JP4634770B2 - X線ct装置及び画像再構成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、被検体にX線を照射して得られる被検体のX線吸収係数に関するデータに基づいて被検体の断層像を再構成するX線CT装置に関する。特に、スキャン時に被検体を体軸方向に移動させる、いわゆるヘリカルスキャンを行なうX線CT装置に関するものである。
X線CT装置として、図16(a)に示すように、扇状のX線ビーム(ファンビーム)を発生するX線源101と、ファン状又は直線状に例えば1000チャンネルの検出素子を1列に並べた検出器102とを有するシングルスライスCTが知られている。
特に近年においては、X線CT装置として、図16(b)に示すように、被検体Pを載置した寝台天板100を被検体Pの体軸方向に移動させるとともに、X線源101及び検出器102を被検体Pの周りに回転させるいわゆるヘリカルスキャンが行なわれるようになってきた。この場合、図16(c)に示すように、X線源101の被検体Pに対する相対的な軌跡103はらせん状を描く。画像の再構成の際には、例えば軌跡103の点aから点bに至る部分に対応するX線投影データを1回転分のデータとして用いて画像の再構成を行い、被検体Pのスライス像(断層像)を得ることができる。このようなヘリカルスキャンには、短時間で被検体Pの3次元的な情報を得ることができるという長所がある。なお、X線源101が1回転する間に変位する体軸方向(Z軸方向)の距離が、ヘリカルピッチとして定義される。
しかし、上述したような点aから点bまでのデータから得られるスライス面は、図16(d)に示すような通常のスキャンにより得られるスライス面とは異なり、図16(e)に示すように回転角度0度と360度でスライス面が一致せず、これらのデータをそのまま用いて画像を再構成すると著しいアーチファクトが生じることが多い。そのため、例えば次に説明する補間方法(360度補間法、180度補間法)により同一スライス位置の360度分のデータを得て、スライス面のずれによるアーチファクトを低減する方法がとられている。
まず、360度補間法について説明する。360度補間法は、例えば、図17(a)に示すように、目的のスライス位置を挟み、かつ最も近い同位相の2つのデータをスライス位置とサンプリング位置との距離の逆比で線形補間する方法である。この場合、目的のスライス位置をデータで挟んでいるため、内挿補間と呼ばれる。
例えば、目的とするスライス位置(スライス面のZ座標)をZ=Zとすると、このスライス位置で収集されたデータは位相0度におけるX線投影データだけである。そこで、例えば、位相θのデータを得る場合には、スライス位置の上側の実データ1と、下側の実データ2を選択し、それぞれのデータをサンプリングしたZ座標と目的のスライス位置Zとの距離(Z座標)の逆比で線形補間し、補間X線投影データを得る。これを必要な全位相分繰り返し、得られた1回転分の補間X線投影データを用いて目的とするスライス位置における断層像が再構成される。なお、実データとは、実際に検出器で検出されたX線投影データのことであり、補間X線投影データとは、補間処理によって求められたデータのことである。
この360度補間法では、1枚の断層像を再構成するのに必要な全角度的なデータは、X線源及び検出器が2回転する間に被検体(寝台天板)が移動する距離の範囲に分散している。つまり、実効スライス厚が大きいので、断層像の信頼性は低くならざるを得ない。
180度補間法(対向ビーム補間法)はこの問題を軽減するために開発されたものである。180度補間法(対向ビーム補間法)は、仮想的なデータである対向ビームを用いてデータの補間を行う方法である。180度補間法とは、位相が180度相違する位置で、つまり対向する各位置で収集したX線投影データは原理的に同じ組織情報(X線吸収率情報)を含んでいることから、ある位相であって、あるZ位置で収集したX線投影データを、同じZ位置であって位相が180度移相したX線投影データ(以下、対向データと称する)として取り扱う。このような180度補間法では、1枚の断層像を再構成するのに必要な全角度的なデータは、X線源等が1回転する間に被検体(寝台天板)が移動する距離の範囲に分散しているので、360度補間法よりも実効スライス厚を1/2に薄くでき、断層像の信頼性を原理的に2倍に向上させることができる。しかし、180度補間法では、再構成データの半分だけが実際に収集したデータであるので、360度補間法より画像ノイズが大きくなり、低コントラストの部位には不向きであるという問題がある。
例えば、図17(b)に示すように、焦点が黒丸の位置にあるときに収集した実データ(X線投影データ)の各々の検出素子へのビームは実線矢印のようになっている。このとき、X線焦点が白丸の位置にあるときの点線のビームは、黒丸の位置にあるときの実線のビームと同じパスを通過するビームである。この白丸からのビームが上述した対向ビームに相当する。このようにして作成された対向ビームを図17(c)に示す。図17(c)において、実線矢印は検出器により実際に検出された実データであり、破線矢印はその実データから作成された対向データである。この対向データを用いて補間を行うと、先に説明した360度補間法に比べて補間間隔が半分になるため、断層像の信頼性を向上させることができる。
また、全体の撮影領域が広く、複数回のヘリカルスキャンを行なう必要がある場合は、個々のヘリカルスキャンのつなぎ目の部分で一度、体軸方向の逆方向に寝台天板を移動させ、次の撮影領域の再構成に必要な分だけ手前の位置からスキャンを行なう方法が知られている(特許文献1)。例えば、被検体が息を止めてスキャンを行なう必要がある場合や、被検体が動いてしまった場合等に、複数回のヘリカルスキャンを行なうことが考えられる。
ここで、特許文献1に記載されているスキャン方法について、図20を参照しつつ説明する。図20は、シングルスライスCTで複数回のヘリカルスキャンを行なった場合に収集されたX線投影データの収集軌跡を示す図である。
図20において、縦軸は回転架台の回転角度、つまり、X線源の回転角度(回転位相)を示し、横軸は体軸方向(Z軸方向)を示している。この例においては、図20(a)に示すように、全体の撮影領域に対して2回のヘリカルスキャンを行なう場合について説明する。図20(b)に、2回のヘリカルスキャンのうちの1回目のヘリカルスキャンを示す。1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の両サイドに、補間用データ収集範囲、更にその外側に寝台天板の助走範囲がある。
ここで、撮影領域は断層像を作成する範囲であり、補間用データ収集範囲はX線を照射してX線投影データを収集するものの、補間用データ収集範囲内に在るスライス位置においては360度分のX線投影データが補間により得られないため、360度補間法では断層像を作成できない範囲である。つまり、補間用データ収集範囲で収集されたX線投影データは、撮影領域内に在るスライス位置におけるX線投影データを補間するためだけに用いられる。撮影領域内であって、補間用データ収集範囲とのつなぎ目付近に在るスライス位置(撮影領域の端部に在るスライス位置)においては、撮影領域内のデータだけでは360度分のデータが得られないため、断層像を再構成することができない。そこで、補間用データ収集範囲を設けて、その範囲で収集されたX線投影データを用いて補間処理を行って、撮影領域の端部に在るスライス位置における補間X線投影データを求める。補間用データ収集範囲内に在るスライス位置については、360度分のデータが得られないため、そのスライス位置においては360度補間法では断層像を作成することはできない。従って、補間用データ収集範囲で収集されたX線投影データは、撮影領域内に在るスライス位置におけるX線投影データを補間するためだけに用いられる。
また、助走範囲は、寝台天板が移動し始めてからある一定の速度に達してデータ収集が可能になるまでの範囲である。詳しく説明すると、1回目のヘリカルスキャンの前に設定されている助走範囲は、寝台天板を加速して一定の速度にするための加速領域であり、1回目のヘリカルスキャンの後に設定されて助走範囲は、寝台天板を減速して停止させるための減速領域である。
図20(c)に、2回目のヘリカルスキャンを示す。この2回目のヘリカルスキャンも1回目のヘリカルスキャンと同様に、撮影領域の両サイドに補間用データ収集範囲と、その外側に寝台天板の助走範囲とを設けている。
1回目のヘリカルスキャンにより収集されたX線投影データの収集軌跡と、2回目のヘリカルスキャンにより収集されたX線投影データの収集軌跡とを重ねて表示したものを図20(d)に示す。同図に示すように、1回目のヘリカルスキャンにおける撮影領域と、2回目のヘリカルスキャンにおける撮影領域とはオーバラップしていないが、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の後の補間用データ収集範囲と、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の最初の部分とがオーバラップしている。さらに、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の前の補間用データ収集範囲と、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の最後の部分とがオーバラップしている。
このように、複数回に分けてヘリカルスキャンを行なって、撮影領域の両側で補間用データを収集している場合は、その部分でスキャンがオーバラップしてしまい、全体の領域を1回のヘリカルスキャンで撮影した場合と比較して、オーバラップする領域での被検体に対するX線の被爆量が多くなってしまう。
また、高詳細に広範囲を高速に撮影したいという要求から、図18(a)、(b)、(c)に示すようなデータ検出列を2列、4列、8列というように被検体の体軸方向に複数列備えたマルチスライスCTが提案されている。1回転で複数断面に対するX線投影データを収集できることから、より短時間で被検体の3次元情報を得ることが可能となったり、体軸方向の空間分解能を改善する効果が得られたりするため、広く普及しつつある。図19(a)は、検出器をZ軸方向から見たもので、図中の円が有効視野FOV(Field of View)である。図19(b)は、4列マルチスライスCTをZ軸に垂直な方向からZ軸を含めて観察したもので、X線源から検出素子へ入射するX線が回転中心を通過するときの(X線源から距離FCDの)Z軸方向のビームの厚みを基本スライス厚Tとする。
マルチスライスCTにおけるヘリカルスキャンについては、例えば、特開平4−224736号公報に記載されている。マルチスライスCTにおけるヘリカルピッチPは、以下の式(1)に示すように、データ検出列数Nと基本スライス厚Tの積、即ち、回転中心におけるトータルスライス厚と同じとされている。
式(1)P=N×T
以下、ヘリカルピッチを基本スライス厚で割った値でヘリカルピッチを表現する。なお、このヘリカルピッチの表現方法は一例であり、その他の表現方法によってもヘリカルピッチが表されている。
