローマ細胞とをよく混合することによって行うことができる。
【0019】
続いて、選別用培地(例えば、HAT培地)を用いてハイブリドーマ以外の細胞を除去し、ハイブリドーマ培養上清の抗体産生の有無を、例えば、前記パラニトロフェノキシ系有機リン化合物を用いるELISA法によって測定し、目的とするハイブリドーマを分離することができる。本発明の抗体を産生するハイブリドーマは、通常、細胞クローニング法、例えば、限界希釈法を用いてクローン化することができる。また、有機溶媒に対して耐性を有するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選別する場合には、各種濃度で有機溶媒を含む有機水溶液に前記パラニトロフェノキシ系有機リン化合物を添加し、これにモノクローナル抗体を加えた後に、抗原抗体反応が正常に進行することを確認することによって、有機溶媒耐性モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを分離することができる。有機溶媒としては、測定対象となるパラニトロフェノキシ系有機リン化合物の溶媒を選択するのが好ましい。分離したハイブリドーマは、公知の培地で継代培養することができ、液体窒素等の中で容易に長期間保存することができる。
【0020】
また本発明によるモノクローナル抗体は、目的のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを培養することにより、容易に調製することができる。ハイブリドーマを培養する培地としては、イン・ビトロの場合には、例えば、5%二酸化炭素及び37℃条件下で培養に適した任意の培地を用いることができ、好適にはイスコフ改変ダルベコ培地(以下、イスコフ培地と称する)に10%ウシ胎児血清(以下、FBSと称する)を含む培地(以下、イスコフ/10%FBS培地と称する)を用いることができる。また、イン・ビボの場合には、適当な哺乳動物、例えば、マウスの腹腔中で培養するのが好ましい。
【0021】
前記のハイブリドーマ培養液、ハイブリドーマを腹腔中に投与した適当な哺乳動物の腹水、又はポリクローナル抗体を含む抗血清は、そのまま抗体液として用いることができる。また、これらの抗体液を出発材料に、目的とする抗体を分離・精製して用いることも可能である。タンパク質の単離・精製に用いることができる通常の方法を使用して、抗体を分離・精製することができる。このような方法としては、硫安塩析、イオン交換クロマトグラフィー、分子篩ゲルを用いる分子篩カラムクロマトグラフィー、プロテインA若しくはプロテインG結合ポリマー等を用いるアフィニテイークロマトグラフィー、又は透析等の方法がある。
【0022】
本発明の抗体は、前記一般式(II)で表される化合物少なくとも2種と特異的に反応する。前記一般式(II)で表される化合物には、種々の化合物が存在し、本発明の抗体は、前記一般式(II)で表される複数の化合物と特異的に反応することができる。目的とする測定対象に応じて、適当な免疫原及び/又はスクリーニングに用いる化合物を選択することによって、種々の特異性を有する抗体を調製することができる。
【0023】
前記一般式(II)において、炭素数1〜4のアルキル基R5 は、好ましくはエチル基であり、より好ましくはメチル基である。炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基R5 は、好ましくはペルクロロアルキル基であり、より好ましくはトリクロロメチル基又はペンタクロロエチル基である。R7 は好ましくは炭素数2〜3のアルキル基であり、R5 とR6 とが一緒になって形成される炭素数1〜4のアルキリデン基は、好ましくはメチレン基であり、炭素数1〜4のハロゲン化アルキリデン基は、好ましくはペルクロロアルキリデン基であり、より好ましくはトリクロロメチレン基又はペンタクロロエチリデン基である。
【0024】
本発明の抗体は、前記一般式(II)において、Xが塩素原子であり、R5 がエトキシカルボニル基であり、R6 がヒドロキシル基である化合物(クロロベンジレート);前記一般式(II)において、Xが塩素原子であり、R5 がイソプロポキシカルボニル基であり、R6 がヒドロキシル基である化合物(クロロプロピレート);前記一般式(II)において、Xが臭素原子であり、R5 がイソプロポキシカルボニル基であり、R6 がヒドロキシル基である化合物(フェニソブロモレート);前記一般式(II)において、Xが塩素原子であり、R5 がトリクロロメチル基であり、R6 がヒドロキシル基である化合物(ジコホール);前記一般式(II)において、Xが塩素原子であり、R5 がメチル基であり、R6 がヒドロキシル基である化合物(クロロフェニトール);及び前記一般式(II)において、Xが塩素原子であり、R5 とR6 とが一緒になってジクロロメチレン基である化合物〔1,1−ジクロロ−2,2−ビス(4−クロロフェニル)エチレン:P,P−DDE〕の各々と特異的に反応するモノクローナル抗体であることが好ましい。
【0025】
