JP3053594B2 - ベンスルフロン誘導体、抗ベンスルフロンメチル抗体、それを分泌するハイブリドーマ、及びベンスルフロンメチルの分析方法 - Google Patents

ベンスルフロン誘導体、抗ベンスルフロンメチル抗体、それを分泌するハイブリドーマ、及びベンスルフロンメチルの分析方法

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JP3053594B2 JP9159219A JP15921997A JP3053594B2 JP 3053594 B2 JP3053594 B2 JP 3053594B2 JP 9159219 A JP9159219 A JP 9159219A JP 15921997 A JP15921997 A JP 15921997A JP 3053594 B2 JP3053594 B2 JP 3053594B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規のベンスルフ
ロン誘導体、抗ベンスルフロンメチル抗体、それを分泌
するハイブリドーマ、及びベンスルフロンメチルの分析
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スルホニル尿素系除草剤である「ベンス
ルフロンメチル」、すなわちα−(4,6−ジメトキシ
ピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−
o−トルイル酸メチルは、式(2):
【化2】 で表される構造を有し、水田などで非常に多く用いられ
ていることから、その周辺の河川や土壌への汚染が予想
され、そのモニタリングが重要な課題となっている。従
来、これら除草剤の分析には、機器分析法が用いられ、
例えば、米の場合には、試料から農薬を抽出・精製し、
メチル化した後に、ガスクロマトグラフィーを用いた測
定が行われてきた。これらの方法は、精度の点では問題
はないものの、操作が煩雑で測定に時間がかかるため、
環境中や食物中に残留するベンスルフロンメチルを、よ
り迅速、簡便かつ経済的にモニタリングすることのでき
る、新しい測定法の開発が求められていた。
【0003】一方、免疫学的測定法は、抗原抗体反応を
利用して抗原の測定を行うもので、測定精度が優れてい
るばかりでなく、迅速、簡便かつ経済的な測定法であ
る。従来、免疫学的測定法は、臨床診断の分野で患者の
病態の解析法の一つとして、大きな役割を担ってきた
が、環境中に残留する農薬等の物質の測定にも、次第に
適用されるようになってきた。ベンスルフロンメチルを
含むスルホニル尿素系農薬に関しても、そのモニタリン
グの重要性から、フインケルステインとブルース・ロー
レンスが、ハプテンのデザインを広範囲に検討し、ハプ
テンの構造と調製した抗体の対象農薬の検出感度等を特
表平5−500957号公報に記載している。しかし、
その特許公報には、ベンスルフロンメチルに対して合成
したハプテンで調製した抗体の最小検出限界が10pg
/mlとの記載があるが、環境中のベンスルフロンメチ
ルを検出して同定するために必要な特異性についての記
載がなく、また土壌や作物から直接抽出する際に使用す
る有機溶媒への耐性をもっていないため、実際に使用す
るのは困難であった。
【0004】一方、スルホニル尿素系除草剤には多種類
の化合物が存在し、それらの除草剤化合物がほぼ同じ目
的で使用されていることから、同一環境中に複数種類の
除草剤化合物が残留している可能性が高く、従って、そ
れらの残留除草剤化合物群の中から残留ベンスルフロン
メチルのみを正確に免疫学的に測定するためには、ベン
スルフロンメチルと特異的に反応し、他のスルホニル尿
素系除草剤とは全く反応しないか又はほとんど反応しな
い抗体を調製する必要があった。即ち、ベンスルフロン
メチルと特異的に反応する抗体を調製するためのハプテ
ンデザイン、ベンスルフロンメチルと特異的に反応する
抗体の調製、ベンスルフロンメチルを特異的に測定する
方法の開発が求められてきた。更に、土壌や食物中に残
留するベンスルフロンメチルを測定する場合、有機溶媒
によって抽出する必要のあることから、有機溶媒に耐性
のある抗体を調製することが望まれてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、ベンスルフロンメチルを特異的に免疫学的に測定す
ることを目的として鋭意検討を重ねた結果、特表平5−
500957号公報記載のハプテンとは異なる新規の構
造をもつベンスルフロンのカルボン酸誘導体をハプテン
として調製し、そのベンスルフロンカルボン酸誘導体と
担体との結合体が、ベンスルフロンメチルと特異的に反
応する抗体の調製に適していることを見出した。また、
調製されたモノクローナル抗体はベンスルフロンメチル
と特異的に反応し、これらの抗体を用いる免疫学的測定
法により、ベンスルフロンメチルを正確に測定すること
ができることを見出した。更には、前記のモノクローナ
ル抗体として、有機溶媒に耐性の抗体を調製することが
できることも見出した。本発明は、こうした知見に基づ
くものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、式
(1):
【化3】 (式中、nは1〜9の整数である)で表される化合物
(すなわち、ベンスルフロン誘導体)、又はその塩に関
する。
【0007】また、本発明は、前記式(1)で表される
ベンスルフロン誘導体と担体又は標識物質との結合体に
も関する。更に、本発明は、ベンスルフロンメチルと特
異的に反応する免疫学的反応体(例えば、ポリクローナ
ル抗体若しくはモノクローナル抗体、又はベンスルフロ
ンメチルと特異的に結合する部位を含むそれらのフラグ
メント、あるいは抗血清)にも関する。更にまた、本発
明は、ベンスルフロンメチルと特異的に結合する前記モ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマにも関す
る。また、本発明は、前記の免疫学的反応体を用いるこ
とを特徴とする、ベンスルフロンメチルの免疫学的分析
