JP4622583B2 - 故障診断装置および車両 - Google Patents

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Description

この発明は、故障診断装置および車両に関し、特に高圧直流電源を搭載する車両における故障診断に関する。
特開平2−308935号公報(特許文献1)には、直流電源からの直流電圧を昇圧する昇圧コンバータと、この昇圧コンバータの出力を受けて駆動されるモータとを搭載する車両の構成が開示されている。この構成において昇圧コンバータの故障の有無を検出し、故障が検出されたときには昇圧コンバータをバイパスして直流電源の電圧をそのまま出力させてモータを駆動させることがこの文献に記載されている。
特開平2−308935号公報 特開2003−189599号公報 特開平5−336759号公報 特開平8−65883号公報 発明協会公開技報公技番号2004−504432
しかし、車両に搭載される昇圧コンバータ等の故障には、さまざまな故障原因が考えられる。さまざまな故障原因に対応する故障モードに故障を分類して報知することができれば、迅速に修理が可能となる。このようなさまざまな原因によって引き起こされる故障モードを判別するには、昇圧コンバータの電圧を監視することに加えて電流を監視する必要がある。
しかし、電流センサの出力を監視して昇圧コンバータの異常を検出する場合には、現状の電流センサでは、初期オフセット値が無視できず、さまざまな故障を確実に切り分けることが困難である。このような故障モードには、「負荷短絡」、「負荷持出し」、「高圧系の断線」および「電圧センサ異常」などが考えられる。
また、バッテリの電流を検出するセンサは、故障判断を行なう制御装置とは別のバッテリ制御用の制御装置で監視されている構成も考えられる。このような構成では制御装置間の通信により検出された電流値が故障判断を行なう制御装置に送信される。この制御装置間の通信に異常が発生すると、送信されてくる電流値が信用できなくなるため、故障判断に電流値を用いていた場合には、さまざまな故障の判別がうまくいかない場合も考えられる。このような場合には、「負荷短絡」、「負荷持出し」等の故障を別々には検出することができないという問題がある。
この発明の目的は、複数の故障モードの検出を精度よく行なうことができる故障診断装置および車両を提供することである。
この発明は、要約すると、車両の故障診断装置であって、車両は、直流電源と、直流電源から電流の供給を受ける電気回路と、直流電源から電気回路に電流供給する供給経路の接続および遮断を行なう接続部と、供給経路に流れる電流を検出する電流センサとを含む。故障診断装置は、接続部の接続および遮断の制御を行なう制御部を備える。制御部は、始動指示に応じて接続部を遮断状態に保持し電流センサのオフセット値を観測した後に、接続部を接続状態として電流センサの出力をオフセット値を用いて補正した結果に応じて電気回路の故障診断を行なう。
好ましくは、電気回路は、直流電源の電圧を変換する電圧変換回路と、電圧変換回路から出力電圧を受ける負荷回路とを含む。制御部は、負荷回路および電圧変換回路を停止させた状態で負荷回路および電圧変換回路の容量成分に充電を行なうプリチャージ動作の前にオフセット値の観測を行なう。
より好ましくは、負荷回路は、インバータと、インバータによって駆動されるモータとを含む。
より好ましくは、車両は、電圧変換回路の出力電圧を検知する電圧センサをさらに含む。制御部は、電流センサの出力が異常であると判断したときは、起動指示から所定時間後に電圧センサの出力を用いて対応する故障状態を診断する。
好ましくは、電気回路は、接続部を介して直流電源から電源電流を受ける負荷回路を含む。制御部は、負荷回路を停止させた状態で負荷回路の容量成分に充電を行なうプリチャージ動作の前にオフセット値の観測を行なう。
より好ましくは、負荷回路は、空調回路のコンプレッサーを駆動するインバータと、補機バッテリの充電電圧を発生する電圧発生回路とを含む。
好ましくは、接続部は、直流電源の正極側に接続される第1のリレーと、直流電源の負極側に接続される第2のリレーとを含む。制御部は、電圧変換回路の故障判断を行なう前に、第1、第2のリレーのいずれか一方を導通状態とし、他方を非導通状態に制御して、非導通状態に制御したリレーの溶着故障の確認を行なう。
好ましくは、制御部は、電気回路を動作停止させた状態において、補正結果が第1の値を超える場合には電気回路内部の短絡故障と診断し、補正結果が第1の値と第1の値よりも小さい第2の値との間にあるときは、電気回路の少なくとも一部が動作停止していない故障であると診断する。
この発明の他の局面によると、車両であって上記いずれかの故障診断装置を備える。
本発明によれば、故障モードの分類を確実に行なうことができるので、故障時の修理を迅速に行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本発明の故障診断装置が搭載される車両100の構成を示した回路図である。なお車両100は、モータで車輪を駆動する電気自動車、燃料電池自動車やモータとエンジンとを車両の駆動に併用するハイブリッド自動車のいずれであってもよい。
