JP5022612B2 - X線ct装置 - Google Patents

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本発明は、医療用X線CT(Computed Tomography)装置、または産業用X線CT装置であって、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンの撮影時間短縮、画質改善を実現するX線CT装置に関する。
X線CT装置は、被検体をX線でスキャンすることによって投影データを取得し、その投影データに基づいて被検体の断層像を画像再構成する(たとえば、特許文献1参照)。
X線CT装置において、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する際に複数のz方向座標位置でX線データ収集を行う場合には、そのデータ収集が終了した後にX線データ収集系のz方向移動を行う。X線データ収集中はz方向移動を行なえないため、撮影時間を短縮することが困難であった。
図16は、z方向座標位置z0,z1,z2,z3,z4において、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを行う場合を示している。この場合には、図16(a)に示すように、各z方向座標位置z0,z1,z2,z3,z4において、X線データ収集系は、少なくとも180度+ファン角、または360度、または360+αのX線データ収集を行う。ただし、0≦α≦360度でおよそαは360度×10%から360度×30%である(ここで、αは、断層像のSNを良くする、アーチファクトを減らす目的のためのオーバースキャン分である)。このX線データ収集を行う際には、z0→z1,z1→z2,z2→z3,z3→z4へz方向移動を行う。従来は、図16(b)に示すタイムチャートのように、各位置におけるX線データ収集を終了してから、z方向の別の位置へ移動を行っている。このため、X線データ収集の時間とz方向移動時間との合計が、実際のX線データ収集に必要な時間となる。
例えば、心臓の撮影において、心拍同期させて複数のz方向座標位置にてシネスキャンを複数回行う場合には、ヘリカルピッチが0.2程度である低ピッチの心臓用ヘリカルスキャンに比べて、X線被曝量を20%〜30%程度に減らすことが可能である。しかし、この場合には、z方向移動時間が長いために、心臓用ヘリカルスキャンよりも撮影時間が長くなってしまう。このため、撮影時間の短縮が望まれていた。
特開2004−173756号公報
しかし、X線CT装置による心臓用ヘリカルスキャンのX線無駄被曝は、少ない方が望まれる。このためにもX線被曝がより少ない心拍同期したシネスキャンの方が心臓用ヘリカルスキャンよりも望まれ、心拍同期させたシネスキャンによる心臓撮影の弱点である撮影時間を克服する撮影時間短縮は望まれる方向である。
そこで、本発明の目的は、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンにおいて、撮影時間短縮、および画質改善を実現するX線CT装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、第1の観点のX線CT装置においては、X線発生装置と、前記X線発生装置に相対しX線を検出する2次元X線エリア検出器とを、被検体の体軸方向であるz方向へ前記被検体に対して相対的に移動させると共に、前記被検体の周囲に回転させながら、前記X線発生装置に前記被検体へX線を照射させ、前記被検体を透過したX線を前記2次元X線エリア検出器に検出させるスキャンを実施することによって、X線投影データを収集するX線データ収集手段と、前記X線データ収集手段により収集されたX線投影データを画像再構成する画像再構成手段と、前記画像再構成手段により画像再構成された断層像を表示する画像表示手段とを含むX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、前記被検体に対して前記z方向に静止している際と、前記被検体に対して前記z方向に移動している際とのそれぞれにおいて、前記スキャンを実施することによって、前記X線投影データを収集することを特徴とする。
上記第1の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かし、複数のz方向位置でX線データ収集を行うように、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。よって、全体の撮影時間を短縮することができる。
上記の課題を解決するために、第2の観点のX線CT装置においては、第1の観点のX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、前記X線投影データを収集するビュー方向の角度の和が180度+ファン角または、360度または、360度+α(ただし、0度≦α<360度)であることを特徴とする。
上記第2の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線データ収集のビュー角度が180度+ファン角のX線データ収集によるハーフスキャン、360度のX線データ収集によるフルスキャン、360度+α(ただし、0度≦α≦360度)によるオーバースキャンのいずれかについて実施する。よって、全体の撮影時間を短縮することができる。
上記の課題を解決するために、第3の観点のX線CT装置においては、第1の観点または第2の観点のいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、前記z方向に静止している部分がX線データ収集の前半に含まれる。
上記第3の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線データ収集時間の前半の一部の時間において、X線データ収集系を静止させてX線データ収集を行い、後半の一部の時間において、X線データ収集系を移動させながらX線データ収集を行う。よって、X線データ収集が制御しやすくなる。
上記の課題を解決するために、第4の観点のX線CT装置においては、第1の観点から第3の観点までのいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、X線の照射がX線投影データ収集期間に含まれる。
上記第4の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線照射をX線データ収集期間中だけに実施する。このため、X線被曝を減らすことができる。
上記の課題を解決するために、第5の観点のX線CT装置においては、第1の観点から第4の観点までのいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、X線データ収集中に収集される各ビューのX線投影データとして、各ビューに測定されたz方向座標位置データが付加されているX線投影データ、または、各ビューに予測されたz方向座標位置データが付加されているX線投影データ、または、各ビューのz方向座標位置データを再現または予測可能な動作パラメータが付加されているX線投影データを収集する。
上記第5の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線投影データには各ビューに測定されたz方向座標位置データが付加されたX線投影データ、または各ビューに予測されたz方向座標位置データが付加されたX線投影データ、または各ビューのz方向座標位置データを再現または予測可能な動作パラメータが付加されたX線投影データのいずれかのX線投影データより、各ビューのz方向座標位置が求められる。そして、このX線投影データの各ビューのz方向座標位置を考慮して、画像再構成を行う。このため、X線データ収集中にX線データ収集系を静止させたり、X線データ収集系を加速して移動させたりすることが可能になる。
上記の課題を解決するために、第6の観点のX線CT装置においては、第1の観点から第5の観点までのいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、X線データ収集を、生体信号に同期させて行う。
上記第6の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線データ収集を生体信号に同期させて行う。特に、生体信号の周期がある程度わかっている場合は、その周期に合わせて最適な走査ガントリ回転速度でX線データ収集を行うことができる。
上記の課題を解決するために、第7の観点のX線CT装置においては、第1の観点から第6の観点までのいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、X線照射を、生体信号に同期させてX線データ収集中に行う。
上記第7の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線データ収集を生体信号に同期させる。このため、X線照射による被曝を最小限にするためにX線照射はX線データ収集中にのみ行うため、無駄被曝をなくすことができる。
上記の課題を解決するために、第8の観点のX線CT装置においては、第6の観点または第7の観点のいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、同期する生体信号として、心拍信号を用いる。
上記第8の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線データ収集を生体信号として心拍信号に同期させる。このため、心拍信号の速度40−100bpm(Beat Per Minntes)に充分対応したスキャン速度を実現できる。
上記の課題を解決するために、第9の観点のX線CT装置においては、第6の観点から第7の観点までいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、同期する生体信号として呼吸信号を用いることを特徴とする。
上記第9の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンにおいて、X線データ収集を生体信号に同期させた場合、その生体信号が呼吸信号であっても呼吸信号の周期数秒に充分対応したスキャン速度を実現できるため、生体信号は呼吸信号でもX線データ収集を同期できる。
上記の課題を解決するために、第10の観点のX線CT装置においては、第6の観点から第8の観点までのいずれかのX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、少なくとも180度+ファン角のビュー角度に対応するように前記X線投影データを連続して収集する。
