JP4635335B2 - 偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光フィルム貼り合わせ用のポリエステルフィルムに関するものであり、さらに詳しくは本発明は、偏光板、位相差偏光板または位相差板の目視検査による異物や欠陥の発見を容易に可能とする離型フィルム等として用いるのに好適な偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来のCRT(Cathode Ray Tube)に比べ薄型軽量、低消費電力、高画質の利点を有する液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)の重要が急速に伸びつつある。特に、大画面のTFT(Thin Film Transistor)方式やSTN(Super Twisted Nematic)方式では、不良品発生率が高く、コスト面での改善が急務となっている。偏光板、位相差偏光板または位相差板は、LCDの透過光に明暗をつけることや、色相を変化させるために必要不可欠の部品であるが、これらについても品質の安定維持が重要課題とされている。
【0003】
偏光板は通常、図1に示す如く偏光フィルム1、表面保護フィルム2、粘着剤層3および離型フィルム4より構成される。偏光フィルム1は、沃素や二色性染料などの偏光素子をポリビニルアルコール系フィルムの如き親水性フィルムなどに吸着配向せしめた偏光軸と吸着軸とを有する偏光子を、上下よりセルロース系フィルムで被覆するか、あるいはアクリル系樹脂をコーティングすることによる構造を有する。表面保護フィルム2は、ポリエステルフィルムのような透湿性が少なく、伸び等の変形が少ない透明なプラスチックフィルムが使用されている。表面保護フィルム2と偏光フィルム1は接着剤(図示省略)で被着されており、該接着剤は表面保護フィルム2とは強固に接着するが、偏光フィルム1とは経日でも容易に剥離し得るものが使用されている。粘着剤層3は偏光フィルム1を液晶セル(図示省略)に粘着するための感圧型粘着剤等よりなり、離型フィルム4はポリエステルフィルム等で構成されている。
【0004】
このような偏光板の製造に際しては、予め原料である偏光フィルム1の光の透過率や偏光度あるいはヘイズ等の光学特性を検査し使用してはいるものの、偏光板への製造工程での偏光フィルムへの機械的応力、異物混入あるいは付着等により欠陥が生じる可能性がある。このため最終製品での異物混入や欠陥検査では、図2に示すが如くクロスニコル法(2枚の偏光板5,7を互いに偏光面を直交させ、その間に離型フィルム6の長手方向、幅方向をそれぞれ直交する偏光板の偏光面に合わせて挟まれた状態での透過光を観察する方法)による人間の目視検査を行なっている。実際の偏光板の目視検査においては、正常な検光子7の上に、その偏光面に対して偏光面が直交するように、検査対象の偏光板を、図2のクロスニコル法における偏光子5と離型フィルム6との代わりに重ねて置くと、原理的に、偏光板中の異物混入や欠陥という欠点箇所が輝点として現れるので、目視により欠点が検査できるというものである。
【0005】
しかしながら、従来の偏光板は、離型フィルムとして二軸配向ポリエステルフィルムを用いているためにその光学的異方性が原因で光漏れが生じやすく、正確な目視検査が困難となり、輝点である異物混入や欠陥を見落とす問題が生じている。
【0006】
この問題を解決する方法としては、以下のような方法が提案されている。例えば、特開2000−52417、特開2000−131523または特開平9−258022等では、偏光板検査時において離型フィルムの配向主軸と偏光板の偏光面のなす角度を出来るだけ小さくする方法が開示されている。また、特開平6−3664では、光学異方性の少ない低レターデーションである離型フィルムを用いる方法が開示されている。特開2000−94565では、逆に、高レターデーションを有する離型フィルムを用いる方法が開示されている。その他、マイクロ波を用いた分子配向計の透過光強度パラメータであるMOR値で定義された離型フィルムなどが開示されている。
【0007】
現在、偏光板用の離型フィルムとしては、その透明性、強度、耐熱性および平面性などに優れている点からポリエステルフィルムが一般に用いられている。以下、この偏光板用の離型フィルムとして用いられるためのポリエステルフィルムを、偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムという。
【0008】