図1を参照して、車両100は、直流電源Bと、電圧センサ10と、電流センサ11と、接続部40と、コンデンサC1と、電圧変換部20と、インバータ14と、モータM1と、電流センサ24と、制御装置30とを備える。
直流電源Bは、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池である。電圧センサ10は、直流電源Bから出力される直流電圧値VBを検出し、検出した直流電圧値VBを電池監視ユニット32へ出力する。電流センサ11は、直流電源Bから接続部40を介して電気回路に流れる直流電流を検出し、その検出した電流を直流電流値IBとして出力する。
電圧変換部20は、電圧センサ21と、昇圧コンバータ12と、コンデンサC2と、電圧センサ13とを含む。
昇圧コンバータ12は、一方端が接続部40を介して直流電源Bの正極と接続されるリアクトルL1と、電圧VHを出力する昇圧コンバータ12の出力端子間に直列に接続されるIGBT素子Q1,Q2と、IGBT素子Q1,Q2にそれぞれ並列に接続されるダイオードD1,D2とを含む。
リアクトルL1の他方端はIGBT素子Q1のエミッタおよびIGBT素子Q2のコレクタに接続される。ダイオードD1のカソードはIGBT素子Q1のコレクタと接続され、ダイオードD1のアノードはIGBT素子Q1のエミッタと接続される。ダイオードD2のカソードはIGBT素子Q2のコレクタと接続され、ダイオードD2のアノードはIGBT素子Q2のエミッタと接続される。
電圧センサ21は昇圧コンバータ12の入力側の電圧を電圧値VLとして検知する。コンデンサC2は昇圧コンバータ12の出力側に接続され昇圧コンバータ12から送られたエネルギを蓄積するとともに、電圧の平滑化を行なう。電圧センサ13は、昇圧コンバータ12の出力側の電圧すなわちコンデンサC2の電極間の電圧を電圧値VHとして検知する。
インバータ14は、昇圧コンバータ12から昇圧電位を受けて交流モータM1を駆動する。また、インバータ14は、回生制動に伴い交流モータM1において発電された電力を昇圧コンバータ12に戻す。このとき昇圧コンバータ12は、降圧回路として動作するように制御装置30によって制御される。
交流モータM1は、ハイブリッド自動車または電気自動車の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するためのモータである。このモータは、たとえば、エンジンによって駆動される発電機の機能を持ち、かつ、エンジンに対して電動機として動作しエンジンの始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組込まれるものであってもよい。
インバータ14は、U相アーム15と、V相アーム16と、W相アーム17とを含む。U相アーム15、V相アーム16、およびW相アーム17は、昇圧コンバータ12の出力ライン間に並列に接続される。
U相アーム15は、直列接続されたIGBT素子Q3,Q4と、IGBT素子Q3,Q4とそれぞれ並列に接続されるダイオードD3,D4とを含む。ダイオードD3のカソードはIGBT素子Q3のコレクタと接続され、ダイオードD3のアノードはIGBT素子Q3のエミッタと接続される。ダイオードD4のカソードはIGBT素子Q4のコレクタと接続され、ダイオードD4のアノードはIGBT素子Q4のエミッタと接続される。
V相アーム16は、直列接続されたIGBT素子Q5,Q6と、IGBT素子Q5,Q6とそれぞれ並列に接続されるダイオードD5,D6とを含む。ダイオードD5のカソードはIGBT素子Q5のコレクタと接続され、ダイオードD5のアノードはIGBT素子Q5のエミッタと接続される。ダイオードD6のカソードはIGBT素子Q6のコレクタと接続され、ダイオードD6のアノードはIGBT素子Q6のエミッタと接続される。
W相アーム17は、直列接続されたIGBT素子Q7,Q8と、IGBT素子Q7,Q8とそれぞれ並列に接続されるダイオードD7,D8とを含む。ダイオードD7のカソードはIGBT素子Q7のコレクタと接続され、ダイオードD7のアノードはIGBT素子Q7のエミッタと接続される。ダイオードD8のカソードはIGBT素子Q8のコレクタと接続され、ダイオードD8のアノードはIGBT素子Q8のエミッタと接続される。
各相アームの中間点は、交流モータM1の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、交流モータM1は、三相の永久磁石モータであり、U,V,W相の3つのコイルは各々一方端が中点に共に接続されている。そして、U相コイルの他方端がIGBT素子Q3,Q4の接続ノードに接続される。またV相コイルの他方端がIGBT素子Q5,Q6の接続ノードに接続される。またW相コイルの他方端がIGBT素子Q7,Q8の接続ノードに接続される。
電流センサ24は、交流モータM1に流れる電流をモータ電流値MCRT1として検出し、モータ電流値MCRT1を制御装置30へ出力する。
