JP4501798B2 - インクジェット記録体 - Google Patents

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Description

本発明は、塗料の塗工適性がよく、印字部のドット真円性、インク吸収性、記録体の表面平滑性に優れ、かつ塗膜強度が強く、記録体を折る際に、記録層が支持体から剥がれる現象を防止する折れ適性(以下、「折れ適性」という。)や記録体をカッターで断裁する際に、記録層が剥がれ落ち、紙粉となる現象を防止するカッター適性(以下、「カッター適性」という。)にも優れるインクジェット記録体を提供する。
水性インクを微細なノズルからインクジェット記録体に向かって噴出し、インクジェット記録体表面上に画像を形成させるインクジェット記録方式は、記録時の騒音が少ないこと、フルカラー画像の形成が容易であること、高速記録が可能であること、および、他の印刷装置より記録コストが安価であることなどの理由により、写真や各印刷用途に広く利用されている。
近年、プリンターの高精細・高速化により、銀塩方式の写真、製版方式の多色印刷に匹敵する画像を得られるようになった。しかし、記録画像は記録体によって品質が大きく異なり、写真用、印刷用、一般オフィス用など、目的に応じて記録体が大きく分かれている。最近になって、デジタル化した画像を出力する為に、特に印刷、写真に近い品質が得られるインクジェット記録体が強く求められている。
画像記録濃度と平滑性、インク吸収性を実現するために、多様多種の提案がされている。
例えば、ミクロンオーダーのマット化剤と水溶性樹脂を主成分とする記録体の提案があった(特許文献1参照)。このように得られた記録体は記録濃度、画像の均一性が低く、特に塗膜強度が弱く、紙を折ったり、カッターで切ったりするときに紙粉が多く発生し、折った部分の記録層が剥がれる問題がある。
光沢、印字濃度、インク吸収性、ドット真円性を得る為に、記録層を微細顔料(粒子径1μm以下)を使用する試みがあった(特許文献2、3、4、5参照)。粒子径1μm以下の2次微細顔料と高重合度ポリビニールアルコール(以下PVAともいう)の配合では、硼酸・硼砂などの架橋剤を使用しない場合は、塗膜強度が強く制御することは可能であるが、塗工量が多くなると、塗膜のひび割れとインク吸収性のバランスが取り難い問題がある。一方、硼酸・硼砂などの架橋剤を使用すると、塗膜のひび割れ制御は著しく改善されるが、バインダーとなるPVAは架橋によって硬くなり、折り割れの問題やカッターで切るときの紙粉の発生が問題である。「折れ適性」や「カッター適性」を改良する為に、バインダーを増やす方法はよく取られるが、バインダーが多いとインク吸収性が低下する。
上記の問題を解決する為に、発明者らは記録層を2層にし、上層は超微細顔料とPVA、下層は顔料とラテックスバインダーで構成し、下層に硼酸や硼砂などの架橋剤を含浸させ、上層塗工時に硼酸・硼砂と反応させ、ひび割れと塗膜の強度の両立を試みた(特許文献6参照)。ラテックスバインダーはPVAと異なり、硼酸や硼砂などの架橋剤と反応を起さない為、塗膜強度は大幅に改善されるが、不十分である。また、塗料の粘度が低く、塗工し難い問題がある。塗膜強度は良くなるが、紙を折ったり、カッターで切ったりするときの紙粉は満足するレベルではない。
特開昭58−110287号公報 特開平10−71764公報 特許第3503016号公報 特開2002−225423公報 特開2003−211824公報 特願2004−015339公報
本発明は、顔料とラテックスバインダーからなる塗工層の塗工適性を改良し、かつ記録層全体の塗膜強度が強く、「折れ適性」や「カッター適性」にも優れるインクジェット記録体を提供することを目的とするものである。
本発明の記録体は高速記録が可能なようにインク吸収性が良く、画像記録部の平滑性に優れ、画像濃度が高く、画像の均一性が極めて良好な染料、顔料インクとも優れるインクジェット記録体に関するものである。特に、写真、印刷校正、一般印刷用紙に代わるインクジェット用紙などに利用可能である。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、下記の構成を採用
することにより、達成できることを見出し、本発明に至った。
(1)支持体上に第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも第1塗工層は、顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜10質量部の範囲内で含有し、且つ、第1塗工層上に形成される第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録体。
(2)支持体(但し、布帛を除く)上に第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも第1塗工層は、顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜20質量部の範囲内で含有し、且つ、第1塗工層上に形成される第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録体。
本発明は、以下の態様を含む。
)セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロース類から選択される(1)又は(2)記載のインクジェット記録体。
)高分子多糖類はグルコース、マンノース、グルクロン酸から選ばれた少なくとも1種を含む天然高分子多糖類である(1)又は(2)記載のインクジェット記録体。
)第1塗工層中の顔料が、1μm以下の湿式シリカである(1)〜()のいずれかに記載のインクジェット記録体。
)該湿式シリカはコロイダルシリカである()のインクジェット記録体。
(7)第2塗工層中に含有される超微粒子は乾式シリカであり、かつ該乾式シリカは、カチオン性化合物を混合して得られたシリカとカチオン性化合物の凝集した粒子を、0.01〜0.5μmの範囲に粉砕分散したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子である(1)〜(6)のいずれかに記載のインクジェット記録体。
(8)第2塗工層中に、さらにマット化剤として平均粒子径1μm以上の無機顔料を、第2塗工層全顔料100質量部に対して、1〜15質量部の範囲内で含有する(1)〜(7)のいずれかに記載のインクジェット記録体。
(9)第2塗工層上に光沢層(第3塗工層)を有し、該光沢層は粒径0.1μm以下のコロイダルシリカ、粒径0.7μm以下の酸化アルミナ、アルミナ水和物から選ばれた少なくとも1種を含有する(1)〜(8)のいずれかに記載のインクジェット記録体。
(10)第2塗工層、或いは第3塗工層が湿潤状態である間に、加熱された鏡面ドラムを圧着、乾燥させて鏡面を写し取るキャスト法により製造される(1)〜(9)のいずれかに記載のインクジェット記録体。
