JP4639312B2 - 有機・無機ハイブリッド組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、発光ダイオード素子等の光源素子の封止材等に用いられる有機・無機ハイブリッド組成物に関する。
発光ダイオード(LED)素子は、通常、LED素子の保護や発色変更のために、封止材で覆われている。そして、LED素子から発せられた光を効率的に取り出すために、この封止材には高い屈折性、高い光学的透明性が要求されている。
従来、この封止材に用いられる樹脂としてはエポキシ樹脂が一般的であったが、発光素子として青色LED素子や紫外線LED素子を用いた場合には、青色LED素子や紫外線LED素子から発せられる近紫外光により、発光素子近傍でエポキシ樹脂封止材が黄変したり、発光素子の発熱により熱劣化したりするという問題があった。
また、前記近紫外光や紫外光による黄変が発生せず、耐熱性を有する封止材としてシリコーン樹脂封止材が検討されているが、ジメチルシロキサンからなるシリコーン樹脂は、屈折率が低いため、例えば、屈折率を1.5以上とするために、分子中にフェニル基を有するシリコーン樹脂を用いたり(例えば、特許文献1参照)、金属酸化物をシロキサン系縮合物に含有させたりする方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
しかしながら、このような方法では、近紫外から可視波長領域で長期にわたり光学的透明性を維持することは困難であった。
特開2006−63092号公報 特開2006−299251号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。
すなわち、本発明の目的は、耐光性、耐熱性に優れ、近紫外線から可視光線波長領域で長期にわたり光学的透明性を維持することが可能な有機・無機ハイブリッド組成物を提供することである。
上記課題は、以下の本発明により解決される。
すなわち本発明は、チタンイソプロポキシドをケイ素アルコキシドに添加した金属アルコキシド混合物の加水分解物と、ポリオルガノシロキサンとの縮合反応物である有機・無機ハイブリッド組成物であって、
チタンイソプロポキシドおよびケイ素アルコキシドの加水分解と、加水分解により生じた加水分解物とポリオルガノシロキサンとの縮合反応は、第3級アルコールの溶媒中で行われ、
チタンイソプロポキシド(B)とケイ素アルコキシド(A)の質量比(B/A)は、1/100〜1/40の範囲であり、
ポリオルガノシロキサンの質量平均分子量は、10000〜40000の範囲であり、
水の添加量は、チタンアルコキシド、ケイ素アルコキシド、ポリオルガノシロキサンおよび溶媒の混合物に対して、0.01〜0.25質量%の範囲であり、
金属アルコキシド混合物は、加水分解触媒を使用することなく加水分解され、
更に、加水分解物とポリオルガノシロキサンは、反応促進剤を使用することなく縮合反応される有機・無機ハイブリッド組成物を提供するものである。
(削除)
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〔作用〕
本発明にあっては、チタンアルコキシドやジルコニウムアルコキシドのような属アルコキシドをそれ以外の金属アルコキシドに添加すると、属アルコキシドBおよび上記それ以外の金属アルコキシドAは加水分解触媒を添加することなく加水分解し、かつ得られた加水分解物は反応促進剤を添加することなくポリオルガノシロキサンと縮合反応して有機・無機ハイブリッド組成物を生成する。
本発明によれば耐光性、耐熱性に優れ、近紫外から可視波長領域で長期にわたり光学的透明性を維持することが可能な有機・無機ハイブリッド組成物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の有機・無機ハイブリッド組成物は、属アルコキシドBをそれ以外の金属アルコキシドAに添加し、加水分解触媒を使用することなく加水分解し、該加水分解により得られた加水分解物を反応促進剤を使用することなくポリオルガノシロキサンと縮合反応させることによって得られることを特徴とする。
シリコーン系の縮合物は高い透明性と耐熱性とを有しているため、光学素子用材料として有効である。
一方、無機成分と有機成分とを分子レベルで化学的に結合した有機・無機ハイブリッド組成物が、金属アルコキシドとポリオルガノシロキサンから合成され、有機および無機の特徴を兼ね備えた新しい材料として注目されている。
しかし、上記方法は、金属アルコキシドの加水分解には酸やアルカリ等の加水分解触媒が用いられ、また縮合反応の段階においてもスズ系化合物等の金属反応促進剤を用いるため、高い透明性を得ることができなかった。