車両100は、さらに、電圧センサ10が出力する電圧値VBと電流センサ11が出力する電流値IBとを監視する電池監視ユニット32をさらに含む。電池監視ユニット32は、通信線Wで制御装置30と接続されており、監視した電圧値VBおよび電流値IBを制御装置30に送信する。
制御装置30は、トルク指令値TR1、モータ回転数MRN1、電圧値VB,VL,VH、電流値IBおよびモータ電流値MCRT1を受ける。そして制御装置30は、電圧変換部20に対して昇圧指示PWU,降圧指示PWDおよび停止指示STPを出力する。さらに、制御装置30は、インバータ14に対して、昇圧コンバータ12の出力である直流電圧をモータM1を駆動するための交流電圧に変換する駆動指示PWMI1とモータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12側に戻す回生指示PWMC1とを出力する。
次に、電圧変換部20の動作について簡単に説明する。電圧変換部20中の昇圧コンバータ12は、力行運転時には直流電源Bからの電力をインバータ14に供給する順方向変換回路としての昇圧回路として動作する。逆に、回生運転時には、昇圧コンバータ12は、直流電源BにモータM1で発電された電力を回生する逆方向変換回路としての降圧回路としても動作する。
昇圧コンバータ12は、IGBT素子Q1を非導通にした状態で、IGBT素子Q2の導通と非導通とを繰返して行なうことにより、昇圧回路として動作する。すなわち、IGBT素子Q2が導通の状態においては、直流電源Bの正極からリアクトルL1、IGBT素子Q2を経由して直流電源Bの負極に電流が流れる経路が形成される。この電流が流れている間に、リアクトルL1にエネルギが蓄積される。
そして、IGBT素子Q2を非導通状態にすると、リアクトルL1に蓄積されたエネルギはダイオードD1を介してインバータ14側に流れる。これによりコンデンサC2の電極間の電圧が増大する。したがって、インバータ14に与えられる昇圧コンバータ12の出力電圧は昇圧される。
一方、昇圧コンバータ12は、IGBT素子Q2を非導通にした状態で、IGBT素子Q1の導通と非導通とを繰返して行なうことにより降圧回路として動作する。すなわち、IGBT素子Q1が導通の状態においては、インバータ14から回生される電流は、IGBT素子Q1、リアクトル、直流電源Bへと流れる。
また、IGBT素子Q1が非導通の状態においては、リアクトルL1、直流電源BおよびダイオードD2からなるループが形成され、リアクトルL1に蓄積されたエネルギが直流電源Bに回生される。この逆方向変換においては、インバータ14が電力を供給する時間よりも、直流電源Bが電力を受ける時間の方が長くなり、インバータ14における電圧は降圧されて直流電源Bに回生される。電圧変換部20の動作は、以上の力行動作と回生動作とを適切に制御することで行なわれる。
なお、回生制御には、ハイブリッド自動車または電気自動車を運転するドライバによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動が含まれる。また、フットブレーキを操作しない場合であっても、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速させたりまたは加速を中止させたりするときが含まれる。
車両100は、さらに、接続部40を介して直流電源Bから電流供給を受けるDC/DCコンバータ42と、DC/DCコンバータ42から充電電圧の供給を受ける補機バッテリ44と、接続部40を介して直流電源Bから電源電流の供給を受けるエアコン用インバータ46と、エアコン用インバータ46によって駆動されるエアコン48とを含む。DC/DCコンバータ42およびエアコン用インバータ46は、直流電源Bから電源電流の供給を受ける負荷回路に相当する。
車両100は、直流電源Bと、直流電源から電流の供給を受ける電気回路と、直流電源Bから電気回路に電流供給する供給経路の接続および遮断を行なう接続部40と、供給経路に流れる電流を検出する電流センサ11とを含む。制御装置30は、始動指示IGONに応じて接続部40を遮断状態に保持し電流センサ11のオフセット値を観測した後に、接続部40を接続状態として電流センサ11の出力をオフセット値を用いて補正した結果に応じて電気回路の故障診断を行なう。好ましくは、制御装置30は、負荷回路および電圧変換回路20を停止させた状態でコンデンサC2に充電を行なうプリチャージ動作の前にオフセット値の観測を行なう。
より詳細には、制御装置30は、運転者がパワースイッチを押すことに応じて図示しない電源制御装置から伝達される起動信号IGONを受けると、これに応じて接続部40を遮断状態に保持し、電流センサ11のオフセット値を観測した後に、接続部40を接続状態として電流センサ11の出力を先に観測したオフセット値を用いて補正する。そしてその補正した結果に応じて接続部40に接続されている電気回路の故障診断を行なう。この電気回路には、具体的には電圧変換部20、インバータ14、DC/DCコンバータ42、エアコン用インバータ46およびエアコン48等が含まれる。