(11)第1塗工層、第2塗工層の少なくとも1層はカレンダーで平滑処理されたものである(1)〜(10)のいずれかに記載のインクジェット記録体。
(12)少なくとも1層の塗工層中に着色剤を含有し、かつインクジェット記録体表面のJIS P8148により測定された白色度が80〜90%、JIS P8722により測定された知覚色度指数a*が−1〜2、知覚色度指数b*が−2.5〜1.0である(1)〜(11)のいずれかに記載のインクジェット記録体。
本発明に係るインクジェット記録体は、第1塗工層の塗工適性がよく、かつ記録層全体の塗膜強度が強く、「折れ適性」や「カッター適性」に優れる。また、記録体のインク吸収性が良く、かつ染料、顔料インク適性を有し、特に写真、印刷校正、一般印刷用紙に有用なインクジェット記録体である。
本発明は、(1)支持体上に第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくと第1塗工層は顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜10質量部の範囲内で含有し、且つ、第1塗工層上に形成される第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有する、又は(2)支持体(但し、布帛を除く)上に第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも第1塗工層は、顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜20質量部の範囲内で含有し、且つ、第1塗工層上に形成される第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
(支持体)
本発明の支持体としては、透気性支持体、非透気性支持体のいずれでもよく(但し、本発明(2)の場合、布帛を除く)、使用目的、用途により適宜選択する事が出来る。インク吸収性、特に顔料インクの顔料と溶剤をより速く分離し、顔料定着性と印字濃度を上げるには透気性基材が好ましく選択される。
(透気性支持体)
透気性支持体として、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、箔紙、クラフト紙、バライタ紙、含浸紙、蒸着紙、水溶性紙等の紙類が適宜使用される。
透気性支持体は、木材パルプと必要に応じ含有する填料を主成分として構成される。
木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができ、紙力、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる。
パルプの叩解度(フリーネス)は特に限定しないが、一般に250〜550ml(CS
F:JIS P8121)程度である。平滑性を高めるためには叩解度を進めるほうが
望ましいが、用紙に記録した場合にインク中の水分によって起こる用紙のボコツキや記録
画像のにじみは、叩解を進めないほうが良好な結果を得る場合が多い。従ってフリーネス
は300〜500ml程度が好ましい。
填料は、不透明性等を付与したり、インク吸収性を調整する目的で配合し、炭酸カルシ
ウム、焼成カオリン、シリカ、酸化チタン等が使用できる。特に炭酸カルシウムは、白色
度が高い支持体となり、インクジェット記録体の光沢感が高まるので好ましい。紙基材中の填料の含有率(灰分)は1〜20質量%程度が好ましく、多すぎると紙力が低下するおそれがある。少ないと紙基材の透気性が悪くなるので、好ましい填料の含有率は7〜20質量%である。この範囲にすると、平滑度、透気度、紙力のバランスがとれているので、結果として平滑感が優れたインクジェット記録体が得られ易くなる。
透気性支持体には、助剤としてサイズ剤、定着剤、紙力増強剤、カチオン化剤、歩留り向上剤、染料、蛍光増白剤等を添加することができる。さらに、抄紙機のサイズプレス工程において、デンプン、PVA類、カチオン樹脂等を塗布・含浸させ、表面強度、サイズ度等を調整できる。ステキヒトサイズ度(100g/mの紙として)は1〜200秒程度が好ましい。サイズ度が低いと、塗工時に皺が発生する等、操業上問題となる場合があり、高いとインク吸収性が低下したり、印字後のカールやコックリングが著しくなる場合がある。より好ましいサイズ度の範囲は4〜120秒である。支持体の坪量は、特に限定されないが、20〜400g/m程度である。特に印刷用途には50〜150g/mの範囲が好ましい。60〜120g/mの範囲が最も好ましい。
(非透気性支持体)
非透気性支持体の例としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,軟質ポリ塩化ビニル,硬質ポリ塩化ビニル,ポリエステル等のフィルム類(合成紙と呼ばれるものも含む)、金属ホイル類の他、上質紙,アート紙,コート紙,キャスト塗被紙,箔紙,クラフト紙,含浸紙,蒸着紙,水溶性紙等の紙や不織布にポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂をラミネートした樹脂被覆紙類、紙や不織布にフィルム類等を貼り合せた積層シート類などが例示できる。好ましい支持体としては、ポリプロピレンを延伸し、特殊加工を施した、ユポ(ユポ・コーポレーション社製)に代表される所謂合成紙や、紙基材をポリオレフィン樹脂(好ましくはポリエチレン樹脂)でラミネートした樹脂被覆紙が挙げられる。非透気性支持体はインク中の染料や顔料と溶剤の分離速度が遅いが、支持体にインク溶媒が浸透しないのでコックリングが気になる用途では有効である。
合成紙は、通常、炭酸カルシウムなどの無機顔料を含有するポリプロピレン樹脂を押出し、二軸延伸することにより内部等に空隙を形成して得られる。中でも複数層からなる積層シートであることが好ましく、特に、記録層を形成する面には、凹凸のないスキン層を有する合成紙の使用が好ましい。合成紙の表面には、塗工適性を改善するために、或いは帯電性を改善するために、アンカー層、プライマー層、帯電防止層などの各種の層を形成しても構わない。
樹脂被覆紙は、その中でも、酸化チタンを練り込んだポリエチレン樹脂を、紙表面に樹脂被覆した支持体は、仕上がった外観が写真印画紙と略同等であるため、特に好ましい。ポリエチレン樹脂層の厚みは、3〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。ポリエチレン樹脂層の厚みが3μm未満の場合は、樹脂被覆の際にポリエチレン樹脂の穴等の欠陥が多くなりやすく、厚みのコントロールに困難がある場合が多く、平滑性も得にくくなる。逆に50μmを超えると、コストが増加する割には、得られる効果が小さく、不経済である。