また、偏光フィルム貼り合わせ用としても用いられてきている従来の二軸配向ポリエステルフィルムは、クロスニコル法による偏光板目視検査において、その配向主軸が二枚の偏光板で作られる直交座標からずれると、図2の如く偏光板を観察するときに、複屈折が原因で光透過および光干渉色が生じる。特に、製膜フィルム全幅において、中央部から端部へ移行するほどボーイングが原因でフィルムの配向角のずれ(フィルム長手方向と幅方向でなす直交座標軸と配向主軸となす角度のうち小さい方の角度)が大きくなり、光透過および光干渉色が強くなる。ここでいうボーイングとは、従来からポリエステルフィルム製膜工程において広く用いられているテンター法(フィルムの両端部をレール上を走行するクリップで把持して熱風オーブン等に導き、幅方向延伸および熱処理を行う方法)では、熱処理時にフィルム長手方向に生じる応力差の結果、テンター前にフィルム幅方向にマジックインキで引いた直線が熱処理後には、フィルム長手方向に弓なり状に引き戻された形をして出てくる現象をいう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、製膜フィルムを全幅方向にわたって所定のサイズにスリットして偏光フィルム貼り合わせ用の離型フィルムとすると、その中央部では配向角のずれはなく問題は生じないが、その端部へ近づくほど配向角のずれが大きくなるので配向角のずれに起因する問題が生じてしまうので、事実上、フィルム全幅から、光透過等のトラブルのない良品質の離型フィルムを作成することは困難であった。
【0010】
光干渉色は、クロスニコルに挟まれた複屈折体のレターデーションに依存していることが理解されている。レターデーションとは、直線偏光した光が延伸されたポリエステルフィルムなどの複屈折体に入射したとき、振動方向が互いに直交し、しかも速度を異にする偏光波の位相差のことである。このレターデーションと光干渉色の関係は従来からMichel−Levy干渉色図表があることからも知られている。偏光板検査時には、このレターデーションの視角依存性が加わるため、検査人の目に届く透過光は明るく虹色に色付いてしまい、偏光板の異物混入や欠陥を見逃してしまう事態が生じている。すなわち、このレターデーションを改善すれば易検査性の偏光板用離型フィルムが実現する可能性がある。
【0011】
そこで、本発明は、偏光板検査時において、異物混入や欠陥を見落とす原因である光干渉色を改善し、昜検査性に優れた偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、異物混入や欠陥を見落とす原因と考えられていた多少の光透過があっても、その干渉色を特定することによって上記の目的を達成することを見出すことによってなされたものである。
【0013】
すなわち、本発明は、偏光フィルムと貼り合わせて用いられる偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムであって、該ポリエステルフィルムを、吸収軸が互いに直交するように配置された2枚の偏光フィルムの間に配置して、白色光の照射により得られる透過光のスペクトルが、色度図においてxが0.35以下かつ、yが0.3以下を満たす領域にある青もしくは紫色系統に色づいており、下記(1)式で示されるレターデーション(Re)が420nm以上660nm以下であることを特徴とするものである。
Re=Δn・d ………式(1)
(ただし、式(1)で、Δnは、波長λ=590nmにおけるフィルム面内方向の複屈折であり、dはフィルムの厚み(nm)である。)
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムは、上記した要件(請求項1の要件)を満足するので、このフィルムを偏光フィルム貼り合わせ用として用いると、偏光板検査時に白色光を照射することによって得られる透過光が、スペクトルの色度図におけるxが0.35以下かつyが0.3以下を満たす領域にある青もしくは紫色系統に色づいたものとなる。ここで、白色光とは、スペクトル分布が可視光領域のほぼ全体に広がっていて、肉眼で白色に見える光のことである。透過光とは、照射光が被検査側の偏光板及び被検査体のフィルムを透過して出てきた光であり、検査者の視角や検査機器によって認知、測定されるものである。このように、本発明で特定した要件を満足するフィルムならば、このフィルムを、偏向板検査時に、検査側の偏向フィルムと被検査側の偏光フィルムとの間に介在させたときに、透過光を結果的に青もしくは紫色系統の色調にすることができる。本発明のフィルムは、本発明で特定した要件を満足すれば、単層フィルム、積層フィルムのどちらでもよい。