接続部40は、直流電源Bから電圧変換部20に電流供給を行なう経路の接続および遮断を行なう。接続部40は、直流電源Bの正極とリアクトルL1の一方端との間に直列に接続されるシステムメインリレーSMRBと、直流電源Bの負極とIGBT素子Q2のエミッタとの間に接続されるシステムメインリレーSMRGとを含む。接続部40は、さらに、システムメインリレーSMRBと並列に接続される、直列接続されたシステムメインリレーSMRPおよび制限抵抗Rとを含む。
システムメインリレーSMRP,SMRB,SMRGは、制御装置30からの信号SEにより所定のシーケンスで各々の導通/非導通状態が制御される。より具体的には、まず起動時にはシステムメインリレーSMRP,SMRBは導通状態に制御され、システムメインリレーSMRGは非導通状態に制御される。これにより、制限抵抗Rを介して電流が供給されるので、過大な突入電流が流れるのを避けることができる。この状態では昇圧コンバータ12は、IGBT素子Q1が導通状態、IGBT素子Q2が非導通状態に制御され、コンデンサC2に充電が行なわれる。この充電動作をプリチャージ動作という。
プリチャージ動作が終了すると、システムメインリレーSMRB,SMRGが導通状態に制御され、システムメインリレーSMRPは非導通状態に制御される。これにより、制限抵抗Rを介さずに直流電源Bから昇圧コンバータ12に電流供給することが可能となる。正常にプリチャージ動作が行なわれ、昇圧コンバータ12の動作準備が完了すると、表示装置35にあるReadyONのインジケータが点灯する。
図2は、図1の制御装置30が行なう故障検出処理の制御構造を示したフローチャートである。図2のフローチャートは、運転者が与える始動指示に応じてモータ制御のメインルーチンから呼び出され実行される。
図3は、図2のフローチャートの各ステップが実行されるタイミングを示した動作波形図である。
図2、図3を参照して、まず処理が開始されると、ステップS1においてシステムメインリレーSMRBの溶着チェックが行なわれる。時刻t1〜t2においてシステムメインリレーSMRPが導通状態に制御され、このときシステムメインリレーSMRB,SMRGは非導通状態に制御される。この状態で電流値IBを観測すれば、システムメインリレーSMRBに溶着が起こっているかいないかが判断できる。
続いて、ステップS2において制御装置30は、電流センサ11が検出し、電池監視ユニット32を経由して得られた電流値IBのオフセットの検出を行なう。時刻t2〜t3において、システムメインリレーSMRP,SMRB,SMRGはすべて非導通状態に制御される。この状態では本来電流センサ11は電流値0を検出するはずであり、このとき検出された電流値IBがオフセット値IB0として制御装置30内部のメモリに記憶される。
続いてステップS3において、システムメインリレーSMRPの溶着チェックが行なわれる。時刻t3〜t4において、システムメインリレーSMRP,SMRGは非導通状態に制御され、システムメインリレーSMRBが導通状態に制御される。このときの電流値IBを観測することにより、システムメインリレーSMRPまたはシステムメインリレーSMRGに溶着が起こっていないかどうかが判断できる。
なお、実際には、システムメインリレーSMRGの溶着確認は、前回走行時にイグニッションスイッチをオフした際に確認することが多いので、時刻t3〜t4において電流値IBが所定値より大きい場合には、システムメインリレーSMRPが溶着していると判断される。
ステップS3が終了すると続いてステップS4に処理が進む。ステップS4では電流オフセット値IB0に信頼性があるか否かが判断される。たとえば、時刻t1〜t2またはt3〜t4の間で電流値IBが所定値を超えていた場合には、システムメインリレーに溶着が発生している可能性が高いので、電流センサオフセット値IB0は信頼性がないと判断される。
また、図1の通信線Wによる通信がうまくいかない場合にも、制御装置30では電流値IBが異常値として検出されるので、この場合もオフセット値IB0には信頼性がないと判断される。オフセット値IB0に信頼性がない場合にはステップS7に進み、電圧センサ出力を用いた故障検出処理が行なわれる。
一方、ステップS4において、オフセット値IB0に信頼性があると判断された場合にはステップS5に処理が進む。
ステップS5では、電流センサ初期値の学習処理が行なわれる。具体的には、以後電流センサ11で検出する電流値IBに対してステップS2で検出したオフセット値IB0を減算する補正が行なわれる。すなわちこの補正値をIBAとすると、IBA=IB−IB0で表わされる。ステップS5の処理が終了すると、次はステップS6の処理が行なわれる。
ステップS6では、電流センサ11の出力を用いた故障検出処理が行なわれる。
時刻t5以降は、電圧変換部20およびインバータ14の動作を停止させてコンデンサC2に電荷を蓄積して、この両端の電圧を所定レベルまで引上げるプリチャージ動作が行なわれる。そして時刻t20以降は、プリチャージが完了して昇圧動作準備完了となり昇圧コンバータ12およびインバータ14の動作が可能となる。時刻t5〜t20のプリチャージ期間においてステップS6またはステップS7のいずれかの故障検出処理が実行される。