樹脂被覆紙に用いる紙基材は、木材パルプを主材料として製造される。木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を適宜使用することができ、これらのパルプは紙力や平滑性、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる。叩解度は、特に限定しないが、一般に250〜550ml(CSF:JIS P8121)程度が好ましい範囲である。またいわゆるECF、TCFパルプ等の塩素フリーパルプも好ましく使用できる。また、必要に応じて、填料を添加することができる。填料には、タルク、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、焼成カオリン、シリカ、ゼオライト等が好ましく使用される。填料の添加により、不透明性や平滑度を高めることができるが、過剰に添加すると、紙力が低下する場合があり、填料の添加量は、木材パルプに対し1〜20質量%程度が好ましい。
また、支持体上に、塗工層を形成する面に、支持体と塗工層との密着性を向上させる目的で、予め密着処理、又は接着処理を施してもよい。特に、支持体として樹脂被覆紙を用いる場合、その樹脂被覆層の表面にコロナ放電処理を施すこと、あるいはゼラチン、PVAなどによるアンダーコート層を設けることが好ましい。
(第1塗工層)
本発明の第1塗工層は顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜20質量部の範囲内で含有するものである。
第1塗工層に用いる顔料としては気相法シリカ、湿式法シリカ(含コロイダルシリカ)、メソポーラスシリカ、アルミナ、アルミナ水和物、アルミナシリケート、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、スメクタイト、ゼオライト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂系プラスチックピグメント等、一般の塗被紙分野で公知公用の各種顔料が単独或いは数種類の混合で用いられる。インク吸収性と塗膜強度のバランスから湿式法シリカ(含コロイダルシリカ)、カオリン、炭酸カルシウムから少なくとも1種が好ましく選択される。特に湿式法シリカ、中でもコロイダルシリカが最も好ましく選択される。
顔料の粒子径は特に限定するものではないが、表面の平滑性を得るためには平均粒子径1μm以下の範囲が好ましく、0.01〜0.7μmの範囲が最も好ましい。コロイダルシリカのようなコロイド顔料はそのまま使用できるが、市販の数μmの粉体顔料であれば、たとえば機械的手段で強い力、所謂breakingdown法(塊状原料を細分化する方法)により1μm以下にすることが可能である。機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、液流衝突式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、乳鉢、擂解機(鉢状容器中の被粉砕物を、杵状攪拌棒で磨砕混練する装置)、サンドグラインダー等の機械的手法が挙げられる。粒子径を小さくするには、分級と繰り返し粉砕が必要である。平均粒子径1μm以下の湿式シリカはたとえば上記の方法で得ることが可能である。
バインダーとしては経時塗膜強度、特に、第2塗工層にホウ素系化合物と称される架橋剤を含有する場合、塗膜が脆くなる影響を考慮すると高分子ラテックス(エマルション型、溶剤型、無溶剤型)、合成樹脂エマルションなどの水分散性接着剤使用される。さらに好ましくは、塗膜強度と塗料安定性からアクリル系エマルション型ラテックス、ウレタン系エマルション型ラテックス、SBRラテックスである
顔料とラテックスバインダーの系は塗料の粘度が低く、塗工しにくい問題や塗膜強度、「折れ適性」、「カッター適性」が必ずしも十分ではない問題がある。本発明では、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、ラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜20質量部(但し、本発明(1)の場合0.5〜10質量部)、好ましくは0.75〜10質量部、さらに1〜5質量部で含有することが好ましい。
塗料の安定性や塗膜強度のバランスから、セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロース類から、高分子多糖類はグルコース、マンノース、グルクロン酸から選ばれた少なくとも1種を含む天然高分子多糖類(例えば、三晶株式会社のケルザン)から好ましく選択される。カルボキシメチルセルロース類を用いる場合、エーテル化度が55〜98%の範囲が塗料安定性から好適であり、より好ましくは60〜80%である。
第1塗工層の顔料/バインダー比率(以下PB比と称す)は、1〜15の範囲であれば問題がなく、インク吸収性と塗膜強度のバランスから2〜10の範囲が好ましく、3〜7の範囲がさらに好ましい。PB比が1より小さいとインク吸収速度の制御ができず、ビーディングが生じるおそれがあり、15を超えると塗膜の強度が著しく低下し、実用性がなくなる。
塗工量は、特に限定するものではないが、1〜40g/m程度、好ましくは3〜15g/mに調節する。1g/m未満の場合、インク吸収性が不足し、40g/mを超えると効果が飽和する。
その他、カチオン性化合物、分散剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
(第2塗工層)
第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有する層であるが、高印字濃度、高平滑性を得るためには、平均粒子径0.7μm以下の乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と水溶性樹脂としてポリビニルアルコールを含有することが好ましい。
平均粒子径0.7μm以下の乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料は、平均1次粒子径0.003〜0.04μmの1次粒子が凝集してなることが好ましい。インク中の染料や顔料が、第2塗工層に固定しやすく、かつインク吸収速度、画像濃度、光沢を得るためには、平均1次粒子径0.004〜0.025μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.01〜0.5μmの顔料がより好ましい。さらに好ましくは平均1次粒子径0.006〜0.012μmの1次粒子が凝集してなる平均粒子径0.02〜0.2μmの顔料である。平均粒子径を0.7μm以下にするには、たとえば機械的手段で強い力、所謂breakingdown法(塊状原料を細分化する方法)により得ることが可能である。機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、液流衝突式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、乳鉢、擂解機(鉢状容器中の被粉砕物を、杵状攪拌棒で磨砕混練する装置)、サンドグラインダー等の機械的手法が挙げられる。粒子径を小さくするには、分級と繰り返し粉砕が効果的である。
