JP4634572B2 - 銅薄膜形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機金属化合物を原料として基板に銅薄膜を形成する銅薄膜形成方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から基板に配線材料を成膜する化学蒸着装置として、有機金属化合物を原料とした化学蒸着方法及び化学蒸着装置が知られており、Alに次ぐ配線材料として有望視されているCuについても、原料として〔トリメチルビニルシリル〕ヘキサフルオロアセチルアセトン酸塩銅(本明細書において、Cu(hfac)(tmvs)と表す。)を用いる化学蒸着方法及び装置による薄膜形成が行われている。
【0003】
この従来の銅薄膜形成において、水、水蒸気、ヘキサフルオロアセトン二水化物(Hhfac・2HO)などを、原料ガスであるCu(hfac)(tmvs)に添加する方法が提案されている(例えば、Chemical vapordeposition of copper from Cu+1 precursors in the presence of water vapor, Appl. Phys. Lett.63(20),pp.2842−2844、特開平10−140352号、など)。
【0004】
この従来提案されている銅薄膜の形成方法における原料ガスへの水蒸気などの添加は、基板表面に対する銅の蒸着レートの改善、接着性、安定性の向上を目指して行われているものであるが、成膜処理後の基板間における膜厚分布、特に、処理枚数の少ない段階における基板間の膜厚分布が不均一になるという問題があり、膜厚分布の均一性等の成膜特性の安定化の面及び、量産性の面において、この従来の銅薄膜の形成方法及び装置を開発する余地が残されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、化学蒸着方法による銅薄膜の形成方法及び装置において、成膜処理後の基板間における安定した膜厚分布を得ることのできる銅薄膜形成方法及び装置を提案することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明が提案する銅薄膜形成方法は、基板を収容して減圧状態にされている基板処理室内に原料ガスを導入すると共に添加ガスを導入し、前記基板に銅薄膜を形成する銅薄膜形成方法において、
前記原料ガスは、〔トリメチルビニルシリル〕ヘキサフルオロアセチルアセトン酸塩銅(Cu(hfac)(tmvs))を気化させたガスであり、
前記添加ガスは、溶存酸素を除去したを蒸発させてなるガスであり、
且つ、前記添加ガスを、前記原料ガスが導入されている成膜工程の間中導入し、前記原料ガスの導入の停止と共にその導入を停止することを特徴とするものである。
【0007】
この本発明の銅薄膜形成方法によれば、基板処理室内に導入する添加ガスを、溶存酸素を除去したを蒸発させてなるガスとすることによって、成膜処理後の基板間における膜厚分布を均一にし、成膜特性の安定化を図ることができる。
【0008】
前記において、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの基板処理室内への導入は、基板への銅薄膜の密着性を良好なものにすることを目的として、成膜工程の間中、一貫して行うことができる。
【0010】
前記において、基板処理室内への原料ガスの導入が開始される前から、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスを基板処理室内へ導入しておくこととすれば、基板への銅薄膜の密着性をより良好なものとする上で有効である。
【0011】
密着性の低下を示す銅薄膜の剥離は拡散バリア膜との界面で発生するので、前記のように、原料ガスの基板処理室内への導入が開始されて成膜が開始される前に基板処理室内への添加ガスの導入を行っておき、予め、下地膜として拡散バリア膜が形成されている基板の表面を添加ガスの雰囲気に晒しておくと、界面の改善が図られ、特に密着性の向上に対して有効となるからである。
【0013】
次に、本発明が前記課題を解決するために提案する銅薄膜形成装置は、内部を減圧状態に保持することが可能な基板処理室と、当該基板処理室内において基板を支持する基板支持機構と、当該基板を所定の温度に保持する基板温度制御機構と、液体原料又は固体原料を気化させて原料ガスとし、当該基板処理室に原料ガスを供給する原料ガス導入機構と、当該基板処理室に添加ガスを導入する添加ガス導入機構とを備えた銅薄膜形成装置において、前記添加ガス導入機構は、溶存酸素を除去した液体を蒸発させて生成した添加ガスを前記基板処理室へ導入させる構成とするものである。
