JPH11206753A - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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JPH11206753A
JPH11206753A JP10015793A JP1579398A JPH11206753A JP H11206753 A JPH11206753 A JP H11206753A JP 10015793 A JP10015793 A JP 10015793A JP 1579398 A JP1579398 A JP 1579398A JP H11206753 A JPH11206753 A JP H11206753A
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ray
image
projection
cross
imaging apparatus
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JP10015793A
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Hiroyuki Kawai
浩之 河合
Takeshi Ueda
健 植田
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computerised tomographs
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/58Testing, adjusting or calibrating apparatus or devices for radiation diagnosis
    • A61B6/582Calibration
    • A61B6/583Calibration using calibration phantoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/027Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis characterised by the use of a particular data acquisition trajectory, e.g. helical or spiral
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S378/00X-ray or gamma ray systems or devices
    • Y10S378/901Computer tomography program or processor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体の周囲をらせん状に撮影したX線像か
ら高画質の断層像を再構成することが可能なX線撮像装
置を提供すること。 【解決手段】 X線ビームを被検体に照射して螺旋状に
撮像したX線像から前記被検体の断層像を再構成し表示
するX線撮像装置において、前記再構成手段は、前記検
者が指示する断面位置における被検体の周囲360度か
ら撮像したX線像の内で、前記断面位置における前記撮
像系の回転角度から−360〜+360度の範囲に撮像
したX線像を選択する選択手段と、該選択画像の位置と
検者が指定した断面位置との前記移動手段の移動方向に
対する距離並びにX線像から断面位置における各画素ご
とのX線像の投影値を補間する補間演算手段とを具備
し、該補間画像から前記断面位置における断層像を再構
成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線撮像装置に関
し、特に、X線源および多層型のX線検出器を被検体の
周りにらせん状に回転しながら撮像したX線像から被検
体の断層像を再構成する多層検出器型X線断層撮像装置
に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の多層検出器型X線断層撮影装置
は、X線源および多層検出器を備えた走査駆動部と、被
検体を支持し体軸方向に移動する機構を備えた寝台と、
走査駆動部と前記寝台とを制御する制御手段と、多層検
出器で検出された投影データを収集するデータ収集手段
と、収集された投影データから被検体のX線吸収係数分
布を再構成する再構成演算手段と、再構成されたX線吸
収係数分布を画像化して表示する表示手段と、操作者が
前記多層検出器型X線断層撮影装置に必要な値を設定
し、あるいは指示を入力するための操作卓とから構成さ
れていた。
【0003】ただし、本願明細書中において、多層検出
器とは、多数のX線検出素子が走査駆動部の回転方向に
沿って、および、回転軸方向に、すなわちマトリックス
状に円筒表面の一部をなすように配置されたものであ
る。現在、実用化されているX線断層撮影装置のほとん
どは、多数の検出素子が前記回転方向に沿って、円弧上
に配置された検出器を用いているいわゆる単層検出器型
X線断層撮影装置であった。これに対して、多層検出器
は、この検出器がさらに回転軸方向にも対しても層をな
しており、ゆえに多層型と呼んで区別することとする。
【0004】次に、多層検出器型X線断層撮影装置によ
る従来の撮影方法を説明する。多層検出器型X線断層撮
影装置においても、従来のヘリカルスキャン方式として
知られるものと同等の撮影方法を行なう。すなわち、連
続的に走査駆動部を回転させ、同時に被検体を載せた寝
台を回転軸方向に移動させ、この間にX線源からX線を