かかる問題に対し本発明者等が鋭意検討した結果、金属アルコキシドとポリオルガノシロキサンとを用いた無機成分と有機成分とのハイブリッド化において属アルコキシドBをそれ以外の金属アルコキシドAと共に用いることにより容易に加水分解反応が進行し、その後の縮合反応段階においても、金属化合物等の反応促進剤を用いることなく、加水分解した成分(加水分解物)を縮合反応させることができることが見出された。
すなわち、金属アルコキシド等を用いたゾルゲル法では、通常、まず金属アルコキシド等の原料を酸性あるいは塩基性触媒下で加水分解するが、属アルコキシドBをそれ以外の金属アルコキシドAと共に用いた場合には、上記触媒を用いることなく原料成分を加水分解することができる。
この加水分解物の縮合反応には、一般的にスズ系などの金属反応促進剤を用いる。しかし、属アルコキシドBをそれ以外の金属アルコキシドAと共に添加することにより得られた加水分解物については、金属反応触媒を用いることなく加熱のみで縮合反応を進行させることができ、目的とする有機・無機ハイブリッド組成物を得ることができる。
そして、上記により得られた有機・無機ハイブリッド組成物においては、ポリオルガノシロキサンによって高い透明性が得られることに加え、金属アルコキシドに由来する金属元素−酸素−金属元素の三次元状無機網目構造を有している。
さらに、上記優れた光学特性に加えて、耐光性、耐熱性にも優れ、光照射や加熱後においても前記優れた光学特性を維持することができることが判明した。
以下、本発明の有機・無機ハイブリッド組成物について、その製法と共に説明する。
(金属アルコキシド
本発明に用いられる金属アルコキシドAを形成する金属または半金属の種類としては、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ニオブ、カドミウム、タンタル、タングステン等のアルコキシドを形成しうる金属または半金属が挙げられる。
またアルコキシドの種類は特に限定されることなく、例えば、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、ブトキシド等が挙げられ、更には、アルコキシ基の一部をβ−ジケトン、β−ケトエステル等で置換したアルコキシド誘導体であってもよい。
金属アルコキシドAとしては、反応性の点、入手容易な点でケイ素アルコキシドの使用が望ましい。
このケイ素アルコキシドの具体的な例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
本発明においては、金属アルコキシドAに、属アルコキシドBが添加される。
(金属アルコキシドB)
属アルコキシドBとしては、例えば、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド等が例示される。
チタンアルコキシドやジルコニウムアルコキシドとしては、アルコキシル基の炭素数が1〜10のチタンテトラアルコキシドやジルコニウムアルコキシドが好ましく用いられる。
反応性を抑え、作業性を上げるために、アルコキシ基の炭素数が3〜8のチタンテトラアルコキシドやジルコニウムテトラアルコキシドがより好ましい。
チタンテトラアルコキシドにおいては、4つのアルコキシル基は、互いに同一でも異なっていてもよいが、入手の容易さなどの点から、同一のものが好ましく用いられる。
チタンテトラアルコキシドの例としては、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトライソブトキシド、チタンテトラ−sec−ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブトキシド、チタンテトラ−2−エチルヘトキシド等が挙げられる。
ジルコニウムアルコキシドの例としては、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトライソブトキシド、ジルコニウムテトラ−sec−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−tert−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−2−エチルヘトキシド、及びジルコニウムテトラ−tert−ペンチルオキシド等が挙げられる。ケイ素アルコキシドを含めこれらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
