JPH10287688A - アルキルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホ スフィン錯体及びそれを用いた銅薄膜の製造法 - Google Patents

アルキルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホ スフィン錯体及びそれを用いた銅薄膜の製造法

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JPH10287688A
JPH10287688A JP12913597A JP12913597A JPH10287688A JP H10287688 A JPH10287688 A JP H10287688A JP 12913597 A JP12913597 A JP 12913597A JP 12913597 A JP12913597 A JP 12913597A JP H10287688 A JPH10287688 A JP H10287688A
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copper
thin film
triisopropylphosphine
complex
compound
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Hidekimi Kadokura
秀公 門倉
Yumie Okuhara
弓恵 奥原
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Kojundo Kagaku Kenkyusho KK
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Kojundo Kagaku Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の配線用薄膜として、純銅膜をC
VD法でつくるための新規な化合物を提供することであ
る。 【解決手段】 式[I] R−CCuP〔CH
(CH [式中、Rはメチル基またはエチル基を表す]で表され
るアルキルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホ
スフィン錯体である。該化合物は80℃で粘度の低い液
体であり、かつ充分な蒸気圧を有するので、ガスバブリ
ングや液体マスフローコントローラーで減圧CVD装置
に定量的に供給ができ、加熱した基板上で熱分解して、
平滑な純銅薄膜を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な化学物質で
あるアルキルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピル
ホスフィン錯体及びそれらの化合物を原料として化学気
相成長法(以下CVD法という)により銅薄膜を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ULSI用銅薄膜配線や、銅含有
化合物半導体の作製に、有機銅化合物によるCVD法が
検討されている。CVD法は、量産性、ステップカバレ
ジの点から他の製膜法より優れる。基板温度が200℃
以下で純銅薄膜がCVD法で形成できる有機銅化合物
は、ヘキサフルオロアセチルアセトナート銅(I)・ト
リメチルビニルシラン錯体とシクロペンタジエニル銅
(I)トリエチルホスフィン系錯体である。
【0003】前者は、特公平6−49943で開示され
ている。この化合物は室温で液体で、揮発性も高い化合
物であり好ましいが、膜に微量のフッ素化合物が混入す
るおそれがあったり、多成分の銅含有化合物半導体形成
時に同時に供給、分解させる他の成分との反応性の問題
がある。
【0004】後者については、D.B.Beach,
F.K.LeGoues,andC.−K.Hu,Ch
em.Mater.,Vol.2,216(1990)
において、シクロペンタジエニル銅トリエチルホスフィ
ンを還元性キャリヤーガスを用いずに、低圧、150〜
210℃でCVDさせ、高純度のCu薄膜ができたこと
が開示されている。さらにこの系列の化合物について
D.B.Beach,W.F.Kane,F.K.Le
goues andC.J.Knors Mat.Re
s.Soc.Symp.Proc.Vol.181,7
3(1990)で開示されている。すなわちシクロペン
タジエニル銅トリエチルホスフィン、シクロペンタジエ
ニル銅トリメチルホスフィン、シクロペンタジエニル銅
トリブチルホスフィン、メチルシクロペンタジエニル銅
トリエチルホスフィンとメチルシクロペンタジエニル銅
トリメチルホスフィンの5種の化合物をそれぞれ原料と
し、CVD法により基板温度150〜220℃でCu薄
膜を形成した。これらの化合物はすべて白色結晶固体
で、真空昇華で容易に精製され、室温の蒸気圧は〜0.
