JP4635697B2 - インクジェット記録体 - Google Patents
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Description
インク吸収性を実現する為に、1層以上の層構成を設け、最上層の空孔分布曲線の1つのピークが0.2〜10μmに、かつ、インク受容層全体の空孔分布曲線のピークが少なくとも0.2〜10μmおよび0.05μm以下の2ヶ所に設計する記載がある(例えば、特許文献1参照)。インク吸収速度の向上効果は著しいが、このようなインクジェット記録体を得るには、塗工層(インク受容層)は、粒径1μm以上の顔料を主成分に設計することが不可欠であり、粒径1μm以上の顔料を主体とする記録層の場合、光沢は勿論のこと、画像濃度が低く、また、ドットの真円性が得られないため、画像の均一性が極めて低いものであった。
〔1〕 支持体上に顔料とバインダーを含有する第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、最表層は平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.008〜0.7μmのシリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と1〜30μmのマット化顔料とを100/1〜100/15の比率で含有し、且つ、少なくとも1層の塗工層中にブルー系、バイオレッド系、レッド系、イエロー系から選ばれる3種以上の有色顔料を含有するインクジェット記録体。
〔2〕 有色顔料は平均粒子径10μm以下の分散体であり、該分散体の分散液にプロピレングリコール化合物を含有することを特徴とする〔1〕記載のインクジェット記録体。
〔3〕 最表層に有色顔料を含有しない〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェット記録体。
〔4〕 第1塗工層にはシリカコロイド顔料とラテックスバインダーを含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
〔5〕 最表層中に含有される超微細凝集体顔料は乾式シリカであり、かつ該乾式シリカは、カチオン性化合物を混合して得られたシリカとカチオン性化合物の凝集した粒子を、0.01〜0.5μmの範囲に粉砕分散したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
〔6〕 最表層に含有する1〜30μmのマット化顔料はカチオン性化合物と混合/分散した後、超微細凝集体顔料に添加されることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
〔7〕 インクジェット記録体表面の、JIS P8148により測定された白色度が80〜90%、JIS P8722により測定された知覚色度指数a*が−1〜2、知覚色度指数b*が−2.5〜1.0であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のインクジェット記録体。
(支持体)
本発明の支持体としては、透気性支持体、非透気性支持体のいずれでもよく、使用目的、用途により適宜選択する事が出来る。インク吸収性、特に顔料インクの顔料と溶剤をより速く分離し、顔料定着性と印字濃度を上げる為には透気性基材が好ましく選択される。
(透気性支持体)
透気性支持体として、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、箔紙、クラフト紙、バライタ紙、含浸紙、蒸着紙、水溶性紙等の紙類が適宜使用される。
木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができ、こ
れらのパルプは、紙力、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる
。パルプの叩解度(フリーネス)は特に限定しないが、一般に250〜550ml(CS
F:JIS P8121)程度である。平滑性を高めるためには叩解度を進めるほうが
望ましいが、用紙に記録した場合にインク中の水分によって起こる用紙のボコツキや記録
画像のにじみは、叩解を進めないほうが良好な結果を得る場合が多い。従ってフリーネス
は300〜500ml程度が好ましい。
ウム、焼成カオリン、シリカ、酸化チタン等が使用できる。特に炭酸カルシウムは、白色
度が高い基材となり、インクジェット記録体の光沢感が高まるので好ましい。紙基材中
の填料の含有率(灰分)は1〜20質量%程度が好ましく、多すぎると紙力が低下するおそれがある。少ないと紙基材の透気性が悪くなるので、好ましい填料の含有率は7〜20質量%である。この範囲にすると、平滑度、透気度、紙力のバランスがとれているので、結果として平滑感が優れたインクジェット記録体が得られ易くなる。
非透気性支持体の例としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,軟質ポリ塩化ビニル,硬質ポリ塩化ビニル,ポリエステル等のフィルム類(合成紙と呼ばれるものも含む)、金属フィイル類の他、上質紙,アート紙,コート紙,キャスト塗被紙,箔紙,クラフト紙,含浸紙,蒸着紙,水溶性紙等の紙や不織布にポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂をラミネートした樹脂被覆紙類、紙や不織布にフィルム類等を貼り合せた積層シート類などが例示できる。好ましい支持体としては、ポリプロピレンを延伸し、特殊加工を施した、ユポ(ユポ・コーポレーション社製)に代表される所謂合成紙や、紙基材をポリオレフィン樹脂(好ましくはポリエチレン樹脂)でラミネートした樹脂被覆紙が挙げられる。非透気性支持体はインク中の染料や顔料と溶剤の分離速度が遅いが、基材にインク溶媒が浸透しないのでコックリングが気になる用途では有効である。