方法にも関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるベンスルフロ
ン誘導体及びその合成方法、ベンスルフロン誘導体と担
体又は標識物質との結合体及びその調製方法、ポリクロ
ーナル抗体の調製方法、モノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマの分離及びハイブリドーマの産生するモ
ノクローナル抗体の調製方法、これらの抗体フラグメン
トの調製方法、そして免疫学的分析方法の順に説明す
る。
【0009】前記式(1)で表されるベンスルフロン誘
導体は新規化合物である。前記の式(1)において、n
は1〜9、好ましくは2〜5である。前記式(1)で表
されるベンスルフロン誘導体の塩は、無機塩基若しくは
有機塩基との塩が含まれる。本発明のベンスルフロン誘
導体の塩の形成に適した無機塩基は、例えば、アンモニ
ア、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウ
ム、アルミニウム等の水酸化物、炭酸塩、又は重炭酸塩
等である。有機塩基との塩としては、例えば、メチルア
ミン、ジメチルアミン、トリエチルアミンのようなモノ
−、ジ−、若しくはトリ−アルキルアミン塩、ヒドロキ
シルアミン塩、グアニジン塩、N−メチルグルコサミン
塩、又はアミノ酸塩等を挙げることができる。
【0010】前記式(1)で表されるベンスルフロン誘
導体は、公知の方法に従って調製することができる。例
えば、式(3):
【化4】 で表されるベンスルフロンと、式(4): X−CH2 (CH2 n CO2 R (4) (式中、Xはハロゲン原子又は水酸基であり、Rはカル
ボキシル保護基であり、nは前記と同じ意味である)で
表される化合物とを反応させて、式(5):
【化5】 (式中、R及びnは前記と同じ意味である)で表される
保護されたベンスルフロン誘導体を生成し、続いて、式
(5)で表される化合物からカルボキシル保護基Rを除
去することによって調製することができる。
【0011】前記の式(4)において、ハロゲン原子
は、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、又はヨ
ウ素原子である。カルボキシル保護基Rは特に限定され
るものではないが、例えば、場合によりフェニル基で置
換されていることのある炭素数1〜4の低級アルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、
若しくはベンジル基)、又はトリ−(炭素数1〜4の低
級アルキル)シリル基(例えば、tert−ブチルジメ
チルシリル基、若しくはトリメチルシリル基)を挙げる
ことができる。
【0012】前記の式(3)で表されるベンスルフロン
と前記の式(4)で表される化合物との反応は、通常の
エステル化反応条件下で実施することができる。Xがハ
ロゲン原子である場合には、例えば、水素化ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、若しくは炭酸カリウム等の無機
塩基、又は硝酸銀等の存在下で実施することができる。
また、Xが水酸基である場合には、例えば、塩酸若しく
は硫酸等の鉱酸、フッ化ホウ素エーテラート等のルイス
酸、芳香族スルホン酸等の酸触媒、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド等の脱水剤等の存在下で実施することがで
きる。使用することのできる溶媒としては、テトラヒド
ロフラン若しくはジオキサン等のエーテル類、ジメチル
スルホキシド等のスルホキシド類、ベンゼン若しくはト
ルエン等の芳香族炭化水素類、1,2−ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ヘ
キサメチルリン酸トリアミド、水、又はこれらの混合溶
媒を挙げることができる。前記の反応は、通常、0℃か
ら使用溶媒の沸点温度までの温度範囲で、一般に1〜1
00時間程度で完結させることができる。
【0013】前記反応において出発材料として用いられ
る式(3)で表されるベンスルフロンは、特公昭62−
6705号、特公昭62−51954号、特公平1−5
2389号、及び特開平1−221366号各公報に記
載の方法で合成したα−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トル
イル酸メチル(ベンスルフロンメチル)を加水分解する
ことにより、容易に調製することができる。また、式
(4)で表される化合物は市販されている。
【0014】式(5)で表される保護されたベンスルフ
ロン誘導体からのカルボキシル保護基Rの除去は、例え
ば、アルカリ加水分解又は酸加水分解によって実施する
ことができる。塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム
若しくは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、又
はカリウムtert−ブトキシド等の有機金属塩基等を
例示することができ、酸性触媒としては、例えば、塩酸
若しくは硫酸等の鉱酸、酢酸若しくはトリフルオロ酢酸
等のカルボン酸、又はp−トルエンスルホン酸等のスル
ホン酸等を挙げることができる。この脱離反応において
使用することのできる溶媒としては、メタノール若しく
はエタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン若
しくはジオキサン等のエーテル類、ジメチルスルホキシ
ド等のスルホキシド類、ベンゼン若しくはトルエン等の
芳香族炭化水素類、1,2−ジクロロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素類、水、又はこれらの混合溶媒を挙げるこ
とができる。前記の脱離反応は、通常、0℃から使用溶
媒の沸点温度までの温度範囲で、好ましくは室温程度で
実施し、一般に0.5〜24時間程度で完結させること