また、本発明の抗体は、クロロベンジレート;クロロプロピレート;フェニソブロモレート);ジコホール;及びクロロフェニトールの各々と特異的に反応するポリクローナル抗体であることが好ましい。
なお、前記一般式(II)で表される化合物に光学異性体が存在する場合には、それらのすべての光学異性体が前記一般式(II)で表される化合物に含まれる。本発明の抗体が、光学異性体の存在する化合物と特異的に反応する抗体である場合には、そのラセミ体化合物と特異的に反応する抗体であることが好ましい。
【0026】
本発明の抗体には、前記一般式(II)で表される化合物に対する抗原結合部位を含む抗体フラグメント、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2 、又はFv等が含まれる。これらのフラグメントは、例えば、本発明の抗体を、常法によりタンパク質分解酵素によって消化し、続いてタンパク質の単離・精製の常法に従って得ることができる。
【0027】
本発明による、前記一般式(II)で表される化合物の免疫学的測定方法は、前記のポリクローナル抗体及び/又はモノクローナル抗体、あるいは抗体フラグメントを用いて実施するので、前記ハロゲン化ベンジレート系農薬を正確に測定することができる。また、本発明の測定方法においては、有機溶媒耐性モノクローナル抗体を用いると、測定対象のハロゲン化ベンジレート化合物を充分に溶解することのできる有機溶媒を含有する有機水性系中でも正確な抗原抗体反応を進行させることができる。
【0028】
本発明による測定方法は、ハロゲン化ベンジレート系農薬に反応するポリクローナル抗体及び/又はモノクローナル抗体を用いること、そして好ましくは有機溶媒耐性抗体を用いること(従って、有機溶媒の存在下で抗原抗体反応を実施すること)を除けば、それ以外の点では従来公知の免疫学的測定方法にそのまま適用することができる。すなわち、酵素免疫測定法、ラテックス凝集法、又は放射性免疫測定法等に適用することができる。酵素免疫測定法には、抗体を酵素標識して、固相化した抗原及び試料中のハロゲン化ベンジレート化合物と競合反応させる、酵素標識法の内直接競合法と通常呼ばれる方法、若しくは未標識の抗体と固相化した抗原及び試料中のハロゲン化ベンジレート化合物を競合反応させた後、固相化した抗原に結合した抗体を、酵素標識した二次抗体を用いて検出する間接競合法と通常呼ばれる方法、又は抗体を固相化し、標識化した抗原と試料中のハロゲン化ベンジレート化合物とを競合させる抗原標識法と通常呼ばれる方法などがある。ここでは、抗体標識法の内、間接競合法と通常呼ばれる測定法に沿って、本発明方法を以下に説明する。
【0029】
本発明による測定方法により、ハロゲン化ベンジレート化合物を測定する場合には、例えば、
(1)ハプテン〔例えば、前記一般式(I)で表される化合物〕と生体高分子担体(例えば、血清アルブミン又は免疫グロブリン等)との結合体を固相化する(以下、固相化抗原と称する)工程;
(2)被検試料(例えば、土壌、水、又は食品)を有機溶媒(特には、水混和性有機溶媒)で抽出し、場合により緩衝液で希釈して検体を調製する工程;
(3)前記固相化抗原と、前記検体と、一定量の本発明の抗体、すなわちハロゲン化ベンジレート化合物に対して反応する抗体、特には有機溶媒に耐性を有する抗体(以下、第1抗体と称する)とを混合し、競合反応させる工程;
(4)固相化抗原と結合した第1抗体と、検体中のハロゲン化ベンジレート化合物と結合した第1抗体とを分離する工程;
(5)標識化した抗マウス抗体(以下、第2抗体と称する)を、固相化抗原と結合した第1抗体に接触させる工程;
(6)固相化した第1抗体に結合した第2抗体と、第1抗体と結合していない第2抗体とを分離する工程;及び
(7)前記工程(6)で分離したいずれか一方、好ましくは第1抗体と結合した第2抗体が有する標識からの信号を測定する工程からなる。
【0030】
本発明方法で用いることのできる有機溶媒は、ハロゲン化ベンジレート化合物を溶解できる溶媒である。水混和性有機溶媒は、有機溶媒抽出液を水で適当に希釈してから、抗原抗体反応を行うことができるので好ましい。有機溶媒としては、例えば、アルコール化合物(例えば、炭素原子1〜2個の低級アルコール、特には、メチルアルコール、エチルアルコール)、ケトン化合物(特には、アセトン)、若しくはアセトニトリル、又はこれらの混合物を挙げることができる。
【0031】
本発明方法を実施する場合には、標識化第2抗体を用いてハロゲン化ベンジレート化合物の確認又は定量を行うことができる。抗体の標識には、公知の標識体、例えば、放射性同位体(例えば、32P、35S、若しくは 3H)、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、若しくはアルカリフォスファターゼ)、ビタミン(例えば、ビオチン)、蛍光物質(例えば、FITC)、又は化学発光物質(例えば、アクリジニウム)等を用いることができる。
【0032】
標識化第2抗体は、第1抗体と、ハロゲン化ベンジレート化合物及び固相化抗原との競合反応工程が終了してから反応系に加えることができる。すなわち、第1抗体を、ハロゲン化ベンジレート化合物及び固相化抗原と競合反応させた後、固相化抗原と結合しなかった第1抗体を分離除去してから標識化第2抗体を加えると、固相化抗原と結合した第1抗体に対して標識化第2抗体が結合する。
