JP3161513B2 - ピラゾスルフロン誘導体、抗ピラゾスルフロンエチル抗体、それを分泌するハイブリドーマ、及びピラゾスルフロンエチルの分析方法 - Google Patents

ピラゾスルフロン誘導体、抗ピラゾスルフロンエチル抗体、それを分泌するハイブリドーマ、及びピラゾスルフロンエチルの分析方法

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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規のピラゾスル
フロン誘導体、抗ピラゾスルフロンエチル抗体、それを
分泌するハイブリドーマ、及びピラゾスルフロンエチル
の分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スルホニル尿素系除草剤である「ピラゾ
スルフロンエチル」、すなわち5−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)
−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチルは、式
(2):
【化2】 で表される構造を有し、水稲の栽培に用いられる他に、
芝にも用いられている。この農薬は、農薬登録保留基準
が水質(1mg/l)と米(0.1ppm)に関して定
められており、その分析方法も、各々定められている。
これらの分析方法は、試料から農薬を抽出し、精製した
後に、高速液体クロマトグラフィーを用いて測定するも
ので、精度の点では問題ないものの、操作が煩雑で測定
に時間を要するという問題があった。また、近年、環境
等に残留する農薬への関心が高まり、ピラゾスルフロン
エチルについても、迅速、簡便かつ経済的な新しい測定
法の開発が求められていた。一方、免疫学的測定法は、
抗原抗体反応を利用して抗原の測定を行うもので、測定
精度が優れているばかりでなく、迅速、簡便かつ経済的
な測定法である。従来、この測定法は、臨床診断の分野
で患者の病態の解析法の一つとして、大きな役割を担っ
てきたが、環境中に残留する農薬等の物質の測定も、次
第に試みられるようになってきた。ピラゾスルフロンエ
チルを含むスルホニル尿素系農薬に関しても、そのモニ
タリングの重要性から、フィンケルステインとブルース
・ローレンスがハプテンのデザインを広範囲に検討し、
ハプテンの構造と調製した抗体の対象農薬の検出感度等
を特表平5−500957号公報に記載している。しか
し、この中で、ピラゾスルフロンエチルに対して合成し
たハプテンで調製した抗体については、環境中のピラゾ
スルフロンエチルを検出・同定するために必要な特異性
の記載がなく、また土壌や作物から直接抽出する際に使
用する有機溶媒への耐性を持っていないため、実用的に
は満足することのできないものであった。一方、スルホ
ニル尿素系除草剤には多種類の化合物が存在し、それら
の除草剤化合物がほぼ同じ目的で使用されていることか
ら、同一環境中に複数種類の除草剤化合物が残留してい
る可能性が高く、従って、それらの残留除草剤化合物群
の中から残留ピラゾスルフロンエチルのみを正確に免疫
学的に測定するためには、ピラゾスルフロンエチルと特
異的に反応し、他のスルホニル尿素系除草剤とは全く反
応しないか又はほとんど反応しない抗体を調製する必要
があった。すなわち、ピラゾスルフロンエチルと特異的
に反応する抗体を調製するためのハプテンデザイン、ピ
ラゾスルフロンエチルと特異的に反応する抗体の調製、
ピラゾスルフロンエチルを特異的に測定する方法の開発
が求められてきた。更に、土壌や食物中に残留するピラ
ゾスルフロンエチルを測定する場合、有機溶媒によって
抽出する必要のあることから、有機溶媒に耐性のある抗
体を調製することが望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、ピラゾスルフロンエチルを免疫学的に測定すること
を目的として鋭意検討を重ねた結果、新規のピラゾスル
フロン誘導体をハプテンとして調製し、そのピラゾスル
フロン誘導体と担体との結合体が、ピラゾスルフロンエ
チルと反応する抗体の調製に適していることを見出し
た。また、調製された抗体はピラゾスルフロンエチルと
特異的に反応し、更に、これらの抗体を用いる免疫学的
測定法がピラゾスルフロンエチルを正確に測定すること
ができることを見出した。更には、前記のモノクローナ
ル抗体として、有機溶媒に耐性の抗体を調製することが
できることも見出した。本発明は、こうした知見に基づ
くものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、式
(1):
【化3】 (式中、nは1〜9の整数である)で表される化合物
(すなわち、ピラゾスルフロン誘導体)、又はその塩に
関する。
【0005】また、本発明は、前記式(1)で表される
ピラゾスルフロン誘導体と担体又は標識物質との結合体
にも関する。更に、本発明は、前記結合体を用いて調製
し、ピラゾスルフロンエチルと特異的に反応する免疫学
的反応体(例えば、ポリクローナル抗体若しくはモノク
ローナル抗体、又はピラゾスルフロンエチルと特異的に
結合する部位を含むそれらのフラグメント、あるいは抗
血清)にも関する に、本発明は、前記式(1)で表
される化合物若しくはその塩又は前記結合体と特異的に
反応する免疫学的反応体(例えば、ポリクローナル抗体
若しくはモノクローナル抗体、又はピラゾスルフロンエ
チルと特異的に結合する部位を含むそれらのフラグメン
ト、あるいは抗血清)にも関する。更に、本発明は、前
記式(1)で表される化合物若しくはその塩又は前記結
合体、及びピラゾスルフロンエチルと特異的に反応する
免疫学的反応体(例えば、ポリクローナル抗体若しくは
モノクローナル抗体、又はピラゾスルフロンエチルと特
異的に結合する部位を含むそれらのフラグメント、ある