投影し、多層検出器により被検体を透過してきたX線を
投影データ(X線像)として計測する。つまり、X線源
および多層検出器は被検体に対して相対的に螺旋状の軌
道を動くことになっていた。このときの寝台の移動速度
(走査駆動部の一回転あたりの移動距離)と、検出素子
の回転軸方向(寝台の移動方向)の開口幅は再構成画像
の回転軸方向の空間分解能を決定する重要なパラメータ
であった。
【0005】一方、従来の単層検出器型X線断層撮影装
置では、通常、寝台の移動速度を検出素子の回転軸方向
の開口幅程度にして撮影が行なわれていた。このため
に、検出素子の回転軸方向の開口幅が同じであれば、多
層検出器型X線断層撮影装置では、寝台の移動速度を前
記開口幅×検出器の層数程度にしても、単層検出器型X
線断層層撮影装置を用いた前記通常撮影と同程度の空間
分解能を得ることができた。よって、検出器の多層化に
よってスループットを向上することができた。
【0006】多層検出器型X線断層撮影装置によって、
以上のようにして計測された投影データから被検体のX
線吸収係数分布、すなわち再構成画像を再構成する再構
成演算方法としては、すでにさまざまなものが提案され
ているが、もっとも基本的な多層検出器型X線断層撮影
装置としては、たとえば、特開平4−343836(以
下、「文献1」と記す)に記載のものが挙げられる。こ
の文献1に記載の多層検出器型X線断層撮影装置では、
多層検出器で計測した投影データを、近似的に多数の単
層の検出器で計測した投影データとみなして再構成を行
なうものであった。
【0007】この多層検出器を用いた計測が、単層検出
器による計測と大きく異なるのは、投影が傾斜する点で
ある。
【0008】すなわち、単層検出器を用いた計測では、
投影されるX線ビームは全てX線源1を含み回転軸に垂
直な平面を通っていた。一方、多層検出器を用いた計測
では、ほとんどの投影は回転軸に対し垂直とはならず、
傾斜することになっていた。このために、検出器の層数
が多ければ多いほど、また検出器層の回転軸方向の配列
ピッチが大きければ大きいほどその傾斜は大きくなって
いた。
【0009】しかしながら、文献1に記載の再構成演算
法では、この投影の傾斜を考慮していなかった。そのた
めに、従来の再構成演算法を使う限り、実際に計測され
たX線ビームの透過経路と、再構成演算上近似的に仮定
するX線ビームの透過経路が食い違い、その結果とし
て、パーシャルボリュームアーチファクト等が発生して
再構成画像の画質が低下してしまうという問題があっ
た。
【0010】この問題を解決する方法として、たとえ
ば、特開平8−322831(以下、「文献2」と記
す)に記載される再構成演算法を用いる多層検出器型X
線断層撮像装置があった。この装置の再構成演算法で
は、再構成断面上の各画素ごとに、最も近いX線ビーム
を2本求め、それらX線ビームと再構成断面との距離に
応じた重み付けをしたうえで逆投影を行っていた。この
ようにすることによって、文献2に記載の再構成演算法
では、投影の傾斜を考慮した再構成演算を行い、結果と
して画質の良い再構成画像を得ていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。文献
2に記載の従来の多層検出器型X線断層撮影装置におい
ても、次のような問題があった。第1の問題は、再構成
断面上の各画素ごとに、最も近いX線ビームを2本求め
るための演算量の問題であり、第2の問題は、投影の連
続性の問題であった。
【0012】まず、第1の問題について説明する。多層
検出器型X線断層装置を利用するにあたっては、被検体
の状態や診断における関心領域、求められる画質や空間
分解能等によって、寝台の移動速度や、検出器の回転軸
方向の開口幅を適切に選択できると都合が良い。する
と、寝台の移動速度や、検出器の回転軸方向の開口幅に
よっては、再構成断面上の各画素に対する、最も近い2
本のX線ビームの組合わせが様々に変化する。この組合
わせは毎回計算で求めてもよいし、あらかじめ計算して
おいてテーブルとしておいてもよい。しかしながら、前
者の場合は計算量が膨大なものとなってしまうという問
題があった。一方、後者の場合はテーブルの容量が膨大
なものになってしまうという問題があった。
【0013】次に、第2の問題について説明する。前述
したように、再構成断面上の各画素ごとに、最も近い2
本のX線ビームを求めた場合、画素間に逆投影すべき投
影データの連続性が損なわれてしまうという問題があっ
た。たとえば、所定の画素では最も近い2本のX線ビー
ムとは、たとえば、投影P1の検出器層N1に含まれる
X線ビームと投影P2の検出器層N2に含まれるX線ビ
ームであったとする。これに対し、この画素にすぐ隣接
する画素では最も近い2本のX線ビームとは、投影P
1’(P1’≠P1)の検出器層N1’(N1’≠N
1)に含まれるX線ビームと投影P2’(P2’≠P
2)の検出器層N2’(N2’≠N2)に含まれるX線
となる場合があり得る。つまり、これら画素は隣接する
画素同士でありながら逆投影されるX線ビームがまった
く別々の投影に属するものとなっていた。被検体のX線
吸収計数分布が空間的に連続的に変化していることを考
えればこのことは大きな問題ではないと考えられるが、
現実的には、検出器層ごとの感度むら、X線源の特性、
および、散乱線の影響による入射X線の回転軸方向の偏
りが存在するため、前述のようなX線ビームの連続性の
劣化は画質に無視できない影響を及ぼしていた。その結
果として、再構成画像上にはファインストリークアーチ
ファクトが発生し、再構成像の画質が低下してしまうと
いう問題があった。
【0014】本発明の目的は、被検体の周囲をらせん状
に撮影したX線像から高画質の断層像を再構成すること