【0033】
本発明方法では、第1抗体と、ハロゲン化ベンジレート化合物と、固相化抗原との競合反応が終了した後で、固相化抗原に結合した第1抗体を分離する。分離は、例えば、濾過、遠心処理、又は緩衝液による洗浄によって行うことができる。更に、固相化抗原に結合した第1抗体と標識化第2抗体との反応が終了した後で、第1抗体と結合しなかった標識化第2抗体を分離し、続いて、例えば、第1抗体と結合した標識化第2抗体の標識からの信号を測定する。信号を測定する際には、標識化第2抗体を含む反応系を信号測定に好ましい条件に変えることが好ましい。例えば、標識として蛍光又は化学発光物質を用いた場合には、消光が起こらない条件で信号を測定する。
【0034】
前記一般式(I)で表される化合物には、新規化合物が含まれており、それら化合物を製造するための中間体にも新規化合物が含まれている。これらの新規化合物は、前記一般式(III)で表される化合物である。
好ましい前記一般式(III)で表される化合物は、Xが塩素原子又は臭素原子であって、2つのXが同じか又は異なり、R8 がヒドロキシル基であり、R9 が水素原子、メチル基又はエチル基であり、R10が−(CH2 )p−COOR13であり、R13が水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、pが1〜5の整数である化合物(なお、これらの化合物の内、R13が水素原子である化合物はハプテンとして用いることができ、R13が炭素数1〜4のアルキル基である化合物はその中間体である);又はXが塩素原子又は臭素原子であって、2つのXが同じか又は異なり、R8 が−O−(CH2 )m−R11であり、R11がヒドロキシル基、保護されたヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、又はCOOR12であり、R12が炭素数1〜4のアルキル基であり、mが1〜5の整数であり、R9 が水素原子、メチル基又はエチル基であり、R10が炭素数1〜4のアルキル基である化合物(なお、これらの化合物の内、R11がヒドロキシル基又はカルボキシル基である化合物はハプテンとして用いることができ、R13が炭素数1〜4のアルキル基である化合物はその中間体である)である。
【0035】
R8 がヒドロキシル基である前記一般式(III)で表される化合物は、例えば、一般式(IV):
(X−Ph)2 −C(OH)−COOH (IV)
(式中、X−Ph−は前記と同じ意味である)
で表される化合物と一般式(V):
Y−C(R8 )−COOCH(R9 )(R10) (V)
(式中、Yはハロゲン原子であり、R8 、R9 及びR10は前記と同じ意味である)
で表される化合物とを反応させることによって調製することができる。
【0036】
一方、R8 が−O−(CH2 )m−R11である前記一般式(III)で表される化合物は、例えば、一般式(VI):
(X−Ph)2 −CZ−COOR10 (VI)
(式中、Zはハロゲン原子であり、R10は炭素数1〜4のアルキル基であり、X−Ph−は前記と同じ意味である)
で表される化合物と一般式(VII):
HO−(CH2 )m−R11 (VII)
(式中、m及びR11は前記と同じ意味である)
で表される化合物とを反応させることによって調製することができる。
【0037】
なお、前記一般式(III)で表される化合物の内、前記の中間体に相当する化合物は、それ自体公知の方法により、ハプテンとして用いることのできる化合物に変換することができる。
例えば、前記一般式(III)において、R8 がヒドロキシル基であり、R10が−(CH2 )p−COOR13であり、R13がアルキル基である化合物に相当する5−〔2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシアセチルオキシ〕ヘキサン酸メチルを、溶媒中で、塩基存在下、約−50℃〜約110℃の温度範囲において、約0.5時間〜約100時間かけてエステル加水分解することによって調製することができる。前記溶媒の例として、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジオキサン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、若しくはクロロベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、若しくは1,2−ジクロロエタン等)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、若しくはイソプロピルアルコール等)、若しくは水、又はそれらの混合物等を挙げることができる。使用することのできる塩基として、例えば、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、若しくは水酸化リチウム等)、又は有機塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、若しくは4−N,N−ジメチルアニリン等)を挙げることができる。反応終了後、例えば、有機溶媒抽出、又は濃縮等の通常の後処理を行うことによって、目的とする前記一般式(III)において、R8 がヒドロキシル基であり、R10が−(CH2 )p−COOHである化合物を得ることができる。必要に応じて、例えば、クロマトグラフィー、蒸留、又は再結晶等により、更に精製することもできる。