【0015】
本発明の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムは、150℃で10分間の熱処理条件で測定されるフィルム長手方向、幅方向の熱収縮率が3%以下であることが好ましい。フィルム長手方向、幅方向の熱収縮率が3%以下であると、偏光フィルムとの接着工程において粘着剤中の溶媒を加熱除去する際に、フィルムの平坦性を保つことが容易となり、偏光フィルム検査時に平坦性不良による検査性の低下を抑えることができる。
【0016】
本発明の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムのレターデーション(Re)は、特定範囲内であることが好ましい。このレターデーションとは、下記(1)式で示される物性値である。
【0017】
Re=Δn・d ………式(1)
ここで、Δnは、波長λ=590nmにおけるフィルム面内方向の複屈折、即ち、λ=590nmの光源の光をフイルム面に直角に入射させ、フィルムを透過して出射されてきた透過光を測定することによって求められる複屈折である。また、dはフィルムの厚み(nm)である。
【0018】
本発明のポリエステルフィルムのレターデーション(Re)の好ましい範囲は、420nm以上660nm以下の範囲である。この範囲にすることによって、透過光が青もしくは紫色系統に色づくため、目視検査に優れた偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムとして使用することができる。この観点からレターデーションが、480nm以上600nm以下であることがより好ましい。その際のポリエステルフィルムの配向角は20度以下が好ましい。
【0019】
本発明のポリエステルフィルムを、偏光フィルムとの貼り合わせに用いる場合は、ポリエステルフィルムに離型処理を施すことが剥離性の点で好ましい。かかる離型処理としては、特に限定されないが、シリコーンコーティング処理が好ましい。中でも、硬化シリコーン樹脂塗膜を形成する処理が好ましく用いられる。この硬化シリコーン樹脂塗膜は、硬化性シリコーン樹脂を含む塗液をフィルムの少なくとも片面に塗布し、乾燥、硬化により成形することができる。
【0020】
本発明のポリエステルフィルムの厚みは、離型フィルムとしての使い勝手のよさの観点から4μm以上60μm以下とすることが好ましく、より好ましくは15μm以上50μm以下である。
【0021】
また、本発明の偏光フィルム貼り合わせポリエステルフィルムは、本発明で特定した物性値を有していれば、単層で構成されたポリエステルフィルムであってもよいし、複数の組成による層から積層されたポリエステルフィルムであってもよい。
【0022】
以下に、本発明の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムの製造方法を説明する。
【0023】
本発明におけるポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主たる構成成分とす
るポリエステルである。ここで、芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を挙げることができる。また、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を挙げることができる。中でも、好ましくはテレフタル酸とイソフタル酸を挙げることができる。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を一部共重合してもよい。また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができる。中でも、エチレングリコールが好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0024】
本発明のポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ポリブチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびその共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリヘキサメチレンナフタレートおよびその共重合体等を挙げることができ、特に耐熱性と透明性および機械強度のバランスの点からポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