ができる。また、ベンジル基の除去は加水素分解によっ
ても行うことができる。
【0015】前記式(1)で表されるベンスルフロン誘
導体は、ベンスルフロンメチルと特異的に反応する免疫
学的反応体(例えば、抗体)の調製においてハプテンと
して用いることができ、更に各種の免疫学的分析方法の
開発に必要な標識抗原の調製に用いることができる。こ
こで「ハプテン」とは、抗体との結合能を有しているも
のの、それ単独では免疫原性を有さず、担体と結合する
ことによって免疫原性を発現する物質を意味する。従っ
て、一般にハプテンは、担体と結合するための官能基を
有する。前記式(1)で表される本発明によるベンスル
フロン誘導体と担体又は標識物質との結合体の調製、抗
血清及びポリクローナル抗体の調製、モノクローナル抗
体を産生するハイブリドーマの分離及びハイブリドーマ
が産生するモノクローナル抗体の調製の方法は、いずれ
も常法、例えば、続生化学実験講座(日本生化学会編)
又は免疫生化学研究法(日本生化学会編)に記載の方法
で行うことができる。
【0016】前記式(1)で表されるベンスルフロン誘
導体との結合体を調製する際には、従来から、一般に用
いられている公知の担体を用いることができる。ここ
で、担体とは、ハプテンと結合(コンジュゲート化)し
てハプテンに免疫原性を付与する物質を意味する。担体
としては、例えば生体高分子化合物、例えば、分子量が
約1万以上、好ましくは約4万〜100万のタンパク質
(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリン、オボアル
ブミン、ポリリジン、又はキーホールリンペットヘモシ
アニン)、又は多糖類(例えばデキストラン、アミロー
ス、又はアミロペクチン)、あるいは細胞(例えば、哺
乳類の赤血球又はBCG菌)をも挙げることができる。
一方、前記式(1)で表されるベンスルフロン誘導体
は、前記担体と結合することのできる官能基をもつ。こ
の官能基は、前記担体と結合することのできるものであ
ればよく、用いる担体に応じて適宜選択することができ
る。
【0017】例えば、担体として高分子化合物であるタ
ンパク質を用いる場合は、そのアミノ基と結合すること
のできる官能基として、カルボキシル基、アミノ基、水
酸基又はチオール基、タンパク質のチオール基と結合す
ることのできる官能基として、チオール基又はアミノ基
を挙げることができ、また多糖類の場合には、水酸基と
結合することのできる官能基として、チオール基、又は
アルデヒド基を挙げることができる。これらのベンスル
フロン誘導体と担体との結合は、従来公知の方法を用い
て行うことができる。例えば、担体として高分子化合物
であるタンパク質を用いる場合には、混合酸無水物法、
活性エステル法、又はカルボジイミド法、などの結合方
法によってベンスルフロン誘導体とタンパク質の結合体
を調製することができる。
【0018】前記式(1)で表されるベンスルフロン誘
導体を標識物質と結合させることができる。標識物質と
しては、公知の標識を用いることができ、例えば、酵素
(例えば、ペルオキシダーゼ又はアルカリホスファター
ゼ等)、発光物質(例えば、ルミノール又はアクリジニ
ウム誘導体等)を挙げることができる。更に、蛍光物質
(例えば、フルオレッセイン又はユーロピウムキレート
等)も用いることができる。前記の標識物質は、上記と
同様の操作によって前記のベンスルフロン誘導体と結合
させることができる。得られた結合体は、測定対象とな
るベンスルフロンメチルとの競合反応に用いることがで
きる。
【0019】本発明による抗血清又はポリクローナル抗
体の調製には、前記式(1)で表されるベンスルフロン
誘導体と担体との結合体を免疫原に用いることができ
る。免疫は、哺乳動物や鳥類(例えば、マウス、ウサ
ギ、又は鶏等)へ、通常の方法、例えば、免疫原溶液を
等量のフロイントの完全アジュバント又は不完全アジュ
バントと乳化混合したものを接種(初回免疫)し、以後
2〜4週間の間隔で数回免疫することによって行うこと
ができる。その後、免疫した動物から血液を採取し、ポ
リクローナル抗体を含む抗血清を調製する。その後、D
EAEイオン交換クロマトグラフィー又はプロテインG
アフィニテイークロマトグラフィーなどにより、抗血清
からポリクローナル抗体を精製することができる。
【0020】また、前記式(1)で表されるベンスルフ
ロン誘導体とハプテン用担体との結合体を免疫原に用
い、本発明によるモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマを分離することができる。例えば、最終免疫し
て数日後の動物(例えば、マウス)から脾臓を無菌的に
取り出し、ステンレススチールメッシュなどで押しつぶ
して脾臓細胞を調製し、細胞融合工程に用いる。細胞融
合のもう一方の親細胞であるミエローマ細胞(骨髄腫細
胞)は、各種の公知の細胞株、例えば、p3・NS−1
/1・Ag4.1[Eur.J.Immunol.,
5;511−517(1975)]、SP2/0−Ag
14[Nature,276;269−270(197
8)]、P3−X63−Ag8.653[J.Immu
nol.,123;1548−1550(1979)]
等を使用することができる。
【0021】細胞融合は、通常の方法、例えば、公知の
融合促進剤を含む培地[例えば、市販の細胞融合用ポリ
エチレングリコール(分子量1500;ベーリンガーマ
ンハイム社製)]中で、脾臓細胞とミエローマ細胞とを
よく混合することによって行うことができ、細胞の混合
比率も常法に従って、例えば、マウスの脾臓細胞に対し
てミエローマ細胞を約1/5〜1/10程度の割合で行
うことができる。融合後、選択用培地(例えば、HAT
培地)を用いて、ハイブリドーマのみを増殖させる。そ
れらの内、培養上清中に目的のモノクローナル抗体を分
泌しているハイブリドーマは、例えば、培養上清のベン
スルフロンメチルとの反応性をELISA法でスクリー
ニングすることによって確認し、選択することができ
る。このスクリーニング工程を水混和性有機溶媒(例え
ば、メタノール又はアセトン)の存在下で実施すること