上記第10の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンにおいて、X線データ収集を生体信号に同期させた場合、データ収集系のX線投影データ収集時間をより短くすることで、時間分解能の良い断層像が得られる。通常、生体信号に同期させて撮影を行う場合は、被検体の動いている部分を時間分解能良く撮影したい場合である。このため、生体信号に同期させた場合は最速のスキャン、つまり最も速いデータ収集系の回転速度に加えて、最も短いX線投影データ収集を行う必要がある。つまり最速の回転速度でハーフスキャンを行えば良い。なお、ハーフスキャンの場合はX線投影データ収集角度は180度+ファン角となる。このため、少なくとも180度+ファン角のX線投影データ収集を連続して行えば、1枚の断層像を画像再構成するのに充分なX線投影データが収集できる。
上記の課題を解決するために、第11の観点のX線CT装置においては、第6から第9の観点までのいずれかに記載のX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、少なくとも180度+ファン角のX線投影データを、複数回に分けてX線データ収集することを特徴とする。
上記第11の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線投影データ収集を生体信号に同期させて、より良い時間分解能の断層像を得たい場合であって、ハーフスキャンよりも良い時間分解能の断層像を得ようとした場合には、180度+ファン角のX線投影データを、何回か、通常、2〜5回程度に分けてX線投影データ収集するマルチセグメントスキャン(Multi Segment Scan)を用いる。この場合には、少なくとも180度+ファン角のX線投影データを複数回に分けてX線投影データ収集を行い、画像再構成時にこの分割されたX線投影データをつなぎ合わせて1つのX線投影データとして画像再構成する。このため、ハーフスキャンよりも良い時間分解能の断層像が得られる。
上記の課題を解決するために、第12の観点のX線CT装置においては、第5の観点から第10の観点までのいずれかのX線CT装置において、前記画像再構成手段は、X線投影データの各ビューのz方向座標位置データを用いて、3次元画像再構成を行う。
上記第12の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集の時間の一部において、X線データ収集系をz方向に動かすことにより、撮影時間を短縮させた複数のz方向位置でX線データ収集を行うコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する。ここでは、X線投影データ収集時にデータ収集系が静止しながらX線投影データ収集を行っている部分と、データ収集系が移動しながらX線投影データ収集を行っている部分が存在している。このため、z方向座標データを考慮しながら3次元画像再構成を行うことにより、より良い画質の断層像が得られる。
上記の課題を解決するために、第13の観点のX線CT装置においては、第12の観点に記載のX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、複数のz方向座標位置のX線データ収集を行い、前記画像再構成手段は、nを整数とする第n番目のz方向座標位置のX線投影データに、隣り合う第n−1番目のz方向座標位置のX線投影データ、または第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データのうち少なくとも1つX線投影データを用いて画像再構成を行うことを特徴とする。
上記第13の観点におけるX線CT装置では、第n番目(nを整数)のz方向座標位置のX線投影データに、隣り合う第n−1番目のz方向座標位置のX線投影データ、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データの両方、もしくは少なくとも1つを用いて画像再構成する。このことにより、より多くのX線投影データが用いられるため、画像ノイズ改善、アーチファクト低減が実現できる。
上記の課題を解決するために、第14の観点のX線CT装置においては、第13の観点に記載のX線CT装置において、前記画像再構成手段は、前記第n番目のz方向座標位置のX線投影データに、前記第n−1番目、または前記第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データのうち少なくとも1つを、X線投影データ上で加重加算して画像再構成を行うことを特徴とする。
上記第14の観点におけるX線CT装置では、第n番目(nは整数)のz方向座標位置のX線投影データに、隣り合う第n−1番目のz方向座標位置のX線投影データ、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データの両方、もしくは少なくとも1つを用いて、第n番目のX線投影データに第n+1番目のX線投影データを加重加算する。このことにより、第n番目のz方向座標位置と第n+1番目のz方向座標位置との境界の近傍の断層像は、より多くのX線投影データが用られている。よって、画像ノイズ改善、アーチファクト低減が実現できる。
上記の課題を解決するために、第15の観点のX線CT装置においては、第14の観点に記載のX線CT装置において、第n番目のz方向座標位置のX線投影データの各々のデータに加重加算される第n−1番目のz方向座標位置のX線投影データ、または第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データの各々のデータに対応するX線ビームが、第n番目のz方向座標位置と第n−1番目のz方向座標位置との境界近傍の断層像、または第n番目のz方向座標位置と第n+1番目のz方向座標位置との境界近傍の断層像の画素を共に通ることを特徴とする。
上記第15の観点におけるX線CT装置では、第n番目(nは整数)のz方向座標位置のX線投影データに、隣り合う第n−1番目のz方向座標位置のX線投影データ、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データの両方、もしくは少なくとも1つを用いて、第n番目のX線投影データに第n+1番目のX線投影データを加重加算する。これにより、第n番目のz方向座標位置と第n+1番目のz方向座標位置との境界の近傍の断層像の画素を共に通る、第n番目のX線投影データに対応するX線ビームと、第n+1番目のX線投影データに対応するX線ビームが存在する。この2つのX線ビームを、境界を超えて画像再構成に用いることにより、より多くのX線投影データを用いるために、画像ノイズ改善、アーチファクト低減が実現できる。
上記の課題を解決するために、第16の観点のX線CT装置においては、第13の観点に記載のX線CT装置において、前記X線データ収集手段は、複数のz方向座標位置のX線データ収集を行い、前記画像再構成手段は、nを整数とする第n番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成される断層像に、隣り合う第n−1番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成される断層像、または、隣り合う第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成される断層像のうち少なくとも1つの断層像を加重加算する画像再構成を行うことを特徴とする。
上記第16の観点におけるX線CT装置では、第n番目(nは整数)のz方向座標位置のX線投影データを画像再構成した断層像に、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データを画像再構成した断層像を加重加算して、第n番目のz方向座標位置と第n+1番目のz方向座標位置との境界の近傍の断層像を画像再構成する。このように、より多くのX線投影データを用いるため、画像ノイズ改善、アーチファクト低減が実現できる。
本発明のX線CT装置によれば、多列X線検出器、または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンにおいて、複数のz方向座標位置の撮影を行なう際の撮影時間短縮、および画質改善を実現できる効果がある。
以下、本発明にかかる実施形態を説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
[装置構成]
図1は、本発明にかかる実施形態のX線CT装置を示す構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、図1に示すように、操作者の入力を受ける入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などのデータ処理を実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データを収集するデータ収集バッファ5と、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7と、心電計31と、呼吸監視装置32とを具備している。撮影条件の入力は、入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶される。図14に撮影条件入力画面の例を示す。
撮影テーブル10は、図1に示すように、被検体を乗せて走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル12を具備している。クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降およびテーブル直線移動される。
走査ガントリ20は、図1に示すように、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、多列X線検出器24と、DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りに回転しているX線管21などを制御する回転部コントローラ26と、ビーム形成X線フィルタ28と、制御信号などを前記操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29と、を具備している。ここで、ビーム形成X線フィルタ28は、図2に示すように、撮影中心である回転中心に向かうX線の方向にはフィルタの厚さが最も薄く、周辺部に向かうに従いフィルタの厚さが増し、X線をより吸収できるようになっているX線フィルタである。このため、本実施形態においては、円形または楕円形に近い断面形状である被検体の体表面の被曝量を少なくできるようになっている。また、走査ガントリ傾斜コントローラ27により、走査ガントリ20は、z方向の前方および後方に、±約30度程度、傾斜できる。
X線管21と多列X線検出器24は、図2に示すように、回転中心ICの回りを回転する。鉛直方向をy方向とし、水平方向をx方向とし、これらに垂直なテーブルおよびクレードル進行方向をz方向とするとき、X線管21および多列X線検出器24の回転平面は、xy平面である。また、クレードル12の移動方向は、z方向である。
図2および図3は、X線管21と多列X線検出器24との幾何学的配置を、xy平面またはyz平面から見た説明図である。