いは抗血清)にも関する。更にまた、本発明は、前記モ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマにも関す
る。また、本発明は、前記の免疫学的反応体を用いるこ
とを特徴とする、ピラゾスルフロンエチルの免疫学的分
析方法にも関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるピラゾスルフ
ロン誘導体及びその合成方法、ピラゾスルフロン誘導体
と担体又は標識物質との結合体及びその調製方法、ポリ
クローナル抗体の調製方法、モノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマの分離及びハイブリドーマの産生す
るモノクローナル抗体の調製方法、これらの抗体フラグ
メントの調製方法、そして免疫学的分析方法の順に説明
する。
【0007】前記式(1)で表されるピラゾスルフロン
誘導体は新規化合物である。前記の式(1)において、
nは1〜9、好ましくは2〜5である。前記式(1)で
表されるピラゾスルフロン誘導体の塩は、無機酸若しく
は有機酸との塩、又は無機塩基若しくは有機塩基との塩
が含まれる。酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸
塩、メタンスルホン酸塩、又はp−トルエンスルホン酸
塩等を挙げることができる。また、本発明のピラゾスル
フロン誘導体の塩の形成に適した無機塩基は、例えば、
アンモニア、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグ
ネシウム、アルミニウム等の水酸化物、炭酸塩、又は重
炭酸塩等である。有機塩基との塩としては、例えば、メ
チルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミンのよう
なモノ−、ジ−、若しくはトリ−アルキルアミン塩、ヒ
ドロキシルアミン塩、グアニジン塩、N−メチルグルコ
サミン塩、又はアミノ酸塩等を挙げることができる。
【0008】前記式(1)で表されるピラゾスルフロン
誘導体は、公知の方法に従って調製することができる。
例えば、式(3):
【化4】 で表されるピラゾスルフロンと、式(4): X−CH2 (CH2 n CO2 R (4) (式中、Xはハロゲン原子又は水酸基であり、Rはカル
ボキシル保護基であり、nは前記と同じ意味である)で
表される化合物とを反応させて、式(5):
【化5】 (式中、R及びnは前記と同じ意味である)で表される
保護されたピラゾスルフロン誘導体を生成し、続いて、
式(5)で表される化合物からカルボキシル保護基Rを
除去することによって調製することができる。
【0009】前記の式(4)において、ハロゲン原子
は、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、又はヨ
ウ素原子である。カルボキシル保護基Rは特に限定され
るものではないが、例えば、場合によりフェニル基で置
換されていることのある炭素数1〜4の低級アルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、
若しくはベンジル基)、又はモノ−、ジ−若しくはトリ
−(炭素数1〜4の低級アルキル)シリル基(例えば、
tert−ブチルジメチルシリル基、若しくはトリメチ
ルシリル基)を挙げることができる。
【0010】前記の式(3)で表されるピラゾスルフロ
ンと前記の式(4)で表される化合物との反応は、通常
のエステル化反応条件下で実施することができる。Xが
ハロゲン原子である場合には、例えば、水素化ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、若しくは炭酸カリウム等の無機
塩基、又は硝酸銀等の存在下で実施することができる。
また、Xが水酸基である場合には、例えば、塩酸若しく
は硫酸等の鉱酸、フッ化ホウ素エーテラート等のルイス
酸、芳香族スルホン酸等の酸触媒、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド等の脱水剤等の存在下で実施することがで
きる。使用することのできる溶媒としては、テトラヒド
ロフラン若しくはジオキサン等のエーテル類、ジメチル
スルホキシド等のスルホキシド類、ベンゼン若しくはト
ルエン等の芳香族炭化水素類、1,2−ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ヘ
キサメチルリン酸トリアミド、水、又はこれらの混合溶
媒を挙げることができる。前記の反応は、通常、0℃か
ら使用溶媒の沸点温度までの温度範囲で、一般に1〜1
00時間程度で完結させることができる。
【0011】前記反応において出発材料として用いられ
る式(3)で表されるピラゾスルフロンは、特公昭62
−37001号公報記載の方法で合成したピラゾスルフ
ロン−エチル、すなわち、5−(4,6−ジメトキシピ
リミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1
−メチルピラゾール−4−カルボン酸エチルを加水分解
することにより、容易に調製することができる。また、
式(4)で表される化合物は市販されている。
【0012】式(5)で表される保護されたピラゾスル
フロン誘導体からのカルボキシル保護基Rの除去は、例
えば、アルカリ加水分解又は酸加水分解によって実施す
ることができる。保護基は、例えば、アルカリ加水分解
又は酸加水分解によって除去することができる。塩基性
触媒としては、水酸化ナトリウム若しくは水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、又はカリウムtert−
ブトキシド等の有機金属塩基等を例示することができ、
酸性触媒としては、例えば、塩酸若しくは硫酸等の鉱
酸、酢酸若しくはトリフルオロ酢酸等のカルボン酸、又
はp−トルエンスルホン酸等のスルホン酸等を挙げるこ