本発明の最表層は、平均粒子径0.008〜0.7μmのシリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と1〜30μmのマット化顔料とを100/1〜100/15の比率で含有するものである。
最表層はインク中の染料や顔料をすばやく定着させ、高発色(高印字濃度)、均一画像(ドットの真円性)を得るのが目的である。顔料を平均粒子径0.008〜0.7μmのシリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と1〜30μmのマット化顔料とを100/1〜100/15の比率で含有することにより、高発色、均一画像を得ることが可能である。特に、顔料インクでも印字部の擦過性が良好、かつ白紙光沢と顔料インクで印字したときの印字部光沢の差が小さく抑えることが可能である。写真、印刷校正、一般印刷用紙に代わるインクジェット用紙などに利用可能である。
本発明は塗布と同時に、または形成した塗工層の乾燥途中であって、該塗工層が減率乾
燥速度を示す前に、塗料を増粘または架橋させる方法は特に限定しない。電子線照射によ
りハイドロゲルを形成する親水性樹脂を含有し、塗工直後に、また形成した塗工層の乾燥
途中であって、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に、電子線照射して塗工層を増粘(ハイ
ドロゲルを形成)させる方法、最表層は、ポリビニールアルコールを含有し、塗工直後に、また形成した塗工層の乾燥途中であって、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物で塗料を増粘、架橋させる方法、バインダーとして感温性ポリマー(特開2003−40916号公報に記載された一定温度(感温点)以下の温度領域では親水性を示し、感温点より高い温度領域では疎水性を示す)を含有させ、塗工直後に塗工温度を低下させることによって塗工層を増粘させる方法が好ましく選択される。
最表層に用いる平均粒子径0.008〜0.7μmのシリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料としては、例えば、乾式シリカ、メソポーラスシリカ、コロイド状に分散したシリカシード液にアルカリを添加したのち、該シード液に対し活性珪酸水溶液及びアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種類からなるフィード液を少量ずつ添加してシリカ微粒子を成長させて得る2次シリカ分散体、アルミナ、及びアルミナ水和物から少なくとも1種が選ばれる。中でも、塗工層の成膜性や印字後の画像濃度の点で、気相法シリカやアルミナが好ましい。
解法によって作られる。具体的には四塩化珪素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が
一般的に知られているが、四塩化珪素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシ
ランなどのシラン類も、単独または四塩化珪素と混合した状態で使用することが出来る。
本発明に用いるメソポーラスシリカとは1.5〜100nmに平均細孔径を有するシリ
カ多孔体である。また、アルミニウム、チタン、バナジウム、ホウ素、マンガン原子等を
導入したメソポーラスシリカも使用できる。多孔体の物性としては特に限定されないが、
BET比表面積(窒素吸着比表面積)は200〜1500m2/gが好ましく、細孔容積
としては0.5〜4cc/gが好ましい。メソポーラスシリカの合成方法は特に限定され
ないが、米国特許第3556725号明細書に記載されている、シリカのアルコキシドを
シリカ源として、長鎖のアルキルを含む4級アンモニウム塩をテンプレートとした合成方
法、特表平5−503499号公報等に記載されているアモルファスシリカ粉末やアルカ
リシリケート水溶液をシリカ源として、長鎖のアルキル基を有する4級アンモニウム塩、
あるいはホスホニウム塩をテンプレートとする水熱合成法、特開平4−238810号公
報等に記載されているシリカ源としてカネマイト等の層状ケイ酸塩を、長鎖のアルキルア
ンモニウムカチオン等をテンプレートとしてイオン交換法により合成する方法、更にドデ
シルアミン、ヘキサデシルアミン等のアミン、ノニオン系界面活性剤等をテンプレートと
して、シリカ源として水ガラス等をイオン交換した活性シリカを用いて合成する方法など
である。ナノポーラスシリカ前駆体からのテンプレートの除去方法としては高温で焼成す
る方法、有機溶媒で抽出する方法が挙げられる。
ード液に対し活性珪酸水溶液及びアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種類からな
るフィード液を少量ずつ添加してシリカ微粒子を成長させて得る2次シリカ分散体は特開
2001−354408号公報などに記載されている方法で得ることが可能である。
本発明に用いるアルミナは一般的に結晶性を有する酸化アルミナとも呼ばれる。一般的
に、χ、κ、γ、δ、θ、η、ρ、擬γ、α結晶を有する酸化アルミナが挙げられる。本
発明は光沢感、インク吸収性から気相法アルミナ酸化物、γ、δ、θ結晶を有するアルミ
ナ酸化物が好ましく選択される。粒度分布がシャープで、成膜性が特に優れる気相法アル
ミナ酸化物(フュームドアルミナ)は最も好ましい。気相法アルミナは、ガス状アルミニ
ウムトリクロライドの高温加水分解によって形成されたアルミナであり、結果として高純
度のアルミナ粒子を形成する。これら粒子の一次粒子サイズはナノオーダーであり、非常
に狭い粒子サイズ分布(粒度分布)を示す。かかる気相法アルミナ酸化物は、カチオン表
面チャージを有する。インクジェット塗工における気相法アルミナの使用は、例えば米国
特許第5,171,626号公報に示されている。
本発明に用いるアルミナ水和物は、特に限定するものではないが、インク吸収性や成膜