X線管21は、図2に示すように、コーンビームCBと呼ばれるX線ビームを発生する。なお、コーンビームCBの中心軸方向がy方向に平行なときを、ビュー角度0度とする。
多列X線検出器24は、z方向に、例えば、256列のX線検出器列を有する。また、各X線検出器列は、チャネル方向に、例えば、1024チャネルのX線検出器チャネルを有する。
図2に示すように、X線管21のX線焦点から放射されたX線ビームは、ビーム形成X線フィルタ28によって、再構成領域Pの中心では、より多くのX線が照射されるように、また、再構成領域Pの周辺部では、より少ないX線が照射されるように、X線線量を空間的に制御される。その後、再構成領域Pの内部に存在する被検体にX線が吸収され、その被検体を透過したX線が、多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
また、図3に示すように、X線管21のX線焦点から放射されたX線ビームは、X線コリメータ23により断層像のスライス厚方向に制御される。つまり、回転中心軸ICにおいてX線ビーム幅がDとなるように制御される。そして、回転中心軸IC近辺に存在する被検体にX線が吸収され、その被検体を透過したX線は、多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
このように、X線が照射されることによって収集された投影データは、多列X線検出器24からDAS25へ出力され、DAS25でA/D変換される。そして、スリップリング30を経由してデータ収集バッファ5に入力される。その後、そのデータ収集バッファ5に入力されたデータは、記憶装置7のプログラムにより中央処理装置3で処理され、断層像に画像再構成される。そして、その断層像がモニタ6の表示画面においてに表示される。
心電計31は、被検体の心電信号を収集し、走査ガントリ20内の制御コントローラ29に心電信号を入力する。その入力された心電信号は、制御コントローラ29を経由して、中央処理装置3に送られ、心臓撮影時には、図14に示すように、撮影条件入力画面が表示される。これにより、被検体の心電信号を取得していることをオペレータが確認した上で、心臓撮影を確実に確認しながら心拍同期撮影を行うことができる。また、この時に、心拍数(Beat Par Mimutes)も表示しておくことで、被検体の心拍の安定度をオペレータが把握することができる。
呼吸監視装置32は、光学TVカメラを用いて、被検体が呼吸によってy軸方向へ体動する際の動きを検出することによって、呼吸信号を取得する。呼吸信号の検出は、図21に示すように、光学TVカメラでx軸方向から被検体を撮影する。この時に、被検体の呼吸による動きは、y軸方向に上下する。この上下の体動を、光学TVカメラで画像計測することにより、つまり、被検体の上下の体動距離を画像計測することにより、図22に示すように、所定の周期で変位するような呼吸信号を抽出できる。そして、その抽出された呼吸信号は、走査ガントリ20内の制御コントローラ29に入力される。そして、その入力された呼吸信号は、制御コントローラ29経由で中央処理装置3に送られ、呼吸信号による同期撮影時には、図14に示すように、撮影条件入力画面に表示される。これにより、被検体の呼吸信号を取得していることをオペレータが確認した上で、呼吸同期撮影を行うことができる。この時に、呼吸周期、単位時間当たりの呼吸数などの呼吸情報も、モニタ6の表示画面に表示しておくことにより、被検体の呼吸の安定度をオペレータが把握することができる。
[動作の概要]
以下より、上記したX線CT装置100の動作の概要について示す。
図4は、本実施形態のX線CT装置についての動作の概要を示すフロー図である。
まず、ステップP1では、図4に示すように、被検体をクレードル12に乗せ、位置合わせを行う。クレードル12の上に乗せられた被検体は、各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせられる。
つぎに、ステップP2では、図4に示すように、スカウト像収集を行う。
ここでは、スカウト像は、通常、0度,90度のビュー角度において撮影される。なお、部位によっては、例えば、頭部のように、90度スカウト像のみの場合であってもよい。このスカウト像撮影の詳細については、後述する。
つぎに、ステップP3では、図4に示すように、撮影条件設定を行う。
ここでは、通常、撮影条件は、スカウト像上に撮影する断層像の位置、大きさを表示させて、設定される。この場合に、ヘリカルスキャン,可変ピッチヘリカルスキャン,ヘリカルシャトルスキャン,コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン),シネスキャンを1回実施する分の全体としてのX線線量情報の表示を行う。また、シネスキャンにおいては、X線データ収集系の回転数、または、X線照射またはX線データ収集の時間の設定値をユーザインターフェースに入力すると、その関心領域における入力された回転数分、または、その入力された時間分に対応するX線線量情報が表示される。
つぎに、ステップP4では、図4に示すように、断層像撮影を行う。
この断層像撮影およびその画像再構成の詳細については後述する。
つぎに、ステップP5では、図4に示すように、画像再構成された断層像を表示する。
つぎに、ステップP6では、図4に示すように、3次元画像表示を行う。
ここでは、z方向に連続に撮影された断層像を3次元画像として用いて、図15に示すように3次元画像表示を行う。
この3次元画像表示方法には、ボリュームレンダリング3次元画像表示方法、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示方法、MPR(Multi Plain Reformat)画像表示方法、3次元再投影画像表示方法などがある。これらは、診断用途により、適宜使い分けて利用される。
[断層像撮影,スカウト像撮影を実施する際における動作]
以下より、上記したX線CT装置100の動作において、断層像撮影(図4のステップP4),スカウト像撮影(図4のステップP2)を実施する際の動作の概略について示す。
図5は、本発明にかかる実施形態のX線CT装置100において、断層像撮影およびスカウト像撮影を実施する際の動作の概略を示すフロー図である。
まず、ステップS1では、図5に示すように、データ収集を行う。
断層像撮影を実施する際において、図17(a)に示すように、z方向座標位置z0,z1,z2,z3,z4にて、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを行う際には、図17(b)に示すように、X線データ収集の前半には、X線管21と多列X線検出器24とを含むデータ収集系を被検体に対してz方向に静止させてX線データ収集を行う。つまり、撮影テーブル10上のクレードル12をあるz方向位置に固定させたまま、そのデータ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。そして、図17(b)に示すように、後半のX線データ収集においては、データ収集系を被検体に対してz方向に移動させながらX線データ収集を行う。
また、図18(a)に示すように、z方向座標位置z0,z1,z2,z3,z4にて心拍同期させたシネスキャンを実施する場合については、図18(b)に示すように、心拍同期するように開始したX線データ収集の前半においては、データ収集系をz方向に静止させる。そして、その後半においては、データ収集系をz方向に移動させてX線データ収集を行う。具体的には、ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わされるX線検出器データD0(view,j,i)にテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)を付加させて、X線検出器データを収集する。そして、z方向に移動した後は、次の心拍同期したX線データ収集のタイミングを待つ。
一方で、スカウト像撮影を実施する際においては、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行うものとする。
つぎに、ステップS2では、図5に示すように、前処理を行う。
ここでは、X線検出器データD0(view,j,i)に対して前処理を行い、投影データに変換する。前処理は、図6に示すようにステップS21のオフセット補正,ステップS22の対数変換,ステップS23のX線線量補正,ステップS24の感度補正からなる。
スカウト像撮影の場合は、前処理されたX線検出器データをチャネル方向の画素サイズおよびクレードル直線移動方向であるz方向の画素サイズを、モニタ6の表示画素サイズに合わせて表示すればスカウト像として完成である。
つぎに、ステップS3では、ビームハードニング補正を行なう。
ここでは、前処理された投影データD1(view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行なう。ステップS3のビームハードニング補正では、前処理S2において感度補正S24が行なわれた投影データをD1(view,j,i)とし、ステップS3のビームハードニング補正の後のデータをD11(view,j,i)とすると、ステップS3のビームハードニング補正は、以下の(数式1)のように、例えば多項式形式で表わされる。
Figure 0005022612
この時、検出器の各j列ごとに独立したビームハードニング補正を行なえるため、撮影条件で各データ収集系の管電圧が異なっていれば、各列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。
つぎに、ステップS4では、図5に示すように、zフィルタ重畳処理を行なう。
ここでは、ビームハードニング補正された投影データD11(view,j,i)に対して、z方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行う。
すなわち、各ビュー角度、各データ収集系における前処理後、ビームハードニング補正された多列X線検出器D11(view,j,i)(i=1〜CH, j=1〜ROW)の投影データに対し、列方向に例えば下記の(数式2)に示すような、列方向フィルタサイズが5列のフィルタをかける。ただし、(数式3)を満足させる。
(w1(i),w2(i),w3(i),w4(i),w5(i))、 ・・・(数式2)
Figure 0005022612
その補正された検出器データD12(view,j,i)は、以下の(数式4)のようになる。
Figure 0005022612
なお、チャネルの最大値をCH,列の最大値をROWとすると、以下の(数式5),(数式6)のようになる。
Figure 0005022612
Figure 0005022612
また、列方向フィルタ係数を各チャネルごとに変化させると画像再構成中心からの距離に応じてスライス厚を制御できる。一般的に、断層像では再構成中心に比べ周辺部の方がスライス厚が厚くなる。このため、列方向フィルタ係数を中心部と周辺部で変化させて、列方向フィルタ係数を中心部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅を広く変化させると共に、周辺部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅をせまく変化させることにより、スライス厚を、周辺部と画像再構成中心部との両者において一様にすることができる。