が可能なX線撮像装置を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、検者の診断精度を向
上することが可能なX線撮像装置を提供することにあ
る。
【0016】本発明のその他の目的は、被検体の周囲を
らせん状に撮影したX線像から断層像を再構成する場合
の演算量を低減することが可能なX線撮像装置を提供す
ることにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かになるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。 (1)X線ビームを被検体に照射するX線源と、X線検
出器セルを一列に配列した検出器アレイを2段以上並設
し前記X線源に対向して配置され被検体のX線像を撮像
する多層X線撮像手段と、前記X線源と前記多層X線撮
像手段とからなる撮像系を前記被検体に周りに回転させ
る回転手段と、前記撮像系と前記被検体とを当該被検体
の体軸方向に相対的に移動させる移動手段と、前記X線
像に基づいて検者が指示する位置の前記被検体の断層像
を再構成する再構成手段と、該断層像を表示する表示手
段とを有するX線撮像装置において、前記再構成手段
は、前記検者が指示する断面位置における被検体の周囲
360度から撮像したX線像の内で、前記断面位置にお
ける前記撮像系の回転角度から−360〜+360度の
範囲に撮像したX線像を選択する選択手段と、該選択画
像の位置と検者が指定した断面位置との前記移動手段の
移動方向に対する距離並びにX線像から断面位置におけ
る各画素ごとのX線像の投影値を補間する補間演算手段
とを具備し、該補間画像から前記断面位置における断層
像を再構成する。
【0018】前述した手段によれば、補間演算手段が検
者の指定する断面における各画素ごとの投影値を演算す
るに際して、再構成断面位置に近い位置で撮像された1
回転分の投影データを2組選択し、再構成断面の各画素
ごとに、この画素に対応する投影値を計算する際に、各
投影角における所定のX線ビームに対応する投影データ
を使用するので、画素間に逆投影すべき投影値の連続性
を損なうことなく、投影値を計算することができる。し
たがって、ファインストリークアーチファクト等の発生
を防止でき、その結果として断層像の画質を向上するこ
とができる。その結果、検者である医師等の診断効率が
向上できると共に、その診断精度も向上できる。
【0019】また、X線ビームと再構成断面との距離を
反映して各画素ごとの投影値を計算するので、パーシャ
ルボリュームアーチファクト等の発生を防止することが
でき、その結果として、断層像の画質をさらに向上する
ことができる。その結果、検者である医師等の診断効率
をさらに向上できると共に、その診断精度もさらに向上
できる。
【0020】さらには、再構成断面上の画素の位置に係
わらず、補間対象とするX線ビームを容易に予め設定し
ておくことができるので、補間演算に要する演算量を低
減できる。したがって、断層像の再構成に要する時間が
短縮でき、検者である医師等の診断効率をさらに向上す
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0022】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1のX線撮像装置である多層検出器型X線断層撮像装
置の概略構成を説明するためのブロック図であり、1は
X線源、2は多層検出器(多層X線撮像手段)、3は走
査駆動部(回転手段)、4は被検体、5は寝台、6は制
御手段、7はデータ収集手段、9は表示手段、10は操
作卓、101は再構成手段、102はフィルタ演算部、
103は補間部、104は逆投影演算部、105は投影
データ選択部を示す。ただし、再構成手段101を除く
各手段は、従来の多層検出器型X線断層撮像装置と同じ
構成である。したがって、本実施の形態1においては、
従来の多層検出器型X線断層撮像装置とその構成が異な
る再構成手段について、詳細に説明する。
【0023】図1から明らかなように、本実施の形態1
の多層検出器型X線断層撮影装置の概略構成は、X線源
1および検出器層数が4の多層検出器2からなる撮像系
を備え、この撮像系を支持し被検体の体軸と垂直をなす
平面内に回転させる周知の駆動機構からなる走査駆動部
3と、被検体4を支持(設定)するための天板と該天板
を体軸方向に移動する周知の移動機構(移動手段)とを
備える寝台5と、たとえば操作卓を構成する周知の情報
処理装置上で動作するプログラムによって実現されてお
り、操作卓10から入力される情報に基づいて走査駆動
部3と寝台5との移動を制御する制御手段6と、たとえ
ば周知の半導体メモリあるいは磁気ディスク装置等から
なり多層検出器2で検出された投影データを収集し格納
しておくデータ収集手段7と、たとえば周知の情報処理
装置上で動作するプログラムで構成されており、収集さ
れた投影データから被検体4のX線吸収係数分布を再構
成すなわち検者が指示した断面におけるX線吸収計数分
布を再構成する再構成手段101と、たとえば周知の情
報処理装置上とその入力装置とからなり、この入力装置
から入力される図示しない操作者(検者)による多層検
出器型X線断層撮影装置に必要な計測条件等の値を制御
手段6および再構成手段101に出力すると共に、情報
処理装置上で動作するプログラムによって実現される変
換手段によってX線吸収係数分布を画像情報すなわち表
示用の濃淡情報に変換し表示手段9に出力する操作卓1
0と、たとえば周知のCRT(Cathode Ray
Tube)装置からなり、操作卓10から出力される
画像情報をその画面上に表示する表示手段9とから構成
される。