とができる。この脱離反応において使用することのでき
る溶媒としては、メタノール若しくはエタノール等のア
ルコール類、テトラヒドロフラン若しくはジオキサン等
のエーテル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類、ベンゼン若しくはトルエン等の芳香族炭化水素類、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、
水、又はこれらの混合溶媒を挙げることができる。前記
の脱離反応は、通常、0℃から使用溶媒の沸点温度まで
の温度範囲で、好ましくは室温程度で実施し、一般に
0.5〜24時間程度で完結させることができる。ま
た、ベンジル基の除去は加水素分解によっても行うこと
ができる。
【0013】前記式(1)で表されるピラゾスルフロン
誘導体は、ピラゾスルフロンエチルと特異的に反応する
抗体の調製においてハプテンとして用いることができ、
更に各種の免疫学的測定法の開発に必要な標識抗原の調
製に用いることができる。ここで「ハプテン」とは、抗
体との結合能を有しているものの、それ単独では免疫原
性を有さず、担体と結合することによって免疫原性を発
現する物質を意味する。従って、一般にハプテンは、担
体と結合するための官能基を有する。前記式(1)で表
される本発明によるピラゾスルフロン誘導体と担体又は
標識物質との結合体の調製、抗血清及びポリクローナル
抗体の調製、モノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマの分離及びハイブリドーマが産生するモノクローナ
ル抗体の調製の方法は、いずれも常法、例えば、続生化
学実験講座(日本生化学会編)又は免疫生化学研究法
(日本生化学会編)に記載の方法で行うことができる。
【0014】前記式(1)で表されるピラゾスルフロン
誘導体との結合体を調製する際には、従来から、一般に
用いられている公知の担体を用いることができる。ここ
で、担体とは、ハプテンと結合(コンジュゲート化)し
てハプテンに免疫原性を付与する物質を意味する。担体
としては、例えば生体高分子化合物、例えば、分子量が
約1万以上、好ましくは約4万〜100万のタンパク質
(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリン、オボアル
ブミン、ポリリジン、又はキーホールリンペットヘモシ
アニン)、又は多糖類(例えばデキストラン、アミロー
ス、又はアミロペクチン)、あるいは細胞(例えば、哺
乳類の赤血球又はBCG菌)をも挙げることができる。
一方、前記式(1)で表されるピラゾスルフロン誘導体
は、前記担体と結合することのできる官能基をもつ。こ
の官能基は、前記担体と結合することのできるものであ
ればよく、用いる担体に応じて適宜選択することができ
る。
【0015】例えば、担体として高分子化合物であるタ
ンパク質を用いる場合は、そのアミノ基と結合すること
のできる官能基として、カルボキシル基、アミノ基、水
酸基又はチオール基、タンパク質のチオール基と結合す
ることのできる官能基として、チオール基又はアミノ基
を挙げることができ、また多糖類の場合には、水酸基と
結合することのできる官能基として、チオール基、又は
アルデヒド基を挙げることができる。これらのピラゾス
ルフロン誘導体と担体との結合は、従来公知の方法を用
いて行うことができる。例えば、担体として高分子化合
物であるタンパク質を用いる場合には、混合酸無水物
法、活性エステル法、又はカルボジイミド法、などの結
合方法によってピラゾスルフロン誘導体とタンパク質の
結合体を調製することができる。
【0016】前記式(1)で表されるピラゾスルフロン
誘導体を標識物質と結合させることができる。標識物質
としては、公知の標識を用いることができ、例えば、酵
素(例えば、ペルオキシダーゼ又はアルカリホスファタ
ーゼ等)、発光物質(例えば、ルミノール又はアクリジ
ニウム誘導体等)を挙げることができる。更に、蛍光物
質(例えば、フルオレッセイン又はユーロピウムキレー
ト等)も用いることができる。前記の標識物質は、上記
と同様の操作によって前記のピラゾスルフロン誘導体と
結合させることができる。得られた結合体は、測定対象
となるピラゾスルフロンエチルとの競合反応に用いるこ
とができる。
【0017】本発明による抗血清又はポリクローナル抗
体の調製には、前記式(1)で表されるピラゾスルフロ
ン誘導体と担体との結合体を免疫原に用いることができ
る。免疫は、哺乳動物や鳥類(例えば、マウス、ウサ
ギ、又は鶏等)へ、通常の方法、例えば、免疫原溶液を
等量のフロイントの完全アジュバント又は不完全アジュ
バントと乳化混合したものを接種(初回免疫)し、以後
2〜4週間の間隔で数回免疫することによって行うこと
ができる。その後、免疫した動物から血液を採取し、ポ
リクローナル抗体を含む抗血清を調製する。
【0018】前記式(1)で表されるピラゾスルフロン
誘導体とハプテン用担体との結合体を免疫原に用い、本
発明によるモノクローナル抗体を産生するハイブリドー
マを分離することができる。例えば、最終免疫して数日
後の動物(例えば、マウス)から脾臓を無菌的に取り出
し、ステンレススチールメッシュなどで押しつぶして脾
臓細胞を調製し、細胞融合工程に用いる。細胞融合のも
う一方の親細胞であるミエローマ細胞(骨髄腫細胞)
は、各種の公知の細胞株、例えば、p3・NS−1/1
・Ag4.1[Eur.J.Immunol.,5;5
11−517(1975)]、SP2/0−Ag14
[Nature,276;269−270(197
8)]、P3−X63−Ag8.653[J.Immu
nol.,123;1548−1550(1979)]
等を使用することができる。
【0019】細胞融合は、通常の方法、例えば、公知の
融合促進剤を含む培地[例えば、市販の細胞融合用ポリ
エチレングリコール(分子量1500;ベーリンガーマ
ンハイム社製)]中で、脾臓細胞とミエローマ細胞とを