このように、多列X線検出器24の中心部チャネルと周辺部チャネルとのそれぞれにおいて列方向フィルタ係数を制御することにより、スライス厚を中心部と周辺部とのそれぞれにおいて調整できる。列方向フィルタでスライス厚を弱干厚くすると、アーチファクト、ノイズともに大幅に改善される。これによりアーチファクト改善具合、ノイズ改善具合も制御できる。つまり、3次元画像再構成された断層像つまり、xy平面内の画質が制御できる。また、その他の実施形態として列方向(z方向)フィルタ係数を逆重畳(デコンボリューション)フィルタにすることにより、薄いスライス厚の断層像を実現することもできる。
つぎに、ステップS5では、図5に示すように、再構成関数重畳処理を行う。
すなわち、(数式4)までの処理を行なわれたX線投影データD12(view,j,i)をフーリエ変換し、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。再構成関数重畳処理S5では、zフィルタ重畳処理後のデータをD12とし、再構成関数重畳処理後のデータをD13、重畳する再構成関数をKernel(j)とすると、再構成関数重畳処理は、以下の(数式7)のように表わされる。
Figure 0005022612
つまり、再構成関数kernel(j)は、検出器の各j列ごとに独立した再構成関数重畳処理を行なえるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
ステップS6では、図5に示すように、3次元逆投影処理を行う。
ここでは、再構成関数重畳処理した投影データD13(view,j,i)に対して、3次元逆投影処理を行い、逆投影データD3(x,y,z)を求める。画像再構成される画像は、z軸に垂直な面であるxy平面に3次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。この3次元逆投影処理については、図5を参照して後述する。
つぎに、ステップS7では、図5に示すように、後処理を行なう。
ここでは、逆投影データD3(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像D31(x,y)を得る。
後処理の画像フィルタ重畳処理では、3次元逆投影後の断層像をD31(x,y,z)とし、画像フィルタ重畳後のデータをD32(x,y,z)、断層像平面であるxy平面において重畳される2次元の画像フィルタをFilter(z)とすると、以下の(数式8)のようになる。
Figure 0005022612
つまり、検出器の各j列ごとに独立した画像フィルタ重畳処理を行なえるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
または、この2次元の画像フィルタ重畳処理の後に、下記に示す画像空間z方向フィルタ重畳処理を行ってもよい。また、この画像空間z方向フィルタ重畳処理は、2次元画像フィルタ重畳処理の前に行ってもよい。さらには、3次元の画像フィルタ重畳処理を行って、この2次元の画像フィルタ重畳処理と、画像空間z方向フィルタ重畳処理の両方を兼ねるような効果を出してもよい。
画像空間z方向フィルタ重畳処理では、画像空間z方向フィルタ重畳処理された断層像をD33(x,y,z)、2次元の画像フィルタ重畳処理された断層像をD32(x,y,z)とすると、以下の(数式9)のようになる。ただし、v(i)はz方向の幅が2l+1の画像空間z方向フィルタ係数で、以下の(数式10)のような係数列となる。
Figure 0005022612
Figure 0005022612
ヘリカルスキャンにおいては、画像空間フィルタ係数v(i)は、z方向位置に依存しない画像空間z方向フィルタ係数であってよいが、特に、z方向に検出器幅の広い2次元X線エリア検出器24、多列X線検出器24を用いた場合に、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する際においては、画像空間z方向フィルタ係数v(i)はz方向のX線検出器の列の位置に依存した画像空間z方向フィルタ係数であれば、各断層像の列位置に依存した詳細な調整ができるので更に効果的である。
そして、上記のようにして得られた断層像は、モニタ6に表示される。
[3次元逆投影処理動作]
以下より、上記したX線CT装置100の動作において、3次元逆投影処理を実施する際(図5のS6)の動作の概略について示す。
図7は、3次元逆投影処理の詳細を示すフロー図である。
本実施形態では、画像再構成される画像は、z軸に垂直な面であるxy平面に、3次元画像再構成される。つまり、再構成領域Pは、xy平面に平行なものとする。
まず、ステップS61では、図7に示すように、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)中の一つのビューに着目し、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDrを抽出する。
ここでは、図8(a),図8(b)に示すように、xy平面に平行な512×512画素の正方形の領域を再構成領域Pとし、y=0のx軸に平行な画素列L0,y=63の画素列L63,y=127の画素列L127,y=191の画素列L191,y=255の画素列L255,y=319の画素列L319,y=383の画素列L383,y=447の画素列L447,y=511の画素列L511を列にとると、これらの画素列L0〜L511をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影した図9に示す如きラインT0〜T511上の投影データを抽出すれば、それらが画素列L0〜L511の投影データDr(view,x,y)となる。ただし、x,yは断層像の各画素(x,y)に対応する。
X線透過方向は、X線管21のX線焦点と各画素と多列X線検出器24との幾何学的位置によって決まるが、X線検出器データD0(view,j,i)のz座標z(view)がテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)としてX線検出器データに添付されて判っているため、加速・減速中のX線検出器データD0(view,j,i)でもX線焦点、多列X線検出器のデータ収集幾何学系の中において、X線透過方向を正確に求めることができる。
なお、例えば、画素列L0をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影したラインT0のように、ラインの一部が多列X線検出器24のチャネル方向の外に出た場合は、対応する投影データDr(view,x,y)を「0」にする。また、z方向の外に出た場合は投影データDr(view,x,y)を補外して求める。
このようにして、図10に示すように、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDr(view,x,y)を抽出できる。
つぎに、ステップS62では、図7に示すように、投影データDr(view,x,y)にコーンビーム再構成加重係数を乗算し、図11に示す如き投影データD2(view,x,y)を作成する。
ここで、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)は、以下の通りである。ファンビーム画像再構成の場合は、一般に、view=βaでX線管21の焦点と再構成領域P上(xy平面上)の画素g(x,y)とを結ぶ直線がX線ビームの中心軸Bcに対してなす角度をγとし、その対向ビューをview=βbとするとき、以下の(数式11)のようになる。
βb=βa+180°−2γ ・・・(数式11)
再構成領域P上の画素g(x,y)を通るX線ビームと、その対向X線ビームが再構成平面Pとがなす角度を、αa,αbとすると、これらに依存したコーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算し、逆投影画素データD2(0,x,y)を求める。この場合、(数式12)のようになる。
D2(0,x,y)=ωa・D2(0,x,y)_a+ωb・D2(0,x,y)_b
・・・(数式12)
ただし、D2(0,x,y)_aは、ビューβaの逆投影データ、D2(0,x,y)_bはビューβbの逆投影データである。
なお、コーンビーム再構成加重係数の対向ビーム同士の和は、(数式13)のようになる。
ωa+ωb=1 ・・・(数式13)
コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算することにより、コーン角アーチファクトを低減することができる。
例えば、コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbは、次式により求めたものを用いることができる。なお、gaは、ビューβaの加重係数、gbは、ビューβbの加重係数である。そして、ファンビーム角の1/2をγmaxとするとき、以下の(数式14)から(数式19)のようになる。
Figure 0005022612
Figure 0005022612
Figure 0005022612
Figure 0005022612
Figure 0005022612
Figure 0005022612
ここでは、例えば、q=1とする。
また、例えば、ga,gbの1例として、max[ ]を、最大値を求める関数とすると、以下の(数式20),(数式21)のようになる。
Figure 0005022612
Figure 0005022612
また、ファンビーム画像再構成の場合は、更に距離係数を再構成領域P上の各画素に乗算する。距離係数は、X線管21の焦点から投影データDrに対応する多列X線検出器24の検出器列j,チャネルiまでの距離をr0とし、X線管21の焦点から投影データDrに対応する再構成領域P上の画素までの距離をr1とするとき、(r1/r0)2で示される。
また、平行ビーム画像再構成の場合は、再構成領域P上の各画素に、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)のみを乗算すればよい。
つぎに、ステップS63では、図7に示すように、逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
ここでは、図12に示すように、予めクリアしておいた逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
つぎに、ステップS64では、図7に示すように、画像再構成に必要な全ビューの逆投影データD2を加算したか否かについて判断する。
ここでは、全てについて加算していない場合(NO)には、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)について、ステップS61〜S63を繰り返し、図12に示すように、逆投影データD3(x,y)を得る。一方で、全てについて加算した場合(Yes)には、図7に示すように、本処理を終了する。