により、有機溶媒耐性抗体を確認し、選択することがで
きる。また、これらのハイブリドーマは、通常、細胞ク
ローニング法、例えば、限界希釈法を用いて分離でき、
公知の培地で継代培養し、液体窒素中で容易に長期間保
存することができる。
【0022】また、ハイブリドーマ(モノクローナル抗
体産生細胞)の産生するモノクローナル抗体は、これを
培養することにより、容易に調製することができる。特
に、イン・ビトロの培養では、例えば、5%二酸化炭素
及び37℃条件下で培養に適した任意の培地を用いて培
養することができ、好適にはダルベコ培地に10%ウシ
胎児血清(以下FBSと略す)を含む培地(以下、ダル
ベコ/10%FBS培地と略す)を用いることができ
る。またイン・ビボの培養では、用いたミエローマと同
種の動物、例えば、マウスの腹腔中で培養するのが好ま
しい。これらの培養上清又は腹水を各々モノクローナル
抗体溶液として用いることができる。
【0023】また、抗血清や培養上清、あるいは腹水を
出発材料として、抗体を精製することもできる。抗体の
精製には、タンパク質の精製に一般的な方法、例えば硫
安塩析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロ
マトグラフィー、プロテインA若しくはプロテインG結
合ポリマーなどを用いるアフィニテイークロマトグラフ
ィー、又は透析等の方法を適宜組み合わせて用いること
ができる。本発明の免疫学的反応体には、ベンスルフロ
ンメチルに対する抗原結合部位を含む抗体フラグメン
ト、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2 、又は
Fv等が含まれる。これらのフラグメントは、例えば、
本発明の抗体を、常法、例えばプロテアーゼによって消
化し、続いてフラグメントを精製することによって得る
ことができる。
【0024】本発明による、ベンスルフロンメチルの免
疫学的分析方法は、前記の免疫学的反応体(ポリクロー
ナル抗体又はモノクローナル抗体、あるいは抗血清)あ
るいは抗体フラグメントを用いて実施するので、ベンス
ルフロンメチルを正確に分析することができる。すなわ
ち、本発明の免疫学的分析方法によって、ベンスルフロ
ンメチルの存在の検出、半定量的測定、又は定量的測定
を行うことができる。本発明による免疫学的分析方法
は、ベンスルフロンメチルに特異的に反応する免疫学的
反応体を用いることを除けば、それ以外の点では従来公
知の免疫学的分析方法、例えば、酵素免疫分析方法、蛍
光免疫分析方法又は放射性免疫分析方法等を適用するこ
とができる。
【0025】また、本発明による免疫学的分析方法は、
有機溶媒耐性抗体を用いて、有機溶媒、好ましくは水混
和性有機溶媒の存在下で実施するのが好ましい。本発明
方法による検査対象物質・ベンスルフロンメチルは水難
溶性であるので、被検試料から検体を調製する際に、被
検試料を有機溶媒又は有機水性溶媒で処理して検査対象
物質・ベンスルフロンメチルを抽出する必要がある。こ
うして得られた有機溶媒抽出液又は有機水性溶媒抽出液
をそのまま、あるいは水で適当に希釈してから、無水有
機溶媒中又は有機水性溶媒中で、本発明方法による抗原
抗体反応を実施することができる。
【0026】従って、本発明方法では、検査対象物・ベ
ンスルフロンメチルの抽出に用いる有機溶媒の存在下で
抗原抗体反応を実施するのが好ましい。有機溶媒として
は、水混和性有機溶媒が好ましい。水混和性有機溶媒を
用いると、抽出工程を無水の水混和性有機溶媒で実施
し、得られた抽出液を水で適当に希釈して有機水性検体
を調製するか、あるいは抽出工程を有機水性溶媒で実施
して直接に有機水性検体を調製することができる。
【0027】水混和性有機溶媒としては、例えば、アル
コ−ル化合物(例えば、炭素原子1〜3個の低級アルコ
−ル、特には、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、
又はイソプロピルアルコ−ル)、ケトン化合物(例え
ば、炭素原子1〜3個の低級脂肪族ケトン、特には、メ
チルエチルケトン又はアセトン)、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、又はジオキサン、あるいはこれらの混合物
を挙げることができる。本発明方法における抗原抗体反
応を実施する際の有機溶媒の濃度は、使用する有機溶媒
の種類や選択された抗体により異なるので、一般的に限
定することはできないが、本発明方法の目的を実質的に
達成することができる抗体活性を維持することのできる
濃度範囲内で適宜選択することができる。例えば、メタ
ノールを使用する場合には、一般的には40%未満、ア
セトンを使用する場合には、一般的には30%未満の濃
度であれば、本発明による分析には影響が無い。
【0028】本発明方法は、環境中又は食品中などに残
留している可能性のある除草剤化合物・ベンスルフロン
メチルを分析することを目的としているので、被検試料
は、ベンスルフロンメチルを含有するおそれのある試料
であれば特に限定されるものではなく、例えば、農産
物、食品、土壌、又は用水などを挙げることができる。
例えば、米、麦、又はトウモロコシ等の穀類を有機溶媒
(メタノールやアセトン等)また有機溶媒と水との混合
物で処理してベンスルフロンメチル(被検試料中に含ま
れている場合)を抽出し、必要に応じて濃縮や適当な緩
衝液若しくは水で希釈して検体とすることができる。ま
た、その他の農産物、食品、土壌、又は用水についても
同様に処理して検体とすることができる。こうして得ら
れた無水有機溶媒抽出液検体、又は有機水系溶媒抽出液
検体を次の接触工程に用いる。
【0029】本発明による免疫学的分析方法を、例え
ば、通常抗原標識法と呼ばれる方法、すなわち、上記抗
体若しくは抗体フラグメントを固相化した後、標識化ベ
ンスルフロン誘導体(標準品)と、試料中の検査対象化
合物・ベンスルフロンメチルとを競合阻害反応させる方
法などに適用することができる。ここでは、本発明によ
る免疫学的分析方法の内、抗原標識法について以下に説
明する。