【0025】
本発明におけるポリエステルは、従来公知の方法で製造することができる。例えば、酸成分をジオール成分と直接エステル化反応させた後、この反応の生成物を減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去しつつ重縮合させることによって製造する方法や、酸成分としてジアルキルエステルを用い、これとジオール成分とでエステル交換反応させた後、上記と同様に重縮合させることによって製造する方法等がある。この際、必要に応じて、反応触媒として従来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウムおよびチタン化合物を用いることができる。
【0026】
本発明に於けるポリエステルには、必要に応じてさらに難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはシロキサン等の消泡剤等を配合することができる。
【0027】
さらには必要に応じて、本発明のポリエステルフィルムに易滑性を付与することもできる。易滑性を付与するには、ポリエステルフィルムにおいて従来より公知の技術、例えば、ポリエステルに、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、アクリル、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼンなどからなる無機あるいは有機の微粒子を添加する方法、ポリエステル重合時の触媒が失活して形成される粒子による方法、ポリエステルフィルム製膜中あるいは製膜後にフィルム表面に界面活性剤や離型剤、微粒子を含有したポリマーをコーティングする方法などがある。
【0028】
かかるポリエステルを、上記溶融ポリマーを押出機に供給して、T型口金等を用いてシート状に溶融押出しする。その後、キャスティングドラム上で冷却固化した未延伸フィルムを、ポリエステルのガラス転移点以上の温度で延伸する。延伸方法は、いかなる延伸方法であってもよく、通常、逐次ニ軸延伸方式である長手方向に延伸した後幅方向に延伸する方法、幅方向に延伸した後長手方向に延伸する方法が用いられるが、場合によっては長手方向、幅方向同時に延伸する方法、また長手方向の延伸、幅方向の延伸を複数回組み合わせて行ってもよい。長手方向の延伸倍率は、樹脂の種類、用途などにより異なるが通常、2〜15倍である。特に、ポリエチレンテレフタレートの偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムの場合、2〜5倍程度である。また、幅方向の延伸倍率は、樹脂の種類、用途などにより異なるが、通常2〜10倍である。特に、ポリエチレンテレフタレートからなるポリエステルフィルムの場合、3〜5倍程度である。次いで、延伸されたフィルムを熱処理する。熱処理温度は、延伸温度より高く結晶融点より低い温度でなされるのが一般的であるが、あまり高くするとボーイングが大きくなりやすいのでポリエチレンテレフタレートである場合は130℃ないし230℃の範囲であることが好ましい。
【0029】
また、ボーイングを低減させる種々の方法を採用することも出来る。フィルムのボーイングを低減させる方法としては、例えば、幅方向延伸後に一旦ポリエステルのガラス転移温度以下に冷却した後熱処理する方法、幅方向延伸後にニップロールを設ける方法、熱処理室を複数のゾーンに分けて段階的に昇温する方法、幅方向に温度分布を設けて熱処理する方法、熱処理室でも幅方向に5〜20%の再延伸を行なう方法などがある。
【0030】
上記のような製膜方法を採用し、その製膜条件である延伸温度、延伸倍率、熱処理温度を適宜調整することによりレターデーション及び、好ましくは熱収縮率を調整する。例えば、請求項3または4記載のレターデーションの範囲を満足させるためには、長手方向の配向を強くしない場合は、その延伸温度は115℃以上1253℃以下が好ましく、延伸倍率は段階的に複数回、延伸し、その全長手方向倍率は、4.0倍以上が好ましい。幅方向においては、延伸温度は100℃程度で延伸倍率は4.0倍以上が好ましい。一方、長手方向の配向を強くする場合は、その延伸温度は85℃以上95℃未満で、その延伸倍率は2.8倍程度が好ましい。幅方向においては、延伸温度は100℃程度で延倍倍率は3.6倍程度が好ましい。熱処理温度は、150℃、10分間の条件で熱収縮率が長手方向、幅方向それぞれが、3%以下を満たす観点から、200℃以上が好ましく、その後熱処理温度以下で幅方向に5%の弛緩熱処理をすることも好ましい。