【0038】
また、前記一般式(III)において、R8 が−O−(CH2 )m−R11であり、R11がヒドロキシル基である化合物に相当する2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチルオキシ)酢酸イソプロピルを、溶媒中、酸化剤存在下、−50℃〜約110℃の温度範囲において、約0.5時間〜約100時間かけて行う。前記溶媒の例として、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジオキサン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、若しくはクロロベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、若しくは1,2−ジクロロエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、若しくはプロピオニトリル等)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、若しくは水、又はそれらの混合物等を挙げることができる。使用することのできる酸化剤として、例えば、過マンガン酸塩、クロム酸類、ハロゲン、次亜塩素酸類、亜塩素酸類、二酸化マンガン、ペルオキソ硫酸類、二酸化セレン、有機過酸化物、過酸化水素、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。反応終了後、例えば、有機溶媒抽出、又は濃縮等の通常の後処理を行い、目的とする前記一般式(III)において、R8 が−O−(CH2 )m−R11であり、R11がアルデヒド基である化合物を得ることができる。必要に応じて、例えば、クロマトグラフィー、蒸留、又は再結晶等により、更に精製することもできる。
【0039】
更に、前記の方法で得られた、前記一般式(III)において、R8 が−O−(CH2 )m−R11であり、R11がアルデヒド基である化合物に相当する2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−オキソブチルオキシ)酢酸イソプロピルを、溶媒中、酸化剤存在下、−50℃〜約110℃の温度範囲において、約0.5時間〜約100時間かけて行う。前記溶媒の例として、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジオキサン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、若しくはクロロベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、若しくは1,2−ジクロロエタン等)、ニトリル類(アセトニトリル、若しくはプロピオニトリル等)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、若しくは水、又はそれらの混合物等を挙げることができる。使用することのできる酸化剤として、例えば、過マンガン酸塩、クロム酸類、ハロゲン、硝酸、次亜塩素酸類、亜塩素酸類、二酸化マンガン、ペルオキソ硫酸類、二酸化セレン、有機過酸化物、過酸化水素、ジメチルスルホキシド、過酸化ニッケル、酸化銀、又は酸素等を挙げることができる。また、必要に応じ、無機塩(例えば、酢酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、又はリン酸二水素ナトリウム等)を加えて反応させることができる。反応終了後、例えば、有機溶媒抽出、又は濃縮等の通常の後処理を行い、目的とする前記一般式(III)において、R8 が−O−(CH2 )m−R11であり、R11がカルボキシル基である化合物を得ることができる。必要に応じ、例えば、クロマトグラフィー、蒸留、又は再結晶等により、更に精製することもできる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:ハプテンの合成−1(図1参照)
2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ酢酸2.0g、5−ブロモヘキサン酸メチル2.1g、及び炭酸カリウム1.4gをジメチルホルムアミド(DMF)50mlに溶解し、80℃にて15時間攪拌した。反応混合液を水に加え、酢酸エチルにて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、5−〔2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシアセチルオキシ〕ヘキサン酸メチル0.6gを得た(収率:21.4%)。