属アルコキシドBは、ケイ素アルコキシド等の他の金属アルコキシドAと比べると、加水分解、縮合等の反応を起し易く、酸やアルカリ等の加水分解触媒を使用することなく、円滑に加水分解し、そして得られる加水分解物は、スズ系等の金属反応促進剤を使用することなく、ポリオルガノシロキサンの末端シラノール基と容易に縮合反応して有機・無機ハイブリッド組成物を生成することが見出された。
後述するように、有機・無機ハイブリッド組成物を得るには、金属アルコキシドA及び属アルコキシドBを各々含む2液を混合する場合と、両者を含む1液で反応させる場合とがあるが、いずれにおいても両者が混合されたときに、金属アルコキシドBとそれ以外の金属アルコキシドAとの質量比(B/A)が1/100〜1/40の範囲となるようにすることが望ましい。
質量比(B/A)が1/40を越えて属アルコキシドBが添加された場合には加水分解速度や縮合反応速度が過大となり、反応系が不安定となり作業性が低下する。
一方、質量比(B/A)が1/100を下回って属アルコキシドBが添加された場合には、加水分解触媒や縮合反応促進剤を使用しないと加水分解反応や縮合反応が円滑に進行しない。
また、前記した金属アルコキシドA及び属アルコキシドBを含む金属アルコキシド混合物をポリオルガノシロキサンに混合して反応させる場合、金属アルコキシド混合物の混合後の反応系内の含有量は1〜40質量%の範囲とすることが望ましく、5〜15質量%の範囲とすることがより好適である。
(ポリオルガノシロキサン)
本発明に用いられるポリオルガノシロキサンとしては、片末端または両末端に、金属およびまたは半金属アルコキシドの加水分解物と反応可能な官能基および/またはポリオルガノシロキサン相互が縮合可能な官能基を有するポリオルガノシロキサンを使用することができる。
上記ポリオルガノシロキサンとしては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の質量平均分子量が400〜80000の範囲にあるものを使用することが望ましい。
ポリオルガノシロキサンの質量平均分子量が80000を超えると、ゾル液の粘度が高くなり過ぎて作業性が悪くなる場合があり、質量平均分子量が400に満たないと、有機・無機ハイブリッド組成物で、低分子シロキサンの発生が多くなり、その結果電気接点の絶縁不良を招き易くなる。
ポリオルガノシロキサンの質量平均分子量は、4000〜60000の範囲であることがより望ましく、10000〜40000の範囲であることがさらに望ましい。
ポリオルガノシロキサンの中で入手容易で安価である点で、ポリジメチルシロキサン(PDMS)の使用が望ましい。
尚、ポリオルガノシロキサンの片末端または両末端に位置する上記官能基とは、活性水素を有する官能基、もしくは潜在的に活性水素を有するような官能基である。
該官能基としては、例えば、以下に示される官能基1〜13である。
なお、下式におけるRおよびR’は、各々独立に、置換または未置換のアルキレン基、アルキル基を示す。
Figure 0004639312
Figure 0004639312
但し、上記において、Xは−OCH、−OC等のアルコキシル基のいずれかを表す。
Figure 0004639312
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Figure 0004639312
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上記官能基2、官能基5、官能基6は潜在的に活性水素を有する官能基であって、加水分解により、それぞれ下記の活性水素を有する官能基となる。
Figure 0004639312
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このような官能基を有するPDMS等のポリオルガノシロキサンは、前記した金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBと円滑に反応し易い。
尚、ポリオルガノシロキサンは、低分子量成分を除去するために加熱処理することが望ましい。
上記低分子成分除去を行えば、低分子量成分残存による有機・無機ハイブリッド組成物の表面のべたつき、機械的強度の劣化等の不具合を効果的に解消することができる。
本発明の有機・無機ハイブリッド組成物を製造するには下記の3つの方法がある。
(製造方法1)
金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBを所定量の水分が存在する溶媒中に添加し、攪拌することによって加水分解触媒を添加することなく加水分解し第1液とする。
上記加水分解時の温度は10〜35℃、好ましくは20〜35℃で、攪拌時間は0.1〜2時間、好ましくは0.5〜1時間とする。
次いで、上記ポリオルガノシロキサンを添加してゾル液とする。