マルチスライスCTにおけるヘリカルスキャンでは、異なる回転で同じ回転位相のX線投影データや、同じ時間に収集された異なる列のX線投影データを使って補間する方法もとられている。マルチスライスCTにおけるヘリカルスキャンの補間方法としては、例えば、実データと対向データのうち最も近い複数のデータに基づいて目的とするスライス位置の投影データを求める方法(例えば、特許文献2)や、多点のデータをフィルタ補間する方法(例えば、特許文献3)や、逆投影処理するための補間X線投影データを、元のデータ(X線投影データ)を検出器の2方向に補間して求め、X線源とボクセルとを結ぶ線に沿って逆投影する方法(例えば、特許文献4)等が提案されている。
次に、図21を参照しつつ、マルチスライスCTで複数回のヘリカルスキャンを行なって、360度補間法を行う例について説明する。ここでは、データ検出列が4列のマルチスライスCTで、ヘリカルピッチが6の場合の例について説明する。図20を参照して説明したシングルスライスCTの場合と同様に、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の両側に補間用データ収集範囲を設け、更に、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の両側に補間用データ収集範囲を設けている。このように、補間用データ収集範囲を設けてX線投影データを収集することで、図20に示すシングルスライスCTと同様に、2回のヘリカルスキャンのつなぎ目ではオーバラップする領域が存在し、その部分での被検体に対するX線の被爆量が多くなってしまう。
特許第2607749号 特許第2825446号 特許第3455041号 特許第2914891号
以上のように、全体の撮影領域を複数に分けて、複数回のヘリカルスキャンを行なう場合、各ヘリカルスキャンのつなぎ目付近においてX線投影データの収集軌跡がオーバラップしてしまい、つなぎ目付近において被検体に対するX線の被爆量が多くなってしまう問題がある。この問題は、シングルスライスCT、マルチスライスCTを問わず、更に、360度補間法、180度補間法、及びフィルタ補間法等の補間法によらずに、共通した問題である。
この発明は上記の問題を解決するものであり、全体の撮影範囲を複数に分けて、複数回のヘリカルスキャンを行なう場合に、各ヘリカルスキャンのつなぎ目付近においてX線投影データの収集軌跡がオーバラップする領域を減らすことで、被検体に対するX線の被爆量を減らすことを目的とする。
請求項1に記載の発明は、X線ビームを被検体に曝射するX線源と、前記X線源と前記被検体が配置される空間を隔てて対向配置されたX線検出器と、前記被検体を載置した寝台天板を前記被検体の体軸方向に移動させる寝台天板移動手段と、を備え、前記寝台天板を前記被検体の体軸方向に移動させながら、前記X線源を前記被検体の周囲を回転させることにより前記被検体に対して螺旋状のスキャンを行ない、前記スキャンにより得られたX線投影データに基づいて所望のスライス位置における断層像を再構成するX線CT装置であって、補間処理手段と、再構成手段と、を有し、前記寝台天板移動手段は、前記被検体の撮影領域を少なくとも第1の領域と前記第1の領域とは異なる第2の領域とからなる複数の領域に分割し、前記第1の領域に対するスキャンの終了位置と前記第2の領域に対するスキャンの開始位置とが一致するように、前記寝台天板を前記体軸方向に移動させ、前記補間処理手段は、前記被検体の撮影領域少なくとも前記第1の領域と前記第2の領域とからなる複数の領域に分割されて複数回の螺旋状のスキャンが行われた場合に、前記第1の領域に対するスキャンにより得られたX線投影データと、前記第2の領域に対するスキャンにより得られたX線投影データとに基づいて補間処理を施して、所望のスライス位置における補間X線投影データを求め、前記再構成手段は、前記補間処理手段により求められた補間X線投影データを逆投影処理することにより、前記所望のスライス位置における断層像を再構成することを特徴とするX線CT装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線CT装置であって、前記所望のスライス位置が、前記第1の領域と前記第2の領域とのつなぎ目付近に在る場合は、前記補間処理手段は、前記第1の領域におけるX線投影データ及び前記第2の領域におけるX線投影データの双方を用いて前記補間処理を行うことを特徴とするものである。
この発明に係るX線CT装置は、シングルスライスCT装置であっても、マルチスライスCT装置であっても良く、全体の撮影領域を複数に分け、複数回のヘリカルスキャンを行なう場合に用いられるものである。異なる領域で収集されたX線投影データを用いて所望のスライス位置における補間X線投影データを求め、更に、360度分の補間X線投影データを求めて、その360度分のデータを逆投影処理して断層像を再構成する。
この発明に係るX線CT装置は、特に、異なる領域(第1の領域と第2の領域)のつなぎ目付近に在るスライス位置の補間X線投影データを求める場合に適している。つなぎ目付近に在るスライス位置の補間X線投影データを求める場合、従来においては、領域ごとにその補間X線投影データを求めるためだけに用いられるX線投影データを別途、収集していたため、そのつなぎ目付近で被検体に対するX線の被爆量が多くなっていた。この発明に係るX線CT装置では、補間X線投影データを求めるためだけに用いられるX線投影データを別途、収集せずに、異なる領域で収集されたX線投影データを用いて補間を行って補間X線投影データを求める。そのことにより、補間X線投影データを求めるためだけに用いられるX線投影データの分、被検体に対するX線の被爆量を減らすことができる。
具体的に説明すると、従来においては、第1の領域の終了位置付近に在るスライス位置の補間X線投影データを求めるため、第1の領域の終了位置から更にX線ビームを曝射して補間X線投影データを求めるためだけに用いられるX線投影データを収集していた。また、第2の領域の開始位置付近に在るスライス位置の補間X線投影データを求めるために、第2の領域の開始位置の手前からX線ビームを曝射して補間X線投影データを求めるためだけに用いられるX線投影データを収集していた。このように、第1の領域と第2の領域とで、それぞれ補間X線投影データを求めるためのX線投影データを収集していたため、その収集部分でオーバラップ(重なり)が生じ、被検体に対するX線の被爆量が多くなってしまう。
この発明に係るX線CT装置では、第1の領域の終了位置の後と第2の領域の開始位置の手前とで収集していた補間X線投影データを求めるために用いられるX線投影データを収集せずに、つなぎ目付近に在るスライス位置の補間X線投影データを、第1の領域におけるX線投影データと第2の領域におけるX線投影データの双方のデータを用いて求める。これにより、補間X線投影データを求めるために用いられるX線投影データを収集する必要がなくなり、被検体に対するX線の被爆量を減らすことが可能となる。
また、この発明に係るX線CT装置の特徴は、異なる領域で収集されたX線投影データを用いて、各領域のつなぎ目付近のスライス位置のX線投影データを補間して求めるところに特徴を有するため、補間処理の内容(上述した特許文献等に記載されている、360度補間法、180度補間法、フィルタ補間法等)に依存せず、どのような補間方法を用いてもこの発明の効果を奏することができ、その結果、つなぎ目付近における被検体に対するX線の被爆量を減らすことが可能となるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記第1の領域に対するスキャンの終了後、前記第2の領域に対するスキャンを行なう前に、前記寝台天板移動手段は前記寝台天板を助走分、前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置から前記第1の領域側に所定領域だけ戻し、前記所定領域だけ戻した位置から前記所定領域を助走して、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置から前記第2の領域に対するスキャンを行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記第1の領域に対するスキャンの終了後、前記第2の領域に対するスキャンを行なう前に、前記寝台天板移動手段は、前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置から前記寝台天板を助走分だけ体軸方向と逆方向に移動させ、前記逆方向に移動させた位置から助走して、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置から前記第2の領域に対するスキャンを行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記第1の領域に対するスキャンにおける前記X線源の螺旋状の軌跡と、前記第2の領域に対するスキャンにおける前記X線源の螺旋状の軌跡とは、前記第1の領域と前記第2の領域のつなぎ目において連続していることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記寝台天板移動手段は、前記第1の領域に対するスキャンの終了位置における前記X線源の回転位相と、前記第2の領域に対するスキャンの開始位置における前記X線源の回転位相とが一致するように、所定のタイミングで前記寝台天板を助走開始位置から前記体軸方向に移動させることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記補間処理手段は、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データに基づいて内挿補間処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のX線CT装置であって、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データは、前記所望のスライス位置の両側それぞれにおいて前記所望のスライス位置から最も近いX線投影データであることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のX線CT装置であって、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データ間の距離は、全ての回転位相において等しいことを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記補間処理手段は、前記X線検出器により検出されたX線投影データ及び前記X線投影データに対して対向する回転位相にある対向データに基づいて補間処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のX線CT装置であって、前記補間処理手段は、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データ及び対向データに基づいて内挿補間処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のX線CT装置であって、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データ及び対向データは、前記所望のスライス位置の両側それぞれにおいて前記所望のスライス位置から最も近いデータであることを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記X線源は前記被検体の体軸方向に広がりを持つX線ビームを発生させ、前記X線検出器は、前記被検体の体軸方向に沿って2以上の列を成して配列された複数の検出器からなり、前記補間処理手段は、前記X線検出器で検出されたX線投影データ及び/又は前記X線投影データに対向する回転位相にある対向データを体軸方向にフィルタ処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記X線源は前記被検体の体軸方向に広がりを持つX線ビームを発生させ、前記X線検出器は、前記被検体の体軸方向に沿って2以上の列を成して配列された複数の検出器からなり、前記補間処理手段は、前記X線源と逆投影するボクセルとの位置関係から、逆投影するための補間X線投影データを、X線投影データを2方向に補間して求めることを特徴とするものである。