【0030】本発明方法は、例えば、 (1)ベンスルフロンメチルと特異的に反応する免疫学
的反応体、特に抗体若しくは抗体フラグメントを固相化
する(以下、固相化抗体と略す)工程; (2)被検試料が水性試料の場合には、その被検試料を
濾紙などで濾過し、また被検試料が米などの場合には、
被検試料中に含まれていることのあるベンスルフロンメ
チルを抽出することのできる有機溶媒で被検試料を抽出
処理し、検体を調製する工程; (3)前記固相化抗体と検体と標識化ベンスルフロン誘
導体とを接触させ、反応させる工程; (4)固相化抗体に結合した標識化ベンスルフロン誘導
体と、結合していない標識化ベンスルフロン誘導体とを
分離する工程; (5)前記工程(4)で分離した、いずれか一方、好ま
しくは固相化抗体と結合した標識化ベンスルフロン誘導
体に由来する信号を測定する工程からなる。
【0031】本発明方法を実施する場合には、前記のよ
うに、標識化ベンスルフロン誘導体を用いてベンスルフ
ロンメチルの確認又は定量を行うことができる。ベンス
ルフロン誘導体の標識には、公知の標識物、例えば、放
射性同位体(例えば、32P、35S、又は 3H)、酵素
(例えば、ペルオキシダーゼ、又はアルカリフォスファ
ターゼ)、ビタミン(例えば、ビオチン)、蛍光物質
(例えば、FITC)、又は化学発光物質(例えば、ア
クリジニウム)等を用いることができる。
【0032】また、本発明方法では、固相化抗体と標識
化ベンスルフロン誘導体との反応が終了した後で、固相
化抗体に結合しなかった標識化ベンスルフロン誘導体を
分離する。分離は、例えば、濾過、遠心処理又は緩衝液
による洗浄によって行うことができる。分離後、例えば
固相化抗体と結合した標識化ベンスルフロン誘導体から
の信号を測定することができる。信号を測定する際に
は、反応系を信号測定に適した条件に変えるのが好まし
い。例えば、標識物として、蛍光又は化学発光物質を用
いた場合には、消光が起こらない条件で信号を検出す
る。前記の免疫学的測定法においては、適当な対照液
(例えば、ベンスルフロンメチル合成物)をコントロー
ルとして使用することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1:ベンスルフロン誘導体の合成
【化6】 〔1〕α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル
カルバモイルスルファモイル)−o−トルイル酸〔ベン
スルフロン(b)〕の合成 ベンスルフロンメチル(a)5.0g(12.2mmo
l)に、エタノール20ml及び6.1%(w/w)水
酸化ナトリウム水溶液30ml(48.7mmol)を
加え、室温で攪拌した。20時間後、8.8%(w/
w)水酸化ナトリウム水溶液10ml(24.0mmo
l)及びエタノール5mlを加え、更に15時間攪拌し
た。反応液に水70mlを加え、不溶物を濾過して除
き、濾液をクロロホルム150mlで洗浄した。水層を
1N塩酸で弱酸性にし、析出した結晶を濾過して取り、
水、及びエタノールで洗浄して標記化合物(b)を得
た。白色結晶、収量:4.4g。
【0034】〔2〕α−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トル
イル酸エトキシカルボニルプロピル(c)の合成 水素化ナトリウム(60%油性)0.41g(10.2
mmol)をヘキサンで洗浄した後、DMF10mlを
加え、窒素雰囲気下で攪拌した。この懸濁液に、前記
〔1〕で調製した化合物(b)3.38g(8.5mm
ol)のDMF溶液10mlを室温で滴下し、滴下の終
了後、30分間攪拌した。この溶液に、4−ブロモ酪酸
エチル2.10g(10.2mmol)のDMF溶液1
0mlを滴下し、そのまま4日間攪拌した。1N塩酸で
弱酸性にした後、生成物を酢酸エチル300mlで抽出
し、油層を水、及び飽和食塩水で洗浄し、MgSO4
乾燥した後、減圧下で濃縮した。得られた淡黄色油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=2:3)で処理し、再度シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=3:2)で
処理して、得られた無色油状物をヘキサン、次いでエー
テルを加えて結晶化し、エーテルで洗浄することによ
り、標記化合物(c)を得た。白色結晶、収量:0.9
g。
【0035】〔3〕4−[α−(4,6−ジメトキシピ
リミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o
−トルイルカルボニルオキシ]酪酸(d)の合成 前記〔2〕で調製した化合物(c)0.80g(1.6
mmol)をエタノール20ml中に懸濁させ、1.2
%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液10ml(3.1
mmol)を加え、室温で攪拌した。8時間後、1.2
%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液5ml(1.6m
mol)を加え、15時間攪拌した。反応液を減圧下で
濃縮し、残渣に水100mlを加えて溶かし、酢酸エチ
ル、及びクロロホルムで洗い、1N塩酸で弱酸性にし、
クロロホルム300mlで抽出した。油層を静置し、析
出した結晶を濾過して採り、エタノール、及び酢酸エチ
ルで洗浄し、白色結晶0.6gを得た。この結晶0.2
gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=9:1)で精製し、標記化合物(d)
を白色結晶として得た(収量:0.15g)。1 H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):2.08
(m,2H),2.40(m,2H),3.74(s,
6H),4.33(m,2H),5.28(bs,2
H),5.69(s,1H),7.43(m,3H),
7.88(m,1H),9.90(m,1H),12.