一般的にインク中の染料や顔料はアニオン性であり、染料や顔料をより定着させるには、必要に応じて、上記平均粒子径0.7μm以下の乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料にカチオン化性化合物を添加する。特にシリカ系はアニオン性である為、カチオン性化合物の添加が望まれる。添加方法は特に限定されるものではないが、例えば、平均粒子径0.7μm以下の乾式シリカにカチオン性化合物を添加し、凝集や増粘が全く起こらない場合は、均一になるように軽く分散すれば問題ないが、添加後に凝集や増粘が起こる場合は、上記breaking down法が用いて粉砕・分散することが有効である。勿論、カチオン性化合物の溶液に乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物の凝集体顔料を添加して、平均粒子径0.7μm以下になるように粉砕・分散する方法もある。
インク吸収性と画像濃度の両立から、本発明の超微細凝集体顔料は乾式シリカが好ましい。特に乾式シリカにカチオン性化合物を混合して得られたシリカとカチオン性化合物の凝集した粒子を用いることが望ましい。平均粒子径が0.01〜0.5μmの範囲である乾式シリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子が最も好ましく使用される。
(カチオン性化合物)
本発明に用いるカチオン性化合物としては、以下のようなものが挙げられる。
1)ポリエチレンポリアミンおよびポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類、およびそれらの誘導体類
2)第2級アミノ基、第3級アミノ基、および/または第4級アンモニウム基を有するアクリル系樹脂
3)ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン、5員環アミジン類
4)例えばジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物などのジシアン系カチオン樹脂
5)例えばジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物などのポリアミン系カチオン樹脂
6)エポクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物
7)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO共重合物
8)ジアリルアミン−SO共重合物
9)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物
10)アリルアミン塩の重合物
11)ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級アンモニウム塩重合物
12)アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物
13)ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、およびポリ乳酸アルミニウムなどのポリアルミニウム塩
このなかで、1)5員環アミジン類、2)ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、ポリ乳酸アルミニウム等のアルミニウム塩を用いることが好ましい。
中でも、分散性からカチオン性ポリマーが好ましく、特に、第1級、第2級、第3級アミノ基を有するカチオン樹脂は分散性・印字保存性が良好であることから好ましい。5員環を形成しているアミジン類が最も良好である。
カチオン性ポリマーの分子量は特に限定しないが、分散性と分散安定性から1万〜10万が好ましい。更に好ましくは2万〜7万である。分子量が小さすぎると分散性が悪く、分子量が大きすぎると分散安定性が劣ることがある。
なお、カチオン性化合物の配合量は、顔料(固形分)100部に対して、1〜30部であることが好ましく、2〜15部であることがより好ましい。
顔料インクの印字部擦過性向上、かつ白紙部と顔料インクで印字したときの印字部の光沢差が小さく抑えるには、平均粒子径0.7μm以下の乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と1〜30μmのマット化剤を100/1〜100/15の比率で含有することにより達成することが可能である。特に、写真、印刷校正、一般印刷用紙に代わるインクジェット記録体などに利用可能である。
1〜30μmのマット化剤は、気相法シリカ、湿式法シリカ、メソポーラスシリカ、アルミナ、アルミナ水和物、アルミナシリケート、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、スメクタイト、ゼオライト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂系プラスチックピグメント等、一般の塗被紙分野で公知公用の各種顔料が用いられる。インク吸収性や顔料擦過性、白紙光沢と顔料インクで印字したときの印字部光沢の差を小さくするには湿式シリカ、アルミナが好ましく選択される。
マット化剤の平均粒子径は1〜30μmであれば問題ないが、顔料インク印字部の平滑感を保ちながら、白紙光沢と顔料インクで印字したときの印字部光沢の差が小さくするには1.5〜15μmの範囲が好ましく、最も好ましい範囲は2〜5μmである。
平均粒子径0.7μm以下の乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微細凝集体顔料と1〜30μmのマット化剤の配合比は100/1〜100/15である。好ましくは100/1.5〜100/10の範囲である。最も好ましい範囲は100/2.5〜100/6である。100/1未満の場合、顔料擦過性が不十分で、特に白紙光沢と顔料インクで印字したときの印字部光沢の差が目立つ問題がある。100/15を超えると顔料擦過性が飽和し、画質低下の問題がある。
マット化剤は予めカチオン性化合物に分散した後、超微細凝集体顔料に添加されると、凝集や増粘を起さずに均一な分散体が得られる。このような分散体を含有する塗料で塗工して得られた表面層はマット化剤が均一に分布され、画像の均一性、特に顔料インクの印字画像部の均一性が優れる。
第2塗工層に含有するバインダーとしては、従来公知の、PVA、ポリビニルピロリドン、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロース類、メチルセルロース等のセルロース誘導体や高分子ラテックス(エマルション型、溶剤型、無溶剤型)、合成樹脂エマルションなどの水分散性接着剤、感温性ポリマー等が挙げられるが、本発明では、顔料との接着性の点で、PVAを主成分とする。