【0031】
[特性の測定方法]
本発明において、フィルムの特性は以下の方法で測定した。
(1)透過光の色度(x、y)
サンプルは、フイルム幅方向において中央部の位置から、A4大のカットサンプルの長手方向とフィルム長手方向を一致させて切り出した。図2のクロスニコル法に示したように、光源部には、LCDに用いられる白色光源であるバックライト、その上に正常な検光子7と偏光子5の吸収軸面が直交するように配置し、その間にポリエステルフィルム(離型フイルム)6を偏光子5と約45°傾けて挟んだ状態で、偏光子側から分光放射輝度計(ミノルタ(株)製CS−1000)を用いて各波長のスペクトルを測定した。この結果を、備え付けのデータ管理ソフトウエア(ミノルタ製CS−S1w)の演算部で計算することにより色度xおよびyを求めた。
(2)偏光板の目視検査、干渉色
サンプルは、フィルム幅方向における配向角が10度近辺の位置から、A4大のカットサンプルの長手方向とフィルム長手方向を一致させて切り出した。図2のクロスニコル法に示したように、光源部にフジカラーライトボックス100V8W((株)進光社製)を用いて、その上に正常な検光子7と偏光子5の吸収軸面が直交するように配置し、その間にポリエステルフィルムを挟んだ状態で、偏光子側から目視検査を行なった。このとき、観察面側の寸法幅28cm×縦34cmの偏光子の吸収軸とA4カットサンプルのフィルムの長手方向を一致させた。目視検査は輝点として表れる偏光子の50μm以下のサイズを有する異物が確認できるかどうかで以下の基準で評価した。また、干渉色も同時に観察した。
○:異物が輝点として100個以上確認できる。
△:異物が輝度として30個以上100個未満確認できる。
×:異物が輝点として30個未満で、ほとんど確認できない。
【0032】
(3)レターデーション(Re)および配向角
上記したA4カットサンプルのフィルム幅方向の中央部から、長手4.0×幅3.5cmの寸法に切り出したものをサンプルとし、波長λ=590nmにおけるフィルムのレターデーション及び配向角を自動複屈折計(新王子(株)製KOBRA-21ADH)を用いて測定した。
【0033】
(4)熱寸法変化率
サンプルは、フィルムの幅方向の中央部から、長手方向と、幅方向にそれぞれ1cm×16cmで切り出し、サインペンで端から3cmの位置にそれぞれ、マーキングを施した。熱寸法変化率は、ギアオーブン(TABAI社製GHPS−222)で150℃、10分間の条件下で熱処理した前後のフィルム長手方向、幅方向、それぞれのマーキングの間隔を万能投影機(77−7ニコン社製E04)で測長することにより求めた。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
【0035】
[参考例1]通常のポリエチレンテレフタレートを溶融して口金から押出し、25℃のキャスティングドラムで冷却固化した後、86℃に加熱したロールとラジエーションヒーターによってフィルムを加熱して、延伸することにより長手方向に2.8倍延伸し、続いてテンターにて幅方向に100℃で2.96倍延伸し、次いで110℃で1.25倍で幅方向に延伸し、さらに該テンターの後続する熱処理ゾーン4室を段階的に140、180、205、230℃で熱処理し、最後に150℃で5%程度の弛緩熱処理を施すことにより厚み23μmのポリエステルフィルムを得た。
【0036】
[実施例1]通常のポリエチレンテレフタレートを溶融して口金から押出し、25℃のキャスティングドラムで冷却固化した後、予熱温度が116℃で、123℃に加熱したロールとラジエーションヒーターによって長手方向にフィルムを1.03倍、1.64倍、1.1倍、2.59倍と複数回延伸することにより全体で4.8倍延伸し、続いてテンターにて幅方向に110℃で4.1倍延伸し、さらに該テンターの後続する熱処理ゾーンで200℃で熱処理し、110℃で3%の弛緩熱処理を施すことにより厚み14.8μmのポリエステルフィルムを得た。
【0037】
[実施例2]通常のポリエチレンテレフタレートを溶融して口金から押出し、25℃のキャスティングドラムで冷却固化した後、予熱温度が117℃で、123℃に加熱したロールとラジエーションヒーターによって長手方向にフィルムを1.05倍、1.51倍、1.1倍、2.59倍と複数回延伸することにより全体で4.5倍延伸し、続いてテンターにて幅方向に110℃で4.1倍延伸し、さらに長手方向に105℃で1.01倍延伸し、続いて第2テンターの熱処理ゾーンで208℃で熱処理し、110℃で3.5%の弛緩熱処理を施すことにより厚み14.6μmのポリエステルフィルムを得た。上記実施例1〜2の特性を各種評価した結果を表1に示す。
