JP4624823B2 - 連結具、同連結具を備える連結用足場板及び手摺 - Google Patents
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Description
本発明は、前述した従来の課題を解決することのできる連結具、同連結具を備える連結用足場板及び手摺を提供することを目的とする。
すなわち、2つの部材(連結対象部材と板状の連結相手部材)を連結するに際し、一方の部材(連結対象部材)に設けた本実施形態に係る連結具を用いることにより、連結相手部材に対して、第1の係合部と第2の係合部とを上下両方向からしっかりと係合させることで強固な連結構造を実現することが可能となる。前記第1の係合部は例えばフック形状とし、連結相手部材に対して確実に係合可能な構成とすることが望ましい。一方、前記第2の係合部は、連結相手部材に重合状態に係合するものであればその形状や構造は特に限定されない。
かかる連結用足場板であれば、単独で使用可能な既存の足場を複数用意し、これらの間に当該連結用足場板を継ぎ足していくことで、所望する足場面積を有する組立足場を現場において容易に構築することができる。
また、前記取付板を介することにより、例えば前記連結用足場板の他にも様々な連結対象部材に取付けることができるので、連結具としての適用範囲が広がる。したがって、いかなる部材であっても、所望する連結相手部材に着脱可能な構成とすることができるようになる。
これは、例えば連結用足場板を足場に連結する場合、足場の天板に対して連結用足場板を上方から下ろしていくだけの簡単な動作でよく、その結果前述した連結構造となるのでしっかりと連結することが可能となり、広い足場面積を有する足場の構築作業能率が向上する。
すなわち、上述した足場構築作業において、第1の係合部となるフック部は連結相手部材(足場の天板)に対して自動的にロックがかかるようになるので連結作業が著しく容易となる。
なお、この場合、連結対象部材が連結用足場板のような板状体であって、連結具をその端縁に設けることとした場合、板状体の一部に前記レバー部を回動操作するための切欠部を設けるとよい。この切欠部内にレバー部が臨むようにすることで、ロックプレートの状態を連結用足場板上から視認することができるし、手動操作も簡単に行える。
前記足場の天板端縁部に立設する支柱の下端部に、前述した連結具を取付けるもので、設置した足場に、手摺を必要に応じて後付けすることが容易に行えるようになる。
図1及び図2において、Aは組立足場であり、この組立足場Aは、単独で使用可能な既設の足場1と、連結用足場板2と、手摺3と、梯子6とから構成されている。
本実施形態では、2つの足場1を間隔をあけて対向状態に設置するとともに、両足場1,1間に前記連結用足場板2を必要数(本実施形態では4枚)掛け渡して所定の広さの作業面積を確保し、前記手摺3と梯子6とを必要箇所に取付けている。図中、15は足場1,1の下部間を連結する連結補助杆である。
図示するように、足場1は、パンチングメタル11を張設した矩形形状の天板10を4本の脚柱12により支持して構成しており、前記天板10の中央部分から2つ折り可能としている。また、天板10の端縁部12aには、短尺側には一つ、長尺側には2つのアタッチメント4(図7参照)を取付けている。なお、このアタッチメント4については後に詳述する。なお、図3中、13は前記脚柱12の下端に取付けたキャスタ、14は各脚柱12間を連結する補強フレームである。
図5に示すように、連結用足場板2は、下面開口とした扁平な横長矩形枠状に形成されており、足場面21の短辺をなす左右端縁部21a,21bには、その中央にそれぞれ連結具5を配設している。
この連結具5を介して連結用足場板2と足場1とを連結するのであるが、その際に、前記左右端縁部21a,21bと連結相手部材となる前記足場1の天板10の端縁部12aとが互いに対峙状態となり、連結用足場板2と足場1とは略面一状態となるようにしている。なお、前記足場面21にはバーリング加工による多数の滑止パターン22が形成されている。
また、図5(b)に示すように、足場面21の前記左右端縁部21a,21bに接近させて、略矩形形状の窓部23をそれぞれ切欠形成している。この窓部23は、以下に説明する連結具5を、足場面21側から視認可能とするとともに、足場面21上からの操作を可能としている。