また、インク吸収性及び、ひび割れ制御の点から重合度2000以上のPVAが良好で、重合度3500以上、ケン化度95%以上のPVAがさらに好ましい。重合度4000以上、ケン化度97%以上のPVAが最も好ましい。インク吸収性などを改善する意味で公知のバインダーを2種以上併用しても良い。
高画質や顔料インク適性を得るには、本発明の第2塗工層の塗膜にひび割れがないことが好ましい。つまり、顔料とバインダーなどを連続膜に制御することが好ましい。ひび割れを制御する一つの方法としては、第2塗工層が塗布と同時に、また形成した塗工層の乾燥途中であって、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に、塗料を増粘または架橋させて成膜させることが挙げられる。
本発明は塗布と同時に、または形成した塗工層の乾燥途中であって、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に、塗料を増粘または架橋させる方法は特に限定しない。電子線照射によりハイドロゲルを形成する親水性樹脂を含有し、塗工直後に、また形成した塗工層の乾燥途中であって、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に、電子線照射して塗工層を増粘(ハイドロゲルを形成)させる方法、第2塗工層は、PVAを含有し、塗工直後に、また形成した塗工層の乾燥途中であって、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に、PVAとの架橋性を有する化合物で塗料を増粘、架橋させる方法が好ましく選択される。
本発明は、成膜性を向上(ひび割れ制御)する目的で、第2塗工層に、PVAとの架橋性を有する化合物を添加して、塗膜をゲル化させる。PVAとの架橋性を有する化合物の含有量は、PVA100質量部に対して0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.05〜1質量部である。0.001質量部未満の場合、架橋の効果が得られにくく、10質量部を超えると、塗膜が硬くなりすぎて、塗工層が折り割れし易いという問題が生じるおそれがある。
PVAと架橋性を有する化合物を適宜添加して使用することが好ましい。架橋性を有する化合物の添加方法は特に限定しないが、例えば、最表層塗料に直接添加する方法、最表層に接している塗工層に含有させるか、塗工した後最層を塗工する方法、最表層塗工後、該塗工層が減率乾燥速度を示す前に架橋性を有する化合物溶液を塗工、含浸する方法などが挙げられる。
PVAとの架橋性を有する化合物は、例えば、グリオキザールなどのアルデヒド系架橋剤、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、ビスビニルスルホニルメチルエーテルなどのビニル系架橋剤、アルミ明ばん、硼酸及び硼砂などのホウ素含有化合物が挙げられる。本発明では、特に、硬膜効果が優れるホウ素含有化合物が好ましく、その中でも特にホウ酸、ホウ砂がより好ましい。
第2塗工層のPB比は3〜10の範囲であれば問題がなく、インク吸収性と塗膜強度のバランスから4〜8の範囲が好ましく、4〜7の範囲がさらに好ましい。PB比が3より小さいとインク吸収速度の制御ができず、ビーディングが生じるおそれがあり、10を超えると塗膜の強度が著しく低下し、実用性がなくなる。
第2塗工層の塗工量は、特に限定するものではないが、2〜40g/m程度、好まし
くは、3〜15g/mに調節する。2g/m未満の場合インク中の色材である染料や顔料の定着力が不足し、40g/mを超えると効果が飽和する。
第2塗工層に、一般の塗被紙製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
光沢アップを図るには、第2塗工層が湿潤状態にある間に(一旦乾燥して、水溶液で再湿潤しても可能)、加熱された鏡面ドラムに圧着、乾燥して得る方法、所謂キャスト法が挙げられる。鏡面ドラムから塗工層を剥離しやすくする為に、一般市販の離型剤、例えば、ステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス、オレイン酸アンモニウムなどが適宜添加される。離型剤の添加量は特に限定するものではないが、一般的に、顔料100質量部に対して0.5〜10質量部添加する。
(その他の塗工層)
本発明は第1、第2塗工層以外に、支持体と第1塗工層の密着性改良のために、支持体と第1塗工層の間に他の塗工層を設けてもよい。また、高光沢を得るために、第2塗工層の上に第3塗工層を設ける方法が有効である。第3塗工層は平均粒子径0.01〜0.1μmの単分散コロイド顔料(例えばコロイダルシリカ)、平均2次粒子径1μm以下のアルミナ、アルミナ水和物などの超微細凝集体顔料から選ばれる少なくとも1種の顔料が主成分として用いられる。勿論、第3塗工層はキャスト法により設ければ更なる光沢アップが可能である。その場合、前述同様、鏡面ドラムから塗工層を剥離しやすくする為に、一般市販の離型剤を適宜添加される。
(その他)
本発明の記録体は、特に印刷校正用途や印刷用紙に代わるインクジェット記録体として好ましく使用される。このような用途には、インクジェット記録体表面の白紙色相をJIS P8148により測定された白色度が80〜90%、知覚色度指数a*が−1〜2、知覚色度指数b*が−3〜1.5に調整されることが望ましい。白色度が83〜88%、知覚色度指数a*が0〜1.5、知覚色度指数b*が−2.5〜−1の範囲が最も好ましい範囲である。上記白紙色相を満足させるには、少なくとも1層の塗工層に着色剤を含有させる。着色剤としては保存性の観点から着色顔料を用いることが好ましい。
着色剤としては、例えば、水溶性アゾ顔料、水不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニン顔料、チタンブラック、チタニウムイエロー、群青、コバルト青、カーボンブラック、鉄黒、酸化亜鉛、酸化コバルト、水酸化アルミニウなどがあげられるが、これに限定されるものではない。また、白色度を向上させて色調を調整させる目的で、白色の顔料も使用できる。例えば、クレー、焼成クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、焼成カオリン、硫酸バリウム、珪酸マグネシウムなどの無機顔料、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの有機顔料など、公知公用のものが上げられる。
色相調整は2種類のみで調整することが多いが、ブルー系、バイオレッド系、レッド系、イエロー系から少なくとも3種類を選べば、印刷用紙に近い色相が得られやすい。
有色顔料は分散体として塗料に添加することが好ましい。色の発色性と保存性から分散体中の有色顔料の粒子径は10μm以下が好ましく、2μm以下がさらに好ましい。最も好ましい範囲は0.04〜0.5μmである。有色顔料を分散する際に、分散性と環境及び安全性のバランスからプロピレングリコールが最も有効である。