ステップS6の処理またはステップS7の処理が終了するとステップS8に進み、検出した故障情報が制御装置30内部のメモリに保存される。制御装置30は、この故障情報に基づいて、運転者に故障を通知する表示を表示装置35に行なわせる。また整備工場等でこの故障情報を読出すことによりさらに詳しい故障内容を知ることもできる。従来よりも詳しく分類された故障情報によって、修理時間を短縮することができる。
ステップS8の処理が終了するとステップS9に処理が進み、制御はメインルーチンに移る。
図4は、図2におけるステップS6の処理を詳細に示したフローチャートである。
図5は、図4の処理が行なわれるタイミングを示す動作波形図である。なお、図5の波形は、図3の時刻t5以降のプリチャージ処理におけるオフセット値が補正された電流値IBAの変化を示している。
図5の時刻t5においては、システムメインリレーSMRPおよびシステムメインリレーSMRBが導通状態に制御され、システムメインリレーSMRGは非導通状態に制御されているので、制限抵抗Rを介して直流電源BからリアクトルL1に向けて電流が供給される。そして昇圧コンバータ12のIGBT素子Q1は導通状態,IGBT素子Q2は非導通状態に制御されコンデンサC2に充電が開始されて、この充電が進むにつれて電流値IBAは次第に小さくなる。
図4、図5を参照して、ステップS6の処理が開始されると、まずステップS11において、時刻t10からオフセット学習済みの電流値IBAが、所定値Xより大きい状態が時刻t1以上継続しているか否かが判断される。この処理は負荷短絡故障が起こっているか否かを判定するものである。
図6は、負荷短絡故障時の電流値IBAの経時変化を示した図である。
図6を参照して、負荷短絡時とは、図1の電圧変換部20、インバータ14、DC/DCコンバータ42、エアコン用インバータ46等の電気回路のいずれかで短絡故障が発生している場合である。診断時には、システムメインリレーSMRPが導通状態でかつシステムメインリレーSMRGは開放状態に制御されているので、直流電源Bの両端が制限抵抗Rで接続された状態となる。
つまり、電流値IBA=バッテリ電圧値VB/制限抵抗値R、で示される電流が定常的に流れる。たとえば、バッテリ電圧VBを400V、制限抵抗値Rを40Ωとすると、電流値IBAは10Aとなる。したがって、負荷短絡時の電流値はおよそ10Aであることを考慮すると、部品ばらつき等を勘案しマージンを確保して、図4のステップS11のしきい値である所定値Xはおよそ6〜7Aに設定するのが望ましい。
負荷短絡故障は、高圧系回路がショートしているときに発生するため、なるべく早く検出するのが望ましい。このため、プリチャージを開始した時刻t5から、たとえば200ms後に検出を開始し、かつΔt1=100msとする。
再び図4を参照して、ステップS11の条件が成立した場合にはステップS12に進み、故障情報は高圧系過電流故障のうち負荷短絡故障であると設定され、さらにステップS21に処理が進み、制御は図2のフローチャートに戻される。
一方、ステップS11において条件が成立しなかった場合には、ステップS13に処理が進む。ステップS13では、時刻t10においてプリチャージ完了条件を満たすか否かが判断される。プリチャージ完了条件とは、たとえばVH≧VB−70(V)かつIB<2(A)が成立する場合である。プリチャージ動作は、IGBT素子Q1を導通させた状態で昇圧コンバータ12を停止させコンデンサC2の充電を行なうものであるので、充電が進むと電圧値VHは0から次第に電圧値VBに近づくはずである。VH≧VB−70はこの条件を示す。またコンデンサC2の充電が進むと、次第に充電電流である電流値IBは小さくなっていくはずである。IB<2はこの条件を示す。
ステップS13の条件が成立する場合には、ステップS20に処理が進む。
一方、ステップS13の条件が成立しない場合、たとえばVH<VB−70(V)またはIB≧2(A)であった場合には、ステップS14に処理が進む。ステップS14では高圧系の断線故障が発生しているかいないかが判断される。
図7は、高圧系断線故障が生じたときの電流値IBAの経時変化を示した図である。
図7を参照して、高圧系に断線が生じたときには、プリチャージ動作が行なわれ負荷の容量成分に充電電流が流入するべき時点においても、電流値IBAは常に0と観測される。当然このときには図1の電圧センサ13の観測値は上昇しない。
したがって、図4のステップS13、S14の判定条件によって高圧系断線故障を検出することができる。
すなわち、高圧系断線故障は、以下の2つの状態が成立したことを監視すれば検出可能である。(1)プリチャージ時の突入電流値が本来流れるべき区間で流れていないこと。(2)電圧値VHが上昇していないこと。