請求項1、請求項2、請求項15、及び請求項16に記載の発明によると、所望のスライス位置におけるX線投影データを補間処理により求める場合に、異なる領域で収集されたX線投影データを用いて補間処理を行うことで、特に、従来、複数に分けた領域のつなぎ目付近において収集されていた補間だけに用いられるX線投影データを収集しなくても、その所望のスライス位置におけるX線投影データを補間することが可能となる。そのことにより、特に、つなぎ目付近におけるX線投影データのオーバラップ(重複)が減り、つなぎ目付近における被検体の被爆量を減らすことが可能となる。
また、請求項3、請求項4、請求項17、及び請求項18に記載の発明によると、第2の領域に対するスキャンを行なう前に、寝台天板が一定の速度になるまでその寝台天板を加速するための助走分だけ、体軸方向と逆方向に移動させて、その位置から加速を始め、第2の領域に達した時点でX線を曝射し、つなぎ目付近で補間用のデータを収集せずに第2の領域のスキャンを行なうことで、つなぎ目付近における被検体の被爆量を減らすことが可能となる。
また、請求項5、請求項6、請求項19、及び請求項20に記載の発明によると、つなぎ目において、第1の領域におけるX線源の螺旋状の軌跡と第2の領域におけるX線源の螺旋状の軌跡とが連続していることにより、あたかも、1つのヘリカルスキャンが行なわれたかのように補間処理及び再構成処理を行うことが可能となる。そのことにより、つなぎ目付近において、全ての回転位相の補間距離が等しくなるため、つなぎ目付近の断層像の画質が安定する。
以下、この発明の実施形態に係るX線CT装置について、図1乃至図15を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
(構成)
まず、この発明の第1の実施形態に係るX線CT装置の構成について、図1を参照しつつ説明する。図1はこの発明の第1の実施形態に係るX線CT装置の概略構成を示すブロック図である。この第1の実施形態に係るX線CT装置は、1列の検出器を用いてスキャンを行なうシングルスライスCT装置に関するものである。
図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CT装置10は、システム制御部11と、架台・寝台制御部13と、寝台移動部15と、X線制御装置17と、高電圧発生装置19と、X線ビーム発生源21と、検出器23と、回転架台25と、データ収集部27と、補間処理部29と、画像再構成部31と、表示部33とを備えて構成されている。
システム制御部11は、入力装置(図示しない)を用いて入力されたスライス厚、回転速度等のヘリカルスキャン条件のうち、回転速度、スライス厚、及びファン角度等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部13に対して出力する。また、システム制御部11は、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御装置17に対して出力する。さらに、システム制御部11は、X線ビームの検出のタイミングを示す検出制御信号をデータ収集部27に対して出力する。さらに、システム制御部11は、補間方法を示す補間制御信号を補間処理部29に対して出力する。
架台・寝台制御部13は、システム制御部11により出力された架台・寝台制御信号に基づいて回転架台25を回転させるとともに、寝台移動信号を寝台移動部15に対して出力する。
寝台移動部15は、架台・寝台制御部13により出力された寝台移動信号に基づいて、回転架台25の1回転当たりの寝台天板15aの移動量を求め、この移動量で寝台天板15aを移動させる。寝台天板15aは被検体を載せ、被検体の体軸方向に移動可能となっている。この寝台移動部15がこの発明の「寝台天板移動手段」に相当する。
X線制御装置17は、システム制御部11により出力されたX線ビーム発生制御信号に基づいて、高電圧発生装置19による高電圧発生のタイミングを制御する。
高電圧発生装置19は、X線ビーム発生源21からX線ビームを曝射させるための高電圧をX線制御部17からの制御信号に従ってX線ビーム発生源21に供給する。
X線ビーム発生源21は、高電圧発生装置19から供給された高電圧によってX線ビームを曝射する。なお、第1の実施形態においては、X線ビーム発生源2から曝射されるX線ビームは、ファン状のビームとなる。また、このX線ビーム発生源21がこの発明の「X線源」に相当する。
検出器23は、X線ビーム発生源21から曝射され、被検体を透過したX線ビームを検出する。なお、第1の実施形態に係るX線CT装置はシングルスライスCTであるため、図14(a)を用いて説明したように、検出器23は、ファン状又は直線状に例えば1000チャンネルの検出素子を1列に並べて構成されている。また、この検出器23がこの発明の「X線検出器」に相当する。
回転架台25は、X線ビーム発生源21と検出器23とを保持する。また、回転架台25は、架台回転機構(図示しない)により、X線ビーム発生源21と検出器23との中間点を通る回転軸を中心にして回転させられる。
データ収集部27は、検出器23により検出されたX線ビーム(実際には検出信号)を、システム制御部11により出力されたデータ収集制御信号に対応させて収集する。この収集されたデータがX線投影データとなる。
補間処理部29は、データ収集部27によって収集されたX線投影データを用いて補間処理を行い、目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。この補間処理部29は、例えば、360度補間法、180度補間法(対向データ補間法)、上述した特許文献3に記載のフィルタ補間法、又は上述した特許文献4に記載のX線投影データを検出器23の2方向に補間して補間X線投影データを求める方法等により、目的のスライス位置における補間X線投影ビームを求める。このように、補間処理部29は公知の補間法により、目的のスライス位置におけるX線投影データを求める。なお、この補間処理部29がこの発明の「補間処理手段」に相当する。
画像再構成部31は、補間処理部29により補間された補間X線投影ビームを逆投影処理することにより、画像を再構成する。この逆投影の方法は公知の方法と同じである。なお、この画像再構成部31がこの発明の「再構成手段」に相当する。
表示部33は、画像再構成部31により再構成された画像をモニタ(図示しない)上に表示する。
(動作)
次に、第1の実施形態に係るX線CT装置の動作について図2を参照しつつ説明する。図2は、第1の実施形態に係るX線CT装置で収集されたX線投影データの収集軌跡を示す図である。図2(a)に全体の撮影領域と2回のヘリカルスキャンの領域を示す。本実施形態における例として、全体の撮影領域を2つに分けて、2回のヘリカルスキャンを行なう場合について説明する。また、図2は、寝台天板15aが左側から右側に進む場合に得られたX線投影データの収集軌跡を示している。
図2(b)に1回目のヘリカルスキャンによるX線投影データの収集軌跡を示す。スキャン条件、補間方法等の設定されたパラメータに応じて、1回目のヘリカルスキャンの領域の手前に、補間用データ収集範囲、更にその手前に寝台天板15aの助走範囲(加速範囲)を設定する。さらに、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の後に助走範囲(減速範囲)を設定する。これらの設定内容は上述したヘリカルスキャン条件に含まれており、入力装置(図示しない)によって入力されるものである。
まず、操作者は入力装置(図示しない)を用いてヘリカルスキャン条件を入力する。このヘリカルスキャン条件には、被検体に対して断層像を得たい撮影領域の範囲の情報が含まれる。この撮影領域が設定されると、この撮影領域のスキャン開始側端部がスキャン開始位置になるように、被検体を寝台天板15aに載置する。
ヘリカルスキャン条件が入力されるとシステム制御部11は、このヘリカルスキャン条件のうち、回転速度、スライス厚、及びファン角等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部13に対して出力する。そして、架台・寝台制御部13は、この架台・寝台制御信号を基にして寝台移動信号を寝台移動部15に対して出力する。寝台移動部15は、その寝台移動信号に基づいて回転架台25の1回転当たりの寝台天板15aの移動量を求める。そして、寝台移動部15は寝台天板15aを助走範囲(加速範囲)の開始位置まで移動させる。
この状態で操作者により診断開始命令が前記入力装置から入力されると、システム制御部11は、架台・寝台制御部13に対して診断開始を指示するとともに、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御装置17に対して出力する。そして、X線ビーム発生制御信号に対応させて、X線制御装置17は、高電圧発生装置19から高電圧を発生させる。
これにより、X線ビーム発生源21からX線ビームが曝射されるとともに、寝台天板15aが寝台移動部15により移動させられ、X線ビーム発生源21の被検体に対する相対的な軌跡がらせん状となるようないわゆるヘリカルスキャンによる診断が開始される。そして、データ収集制御信号がシステム制御部11により出力されると、データ収集部27は、このデータ収集制御信号に対応させて検出器23からX線ビームを検出し、この検出したX線ビーム(実際にはX線投影データ)を補間処理部29に供給する。
さらに詳しく説明すると、スキャン開始の指示に従って寝台天板15aが助走を始め、助走範囲(加速範囲)においてデータ収集が可能な速度になるまで加速する。補間用データ収集範囲の開始位置に達した時点で、X線ビーム発生源21からX線ビームを曝射してデータ収集を開始し、1回目のヘリカルスキャンの終了位置までデータ収集を行う。この位置に達した時点でX線ビームの曝射を終了し、寝台天板15aを減速させて、助走範囲(減速範囲)の終了地点で停止させる。