カールや搬送性などを改良する目的で裏面層を設けることが可能である。裏面層は特に限定するものではないが、PVAやでんぷんなどの水溶性樹脂を0.2〜5g/mを設けることが好ましい。
(塗工装置及び塗工方法)
第1、第2塗工層およびその他の塗工層を得るための塗工装置としては、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、カーテンコーター及びダイコーター等の各種公知の塗工装置が挙げられる。勿論、2層以上塗工する場合は、下層が未乾燥のうちに上層を下層の上に塗工する方法であるWet on Wetで塗工することが可能である。
塗工層の少なくとも1層をカレンダーで平滑処理することにより、インクジェット記録体表面のボコツキを改良し、見た目の光沢感、平滑感を向上することが可能である。カレンダー圧としては、30〜250kg/cmである事が好ましい。カレンダー圧が30kg/cmより低いと平滑処理効果が得られず、250kg/cmより高いと塗工層が潰れすぎてインク吸収性を阻害する。より好ましくは、50〜180kg/cmである。
(平均粒子径)
本発明でいう凝集体顔料の粒子径とは数平均粒子径であり、5%分散液をホモミキサーにて2000rpm、30分撹拌分散した直後に分散液を塗工してサンプルとし、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察し、1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、5cm四方中の二次粒子のマーチン径を測定して平均したものである(「微粒子ハンドブック」、朝倉書店、p52、1991年参照)。
(インク)
本発明のインクジェット記録方法で使用されるインクとしては、画像を形成するための色素(染料、顔料)と該色素を溶解または分散するための液媒体を必須成分とし、必要に応じて各種分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、防かび剤等を添加して調整される。
インクに使用される着色剤としては、染料系、顔料系がある。例えば、染料系では直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分散染料、油性染料等の各種水溶性染料があり、顔料系では100nm前後に微粒子化され、樹脂、界面活性剤等で表面処理されたカーボンブラック、有機顔料等が挙げられるが、従来公知のものを特に制限なく使用することができる。前記染料や顔料の含有量は、インクの溶媒成分の種類、インクに要求される特性などに依存して決定されるが、本発明に使用されるインクの場合も、従来のインク中における配合、即ち、0.1〜20質量%程度の使用で特に問題はない。
本発明で用いられるインクの溶媒としては、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、ポロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(エチル)エーテル、トリメチロールプロパン、1,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類などが挙げられる。中でも、顔料インク中に水溶性有機溶剤として、1,2−ヘキサンジオールおよびグリセリンを含有し、かつ、両者の合計が水溶性溶剤の80%以上である顔料インクと本発明の記録体との組合せが、耐擦過性の点で好適である。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の部及び%は特に断らない限り、水を除いた固形分であり、それぞれ質量部及び質量%を示す。
[シリカ微粒子A(シリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子)
気相法シリカ(日本アエロジル社製、商品名:エアロジルA300、平均1次粒子径:約0.008μm)を水に分散し、サンドグラインダーにより分散した後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.08μmになるまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製した。前記10%水分散液に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し、サンドグラインダーにより分散した後、圧力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が0.15μmになるまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、10%の水分散液を調製した。
実施例1
[塗工液A]
シリカ微粒子A100部に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)18部を混合し、8%の分散液を調整した。
[塗工液B]
粒子径0.3μmの湿式ゲル法シリカ(グレース社製、商品名:733A)100部に、アクリルエマルションラテックス40部、カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬社製、商品名:WS−C、エーテル化度:0.6〜0.7、予め3%水溶液に調整)1.5部を混合し、20%の分散液(粘度:約100cps)を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
原紙(王子製紙社製、マシュマロ104.7g/m)に、塗工液Bを塗工量が15g/mになるように塗工、乾燥後、カレンダーで100kg/cm圧力印加して平滑処理を施して第1塗工層を得た。上記第1塗工層上に、4%の硼砂水溶液の塗工量が0.15g/mであり、塗工液Aの塗工量が10g/mになるようにWet on Wetの条件で塗工、乾燥し、第2塗工層を得た。さらに、裏面にポリビニールアルコール(クラレ社製、PVA−117、ケン化度:98.5%)を1g/m塗工してインクジェット記録体を作製した。
実施例2
カルボキシメチルセルロースナトリウムをグルコース、マンノース、グルクロン酸から選ばれた少なくとも1種を含む天然高分子多糖類(三晶社製、商品名:ケルザン HP、予め0.8%水溶液に調整)に変更した以外は実施例1と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
実施例3
実施例1において、第1塗工層中の粒子径0.3μmの湿式ゲル法シリカ100部を粒子径0.3μmの湿式ゲル法シリカ50部、カオリン(エンゲルハード社製、商品名:ウルトラホワイト90、平均粒子径0.5μm、吸油量46ml/100g、比表面積14m/g)50部の混合品に、アクリルエマルションラテックス40部を25部に、塗料濃度20%を27%に(粘度:250cps)変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