該ゾル液を加熱して縮合反応せしめてゲル化(硬化)を行ない、有機・無機ハイブリッド組成物とする。
この場合の加熱温度は通常50〜250℃、望ましくは100〜180℃程度とする。
(製造方法2)
金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBを所定量の水分が存在する溶媒中に添加し、攪拌することによって加水分解触媒を添加することなく加水分解し、第1液とする。
次いで、上記ポリオルガノシロキサンを添加して攪拌し、第2液とする。
上記第1液と第2液とを混合してゾル液とする。
以下方法1と同様にしてゲル化を行ない、有機・無機ハイブリッド組成物とする。
(製造方法3)
金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBと、ポリオルガノシロキサンとを共に所定量の水分が存在する溶媒中に添加し、攪拌することによって金属アルコキシドを加水分解触媒を添加することなく加水分解してゾル液とする。
前記した製造方法1,2,3において、ポリオルガノシロキサンとして潜在的に活性水素を有するような官能基を有するものを使用した場合には、所定量の水分が存在する溶媒中に上記ポリオルガノシロキサンを添加し、属アルコキシドBが存在する溶液と混合、攪拌することによって、金属アルコキシドAを加水分解触媒を使用することなく加水分解して活性水素を有する官能基とする。
即ち有機・無機ハイブリッド組成物の生成反応は下記のようにまとめられる。
1.片末端または両末端に金属アルコキシドと反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサンを使用した場合、
金属アルコキシドA、Bの加水分解
金属アルコキシドA、Bの加水分解物とポリオルガノシロキサンとの縮合反応
2.片末端または両末端のいずれか一方または両方に潜在的に活性水素を有する官能基を有するポリオルガノシロキサンを使用した場合、
金属アルコキシドA、Bの加水分解
ポリオルガノシロキサンの加水分解
金属アルコキシドA,Bとポリオルガノシロキサンとの縮合反応
上記有機・無機ハイブリッド組成物の生成反応において使用される溶媒としては、アルコール類、ケトン類、有機酸エステル類、セロソルブ類、芳香族類等の通常の有機溶媒が使用される。
ゾル液の安定性、得られる有機・無機ハイブリッド化合物の透明性の点からみて、イソプロパノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール等の第2級、第3級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル等の有機エステル類、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ等のセロソルブ類を使用することが好ましい。
前記したように、上記有機溶媒には所定量の水を添加することによって金属アルコキシドやポリオルガノシロキサンの加水分解反応を促進することができる。
また、上記所定量の水の添加によって得られた有機・無機ハイブリッド組成物の雰囲気温度による硬度のパラツキを抑制することができる。
上記水の添加量は、金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBと、ポリオルガノシロキサンと、溶媒との混合物(原料液)に対して0.01〜0.25質量%、好ましくは0.02〜0.1質量%の範囲となるように設定する。
水の添加量が0.01質量%に満たない場合には、得られる有機・無機ハイブリッド組成物中に十分に硬化しない部分が存在するおそれがある。
前記混合する金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBの混合物と、ポリオルガノシロキサンの混合比としては、両者の総量において、金属アルコキシドAおよび属アルコキシドBの混合物の量を2〜60質量%の範囲とすることが望ましく、10〜30質量%の範囲とすることがより好適である。
なお、上記混合液には本発明の作用・効果を損なわない範囲で、その他の成分を配合することができる。その他の成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
その他の任意成分としては、例えば、無機蛍光体、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃剤、界面活性剤、保存安定性改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、カップリング剤、酸化防止剤、防腐剤、熱安定剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、物性調整剤等が挙げられる。