【0038】
[比較例1]
通常のポリエチレンテレフタレートを溶融して口金から押出し、25℃のキャスティングドラムで冷却固化した後、予熱温度が114℃で、118℃に加熱したロールとラジエーションヒーターによって長手方向にフィルムを1.16倍、1.06倍、2.81倍と複数回延伸することにより全体で3.45倍延伸し、続いてテンターにて幅方向に100℃で3.6倍延伸し、さらに、もう一度135℃に加熱したロールによって長手方向に1.56倍延伸し、第2のテンターに導入して熱処理ゾーンで205℃で熱処理し、120℃で3%の弛緩熱処理することによりポリエステルフィルムを得た。
【0039】
[比較例2]
通常のポリエチレンテレフタレートを溶融して口金から押出し、25℃のキャスティングドラムで冷却固化した後、まず90℃に加熱したロールによってフィルムを加熱して長手方向に3.3倍延伸し、続いてテンターにて幅方向に95℃で3.33倍延伸し、さらに該テンターの後続する熱処理ゾーンで230℃で熱処理することにより厚み27μmのポリエステルフィルムを得た。
【0040】
[比較例3]
通常のポリエチレンテレフタレートを溶融して口金から押出し、25℃のキャスティングドラムで冷却固化した後、まず100℃に加熱したロールとラジエーションヒーターによってフィルムを長手方向に2.5倍延伸し、続いてテンターにて幅方向に85℃で3.95倍延伸し、さらに該テンターで140℃で熱処理をし、大気温度で冷却した後、続いて第2テンターの熱処理ゾーン3室を段階的に130、180、220℃まで昇温しながら熱処理することにより厚み30μmのポリエステルフィルムを得た。
【0041】
上記比較例1〜3の特性を各種評価した結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明のポリエステルフィルムを偏光フィルム貼り合わせ用に用いると、偏光板検査時において、透過光が視覚的に青もしくは青紫に感じることができるので、この色調の透過光背景色が偏光板の異物や欠点を浮き出させるように作用し、検査性が向上するものである。このように、本発明によると、異物混入や欠陥を見落とす原因である光干渉色を改善し、昜検査性に優れた偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムを得ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 偏光板の構成を例示する図である。
【図2】 クロスニコル法による目視検査の方法を説明する図である。
【符号の説明】
1:偏光フィルム
2:表面保護フィルム
3:粘着剤層
4:離型フィルム
5:偏光子
6:ポリエステルフィルム
7:検光子
8:白色光源
9:検査する人の目の位置
Claims (5)
- 偏光フィルムと貼り合わせて用いられる偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルムであって、該ポリエステルフィルムを、吸収軸が互いに直交するように配置された2枚の偏光フィルムの間に配置して、白色光の照射により得られる透過光のスペクトルが、色度図においてxが0.35以下かつ、yが0.3以下を満たす領域にある青もしくは紫色系統に色づいており、下記(1)式で示されるレターデーション(Re)が420nm以上660nm以下であることを特徴とする偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルム。
Re=Δn・d ………式(1)
(ただし、式(1)で、Δnは、波長λ=590nmにおけるフィルム面内方向の複屈折であり、dはフィルムの厚み(nm)である。) - 150℃で10分間の熱処理条件でのフィルム長手方向、幅方向の熱収縮率がそれぞれ3%以下である請求項1記載の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルム。
- 配向角が20度以下である請求項1または2に記載の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムは、表面に離型処理されて用いられるものである請求項1〜3のいずれかに記載の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1〜4のいずれかに記載の偏光フィルム貼り合わせ用ポリエステルフィルム。
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