5−〔2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシアセチルオキシ〕ヘキサン酸メチル0.6g及び水酸化リチウム60mgをテトラヒドロフラン(THF)−水(1:1混液)10mlに溶解し、25℃にて15時間攪拌した。反応混合液を水に加え、希塩酸にて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、式(VII )で表される5−〔2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシアセチルオキシ〕ヘキサン酸(以下、化合物CP−Aと称する)0.2gを得た(収率:34.8%)。反応工程式を図1に示す。図1に示す化合物(1)〜(3)の内、化合物(2)及び(3)は新規化合物である。
【0041】
実施例2:ハプテンの合成−2(図2参照)
2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ酢酸イソプロピル3.0g、三臭化リン2.4g、及び臭素1.4gを混合した後、60℃で1時間攪拌した。反応混合液を氷水に加え、炭酸カリウムにて中和した後、酢酸エチルにて抽出した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下で溶媒を留去することにより、2−ブロモ−2,2−ビス(4−クロロフェニル)酢酸イソプロピル3.0gを得た(収率:82.9%)。
2−ブロモ−2,2−ビス(4−クロロフェニル)酢酸イソプロピル1.0gに4−t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)オキシブタノール4.4gを加え、100℃にて2時間攪拌した。反応混合液を水に加え、酢酸エチルにて抽出した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下で溶媒を留去することにより、2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシブチルオキシ)酢酸イソプロピル粗製物2.4gを得た。これを精製することなく次の反応に用いた。
【0042】
2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシブチルオキシ)酢酸イソプロピル粗製物2.4gをテトラヒドロフラン50mlに溶解させた後、テトラブチルアンモニウムフルオライド(Bu4 NF)3.6gを加え、25℃にて2時間攪拌した。反応混合液を減圧下で留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチルオキシ)酢酸イソプロピル0.4gを得た(収率:21.0%)。
2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−ヒドロキシブチルオキシ)酢酸イソプロピル1.0gを塩化メチレン30mlに溶解した後、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)1.2gを加え、25℃にて2時間攪拌した。ジエチルエーテル50mlを加え、不溶物をフロリジルにて濾過した後、減圧下で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−オキソブチルオキシ)酢酸イソプロピル0.6gを得た(収率:61.1%)。
2,2−ビス(4−クロロフェニル)−2−(4−オキソブチルオキシ)酢酸イソプロピル0.6gをアセトニトリル6ml及び水3mlの混液に溶解させた後、リン酸二水素ナトリウム0.06g及び35%過酸化水素0.15gを加えた後、氷冷し、亜塩素酸ナトリウム0.18gを加え、1時間攪拌した。反応混合液を水に加え、酢酸エチルにて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−〔ビス(4−クロロフェニル)−イソプロポキシカルボニルメチルオキシ〕酪酸(以下、化合物CP−Bと称する)0.3gを得た(収率:47.0%)。反応工程式を図2に示す。図2に示す化合物(4)〜(9)の内、化合物(6)〜(9)は新規化合物である。
【0043】
実施例3:ハプテンと担体との結合
前記実施例1で調製した化合物CP−A、又は前記実施例2で調製した化合物CP−B25mgをそれぞれ無水ジオキサン2mlに溶解した後、N−メチルモルホリン50μlを添加し、10℃で10分間撹拌した。次に、イソブチルクロロカーボネート20μlを少しずつ添加し、20分間撹拌した。