001Torrであった。原料槽は60℃で行った。メ
チルシクロペンタジエニル系はシクロペンタジエニル系
と似た蒸気圧であり、Cu析出速度を同じようにするに
は同じような原料槽温度が必要であった。ただメチルシ
クロペンタジエニル系は、シクロペンタジエニル系に比
べて、より酸素に敏感であり、Cu析出温度は15〜2
0℃程度低かったとのことである。以上この系列では原
料供給は融点が高いために固相からの昇華によってい
た。
【0005】CVD法において、原料化合物を昇華で供
給する方式は、液体で供給する方式やキャリヤーガスの
バブリングによる液体の蒸発で供給する方式に比べ、定
量性、制御性、量産性が劣っている。そのため供給時に
液体であり、かつ充分な蒸気圧を有する原料化合物が求
められている。シクロペンタジエニル銅トリエチルホス
フィン系列の化合物においてこの課題を解決できる発明
として、既に、USP4,880,670が開示されて
いる。しかし本発明者等は、該特許の実施例に記載され
た化合物そのものは、室温で液体ではなく固体であり、
蒸気圧は記載された値の数オーダーも低いことを見つ
け、該特許が重要な事実の記載に問題があることがわか
った。以下に詳しくその根拠を示す。
【0006】該特許は、銅あるいは銀のコーティングを
CVD法で形成する原料化合物として、R−C
MP(R(式中、MはIB族金属を、RとR
はそれぞれ炭素数1から6の低級アルキル基またはアル
ケニル基を表す)をクレイムとしている。実施例として
はエチルシクロペンタジエニル銅トリエチルホスフィン
のみが示されており、この化合物が、室温で液体であ
り、その蒸気圧が室温で数Torrもあり、140℃か
ら熱分解が始まることを観察している。そして20℃の
この化合物液体にキャリヤーガスアルゴンをバブリング
することにより熱分解反応器中におくり250℃の石英
基板上に銅薄膜を形成したとみられる記述がある。この
化合物が室温で液体で数Torrの蒸気圧を有している
という点が該特許の重要な点である。しかし本発明者等
は、この相状態と蒸気圧の上記の数値がこの化合物の正
しい値から大きく異なっていると結論せざるをえないこ
とを以下に示す。
【0007】本発明者等は、別の合成法でこのエチルシ
クロペンタジエニル銅トリエチルホスフィンを合成し、
蒸留精製し、同定し、その融点を測定したところ、融点
は約54℃で室温では固体であり、かつその室温での蒸
気圧すなわち昇華圧は0.001Torrより低いこと
を確認した。トリエチルホスフィンが、室温で数Tor
rの蒸気圧を示すことから推測するに、該特許に記載の
エチルシクロペンタジエニル銅トリエチルホスフィン
は、蒸留回収の際に多量のトリエチルホスフィンが混入
し、それを溶解したために、室温で液体であり、蒸気圧
としてトリエチルホスフィンに近い値が観測された可能
性が高い。
【0008】アルキルシクロペンタジエニル銅トリエチ
ルホスフィン錯体は、ベンゼンの凝固点降下法による分
子量測定によって、単量体であることを本発明者等は確
認しており、またシクロペンタジエニル銅トリエチルホ
スフィンは質量分析(F.A.Cotton and
T.J.Marks J.Am.Chem.Soc.9
2,5114(1970)およびXRD(Delbae
re,L.T.J.,Mc Bride,D.W.,F
erguson,R.B.Acta Cryst.B2
6(1970)515/21)によって単量体であるこ
とが確認されている。よって単量体であるアルキルシク
ロペンタジエニル銅トリエチルホスフィン錯体系列にお
いて、エチルシクロペンタジエニル銅トリエチルホスフ
ィンがシクロペンタジエニル銅トリエチルホスフィンよ
り数オーダーも大きな蒸気圧を示すはずがないことが導
かれる。シクロペンタジエニル銅トリエチルホスフィン
の60℃の昇華圧を本発明者等が測定したところ0.0
1Torrであった。よってエチルシクロペンタジエニ
ル銅トリエチルホスフィンの60℃の蒸気圧はたかだか
このオーダーであるはずであり、本発明者等の測定値も
そうであった。20℃では0.001Torr程度と推
定され、該特許記載の数Torrの値は、この化合物の
蒸気圧とは全く考えられないことがわかる。以上のこと
から該特許の記載内容およびそれから導かれたクレイム
に問題があると考える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】アルキルシクロペンタ
ジエニル銅トリアルキルホスフィン系化合物を原料とし
てCVD法で銅薄膜を形成する際、原料供給時に液体
で、かつ充分な蒸気圧を有する化合物は、物性を間違っ
て特許出願されたエチルシクロペンタジエニル銅トリエ
チルホスフィン以外は未だ知られておらず、公知な化合
物は固体からの昇華供給であった。アルキルシクロペン
タジエンのアルキル基およびトリアルキルホスフィンの
アルキル基の炭素数が大きな銅化合物は結晶性が低下し
融点が下がる可能性があるが、一方分子量が増大して蒸
気圧が低くなりすぎてしまうという不都合がある。量産
時のCVDの原料としては少なくとも0.01Torr
以上の蒸気圧が必要であり、本銅化合物の系列では供給
時の熱安定性から原料の供給加熱温度は80℃程度より
低いことが望ましい。また液体マスフローコントローラ
ーの使用温度やバブリングによる蒸発同伴が容易である
ためには、液体の粘度が100cP程度以下であること
が望ましい。