図2(c)に2回目のヘリカルスキャンによるデータの収集軌跡を示す。1回目のヘリカルスキャンと同様に、スキャン条件、補間方法等の設定されたパラメータに応じて、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の手前に寝台天板15aの助走範囲(加速範囲)を設定する。さらに、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の後に助走範囲(減速範囲)を設定する。このとき、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置と、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置とが一致するように助走範囲(加速範囲)と撮影領域を設定する。例えば、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置を記憶装置(図示しない)に記憶しておき、その記憶装置に記憶されている位置を2回目のヘリカルスキャンの開始位置として、その開始位置からX線ビームを曝射する。または、第1回目のヘリカルスキャンにおける助走範囲(減速範囲)の終了位置から、その助走範囲(減速範囲)分と第2回目のヘリカルスキャンにおける助走範囲(加速範囲)分だけ、体軸方向の逆方向、つまり第1のヘリカルスキャン側に、寝台天板15aを戻して、その戻した位置から2回目のスキャンのための加速を始めて、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置と2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置とを一致させる。
1回目のヘリカルスキャンと同様に、寝台移動部15により寝台天板15aを助走範囲(加速範囲)の開始位置まで移動させる。このとき、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置からその助走範囲(加速範囲)分だけ、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域側に戻す。そのことにより、第2回目のヘリカルスキャンにおける助走範囲(加速範囲)が終了する位置(2回目のヘリカルスキャンの撮影開始位置)と1回目のヘリカルスキャンの撮影終了位置とが一致する。
そして、スキャン開始の指示に従って寝台天板15aが助走を始め、助走範囲(加速範囲)においてデータ収集が可能な速度になるまで加速する。2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置に達した時点(1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置)で、X線ビーム発生源21からX線ビームを曝射してデータ収集を開始し、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の後に設定されている補間用データ収集範囲の終了位置までデータ収集を行う。この位置に達した時点でX線ビームの曝射を終了し、寝台天板15aを減速させて、助走範囲(減速範囲)の終了地点で停止させる。
このように1回目のヘリカルスキャンで収集されたX線投影データの収集軌跡と、2回目のヘリカルスキャンで収集されたX線投影データの収集軌跡とを重ねたものを図2(d)に示す。同図に示すように、1回目のヘリカルスキャンにおける撮影領域と2回目における撮影領域とはオーバラップすることがない。1回目のヘリカルスキャンの終了位置と2回目のヘリカルスキャンの開始位置とを一致させているからである。また、従来技術のように、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の後に補間用データ収集範囲を設けて補間用データ(X線投影データ)を収集しておらず、さらに、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の前に補間用データ収集範囲を設けて補間用データ(X線投影データ)を収集していないからである。従って、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとがオーバラップすることがなく、そのことにより、従来技術と比べて1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとの間(つなぎ目付近)で被検体に対するX線の被爆量を減らすことが可能となる。
補間処理部29は、X線投影データが供給されると、このX線投影データを用いて補間処理を施して、目的のスライス位置の補間X線投影ビームを求める。この補間処理の内容は公知の方法(360度補間法、180度補間法等)と同じであるが、簡単に説明する。
まず、図3及び図4を参照しつつ、360度補間法によるデータの補間について説明する。図3及び図4は、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域と2回目のヘリカルスキャンの撮影領域とのつなぎ目付近におけるX線投影データの収集軌跡を示す図である。
図3において、細い破線が1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目を示している。また、太い破線は断層像を再構成するスライス位置を示している。このスライス位置がこの発明の「目的のスライス位置」に相当する。
同図に示すように、目的のスライス位置の360度分のX線投影データを取得するために、補間処理部29は、その目的のスライス位置を挟んで、目的のスライス位置から最も近い2つのX線投影データを選択し、その選択したX線投影データを用いて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。また、図3に示されている実データとは、検出器23によって実際に検出されたX線投影データであることを意味する。
図3に示す例においては、位相0度から位相θ度までは、実データ2と実データ4とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相θ度までは、実データ2と実データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相360度までは、実データ1と実データ2とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、実データ2が取得されているため、実データ2を用いて断層像の再構成を行う。
このように360度補間法により、目的のスライス位置のX線投影データを求め、画像再構成部31はこのX線投影データに基づいて目的のスライス位置の断層像を再構成する。なお、この360度補間法は、上述した公知例と同じ補間方法であり、目的のスライス位置とサンプリング位置との距離の逆比で線形補間して補間X線投影データを求める方法である。
360度補間法による補間方法の別の例について図4を参照しつつ説明する。図4に示す補間方法は、その目的のスライス位置を挟んで、補間X線投影データの間の距離が一定となるようにデータを選択して補間を行うものである。
図4に示す例においては、位相0度から位相θ度までは、実データ2と実データ4とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相θ度までは、実データ1と実データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。さらに、位相θ度から位相360度までについても、実データ1と実データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。つまり、位相θ度から位相360度までは、実データ1と実データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、実データ2が取得されているため、実データ2を用いて再構成を行う。
このように360度補間法により、目的のスライス位置のX線投影データを求め、画像再構成部31はこのX線投影データに基づいて目的のスライス位置の断層像を再構成する。また、X線投影データ間の幅が一定になるようにデータを選択して360度分のデータを補間することにより、補間間隔が一定になるため、断層像の画質が安定する。
次に、180度補間法(対向データ補間法)によるデータの補間について図5及び図6を参照しつつ説明する。図5及び図6は、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡とそのデータの対向データを示す図である。
図5において、細い破線が1回目のヘリカルスキャンの撮影領域と2回目のヘリカルスキャンの撮影領域とのつなぎ目を示している。また、太い破線は断層像を再構成するスライス位置を示している。このスライス位置がこの発明の「目的のスライス位置」に相当する。また、実線の矢印の線は実データ(検出器23が実際に検出したX線投影データ)を表し、破線の矢印の線はその実データに対する対向データを表している。
この対向データについて詳しく説明する。対向データ1は、実データ2のうち、位相0度から位相180度の間のデータに対応している。対向データ2は、実データ2のうち、位相180度から位相360度の間のデータに対応している。対向データ3のうち、位相θ度から位相180度までのデータは、実データ3に対応している。対向データ3のうち、位相180度から位相360度までのデータは、実データ4のうち、位相0度から位相180度の間のデータに対応している。対向データ4は、実データ4のうち、位相180度から位相360度までのデータに対応している。これらの対向データは、補間処理部29によって生成される。
以上のような実データと対向データに基づいて補間処理部29は補間処理を行い、目的のスライス位置の360度分の補間X線投影データを求める。図5に示す例においては、目的のスライス位置を挟んで、目的のスライス位置から最も近い2つのX線投影データによって補間する。
図5に示す例において、位相0度から位相θ度までは、対向データ2と実データ4とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相θ度までは、対向データ2と対向データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、対向データ2を用いて再構成を行う。位相θ度から位相180度までは、実データ2と対向データ2とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相180度から位相θ度までは、実データ2と対向データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相θ度までは、実データ2と実データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、実データ2が取得されているため、実データ2を用いて断層像の再構成を行う。位相θ度から位相360度までは、対向データ1と実データ2とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。
このように、180度補間法(対向データ補間法)により、目的のスライス位置のX線投影データを求め、画像再構成部31はこのX線投影データを逆投影して目的のスライス位置の断層像を再構成する。
180度補間法(対向データ補間法)の別の例について図6を参照しつつ説明する。図6に示す補間方法は、その目的のスライス位置を挟んで、データ間の幅が一定となるようにデータを選択して補間を行うものである。図6に示す対向データは図5に示す対向データを同じものである。