実施例4
[塗工液C]
粒子径0.065μmのコロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:ST−YL(30%品))100部に、アクリルエマルションラテックス30部、カルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬社製、商品名:WS−C、エーテル化度:0.6〜0.7、予め3%水溶液に調整)1.0部を混合し、20%の分散液(粘度:約100cps)を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
塗工液Bを塗工液Cに変更した以外は、実施例1と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
実施例5
[塗工液D]
マット化剤(平均粒子1.5μmの湿式沈降法シリカ、トクヤマ社製、商品名:ファインシール F−80)100部に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し分散し、10%の分散液(1)を調整した。シリカ微粒子A100部に分散液(1)を4部添加分散し、バインダーとしてPVA(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)18部を混合し、8%の分散液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
塗工液Aを塗工液Dに変更した以外は、実施例4と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
実施例6
[塗工液E]
マット化剤(平均粒子1.5μmの湿式沈降法シリカ、トクヤマ社製、商品名:ファインシール F−80)100部に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し分散し、10%の分散液(1)を調整した。粒子径約0.2μmのアルミナ(CABOT社製、商品名:PG−003)に分散液(1)を4部添加分散し、バインダーとしてPVA(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)7.5部を混合し、8%の分散液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
塗工液Aを塗工液Eに変更した以外は、実施例4と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
実施例7
[塗工液F]
マット化剤(平均粒子1.5μmの湿式沈降法シリカ、トクヤマ社製、商品名:ファインシール F−80)100部に5員環アミジン構造を有するカチオン性化合物(ハイモ社製、商品名:SC−700、分子量:30万)10部を添加し分散し、10%の分散液(1)を調整した。粒子径約0.5μmのアルミナ水和物(触媒化成社製、商品名:AS−3)に分散液(1)を4部添加分散し、バインダーとしてPVA(クラレ社製、商品名:PVA−135、重合度:3500、ケン化度:98.5%)10部を混合し、8%の分散液を調整した。
[インクジェット記録体の作製]
塗工液Aを塗工液Fに変更した以外は、実施例4と同様の方法でインクジェット記録体を作製した。
実施例8
[塗工液G]
カチオン変性コロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:ST−AKL、粒子径:0.045μm)100部、PVA(クラレ社製、商品名:PVA−117)5部、離型剤(ステアリン酸アミド)5部の10%水分散液を調製した。
実施例4で作製したインクジェット記録体の第2塗工層上に第3塗工層用塗工液Gを塗工後、湿潤状態にある間に、第3塗工層の塗工量が1.0g/mになるように表面温度が95℃の鏡面ドラムに圧着して、乾燥剥離して高光沢のインクジェット記録体を製造した。
実施例9
実施例5において、第1塗工層の顔料100部に対して、ブルー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTブルーDS18)0.02部、バイオレット系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTバイオレットBE)0.04部、イエロー系有色顔料(東洋インキ社製、商品名:EMTイエロー5G)0.02部を配合した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。
比較例1
第1塗工層中のカルボキシメチルセルロースナトリウムを抜いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。第1塗工層塗料(20%)の粘度は約10cpsであった。
比較例2
第1塗工層中のラテックスバインダーをPVA(クラレ社製、PVA−117、ケン化度:98.5%)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。第1塗工層塗料(20%)の粘度は約100cpsであった。
比較例3
第1塗工層中のラテックスバインダー40部を105部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。第1塗工層塗料(20%)の粘度は約10cpsであった。
比較例4
第1塗工層中のラテックスバインダー40部を4部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。第1塗工層塗料(20%)の粘度は約10cpsであった。
比較例5
第1塗工層中のカルボキシメチルセルロースナトリウム1.5部(ラテックスバインダー100部に対して3.75部)を0.15部(ラテックスバインダー100部に対して0.375部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。第1塗工層塗料(20%)の粘度は約20cpsであった。
比較例6
第1塗工層中のカルボキシメチルセルロースナトリウム1.5部(ラテックスバインダー100部に対して3.75部)を9部(ラテックスバインダー100部に対して22.5部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録体を作製した。第1塗工層塗料(20%)の粘度は5000cps以上であった。
[評価方法1]
実施例1〜9および比較例1〜6について、第1塗工層塗料の塗工適性、得られたインクジェット記録体のインク吸収性、印字部のドット真円性、白紙光沢と顔料インクの印字部光沢差、記録体の表面平滑性、塗膜強度、「折れ適性」、「カッター適性」を下記方法により評価した。
[使用プリンター]
染料インクジェットプリンター:エプソン社製、モデル:PM−G800、写真用紙きれいモードで印字。