図6に示すように、本実施形態に係る連結具5は、連結対象部材となる前記連結用足場板2の左右端部にそれぞれ取付けられており、板状の連結相手部材である前記足場1の天板10に対して下方向から係合する第1の係合部であるフック部51と、上方から係合する第2の係合部である係合プレート56及び同係合プレート56に突設した係合突起52とを備えている。
前記フック部51は、支軸53の周りに回動自在に取付けられたロックプレート50の下端部に形成されており、前記支軸53を挟む上下端部のうち、上端部にはレバー部54が形成されている。
すなわち、取付板55は、前記足場1に取付けられるアタッチメント4の垂直面4b(前記足場1の連結側端面をなすもので図7及び図8を参照)に当接する垂直壁55a(連結用足場板2の左端縁部21a)の上端から略水平方向に伸延した係合プレート56を有し、この係合プレート56の略中央位置に係合突起52を取付けるとともに、前記垂直壁55aの裏面側に、平面視で略L字状に形成した取付プレート57を固着し、この取付プレート57に前記支軸53を突設している。57bは取付プレート57を取付板55に連結するビスである。
このコイルスプリング58を設けることにより、フック部51は足場1の天板10に対して自動的に係合しロックがかかるようになる。
また、上面4aの左右側には第1の長孔42と、これよりも短い第2の長孔44とを形成し、本実施形態では、第1の長孔42を、前記係合突起52を嵌入する係合用孔部としている。また、前記垂直面4bの下端を前記フック部51と係合する係合用凸部41としている。このように、フック部51と確実に係合する係合用凸部41と、係合突起52が嵌入する第1の長孔42とをアタッチメント4に設けることで、連結具5としての係合力を十分に高め、強固な連結構造となるようにしている。図中、44はサブ長孔であり、連結対象部材が異なる場合などに、前記係合突起52を挿通するために設けている。
連結用足場板2を足場1,1間に掛け渡す場合、先ず、図9に示すように、連結用足場板2を、足場1に対して上方から下ろしていく。このとき、ロックプレート50のテーパ面50aが足場1のアタッチメント4に当接する。そのままさらに下ろすと、前記テーパ面50aによってロックプレート50が図9において反時計回りに回動し、フック部51の先端がアタッチメント4の垂直壁4bに当接する(図10)。
そして、その状態のまま、さらに下ろしていくと、図11に示すように、フック部51の先端がアタッチメント4の係合用凸部41から離れる。そして、このように当接する面が無い状態になれば、コイルスプリング58の作用によって、ロックプレート50が図において時計回りに回動し、フック部51が係合用凸部41にしっかりと係合し、図8に示した状態となる。
このとき、係合突起52は既にアタッチメント4の第1の長孔42に挿通するとともに、天板10のパンチングメタル11の孔部まで挿通し、係合プレート56は天板10に当接しており、連結用足場板2は、足場1の天板10に対して略面一状態で連結されることになる。
また、この場合、レバー部54は前記窓部23から飛び出した状態となっているので、このレバー部54を操作して下方へ戻すように回動させれば、フック部51はコイルスプリング58によって自動的に係合用凸部41に係合するので、足場面21上からであっても再度係合させることは容易に行える。
このように、足場面21に窓部23を形成し、この窓部23から連結具5のロックプレート50の回動操作を行えるようにし、しかもロックプレート50は係合を解いた状態で静止可能としているので、例えば、連結した連結用足場板2を取り外す場合、片側ずつレバー部54を操作すればよく、作業者一人であっても簡単に行える。
本実施形態に係る手摺3は、支柱図1及び図2に示すように、2本の支柱31,31に、交差するように2本の上下側横桟32a,32bからなる手摺本体32を取付けた構成としており、本実施形態では、前記2本の支柱31,31の下端部に、上述した構成と略同様の構成からなる手摺用連結具5’をそれぞれ取付けている。
また、この手摺3を足場1に取付ける場合、当該足場1の大きさに応じて2つの手摺3,3の間に必要長さの連結手摺30を連結可能としている。
すなわち、各手摺用連結具5’のロックプレート50の向かい合う側面同士を操作杆7により連結し、この操作杆7を回動させることにより、2つのロックプレート50を同時に回動させることができるようにしている。したがって、足場1に連結した手摺3を取り外す場合、前記操作杆7を回動させるワンタッチ操作により、各手摺用連結具5’のフック部51と足場1の天板10との係合を解くことができる。