性の観点からベーマイト又は擬ベーマイトが好ましく選択される。アルミナ水和物の製造
方法は、例えばアルミニウムイソプロポキシドを水で加水分解する方法(B.E.Yoldas,amer.Ceram.Soc.Bull.,54,289(1975)など)やアルミニウムアルコキシドを加水分解する方法(特開平06−064918)などが挙げられる。
本発明に用いるカチオン性化合物としては、以下のようなものが挙げられる。
1)ポリエチレンポリアミンおよびポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類、およびそれらの誘導体類
2)第2級アミノ基、第3級アミノ基、および/または第4級アンモニウム基を有するアクリル系樹脂
3)ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン、5員環アミジン類
4)例えばジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物などのジシアン系カチオン樹脂
5)例えばジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物などのポリアミン系カチオン樹脂
6)エポクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物
7)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO2共重合物
8)ジアリルアミン−SO2共重合物
9)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物
10)アリルアミン塩の重合物
11)ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級アンモニウム塩重合物
12)アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物
13)ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、およびポリ乳酸アルミニウムなどのポリアルミニウム塩
このなかで、1)5員環アミジン類、2)ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、ポリ乳酸アルミニウム等のアルミニウム塩を用いることが好ましい。
中でも、分散性からカチオン性ポリマーが好ましく、特に、第1級、第2級、第3級アミン基を有するカチオン樹脂は分散性・印字保存性が良好であることから好ましい。5員環を形成しているアミジン化合物が最も良好である。
カチオン性ポリマーの分子量は特に限定しないが、分散性と分散安定性から1万〜10万が好ましい。更に好ましくは2万〜7万である。分子量が小さすぎると分散性が悪く、分子量が大きすぎると分散安定性が劣ることがある。
なお、カチオン性化合物の配合量は、顔料(固形分)100部に対して、1〜30部であることが好ましく、2〜15部であることがより好ましい。
マット化顔料の平均粒径は1〜30μmであれば問題ないが、顔料インク印字部の平滑感を保ちながら、白紙光沢と顔料インクで印字したときの印字部光沢の差が小さくする為には1.5〜15μmの範囲が好ましく、最も好ましい範囲は2〜5μmである。
マット化顔料は予めカチオン性化合物に分散した後、超微細凝集体顔料に添加されると、凝集や増粘を起さずに均一な分散体が得られる。このような分散体を含有する塗料で塗工して得られた表面層はマット化顔料が均一に分布され、画像の均一性、特に顔料インクの印字画像部の均一性が優れる。
最表層に含有するバインダーとしては、従来公知のものが挙げられる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体や高分子ラテックス(エマルション型、溶剤型、無溶剤型)、合成樹脂エマルションなどの水分散性接着剤、感温性ポリマー等が挙げられる。顔料との接着性の点で、ポリビニルアルコールを主成分とすることが好ましい。また、インク吸収性及びひび割れ制御の点から重合度2000以上のポリビニルアルコールが良好で、重合度3500以上、ケン化度95%以上のポリビニルアルコールがさらに好ましい。重合度4000以上、ケン化度97%以上のポリビニルアルコールが最も好ましい。インク吸収性などを改善する意味で2種以上のバインダーを併用しても良い。
ポリビニルアルコールと架橋性を有する化合物を適宜添加して使用することが好ましい。架橋性を有する化合物の添加方法は特に限定しないが、例えば、最表層塗料に直接添加する方法、最表層に接している塗工層に含有させるか塗工した後、最票層を塗工する方法、最表層塗工後、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に架橋性を有する化合物溶液を塗工、含浸する方法などが挙げられる。
ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物は、例えば、グリオキザールなどのア
ルデヒド系架橋剤、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、
ビスビニルスルホニルメチルエーテルなどのビニル系架橋剤、アルミ明ばん、硼酸及び硼
砂などのホウ素含有化合物が挙げられる。本発明では、特に、硬膜効果が優れるホウ素含
有化合物が好ましく、その中でも特に硼砂がより好ましい。
最表層のPB比は3〜10の範囲であれば問題がなく、インク吸収性と塗膜強度のバ
ランスから4〜8の範囲が好ましく、4〜7の範囲がさらに好ましい。PB比が3より小さいとインク吸収速度の制御ができず、ビーディングが生じるおそれがあり、10を超えると塗膜の強度が著しく低下し、実用性がなくなる。