よく混合することによって行うことができ、細胞の混合
比率も常法に従って、例えば、マウスの脾臓細胞に対し
てミエローマ細胞を約1/5〜1/10程度の割合で行
うことができる。融合後、選択用培地(例えば、HAT
培地)を用いて、ハイブリドーマのみを増殖させる。そ
れらの内、培養上清中に目的のモノクローナル抗体を分
泌しているハイブリドーマは、例えば、培養上清のピラ
ゾスルフロンエチルとの反応性をELISA法でスクリ
ーニングすることによって確認し、選択することができ
る。また、これらのハイブリドーマは、通常、細胞クロ
ーニング法、例えば、限界希釈法を用いて分離でき、公
知の培地で継代培養し、液体窒素中で容易に長期間保存
することができる。
【0020】また、ハイブリドーマ(モノクローナル抗
体産生細胞)の産生するモノクローナル抗体は、これを
培養することにより、容易に調製することができる。特
に、イン・ビトロの培養では、例えば、5%二酸化炭素
及び37℃条件下で培養に適した任意の培地を用いて培
養することができ、好適にはダルベコ培地に10%ウシ
胎児血清(以下FBSと略す)を含む培地(以下、ダル
ベコ/10%FBS培地と略す)を用いることができ
る。またイン・ビボの培養では、用いたミエローマと同
種の動物、例えば、マウスの腹腔中で培養するのが好ま
しい。これらの培養上清又は腹水を各々モノクローナル
抗体溶液として用いることができる。
【0021】また、抗血清や培養上清、あるいは腹水を
出発材料として、抗体を精製することもできる。抗体の
精製には、タンパク質の精製に一般的な方法、例えば硫
安塩析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロ
マトグラフィー、プロテインA若しくはプロテインG結
合ポリマーなどを用いるアフィニテイークロマトグラフ
ィー、又は透析等の方法を適宜組み合わせて用いること
ができる。本発明の免疫学的反応体には、ピラゾスルフ
ロンエチルに対する抗原結合部位を含む抗体フラグメン
ト、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2 、又は
Fv等が含まれる。これらのフラグメントは、例えば、
本発明の抗体を、常法、例えばプロテアーゼによって消
化し、続いてフラグメントを精製することによって得る
ことができる。
【0022】本発明による、ピラゾスルフロンエチルの
免疫学的分析方法は、前記の免疫学的反応体(ポリクロ
ーナル抗体又はモノクローナル抗体、あるいは抗血清)
あるいは抗体フラグメントを用いて実施するので、ピラ
ゾスルフロンエチルを正確に分析することができる。す
なわち、本発明の免疫学的分析方法によって、ピラゾス
ルフロンエチルの存在の検出、半定量的測定、又は定量
的測定を行うことができる。本発明による免疫学的分析
方法は、ピラゾスルフロンエチルに特異的に反応する免
疫学的反応体を用いることを除けば、それ以外の点では
従来公知の免疫学的分析方法、例えば、酵素免疫分析方
法、蛍光免疫分析方法又は放射性免疫分析方法等を適用
することができる。また、本発明による免疫学的分析方
法を、例えば、通常抗原標識法と呼ばれる方法、すなわ
ち、上記抗体若しくは抗体フラグメントを固相化した
後、標識化ピラゾスルフロン誘導体と試料中の農薬とを
競合阻害反応させる方法などに適用することができる。
ここでは、本発明による免疫学的分析方法の内、抗原標
識法について以下に説明する。
【0023】本発明方法は、例えば、 (1)ピラゾスルフロンエチルと特異的に反応する免疫
学的反応体、特に抗体若しくは抗体フラグメントを固相
化する(以下、固相化抗体と略す)工程; (2)被検試料が水性試料の場合には、その被検試料を
濾紙などで濾過し、また被検試料が米などの場合には、
被検試料中に含まれていることのあるピラゾスルフロン
エチルを抽出することのできる有機溶媒で被検試料を抽
出処理し、検体を調製する工程; (3)前記固相化抗体と検体と標識化ピラゾスルフロン
誘導体とを接触させ、反応させる工程; (4)固相化抗体に結合した標識化ピラゾスルフロン誘
導体と、結合していない標識化ピラゾスルフロン誘導体
とを分離する工程; (5)前記工程(4)で分離した、いずれか一方、好ま
しくは固相化抗体と結合した標識化ピラゾスルフロン誘
導体に由来する信号を測定する工程からなる。
【0024】前記の免疫学的分析方法によって分析する
ことのできる被検試料は、ピラゾスルフロンを含有する
おそれのある試料であれば特に限定されるものではな
く、例えば、農産物、食品、土壌、又は用水などであ
る。例えば、米、麦、又はトウモロコシ等の穀類を有機
溶媒(メタノールやアセトン等)で抽出し、必要に応じ
て濃縮や適当な緩衝液で希釈して被検試料とすることが
できる。また、その他食品、土壌についても同様であ
る。
【0025】本発明方法を実施する場合には、標識化ピ
ラゾスルフロン誘導体を用いてピラゾスルフロンエチル
の確認又は定量を行うことができる。ピラゾスルフロン
誘導体の標識には、公知の標識物、例えば、放射性同位
体(例えば、32P、35S、又は 3H)、酵素(例えば、
ペルオキシダーゼ、又はアルカリフォスファターゼ)、
ビタミン(例えば、ビオチン)、蛍光物質(例えば、F
ITC)、又は化学発光物質(例えば、アクリジニウ
ム)等を用いることができる。
【0026】また、本発明方法では、固相化抗体と標識
化ピラゾスルフロン誘導体との反応が終了した後で、固
相化抗体に結合しなかった標識化ピラゾスルフロン誘導
体を分離する。分離は、例えば、濾過、遠心処理又は緩
衝液による洗浄によって行うことができる。分離後、例
えば固相化抗体と結合した標識化ピラゾスルフロン誘導
体からの信号を測定することができる。信号を測定する
際には、反応系を信号測定に適した条件に変えるのが好
ましい。例えば、標識物として、蛍光又は化学発光物質
を用いた場合には、消光が起こらない条件で信号を検出
する。前記の免疫学的測定法においては、適当な対照液