【0010】本発明者等は公知の化合物を公知の方法で
合成し、昇華精製あるいは単蒸留精製し、融点および8
0℃での蒸気圧(昇華圧)を測定した。 蒸気圧の測定方法 約10gのシクロペンタジエニル銅トリアルキルホスフ
ィン化合物を5mm径のポーラスなセラミッグス粒70
mlに担持し、これをガラスシリンダーに充填した。こ
のガラスシリンダーを所定温度(80℃)の恒温槽に入
れ、シリンダー底部にキャリヤーガスアルゴンを入れ、
上部より昇華または蒸発した銅塩を冷却管に導きトラッ
プし、そのCu量を分析定量した。全圧10Torr、
Ar50〜100sccm、20〜120分で各ランの
昇華回収量は0.1〜0.5gであった。これらの化合
物は単量体であるので昇華量から蒸気圧を算出した。
【0011】表1に本発明者等が測定した公知なアルキ
ルシクロペンタジエニル銅トリアルキルホスフィン化合
物の融点と80℃の蒸気圧を示す。
【0012】
【表1】
【0013】表から明かなように、80℃で液体でかつ
蒸気圧が0.01Torr以上の化合物はエチルシクロ
ペンタジエニル銅トリエチルホスフィンしか知られてい
ない。さらに低い融点の化合物が望まれている。
【0014】本発明の目的は、アルキルシクロペンタジ
エニル銅トリアルキルホスフィン系化合物において、C
VDに供給する際に液体で、かつ充分な蒸気圧を有し、
基板上で熱分解し純銅薄膜を形成する新規な化合物を提
供し、かつそれを用いたCVD法で銅薄膜を形成する方
法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、長年有機
金属化合物の合成およびそれを用いたCVDを研究して
きた。上記課題を解決するために、未公知の化合物のメ
チルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフィ
ンおよびエチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピ
ルホスフィンを合成し、精製し、融点、液粘度、蒸気圧
を測定したところ、好ましい物性であり、さらにそれら
を用いCVDで銅膜を作ったところ、安定して良好な膜
が得られることを見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、銅膜をCVD法でつくるための原料
としてメチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピル
ホスフィンおよびエチルシクロペンタジエニル銅トリイ
ソプロピルホスフィンの新規な化合物を提供することで
ある。さらにはこれらの化合物を液体バブリングないし
液体マスフローコントローラーで供給してCVDし銅膜
を形成する方法を提供することである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の化合物はメチルシクロペ
ンタジエニル銅トリイソプロピルホスフィンおよびエチ
ルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフィン
である。後述する方法で合成、精製した本発明の化合物
の融点と80℃の蒸気圧を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】上記化合物の粘度を毛細管法で測定した。
メチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフ
ィンの粘度は8cP(80℃)、9cP(60℃)であ
った。エチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピル
ホスフィンの粘度も同程度であった。
【0019】これらの結果より、本発明の二化合物は、
80℃で液体であり、かつ充分な蒸気圧を有し、粘度も
充分低いことがわかる。すなわち、これらの化合物は、
CVD法において原料として供給する際に、液体マスフ
ローコントローラーまたはバブリングで容易に供給でき
る化合物であることがわかる。
【0020】本発明の二化合物の同定した結果を次に記
す。なおこれらの化合物は実施例1および実施例2で得
られたものである。 メチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフィン 化学式 CHCuP(iC 元素分析値 Cu 21.3 C 59.2 H 9.36 理論計算値 Cu 21.0 C 59.5 H 9.32 H−NMR; 1.1ppm(メチルプロトン) 1.8ppm(メチレンプロトン) 〜6.0〜ppm(シクロペンタジエニル基のプロトン) FT−IR; 3416,2963,2876,1697,1466,1169, 1140,1026,885,704 cm−1 MS(CI); M/Z=302 エチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフィン 化学式 CCuP(iC 元素分析値 Cu 20.2 理論計算値 Cu 20.1 MS(CI); M/Z=316
【0021】本発明の化合物は、次の3つの方法などに
より合成できる。 炭化水素溶媒にアルキルシクロペンタジエンR−C
を溶解し、酸化第一銅粉末を懸濁し、次いでトリ
イソプロピルホスフィンP(iPr)を添加し反応さ
せる方法(G.Wilkinson and T.S.