本発明は塗工層2層により構成される場合、最表層は第2塗工層であり、最表層以外の塗工層は第1塗工層である。塗工層が2層以上、n層により構成される場合、最表層はn層であり、その他の塗工層は最表層以外の塗工層になる。最表層以外の塗工層は顔料とバインダーを含有する。多層構成により、最表層以外の塗工層は溶剤をすばやく染料や顔料から分離させ、色安定性{所謂ΔE=(ΔL2+Δa2+Δb2)1/2}や顔料インクの印字濃度が良好である。
最表層以外の塗工層に用いる顔料は気相法シリカ、湿式法シリカ、コロイダルシリカ、メソポーラスシリカ、アルミナ、アルミナ水和物、アルミナシリケート、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、スメクタイト、ゼオライト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂系プラスチックピグメント等、一般の塗被紙分野で公知公用の各種顔料が用いられる。
特に記録体の平滑性、インク溶媒の分離速度から、一般市販の湿式シリカ、コロイダルシリカ、カオリン、アルミナ、クレー、焼成クレー、炭酸カルシウムが好ましい。平均2次粒子径1μm以下の湿式シリカ凝集体粒子、コロイダルシリカ、カオリンを含有することが最も好ましい。必要に応じて2種の併用も有効である。
(最表層以外の塗工層用バインダー)
塗工層に含有するバインダーとして、従来公知のものが挙げられる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体や高分子ラテックス(エマルション型、溶剤型、無溶剤型)、合成樹脂エマルションなどの水分散性接着剤、感温性ポリマー等が挙げられる。特に、表面層に隣接塗工層のバインダーは塗膜強度、表面層に含有する架橋剤で塗膜が脆くなる影響を考慮すると、高分子ラテックスが好ましい。中でも、塗料の分散安定性からエマルション型のラテックスを主成分とすることが好ましい。さらに好ましくは、塗膜強度と塗料安定性からアクリル系エマルション型ラテックス、ウレタン系エマルション型ラテックス、SBRラテックスである。表面平滑性、溶媒分離速度、塗膜強度のバランスからシリカコロイド顔料とラテックスバインダーを含有することが最も望ましい形態である。
PB比が1より小さいと溶媒吸収速度が遅く、8を超えると塗膜の強度が著しく低下するおそれがある。
剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。また、溶媒吸収に伴って微量の染料も定着するため、染料定着用にカチオン性化合物を添加して使用してもよい。
着色顔料としては、例えば、水溶性アゾ顔料、水不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニン顔料、チタンブラック、チタニウムイエロー、群青、コバルト青、カーボンブラック、鉄黒、酸化亜鉛、参加コバルト、水酸化アルミニウなどがあげられるが、これに限定されるものではない。また、白色度を向上させて色調を調整させる目的で、白色の顔料も使用できる。例えば、クレー、焼成クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、焼成カオリン、硫酸バリウム、珪酸マグネシウムなどの無機顔料、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの有機顔料など、公知効用のものが上げられる。
色相調整用有色顔料は表面層以外の層に配合することが好ましい。本発明の最表層は透明性を有する為、保存性の観点から色相調整用有色顔料は表面層以外の層に入れることが望まれる。特開2004−001449号公報にあるように表面層に入れると保存性が劣り、また、最表層は微細顔料を使用している為、透明性が高く、少しでも塗工量の斑があると、白紙の色斑になりやすい問題がある。最表層に着色顔料を入れると透明性が阻害されるだけでなく、塗料の分散性も低下するおそれがある。保存性や斑なく白紙色相調整する為には、最表層に隣接する塗工層に有色顔料を含有させることが好ましい。
有色顔料は分散体として塗料に添加することが好ましい。色の発色性と保存性から分散体中の有色顔料の粒径は10μm以下が好ましく、2μm以下がさらに好ましい。最も好ましい範囲は0.04〜0.5μmである。有色顔料を分散する際に、分散性と環境及び安全性のバランスからプロピレングリコールが最も有効である。
最表層や最表層以外の塗工層を得るための塗工装置としては、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、カーテンコーター及びダイコーター等の各種公知の塗工装置が挙げられる。勿論、2層以上塗工する場合は、下層が未乾燥のうちに上層を下層の上に塗工する方法であるWet on Wetで塗工することが好ましい。
塗工層の少なくとも1層をカレンダーで平滑処理することにより、インクジェット記録体表面のボコツキを改良し、見た目の光沢感、平滑感を向上することが可能である。カレンダー圧としては、30〜250kg/cmである事が好ましく、より好ましくは、50〜180kg/cmである。カレンダー圧が30kg/cmより低いと平滑処理効果が得られず、250kg/cmより高いと塗工層が潰れすぎてインク吸収性を阻害する。
(平均粒子径)
本発明でいう凝集体顔料の粒径とは数平均粒子径であり、5%分散液をホモミキサーにて2000rpm、30分撹拌分散した直後に分散液を塗工してサンプルとし、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察し、1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、5cm四方中の二次粒子のマーチン径を測定して平均したものである(「微粒子ハンドブック」、朝倉書店、p52、1991年参照)。
本発明のインクジェット記録方法で使用されるインクとしては、画像を形成するための
色素(染料、顔料)と該色素を溶解または分散するための液媒体を必須成分とし、必要に