(例えば、ピラゾスルフロンエチル合成物)をコントロ
ールとして使用することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1:ピラゾスルフロン誘導体の合成
【化6】
【0028】〔1〕5−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボン酸〔ピラゾスルフロン
(b)〕の合成 ピラゾスルフロンエチル(a)(4.0g,9.7mm
ol)を、エタノール(20ml)、及び4.9%(w
/w)水酸化ナトリウム水溶液(30ml,38.6m
mol)に加え、室温で攪拌した。18時間後、7.1
%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(10ml,1
9.2mmol)を加え、更に19時間攪拌した。反応
液を濃縮し、残渣に水100mlを加え、クロロホルム
150mlで3回洗浄した。水層を1N塩酸で弱酸性に
し、析出した結晶を濾過して取り、水、及びエタノール
で洗浄して標記化合物(b)を白色結晶として得た(収
量=2.7g)。
【0029】〔2〕5−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボン酸エトキシカルボニルプロ
ピル(c)の合成 水素化ナトリウム(60%油性)0.30g(7.5m
mol)をヘキサンで洗浄した後、ジメチルホルムアミ
ド(DMF)10mlを加え、窒素雰囲気下で攪拌し
た。この懸濁液に、化合物(b)2.40g(6.2m
mol)のDMF溶液30mlを室温で滴下し、滴下終
了後、30分間攪拌した。この溶液に4−ブロモ酪酸エ
チル1.53g(7.5mmol)のDMF溶液10m
lを滴下し、そのまま4日間攪拌した。1N塩酸で弱酸
性にした後、生成物を酢酸エチル250mlで抽出し、
油層を水、及び飽和食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥
した後、濃縮した。析出した固体を濾過して除き、濾液
を濃縮し、得られた黄色油状物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=1:1)で処
理し、得られた結晶をエーテルで洗浄することにより、
標記化合物(c)を白色結晶として得た(収量=0.4
0g)。
【0030】〔3〕4−[5−(4,6−ジメトキシピ
リミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1
−メチルピラゾール−4−イルカルボニルオキシ]酪酸
(d)の合成 化合物(c)0.32g(0.64mmol)に0.7
6%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液10ml(1.
9mmol)を加え、室温で19時間攪拌した。反応液
を酢酸エチル300mlで洗い、1N塩酸で弱酸性に
し、クロロホルム300mlで抽出した。油層を水、及
び飽和食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥した後、濃縮
し、固体0.3gを得、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=10:1→10%
酢酸含有)で精製し、標記化合物(d)を白色結晶とし
て得た(収量=0.1g)。1H−NMRδ(pp
m):2.10(m,2H),2.45(m,2H),
4.02(s,6H),4.24(m,2H),4.3
2(s,3H),5.80(s,1H),7.85
(s,1H),7.87(brs,1H),12.95
(brs,1H)
【0031】実施例2:ピラゾスルフロン誘導体と担体
タンパク質との結合体の調製 前記実施例1で調製した化合物(d)3.5μmolず
つをジメチルスルホキシド(以下DMSOと略す)50
μlに溶解した。次にこれらの溶液に、N−ヒドロキシ
コハク酸イミド(5μmol)をDMSO10μlに溶
解して添加した後、更に1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(4μmo
l)をDMSO20μlに溶解して添加した。室温にて
1.5時間反応させた後、この反応溶液に85mMホウ
酸緩衝液(pH8.0)500μlに溶解したスカシガ
イのヘモシアニン(以下KLHと略す)あるいは牛血清
アルブミン(以下BSAと略す)各々10mgを、更に
添加し、再び室温にて1.5時間反応させた。反応終了
後、ダルベコのリン酸緩衝液(以下、PBS(−)と略
す)に対して透析し、前記化合物(d)とKLHとの結
合体、及び前記化合物(d)とBSAとの結合体を各々
調製した。
【0032】実施例3:ピラゾスルフロン誘導体とKL
Hとの結合体のマウスへの免疫 Balb/cマウス(5匹;OC−2/1,OC−2/
2,OC−2/3,OC−2/4,及びOC−2/5)
への免疫は、前記化合物(d)とKLHとの結合体10
0μgをPBS(−)50μlに溶解し、等量のフロイ
ントの完全アジュバントと乳化混合した後、マウスに皮
下接種することによって行った。その後、1カ月後と2
カ月後に各々初回免疫量の1/4量を追加免疫した。
【0033】実施例4:ポリクローナル抗体の調製 ポリクローナル抗体は、1回目の追加免疫後1週間目の
マウスの尾静脈から採血し、抗血清を得ることによりポ
リクローナル抗体OC−2/1、ポリクローナル抗体O
C−2/2、ポリクローナル抗体OC−2/3、ポリク
ローナル抗体OC−2/4、及びポリクローナル抗体O
C−2/5を調製した。
【0034】実施例5:ポリクローナル抗体とピラゾス
ルフロンエチルとの反応性 前記化合物(d)とBSAとの結合体と、ポリクローナ
ル抗体OC−2/1、ポリクローナル抗体OC−2/
2、ポリクローナル抗体OC−2/3、ポリクローナル
抗体OC−2/4、及びポリクローナル抗体OC−2/
5との反応性をELISA法によって測定した。前記化