図6に示す例においては、位相0度から位相θ度までは、対向データ2と実データ4とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相θ度までは、実データ2と対向データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度について、対向データ2を用いて再構成を行う。位相θ度から位相θ度までは、実データ2と対向データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。位相θ度から位相360度までは、対向データ1と実データ3とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、実データ2が取得されているため、実データ2を用いて断層像の再構成を行う。
このように、180度補間法(対向データ補間法)により、目的のスライス位置の線投影データを求め、画像再構成部31はこのX線投影データを逆投影して目的のスライス位置の断層像を再構成する。また、補間の幅が一定となるようにデータを選択して360度分のデータを補間することにより、補間間隔が一定となるため、断層像の画質が安定する。
[第2の実施の形態]
次に、この発明の第2の実施形態に係るX線CT装置について説明する。この第2の実施形態に係るX線CT装置は、検出器23のデータ検出列を被検体の体軸方向に複数列備えたマルチスライスCT装置に関するものである。第1の実施形態に係るX線CT装置と異なる点は、検出器23のデータ検出列が体軸方向に複数列備えられている点と、X線ビーム発生源21からコーンビームが曝射される点である。これ以外の構成は第1の実施形態に係るX線CT装置と同じであるため、説明を省略する。
(動作)
次に、第2の実施形態に係るX線CT装置の動作について図7を参照しつつ説明する。図7は、第2の実施形態に係るX線CT装置で収集されたX線投影データの収集軌跡を示す図である。図7(a)に全体の撮影領域と2回のヘリカルスキャンの領域を示す。
図7(b)に1回目のヘリカルスキャンによるX線投影データの収集軌跡を示す。本実施形態に係るX線CT装置は、検出器23のデータ検出列が体軸方向に4列備えられている。図7に示すX線投影データの収集軌跡は、ヘリカルピッチが6の場合の収集軌跡である。図7において、太い斜線はX線投影データを示しているが、データ検出列が4列であるため、4本の斜線(X線投影データ)が示されている。
第1の実施形態と同様に、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の手前に、補間用データ収集範囲、更にその手前に助走範囲(加速範囲)を設けて、補間用データ収集範囲及び撮影領域にてX線ビームを曝射してX線投影データを収集する。
図7(c)に示す2回目のヘリカルスキャンについても同様に、撮影領域及び補間用データ収集範囲にてX線ビームを曝射してX線投影データを収集する。第1の実施形態と同様に、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置を記憶しておき、その終了位置から助走範囲(加速範囲)分だけ寝台天板15aを1回目のヘリカルスキャンの撮影領域側に戻してスキャンを開始することで、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置と、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置とを一致させる。または、1回目のヘリカルスキャンを終えて寝台天板15aを停止させた位置、つまり、助走範囲(減速範囲)の終了位置から、その助走範囲(減速範囲)分と2回目のヘリカルスキャンの助走範囲(加速範囲)分だけ、寝台天板15aを1回目のヘリカルスキャン側に戻してスキャンを開始することで、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置と2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置とを一致させる。
このように1回目のヘリカルスキャンで収集されたX線投影データの収集軌跡と、2回目のヘリカルスキャンで収集されたX線投影データの収集軌跡とを重ねたものを図7(d)に示す。同図に示すように、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域と2回目のヘリカルスキャンの撮影領域とはオーバラップすることがない。1回目のヘリカルスキャンの終了位置と2回目のヘリカルスキャンの開始位置とを一致させているからである。また、従来技術のように、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の後に補間用データ収集範囲を設けて補間用データ(X線投影データ)を収集しておらず、さらに、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の前に補間用データ収集範囲を設けて補間用データ(X線投影データ)を収集していないからである。従って、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとがオーバラップすることがなく、そのことにより、従来技術と比べて1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとの間(つなぎ目付近)で被検体に対するX線の被爆量を減らすことが可能となる。
補間処理部29は、X線投影データが供給されると、このX線投影データを用いて補間処理を施して、目的のスライス位置の補間X線投影ビームを求める。この補間処理の内容は公知の方法(360度補間法、180度補間法、フィルタ補間法等)と同じであり、例えば、従来技術で挙げた特許文献2、特許文献3、及び特許文献4に記載されている補間方法によって補間X線投影データを求める。ここでは、特許文献3(特許第3455041号)に詳しい説明があるフィルタ補間法、及び特許文献4に詳しい説明がある補間法について概略のみを説明する。
まず、図8を参照しつつ、フィルタ補間法によるデータの補間について説明する。フィルタ補間法は、所定の幅(以下、フィルタ幅と称することがある)に含まれる多数のX線投影データに対して重み付け加算を行って、目的とするスライス位置の補間X線投影データを求める方法である。本実施形態においては、実際に検出されたX線投影データ(実データ)とその対向データとを用いて補間処理を行っている。図8には、フィルタ幅3に含まれるX線投影データを用いて目的とするスライス位置のデータを補間する例が示されている。このフィルタ幅に含まれる、実データ及び対向データを得て、それらのデータを重み付け加算して目的とする位相の補間X線投影データとする。図8においては、黒丸が目的とするスライス位置を表し、白丸が補間に用いられる実データと対向データを表している。そして、360度分の補間X線投影データを求め、その補間X線投影データを用いて目的のスライス位置の断層像を再構成する。
また、特許文献4に記載されている補間法について簡単に説明する。この補間法によると、補間処理部29は、X線投影データに基づいてボクセルごとにX線吸収率を反映した、逆投影するための補間X線投影データを求める。
図22(a)は、ある回転角度におけるX線ビームと再構成ボクセルとの関係を示す模式図である。ここで、斜線で示すボクセルVに対するX線投影データの逆投影を考える。X線ビーム発生源21とボクセルVの中心とを結んだ直線FVCを延長し、検出器面に交差する点を点Cとする。図22(b)に、点Cと検出素子との関係を示す。点Cは(n、m)の検出素子、(n、m+1)の検出素子、(n+1、m)の検出素子、(n+1、m+1)の検出素子、各々の中心点間に存在するものとする。
各チャンネルの中心位置を矩形のチャンネルの重心と定義すると、点Cはいずれのチャンネルの中心からも外れている。計算上のX線パスFVCの周囲に存在する実際の4本のX線パスに沿って実測されたX線投影データを、点C周囲の4チャンネル分における処理されたデータから、点Cと各チャンネル中心位置の距離の逆比で線形の内挿補間を行い、画像再構成部31は、得られた補間X線投影データを計算上のX線パスを示す直線FVCに沿って逆投影するデータとし、これを所定の重み付けをして逆投影する。また、4データを非線形補間しても良い。
以上に説明したいずれの補間法であっても、異なる領域で収集されたX線投影データを用いて補間しているため、補間処理だけに用いられるX線投影データを収集する必要がなくなり、特に、つなぎ目付近でのオーバラップを減らすことが可能となる。その結果、被検体に対するX線の被爆量を減らすことが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、この発明の第3の実施形態に係るX線CT装置について説明する。第1及び第2の実施形態においては、ヘリカルスキャンのX線ビーム発生源の軌跡(データの収集軌跡)が不連続の場合について説明した。この第3の実施形態においては、ヘリカルスキャンのX線ビーム発生源の軌跡(データの収集軌道)が連続する場合について説明する。この第3の実施形態に係るX線CT装置の構成は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成と同じであり、1列に並べた検出器を用いてヘリカルスキャンを行なうシングルスライスCTである。
(動作)
第3の実施形態に係るX線CT装置の動作を説明する。第1の実施形態と同様に、操作者によって入力装置(図示しない)から入力されたヘリカルスキャン条件に従って、X線ビーム発生源21からX線ビームを曝射するとともに寝台15aを体軸方向に移動させることで、いわゆるヘリカルスキャンによる診断を開始する。そして、データ収集部27は検出器23からX線ビーム(X線投影データ)を検出し、検出したX線投影データを補間処理部29に供給する。
本実施形態に係るX線CT装置の動作について更に詳しく説明する。第1及び第2の実施形態と同様に、撮影領域を2回に分けてヘリカルスキャンを行なう場合について説明する。
図9に第3の実施形態に係るX線CT装置で収集されたデータの収集軌跡を示す。図9(a)に全体の撮影領域と2回のヘリカルスキャンの領域を示す。図9は、寝台天板15aが左側から右側に進む場合に得られたデータの収集軌跡を示している。
図9(b)に1回目のヘリカルスキャンによるデータの収集軌跡を示す。スキャン条件、補間方法等の設定されたパラメータに応じて、1回目のヘリカルスキャンの領域の手前に、補間用データ収集範囲、更にその手前に寝台天板15aの助走範囲(加速範囲)を設定する。さらに、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の後に助走減速範囲(減速範囲)を設定する。
まず、寝台天板15aが助走範囲(加速範囲)の開始位置まで移動する。そして、スキャン開始の指示に従って寝台天板15aが助走を始め、助走範囲(加速範囲)においてデータ収集が可能な速度になるまで加速する。補間用データ収集範囲の開始位置に達した時点で、X線ビーム発生源21からX線ビームを曝射してデータ収集を開始し、1回目のヘリカルスキャンの終了位置までデータ収集を行う。この位置に達した時点でX線ビームの曝射を終了し、寝台天板15aを減速させて、助走範囲(減速範囲)の終了地点で停止させる。