以上より図5の時刻t5〜t11で電流値IBAがほぼ0であること、かつ時刻t12の時点から昇圧した電圧VHがバッテリ電圧VB以上で、かつ電流値IBAがほぼ0であることが時間Δt2以上継続していることが条件となる。ステップS14ではこの条件が成立するか否かが判断される。
ステップS14においてこの条件が成立した場合にはステップS15に進み、故障情報は高圧系断線故障であるというように設定される。
一方、ステップS14の条件が成立しない場合にはステップS16に処理が進む。ステップS16では、高圧系の過電流故障のうち負荷持出し故障が起こっているか否かが判定される。負荷持出し故障とは、回路が短絡しているわけではないが、高圧バッテリに接続されている負荷回路、すなわちエアコン、補機バッテリ充電用のDC/DCコンバータ、電動パワーステアリング用DC/DCコンバータなどが本来停止しているべきところで駆動状態になっており、電池エネルギを消費している状態を指す。
図8は、負荷持出し故障時の電流値IBAの経時的変化を示した図である。
図8を参照して、負荷持出し故障時には、当初電流値IBAはコンデンサ等への充電電流により大きな値を示しているが、次第に電流値は3〜4A程度に落着く。このような電流は、短絡時の電流よりは小さいが、停止しているべき負荷回路のいずれかが駆動状態になっており、電池エネルギを消費している状態であると考えられる。
したがって、所定時間経過後において、図5に示した正常時の電流値IBAより大きく、かつ図6に示した負荷短絡時の電流値IBAよりも小さいことを検出条件とすればよい。
すなわち、負荷持出し故障を検出するには、短絡時の大電流ほどは電流値が大きくないが、通常プリチャージ状態においては流れ得ない電流値になっていることを検出すればよい。そのため、ステップS16では時刻t12から電流値IBAが所定値Yより大きい状態が時間Δt2以上継続することが条件となる。
ステップS16において条件が成立した場合にはステップS17に処理が進み、故障情報は高圧系過電流故障の負荷持出し故障であると設定される。そしてさらにステップS21に処理が進み、制御は図2のフローチャートに戻される。
一方、ステップS16において条件が成立しない場合には、ステップS18に処理が進む。
ステップS18では、電圧センサ13の異常の有無が判断される。具体的には図5の時刻t14においてプリチャージ完了条件を満たすか否かが判断される。なおプリチャージ完了条件はステップS13の説明で既に説明しているので説明は繰返さない。ステップS18でプリチャージ完了条件を満たさない場合にはステップS19に処理が進む。一方、ステップS18においてプリチャージ完了条件が満たされている場合にはステップS20に処理が進む。
ステップS19では、故障情報は電流値VHを検出する電圧センサ13の異常であると設定される。電圧センサ13の異常故障が発生している時とは、電流値IBAは図5に示すような正常時と同様な値が観測されており、電圧センサ13の出力自身に異常が生じている状態である。
負荷短絡、高圧系断線および負荷持出しのいずれの故障にも該当しない場合に、時刻t4が経過してもプリチャージ完了条件が成立しないときは、プリチャージ完了条件を検知する電流値VHを検出する電圧センサ13の故障が生じている確率が高い。したがって、電圧センサ13の故障に故障情報を設定する。ただし、ステップS19の処理が終了すると、ステップS21に処理が進み制御は図2のフローチャートに戻る。
一方、ステップS20に処理が進んだ場合には、故障情報は特に設定されず正常に完了したと診断される。この場合には図1の表示装置35のReady ONインジケータが点灯し、昇圧コンバータ12の動作準備が完了し、車両は動作可能であることが表示される。そして、ステップS21に進み制御は図2のフローチャートに戻る。
次に、電流センサ11からの電流値IBが信用できない場合に図2においてステップS7で行なわれる故障検出処理について説明する。
図9は、図2のステップS7で実行される故障検出処理の詳細を示したフローチャートである。
図9を参照して、ステップS7の処理が開始されると、まずステップS31において起動信号IGONが活性化されてから所定時間が経過するまで時間待ちが行なわれる。
続いてステップS32において、電圧センサ13において観測される電圧値VHと電圧センサ21によって観測される電圧値VLとの差の絶対値|VL−VH|が、100Vより小さい状態が時間Δt11以上継続するか否かが判断される。この状態において昇圧コンバータ12での昇圧動作はまだ行なわれておらず、IGBT素子Q1は導通状態に制御され、IGBT素子Q2は非導通状態に制御されている。したがって所定時間たとえば300〜400msが経過すると、コンデンサC2に対する充電が十分に行なわれ、電圧値VLと電圧値VHとはほぼ等しくなるはずである。
この状態において電圧値VLとVHとの差が100V以上である場合、すなわち電圧値VHがあまり増加しない場合には、電圧センサ自身に異常があると考えられる。したがって、処理はステップS32からステップS33に進み、故障情報は電圧値VL,VHを検知する電圧センサ21,13のいずれかが異常であると判断される。ステップS33において故障情報の設定が終了するとステップS41に進み、制御は図2のフローチャートに戻される。