【0014】
前記のように、添加ガス導入機構を、溶存酸素を除去した液体を蒸発させて生成した添加ガスを前記基板処理室へ導入させるものとすることによって、成膜処理後の基板間における膜厚分布が均一で、成膜特性の安定化を図ることのできる銅薄膜形成装置を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0016】
図1は本発明の銅薄膜形成方法に使用される本発明の銅薄膜形成装置の概略構成を表すものである。
【0017】
不図示の減圧手段によって内部を減圧状態に保持することが可能な基板処理室1の内部に、内部に基板温度制御機構を備えて基板2を支持する基板支持機構4が配置されている。基板温度制御機構は、加熱手段3によって、あるいは、必要な場合には加熱手段3と不図示の降温手段(例えば、基板支持機構4内に設けられている冷却溝内を常温の空気が流動することによる降温手段)とによって構成され、薄膜形成処理される基板2を所定の温度に保持する働きをするものである。
【0018】
基板処理室1には、原料ガスを供給する原料ガス導入機構5が接続されており、原料ガス導入機構5は、液体原料6が移送される液体配管7と、ここに介設されている流量制御手段8、気化器9によって構成されている。
【0019】
また、添加ガスを、直接、基板処理室1に供給する添加ガス導入機構27が基板処理室1に接続されている。
【0020】
図1中、符号10で表されているのは、排ガス排出機構である。
【0021】
かかる化学蒸着装置の基本的構成は従来公知であり、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0022】
本発明の銅薄膜形成装置に備えられている添加ガス導入機構27は、溶存酸素を除去した液体を蒸発させて生成した添加ガスを基板処理室1に導入すべく、図1図示のように、液体の添加物の溶存酸素を除去する機構28を含み、これと基板処理室1との間に、溶存酸素が除去された液体添加物を蒸発させる蒸発ユニット29が介設されて構成されている。
【0023】
以下、図1、図2を参照しながら、本発明の銅薄膜形成方法を説明する。
【0024】
図2図示のように、液体の添加物の溶存酸素を除去する機構28の液体添加物補充口26より、液体添加物として、例えば、純水を液体添加物タンク24に入れる。バルブ11、12、13、15を開状態にし、これら以外のバルブ14、16、18を閉状態にして液体添加物タンク24内の純水中に、流量制御手段として、例えば、ニードルバルブやマスフローコントローラ(MFC)などの流量制御機構20で流量を調整しながら、矢示33のように窒素ガス(N)を導入してバブリングする。こうして純水中に導入された窒素ガス(N)は、開状態にあるバルブ15、逆止弁22を経て、矢示34のように排気ダクトから放出される。
【0025】
なお、脱酸素ガスとして、窒素ガス(N)の他に、アルゴンガス(Ar)、ヘリウムガス(He)、水素ガス(H)などを使用できる。
【0026】
前述した窒素ガスによる純水の脱酸素処理を約2時間行った後、バルブ11をそのまま開状態にし、一方、バルブ12、13、15を閉状態、バルブ14、16を開状態にして、バルブ14を介して圧送用の窒素ガスを液体添加物タンク24内に送り込んで加圧し、溶存酸素が除去された純水をバルブ16、逆止弁23を介して矢示35のように加熱タンク25内へ送り込む。この際、バルブ18は閉状態のままであり、加熱タンク25内は不図示の減圧手段によって予め減圧状態になっている。
【0027】
加熱タンク25は、溶存酸素が除去された液体添加物、この場合は、溶存酸素が除去された純水を加熱して気化させるため、温度調節可能となっており、例えば、溶存酸素が除去された純水を加熱して気化させるため70℃に温度調整されている。
【0028】
ここで、バルブ18を開状態にすると、溶存酸素が除去された純水のガスが、流量制御手段としての、例えば、ニードルバルブやマスフローコントローラ(MFC)などの流量制御機構21で流量調整されながら、矢示36のように排ガス排出機構10で減圧状態にされている基板処理室1へ供給される。
【0029】