応じて各種分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、防かび剤等を添加して調整される。
染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分散染料、油性染料等の各種水溶
性染料があり、顔料系では100nm前後に微粒子化され、樹脂、界面活性剤等で表面処
理されたカーボンブラック、有機顔料等が挙げられるが、従来公知のものを特に制限なく
使用することができる。前記染料や顔料の含有量は、インクの溶媒成分の種類、インクに
要求される特性などに依存して決定されるが、本発明に使用されるインクの場合も、従来
のインク中におけるような配合、即ち、0.1〜20質量%程度の使用で特に問題はない
。
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール
、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール
類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール類、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレング
リコール、ポロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコー
ル等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類、ジメチルホルムアミド等のア
ミド類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、グリセリン、エチレングリコールメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチル(エチル)エーテル、トリメチロールプロパン、1
,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、N−メチル
−2−ピロリドン等のピロリドン類などが挙げられる。
中でも、顔料インク中に水溶性有機溶剤として、1,2−ヘキサンジオールおよびグリセ
リンを含有し、かつ、両者の合計が水溶性溶剤の80%以上である顔料インクと本発明の
記録体との組合せが、耐擦過性の点で好適である。
のではない。また、例中の部及び%は特に断らない限り、水を除いた固形分であり、それ
ぞれ質量部及び質量%を示す。
平均粒子径1.0μmの気相法シリカ(日本アエロジル社製、商品名:エアロジルA3
00、平均1次粒子径:約0.008μm)を用い、サンドグラインダーにより分散した
後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.08μmになるまでサンドグ
ラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製した
。前記10%水分散液に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商
品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し、サンドグラインダーにより分散
した後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.15μmになるまでサン
ドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製
した。
平均粒子径1.0μmの気相法シリカ(日本アエロジル社製、商品名:エアロジルA300、平均1次粒子径:約0.008μm)10%水分散液に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し、ホモミキサーにより分散し、平均粒子径が0.9μmになるまで分散し、10%の水分散液を調製した。
[塗工液A]
シリカ微粒子A100部にマット化顔料(平均粒子1.5μmの湿式沈降法シリカ、トクヤマ社製、商品名:ファインシール F−80)4部を混合分散し、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)18部を混合し、8%の分散液を調整した。
[塗工液B]
粒径0.3μの湿式ゲル法シリカ(グレース社製、商品名:703A)100部に、アクリルエマルションラテックス40部を混合し、20%の分散液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
原紙(王子製紙社製、マシュマロ104.7g/m 2 )に、塗工液Bを塗工量が15g/m2になるように塗工、乾燥後、カレンダーで100kg/cm圧力印加して平滑処理を施して第1塗工層を得た。上記第1塗工層上に、4%の硼砂水溶液の塗工量が0.15g/m2であり、塗工液Aの塗工量が10g/m2になるようにWet on Wet(2層以上塗工する場合、下層が未乾燥のうちに上層を下層の上に塗工する方法)の条件で塗工、乾燥し、最表層を得、インクジェット記録体を作製した。
[塗工液C]
参考例1のマット化顔料100部に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し分散し、10%の分散液(1)を調整した。シリカ微粒子A100部に分散液(1)を4部添加分散し、バインダーとしてポリビニールアルコール(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)18部を混合し、8%の分散液を調整した。