なお、図13(a),図13(b)に示すように、再構成領域Pを512×512画素の正方形の領域とせずに、直径512画素の円形の領域としてもよい。
以下より、上記のX線CT装置100を用いてスキャンを実施する際の実施例について示す。
(実施例1)
実施例1として、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンでのX線データ収集中に、走査ガントリに対して被検体をz方向に移動させる場合について示す。
図19は、実施例1における動作のフロー図である。また、図23は、実施例1におけるスキャン動作の概念図である。また、データ収集とz方向移動のタイミングについては、上述の図17に示した場合と同様である。
図19に示すように、まず、ステップC1では、たとえば、撮影テーブル10のクレードル12またはX線収集系が所定のz方向座標位置へ行く。
スキャンの開始地点は、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC2では、図19に示すように、X線投影データ収集を行う。
つぎに、ステップC3では、図19に示すように、所定のビュー数分のX線投影データを収集したかを判断する。ここで、所定のビュー数分のX線投影データを収集した場合(YES)であれば、ステップC4へ進む。一方、所定のビュー数分のX線投影データを収集していない場合(NO)であれば、ステップC2へ戻る。
つぎに、ステップC4では、図19に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここで、そのz方向座標位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC5へ進む。一方、そのz方向座標位置が存在しない場合(NO)であればステップC6へ進む。次のスキャン開始地点があるか否かは、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC5では、図19に示すように、次のz方向座標位置に移動を開始する。
図23は、ステップC2からステップC5の動作の概念図である。図23に示すように、データ収集開始から所定のビュー数までは、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)と同じ軌道を、データ収集系が通る。そして、次のデータ収集すべきz方向座標位置があれば、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の軌道からははずれて、z方向に加速して移動しながらX線データ収集を行う。このため、この部分については、ヘリカルシャトルスキャンや可変ピッチヘリカルスキャンにおけるz方向加速部分と同様にしてデータ収集が実施される。
つぎに、ステップC6では、図19に示すように、X線投影データ収集が終了したかを判断する。ここで、X線投影データ収集が終了した場合(YES)であれば、ステップC8へ進む。一方、X線投影データ収集が終了していない場合(NO)であれば、ステップC7へ進む。
つぎに、ステップC7では、図19に示すように、X線投影データ収集を行う。その後、ステップC6へ戻る。
つぎに、ステップC8では、図19に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここで、そのz方向座標位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC9へ進む。一方、そのz方向座標位置が存在しない場合(NO)であれば、ステップC10へ進む。次のスキャン開始地点があるか否かは、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC9では、図19に示すように、次のz方向座標位置へ移動完了したかを判断する。ここで、その移動が完了した場合(YES)であれば、ステップC10へ進む。一方、その移動が完了していない場合(NO)であれば、もう一度、ステップC9へ戻る。
つぎに、ステップC10では、図19に示すように、すべてのz方向座標位置のX線データ収集を終了したかを判断する。ここで、すべてのz方向座標位置のX線データ収集が終了した場合(YES)であれば、当該スキャンを終了する。一方、すべてのz方向座標位置のX線データ収集を終了していない場合(NO)であれば、ステップC2へ戻る。
実施例1においては、前述した図17に示すように、X線データ収集の前半については、X線管21と多列X線検出器24とを含むX線データ収集系がz方向に静止して、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを行う。例えば、時刻t0からデータ収集を始める際には、z0に静止しているが、もし、次のz方向座標位置でのスキャンがあれば、データ収集の後半にX線データ収集系のz方向移動を開始して、次のz方向座標位置へX、線データ収集系と撮影テーブル10を相対的に移動させる。つまり、データ収集の前半は、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンになり、データ収集の後半は、データ収集系が加速して動きだすので、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャンの加速部分のようになる。
また、画像再構成処理においては、3次元画像再構成を用いる。これにより、z方向に静止していたX線データ収集系と撮影テーブル10のクレードル12が相対に途中から動き出しても、z方向座標位置情報が測定される、または予測される。このため、X線データ収集された各ビューのz方向座標位置が3次元画像再構成時にわかっていれば、このz方向座標位置を3次元逆投影処理中に考慮して正しく逆投影することにより、図7のステップS61においては、図8(a),図8(b),図9に示すように、断層像の各画素ごとに対応する列,チャネルの多列X線検出器24のX線投影データを抽出できるため、高い画質な画像を画像再構成できる。
上記のようにして、本実施例においては、z方向に連続したz方向座標位置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンのデータ収集を行う。この場合に、外側の列に位置する断層像は、例えば、図24に示すように、断層像位置Aまたは断層像位置Cにおいては、対向X線ビームが存在せず、断層像の画素を通るX線投影データが少ない、いわゆるミッシングコーンと言われる領域に含まれる。
このような場合は、X線投影データが少ないため、アーチファクトが画像に発生しやすい。このため、断層像位置Bのように、第n番目のz方向座標位置と第n+1番目のz方向座標位置の境界部分、もしくは、その近傍領域にある断層像の各画素においては、第n番目のz方向座標位置のX線投影データのみならず、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データも用いることによって、対向X線ビームも存在させて、X線投影データを多く用いるように画像再構成し、アーチファクトを低減させることができる。
例えば、断層像Bの画素B1には、X線ビームBnbとX線ビームBn+1bとの2つのX線ビームを用いる。また同様に、断層像Bの画素B2には、X線ビームBnaとX線ビームBn+1aとの2つのX線ビームを用いる。これにより、X線投影データを、より多く、様々な方向のX線ビームを用いて、画像再構成することでアーチファクトを低減できる。
この画像再構成方法には、「X線投影データ上の処理」と「断層像上の処理」との2つの方法に大別される。
「X線投影データ上の処理」においては、図24に示すように、X線投影データ上において、第n番目のz方向座標位置のX線ビーム(例えばBnb)と第n+1番目のz方向座標位置のX線ビーム(例えばBn+1b)を投影データ空間上で加重加算しておき、画像再構成を行う。
一方、「断層像上の処理」においては、図25に示すように、第n番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成した断層像と第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成した断層像を画像空間上で加重加算して画像再構成を行う。
上記の「X線投影データ上の処理」を行うには、3次元逆投影処理において、図24に示すように、断層像B上の点B1の画素を通る第n番目のz方向座標位置のX線投影データ上のデータと第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データ上のデータとを加重加算する。ここでは、点B1のみならず、断層像位置Bの断層像の全画素について、このような投影データの加重加算を行う。加重加算係数の求め方の1例としては、(数式13)に示すωa,ωbを用いても良い。また、加重加算を行う処理としては、3次元逆投影処理の中で、加重係数をかけた投影データを3次元逆投影処理することと、あらかじめ加重加算した投影データを用いて3次元逆投影処理を行うこととのいずれであってもよい。
上記の「断層像上の処理」を行うには、図5に示すように、第n番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成した断層像Bn、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データから画像再構成した断層像Bn+1をあらかじめ3次元画像再構成しておく。この時、断層像BnとBn+1は、z方向座標の位置としては、同一位置にある。つまり、第n+1番目のz方向座標位置のX線投影データのX線ビームは、z軸上は断層像Bn,Bn+1の位置を通っていないが、3次元画像再構成、3次元逆投影を用いればこのようにz軸上にX線ビームの通っていない位置の断層像も画像再構成できる。このようにして、求められた断層像Bn、断層像Bn+1を画像空間上において画像加算することで、当該処理が実現できる。
(実施例2)
実施例2として、心拍同期させたシネスキャンにおいて、走査ガントリに対して被検体をz方向に移動させる場合について示す。
図20は、実施例2における動作のフロー図である。また、図28は、実施例2におけるスキャン動作の概念図である。また、データ収集とz方向移動のタイミングについては、上述した図18と同様である。なお、本実施例において、心拍同期スキャンのX線投影データ収集範囲は、ファン角+180度である。
図20に示すように、まず、ステップC11では、たとえば、撮影テーブル10のクレードル12またはX線データ収集系が所定のz方向座標位置へ行く。スキャンの開始地点は、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC12では、図20に示すように、心拍に同期したスキャン開始信号を受けたかを判断する。ここでは、その信号を制御コントローラ29が受けた場合(YES)であれば、ステップC13へ進む。一方、その信号を制御コントローラ29が受けない場合(NO)であれば、もう一度、ステップC12へ戻る。