図9(c)に2回目のヘリカルスキャンによるデータの収集軌跡を示す。1回目のヘリカルスキャンと同様に、スキャン条件、補間方法等の設定されたパラメータに応じて、2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の手前に寝台天板15aの助走範囲(加速範囲)を設定する。さらに、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の後に助走範囲(減速範囲)を設定する。
まず、寝台天板15aを助走範囲(加速範囲)の開始位置まで移動させる。そして、スキャン開始の指示により、寝台天板15aが助走を始め、助走範囲(加速範囲)においてデータ収集可能な速度になるまで加速する。
ここで、1回目のヘリカルスキャンの終了時点でのX線ビーム発生源21(回転架台25)の回転角度(回転位相)及び寝台天板15aの位置に対して、2回目のヘリカルスキャンの開始時点でのX線ビーム発生源21(回転架台25)の回転角度(回転位相)及び寝台天板15aの位置が一致するように、架台・寝台制御部13が回転角度(回転位相)及び寝台天板15aの位置の情報に基づき寝台移動部15を制御する。例えば、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置におけるX線ビーム発生源21の回転角度(回転位相)と寝台天板15aの位置とを記憶装置(図示しない)に記憶しておく。そして、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置から助走範囲(加速範囲)分だけ、1回目のヘリカルスキャンの領域側に寝台天板15aを戻し、助走範囲(加速範囲)の開始位置から寝台天板15aを加速し、丁度、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置でのX線ビーム発生源21の回転角度(回転位相)と、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了時点でのX線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)とが一致するように、寝台天板15aの加速を開始する。このとき、助走範囲(加速範囲)の長さと加速度とを考慮に入れて加速開始のタイミングを計る必要がある。
2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置に達した時点でX線ビーム発生源21からX線ビームを曝射してデータ収集を開始する。上述した架台・寝台制御部13の制御により、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始時点のX線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)は、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了時点のX線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)と一致することとなる。
例えば、図9(b)、(c)に示されているように、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了時点のX線ビーム発生源21の回転角度(回転位相)は360度(0度)となり、助走範囲(減速範囲)の終了時点においては180度となっている。そして、2回目のヘリカルスキャンにおいては、助走範囲(加速範囲)だけ寝台天板15aを1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了位置から1回目のヘリカルスキャンの撮影領域側に戻し、X線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)が丁度180度になった時点で寝台天板15aの加速を開始する。このように回転架台25の回転角度と加速するタイミングを調整することで、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始時点のX線ビーム発生源21の回転角度(回転位相)と、1回目のヘリカルスキャン撮影領域の終了時点におけるX線ビーム発生源21の回転角度(回転位相)とが一致する。
そして、2回目のヘリカルスキャン撮影領域の後に設定されている補間用データ収集範囲の終了位置までデータ収集を行う。この位置に達した時点でX線ビームの曝射を終了し、寝台天板15aを減速させて助走範囲(減速範囲)の終了時点で停止させる。
このように1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとを重ねて表示したものを図9(d)に示す。同図に示すように、1回目のヘリカルスキャンにおける撮影領域と2回目における撮影領域とはオーバラップすることがない。さらに、従来技術のように、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域の後と2回目のヘリカルスキャンの撮影領域の前とで、補間用データ収集領域を設けてX線投影データを収集していないため、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとがオーバラップすることがない。そのことにより、従来技術と比べて1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとの間で被検体に対するX線の被爆量を減らすことが可能となる。
さらに、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目においてデータの収集軌道(回転位相)が連続しているため、2回に分けたヘリカルスキャンによって得られたデータを、あたかも連続した1つのデータとして取り扱うことが可能となる。そのことにより、データの収集軌道が不連続の場合に比べて画像の安定性が向上する。
補間処理部29は、X線投影データが供給されると、このX線投影データを用いて、目的のスライス位置のX線投影データを補間する。このときの補間処理部29による補間処理の一例について以下に説明する。
図10及び図11は、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域と2回目のヘリカルスキャンの撮影領域とのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示す図である。第1の実施形態と同様に、360度補間法又は180度補間法(対向データ補間法)によって目的のスライス位置における360度分のX線投影データを求めることができる。360度補間法及び180度補間法は第1の実施形態で説明した内容と同じである。
まず、図10を参照しつつ360度補間法について説明する。図10において、細い破線が1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目を示している。また、太い破線は断層像を再構成するスライス位置を示している。このスライス位置がこの発明の「目的のスライス位置」に相当する。
同図に示すように、目的のスライス位置の360度分のX線投影データを取得するために、その目的のスライス位置を挟んで、目的のスライス位置から最も近い2つのX線投影データによって補間する。
図10に示す例においては、位相0度から位相θ度までは、実データ7と実データ8とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、実データ7が取得されているため、実データ7を用いて断層像の再構成を行う。位相θ度から位相360度までは、実データ6と実データ7とに基づいて補間を行って目的のスライス位置のX線投影データを求める。
このように360度補間法により、目的のスライス位置のX線投影データを求め、画像再構成部31はこのX線投影データに基づいて目的のスライス位置の断層像を再構成する。本実施形態においては、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとは、データ収集の軌跡(位相)が連続しているため、目的のスライス位置を挟んで最も近い2つのX線投影データから360度分のX線投影データを補間しても、補間に用いるデータの距離が一定(補間間隔が一定)になるため、画質が安定する。
次に、図11を参照しつつ180度補間法(対向データ補間法)について説明する。図11は、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡とそのデータの対向データを示す図である。
図11において、細い破線が1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目を示している。また、太い破線は断層像を再構成するスライス位置を示している。このスライス位置がこの発明の「目的のスライス位置」に相当する。また、実線の矢印は実データを表し、破線の矢印はその実データに対する対向データを表している。
この対向データについて詳しく説明する。対向データ5は、実データ7のうち、位相0度から位相180度の間のデータに対応している。対向データ6のうち、位相0度から位相180度までのデータは、実データ7のうち、位相180度から位相360度の間のデータに対応している。対向データ6のうち、位相180度から位相360度までのデータは、実データ8のうち、位相0度から位相180度の間のデータに対応している。対向データ7は、実データ8のうち、位相180度から位相360度の間のデータに対応している。
以上のような実データと対向データとを用いて補間処理部29は、目的のスライス位置の360度分のX線投影データを補間する。図11に示す例においては、目的のスライス位置を挟んで、目的のスライス位置から最も近い2つのX線投影データによって補間する。
図11に示す例において、位相0度から位相θ度までは、対向データ6と実データ8とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、対向データ6を用いて再構成を行う。位相θ度から位相θ度までは、実データ7と対向データ6とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。なお、位相θ度については、実データ7が取得されているため、実データ7を用いて断層像の再構成を行う。位相θ度から位相360度までは、対向データ5と実データ7とに基づいて補間を行って目的のスライス位置の補間X線投影データを求める。
このように、180度補間法(対向データ補間法)により、目的のスライス位置のX線投影データを求め、画像再構成部31はこのX線投影データを用いて目的のスライス位置の断層像を再構成する。
本実施形態においては、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとは、データ収集の軌跡(回転位相)が連続しているため、目的のスライス位置を挟んで最も近い2つのX線投影データから360度分のX線投影データを補間しても、補間に用いるデータの距離が一定(補間間隔が一定)になるため、画質が安定する。