参考例1において、塗工液Aを塗工液Cに変更した以外は参考例1と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、粒径1.5μmの湿式沈降法シリカを3μmの湿式沈降法シリカに変更した以外は参考例2と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、粒径1.5μmの湿式沈降法シリカを15μmの湿式沈降法シリカに変更した以外は参考例2と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
実施例2において、粒径1.5μmの湿式沈降法シリカを25μmの湿式沈降法シリカに変更した以外は参考例2と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、最表層のシリカ微粒子Aを粒径約0.2μmのアルミナ(CABOT社製、商品名:PG−003)に変更した以外は参考例2と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、最表層のシリカ微粒子Aを粒径約0.5μmのアルミナ水和物(触媒化成社製、商品名:AS−3)に変更した以外は参考例2と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、粒径0.3μmの湿式ゲル法シリカをカオリン(エンゲルハード社製、商品名:ウルトラホワイト90、平均粒子径0.5μm、吸油量46ml/100g、比表面積14m2/g)に変更した以外は、参考例2と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、粒径0.3μの湿式ゲル法シリカをコロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:スノーテックス ST−YL、粒子径0.065μm)に変更した以外は、参考例2と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例2において、第1塗工層中の粒径0.3μmの湿式ゲル法シリカ100部を粒径0.3μmの湿式ゲル法シリカ50部、カオリン(エンゲルハード社製、商品名:ウルトラホワイト90、平均粒子径0.5μm、吸油量46ml/100g、比表面積14m2/g)50部の混合品に変更した以外は、参考例2と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
比較例1において、第1塗工層の顔料100部に対して、ブルー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTブルーDS18)0.02部、バイオレット系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTバイオレットBE)0.05部を配合した以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
比較例1において、第1塗工層の顔料100部に対して、ブルー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTブルーDS18)0.02部、バイオレット系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTバイオレットBE)0.04部、イエロー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTイエロー5G)0.02部を配合した以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
比較例1において、第1塗工層の顔料100部に対して、ブルー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTブルーDS18)0.02部、レッド系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTレッドKBS)0.04部、イエロー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTイエロー5G)0.02部を配合した以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
実施例3
比較例1において、最表層顔料100部に対して、ブルー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTブルーDS18)0.02部、バイオレット系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTバイオレットBE)0.04部、イエロー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTイエロー5G)0.02部を配合した以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
原紙(王子製紙社製、マシュマロ104.7g/m2)に、4%の硼砂水溶液の塗工量が0.15g/m2であり、塗工液Aの塗工量が15g/m2になるようにWet on Wetの条件で塗工、乾燥し、インクジェット記録体を作製した。
参考例1において、マット化顔料を無くした以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例1において、シリカ微粒子Aをシリカ微粒子Bに変更した以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例1において、シリカ微粒子Aを平均粒径0.065μmのコロイダルシリカシリカ(日産化学社製、商品名:ST−YL)に変更した以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例1において、マット化顔料を平均粒径0.8μmのシリカ(実施例1のマット化顔料を粉砕分散して得た)に変更した以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例1において、マット化顔料を平均粒径35μmの湿式沈降法シリカに変更した以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例1において、マット化顔料を0.8部含有に変更した以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