【0024】次に、図1に基づいて、本実施の形態1の
X線撮像装置の動作を説明する。操作卓10から計測開
始が指示されると、制御手段6は予め入力された計測条
件等に基づいて、X線源1からX線を照射させると共
に、走査駆動部3を制御して撮像系を被検体の周りに回
転させる。また、制御手段6は撮像系の回転に同期し
て、寝台5の図示しない移動機構を制御して被検体4を
体軸方向すなわち撮像系の回転軸方向に移動することに
よって、ヘリカルスキャンと呼ばれる異なる撮像位置
(位相)での投影データ(X線像)の検出(撮像)を行
う。
【0025】多層検出器2で検出された投影データは、
データ収集手段7で収集し格納された後、再構成手段1
01の投影データ選択部105によって読み出され、再
構成手段101のフィルタ演算部102に出力される。
フィルタ演算部102は、投影データ選択部105から
出力される投影データに対して、たとえば、Shepp
and LoganやRamachandran a
nd Lakshminarayanan等のフィルタ
関数に基づいた周知のフィルタリングを行った後に、フ
ィルタリング後の投影データを補間演算部103に出力
する。
【0026】再構成手段101の補間演算部103は、
フィルタリング後の投影データに対して、検者が指定し
た位置(再構成断面位置)で寝台5の移動を停止して撮
像系を1回転(360度の回転)した場合の投影データ
に相当するデータとして、各投影角における再構成断面
の各画素ごとの値(以下、「投影値」と記す)をLag
rangeの多項式補間等の周知の補間演算法によって
生成し、逆投影演算部104に出力する。なお、補間演
算部103の詳細については、後述する。
【0027】次に、再構成手段101の逆投影演算部1
04が、再構成断面の各画素ごとに撮像系の1回転分の
投影値を加算する、すなわち、逆投影することによっ
て、検者が指定した再構成断面におけるX線吸収計数分
布(CT画像)を再構成する。
【0028】このX線吸収計数分布は、操作卓10の変
換手段によって、検者が指定した表示用の濃淡情報に変
換された後に、表示手段9に出力され、CRT装置の表
示画面上に表示される。
【0029】図2は撮像系と検者が指定した再構成断面
との関係を説明するための図であり、以下、図2に基づ
いて、本実施の形態1の投影データ選択部105と補間
演算部103とにおける補間処理について説明する。た
だし、図2では投影角が同一であり互いに位相が360
度ずれた位置にある撮像系と再構成断面との位置関係、
すなわち、走査駆動部3と再構成断面との位置関係を被
検体4の位置を基準として示している。
【0030】ここで、撮像系の回転軸方向をz軸、この
回転軸に垂直な断面上に設けられz軸上で交差する2つ
の軸をそれぞれx軸およびy軸、X線源1からz軸上に
引いた垂線とx軸とのなす角度を投影角β、撮像系の回
転面上においてX線源1と多層検出器2を構成する検出
器セル(検出器素子)と結ぶ直線がX線源1からz軸上
に引いた垂線となす角度をα、この回転面からの傾斜角
すなわちz軸方向の傾斜角をγと定義する。
【0031】この場合、図2から明らかなように、任意
の投影において各検出器セルに入射するX線ビームすな
わち再構成断面の各画素は、それぞれα、β、γを用い
て表すことができる。
【0032】したがって、本実施の形態1の再構成手段
101では、α、β、γを変数として、まず、投影デー
タ選択部105が走査駆動部3の回転速度と寝台5の移
動速度とから、検者が指定した再構成断面位置における
X線源1の投影角を決定する。次に、投影データ選択部
105は、この投影角を基準として投影角が−360度
から+360度の範囲における投影データをデータ収集
手段7に格納される投影データの内から選択し、フィル
タ演算部102に出力する。フィルタ演算部102で
は、周知のフィルタ演算の後に、演算後の投影データを
補間演算部103に出力する。補間演算部103は再構
成断面の各画素ごとに、該当する画素の投影値を後述す
る補間演算によって補間し、次に、逆投影演算部104
がこの投影値を対応する画素毎に、順次、加算(逆投
影)することによって、X線吸収計数分布すなわち断層
像を再構成することができる。なお、フィルタ演算およ
び逆投影演算に関しては、前述する文献2に記載の方法
と同様となるので、詳細については、文献2を参照され
たい。
【0033】次に、図3に再構成断面上の各画素ごとの
投影値を求める手順を説明するための図を示し、以下、
図3に基づいて、本実施の形態1の補間手段による再構
成断面上の各画素ごとに逆投影に使用する投影値すなわ
ち再構成断面位置における投影データを求める手順を説
明する。ただし、図3では、説明を簡単にするために、
再構成断面R上に設定した画素Aについて、投影角が同
一すなわちX線源1が位置SおよびS’にあり、その位
相が互いに360度ずれた投影(たとえば、図2に示す
投影角の場合)のみを示している。
【0034】図3において、再構成断面Rをz=z0平
面とし、画素Aの位置を(x0,y0,z0)とした場
合、図3は位置SおよびS’、並びに、画素Aの位置
(x0,y0,z0)を通る平面を表わしていることに
なる。
【0035】以下の説明においては、図3に示すよう
に、X線源1がSの位置における投影では第1層目から
第4層目の各検出素子は投影値p1,p2,p3,p4
を計測し、次の位相であるX線源がS’の位置における
投影では投影値p1’,p2’,p3’,p4’が計測
された場合について説明する。ただし、画素Aをとおる
z軸に平行な直線x=x0,y=y0が、それぞれの投
影角における検出素子に入射するX線ビームによって切
り取られる点のz方向(z軸上)の位置を、それぞれz