一方、オボアルブミン又は牛血清アルブミン80mgをそれぞれ蒸留水1mlに溶解した後、10℃でジオキサン2.6mlを滴下し、更に1N−NaOHでpH9に調整した。これらの溶液に、先に調製したCP−A溶液又はCP−B溶液のいずれかの溶液を、1N−NaOHでpH9に保ちながら、徐々に滴下し、4℃で4時間反応させた後、ダルベコのリン酸緩衝液(以下、PBS(−)と称する)に対して透析した。こうして作製した化合物CP−Aとオボアルブミン又は牛血清アルブミンとの結合体、化合物CP−Bとオボアルブミン又は牛血清アルブミンとの結合体は、凍結乾燥後、それぞれ免疫原又は分析用抗原として用いた。
【0044】
実施例4:ウサギへの免疫及びポリクローナル抗体溶液の調製
ウサギへの免疫は、化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体、又は化合物CP−Bとオボアルブミンとの結合体各々1mgをPBS(−)1mlに溶解し、等量のフロイントの完全アジュバントと混合した後、ウサギに皮下接種することによって行った。1月後及び2月後にそれぞれ初回免疫量の1/4量を追加免疫した。その1週間後に採血し、調製した抗血清をポリクローナル抗体溶液として用いた。
【0045】
実施例5:マウスへの免疫
マウスへの免疫は、化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体、又は化合物CP−Bとオボアルブミンとの結合体各々100μgをPBS(−)50μlに溶解し、等量のフロイントの完全アジュバントと混合した後、マウスに皮下接種することによって行った。1月後にそれぞれ初回免疫量の1/4量を追加免疫し、化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体の場合は、更に2ヶ月後に、化合物CP−Bとオボアルブミンとの結合体の場合は、前記追加免疫の3ヶ月後に最終免疫を行った。
【0046】
実施例6:モノクローナル抗体の作製
細胞融合は、最終免疫後3日目のマウスの脾臓を用いて行った。まず摘出した脾臓をイスコフ改変ダルベコ培地(以下、イスコフ培地と称する)にて3回洗浄後、脾臓細胞をイスコフ培地中に取り出した。この細胞懸濁液をイスコフ培地で3回洗浄後、マウスのミエローマ細胞P3−X63−Ag8.653と細胞数の比で5:1(脾臓細胞:ミエローマ細胞)になるように混ぜ、遠心(1,200rpm,5分間)して細胞沈さを得た。これに50%ポリエチレングリコール(分子量1,500)溶液1mlを、ゆっくり加え、細胞を融合した。細胞融合は、イスコフ培地10mlを徐々に添加し、牛胎児血清(以下、FBSと称する)1mlを更に添加することにより停止した。融合した細胞(ハイブリドーマ)を、イスコフ培地に10%FBSを添加した培地(以下、イスコフ/10%FBS培地と称する)にヒポキサンチン、アミノプテリン、及びチミジンを添加したHAT培地に懸濁し、その細胞懸濁液を96ウェルのポリスチレンプレート中に2×105 細胞/mlで分注し、37℃にて5%二酸化炭素存在下で10日間〜14日間培養した。培養後、化合物CP−Aと牛血清アルブミンとの結合体、又は化合物CP−Bと牛血清アルブミンとの結合体を分析用抗原として、反応するウェル中の抗体の活性をそれぞれスクリーニングした。
【0047】
抗体の活性は、ELISA法によって測定した。化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体を免疫して得たハイブリドーマに対しては、化合物CP−Aと牛血清アルブミンとの結合体1μg/mlをPBS(−)に溶解し、96ウェルのマイクロタイタープレートに50μl/ウェルで添加した後、4℃で一晩静置することにより固相化し、化合物CP−Bとオボアルブミンとの結合体を免疫して得たハイブリドーマに対しては、化合物CP−Bと牛血清アルブミンとの結合体を同様にして固相化した。次に250μl/ウェルで1%の牛血清アルブミンを添加したホウ酸バッファー〔62mM−NaCl含有の85mMホウ酸バッファー(pH8.0)〕(以下、ブロッキングバッファーと称する)に置き換え、室温で1時間ブロッキングを行なった。これにハイブリドーマの培養上清を75μl/ウェルで加え、室温で1時間反応させた。62mM−NaCl含有の85mMホウ酸バッファー(pH8.0)(以下、洗浄液と称する)で3回洗浄してから、更にペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗体(キャペル社製)を2次抗体希釈液(0.3%牛血清アルブミンを含有するホウ酸バッファー)で1,000倍に希釈したものを100μl/ウェルで加え、1時間反応させた。洗浄液で3回洗浄した後、ペルオキシダーゼの基質溶液〔100μg/mlテトラメチルベンチジン(TMBZ)及び0.006%H2 O2 含有の0.1M酢酸ナトリウムバッファー(pH5.5)〕で発色させ、更に等量の2N−H2 SO4 で反応停止後、450nmの吸光度を測定した。
【0048】