本実施形態では、シングルスライスCTについて説明したが、マルチスライスCTにおいても同様の制御を行なって、データ収集の軌跡(位相)を連続させることが可能である。図12にマルチスライスCTにおけるデータの収集軌跡を示す。このX線投影データは、データ検出列が4列の検出器23を用いて、ヘリカルピッチが6の条件で収集されたデータである。
図12(a)に全体の撮影領域を示し、図12(b)に1回目のヘリカルスキャンで収集されたデータの収集軌跡を示す。図12(c)に2回目のヘリカルスキャンで収集されたデータの収集軌跡を示す。2回目のヘリカルスキャンにおいては、助走範囲(加速範囲)だけ寝台天板15aを1回目のヘリカルスキャンの撮影領域側に戻し、X線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)が、1回目のヘリカルスキャンの助走範囲(減速範囲)の終了位置における回転角度と等しくなった時点で寝台天板15aの加速を開始する。このタイミングで加速することで、2回目のヘリカルスキャンの開始時のX線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)と、1回目のヘリカルスキャンの終了時のX線ビーム発生源21の回転角度(位相角度)とが一致し、データの収集軌跡が連続する。
そして、第2の実施形態で説明したように、特許文献3に記載のフィルタ補間法や特許文献4に記載の補間法により補間処理を行って、目的のスライス位置における補間X線投影データを求め、その補間X線投影データに基づいて目的のスライス位置の断層像を再構成する。
例えば、特許文献3に記載のフィルタ補間法によって補間X線投影データを求める例を図13に示す。この例は、第3の実施形態で説明した補間内容と同じであり、フィルタ幅3に含まれるX線投影データを用いて補間処理を行い、目的のスライス位置におけるX線投影データを求めている。このようにして得られた補間X線投影データに基づいて、画像再構成部31は目的とするスライス位置の断層像を再構成する。
また、上述した実施形態においては、1回目のヘリカルスキャンと2日目のヘリカルスキャンとで、オーバラップする領域がなくなるようにX線CT装置を制御したが、1部分をオーバラップさせても構わない。例えば、複数回のヘリカルスキャンの時間的なずれを補正する等の目的があるときは、あえて1部分オーバラップさせて補正することもできる。
さらに、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとの間に、X線投影データが得られていない領域があっても、1回目のヘリカルスキャンで得られたX線投影データと2回目のヘリカルスキャンで得られたX線投影データとを用いて補間処理を行って、X線投影データが得られていない領域内のデータを求める。そして、その補間によって得られたX線投影データを用いて断層像を再構成することができる。
つまり、どの位相のX線投影データも得られていない位置の断層像を再構成する場合であっても、1回目のヘリカルスキャンのX線投影データと2回目のヘリカルスキャンのX線投影データとを用いてその位置におけるX線投影データを補間することができ、その補間で得られた投影データに基づいてその位置における断層像を再構成することが可能である。
従って、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとの間が離れている場合であっても、ノイズや画質の安定性を望まなければ、その離れている間(すき間)の断層像を再構成することは可能である。例えば、図14に示すように、1回目のヘリカルスキャンにおける撮影領域の終了位置と2回目のヘリカルスキャンにおける撮影領域の開始位置がずれてしまって、X線ビームが曝射されない範囲がある場合等に応用することができる。図14に示すマルチスライスCTによるデータ収集の例においては、1回目のヘリカルスキャンが終了して2回目のヘリカルスキャンが始まるまでに、1回目のヘリカルスキャンの終了位置から寝台天板15aが僅かにZ軸方向(図14の右方向)に動いたため、図14(c)に示すように、2回目のヘリカルスキャンの開始位置が本来の開始位置よりもZ軸方向(図14の右方向)にずれている。そのことにより、図14(d)に示すように、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとが離れて、スキャンの間にすき間が形成されることになる。
このような場合であっても、Xビームが曝射されなかった範囲に在るスライス位置のデータは、1回目のヘリカルスキャンで収集されたX線投影データと2回目のヘリカルスキャンで収集されたX線投影データとを用いた補間処理により求められる。例えば図15に示すように、すき間に含まれるスライス位置のデータは、1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとで収集されたX線投影データを用いた補間処理により求められる。なお、図15に示す補間方法では、フィルタ補間法によってX線投影データを補間している。
さらに、1回目のヘリカルスキャンの後又は2回目のヘリカルスキャンの前に、離れている間(すき間)を埋めるように補間用のデータを収集し、その補間用のデータを1回目のヘリカルスキャンの最後の領域及び2回目のヘリカルスキャンの最初の領域の両方の補間に用いても良い。
また、上記の実施形態においては、全体の撮影領域を2回に分けてスキャンを行なったが、3回以上に分けてスキャンを行っても良い。例えば、3回のヘリカルスキャンに分けた場合、1回目と3回目のスキャンの間に挟まれている2回目のヘリカルスキャンにおいては、撮影領域の前と撮影領域の後に補間用データ収集領域を設ける必要がない。従って、2回目のヘリカルスキャンの領域は、助走領域(加速範囲)、撮影領域、及び助走範囲(減速範囲)となり、撮影領域内にあるスライス位置のX線投影データを補間するために、別途、補間用のデータを収集する必要がない。
一方、1回目のヘリカルスキャンにおいては、撮影領域の前に補間用データ収集領域を設け、3回目のヘリカルスキャンにおいては、撮影領域の後に補間用データ収集領域を設けてスキャンを行なう。この補間用データ収集領域は従来技術や第1乃至第4の実施形態で説明した領域と同じである。
4回以上に分けてヘリカルスキャンを行なう場合についても同様で、1回目のヘリカルスキャンの撮影領域と最後のヘリカルスキャンの撮影領域との間に挟まれたヘリカルスキャンにおいては、補間用のデータを収集する必要はない。
また、マルチスライスCTにおいては、データ検出列を4列と、ヘリカルピッチを6としたが、この発明のX線CT装置においては、これらの値に限定されず、データ検出列やヘリカルピッチを変えても同じ効果を奏することが可能である。例えば、データ検出列を6列、8列、16列等にしても良く、ヘリカルピッチを4、5等にしても良い。
さらに、上述した実施形態においては、補間方法として、360度補間法、180度補間法(対向データ補間法)、フィルタ補間法等を用いて補間処理を行ったが、これら以外の補間方法を用いて補間処理を行っても構わない。
ここで、ヘリカルスキャンの途中で撮影を中断する場合の処理について説明する。例えば、2種類の中断処理が考えられる。1つ目の中断は、被検体が動いたときや緊急時等に撮影を中断する場合が考えられる。この場合は、入力装置からの操作者が停止の指示を入力すると、システム制御部11の制御により、即刻、X線ビーム発生源21からのX線ビームの照射を停止させ、回転架台25の回転及び寝台天板15aの移動を停止させる。そして、この中断の後、スキャンを再開する場合は、中断した位置を、上述した2回目のヘリカルスキャン撮影領域の開始位置とし、2回目のヘリカルスキャンを実行する。
2つ目の中断は、いわゆるリアルタイムヘリカルスキャンを実行して撮影中に断層像をモニタリングしている場合であって、設定した撮影領域をスキャンする前に、必要なスキャンが終了したと判断したときが考えられる。この場合、X線ビームの曝射等を直ちに停止させない。スキャンの中断が指示された位置を撮影領域の終了位置とし、その位置での画像再構成に必要な補間用データの収集範囲と寝台天板15aの助走範囲(減速範囲)を設定し直し、上述した実施形態と同様に補間用データ(X線投影データ)を収集し、その後、寝台天板15aの減速を行ってスキャンを終了する。
この発明のX線CT装置の特徴は、全体の撮影領域を複数の領域に分けて複数回のヘリカルスキャンを行なった場合に、各領域のつなぎ目付近のX線投影データを補間により求めるときに、異なるヘリカルスキャンで収集されたX線投影データを用いて補間処理を行ってそのつなぎ目付近のX線投影データを求めることにある。従って、この発明のX線CT装置は、補間方法自体の内容に依存せず、どのような補間処理に対してもこの発明を適用することができる。この発明によると、従来、つなぎ目付近で発生していたオーバラップ領域を少なくすることが可能となり、被検体の被爆量を低減することが可能となる。
この発明の第1の実施形態に係るX線CT装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の第1の実施形態に係るX線CT装置で収集されたデータの収集軌跡を示す図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、360度補間法を説明するための図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、360度補間法を説明するための図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、180度補間法(対向データ補間法)を説明するための図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、180度補間法(対向データ補間法)を説明するための図である。 この発明の第2の実施形態に係るX線CT装置で収集されたデータの収集軌跡を示す図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、フィルタ補間法を説明するための図である。 この発明の第3の実施形態に係るX線CT装置で収集されたデータの収集軌跡を示す図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、360度補間法(対向データ補間法)を説明するための図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、180度補間法(対向データ補間法)を説明するための図である。 マルチスライスCTで収集されたデータの収集軌跡を示す図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのつなぎ目付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、フィルタ補間法を説明するための図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとの間が離れている場合のデータの収集軌跡を示す図である。 1回目のヘリカルスキャンと2回目のヘリカルスキャンとのすき間付近におけるデータの収集軌跡を示すとともに、フィルタ補間法を説明するための図である。 シングルスライスCTの構成及び動作を説明するための図である。 360度補間法及び180度補間法を説明するための図である。 マルチスライスCTにおける検出器の構成を示す斜視図である。 マルチスライスCTをZ軸方向から見た図と、Z軸に垂直な方向から見た図である。 従来技術のX線CT装置で収集されたデータの収集軌跡を示す図である。 従来技術のX線CT装置で収集されたデータの収集軌跡を示す図である。 マルチスライスCTで収集されたデータに対する補間法の一例を示す図である。