1,z2,z3,z4およびz1’,z2’,z3’,
z4’とする。なお、このときの位置(z1〜z4およ
びz1’〜z4’)は、前述する図2に示すパラメータ
α,β,γを用いて、次のように、簡単に計算可能であ
る。
【0036】まず、X線源が再構成断面R(z=z0)
上に来るときの投影角をβ0とし、走査駆動部が1回転
する間の寝台のz方向の移動量(移動速度)をv/(2
π)とする。すると、投影角がそれぞれβ1,β1+2π
(ただし、β0−2π≦β1<β0)となるX線源S、
S’のz方向の位置zS、zS’は、それぞれzS=z
0+v(β1−β0)、zS’=z0+v(β1+2π−
β0)である。X線源−回転軸間距離をdとし、X線源
からみた各層の検出素子の傾斜角をγ1〜γ4、γ1’
〜γ4’とすれば、z1〜z4、z1’〜z4’はそれ
ぞれ下記の数1によって求めることができる。
【0037】
【数1】
【0038】ただし、n=1,2,3,4である。
【0039】本発明の実施の形態1の補間演算部103
では、再構成断面R上の画素Aに逆投影すべき投影値p
0を計算するときに、各検出器素子で計測された値p1
〜p4,p1’〜p4’とそれぞれのビームの画素Aに
対する位置z1〜z4,z1’〜z4’とを変数とする
補間を行う。この補間関数として、本実施の形態1の補
間演算部103では、Lagrangeの多項式補間を
用いて、下記の数2に示すようにp0を計算する。
【0040】
【数2】
【0041】このとき、本実施の形態1の補間演算部1
03では、8点からの補間になるので、補間関数は7次
の多項式となる。したがって、たとえば、Navill
eの演算法等を用いてこの多項式の演算を行うことによ
って、さらに演算速度を向上できる。
【0042】本実施の形態1の補間演算部103では、
フィルタ演算部102から出力される投影データに対し
て、再構成断面上の全ての画素について、数2に基づい
た補間処理を行い逆投影演算部104に出力する。
【0043】以上説明したように、本実施の形態1のX
線撮像装置では、らせん状に撮像した被検体の投影デー
タから検者が指定した位置(再構成断面位置)における
断層像を再構成する際に、投影データ選択部105が再
構成断面位置から−360度〜+360度以内の投影角
の投影データを選択した後に、この投影データに対し
て、フィルタ演算部102がフィルタリング処理した投
影データに対する補間処理に際して、本実施の形態1の
補間演算部103は、再構成断面位置に近い位置で撮像
された1回転分の投影データを2組選択し、再構成断面
の各画素ごとに、まず、画素をとおる回転軸に平行な直
線が、それぞれの投影角における検出素子に入射するX
線ビームによって切り取られる点の回転軸方向の位置
(z1,z2,z3,z4およびz1’,z2’,z
3’,z4’)を計算する。次に、補間演算部103
は、このX線ビームの位置と投影データ(p1〜p4お
よびp1’〜p4’)とから、当該画素における投影値
を数2によって計算するという動作を全ての画素、およ
び、1回分の投影データに対して行うことによって、再
構成断面位置における画素毎の投影値を計算する。ここ
で、逆投影手段104が、この投影値を各画素ごとに逆
投影処理することによって、検者が指定した再構成断面
位置におけるX線吸収計数分布を再構成する。
【0044】すなわち、本実施の形態1のX線撮像装置
である多層検出器型X線断層撮像装置では、検者が指定
した再構成断面位置の断層像をらせん状に撮像した投影
データから再構成する際に、この再構成断面位置に近い
位置で撮像された1回転分の投影データを2組選択し、
再構成断面の各画素ごとに、逆投影用の投影値を計算す
る。このとき、本実施の形態1では、この画素に対応す
る投影値を計算する際に、各投影角における全てのX線
ビームに対応する投影データを使用するので、画素間に
逆投影すべき投影値の連続性を損なうことなく、投影値
を計算することができる。したがって、ファインストリ
ークアーチファクト等の発生を防止でき、その結果とし
て断層像の画質を向上することができる。その結果、検
者である医師等の診断効率が向上できると共に、その診
断精度も向上できる。
【0045】また、X線ビームと再構成断面との距離を
反映して各画素ごとの投影値を計算するので、パーシャ
ルボリュームアーチファクト等の発生を防止することが
でき、その結果として、断層像の画質をさらに向上する
ことができる。その結果、検者である医師等の診断効率
をさらに向上できると共に、その診断精度もさらに向上
できる。
【0046】さらには、本実施の形態1のX線撮像装置
では、再構成断面上の画素の位置に係わらず、補間対象
とするX線ビームを容易に予め設定しておくことができ
るので、補間演算に要する演算量を低減できる。したが
って、断層像の再構成に要する時間が短縮でき、検者で
ある医師等の診断効率をさらに向上することができる。
【0047】なお、本実施の形態1のX線撮像装置で
は、補間演算部103において、各画素の投影値をLa
grangeの多項式補間を用いて計算するとしたが、
これに限定されることはなく、たとえば、有理関数によ
る補間、スプライン関数による補間演算あるいは最小二
乗法等によってあてはめた曲線による補間等の他の補間
方法を用いてもよく、この場合にも、前述する効果を得
ることができることはいうまでもない。
【0048】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2のX線撮像装置である多層検出器型X線断層撮像装
置における断層像の再構成に使用する2組のX線ビーム
の関係を説明するための図である。ただし、図4は説明
を簡略化するために、x−y平面のみを示しており、走