つぎに、ステップC13では、図20に示すように、X線投影データ収集を行う。
ステップC14では、図20に示すように、所定のビュー数分のX線投影データを収集したかを判断する。ここでは、そのX線投影データを収集した場合(YES)であればステップC15へ進む。一方、そのX線投影データを収集していない場合(NO)であれば、ステップC13へ戻る。
つぎに、ステップC15では、図20に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここでは、そのz方向座標位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC16へ進む。一方、そのz方向座標位置が存在しない場合(NO)であれば、ステップC17へ進む。次のスキャン開始地点があるか否かは、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC16では、図20に示すように、次のz方向座標位置に移動を開始する。
つぎに、ステップC17では、図20に示すように、X線投影データ収集は終了したかを判断する。ここでは、その収集が終了した場合(YES)であれば、ステップC19へ進む。一方、その収集が終了していない場合(NO)であれば、ステップC18へ進む。なお、図28は、ステップC13からステップC17までの動作の概念図である。本実施例においては、図28に示すように、X線データ収集の範囲がファン角+180度になるように、1セグメントでデータ収集を行う。ここでは、実施例1と同様に、データ収集開始から所定のビュー数までは、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)と同じ軌道を、データ収集系が通る。そして、次のデータ収集すべきz方向座標位置があれば、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の軌道からははずれ、z方向に加速して移動しながらX線データ収集を行う。このため、この部分については、ヘリカルシャトルスキャンや可変ピッチヘリカルスキャンのz方向加速部分のようなデータ収集となる。
つぎに、ステップC18では、図20に示すように、X線投影データ収集を行う。
つぎに、ステップC19では、図20に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここでは、その位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC20へ進む。一方、その位置が存在しない場合(NO)であれば、ステップC21へ進む。次のスキャン開始地点があるか否かは、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
ステップC20では、図20に示すように、次のz方向座標位置へ移動完了したかを判断する。ここでは、その移動が完了した場合(YES)であれば、ステップC21へ進む。一方、その移動が完了していない場合(NO)であれば、もう一度、ステップC20へ戻る。
ステップC21では、図20に示すように、すべてのz方向座標位置のX線データ収集を終了したかを判断する。ここでは、その収集が終了した場合(YES)であれば、スキャンを終了する。一方、その収集が終了していない場合(NO)であれば、ステップC12へ戻る。
実施例2においては、図18に示すように、心拍に同期させることによって、実施例1と同様にして、X線データ収集方法を行う。
例えば、心拍信号であるR波の周期、つまり、心拍周期がtc、CT装置のスキャン速度(データ収集系1回転の時間)がts、X線検出器ファン角が60度、心拍70%同期の場合においては、図18に示すように、心拍のR波からデータ収集の中心までの時間taは、以下の(数式22)で表わされる。
Figure 0005022612
また、R波からデータ収集開始までの時間tas、R波からデータ収集終了までの時間taeは、以下の(数式23),(数式24)で表わされる。
Figure 0005022612
Figure 0005022612
本実施例においては、このような心拍同期したデータ収集を行う際に、X線データ収集の前半においては、X線データ収集系はz方向に静止して、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを行う。そして、もし、次のz方向座標位置でのスキャンがあれば、X線データ収集の後半においては、X線データ収集系がz方向へ移動を開始し、次のz方向座標位置へ、X線データ収集系が撮影テーブル10に対して相対的に移動する。
また、画像再構成処理においては、3次元画像再構成を用いる。これにより、z方向に静止していたX線データ収集系が途中から動き出しても、z方向座標情報が測定される、または予測される。このため、X線データ収集された各ビューのz方向座標位置が3次元画像再構成時にわかっていれば、このz方向座標位置を3次元逆投影処理中に考慮して正しく逆投影することにより、図7のステップS61においては、図8(a),図8(b),図9に示すように、断層像の各画素ごとに対応する列,チャネルの多列X線検出器24のX線投影データを抽出できるため、高い画質な画像を画像再構成できる。
(実施例3)
実施例3として、複数回のデータ収集によって断層像1枚分のX線投影データを心拍同期させて収集するマルチセグメントシネスキャンにおいて、走査ガントリに対して被検体をz方向に移動させる場合について示す。
図27は、実施例3における動作のフロー図である。また、図26は、実施例3において、データ収集とz方向移動のタイミングを示す図である。また、図29は、スキャン動作の概念図である。ここでは、図26と図29とに示すように、心拍同期スキャンのX線投影データ収集範囲が、ファン各+180度のシネスキャンになるように実施する。また、この心拍同期スキャンを2セグメントのX線データ収集に分けて行い、時間分解能を向上させた心拍同期撮影シネスキャンのための心拍同期データ収集を行う。
実施例3においては、まず、図27に示すように、ステップC31では、たとえば、撮影テーブル10のクレードル12またはX線データ収集系が所定のz方向座標位置へ行く。スキャンの開始地点はあらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC32では、図27に示すように、心拍に同期したスキャン開始信号を受けたかを判断する。ここでは、その信号を受けていない場合(NO)であれば、ステップC32に戻って続ける。一方、その信号を受けた場合(YES)であれば、ステップC33に進む。
つぎに、ステップC33では、図27に示すように、X線投影データ収集を行う。
ステップC34では、図27に示すように、所定のビュー数分のX線投影データを収集したかを判断する。ここで、そのデータを収集していない場合(NO)であれば、ステップC33に戻る。一方で、そのデータを収集した場合(YES)であれば、ステップC35に進む。
ステップC35では、図27に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここでは、その位置が存在しない場合(NO)であれば、ステップC37に進む。一方、その位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC36に進む。次のスキャン開始地点があるか否かは、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC36では、図27に示すように、次のz方向座標位置に移動を開始する。
つぎに、ステップC37では、図27に示すように、X線投影データは終了したかを判断する。ここでは、終了していない場合(NO)であれば、ステップC38に進む。一方で、終了した場合(YES)であればステップC39に進む。
つぎに、ステップC38では、図27に示すように、X線投影データ収集を行う。その後、ステップC37に戻る。なお、図29は、このステップC33からステップC37までの動作の概念図である。データ収集開始から所定のビュー数までは、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)と同じ軌道を、X線データ収集系が通る。そして、次のデータ収集すべきz方向座標位置があれば、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の軌道からはずれ、z方向に加速して移動しながらX線データ収集を行う。このため、この部分については、ヘリカルシャトルスキャンや可変ピッチヘリカルスキャンのz方向のデータ収集加速部分のようなX線データ収集となる。
つぎに、ステップC39では、図27に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここで、その位置が存在しない場合(NO)であればステップC41に進む。一方、その位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC40に進む。
つぎに、ステップC40では、図27に示すように、次のz方向座標位置へ移動完了したかを判断する。ここで、その移動が完了しない場合(NO)であればステップC40に戻って続ける。一方で、その移動が完了していない場合(YES)であればステップC41に進む。
つぎに、ステップC41では、図27に示すように、所定のセグメント数分のX線投影データを収集したかを判断する。ここで、そのデータを収集していない場合(NO)であればステップC32に戻る。一方、そのデータを収集した場合(YES)であればステップC42に進む。
つぎに、ステップC42では、図27に示すように、すべてのz方向座標位置のX線データ収集を終了したかを判断する。ここで、その収集が終了していない場合(NO)であればステップC32に戻る。一方、その収集が終了した場合(YES)であれば終了する。
実施例3においては、実施例2のX線データ収集よりも時間分解能が改善される。通常、1回転の投影データの中から、心拍信号に同期してハーフスキャン分の180度+ファン角度分の投影データを抽出してハーフスキャン画像再構成をする場合のデータ収集タイミングは、図30(a)に示すように、心拍信号に同期したX線データ収集toになる。
また、各々の投影データのX線ビュー角度を考慮しながら複数回転の投影データのそれぞれの回転における一部のセグメントの投影データを抽出して、これらの複数セグメントの投影データを組合せて、ハーフスキャン分の180度+ファン角度またはフルスキャン分の360度になるようにして画像再構成される断層像は、図30(b)のように、3つのセグメントに分けてX線データ収集を行うことにより、t1,t2,t3のうちの最も長い時間が時間分解能となる。つまり、複数セグメントに分けることにより時間分解能が改善される。
実施例3の場合は、X線データ収集セグメントは、2セグメントであるため、実施例2の場合より時間分解能が2倍だけ良くなっている。