Piper J.Inorg.Nucl.Chem.V
o1.2,32(1956))。 銅(I)ターシャリーブトキシドに、トリイソプロ
ピルホスフィンP(iPr)を反応させ、錯体とした
のち、アルキルシクロペンタジエンR−Cを反応
させる方法(T.Tsuda,T.Hashimoto
and T.Saegusa J.Am.Chem.
Soc.Vol.42,658(1972))。 トリイソプロピルホスフィンヨード銅(I) Cu
1{P(iPr)}とタリウムアルキルシクロペンタ
ジエニド R−CTlとを反応させる方法(F.
A.Cotton and T.J.Marks J.
Am.Chem.Soc.Vol.92,5114(1
970))。 本発明者等は、の方法においては、炭化水素溶媒に微
量の酸素を溶存させると反応が触媒的に進行することを
見いだし特許出願している(特願平8−78453)。
【0022】本発明の化合物は上記方法で合成した後、
未反応物や溶媒を減圧で除去し、脱酸素した溶媒に溶か
し、次いで、脱酸素した純水で洗浄し、乾燥後、再結晶
し、溶媒を除く。精製は釜温度100℃付近で真空蒸留
を行う。
【0023】本発明は、式[I]の化合物を用いて、C
VD法で銅薄膜をつくる方法でもある。この化合物を融
点以上たとえば60℃に加熱すると液体に保つことがで
き、この液に減圧下でキャリヤーガスをバブリングさせ
蒸発同伴させ、熱分解反応器中におくり、160〜25
0℃の基板上に熱分解させると銅薄膜が形成できる。バ
ブリングで蒸発供給するかわりに、液体マスフローコン
トローラーで供給して蒸発させる方式も可能である。本
発明の化合物は融解すれば粘度の低い液体となるので、
上記の供給方式は容易に実施することができる。
【0024】
【実施例1】 メチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフ
ィンの製造 リフラックスコンデンサー、温度計、滴下ロート、撹拌
羽根を備えた11三口フラスコを真空置換しアルゴン雰
囲気とし、昇華精製した銅(I)ターシャリーブトキシ
ド18.3g(134mmol)を脱酸素したn−ペン
タン330mlに懸濁させ、滴下ロートより、n−ペン
タン50mlに溶解させたトリイソプロピルホスフィン
17.4g(109mmol)を30分かけて加え、室
温で反応させた。次いで、フラスコ内容物を−78℃に
冷却し、滴下ロートより、蒸留したてのメチルシクロペ
ンタジエン24.0g(300mmol)をn−ペンタ
ン70mlに溶解した液を、1時間かけて添加撹拌し
た。次いで、室温までゆっくり昇温し、熟成したのち、
溶媒等を減圧留去した。脱酸素したヘキサン0.21を
加え、生成物を溶解し、脱酸素水0.051で洗浄、分
液、乾燥後、−78℃で再結晶した。30℃で真空乾燥
し、蒸留釜に仕込み、0.1Torrで釜温度100〜
110℃で蒸留し、淡黄色透明液19.7g(65mm
ol)を得た。液は約53℃で固化した。結晶はCu,
C,Hの元素分析、融点、TG−DTA,H−NM
R,FT−IR,MSの結果から、メチルシクロペンタ
ジエニル銅トリイソプロピルホスフィンと同定された。
【0025】同定に用いた機器および条件は以下のとお
りである。 H−NMR 機器;BRUKER AC−300P FT−NMR 周波数;300. 13MHz(H) 溶媒;C パルス幅;6μs 温度;室温 基準;TMS FT−IR 機器;SHIMAZU FT−TR8600 分解能; 4.0cm−1 スキャン;40 方法;KBr錠剤法 MS 機器;HITACHI M−80B イオン加速電圧;
3kV イオン化方法;CI ポジティブ イオン化温
度;100℃ スリット;200/150ミクロン マ
ルチゲイン;1.5kV フィルター;2 スキャンモ
ード;MASSLTNEAR,UP スキャン速度;8
sec/0−2000(M/Z) 質量レンジ;M/Z
=0−500 ガス;Xe
【0026】
【実施例2】 エチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフ
ィンの製造 リフラックスコンデンサー、温度計、滴下ロート、撹拌
用回転子を備えた500ml三口フラスコを真空置換し
アルゴン雰囲気とし、酸化第一銅7.1g(49.6m
mol)、脱酸素ヘキサン70ml、空気飽和ヘキサン
70ml、合成蒸留したてのエチルシクロペンタジエン
20.9g(222mmol)を仕込み、撹拌懸濁させ
た。そこへ滴下ロートより、トリイソプロピルホスフィ
ンの25%トルエン溶液82ml(トリイソプロピルホ