符号の説明
10 X線CT装置
11 システム制御部
13 架台・寝台制御部
15 寝台移動部
17 X線制御装置
19 高電圧発生装置
21 X線ビーム発生源
23 検出器
25 回転架台
27 データ収集部
29 補間処理部
31 画像再構成部
33 表示部

Claims (20)

  1. X線ビームを被検体に曝射するX線源と、前記X線源と前記被検体が配置される空間を隔てて対向配置されたX線検出器と、前記被検体を載置した寝台天板を前記被検体の体軸方向に移動させる寝台天板移動手段と、を備え、前記寝台天板を前記被検体の体軸方向に移動させながら、前記X線源を前記被検体の周囲を回転させることにより前記被検体に対して螺旋状のスキャンを行ない、前記スキャンにより得られたX線投影データに基づいて所望のスライス位置における断層像を再構成するX線CT装置であって、
    補間処理手段と、再構成手段と、を有し、
    前記寝台天板移動手段は、前記被検体の撮影領域を少なくとも第1の領域と前記第1の領域とは異なる第2の領域とからなる複数の領域に分割し、前記第1の領域に対するスキャンの終了位置と前記第2の領域に対するスキャンの開始位置とが一致するように、前記寝台天板を前記体軸方向に移動させ、
    前記補間処理手段は、前記被検体の撮影領域少なくとも前記第1の領域と前記第2の領域とからなる複数の領域に分割されて複数回の螺旋状のスキャンが行われた場合に、前記第1の領域に対するスキャンにより得られたX線投影データと、前記第2の領域に対するスキャンにより得られたX線投影データとに基づいて補間処理を施して、所望のスライス位置における補間X線投影データを求め、
    前記再構成手段は、前記補間処理手段により求められた補間X線投影データを逆投影処理することにより、前記所望のスライス位置における断層像を再構成する
    ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記所望のスライス位置が、前記第1の領域と前記第2の領域とのつなぎ目付近に在る場合は、前記補間処理手段は、前記第1の領域におけるX線投影データ及び前記第2の領域におけるX線投影データの双方を用いて前記補間処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記第1の領域に対するスキャンの終了後、前記第2の領域に対するスキャンを行なう前に、前記寝台天板移動手段は前記寝台天板を助走分、前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置から前記第1の領域側に所定領域だけ戻し、前記所定領域だけ戻した位置から前記所定領域を助走して、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置から前記第2の領域に対するスキャンを行うことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のX線CT装置。
  4. 前記第1の領域に対するスキャンの終了後、前記第2の領域に対するスキャンを行なう前に、前記寝台天板移動手段は、前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置から前記寝台天板を助走分だけ体軸方向と逆方向に移動させ、前記逆方向に移動させた位置から助走して、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置から前記第2の領域に対するスキャンを行うことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のX線CT装置。
  5. 前記第1の領域に対するスキャンにおける前記X線源の螺旋状の軌跡と、前記第2の領域に対するスキャンにおける前記X線源の螺旋状の軌跡とは、前記第1の領域と前記第2の領域のつなぎ目において連続していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のX線CT装置。
  6. 前記寝台天板移動手段は、前記第1の領域に対するスキャンの終了位置における前記X線源の回転位相と、前記第2の領域に対するスキャンの開始位置における前記X線源の回転位相とが一致するように、所定のタイミングで前記寝台天板を助走開始位置から前記体軸方向に移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のX線CT装置。
  7. 前記補間処理手段は、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データに基づいて内挿補間処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置。
  8. 前記所望のスライス位置を挟むX線投影データは、前記所望のスライス位置の両側それぞれにおいて前記所望のスライス位置から最も近いX線投影データであることを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記所望のスライス位置を挟むX線投影データ間の距離は、全ての回転位相において等しいことを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  10. 前記補間処理手段は、前記X線検出器により検出されたX線投影データ及び前記X線投影データに対して対向する回転位相にある対向データに基づいて補間処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置。
  11. 前記補間処理手段は、前記所望のスライス位置を挟むX線投影データ及び対向データに基づいて内挿補間処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とする請求項10に記載のX線CT装置。
  12. 前記所望のスライス位置を挟むX線投影データ及び対向データは、前記所望のスライス位置の両側それぞれにおいて前記所望のスライス位置から最も近いデータであることを特徴とする請求項11に記載のX線CT装置。
  13. 前記X線源は前記被検体の体軸方向に広がりを持つX線ビームを発生させ、
    前記X線検出器は、前記被検体の体軸方向に沿って2以上の列を成して配列された複数の検出器からなり、
    前記補間処理手段は、前記X線検出器で検出されたX線投影データ及び/又は前記X線投影データに対向する回転位相にある対向データを体軸方向にフィルタ処理を施し、前記所望のスライス位置における補間X線投影データを求めることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置。
  14. 前記X線源は前記被検体の体軸方向に広がりを持つX線ビームを発生させ、
    前記X線検出器は、前記被検体の体軸方向に沿って2以上の列を成して配列された複数の検出器からなり、
    前記補間処理手段は、前記X線源と逆投影するボクセルとの位置関係から、逆投影するための補間X線投影データを、X線投影データを2方向に補間して求めることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のX線CT装置。
  15. 被検体を載置した寝台天板を前記被検体の体軸方向に移動させながら、X線ビームを曝射するX線源を前記被検体の周囲に回転させることにより前記被検体に対して螺旋状のスキャンを行ない、前記スキャンにより得られたX線投影データに基づいて所望のスライス位置における断層像を再構成する画像再構成方法であって、
    前記被検体の撮影領域を少なくとも第1の領域と前記第1の領域とは異なる第2の領域とからなる複数の領域に分割し、前記第1の領域に対するスキャンの終了位置と前記第2の領域に対するスキャンの開始位置とが一致するように、前記寝台天板を前記体軸方向に移動させて複数回の螺旋状のスキャンを行うステップと、
    前記第1の領域に対するスキャンにより得られたX線投影データと、前記第2の領域に対するスキャンにより得られたX線投影データとに基づいて補間処理を施して、所望のスライス位置における補間X線投影データを求める補間処理ステップと、
    前記補間処理により求められた補間X線投影データを逆投影処理することにより、前記所望のスライス位置における断層像を再構成する再構成ステップと、
    を含むことを特徴とする画像再構成方法。
  16. 前記所望のスライス位置が、前記第1の領域と前記第2の領域とのつなぎ目付近に在る場合は、前記補間処理ステップにて、前記第1の領域におけるX線投影データ及び前記第2の領域におけるX線投影データの双方を用いて前記補間処理を行うことを特徴とする請求項15に記載の画像再構成方法。
  17. 前記第1の領域に対するスキャンの終了後、前記第2の領域に対するスキャンを行なう前に、前記寝台天板を助走分、前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置から前記第1の領域側に所定領域だけ戻し、前記所定領域だけ戻した位置から前記所定領域を助走して、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置から前記第2の領域に対するスキャンを行なうことを特徴とする請求項15又は請求項16のいずれかに記載の画像再構成方法。
  18. 前記第1の領域に対するスキャンの終了後、前記第2の領域に対するスキャンを行なう前に、前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置から前記寝台天板を助走分だけ体軸方向と逆方向に移動させ、前記逆方向に移動させた位置から助走して、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置から前記第2の領域に対するスキャンを行うことを特徴とする請求項15又は請求項16のいずれかに記載の画像再構成方法。
  19. 前記第1の領域に対するスキャンにおける前記X線源の螺旋状の軌跡と、前記第2の領域に対するスキャンにおける前記X線源の螺旋状の軌跡とは、前記第1の領域と前記第2の領域のつなぎ目において連続していることを特徴とする請求項15乃至請求項18のいずれかに記載の画像再構成方法。
  20. 前記第1の領域に対するスキャンの前記終了位置における前記X線源の回転位相と、前記第2の領域に対するスキャンの前記開始位置における前記X線源の回転位相とが一致するように、所定のタイミングで前記寝台天板を助走開始位置から前記体軸方向に移動させることを特徴とする請求項15乃至請求項18のいずれかに記載の画像再構成方法。
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