上記のようにして調製したゾル液を、適応させる素子の形状に応じて塗布、注入等を行って成形等を行う。なおこのとき、溶媒、加水分解で生成したアルコール等を常圧あるいは減圧下で留去して塗布してもよい。
前記塗布は、例えばスプレーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、スピンコート法等により、前記注入は、例えば圧力注入法、インクジェット法等により行うことができる。
成形後、加熱により縮合反応させ硬化物とする。前記したように縮合反応時、本発明では反応促進剤を用いる必要はない。
加熱温度は前記したように50〜250℃の範囲とすることが望ましく、100〜180℃の範囲とすることがより好適である。
50℃未満であると、溶媒等が十分蒸発せず、硬度、耐熱性が得られない場合がある。250℃を越えると、加熱に要する熱エネルギーが大であり、省エネの観点で好ましくなく、コストアップを招く場合がある。
加熱時間は0.5〜6時間の範囲とすることが望ましく、1〜4時間の範囲とすることがより好適である。
なお、上記縮合反応においては、前記加熱を下記のような手順により行うことが望ましい。
まず、加熱初期に関しては、オーブン等の加熱器内の温度を前記ゾル液の成形品を投入する前に設定温度に十分高くしておき、その加熱器にゾル液を投入して初期から急激な加熱を行うことが望ましい。これにより、硬化物である有機・無機ハイブリッド組成物の特性のばらつきを最小限にすることができる。
このようにして得られた硬化体(有機・無機ハイブリッド組成物)は、反応促進剤に由来する金属酸化物等がほとんど含まれないため、近紫外から可視波長領域で高い光学的透明性を維持することができる。
具体的には、10mm×30mm×厚さ2mmにおいて、波長350〜800nmの光透過率が85%以上であることが望ましく、より好ましくは90%以上である。
さらに、本発明の有機・無機ハイブリッド組成物には、前記金属アルコキシドA、Bに基づく架橋構造が存在するため、高い耐光性、耐熱性が発現される。
具体的には、前記有機・無機ハイブリッド組成物は、波長365nm、光量3000mW/cmの光を24時間照射後でも、350〜800nmにおける透過率が80%以上であることが望ましく、85%以上であることがより望ましい。光照射後の透過率が上記範囲であれば、例えば各色LEDにおける長期の使用に対しても、充分な光学特性を維持することができる。
また、200℃の雰囲気に200時間放置後の350〜800nmにおける透過率が、85%以上であることが望ましく、90%以上であることがより望ましい。加熱処理後の透過率が上記範囲であれば、例えば用いた光学素子における発熱に対しても熱劣化せず、充分な光学特性を維持することができる。
本発明の有機・無機ハイブリッド組成物は、特にLED素子の封止材として有用であり、耐光性、耐熱性に優れることから、発光素子が青色LED素子や紫外線LED素子であるLED素子の封止材としても有用であり、高輝度環境下においても優れた耐久性を示す。
また、その他にも、その優れた耐熱性、耐光性、透明性等の特徴から、下記のディスプレイ材料、光記録媒体材料、光学機器材料、光部品材料、光ファイバー材料、光・電子機能有機材料、半導体集積回路周辺材料等の用途にも用いることができる。
前記ディスプレイ材料としては、例えば、液晶ディスプレイの基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム等の液晶用フィルム等の液晶表示装置周辺材料;次世代フラットパネルディスプレイであるカラープラズマディスプレイ(PDP)の封止剤、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤等;プラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイの基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム等;有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイの前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤等;フィールドエミッションディスプレイ(FED)の各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤等が挙げられる。