19(m,1H)
【0036】実施例2:ベンスルフロン誘導体と担体タ
ンパク質との結合体の調製 前記実施例1〔3〕で調製したベンスルフロン誘導体
(d)を、各々3.5μmolの量でジメチルスルホキ
シド(以下、DMSOと略す)50μlに溶解した。次
に、これらの溶液に、N−ヒドロキシコハク酸イミド
(5μmol)のDMSO(10μl)溶液を添加し、
更に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド塩酸塩(4μmol)のDMSO(20
μl)溶液を添加した。室温にて1.5時間反応させた
後、この反応溶液に85mMホウ酸緩衝液(pH8.
0)500μlに溶解したスカシガイのヘモシアニン
(以下、KLHと略す)あるいは牛血清アルブミン(以
下、BSAと略す)を各々10mgの量で更に添加し、
再び室温にて1.5時間反応させた。反応終了後、ダル
ベコのリン酸緩衝液(以下、PBS(−)と略す)に対
して透析し、ベンスルフロン誘導体(d)とKLHとの
結合体(以下、OC−1/KLH結合体と略す)、ベン
スルフロン誘導体(d)とBSAとの結合体(以下、O
C−1/BSA結合体と略す)を各々調製した。
【0037】実施例3:OC−1/KLH結合体のマウ
スへの免疫 Balb/cマウスへの免疫は、OC−1/KLH結合
体100μgをPBS(−)50μlに溶解し、等量の
フロイントの完全アジュバントと乳化混合した後、マウ
スに腹腔内投与することによって行った。その後、1ヶ
月後と2ヶ月後に各々初回免疫量の1/4量を追加免疫
した。
【0038】実施例4:モノクローナル抗体の調製 細胞融合は、最終免疫(2ヶ月後免疫)して3日目のマ
ウスの脾臓を用いて行った。まず摘出した脾臓をダルベ
コ培地にて3回洗浄した後、脾臓細胞をダルベコ培地中
に取り出した。この細胞懸濁液を3回洗浄した後、マウ
スのミエローマ細胞P3−X63−Ag8.653と細
胞数の比で5:1(脾臓細胞:ミエローマ細胞)になる
ように混ぜ、遠心(1,200rpm,5分間)処理し
て細胞沈さを得た。この細胞沈さに50%ポリエチレン
グリコール(分子量1,500)溶液1mlをゆっくり
加え、細胞融合を行った。細胞融合は、ダルベコ培地1
0mlを添加し、FBS1mlを更に添加することによ
り停止した。その後、得られた細胞を、ダルベコ/10
%FBS培地にヒポキサンチン・アミノプテリン・チミ
ジンを添加したHAT培地に懸濁し、96ウェルのポリ
スチレンプレート中に2×105 細胞/ウェルで分注し
て、37℃にて5%二酸化炭素存在下で10日〜14日
間培養した。
【0039】培養後、その上清中のモノクローナル抗体
とOC−1/BSA結合体との反応性をELISA法に
よって測定した。すなわち、OC−1/BSA結合体1
00ng/mlをPBS(−)に溶解し、96ウェルの
マイクロタイタープレートに50μl/ウェルの量で添
加した後、4℃で1晩静置することにより固相化した。
次に、1%BSAと62mM−NaClとを添加した8
5mMホウ酸緩衝液(pH8.0)250μl/ウェル
で置換し、室温で1時間ブロッキングした。このウェル
に、150mM−NaClを添加したホウ酸緩衝液で倍
々希釈した培養上清を100μl/ウェルの量で加え、
室温で1時間反応させた。ホウ酸緩衝液で3回洗浄した
後、0.3%BSAを添加したホウ酸緩衝液で1,00
0倍に希釈したペルオキシダーゼ結合抗マウスIgG抗
体(キャペル社製)を100μl/ウェルの量で加え、
1時間反応させた。再びホウ酸緩衝液で3回洗浄した
後、ペルオキシダーゼの基質溶液(0.1M酢酸ナトリ
ウム緩衝液,pH5.5,100μg/ml−TMB
Z,0.006%H2 2 )で発色させ、450nmの
吸光度を測定した。
【0040】OC−1/BSA結合体と反応したモノク
ローナル抗体について、更に前記実施例1〔1〕で使用
したベンスルフロンメチル(a)との反応性を間接競合
阻害ELISA法によって調べた。すなわち、前記EL
ISA法と同様に、OC−1/BSA結合体を固相化
し、ブロッキングした。このウェルに、150mM−N
aClを添加したホウ酸緩衝液によって適当な濃度に希
釈したベンスルフロンメチル溶液と、モノクローナル抗
体(前記ELISA法で、飽和領域の希釈倍数の吸光度
の50%を示すようにモノクローナル抗体を希釈)とを
加えて混合し、室温で1時間反応させた。洗浄した後、
前記ELISA法と同様に、ペルオキシダーゼ結合抗マ
ウスIgG抗体と反応させ、吸光度を測定した。測定の
結果、ベンスルフロンメチル(a)と反応したモノクロ
ーナル抗体の内、反応性の高かった2種類細胞をクロ
ーニングし、モノクローナル抗体産生細胞、すなわち、
ハイブリドーマOC−1/512−7及びハイブリドー
マOC−1/519−4とした。またこれらの細胞の培
養上清を、各々モノクローナル抗体OC−1/512−
7溶液及びモノクローナル抗体OC−1/519−4溶