一方、原料ガスは、ヘリウムガス等が矢示30(図1)のように供給されて原料であるCu(hfac)(tmvs)が矢示31(図1)のように液体配管7、流量制御手段8、液体配管7を介して気化器9へ供給され、ここで気化されて、気化器9に矢示32のように供給されてくるキャリアガス(Ar)とともに、基板処理室1へ導入される。
【0030】
基板処理室1内への溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの導入は、成膜処理された基板間の膜厚分布の均一化を図ると共に、基板への銅薄膜の密着性を良好なものにすることを目的として、図3(a)に示したように、原料ガスが導入されている成膜工程の間中、一貫して行うことができる。
【0031】
また、本発明の銅薄膜形成方法が、半導体デバイスの配線形成工程において、例えば、成膜時間が約10〜20秒と比較的短い、膜厚20nm〜100nm程度の薄膜を形成するシードプロセス、すなわち、後述の埋め込みプロセスを電解銅メッキで行う場合の電極を形成するための工程に採用される場合には、成膜処理された基板間の膜厚分布の均一化を図ると共に、形成された銅薄膜内の不純物(フッ素:F、酸素:O、炭素:C)濃度を小さくすることを目的として、図3(b)に示したように、原料ガスが導入されている成膜工程(図3(b)に時刻tから時刻tで表されている時間、例えば、10秒程度)における初期段階(図3(b)に時刻tから時刻tで表されている時間、例えば、0.5秒間程度)のみ基板処理室1に、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスを導入することもできる。
【0032】
更に、本発明の銅薄膜形成方法が、成膜時間が約80秒以上の、膜厚500nm〜2000nm程度の薄膜を形成する埋込みプロセスに採用される場合には、同じく、成膜処理された基板間の膜厚分布の均一化を図ると共に、形成された銅薄膜内の不純物濃度を小さくすることを目的として、図4(a)図示のタイミングで原料ガスの導入、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの導入を行うことができる。すなわち、原料ガスの導入を時刻t〜tまで継続し、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの基板処理室1への導入は、時刻tから時刻tまでの成膜工程初期段階(例えば、0.5秒間程度)行い、次いで、図4(b)図示のよう成膜速度が、初期の350nm/min程度から150nm/min程度に低下してきた時刻t、時刻tで、それぞれ0.5秒間ずつ程度(時刻t〜t、時刻t〜t)、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの基板処理室1への導入を行うものである。
【0033】
なお、図3(a)、(b)、図4(a)図示のタイムチャートにおいて一点鎖線で示したように、成膜が開始される前の時刻t〜時刻tの間、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスを基板処理室1に導入しておくこととすれば、基板への銅薄膜の密着性をより良好なものとする上で有効である。
【0034】
このようにすると、下地膜としてTiN、Ta、TaNなどの拡散バリア膜が形成されている基板の表面を溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの雰囲気に晒すことができて、界面の改善が図られ、引き続く、時刻t〜時刻t示される成膜処理工程の間中(図3(a))、あるいは、時刻t〜時刻tで示される成膜処理工程の初期段階に、溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスを基板処理室1に導入することによって、良好な密着性、良好な膜質を有する銅薄膜を形成するという効果がより良く発揮されるので有利である。
【0035】
なお、この成膜処理工程開始前の基板処理室1への溶存酸素を除去した液体を蒸発させてなる添加ガスの導入は、基板処理室1内を水分などが導入された雰囲気とすることを目的とするものであるので、最低限0.5秒間程度行う必要がある。
【0036】
【比較試験例1】
図1、2図示の本発明の銅薄膜形成装置を用い、以下の条件で、図3(b)図示のタイムチャートにて銅薄膜の形成を行った。
【0037】
原料:重量比で約5%未満のtmvsを含むCu(hfac)(tmvs)
原料流量:1g/min
原料キャリアガス(Ar)の流量:300ml/min.