合物(d)とBSAとの結合体100ng/mlをPB
S(−)に溶解し、96ウェルのマイクロタイタープレ
ートに50μl/ウェルの量で添加した後、4℃で1晩
静置することにより固相化した。次に、250μl/ウ
ェルの量で、1%のBSAを添加した85mMホウ酸緩
衝液(pH8.0,62mM−NaCl)(以下ブロッ
キングバッファーという)に置き換え、室温で1時間ブ
ロッキングした。これに、ホウ酸緩衝液で倍々希釈した
抗血清を100μl/ウェルの量で加え、室温で1時間
反応させた。ホウ酸緩衝液で3回洗浄してから、2次抗
体希釈液(ホウ酸緩衝液,0.3%BSA)で1,00
0倍に希釈したペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗
体(キャペル社製)を100μl/ウェルの量で加え、
1時間反応させた。ホウ酸緩衝液で3回洗浄した後、ペ
ルオキシダーゼの基質溶液〔0.1M酢酸ナトリウム緩
衝液,pH5.5,100μg/ml−TMBZ(テト
ラメチルベンチジン),0.006%H2 2 〕で発色
させ、450nmの吸光度を測定した。その結果、いず
れの抗血清も、10,000倍希釈から100,000
倍希釈まで、前記化合物(d)とBSAとの結合体と反
応した。
【0035】次に、競合阻害ELISA法によってピラ
ゾスルフロンエチルとの反応性を調べた。前記のELI
SA法と同様に結合体を固相化し、ブロッキングした。
これに、倍々希釈したピラゾスルフロンエチル溶液を加
え、希釈した抗血清(先のELISA法で、飽和領域の
希釈倍数の吸光度の50%を示すように抗血清を希釈)
を加えて混合し、室温で1時間反応させた。洗浄した
後、2次抗体との反応から後の操作は、前記ELISA
法と同様の操作を行い、吸光度を測定した。測定の結果
を図1に示す。図1から明らかなように、調製したポリ
クローナル抗体OC−2/1(図1の○)、ポリクロー
ナル抗体OC−2/2(図1の△)、ポリクローナル抗
体OC−2/3(図1の▽)、ポリクローナル抗体OC
−2/4(図1の□)、及びポリクローナル抗体OC−
2/5(図1の●)は、いずれも、ピラゾスルフロンエ
チルと定量的に反応することが明らかになった。
【0036】実施例6:モノクローナル抗体の調製 実施例2で調製したピラゾスルフロン誘導体とKLHと
の結合体を免疫原として免疫したマウスへの最終免疫か
ら3日目のマウスの脾臓を用いて細胞融合を行った。摘
出した脾臓をダルベコ培地にて3回洗浄した後、脾臓細
胞をダルベコ培地中に取り出した。この細胞懸濁液を3
回洗浄した後、マウスのミエローマ細胞P3−X63−
Ag8.653と細胞数の比で5:1(脾臓細胞:ミエ
ローマ細胞)になるように混ぜ、遠心(1,200rp
m,5分間)処理して細胞沈さを得た。この細胞沈さに
50%ポリエチレングリコール(分子量1,500)溶
液1mlをゆっくり加え、細胞を融合させた。細胞融合
は、ダルベコ培地10mlを添加し、FBS1mlを更
に添加することにより停止した。その後、得られた細胞
を、ダルベコ/10%FBS培地にヒポキサンチン・ア
ミノプテリン・チミジンを添加したHAT培地に懸濁
し、96ウェルのポリスチレンプレート中に2×105
細胞/ウェルで分注して、37℃にて5%二酸化炭素存
在下で10日から14日間培養した。培養後、まず前記
のポリクローナル抗体によるELISA法と同様の方法
によって、前記化合物(d)とBSAとの結合体に対す
る各ウエルの培養上清の反応性を調べた。次に、結合体
と反応性を示したウエルについて、前記のポリクローナ
ル抗体による間接競合阻害ELISA法と同様の方法に
よってピラゾスルフロンエチルとの反応性を調べた。更
にピラゾスルフロンエチルと反応したウェルのハイブリ
ドーマOC−2−14−3、ハイブリドーマOC−2−
102−3及びハイブリドーマOC−2−107−9
を、限界希釈法によってクローニングし、モノクローナ
ル抗体産生細胞を得た。これらのハイブリドーマから得
られたモノクローナル抗体OC−2−14−3、モノク
ローナル抗体OC−2−102−3及びモノクローナル
抗体OC−2−107−9のサブクラスを表1に示し
た。
【0037】
【表1】モノクローナル抗体産生細胞
【0038】実施例7:モノクローナル抗体を用いた間
接競合阻害ELISA法によるピラゾスルフロンエチル
の測定 実施例6で得られたハイブリドーマの産生するモノクロ
ーナル抗体を用いて、間接競合阻害ELISA法によ
り、ピラゾスルフロンエチルの測定を試みた。間接競合
阻害ELISA法の操作は、実施例5に示した方法の
内、固相化抗原の濃度を500ng/mlにしたこと、
及び抗血清の代わりに培養上清を用いたこと以外は、実
施例5に示した方法と同様に行った。結果を図2に示
す。図2から明らかなとおり、調製した3種類のモノク
ローナル抗体、すなわち、モノクローナル抗体OC−2
−14−3(図2中の○)、モノクローナル抗体OC−
2−102−3(図2中の△)、及びモノクローナル抗
体OC−2−107−9(図2中の▽)はいずれも、ピ
ラゾスルフロンエチルと高い反応性を示した。特に、モ
ノクローナル抗体OC−2−14−3は最も反応性が高
く、1〜10.0ng/mlの濃度範囲でピラゾスルフ
ロンエチルを定量的に測定することができた。
【0039】実施例8:モノクローナル抗体の精製 ピラゾスルフロンエチルに対して最も反応性の高かった
モノクローナル抗体OC−2−14−3のマウス腹水に
33%飽和となるように硫安を加え、4℃で1時間攪拌
した。生じた沈殿物に蒸留水を加えて可溶化した後、5
mMリン酸緩衝液(pH7.0)で透析することによっ
て精製モノクローナル抗体OC−2−14−3を得た。
【0040】実施例9:ペルオキシダーゼ結合ピラゾス
ルフロン誘導体の調製 前記化合物(d)1.25μmolをDMSO50μl
に溶解し、この溶液にN−ヒドロキシサクシノイミド