一方、ステップS32において条件が成立した場合にはステップS34に処理が進む。ステップS34では、高圧系断線または負荷回路の短絡の故障についての判断が行なわれる。
具体的には電圧値VLがほぼ0であり、かつ電圧値VHもほぼ0であるという条件が成立するか否かが判断される。ほぼ0であるという判断については、電圧値VL,VHの絶対値が0に近い所定値以下であることを判定すればよい。ステップS34の条件が成立するとステップS35に進み、故障情報は高圧系の断線または負荷短絡故障であると設定される。そして、この設定が完了すると処理はステップS35からステップS41に進み、制御は図2のフローチャートに戻される。
ステップS34において、条件が成立しない場合にはステップS36に処理が進む。
ステップS36では負荷持出し故障の有無が判定される。負荷持出し故障が発生している場合には、バッテリ電流IBが所定値以上流れていると制限抵抗Rでの電圧降下により電圧値VL,VHはバッテリ電圧VBよりも低い値で飽和する。このため、電圧値VL,VHがともに所定値V0以下であることが時間Δt12以上継続すれば、負荷持出し故障であることが判断できる。
具体的には、電圧値VLが0以上所定値V0以下であり、かつ、電圧値VHも0以上所定値V0以下であることが、時間Δt12以上継続するか否かが判断される。ステップS36において条件が成立した場合にはステップS37に進み、故障情報は負荷持出し故障であると設定され、そして処理はステップS41に進み制御が図2のフローチャートに戻される。
一方、ステップS36において条件が成立しなかった場合にはステップS38に処理が進む。ステップS38においては、プリチャージ完了条件が成立するか否かが判断される。この判断は図5の時刻t14において行なわれる。ただしプリチャージ完了条件は、この場合電流センサ11からの電流値IBが信用できないため電圧のみで判断される。すなわちたとえばVH<VB−70(V)がプリチャージ完了条件の具体例となる。
ステップS38において、プリチャージ完了条件が成立しなかった場合にはステップS39に処理が進む。このときは原因が特定できないが異常状態であるので、可能性の高いVHセンサ異常すなわち図1の電圧センサ13の異常であると故障情報が設定される。この設定動作が終了すると処理はステップS41に進み、制御は図2のフローチャートに戻される。
一方、ステップS38において、プリチャージ完了条件が成立した場合にはステップS40に処理が進む。この場合は故障情報は電流センサ11からの情報が正常でないことが設定されるが、電圧変換部20による昇圧動作が可能となったプリチャージが完了したと見なされて、表示装置35のインジケータにはReady ONのインジケータが点灯する。そして、その後処理はステップS41に進み制御は図2のフローチャートに戻される。
以上説明したように、本実施の形態においては、プリチャージ開始前のシステムメインリレーがすべて非導通時の電流センサ11の値をオフセット値として記憶し、プリチャージ制御開始直前に、事前に記憶しておいたオフセット値を電流センサ11の検出値から差引いて補正を行なう。そしてこの補正値を故障診断用に用いる。
これにより、電流センサオフセットをなくすことができ、「負荷回路」「負荷持出し」などの故障モードの分類を確実に行なうことができる。その結果、制限抵抗Rの破損や、その他の不具合を防止することができる。
さらに、本実施の形態においては、電池監視ユニット32の通信不具合などにより、制御装置30で得られた電流値IBが信用できないときに、上述した方法を使用することができない場合にも故障の分類をできる限り行なうようにしている。つまり、電流センサが信用できず、かつ負荷短絡などが発生するような二重故障の検出も想定されている。
そこで、そのような場合には、電圧値VL,VHを検出する電圧センサ13,21で電流センサを代用し、プリチャージ時の異常が発生した場合に可能な範囲で「負荷短絡」「負荷持出し」などの故障の検出を可能とする。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の故障診断装置が搭載される車両100の構成を示した回路図である。 図1の制御装置30が行なう故障検出処理の制御構造を示したフローチャートである。 図2のフローチャートの各ステップが実行されるタイミングを示した動作波形図である。 図2におけるステップS6の処理を詳細に示したフローチャートである。 図4の処理が行なわれるタイミングを示す動作波形図である。 負荷短絡故障時の電流値IBAの経時変化を示した図である。 高圧系断線故障が生じたときの電流値IBAの経時変化を示した図である。 負荷持出し故障時の電流値IBAの経時的変化を示した図である。 図2のステップS7で実行される故障検出処理の詳細を示したフローチャートである。
符号の説明