この結果、抗体の活性を示したウェルについて、限界希釈法によって細胞クローニングを行なった。その結果、化合物CP−Aと牛血清アルブミンとの結合体とは反応するが、牛血清アルブミン単独とは反応しない抗体を産生しているハイブリドーマ5株(すなわち、CP−A系ハイブリドーマ6−8株、9−18株、10−18株、11−60株、及び16−90株)を得た。以下、それらのハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体をそれぞれ、CP−A系モノクローナル抗体6−8、9−18、10−18、11−60、及び16−90と称する。CP−A系モノクローナル抗体6−8及び10−18の免疫グロブリンサブクラスはそれぞれIgG2aであり、CP−A系モノクローナル抗体9−18、11−60、及び16−90の免疫グロブリンサブクラスはそれぞれIgG1 であった。
一方、化合物CP−Bと牛血清アルブミンとの結合体とは反応するが、牛血清アルブミン単独とは反応しない抗体を産生しているハイブリドーマ3株(すなわち、CP−B系ハイブリドーマ17−1株、46−16株、及び62−20株)を得た。以下、それらのハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体をそれぞれ、CP−B系モノクローナル抗体17−1、46−16、及び62−20と称する。CP−B系モノクローナル抗体17−1、46−16、及び62−20の免疫グロブリンサブクラスは、すべてIgG1 であった。これらのハイブリドーマをイスコフ/10%FBS培地で培養し、その培養上清を抗体液とした。
【0049】
実施例7:間接競合ELISA法による反応性の検討
まず化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体を免疫して得たモノクローナル抗体及びポリクローナル抗体について検討した。化合物CP−Aと牛血清アルブミンとの結合体を実施例6に示したELISA法と同様にして固相化し、ブロッキングした。このウェルを洗浄液にて3回洗浄した後、所定濃度のクロロベンジレート溶液を50μl/ウェルで加え、直ちに洗浄液にて適当な濃度に希釈した抗体溶液を更に等量加えて混合し、室温にて1時間反応させた。再び洗浄液で3回洗浄してから、2次抗体希釈液で1,000倍に希釈したペルオキシダーゼ結合抗体(抗体として、モノクローナル抗体の場合は、抗マウスIgG抗体,ポリクローナル抗体の場合は、抗ウサギIgG抗体を使用した)を100μl/ウェルで加え、1時間反応させた。洗浄液で3回洗浄した後、実施例6と同様に、ペルオキシダーゼの基質溶液で発色させ、更に等量の2NH2 SO4 で反応停止後、450nmの吸光度を測定し、阻害率(%)を算出した。その結果、5種類のCP−A系ハイブリドーマが産生する5種類のCP−A系モノクローナル抗体のうち、6−8株の産生するCP−A系モノクローナル抗体6−8が最も測定感度が高いモノクローナル抗体であった。CP−A系モノクローナル抗体6−8とクロロベンジレートとの反応性を図3に示す。モノクローナル抗体6−8を用いることによって、クロロベンジレートを10ng/ml程度から100ng/ml程度まで測定することができた。
【0050】
CP−A系ポリクローナル抗体とクロロベンジレートとの反応性を図4に示す。CP−A系ポリクローナル抗体を用いることによって、クロロベンジレートを10ng/ml程度から5μg/ml程度まで測定することができた。
一方、化合物CP−Bとオボアルブミンとの結合体を免疫して得たCP−B系モノクローナル抗体及びCP−B系ポリクローナル抗体についても、化合物CP−Aと牛血清アルブミンとの結合体の代わりに、固相化抗原として化合物CP−Bと牛血清アルブミンとの結合体を用い、化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体を免疫して得た抗体の代わりに、化合物CP−Bとオボアルブミンとの結合体を免疫して得た抗体を用いること以外は、前記と同様の操作を繰り返した。その結果、得られたCP−B系ハイブリドーマ3株が産生する3種類のCP−B系モノクローナル抗体のすべてについて、クロロベンジレートを測定することができた。しかし、化合物CP−Aとオボアルブミンとの結合体を免疫して得た抗体と比較して測定感度が低かったので、以降の実験は、CP−A系モノクローナル抗体6−8及びCP−A系ポリクローナル抗体を用いて実施した。
【0051】
実施例8:抗体のメチルアルコール耐性
クロロベンジレートに対して測定感度の高かったCP−A系モノクローナル抗体6−8及びCP−A系ポリクローナル抗体について、実施例5に示した間接競合ELISA法を用いてメチルアルコールへの耐性を調べた。メチルアルコールは、競合反応時の溶液に含まれる最終濃度が各々0%〜60%となるように添加した。CP−A系モノクローナル抗体6−8のメチルアルコールに対する耐性を図5に、CP−A系ポリクローナル抗体のメチルアルコールに対する耐性を図6に、アルコールの濃度によるクロロベンジレートの測定感度の変化としてそれぞれ示す。
図5に示すように、CP−A系モノクローナル抗体6−8は、少なくとも20%以下のメチルアルコール濃度では、ほとんどクロロベンジレートの測定感度に影響しないことが明らかになった。また、40%のメチルアルコール濃度でも、0%のメチルアルコール濃度の場合(すなわち、メチルアルコール不在下の場合)と比較して、50%阻害率において、測定感度が約50倍程度低下するものの、クロロベンジレートを測定することができることが明らかとなった。