(3μl,5.5μM−DMSO)を加え、更に1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド塩酸塩(7μl,3.5μM−DMSO)を加えて
混合し、室温にて1時間反応させた。これに1M炭酸水
素ナトリウム80μlを加え、更にペルオキシダーゼ溶
液(500μl,20mg/ml)を加えて混合し、室
温にて3時間反応させた。これをホウ酸緩衝液にて透析
し、ペルオキシダーゼ結合化合物(d)溶液とした。
【0041】実施例10:モノクローナル抗体OC−2
−14−3を用いた直接競合阻害ELISA法によるピ
ラゾスルフロンエチルの測定 直接競合阻害ELISA法を実施した。まず、実施例8
にて調製した精製モノクローナル抗体OC−2−14−
3を4μg/mlの濃度でPBS(−)に溶解し、96
ウェルのマイクロタイタープレートに50μl/ウェル
の量で添加した後、4℃で1晩静置することにより固相
化した。次に、1%のBSAを添加した85mMホウ酸
緩衝液(pH8.0,62mM−NaCl)(以下ブロ
ッキングバッファーという)300μl/ウェルで置き
換え、室温で1時間ブロッキングした。これに、ホウ酸
緩衝液で希釈したピラゾスルフロンエチルを50μl/
ウェルの量で加え、直ちにホウ酸緩衝液に0.3%BS
Aを添加した希釈液で0.1μg/mlに希釈したペル
オキシダーゼ結合ピラゾスルフロン誘導体を50μl/
ウェルの量で加え、1時間反応させた。ホウ酸緩衝液で
3回洗浄した後、ペルオキシダーゼの基質溶液(0.1
M酢酸ナトリウムバッファー,pH5.5,100μg
/ml−TMBZ,0.006%H2 2 )で発色さ
せ、450nmの吸光度を測定した。その結果、図3に
示したように、モノクローナル抗体OC−2−14−3
を用いた直接競合阻害ELISA法はピラゾスルフロン
エチルを0.5〜5ng/ml程度の濃度範囲で定量的
に測定することができた。
【0042】実施例11:間接競合阻害ELISA法と
直接競合阻害ELISA法におけるモノクローナル抗体
OC−2−14−3とピラゾスルフロンエチル関連化合
物との交差反応性 前記実施例7及び10に記載の各々の測定法について、
モノクローナル抗体OC−2−14−3と、4種類のピ
ラゾスルフロンエチル関連化合物との反応性を調べた。
間接競合阻害ELISA法は、実施例7に記載の方法と
同様に実施し、直接競合阻害ELISA法は、実施例1
0に記載の方法と同様に実施した。結果を表2に示す。
モノクローナル抗体OC−2−14−3は、ピラゾスル
フロンエチル以外のスルフォニル尿素系除草剤化合物
(すなわち、ベンスルフロンメチル、イマゾスルフロ
ン、フラザスルフロン、及びチフェンスルフロンメチ
ル)とはほとんど反応せず、ピラゾスルフロンエチルに
特異的に反応することが明らかとなった。なお、IC50
(ng/ml)は、農薬を添加しなかったウェルの吸光
度を50%阻害するのに必要な農薬の濃度を示す。
【0043】
【表2】モノクローナル抗体OC−2−14−3のピラ
ゾスルフロンエチル類縁化合物との交差反応性 IC50(ng/ml) 化合物 間接法* 直接法** ピラゾスルフロンエチル 3 6 ベンスルフロンメチル >10000 >10000 イマゾスルフロン >10000 >10000 フラザスルフロン >10000 >10000チフェンスルフロンメチル 8000 >10000 *:間接競合阻害ELISA法 **:直接競合阻害ELISA法
【0044】実施例12:モノクローナル抗体OC−2
−14−3とピラゾスルフロンエチルとの反応性に与え
るメタノールの影響 ピラゾスルフロンエチルと抗体との反応性に及ぼすメタ
ノールの影響を、モノクローナル抗体OC−2−14−
3を用いて調べた。直接競合阻害ELISA法で、最終
濃度20%までの量でメタノールを添加した。結果を図
4に示す。図4において、0%メタノールの場合を○
で、5%メタノールの場合を△で、10%メタノールの
場合を▽で、15%メタノールの場合を□で、そして2
0%メタノールの場合を◇で、それぞれ表す。濃度に依
存して、吸光度が下がるが、15%まではそれほど大き
な下降ではなかった。間接競合阻害ELISA法でも、
最終濃度50%までの濃度でメタノールを添加した。結
果を図5に示す。図5において、0%メタノールの場合
を○で、10%メタノールの場合を△で、20%メタノ
ールの場合を▽で、30%メタノールの場合を□で、4
0%メタノールの場合を◇で、そして50%メタノール
の場合を●で、それぞれ表す。濃度に依存して反応曲線
が高濃度側にシフトしたが、40%までは測定可能であ
った。
【0045】実施例13:モノクローナル抗体OC−2
−14−3とピラゾスルフロンエチルとの反応性に与え
るアセトンの影響 実施例12と同様に、ピラゾスルフロンエチルと抗体と
の反応性に及ぼすアセトンの影響を、モノクローナル抗
体OC−2−14−3を用いて調べた。直接競合阻害E
LISA法でアセトンを最終濃度20%までの量で添加
した。結果を図6に示す。図6において、0%アセトン
の場合を○で、5%アセトンの場合を△で、10%アセ
トンの場合を▽で、15%アセトンの場合を□で、そし
て20%アセトンの場合を◇で、それぞれ表す。濃度に
比例して反応性は低下するものの、15%までは測定は
可能であった。間接競合阻害ELISA法でも、最終濃
度40%までの濃度でアセトンを添加した。結果を図7
に示す。図7において、0%アセトンの場合を○で、1
0%アセトンの場合を△で、20%アセトンの場合を▽
で、30%アセトンの場合を□で、そして40%アセト
ンの場合を◇で、それぞれ表す。メタノールほどではな
いが、濃度に依存して反応曲線が高濃度側にシフトした
が、30%までは十分測定が可能であった。ピラゾスル
フロンエチルは水、又はメタノールに対する溶解性が比
較的低いため、アセトン存在下で測定できることは大き
なメリットとなる。
【0046】実施例14:モノクローナル抗体OC−2
−14−3とピラゾスルフロンエチル関連化合物との交