10,13,21 電圧センサ、11,24 電流センサ、12 昇圧コンバータ、14 インバータ、15 U相アーム、16 V相アーム、17 W相アーム、20 電圧変換部、30 制御装置、32 電池監視ユニット、35 表示装置、40 接続部、42 DC/DCコンバータ、44 補機バッテリ、46 エアコン用インバータ、48 エアコン、100 車両、B 直流電源、C1,C2 コンデンサ、D1〜D8 ダイオード、L1 リアクトル、M1 交流モータ、Q1〜Q8 IGBT素子、R 制限抵抗、SMRP,SMRB,SMRG システムメインリレー、W 通信線。

Claims (9)

  1. 車両の故障診断装置であって、
    前記車両は、
    直流電源と、
    前記直流電源から電流の供給を受ける電気回路と、
    前記直流電源から前記電気回路に電流供給する供給経路の接続および遮断を行なう接続部と、
    前記供給経路に流れる電流を検出する電流センサとを含み、
    前記故障診断装置は、
    前記接続部の接続および遮断の制御を行なう制御部を備え、
    前記制御部は、始動指示に応じて前記接続部を遮断状態に保持し前記電流センサのオフセット値を観測した後に、前記接続部を接続状態として前記電流センサの出力を前記オフセット値を用いて補正した結果に応じて前記電気回路の故障診断を行ない、
    前記制御部は、前記電気回路を動作停止させた状態において、前記補正した結果が第1の値を超える場合には前記電気回路内部の短絡故障と診断し、前記補正した結果が前記第1の値と前記第1の値よりも小さい第2の値との間にあるときは、前記電気回路の少なくとも一部が動作停止していない故障であると診断する、故障診断装置。
  2. 前記電気回路は、
    前記直流電源の電圧を変換する電圧変換回路と、
    前記電圧変換回路から出力電圧を受ける負荷回路とを含み、
    前記制御部は、前記負荷回路および前記電圧変換回路を停止させた状態で前記負荷回路および前記電圧変換回路の容量成分に充電を行なうプリチャージ動作の前に前記オフセット値の観測を行なう、請求項1に記載の故障診断装置。
  3. 前記負荷回路は、
    インバータと、
    前記インバータによって駆動されるモータとを含む、請求項2に記載の故障診断装置。
  4. 前記車両は、
    前記電圧変換回路の出力電圧を検知する電圧センサをさらに含み、
    前記制御部は、前記電流センサの出力が異常であると判断したときは、前記動指示から所定時間後に前記電圧センサの出力を用いて対応する故障状態を診断する、請求項2に記載の故障診断装置。
  5. 前記電気回路は、
    前記接続部を介して前記直流電源から電源電流を受ける負荷回路を含み、
    前記制御部は、前記負荷回路を停止させた状態で前記負荷回路の容量成分に充電を行なうプリチャージ動作の前に前記オフセット値の観測を行なう、請求項1に記載の故障診断装置。
  6. 前記負荷回路は、
    空調回路のコンプレッサーを駆動するインバータと、
    補機バッテリの充電電圧を発生する電圧発生回路とを含む、請求項5に記載の故障診断装置。
  7. 前記接続部は、
    前記直流電源の正極側に接続される第1のリレーと、
    前記直流電源の負極側に接続される第2のリレーとを含み、
    前記制御部は、前記電圧変換回路の故障判断を行なう前に、前記第1、第2のリレーのいずれか一方を導通状態とし、他方を非導通状態に制御して、非導通状態に制御したリレーの溶着故障の確認を行なう、請求項のいずれか1項に記載の故障診断装置。
  8. 車両の故障診断装置であって、
    前記車両は、
    直流電源と、
    前記直流電源から電流の供給を受ける電気回路と、
    前記直流電源から前記電気回路に電流供給する供給経路の接続および遮断を行なう接続部と、
    前記供給経路に流れる電流を検出する電流センサとを含み、
    前記故障診断装置は、
    前記接続部の接続および遮断の制御を行なう制御部を備え、
    前記制御部は、始動指示に応じて前記接続部を遮断状態に保持し前記電流センサのオフセット値を観測した後に、前記接続部を接続状態として前記電流センサの出力を前記オフセット値を用いて補正した結果に応じて前記電気回路の故障診断を行ない、
    前記電気回路は、
    前記直流電源の電圧を変換する電圧変換回路と、
    前記電圧変換回路から出力電圧を受ける負荷回路とを含み、
    前記制御部は、前記負荷回路および前記電圧変換回路を停止させた状態で前記負荷回路および前記電圧変換回路の容量成分に充電を行なうプリチャージ動作の前に前記オフセット値の観測を行ない、
    前記車両は、
    前記電圧変換回路の出力電圧を検知する電圧センサをさらに含み、
    前記制御部は、前記電流センサの出力が異常であると判断したときは、前記始動指示から所定時間後に前記電圧センサの出力を用いて対応する故障状態を診断する、故障診断装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の故障診断装置を備える車両。
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