査駆動部3すなわち撮像系のz軸方向への移動は無視し
ている。
【0049】本実施の形態2の多層検出器型X線断層撮
像装置は、実施の形態1の多層検出器型X線断層撮影装
置と投影データ選択部201の構成が異なるのみで、他
の構成は同一である。すなわち、本実施の形態2の多層
検出器型X線断層撮像装置は、再構成断面上の各画素の
投影値を補間演算する際に、当該再構成断面に近く、投
影の位相がそれぞれ180度異なるいわゆる対向ビーム
で撮像した2つの投影データから補間演算を行う点が実
施の形態1の多層検出器型X線断層撮像装置と異なるの
みである。したがって、本実施の形態2では、投影デー
タ選択部201について、詳細に説明する。
【0050】図4において、βは対となる所定のX線ビ
ームの投影角を示し、αはX線源1−回転中心を通る直
線からの角度αで示すことにする(実際には、多層検出
器型断層撮影装置においては、さらにどの検出器層に入
射したかを示すz軸方向の傾斜角γも必要であるが、こ
こでは無視する)。
【0051】まず、図4において、X線源1がSの位置
にある投影におけるX線ビームBを考える。このX線ビ
ームは、前述の方法を用いれば(β1,α1)と表わす
ことができる。これに対して、X線源1が図に示すS’
の位置にあるときのX線ビーム(β1+π−2×α1,
−α1)を考えると、これはX線ビームBと同一の光路
を通過することがわかる。このように別々の投影に属す
が、同一の光路を通過するX線ビームを対向ビームと呼
ぶ。ただし、ヘリカルスキャン(螺旋走査)による計測
を行った場合、第1の投影と第2の投影の間に、走査駆
動部3はz軸方向に移動しているので、完全に同一の光
路を通過するわけではないが、これも対向ビームと呼ぶ
こととする。
【0052】よって、実施の形態1に示すように、36
0度位相がずれた投影からの補間演算と同様にして、対
向ビーム同士を利用した補間演算が可能である。対向ビ
ーム同士からの補間演算によって逆投影すべき投影値を
求めた場合、360度位相のずれた投影同士から求めた
場合に比較して、利用する2組の投影間のz方向の距離
をより短くすることができる。したがって、実施の形態
1に示す位相が360度ずれた投影からの補間演算によ
る場合より、空間分解能の高い再構成画像を得ることが
できるという効果がある。
【0053】次に、図5に実施の形態2の再構成手段に
おける再構成断面上の各画素ごとの投影値を求める手順
を説明するための図を示し、以下、図5に基づいて、本
実施の形態2の投影データ選択部による再構成断面上の
各画素ごとに逆投影に使用する投影値すなわち再構成断
面位置における投影データを求める手順を説明する。た
だし、図5においても、実施の形態1と同様に、説明を
簡単にするために、再構成断面R上に設定した画素Aに
ついて、投影角が同一すなわちX線源1が位置Sおよび
S’にあり、その位相が互いに180度ずれたいわゆる
対向ビームの関係にある投影のみを示している。また、
再構成断面Rをz=z0平面とし、画素Aの位置を(x
0,y0,z0)とすれば、同図はSおよびS’を通
り、(x0,y0,z0)を通る平面を表わしているこ
とになる。
【0054】このとき、各検出素子上で投影値p1,p
2,p3,p4およびp1’,p2’,p3’,p4’
を計測したとする。また、直線x=x0,y=y0が各
ビームによって切り取られる点のz方向の位置をz1,
z2,z3,z4およびz1’,z2’,z3’,z
4’とする。
【0055】ここで、本実施の形態2の補間演算部10
3は、投影値p1,p2,p3,p4およびp1’,p
2’,p3’,p4’から位置z1,z2,z3,z4
およびz1’,z2’,z3’,z4’に応じた補間演
算すなわち数2に示すLagrangeの多項式補間に
よって、z方向の位置z0にある再構成断面R上の画素
Aに逆投影すべき投影値p0を求める。
【0056】ただし、本実施の形態2においては、フィ
ルタ処理を補間処理に先立って行うことによって、フィ
ルタ処理に要する演算量を低減するすなわち演算時間を
短縮することができるので、断層像の再構成に要する時
間を短縮することができる。したがって、医師等の診断
効率を向上することができる。この後に、実施の形態1
と同様に、逆投影演算手段104が各画素毎に投影値を
加算することによって、検者の指定した再構成断面位置
におけるX線吸収係数分布および断層像を再構成する。
【0057】(シミュレーションによる比較)次に、本
発明の実施の形態2のX線撮像装置と文献1および文献
2に記載のX線撮像装置とにおける演算時間および再構
成によって得られた断層像の画質を比較するために、計
算機よるシミュレーションを行った結果を説明する。た
だし、本シミュレーション条件としては、幾何学形状を
持ったファントムを仮想的に設定し、このファントムに
X線を照射して得られる投影データを計算機を用いて計
算した。この際、シミュレーションが現実の撮影を反映
するように、必要なパラメータを以下の説明のように設
定し、求めた投影データに対し、本願発明並びに文献1
および文献2に記載の補間演算(補間方法)によってそ
れぞれ再構成演算を行い、断層像(再構成像)を求め、
その結果を比較した。
【0058】本シミュレーションで設定したファントム
は、CT値0(ゼロ)、直径160mmの円筒状の背景
に対して、中心部にCT400、直径0.5mmの小球
を複数個、z軸に対して45度傾けた直線上に密に配列
したものである。また、投影データ発生条件としては、
検出器層数が2、検出器における1層分の検出素子数が
768個、1回転分の投影数が750、検出器の回転軸
方向の開口幅が5mm、寝台5の移動速度が7.5m
m、X線源1と多層検出器2との距離が1097.8m