前記光記録材料としては、例えば、VD(ビデオディスク)、CD、CD−ROM、CD−R/CD−RW、DVD±R/DVD±RW/DVD−RAM、MO、MD、PD(相変化ディスク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤等が挙げられる。
前記光学機器材料としては、例えば、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダープリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部等;ビデオカメラの撮影レンズ、ファインダー等;プロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤等;光センシング機器のレンズ用材料、封止剤、接着剤、フィルム等が挙げられる。
前記光部品材料としては、例えば、光通信システムでの光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の封止剤、接着剤等;光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、封止剤、接着剤等;光受動部品、光回路部品である、レンズ、導波路、LED素子の封止剤、接着剤等;光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤、接着剤等が挙げられる。
前記光ファイバー材料としては、装飾ディスプレイ用照明・ライトガイド等;工業用のセンサー類、表示・標識類等;通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバー等が挙げられる。
また、前記半導体集積回路周辺材料としては、例えば、LSI、超LSI材料のマイクロリソグラフィー用のレジスト材料等が挙げられる。
さらに、前記光・電子機能有機材料としては、例えば、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子;光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料;ファイバー材料;これらの素子の封止剤、接着剤等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」及び「%」は、特記しない限り、「質量部」及び「質量%」を意味する。
<各種特性の測定法>
実施例および比較例における各種測定は、下記の方法により行なった。
(光透過性)
各実施例において、得られた有機・無機ハイブリッド組成物である硬化物を、10mm×30mm×膜厚2mmに切り取り、分光光度計U−3300(日立製作所製)を用いて、波長350〜800nmの分光透過率(%T)を測定した。
(屈折率)
得られた各硬化物を、10mm×30mm×膜厚2mmに切り取り、有機・無機ハイブリッド組成物を作製した。この硬化体について、25℃における波長587nmの光の屈折率をアタゴ社製のアッベ屈折率計で測定した。
(耐光性、耐熱性)
前記の条件で作製した光透過性試験用の試料を、各々耐光性については、ウシオ電機社製UVスポット照射装置SP−9を用い、60℃の雰囲気で、波長365nm、光量3000mW/cm2の光を24時間照射し、耐熱性については加熱オーブンを用い、200℃の雰囲気に200時間放置した後、前記の測定条件で光透過率を測定し、初期の状態との比較を行った。
<実施例1>
(原料液の調製)
テトライソプロポキシチタン(TIPT)(関東化学社製)0.2質量%をt−ブタノール(和光純薬工業社製)8.2質量%に添加し、そこにテトラエトキシシラン(TEOS)(関東化学社製)10.2質量%加え攪拌した。この溶液をポリジメチルシロキサン(PDMS)(重量平均分子量:20000、商品名:XF3905、GE東芝シリコーン社製)81.4質量%中に投入し、これを室温で30分間攪拌し原料液(硬化性樹脂組成物)を得た
(有機・無機ハイブリッド組成物の作製)
この原料液をフッ素樹脂製シャーレに流し込み、バッチ式のオーブンにて100℃で1時間硬化を行った後、120℃で3時間焼成を行い(脱水縮合工程)、有機・無機ハイブリッド組成物である硬化物を得た。
(評価)
−初期特性−
・硬化特性
硬化物について、目視及び指触により以下の判断基準により評価した。
◎:垂れない程度に十分に硬化しており、硬度も均一である。
○:十分に硬化しているが、気泡が見られる。
△:全体として硬化しているが、一部柔らかくタック感のある部分がある。
×:硬化が不十分で液として垂れてしまう。
評価結果を表1に示す。
・光学特性
前述の条件により、硬化物の25℃における波長587nmの光の屈折率及び350〜800nmの光透過率を測定した。
結果を表1に示す。