液として使用した。モノクローナル抗体のOC−1/5
12−7のサブクラスはIgG1κであり、モノクロー
ナル抗体のOC−1/519−4のサブクラスはIgG
1κである。
【0041】実施例5:調製したモノクローナル抗体と
ベンスルフロンメチルとの反応性 実施例4に示した間接競合阻害ELISA法を用いて、
2種類のモノクローナル抗体OC−1/512−7及び
モノクローナル抗体OC−1/519−4と、前記実施
例1〔1〕で使用したベンスルフロンメチル(a)との
反応性を調べた。結果を図1に示す。図1から明らかな
とおり、モノクローナル抗体OC−1/512−7(図
1の□)及びモノクローナル抗体OC−1/519−4
(図1の◇)は共に、ベンスルフロンメチル(a)と高
い反応性を示した。特に、モノクローナル抗体OC−1
/519−4は反応性が高く、0.2〜2ng/mlの
測定範囲でベンスルフロンメチル(a)と定量的に反応
した。
【0042】実施例6:モノクローナル抗体の精製 前記実施例1〔1〕で使用したベンスルフロンメチル
(a)に対して反応性の高かったモノクローナル抗体O
C−1/519−4を産生するハイブリドーマOC−1
/519−4の培養上清に50%飽和となるように硫安
を加え、4℃で1時間攪拌した。生じた沈殿物に蒸留水
を加えて可溶化した後、5mMリン酸緩衝液(pH7.
0)で透析し、プロテインGを用いたアフィニテイーク
ロマトグラフィーによって精製抗体OC−1/519−
4を得た。
【0043】実施例7:ペルオキシダーゼ結合ベンスル
フロン誘導体の調製 前記実施例1〔3〕で調製したベンスルフロン誘導体
(d)2mgをDMSO(100μl)に溶解し、この
溶液に、N−ヒドロキシサクシノイミド(31.5mg
/ml)のDMSO溶液10μlを加え、更にジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(56.5mg/ml)のDM
SO溶液10μlを加えて混合し、室温にて1時間反応
させた。これに、1M炭酸水素ナトリウム溶液80μl
を加え、更に西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ溶液(20
mg/ml)の水溶液500μlを加えて混合し、室温
にて3時間反応させた。これをホウ酸緩衝液にて透析
し、ペルオキシダーゼ結合ベンスルフロン誘導体(以
下、HRP結合OC−1と略す)溶液とした。
【0044】実施例8:直接競合阻害ELISA法によ
るベンスルフロンメチルの測定 モノクローナル抗体OC−1/519−4を用いた直接
競合阻害ELISA法を以下の手順によって行った。実
施例6で調製した精製モノクローナル抗体OC−1/5
19−4を4μg/mlの濃度で50mM炭酸水素ナト
リウム溶液に溶解し、96ウェルのマイクロタイタープ
レートに100μl/ウェルの量で添加した後、4℃で
1晩静置することにより固相化した。次に、1%BSA
を添加した85mMホウ酸緩衝液(pH8.0,62m
M−NaCl)(以下、ブロッキングバッファーとい
う)300μl/ウェルに置き換え、室温で1時間ブロ
ッキングした。これに、ホウ酸緩衝液で希釈したベンス
ルフロンメチル(a)を50μl/ウェルの量で加え、
直ちに、ホウ酸緩衝液に0.3%BSAを添加した希釈
液で0.1μg/mlに希釈したHRP結合OC−1を
50μl/ウェルの量で加え、1時間反応させた。ホウ
酸緩衝液で3回洗浄した後、ペルオキシダーゼの基質溶
液(0.1M酢酸ナトリウムバッファー,pH5.5,
100μg/ml−TMBZ,0.006%H2 2
で発色させ、450nmの吸光度を測定した。その結果
を図2に示す。図2から明らかなように、モノクローナ
ル抗体OC−1/519−4(図2の□)を用いた直接
競合阻害ELISA法では、0.5〜5ng/ml程度
の濃度範囲でベンスルフロンメチル(a)と定量的に反
応した。
【0045】実施例9:抗原抗体反応における有機溶媒
の影響 前記実施例8に記載の直接競合阻害ELISA法におい
て、モノクローナル抗体OC−1/519−4とベンス
ルフロンメチル(a)との抗原抗体反応時にメタノール
やアセトンを加え、それらの有機溶媒が反応に与える影
響を調べた。メタノールを最終濃度として10%、20
%、30%及び40%の濃度で加えた場合の結果を図3
に示す。なお、図3の□は、前記実施例8の結果をその
まま示したものである。図3から明らかなように、メタ
ノール不在下で反応させた場合(図3の□)と比較し
て、10〜30%メタノールにおいては、反応性が低下
するものの、ベンスルフロンメチルと定量的に反応し
た。一方、アセトンを最終濃度として10%、20%、
30%及び40%の濃度で加えた場合の結果を図4に示
す。なお、図4の□も、前記実施例8の結果をそのまま
示したものである。図4から明らかなように、アセトン
不在下で反応させた場合(図3の□)と比較して、10
〜20%アセトンにおいては、メタノールの場合と同様