このように、手摺3の足場1との連結構造としては、2本の支柱31,31からなる複数の連結対象部材にそれぞれ手摺用連結具5’を取付け、各連結具5’同士を単一の操作部である操作杆7により連動連結した点が連結用足場板2と異なっている。
このように、2つの係合突起52を設けることにより、手摺3に水平方向に外力が加わったとしても位置ずれが生じることがなく、手摺3としての安全性を向上させている。また、手摺3に上方への力が加わっても、前述してきたように、フック部51がしっかりと足場1の天板10に下方から係合しているために浮き上がって脱落するようなおそれもない。
連結対象部材(例えば、連結用足場板1あるいは手摺3)に取付けられ、板状の連結相手部材(例えば、足場1の天板10)に対して下方向から係合する第1の係合部(例えば、フック部51)と、上方から係合する第2の係合部(例えば、係合プレート56、あるいはこの係合プレート56に突設した係合突起52を含む)とを有し、前記第1の係合部(フック部51)を、略水平状態に設けた支軸53周りに回動自在に取付けられたロックプレート50の前記支軸53を挟む上下端部のうち下端部に形成した連結具(例えば、連結具5、手摺用連結具5’)。すなわち、この連結具では、第2の係合部としては、連結相手部材に重合状態に係合するものであればその形状や構造は特に限定されるものではない。
1 足場
2 連結用足場板
3 手摺
4 アタッチメント
4b 垂直面
5 連結具
5’ 手摺用連結具
10 天板
41 係合用凸部
42 第1の長孔(係合用孔部)
44 第2の長孔(係合用孔部)
50 ロックプレート
51 フック部(第1の係合部)
52 係合突起(第2の係合部)
53 支軸
55 取付板
58 コイルスプリング(弾性具)
Claims (7)
- 連結対象部材に取付けられ、板状の連結相手部材の連結側端面に当接可能な取付板と、
この取付板に略水平状態に突設された支軸周りに回動自在に取付けられたロックプレートの前記支軸を挟む上下端部のうち下端部に形成され、前記連結相手部材に対して下方向から係合するフック部からなる第1の係合部と、
前記取付板の上端から略水平方向に伸延させた係合プレートの裏面に係合突起が突設され、前記連結相手部材に対して上方向から係合する第2の係合部と、
前記第1の係合部と係合する係合用凸部と、前記係合突起を嵌入する係合用孔部とが形成され、前記連結相手部材の連結側端部に着脱自在に取付可能としたアタッチメントと、
を備え、
しかも、前記係合用孔部として、第1の長孔と、これよりも短い第2の長孔とが形成されていることを特徴とする連結具。 - 前記係合突起を、所定間隔をあけて複数並設したことを特徴とする請求項1記載の連結具。
- 前記第1の係合部に、前記連結相手部材の連結側端面に当接した状態で下方移動したときに、当該第1の係合部の係合を解く方向へ前記ロックプレートを回動させるテーパ部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の連結具。
- 前記ロックプレートを前記第1の係合部側に付勢する弾性具を配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連結具。
- 前記ロックプレートの上端部に、前記弾性具の付勢力に抗して前記ロックプレートを回動可能としたレバー部を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の連結具。
- 複数の脚体により支持された天板を備えた足場に着脱自在に連結可能とした連結用足場板であって、
連結相手部材となる前記足場の天板端縁部に対峙する連結端縁部に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の連結具を配設してなる連結用足場板。 - 複数の脚体により支持された天板を備えた足場に着脱自在に連結可能とした手摺であって、
連結相手部材となる前記足場の天板端縁部に立設する支柱の下端部に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の連結具を配設してなる手摺。
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