スフィンとして17.6g(110mmol)を60分
かけて反応温度40℃付近で添加した。次いで、この温
度で2時間保つと、急激に反応し、酸化第一銅の粉末は
反応して透明溶液となった。液温度を50℃以下に保ち
つつ、減圧(数Torr)下でヘキサンや未反応の原料
化合物を留去した。次いで脱酸素ヘキサン0.31を入
れ、生成物を溶解させ、脱酸素水0.11を加え、振と
う後、分液し、ヘキサン相を乾燥剤で乾燥した。このヘ
キサン溶液を−78℃に冷却し、再結晶した。この結晶
を蒸留釜に仕込み、0.1Torr下、蒸留し、留出温
度110〜120℃の無色透明液20.0g(63mm
ol)を得た。液は約30℃で固化し、時間の経過とと
もに薄紫色になった。結晶はCuの元素分析、融点、T
G−DTA、MSの結果から、エチルシクロペンタジエ
ニル銅トリイソプロピルホスフィンと同定された。
【0027】
【実施例3】 メチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフ
ィンを用いたCVD法による純銅薄膜の製造 原料容器および熱分解反応器の全系をロータリー真空ポ
ンプと圧力調整弁で10Torrの減圧に保った。メチ
ルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフィン
50gを充填した原料容器を80℃の恒温槽に入れ、キ
ャリヤーガスアルゴンを100sccmでバブリング
し、このガスにメチルシクロペンタジエニル銅トリイソ
プロピルホスフィンを蒸発同伴させ、熱分解反応器に導
入した。熱分解反応器中では、180℃に加熱されたシ
リコン基板がセットされており、メチルシクロペンタジ
エニル銅トリイソプロピルホスフィンがこの基板上にお
いて、分解し、純銅薄膜が20分間で120nmの厚み
に形成された。光沢のある金属色で、均一な平滑面が、
再現性よく得られた。バブリングによる供給のため、制
御性がよく、再現性があった。
【0028】
【実施例4】 エチルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホスフ
ィンを用いたCVD法による純銅薄膜の製造 実施例3において、メチルシクロベンタジエニル銅トリ
イソプロビルホスフィンをエチルシクロペンタジエニル
銅トリイソプロピルホスフィンに代えた他は、実施例3
同様な操作を行った。純銅薄膜が20分間で80nmの
厚みで得られた。この膜は光沢のある金属色で、均一な
平滑面が再現性よく得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明の式[I]の化合物は、80℃付
近で粘度の低い液体であり、かつ充分な蒸気圧を有して
いるので、CVD原料として、ガスバブリングないし液
体マスフローコントローラーにより定量的に供給でき、
熱分解で基板上に純銅薄膜を形成することができる。本
発明により、量産性にすぐれたCVD法で、純銅薄膜を
つくれる新規化学物質を提供することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R−CCuP〔CH(CH [I] [式中、Rはメチル基またはエチル基を表す]で表され
    るアルキルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホ
    スフィン錯体。
  2. 【請求項2】 銅薄膜を化学気相成長によりつくる方法
    において、加熱した基板を揮発性銅化合物ガスと接触さ
    せる工程からなり、前記揮発性銅化合物が請求項1に記
    載の化合物であることを特徴とする銅薄膜の製造法。
JP12913597A 1997-04-11 1997-04-11 アルキルシクロペンタジエニル銅トリイソプロピルホ スフィン錯体及びそれを用いた銅薄膜の製造法 Pending JPH10287688A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001355069A (ja) * 2000-06-14 2001-12-25 Anelva Corp 銅薄膜形成方法及び銅薄膜形成装置

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JP2001355069A (ja) * 2000-06-14 2001-12-25 Anelva Corp 銅薄膜形成方法及び銅薄膜形成装置

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