また、多列X線検出器24のシネスキャンによる画像再構成では、図31に示すように、1回転のスキャンで複数枚の断層像が得られる。また、3次元画像再構成を用いることにより、断層像のアーチファクトは低減し、また、z軸上の任意の位置に任意の間隔で任意の枚数の断層像が得られる。更に3次元画像再構成ではz方向フィルタにより、任意のスライス厚の断層像が画像再構成できる。これに心拍信号に同期したセグメント投影データの抽出または複数回転からの複数セグメント投影データ抽出を行い、時間分解能の改善も行うことができる。これにより、心拍信号に同期した時間分解能の良い複数断層像、つまり3次元断層像の画像再構成が行える。
また、図32に示すように、時系列に、随時、投影データを収集し、時系列3次元断層像の連続画像再構成、連続画像表示を行うこともできる。特に、複数セグメント(3セグメント)による画像再構成の場合は、図18に示すように、古い方の1つのセグメントデータから順次1セグメントずつ捨て、新しい1つのセグメントデータを得るたびに、3次元断層像を、随時、画像再構成する。このことにより、時系列に対応するように3次元断層像を連続的に画像再構成できる。よって、より細かい時間分解能の時間的な変化を示す連続した時系列3次元画像が表示できる。
また、図33に示すように、心拍信号の複数の位相1〜4の各々に同期するように、3次元断層像を画像再構成し、更に、各々の位相の3次元断層像を、時系列に随時、時系列連続3次元画像再構成、時系列連続3次元画像表示することにより、位相の時間的変化を表した連続3次元画像表示が行える。つまり4次元画像表示(4D画像表示)が行える。
例えば、心拍に同期した各々の位相の心臓の3次元断層像を時系列に、時系列連続3次元画像再構成、時系列連続3次元画像表示することによって、時系列な位相変化において、心臓が膨張,収縮を行う様子が観察できる。そして、時系列3次元画像再構成、時系列3次元画像表示を繰り返すことにより、その膨張,収縮を繰り返し表示できる。なお、上記において、「時系列3次元画像再構成」とは、時系列順に画像を3次元画像再構成することであり、「時系列3次元画像表示」とは、時系列順に画像を3次元表示することを示している。
特に、複数のセグメントの投影データを組み合わせ、または加重加算する場合は、図34に示すように、各々のタイミングの投影データを、ビュー方向、つまり、時間方向に、少しオーバーラップして投影データ抽出を行う。そして、図34に示すように、各セグメントデータの重み係数のようにオーバーラップした部分については、線形加重係数をかける加重加算を実施する。このことによって、X線投影データの各セグメントは、より滑らかにつながるため、X線投影データの接続部分でのアーチファクトの発生は、少なくなる。
また、z方向座標位置が、1か所では被検体の撮影したい場所を全部カバーできない場合は、複数のz方向座標位置で外部周期信号または生体信号に同期したシネスキャンを行うことによって、z方向の撮影範囲を広くすることができる。この時に、1回のシネスキャンのz方向の範囲の両端のX線検出器列の断層像で、アーチファクトの発生が大きくなる場合がある。しかし、実施例2の場合と同様に、z方向座標上の異なる複数位置のシネスキャンにおいて得られるX線検出器データに存在するX線ビームデータのうちから、再構成断層像平面の各画素を通る同一方向のX線ビームデータと対向ビームデータとを抽出して3次元画像再構成を行うことによって、アーチファクトの発生を少なく、画像ノイズが低減した画像再構成が行える。
(実施例4)
実施例4として、呼吸同期させたシネスキャンにおいて、走査ガントリに対して被検体をz方向に移動させる場合について示す。
図36は、実施例4における動作のフロー図である。また、図35は、実施例3において、データ収集とz方向移動のタイミングを示す図である。本実施例における呼吸同期スキャンのX線投影データ収集範囲は、いわゆる360度のシネスキャンである。この実施例では、呼吸監視装置32から得られる呼吸信号より、例えば、吸気に当たる期間の断層像撮影を行いたい場合は、ある閾値以上の呼吸信号の部分、つまり、ある体積以上に肺野が吸気を行った範囲を抽出し、その範囲を呼吸同期したデータ収集可能な範囲とする。そして、図35に示すように、呼吸同期したデータ収集可能な範囲を設定する。その後、この呼吸同期したデータ収集可能な範囲において、X線投影データ収集、データ収集系のz方向移動を行う。
図36に示すように、まず、ステップC51では、たとえば、撮影テーブル10のクレードル12またはX線データ収集系が所定のz方向位置へ行く。スキャンの開始地点はあらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
つぎに、ステップC52では、図36に示すように、呼吸同期したデータ収集可能な範囲になったかを判断する。ここで、データ収集可能な範囲でない場合(NO)であれば、ステップC52に戻って続ける。一方、データ収集可能な範囲である場合(YES)であれば、ステップC53に進む。
つぎに、ステップC53では、図36に示すように、X線投影データ収集を行う。
つぎに、ステップC54では、図36に示すように、所定のビュー数のX線投影データを収集したかを判断する。ここでは、そのデータを収集していない場合(NO)であればステップC53に戻る。一方、そのデータを収集した場合(YES)であれば、ステップC55に進む。
ステップC55では、図36に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここでは、その位置が存在しない場合(NO)であれば、ステップC57に進む。一方、その位置が存在する場合(YES)であればC56に進む。次のスキャン開始地点があるか否かは、あらかじめ撮影条件設定手段において設定される。
ステップC56では、図36に示すように、次のz方向座標位置に移動を開始する。
ステップC57では、図36に示すように、X線投影データ収集は終了したかを判断する。ここでは、終了していない場合(NO)であれば、ステップC58へ進む。一方で、終了した場合(YES)であれば、ステップC59へ進む。
つぎに、ステップC58では、図36に示すように、X線投影データ収集を行う。
つぎに、ステップC59では、図36に示すように、呼吸同期したデータ収集可能な範囲になったかを判断する。ここでは、データ収集可能な範囲になっていない場合(NO)であればステップC59に戻って続ける。一方、データ収集可能な範囲になった場合(YES)であればステップC60へ進む。
つぎに、ステップC60では、図36に示すように、データ収集すべき次のz方向座標位置はあるかを判断する。ここでは、その位置が存在しない場合(NO)であれば、ステップC62へ進む。一方、その位置が存在する場合(YES)であれば、ステップC61へ進む。
つぎに、ステップC61では、図36に示すように、次のz方向座標位置へ移動完了したかを判断する。ここでは、その移動が完了していない場合(NO)であれば、C61に戻って続ける。一方、その移動が完了した場合(YES)であれば、ステップC62へ進む。
つぎに、ステップC62では、すべてのz方向座標位置のX線データ収集を終了したかを判断する。ここで、そのデータ収集を終了していない場合(NO)であれば、ステップC53に戻る。一方、そのデータ収集を終了した場合(YES)であれば、当該スキャンを終了する。
なお、ステップC54に書かれている所定のビュー数とは、例えば360度データ収集においては、ファン角+180度分のハーフスキャン分のX線投影データのビュー数であっても良い。つまり、ファン角+180度分のハーフスキャン分のX線投影データを収集してしまったら、X線データ収集系と撮影テーブル10の相対的なz方向移動を行うことになる。しかし、X線データ収集系と撮影テーブル10の相対的なz方向移動中のX線投影データも画像再構成には用いるため、画質としては360度データ収集した場合と同等になる。
また、ステップC53からステップC58までの間にX線投影データ収集を行っているが、データ収集開始から所定のビュー数まではX線データ収集系と撮影テーブル10は相対的に静止しているので、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)と同じ軌道をX線データ収集系は通る。そして、次のデータ収集すべきz方向座標位置があれば、従来のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の軌道からはずれ、X線データ収集系と撮影テーブル10は相対的にz方向に加速して移動しながらX線データ収集を行う。つまり、この部分については、ヘリカルシャトルスキャンや可変ピッチヘリカルスキャンのz方向のデータ収集加速部分のようなデータ収集となる。
以上のように、本実施形態のX線CT装置100は、被検体が載置されるクレードル12を撮影空間において移動する撮影テーブル10と、その撮影空間において移動されるクレードル12に載置されている被検体に対してX線を照射し、その被検体を透過したX線を検出するスキャンを実施することによって投影データを取得する走査ガントリ20と、撮影テーブル10および走査ガントリ20を制御してスキャンを実施させることによって投影データを時系列順に複数取得させると共に、そのスキャンの実施によって得られた投影データから被検体の断層像を計算によって画像再構成する中央処理装置3と、その中央処理装置3によって画像再構成された断層像を表示画面に表示するモニタ6とを有する(図1参照)。
ここでは、撮影テーブル10は、中央処理装置3からの制御信号に基づいて、クレードル12に載置される被検体の体軸方向であるz方向に沿うように、クレードル12を移動させる。そして、走査ガントリ20は、撮影空間において撮影テーブル10によって移動される被検体の周囲から被検体へ、z方向に沿った方向を軸にして回転するようにX線を放射するX線管21と、そのX線管21から放射され、その被検体を透過したX線を検出する多列X線検出器24とを含み、中央処理装置3からの制御信号に基づいて各部が制御される。このX線管21は、被検体の周囲を回転する回転方向に沿ったチャネル方向と、その回転の回転軸方向に沿った列方向とに広がったコーン状になるように、X線を被検体へ放射する。そして、多列X線検出器24は、そのX線管21から放射され、その被検体を透過したX線を検出する複数のX線検出器が、チャネル方向と列方向とにマトリクス状に配列されている(図2,図3参照)。
そして、本実施形態において、この走査ガントリ20は、中央処理装置3からの制御信号に基づいて、クレードル12に載置されている被検体に対して列方向zに静止している状態と、クレードル12に載置されている被検体に対して列方向zに移動している状態とのそれぞれにおいてスキャンを実施することによって、その投影データを収集する。たとえば、上記のように、まず、列方向zにおいて被検体に対して静止した状態で被検体についてのスキャンを実施した後に、その被検体に対して列方向zに移動した状態で被検体についてのスキャンを連続的に実施する(図17等参照)。また、たとえば、被検体の心拍のR波についての心電信号を繰返して取得し、その繰返し取得されるR波の時間間隔内tcであって、そのR波を示す時点から所定の時間taSが経過後の時点に、被検体についてのスキャンを、被検体に対して静止した状態で開始する(図18等参照)。その後、そのR波を示す時点から所定の時間taが経過後の時点に、被検体についてのスキャンを被検体に対して移動した状態で開始した後に、そのR波を示す時点から所定の時間teが経過後の時点までスキャンの実施を継続する。このため、本実施形態は、スキャンを実施する時間を短縮化することができる。