参考例1において、マット化顔料を16部含有に変更した以外は参考例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
実施例1〜3、参考1〜9および比較例1〜10について、得られたインクジェット記録体の表面平滑感、インク吸収性、染料及び顔料インクの記録画像の画質、顔料インクの擦過性、白紙光沢と顔料インクの印字部光沢差を下記方法により評価した。
[使用プリンター]
染料インクジェットプリンター:エプソン社製、モデル:PM−G800、写真用紙きれいモードで印字。
顔料インクジェットプリンター:エプソン社製、モデル:PX−6000、PX−MC写真用紙(厚手微光沢)モードで印字。
供試された記録体を目視及び質感で判定し、下記の3段階に評価した。
○:グロス系コート紙並か以上の平滑感
△:ダルマットコート紙並の平滑感
×:ダルマット紙以下の平滑感。
供試された記録体に上記2種のプリンターでグリーン色及びブルー色のベタ印画を施し、そのインク吸収性を目視観察し、下記の方法で評価した。
○:インク吸収速度が速く、インクの溢れとビーディングなし。
△:多少のビーディングは認められるが、実用上問題ないレベル。
×:インクの溢れとビーディングあり。
黒のべた印字部をマクベス反射濃度計(Macbeth RD−920)で測定し、その印字濃度を測定した。
顔料インクの印字部(黒べた)を印字直後に綿棒で擦り、下記の方法で評価した。
○:インクが取れず、全く問題ないレベル
△:インクが僅かに取れるが、実用上問題ないレベル
×:インクが取れて、実用上問題あるレベル
顔料インクの印字部(各色のべた印字)と白紙部の光沢を目視で観察し、下記の方法で評価した。
○:光沢差が殆どないレベル
△:光沢差はあるが、気にならないレベル
×:光沢差が大きい
顔料インク印字部(シアンべた部)の24時間後のΔE(「新編 色彩化学ハンドブック」(第2版)、東京大学出版社発行、p257(1998)参照))を測定した。ΔEは小さい方がいいが、3以下の場合は色調の変化が一般的に分からないレベルである。
実施例1〜2、比較例1〜2について、白紙及び顔料インクジェットプリンターで得られた印字物(ISO−400画像、「高精細カラーディジタル標準画像データISO/JIS−SCID」、p13、画像名称:果物とかご)、と印刷用塗工紙A2グロスコート紙(王子製紙社製、OKトップコート+ 127.9g/m2)及びそのオフセット印刷物(上記画像)を使用して評価した。結果は表2に纏めた。
(白紙色相)
目視でA2グロスコート紙の白紙色相と比較して、色相傾向を表2に記す。
(白色度、知覚色度指数)
供試インクジェット記録体表面の白色度をJIS P8148の方法、知覚色度指数a*、知覚色度指数b*をJIS P8722の方法により測定した。
(白紙保存性)
一般オフィス内の机上にインクジェット記録体の記録面を上にして、3ヶ月放置し、白紙色相の変化を目視で評価した。
さらに、表2から明らかなように、本発明のインクジェット記録体は、見栄えが良く、有色顔料を配合することによって印刷塗工紙と同様の白色度、色調を有し、印刷校正用紙や一般印刷用紙に代わるインクジェット用紙としても優れている。
Claims (7)
- 支持体上に顔料とバインダーを含有する第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、最表層は平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.008〜0.7μmのシリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と1〜30μmのマット化顔料とを100/1〜100/15の比率で含有し、且つ、少なくとも1層の塗工層中に、ブルー系、バイオレッド系、レッド系、イエロー系から選ばれる3種以上の有色顔料を含有することを特徴とするインクジェット記録体。
- 有色顔料は平均粒子径10μm以下の分散体であり、該分散体の分散液にプロピレングリコール系化合物を含有する請求項1記載のインクジェット記録体。
- 最表層に有色顔料を含有しない請求項1又は2に記載のインクジェット記録体。
- 第1塗工層にはシリカコロイド顔料とラテックスバインダーを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- 最表層中に含有される超微細凝集体顔料は乾式シリカであり、かつ該乾式シリカは、カチオン性化合物を混合して得られたシリカとカチオン性化合物の凝集した粒子を、0.01〜0.5μmの範囲に粉砕分散したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子である請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- 最表層に含有する1〜30μmのマット化顔料はカチオン性化合物と混合/分散した後、超微細凝集体顔料に添加される請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録体。
- インクジェット記録体表面の、JIS P8148により測定された白色度が80〜90%、JIS P8722により測定された知覚色度指数a*が−1〜2、知覚色度指数b*が−2.5〜1.0である請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録体。
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