基板2のサイズ:φ8インチSiウェハ
基板2の下地膜:MOCVD−TiN膜(膜厚:10nm)
基板2の温度:210℃
成膜圧力:0.5kPa
溶存酸素が除去された純水のガスの流量:2ml/min.
成膜が開始される前の添加ガス(溶存酸素が除去された純水のガス)のみの導入時間(時刻t〜時刻t):10秒
原料ガスを導入し続けた成膜時間(時刻t〜時刻t):60秒
成膜開始時からの添加ガス(溶存酸素が除去された純水のガス)の導入時間(時刻t〜時刻t):5秒
【0038】
一方、基板処理室1に付設されている添加ガス導入機構27に、液体の添加物の溶存酸素を除去する機構が含まれていない従来の銅薄膜形成装置を用い、溶存酸素が除去されていない純水を蒸発させて生成した添加ガスを基板処理室1に導入した以外は、前記と同じ条件にして、銅薄膜形成を行い、基板間の膜厚分布、基板面内の膜厚分布について比較したところ図5、図6の結果を得た。
【0039】
なお、膜厚の分布は、四探針シート抵抗測定器を使用して、シート抵抗から換算して算出した。
【0040】
図5に示された基板間の膜厚分布の比較結果に明らかなように、本発明の銅薄膜形成装置を用いた本発明の銅薄膜形成方法によって銅薄膜が形成された基板においては、処理枚数の少ない段階(1〜100枚)から±7%以下の安定した膜厚分布が示されているが、従来の装置と方法を用いた場合には、処理枚数が100枚を越えるまで、基板間膜厚分布の不均一さが生じ、±25%の間で変動した。
【0041】
また、図6に示された基板面内の膜厚分布の比較結果に明らかなように、本発明の銅薄膜形成装置を用いた本発明の銅薄膜形成方法によって銅薄膜が形成された基板においては、ウェハ中心からの距膜が大きくなっても、膜厚分布は±3%内に安定していたが、従来の装置と方法を用いた場合には、ウェハ中心からの距膜が大きくなるに連れて基板面内の膜厚分布に不均一さが生じ、ウェハの中心を挟んで、±10%の間で変動していた。
【0042】
なお、前記における溶存酸素が除去された純水のガスの流量を2ml/min.から10ml/min.に変化させたのみで、他の条件を同一にして、同じように銅薄膜の形成を行ったところ、得られた結果は、溶存酸素が除去された純水のガスの流量が2ml/min.である場合とほとんど変化がなかった。
【0043】
【比較試験例2】
比較試験例1では成膜時間を60秒として銅薄膜形成を行ったが、半導体デバイスの配線形成工程においては、前述したように、成膜時間が約10〜20秒と比較的短いシードプロセスが存在する。
【0044】
このようなシードプロセスにおいて、図1、図2図示の本発明の銅薄膜形成装置を用い、図3(a)図示のタイムチャートに従って、成膜工程の間中、脱酸素処理した純水のガスを基板処理室1に導入して銅薄膜形成を行った。
【0045】
一方、成膜工程の間中導入されている添加ガスが、脱酸素処理していない純水のガスである点を除き、他の条件を同一にした従来の銅薄膜形成方法によってシードプロセスでの銅薄膜形成を行い、比較試験例1と同じように、基板間の膜厚分布、基板面内の膜厚分布について比較したところ、比較試験例1と同様に、図5、図6に示された傾向が確認できた。
【0046】
すなわち、本発明の銅薄膜形成装置を用いた本発明の銅薄膜形成方法によって銅薄膜が形成された基板においては、処理枚数の少ない段階から安定した基板間の膜厚分布が示され、また、基板面内の膜厚分布も安定していたが、従来の装置と方法を用いたものでは、基板間の膜厚分布が不安定で、基板間膜厚分布が大きく変動したり、基板面内の膜厚分布が不安定になる傾向を確認できた。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲に於いて、種々の形態に変更可能である。
【0048】