よって、以上のX線CT装置100においては、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置のコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンにて、複数のz方向座標位置の撮影を行なう際の被曝低減、画質改善を実現することができる。
なお、本実施形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による3次元画像再構成法でもよい。さらに、他の3次元画像再構成方法でもよい。または2次元画像再構成でも良い。
本実施形態では、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)の場合について記載しているが、シネスキャンの場合も同様に効果を出すことができる。
本実施形態は、ヘリカルスキャンの場合で書かれているが、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャンの場合も同様に効果を出すことができる。
本実施形態は、走査ガントリ20を傾斜させない場合について記載しているが、走査ガントリ20を傾斜させた状態でスキャンを実施する、いわゆるチルト・スキャンの場合でも、同様な効果を出すことができる。
また、本実施形態では、多列X線検出器、または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を有するX線CT装置について記載しているが、1列のX線検出器のX線CT装置においても同様の効果を出せる。
また、本実施形態では、各列ごとに係数の異なった列方向(z方向)フィルタを重畳することにより、画質のばらつきを調整し、各列において均一なスライス厚、アーチファクト、ノイズの画質を実現している。これには様々なz方向フィルタ係数が考えられるが、いずれも同様の効果を出すことができる。
本実施形態では、医用X線CT装置を元について記載しているが、産業用X線CT装置または他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などにおいても利用できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 図2は、X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をxy平面で見た説明図である。 図3は、X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をyz平面で見た説明図である。 図4は、被検体撮影の流れを示すフロー図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るX線CT装置の画像再構成の概略動作を示すフロー図である。 図6は、前処理の詳細を示すフロー図である。 図7は、3次元画像再構成処理の詳細を示すフロー図である。 図8は、再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 図9は、X線検出器面に投影したラインを示す概念図である。 図10は、投影データDr(view,x,y)を再構成領域上に投影した状態を示す概念図である。 図11は、再構成領域上の各画素の逆投影画素データD2を示す概念図である。 図12は、逆投影画素データD2を画素対応に全ビュー加算して逆投影データD3を得る状態を示す説明図である。 図13は、円形の再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 図14は、X線CT装置の撮影条件入力画面を示す図である。 図15は、3次元MPR表示・3次元表示の例を示す図である。 図16は、従来の複数のz方向座標位置で撮影されるコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを示す図である。 図17は、本実施形態の複数のz方向座標位置で撮影されるコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを示す図である。 図18は、本実施形態の複数のz方向座標位置で撮影される心拍同期シネスキャンを示す図である。 図19は、X線データ収集中にz方向に移動するコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンのフロー図である。 図20は、X線データ収集中にz方向に移動する心拍同期したシネスキャンのフロー図である。 図21は、呼吸監視装置による被検体の動きの検出を示す図である。 図22は、被検体における上下の体動から抽出した呼吸信号を示す図である。 図23は、本実施例1のX線データ収集系の軌道を示す図である。 図24は、隣り合うz方向座標位置のX線投影データを加重加算する画像再構成を示す図である。 図25は、隣り合うz方向座標位置のX線投影データを画像再構成した断層像を加重加算する画像再構成を示す図である。 図26は、本実施例3の複数のz方向座標位置で撮影される心拍同期マルチセグメントシネスキャンを示す図である。 図27は、X線データ収集中にz方向に移動する心拍同期したマルチセグメントシネスキャンのフロー図である。 図28は、本実施例2のX線データ収集系の軌道を示す図である。 図29は、本実施例3のX線データ収集系の軌道を示す図である。 図30において、(a)は、心拍信号に同期した1セグメントのシネハーフスキャン(180度+ファン角)画像再構成を示す図である。また、(b)は、3セグメントに分かれたシネハーフスキャン(180度+ファン角)画像再構成を示す図である。 図31は、多列X線検出器24のシネスキャンによる複数断層像画像再構成を示す図である。 図32は、3セグメントに分かれたシネハーフスキャンの心拍同期した時系列3次元断層像の連続画像再構成を示す図である。 図33は、3セグメントに分かれたシネハーフスキャンの複数の位相に同期した時系列3次元断層像の画像再構成を示す図である。 図34は、各セグメントの投影データの重み付けを示す図である。 図35は、本実施例4の呼吸同期シネスキャンを示す図である。 図36は、本実施例4の呼吸同期スキャンのフロー図である。
符号の説明
1…操作コンソール
2…入力装置
3…中央処理装置
5…データ収集バッファ
6…モニタ
7…記憶装置
10…撮影テーブル
12…クレードル
15…回転部
20…走査ガントリ
21…X線管
22…X線コントローラ
23…コリメータ
24…多列X線検出器
25…DAS(データ収集装置)
26…回転部コントローラ
27…走査ガントリ傾斜コントローラ
28…ビーム形成X線フィルタ
29…制御コントローラ
30…スリップリング
31…心電計
32…呼吸監視装置
dp…X線検出器面
P…再構成領域
pp…投影面
IC…回転中心(ISO)
CB…X線ビーム
BC…ビーム中心軸
D…回転中心軸上での多列X線検出器幅

Claims (8)

  1. X線発生装置と、前記X線発生装置に相対しX線を検出する2次元X線エリア検出器とを、被検体の体軸方向であるz方向へ前記被検体に対して相対的に移動させると共に前記被検体の周囲に回転させることによって、前記X線発生装置に前記被検体へX線を照射させ、前記被検体を透過したX線を前記2次元X線エリア検出器に検出させるスキャンを実施し、X線投影データを収集するX線データ収集手段と、
    前記X線データ収集手段により収集されたX線投影データを画像再構成する画像再構成手段と、
    前記画像再構成手段により画像再構成された断層像を表示する画像表示手段と
    を含むX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、z方向に対し静止と移動を繰り返してX線投影データの収集を行うものであって、静止している状態で一枚の断層像を再構成するのに必要なビュー角度よりも小さい所定のビュー角度分の X線投影データの収集を行った後、次の位置への移動を行いながら残りのビュー角度分のX線投影データの収集を行うことにより、前記一枚の断層像を再構成するのに必要なビュー角度分の X線投影データ収集を行うものである
    ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    前記一枚の断層像を再構成するのに必要なビュー角度は、180度+ファン角または、360度または、360度+α(ただし、0度≦α<360度)である
    ことを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、X線データ収集中に収集される各ビューのX線投影データとして、各ビューに測定されたz方向座標位置データが付加されているX線投影データ、または、各ビューに予測されたz方向座標位置データが付加されているX線投影データ、または、各ビューのz方向座標位置データを再現または予測可能な動作パラメータが付加されているX線投影データを収集する
    ことを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、X線データ収集を、生体信号に同期させて行う
    ことを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項に記載のX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、同期する生体信号として、心拍信号を用いる
    ことを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項に記載のX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、同期する生体信号として呼吸信号を用いる
    ことを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項から請求項のいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、少なくとも180度+ファン角のビュー角度に対応するように前記X線投影データを連続して収集する
    ことを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項から請求項のいずれかに記載のX線CT装置において、
    前記X線データ収集手段は、少なくとも180度+ファン角のX線投影データを、複数回に分けてX線データ収集することを特徴とするX線CT装置。
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