−耐光性、耐熱性−
前述の条件により耐光試験、耐熱試験を行った各試料について、前記光透過率を測定し、初期特性と比較した。
結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1の原料液の調製において、溶媒としてt−ブタノールの代わりにイソプロピルアルコールを用いた以外は同様にして有機・無機ハイブリッド組成物の作製を行い、同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
なお、本実施例で調製した原料液について、液調製から24時間放置後再度硬化を行ったところ、他の実施例に比べ十分な硬化特性が得られなかった。
<実施例3>
(原料液の調製)
−原料液A−
テトラエトキシシラン(TEOS)(関東化学社製)20.5質量%と、ポリジメチルシロキサン(PDMS)(重量平均分子量:20000、商品名:XF3905、GE東芝シリコーン社製)76.9質量%と、t−ブタノール(和光純薬工業社製)2.5質量%と、水0.1質量%とを混合し、これを室温で30分間攪拌し原料液Aを得た。
−原料液B−
テトライソプロポキシチタン(TIPT)(関東化学社製)0.5質量%と、ポリジメチルシロキサン(PDMS)(重量平均分子量:20000、商品名:XF3905、GE東芝シリコーン社製)86質量%と、t−ブタノール(和光純薬工業社製)13.5質量%とを混合し、これを室温で30分間攪拌し原料液Bを得た。
(有機・無機ハイブリッド組成物の作製)
上記原料液A及び原料液Bを質量比1/1の割合で混合し、室温で30分間攪拌後(加水分解工程)、脱泡し、無色透明な液体を得た。この液体をフッ素樹脂製シャーレに流し込み、100℃で1時間硬化を行った後、120℃で3時間焼成を行い(脱水縮合工程)、無色透明な硬化物(有機・無機ハイブリッド組成物)を得た。この硬化物について実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例3の原料液Aの調製において、PDMSを77.0質量%とし水を用いなかった以外は同様にして有機・無機ハイブリッド組成物の作製を行い、同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例3の原料液Aの調製において、PDMSを77.0質量%とし水を0.14質量%とした以外は同様にして硬化物(有機・無機ハイブリッド組成物)の作製を行い、同様の評価を行った。
結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1の原料液の調製において、TIPTを0.1質量%、t−ブタノールを13.0質量%とし、TEOSを用いなかった以外は同様にして有機・無機ハイブリッド組成物の作製を試みたが、加熱後に硬化物は得られなかった。
<比較例2>
実施例1の原料液の調製において、TEOSを9.8質量%、t−ブタノールを11.8質量%とし、TIPTを用いなかった以外は同様にして有機・無機ハイブリッド組成物の作製を試みたが、加熱後に硬化物は得られなかった。
Figure 0004639312
表1に示すように、実施例の金属アルコキシドA、Bを用いた場合では、縮合反応に触媒を用いなくても十分な硬化が行われ、硬化物は高い透明性、さらに耐光性、耐熱性を維持していた。一方、金属アルコキシドAまたはBのみを用いた比較例では、硬化物が得られなかった。
<実施例3の評価テスト>
実施例3で得た無色透明な硬化物(有機・無機ハイブリッド組成物)について、以下の評価テストを行った。
(評価テスト1)
硬化物を200℃の環境下で200時間放置した場合の透明性を前記した分光光度計U−3300を用いた測定した。
初期データは89.0〜91.6%Tであるのに対し、200℃、200時間放置後は90.2〜92.4%Tであり、ほとんど変化しないことが分かった。
(評価テスト2)
硬化物を200℃の環境下で200時間放置した場合の質量減を測定した。
初期データを100とした場合に、200℃、200時間放置後は97.4であった。すなわち、質量減は2.6%であった。
(評価テスト3)
硬化物を150℃の環境下で400時間放置した場合の透明性の保持について目視検査を行った。評価基準は、目視にて観察した結果、剥離、亀裂、ボイドおよび白濁が無ければ○(=状態変化(変質)無し)、剥離、亀裂、ボイドまたは白濁があれば×とした。結果は、○であった。
(評価テスト4)
硬化物について前期したUVスポット照射装置SP−9を用いて耐紫外線試験を行った。試験条件は、波長400mm、照度中心部10w/cm2、照度周辺部5w/cm2、試験時間350時間とした。また、評価基準は、評価テスト3と同じである。結果は、○であった。