例えば、本発明の方法及び装置に使用される原料としては、純粋なCu(hfac)(tmvs)、純粋なCu(hfac)(tmvs)の熱安定性を改善させるため純粋なCu(hfac)(tmvs)に安定剤としてtmvsを5wt%程度添加したもの、純粋なCu(hfac)(tmvs)に安定剤としての5wt%程度のtmvsと、更に、反応促進剤としてのヘキサフルオロアセトン二水化物(Hhfac・2HO)を0.01wt量%〜0.4wt%程度添加したものなど、有機金属化合物を用いて化学蒸着法(CVD)法によって銅薄膜を形成する従来の技術で採用されていた液体原料、固形原料は、いずれも使用可能である。
【0049】
また、前記の実施の形態では、溶存酸素を除去する処置があらかじめ加えられた純水を蒸発させたガスが添加ガスとして採用されているが、溶存酸素を除去する処置があらかじめ加えられたアルコール誘導体・カルボン酸誘導体・β−ジケトン誘導体をそれぞれ蒸発させたガスを使用した場合であっても、本発明の方法と装置によれば、成膜処理後の基板間における膜厚分布を均一にし、成膜特性の安定化を図ることができる。
【0050】
なお、前述した発明の実施の形態では、窒素ガスを用いてのバブリングによって液体の添加物中からの溶存酸素の除去を行ったが、溶存酸素の除去はこれ以外の方法によっても(例えば、液体窒素を用いて液体の添加物を凍結させて溶存酸素を除去する方法などによっても)実施することが可能である。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、有機金属化合物を用いて化学蒸着法(CVD)法によって銅薄膜を形成する方法及び装置において、成膜処理後の基板間における膜厚分布を均一にし、成膜特性の安定化を図ることができ、かつ、量産化に適した銅薄膜形成方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の銅薄膜形成装置の概略図である。
【図2】本発明の銅薄膜形成装置における添加ガス導入機構の部分の概略図である。
【図3】(a)本発明の銅薄膜形成方法における原料ガスと添加ガスの導入時間を説明するタイムチャートである。
(b)本発明の他の銅薄膜形成方法における原料ガスと添加ガスの導入時間を説明するタイムチャートである。
【図4】(a)本発明の更に他の銅薄膜形成方法における原料ガスと添加ガスの導入時間を説明するタイムチャートである。
(b)図4(a)図示の銅薄膜形成方法における成膜速度の時系列的な変化を説明する図である。
【図5】基板間の膜厚分布の比較試験の結果を表すグラフである。
【図6】基板面内の膜厚分布の比較試験の結果を表すグラフである。
【符号の説明】
1 基板処理室
2 基板
4 基板支持機構
3 加熱手段
5 原料ガス導入機構
6 液体原料
7 液体配管
8 流量制御手段
9 気化器
10 排ガス排出機構
20、21 流量制御機構
24 液体添加物タンク
25 加熱タンク
27 添加ガス導入機構
28 溶存酸素を除去する機構
29 蒸発ユニット

Claims (2)

  1. 基板を収容して減圧状態にされている基板処理室内に原料ガスを導入すると共に添加ガスを導入し、前記基板に銅薄膜を形成する銅薄膜形成方法において、
    前記原料ガスは、〔トリメチルビニルシリル〕ヘキサフルオロアセチルアセトン酸塩銅(Cu(hfac)(tmvs))を気化させたガスであり、
    前記添加ガスは、溶存酸素を除去したを蒸発させてなるガスであり、
    且つ、前記添加ガスを、前記原料ガスが導入されている成膜工程の間中導入し、前記原料ガスの導入の停止と共にその導入を停止することを特徴とする銅薄膜形成方法。
  2. 溶存酸素を除去したを蒸発させてなる添加ガスの基板処理室内への導入は基板処理室内への原料ガスの導入が開始される前から行われていることを特徴とする請求項1記載の銅薄膜形成方法。
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