m、X線源1と撮像系の回転中心との距離が606.2
7mm、X線焦点の直径が0.8mmである。再構成時
には、再構成断面の中心部50mm×50mmを512
×512画素の断層画像として、各々の再構成法によっ
て再構成した。各々の再構成法においては、対向ビーム
同士を用いた補間演算を行っている。
【0059】最終的には、断層像から小球が配列してい
る部位のプロフィールを求め、この半値幅を再構成法の
比較基準とした。また、断層画像20枚分の再構成に要
した演算時間をも計測し比較した。
【0060】その結果、半値幅は、文献1に記載の方法
が5.27mm、文献2に記載の方法が5.26mm、
本願発明による方法が4.93mmであった。この結果
から、明らかに、本願発明によって断層像の分解能が向
上できることが分かった。
【0061】また、それぞれに要した時間は、文献1に
記載の方法を1とした場合に、文献2に記載の方法では
6、本願発明では4.5であり、この結果から、文献1
に記載の方法に比較すると本願発明による方法は演算に
要する時間が増加してしまうが、文献2に記載の方法に
比較しては、短時間で再構成ができることが分かった。
【0062】以上説明したように、本実施の形態2のX
線撮像装置である多層検出器型X線断層撮像装置では、
投影データ選択部105が選択した対向ビームの関係に
おける投影データの基づいて、補間演算部103が再構
成断面の各画素毎の投影値を計算するので、画素間に逆
投影すべき投影値の連続性を損なうことなく、投影値を
計算することができる。したがって、ファインストリー
クアーチファクト等の発生を防止でき、その結果として
断層像の画質を向上することができる。その結果、検者
である医師等の診断効率が向上できると共に、その診断
精度も向上できる。
【0063】また、X線ビームの傾斜に伴って変化する
X線ビームと再構成断面との距離を反映して各画素ごと
の投影値を計算するので、パーシャルボリュームアーチ
ファクト等の発生を防止することができ、その結果とし
て、断層像の画質をさらに向上することができる。その
結果、検者である医師等の診断効率をさらに向上できる
と共に、その診断精度もさらに向上できる。
【0064】さらには、本実施の形態2のX線撮像装置
では、再構成断面上の画素の位置に係わらず、補間対象
とするX線ビームを容易に予め設定しておくことができ
るので、補間演算に要する演算量を低減できる。したが
って、断層像の再構成に要する時間が短縮でき、検者で
ある医師等の診断効率をさらに向上することができる。
【0065】さらには、対向ビーム同士からの補間演算
によって逆投影すべき投影値求めた場合、360度位相
のずれた投影同士から求める実施の形態1のX線撮像装
置に比較して、利用する2組の投影間のz方向の距離を
より短くすることができる。したがって、実施の形態1
のX線撮像装置よりもさらに空間分解能の高い再構成画
像を得ることができる。
【0066】ただし、本実施の形態2のX線撮像装置で
は、本実施の形態1のX線撮像装置と同様に、補間演算
部103において、各画素の投影値をLagrange
の多項式補間を用いて計算するとしたが、これに限定さ
れることはなく、本実施の形態1のX線撮像装置と同様
に、たとえば、有理関数による補間、スプライン関数に
よる補間演算あるいは最小二乗法等によってあてはめた
曲線による補間等の他の補間方法を用いてもよく、この
場合にも、前述する効果を得ることができることはいう
までもない。
【0067】なお、本実施の形態では、再構成演算とし
てフィルタ補正逆投影法を用いる場合について説明した
が、これに限定されることはなく、たとえば、二次元フ
ーリエ変換法およびコンボリューション法等を用いる場
合においても本発明を適用可能なことはいうまでもな
い。
【0068】また、本実施の形態においては、再構成演
算部において、フィルタ処理を行った後に、補間部で投
影値を求め、この後に再構成演算部によって逆投影を行
う構成としたが、これに限定されることはなく、補間部
によって投影値を求めた後に再構成演算部によってフィ
ルタ処理を行い、この後に逆投影処理を行う構成として
もよいことはいうまでもない。
【0069】また、検出器層数が4の場合だけでなく、
それより少ない層数であっても多い層数であっても同様
であることも自明であろう。また、多層検出器2上の全
ての層で検出された投影データを利用するのではなく、
そのうち一部のみを利用する、あるいはあらかじめ隣接
する層間の投影データの平均値を取りデータ点数を間引
くような前処理を行っておくことで、計算の簡略化を行
うことも考えられる。
【0070】さらには、本実施の形態1,2において
は、補間演算部103における具体的な補間演算法の一
例として、数2に示すLagrangeの多項式補間に
よる方法を示した。これは、8点からの補間になるので
7次の多項式である。したがって、実装上はこの多項式
補間をNavilleの演算法等によって求めればよ
い。もちろん、本発明の補間演算部103における補間
演算法の他の実施例としてはLagrangeの多項式
補間による方法のみにとどまるわけではなく、有理関数
による補間、スプライン関数による補間演算あるいは最
小二乗法等によってあてはめた曲線による補間演算等様
々なものが考えられる。これらの計算方法においても、
再構成断面R上の全ての画素について前述するLagr
angeの多項式補間による方法と同様に計算を行うこ
とができる。いずれの方法においても、再構成断層面R
に対するX線ビームの位置z1,z2,z3,z4およ
びz1’,z2’,z3’,z4’は各画素の再構成断
面R上の位置によって異なり、すなわち、投影の傾斜を
考慮した逆投影演算が行われることになる。
【0071】また、本実施の形態1,2の多層検出器型