に反応性が低下するものの、ベンスルフロンメチルと定
量的に反応した。メタノールとアセトンでは、メタノー
ルの方が反応に与える影響が小さかった。
【0046】実施例10:ベンスルフロンメチル関連化
合物との交差反応性 前記実施例8に記載の直接競合阻害ELISA法におい
て、モノクローナル抗体OC−1/519−4と、4種
類のベンスルフロンメチル関連化合物との交差反応性を
調べた。ベンスルフロンメチル(a)の代わりに、別の
スルホニルウレア系除草剤化合物(ピラゾスルフロンエ
チル、イマゾスルフロン、チフェンスルフロン及びフラ
ザスルフロン)を用いて、モノクローナル抗体OC−1
/519−4との反応性を調べた。除草剤化合物の未添
加時の吸光度を50%阻害する除草剤化合物の濃度をI
50として表1に記載した。表1から明らかなとおり、
モノクローナル抗体OC−1/519−4は、ベンスル
フロンメチル(a)とは反応するものの、それ以外の4
種のスルホニルウレア系除草剤化合物とは反応しなかっ
た。また、このベンスルフロンメチル(a)への特異性
は、10%メタノール、及び10%アセトンの存在下に
おいても変化しなかった。
【0047】
【表1】 IC50(ng/ml) 化合物 緩衝液 10%メタノール 10%アセトン ベンスルフロンメチル 1.6 2.3 6.1 ピラゾスルフロンエチル >10000 >10000 >10000 イマゾスルフロン >10000 >10000 >10000 チフェンスルフロン >10000 >10000 >10000フラザスルフロン >10000 >10000 >10000
【0048】
【発明の効果】本発明方法を利用することにより、ベン
スルフロンメチル分析の大幅な簡略化と測定時間の短縮
が可能となり、多数の検体を迅速、簡便かつ経済的に測
定できるようになった。また有機溶媒存在下でもベンス
ルフロンメチルと反応することのできる抗体を用いる
と、土壌や農産物の有機溶媒抽出物を検体として、その
ままベンスルフロンメチルを分析することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】間接競合阻害ELISA法を用いて、本発明に
よる2種類のモノクローナル抗体OC−1/512−7
及びモノクローナル抗体OC−1/519−4と、ベン
スルフロンメチルとの反応性を調べた結果を示すグラフ
である。
【図2】直接競合阻害ELISA法を用いて、本発明に
よるモノクローナル抗体OC−1/519−4とベンス
ルフロンメチルとの反応性を調べた結果を示すグラフで
ある。
【図3】直接競合阻害ELISA法において、本発明に
よるモノクローナル抗体OC−1/519−4とベンス
ルフロンメチルとの抗原抗体反応に対するメタノールの
影響を示すグラフである。
【図4】直接競合阻害ELISA法において、本発明に
よるモノクローナル抗体OC−1/519−4とベンス
ルフロンメチルとの抗原抗体反応に対するアセトンの影
響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C12N 15/02 C12P 21/08 C12P 21/08 C12N 15/00 C (72)発明者 三宅 司郎 東京都千代田区東神田1丁目11番4号 株式会社ヤトロン内 (72)発明者 竹脇 俊一 東京都千代田区東神田1丁目11番4号 株式会社ヤトロン内 (72)発明者 大川 秀郎 兵庫県神戸市北区柏尾台14−14 (56)参考文献 特表 平5−500957(JP,A) J.Agric.Food Che m.,vol.42(No.9)p1914− 1919(1994) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 239/52 C07K 16/44 G01N 33/53 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1): 【化1】 (式中、nは1〜9の整数である)で表される化合物又
    はその塩。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の式(1)で表される化
    合物と担体又は標識物質との結合体。
  3. 【請求項3】 ベンスルフロンメチルと特異的に反応す
    る免疫学的反応体。
  4. 【請求項4】 モノクローナル抗体である請求項3に記
    載の免疫学的反応体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のモノクローナル抗体を
    産生するハイブリドーマ。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の免疫学的反応体を用い
    ることを特徴とする、ベンスルフロンメチルの免疫学的
    分析方法。
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