一方、CP−A系ポリクローナル抗体は、図6から明かなように、メチルアルコール濃度の上昇に伴なって、CP−A系モノクローナル抗体6−8より大幅な測定感度の低下が認められるものの、メチルアルコール濃度が少なくとも40%まではクロロベンジレートを測定することができることが明らかとなった。
【0052】
実施例9:各種ハロゲン化ベンジレートとの交差反応性
実施例5で示した間接競合ELISA法を用い、クロロベンジレート又はその類縁化合物(農薬)と反応させ、CP−A系モノクローナル抗体6−8及びCP−A系ポリクローナル抗体の交差反応性を調べた。それぞれの抗体のクロロベンジレート又はその関連化合物のIC50値(μg/ml)及び交差反応性値(%)の結果を表1に示す。なお、IC50値とは、対象となる供試化合物を加えずに反応させた場合の吸光度を100%として、その50%を阻害するのに必要な供試化合物の濃度をその供試化合物のIC50値(μg/ml)とした。また、交差反応性値(%)とは、クロロベンジレートのIC50値を100%としたときの各供試化合物のIC50値の百分率と定義し、以下の式により求めた。
交差反応性(%)=(クロロベンジレートのIC50/供試化合物のIC50)×100
【0053】
【表1】
【0054】
本実施例で用いた各供試化合物の構造式を以下の表2及び表3に示す。また、表1〜表3における記号は以下の意味である。
P,P−DDE:1,1−ジクロロ2,2−ビス(4−クロロフェニル)エチレン
DCBP:4,4’−ジクロロベンゾフェノン
CNP:クロロニトロフェン
MEP:フェニトロチオン
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
表1に示すように、CP−A系モノクローナル抗体6−8は、クロロベンジレートだけでなく、クロロプロピレートに対して75%の交差反応性を示し、更には、フェニソブロモレート、ジコホール、クロロフェネトール、及びP,P−DDEとも交差反応し、本発明のCP−A系モノクローナル抗体6−8を用いることによって、これらの化合物を1回の測定操作によって同時に測定することができることが明らかになった。
一方、CP−A系ポリクローナル抗体は、クロロベンジレートだけでなく、クロロプロピレート及びフェニソブロモレートに対してクロロベンジレートより高い反応性を示し、更には、ジコホール及びクロロフェネトールにも交差反応性を示し、本発明のCP−A系ポリクローナル抗体を用いることによって、これらの化合物を1回の測定操作によって同時に測定することができることが明らかになった。
【0058】
【発明の効果】
本発明による免疫学的測定では、例えば、CP−A系モノクローナル抗体6−8を用いることにより、ハロゲン化ベンジレート化合物、例えば、クロロベンジレート及びクロロプロピレートを高感度に測定することができ、しかもフェニソブロモレート、ジコホール、クロロフェネトール、及びP,P−DDEも測定することができる。あるいは、例えば、CP−A系ポリクローナル抗体を用いることにより、クロロベンジレート、クロロプロピレート、及びフェニソブロモレートを高感度に測定でき、しかもジコホール及びクロロフェネトールも測定することができる。
また、メチルアルコールを含む条件下でも複数種類のハロゲン化ベンジレート化合物を同時に測定することができ、例えば、河川、水田、又は湖沼等から採取した被検水ばかりでなく、例えば、作物や土壌などの被検試料から有機溶媒で抽出した抽出液についても容易に測定することができる。
従って、本発明による免疫学的測定法を用いることにより、ハロゲン化ベンジレート化合物の測定が、大幅に簡略化されるとともに測定時間が短縮され、多数の検体を迅速かつ安価に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハプテン化合物を製造する反応工程式を示す説明図である。
【図2】別のハプテン化合物を製造する反応工程式を示す説明図である。
【図3】CP−A系モノクローナル抗体6−8とクロロベンジレートとの反応性を示すグラフである。
【図4】CP−A系ポリクローナル抗体とクロロベンジレートとの反応性を示すグラフである。
【図5】クロロベンジレートとの反応において、CP−A系モノクローナル抗体6−8のメチルアルコール耐性を示すグラフである。
【図6】クロロベンジレートとの反応において、CP−A系ポリクローナル抗体のメチルアルコール耐性を示すグラフである。
Claims (3)
- 請求項1に記載の抗体のフラグメントであって、クロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、及びクロロフェネトールの化合物5種と特異的に反応する抗体フラグメント。
- 請求項1に記載の抗体及び/又は請求項2に記載の抗体フラグメントを用いることを特徴とする、クロロベンジレート、クロロプロピレート、フェニソブロモレート、ジコホール、又はクロロフェネトールの免疫学的測定方法。
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