差反応性に与えるアセトンの影響 前記実施例7に記載の間接競合阻害ELISA法と前記
実施例10に記載の直接競合阻害ELISA法につい
て、モノクローナル抗体OC−2−14−3と、4種類
のピラゾスルフロンエチル関連化合物との反応性に与え
るアセトンの影響を調べた。間接競合阻害ELISA法
は、実施例7に記載の方法と同様に実施し、直接競合阻
害ELISA法は、実施例10に記載の方法と同様に実
施した。結果を表3(間接競合阻害ELISA法)及び
表4(直接競合阻害ELISA法)に示す。モノクロー
ナル抗体OC−2−14−3は、ピラゾスルフロンエチ
ルとは、アセトンの存在の有無にかかわらず反応するの
に対し、それ以外のスルフォニル尿素系除草剤化合物
(すなわち、ベンスルフロンメチル、イマゾスルフロ
ン、フラザスルフロン、及びチフェンスルフロンメチ
ル)とは、アセトンの存在の有無にかかわらず、ほとん
ど反応しなかった。
【0047】
【表3】 間接競合阻害ELISA法におけるアセトンの影響 IC50(log ng/ml) 化合物 0%アセトン 30%アセトン ピラゾスルフロンエチル 0.4 1.5 ベンスルフロンメチル >4.0 >4.0 チフェンスルフロンメチル 3.9 >4.0 フラザスルフロン >4.0 >4.0イマゾスルフロン >4.0 >4.0
【0048】
【表4】 直接競合阻害ELISA法におけるアセトンの影響 IC50(log ng/ml) 化合物 0%アセトン 10%アセトン ピラゾスルフロンエチル 0.4 0.6 ベンスルフロンメチル >4.0 >4.0 チフェンスルフロンメチル >4.0 >4.0 フラザスルフロン >4.0 >4.0イマゾスルフロン >4.0 >4.0
【0049】
【発明の効果】本発明方法を利用することにより、ピラ
ゾスルフロンエチル測定の大幅な簡略化と測定時間の短
縮が可能となり、多数の検体を迅速、簡便かつ経済的に
測定できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5で行った間接競合阻害ELISA法に
おけるポリクローナル抗体とピラゾスルフロンエチルと
の反応性を示すグラフである。
【図2】実施例7で行った間接競合阻害ELISA法に
おけるモノクローナル抗体とピラゾスルフロンエチルと
の反応性を示すグラフである。
【図3】実施例10で行った直接競合阻害ELISA法
におけるモノクローナル抗体とピラゾスルフロンエチル
との反応性を示すグラフである。
【図4】実施例12で行った直接競合阻害ELISA法
におけるモノクローナル抗体とピラゾスルフロンエチル
との反応性に与えるメタノールの影響を示すグラフであ
る。
【図5】実施例12で行った間接競合阻害ELISA法
におけるモノクローナル抗体とピラゾスルフロンエチル
との反応性に与えるメタノールの影響を示すグラフであ
る。
【図6】実施例13で行った直接競合阻害ELISA法
におけるモノクローナル抗体とピラゾスルフロンエチル
との反応性に与えるアセトンの影響を示すグラフであ
る。
【図7】実施例13で行った間接競合阻害ELISA法
におけるモノクローナル抗体とピラゾスルフロンエチル
との反応性に与えるアセトンの影響を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // A61K 39/395 C12N 5/00 B C12P 21/08 15/00 A (C12P 21/08 C12R 1:91) C07M 5:00 (72)発明者 元木 稔 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615 大 塚化学株式会社内 (72)発明者 川田 充康 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615 大 塚化学株式会社内 (72)発明者 大川 秀郎 兵庫県神戸市北区柏尾台14−14 (56)参考文献 特表 平5−500957(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 403/12 C12N 5/10 C12N 15/09 A61K 39/395 C12P 21/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1): 【化1】 (式中、nは1〜9の整数である)で表される化合物又
    はその塩。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の式(1)で表される化
    合物と担体又は標識物質との結合体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の結合体を用いて調製
    し、ピラゾスルフロンエチルと特異的に反応する免疫学
    的反応体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の式(1)で表される化
    合物若しくはその塩又は請求項2に記載の結合体と特異
    的に反応する免疫学的反応体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の式(1)で表される化
    合物若しくはその塩又は請求項2に記載の結合体、及び
    ピラゾスルフロンエチルと特異的に反応する免疫学的反
    応体。
  6. 【請求項6】 モノクローナル抗体である請求項3〜5
    のいずれか一項に記載の免疫学的反応体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のモノクローナル抗体を
    産生するハイブリドーマ。
  8. 【請求項8】 請求項3〜5のいずれか一項に記載の免
    疫学的反応体を用いることを特徴とする、ピラゾスルフ
    ロンエチルの免疫学的分析方法。
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