顔料インクジェットプリンター:エプソン社製、モデル:PX−6000、PX−MC写真用紙(厚手微光沢)モードで印字。
(塗工適性)
塗料をホモミキサーにて500rpm、30分撹拌後、バー塗工を行った。
○:塗料に泡がなく、均一に塗工可能。
×1:塗料に泡が多い。
×2:塗工斑が多く、均一に塗工出来ない。
(インク吸収性)
供試された記録体に上記2種のプリンターでグリーン色及びブルー色のベタ印画を施し、そのインク吸収性を目視観察し、下記の方法で評価した。
○:インク吸収速度が速く、インクの溢れとビーディングなし。
△:多少のビーディングは認められるが、実用上問題ないレベル。
×:インクの溢れとビーディングあり。
(白紙光沢と顔料インクの印字部光沢差)
顔料インクの印字部(各色のべた印字)と白紙部の光沢を目視で観察し、下記の方法で評価した。
○:光沢差が殆どないレベル。
△:光沢差はあるが、少ないレベル。
×:光沢差が大きい。
(表面平滑性)
供試された記録体を目視及び質感で判定し、下記の2段階に評価した。
○:グロス系コート紙並か以上の平滑感
×:ダルマットコート紙並か以下の平滑感
(ドットの真円性)
光学顕微鏡で観察し、塗膜のひび割れとドットの真円性を評価した。
○:塗膜にひび割れがなく、真円。
×:塗膜にひび割れがあり、真円ではない。
(塗膜強度)
セロハンテープを表面に貼り、剥がしたときに塗膜がとれるレベルを評価した。
○:塗膜が殆ど取れない。
△:塗膜の一部が取れる。
×:塗膜の殆どの部分が取れる。
(「折れ適性」)
塗工層を内側にして折り、折った部分の塗膜状況を評価した。
○:塗膜が殆ど取れない。
△:塗膜の一部が取れる。
×:塗膜の殆どの部分が取れる。
(「カッター適性」)
記録体をカッターで切るときの紙粉状況をを評価した。
○:紙粉が殆ど出ない。
△:紙粉はあるが、少ない。
×:紙粉が多い。
[評価方法2]
実施例9について、白紙と印刷用塗工紙A2グロスコート紙(王子製紙社製、OKトップコート+ 127.9g/m)を使用して評価した。結果は表2に纏めた。
(白紙色相)
目視でA2グロスコート紙の白紙色相と比較した結果を表2に記す。
(白色度、知覚色度指数)
供試インクジェット記録体表面の白色度をJIS P8148の方法、知覚色度指数a*、知覚色度指数b*をJIS P8722の方法により測定した。
Figure 0004501798
Figure 0004501798
表1から明らかなように、本発明に係るインクジェット記録体用塗料は、塗工適性がよく、得られた記録体はドットの真円性、インク吸収性、画像記録部の平滑性に優れ、かつ塗膜強度が強く、「折れ適性」や「カッター適性」にも優れるものである。
さらに、表2から明らかなように、本発明の記録体は、見栄えが良く、着色剤を配合することによって印刷塗工紙と同様の白色度、色調を有し、印刷校正用紙や一般印刷用紙に代わるインクジェット記録体としても優れている。
本発明のインクジェット記録体は染料・顔料適性を有し、インク吸収性がよく、記録体の表面平滑性に優れ、かつ塗膜強度が強く、「折れ適性」や「カッター適性」にも優れるものである。特に写真や印刷校正に有用なインクジェット記録体が得られる。

Claims (12)

  1. 支持体上に第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも第1塗工層は、顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜10質量部の範囲内で含有し、且つ、第1塗工層上に形成される第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録体。
  2. 支持体(但し、布帛を除く)上に第1塗工層、第2塗工層の少なくとも2層以上の塗工層を有するインクジェット記録体において、少なくとも第1塗工層は、顔料とラテックスバインダーを主成分とし、その質量比は100/100〜100/5であり、かつラテックスバインダー100質量部に対し、セルロース誘導体、高分子多糖類から選ばれた少なくとも1種を0.5〜20質量部の範囲内で含有し、且つ、第1塗工層上に形成される第2塗工層は、乾式シリカ、アルミナ、アルミナ水和物から選ばれる超微粒子と、ポリビニルアルコールと、ポリビニルアルコールとの架橋性を有する化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録体。
  3. セルロース誘導体はカルボキシメチルセルロース類から選択される請求項1又は2記載のインクジェット記録体。
  4. 高分子多糖類はグルコース、マンノース、グルクロン酸から選ばれた少なくとも1種を含む天然高分子多糖類である請求項1又は2記載のインクジェット記録体。
  5. 第1塗工層中の顔料が、1μm以下の湿式シリカである請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  6. 該湿式シリカはコロイダルシリカである請求項5記載のインクジェット記録体。
  7. 第2塗工層中に含有される超微粒子は乾式シリカであり、かつ該乾式シリカは、カチオン性化合物を混合して得られたシリカとカチオン性化合物の凝集した粒子を、0.01〜0.5μmの範囲に粉砕分散したシリカ−カチオン性化合物凝集体微粒子である請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  8. 第2塗工層中に、さらにマット化剤として平均粒子径1μm以上の無機顔料を、第2塗工層全顔料100質量部に対して、1〜15質量部の範囲内で含有する請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  9. 第2塗工層上に光沢層(第3塗工層)を有し、該光沢層は粒径0.1μm以下のコロイダルシリカ、粒径0.7μm以下の酸化アルミナ、アルミナ水和物から選ばれた少なくとも1種を含有する請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  10. 第2塗工層、或いは第3塗工層が湿潤状態である間に、加熱された鏡面ドラムを圧着、乾燥させて鏡面を写し取るキャスト法により製造される請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  11. 第1塗工層、第2塗工層の少なくとも1層はカレンダーで平滑処理されたものである請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  12. 少なくとも1層の塗工層中に着色剤を含有し、かつインクジェット記録体表面のJIS P8148により測定された白色度が80〜90%、JIS P8722により測定された知覚色度指数a*が−1〜2、知覚色度指数b*が−2.5〜1.0である請求項1〜11のいずれかに記載のインクジェット記録体。
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