X線断層撮像装置では、検出器層数が4の場合について
説明したが、これに限定されることはなく、検出器層数
が4よりも少ないあるいは多い場合であっても、実施の
形態1,2と同様に適用可能なことはいうまでもない。
【0072】さらには、多層検出器2上の全ての層で検
出された投影データを利用するのではなく、そのうち一
部のみを利用する、あるいはあらかじめ隣接する層間の
投影データの平均値を取りデータ点数を間引くような前
処理を予め行っておくことで、計算の簡略化を行うこと
も可能である。
【0073】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0074】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)被検体の周囲をらせん状に撮影したX線像から高
画質の断層像を再構成することができる。 (2)検者の診断精度を向上することができる。 (3)被検体の周囲をらせん状に撮影したX線像から断
層像を再構成する場合の演算量を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のX線撮像装置である多
層検出器型X線断層撮像装置の概略構成を説明するため
のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1における撮像系と検者が
指定した再構成断面との関係を説明するための図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態1における再構成断面上の
各画素ごとの投影値を求める手順を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態2のX線撮像装置である多
層検出器型X線断層撮像装置における断層像の再構成に
使用する2組のX線ビームの関係を説明するための図で
ある。
【図5】実施の形態2の再構成手段における再構成断面
上の各画素ごとの投影値を求める手順を説明するための
図である。
【符号の説明】
1…X線源、2…多層検出器、3…走査駆動部、4…被
検体、5…寝台、6…制御手段、7…データ収集手段、
9…表示手段、10…操作卓、101…再構成手段、1
02…フィルタ演算部、103…補間部、104…逆投
影演算部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線ビームを被検体に照射するX線源
    と、X線検出器セルを一列に配列した検出器アレイを2
    段以上並設し前記X線源に対向して配置され被検体のX
    線像を撮像する多層X線撮像手段と、前記X線源と前記
    多層X線撮像手段とからなる撮像系を前記被検体に周り
    に回転させる回転手段と、前記撮像系と前記被検体とを
    当該被検体の体軸方向に相対的に移動させる移動手段
    と、前記X線像に基づいて検者が指示する位置の前記被
    検体の断層像を再構成する再構成手段と、該断層像を表
    示する表示手段とを有するX線撮像装置において、 前記再構成手段は、前記検者が指示する断面位置におけ
    る被検体の周囲360度から撮像したX線像の内で、前
    記断面位置における前記撮像系の回転角度から−360
    〜+360度の範囲に撮像したX線像を選択する選択手
    段と、該選択画像の位置と検者が指定した断面位置との
    前記移動手段の移動方向に対する距離並びにX線像から
    断面位置における各画素ごとのX線像の投影値を補間す
    る補間演算手段とを具備し、該補間画像から前記断面位
    置における断層像を再構成することを特徴とするX線撮
    像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線撮像装置におい
    て、 前記選択手段は、前記断面位置における前記撮像系の回
    転角度から−360〜+360度の範囲に撮像したX線
    像からX線ビームの投影方向が同一の位置で撮像したX
    線像を選択する手段であることを特徴とするX線撮像装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のX線撮像装置におい
    て、 前記選択手段は、前記断面位置における前記撮像系の回
    転角度から−360〜+360度の範囲に撮像したX線
    像からX線ビームの投影方向が対向する位置で撮像した
    X線像を選択する手段であることを特徴とするX線撮像
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のX線撮像装置におい
    て、 前記再構成手段は、撮像したX線像のぼけを補正する補
    正手段を具備し、前記補間演算手段は前記補正後のX線
    像から検者の指定する断面における各画素ごとのX線像
    の投影値を補間することを特徴とするX線撮像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4の内のいずれか1項に
    記載のX線撮像装置において、 前記選択手段は、前記移動手段の移動方向に配列される
    全てのX線検出器セルが撮像したX線像を選択する手段
    であり、前記補正演算手段は、該選択画像にから検者が
    指定した断面位置との前記移動手段の移動方向に対する
    距離並びにX線像から断面位置における各画素ごとのX
    線像の投影値を補間することを特徴とするX線撮像装
    置。
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