(評価テスト5)
硬化物について、80℃、85%Rhの環境下で150時間の高温高湿テストを行った。評価基準は、評価テスト3と同じである。結果は、○であった。
(評価テスト6)
硬化物について、60℃、60%Rhの環境下で140時間の高温高湿テストを行った。評価基準は、評価テスト3と同じである。結果は、○であった。
(評価テスト7)
硬化物について、−40℃、120℃を600サイクル繰り返すヒートサイクルテストを行った。評価基準は、評価テスト3と同じである。結果は、○であった。
(評価テスト8)
硬化物を200℃の環境下で60時間放置した前後での引っ張り強度を測定した。測定器は、島津製作所製万能試験機(型番:AGS−1kNG)を用いた。その結果、初期データおよび試験後データは共に0.5MPaであり、60時間放置前後で変化しないことが分かった。
<実施例6>
(原料液の調製)
(原料液A)
テトライソプロポキシチタン(TIPT)(和光純薬工業社製)0.2質量%と、ポリジメチルシロキサン(PDMS)(重量平均分子量:20000、商品名:XF3905、GE東芝シリコーン社製)98質量%中と、t−ブタノール(和光純薬工業社製)1.8質量%とを混合し、これを室温で30分間攪拌し原料液Aを得た。
(原料液B)
テトラエトキシシラン(TEOS)(関東化学社製)93質量%と、t−ブタノール(和光純薬工業社製)6.8質量%と、水0.2質量%とを混合し、これを室温で30分間攪拌し原料液Bを得た。
(有機・無機ハイブリッド組成物の作製)
上記原料液A:原料液B=7:1の質量比の割合で混合し、室温で30分間攪拌後(加水分解工程)、無色透明な液体を得た。
この液体をフッ素樹脂製シャーレに流し込み、120℃で4時間焼成を行い(脱水縮合工程)、透明な硬化物(有機・無機ハイブリッド組成物)を得た。
以下に実施例6におけるテトライソプロポキシチタン(TIPT)の代わりにテトラブトキシジルコニウム(TBZR)を用いた場合の実施例を示す。
<実施例7>
(原料液の調製)
(原料液A)
テトラブトキシジルコニウム(TBZR)(和光純薬工業社製)0.5質量%と、ポリジメチルシロキサン(PDMS)(重量平均分子量:20000、商品名:XF3905、GE東芝シリコーン社製)95.2質量%と、t−ブタノール(和光純薬工業社製)4.3質量%とを混合し、これを室温で30分間攪拌し原料液Aを得た。
(原料液B)
テトラエトキシシラン(TEOS)(関東化学社製)93質量%と、t−ブタノール(和光純薬工業社製)6.8質量%と、水0.2質量%とを混合し、これを室温で30分間攪拌し原料液Bを得た。
(有機・無機ハイブリッド組成物の作製)
上記原料液A:原料液B=10:1の質量比の割合で混合し、室温で30分間攪拌後(加水分解工程)、無色透明な液体を得た。
この液体をフッ素樹脂製シャーレに流し込み、120℃で4時間焼成を行い(脱水縮合工程)、透明な硬化物(有機・無機ハイブリッド組成物)を得た。
前記した実施例は、説明のために例示したものであって、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
本発明の有機・無機ハイブリッド組成物は、高い屈折率を示し、耐光性、耐熱性に優れ、かつ近紫外から可視光線波長領域で長期にわたり光学的透明性を有するので、特にLED素子等の光学素子の封止材として有用であるから、産業上利用可能である。

Claims (1)

  1. チタンイソプロポキシドをケイ素アルコキシドに添加した金属アルコキシド混合物の加水分解物と、ポリオルガノシロキサンとの縮合反応物である有機・無機ハイブリッド組成物であって、
    前記チタンイソプロポキシドおよび前記ケイ素アルコキシドの加水分解と、該加水分解により生じた加水分解物と前記ポリオルガノシロキサンとの縮合反応は、第3級アルコールの溶媒中で行われ、
    前記チタンイソプロポキシド(B)と前記ケイ素アルコキシド(A)の質量比(B/A)は、1/100〜1/40の範囲であり、
    ポリオルガノシロキサンの質量平均分子量は、10000〜40000の範囲であり、
    水の添加量は、前記チタンイソプロポキシド、前記ケイ素アルコキシド、前記ポリオルガノシロキサンおよび前記溶媒の混合物に対して、0.01〜0.25質量%の範囲であり、
    前記金属アルコキシド混合物は、加水分解触媒を使用することなく加水分解され、
    更に、前記加水分解物と前記ポリオルガノシロキサンは、反応促進剤を使用することなく縮合反応されることを特徴とする有機・無機ハイブリッド組成物
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