JP2004120966A - 電気自動車の電流検出方法 - Google Patents

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Junya Yano
矢野 準也
Minoru Gyoda
行田 稔
Masaki Yugo
湯郷 政樹
Suketomo Ebina
蛯名 祐友
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Abstract

【課題】走行状態において電流センサーのオフセット値を正確に演算して、オフセット値に起因する誤差を少なくして正確に電流を検出する。
【解決手段】電気自動車の電流検出方法は、電気自動車の主バッテリ1の電流を電流センサー4で検出する。この電流検出方法は、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流が供給されない時に電流センサー4のオフセット値を検出すると共に、車両駆動用モーター11に電流が供給されない状態を検出して複数回にわたってオフセット値を検出し、複数回の検出したオフセット値を平均して電流センサー4の平均オフセット値を演算する。さらに、電流検出方法は、この平均オフセット値でもって、その後に電流センサー4が検出する検出電流を補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車に搭載される主バッテリの残容量を正確に検出するために電流センサーのオフセットを補正して正確に電流を検出する電流検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車は、主バッテリの残容量をいかに正確に演算できるかが大切である。残容量の検出誤差が、主バッテリの寿命を短くするからである。残容量の検出誤差は、走行時間と走行距離が長くなるにしたがって累積される。累積誤差は、主バッテリの実際の残容量と演算した残容量とを次第に違う残容量とする。この状態になると、主バッテリを好ましい残容量の範囲で使用できなくなる。電気自動車が、主バッテリの残容量を検出して充電や放電を制御しているからである。主バッテリを最適な残容量範囲で使用するのが難しくなると、過充電したり過放電させることがある。主バッテリは、好ましい残容量の範囲で充放電させて長寿命に使用できるが、過充電と過放電によって著しく電気的な性能が低下して寿命が短くなる。自動車用の主バッテリは極めて高価であるために、できるかぎり長い期間使用できることが大切である。
【0003】
主バッテリの残容量は、主バッテリに流れる電流を積算して演算される。充電効率と放電効率を考慮しながら、充電電流の積算値から放電電流の積算値を減算して残容量は演算される。正確に残容量を演算するためには、主バッテリの電流を正確に検出する必要がある。ところで、主バッテリに流れる電流は、電流センサーで検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電流センサーは、オフセットに起因する誤差がある。電流センサーのオフセットに起因する誤差は、たとえば電流を検出するセンサーとセンサーの出力を増幅するアンプ特性等により発生する。オフセットのある電流センサーは、主バッテリの電流が0Aであるにもかかわらず、オフセット値の電流として検出される。
【0005】
この弊害を解消することを目的として、本出願人は、電気自動車の始動スイッチをオンにして車両駆動用モーターに電流が供給されないスタート時に第1オフセット値を検出し、さらに、始動スイッチをオフにして車両駆動用モーターに電流が供給されない停止時に第2オフセット値を検出し、第1オフセット値と第2オフセット値とで電流センサーのオフセット値を補正する電流検出方法を開発した(特願2001−79845)。
【0006】
この方法は、電気自動車が走行する状態で、リアルタイムに電流センサーの検出電流を補正できない。始動スイッチをオンに切り換えたときと、オフに切り換えたときのオフセット値で、電流センサーのオフセット値を検出するからである。この方法は、始動スイッチをオフに切り換えて電気自動車を停止した後、オフセット値を検出するので、検出したオフセット値でもって走行状態の電流を補正することになる。この方法は、電気自動車を走行しているとき、リアルタイムに正確なオフセット値で補正できない。電気自動車は走行しているときに、主バッテリの残容量を正確に演算することが大切である。主バッテリの過充電と過放電を防止するためである。始動スイッチをオフにして電気自動車を停止した後に、正確なオフセット値を検出する方法では、走行状態において正確に残容量を演算するのが難しい欠点がある。
【0007】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、走行状態において電流センサーのオフセット値を正確に演算して、オフセット値に起因する誤差を少なくして、正確に電流を検出できる電気自動車の電流検出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電流検出方法は、電気自動車の主バッテリ1の電流を電流センサー4で検出する。この電流検出方法は、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流が供給されない時に電流センサー4のオフセット値を検出すると共に、車両駆動用モーター11に電流が供給されない状態を検出して複数回にわたってオフセット値を検出し、複数回の検出したオフセット値を平均して電流センサー4の平均オフセット値を演算する。さらに、電流検出方法は、この平均オフセット値でもって、その後に電流センサー4が検出する検出電流を補正する。
【0009】
本発明の電流検出方法は、電気自動車の始動スイッチがオフからオンに切り換えられて、主バッテリ1と車両駆動用モーター11との間に接続しているメインリレー3がオフからオンに切り換えられる前に電流センサー4のオフセット値を検出することができる。
【0010】
さらに、本発明の電流検出方法は、電気自動車の始動スイッチがオンからオフに切り換えられ、メインリレー3がオフに切り換えられて主バッテリ1が車両駆動用モーター11に電流を供給しない状態となったときに、電流センサー4のオフセット値を検出して平均オフセット値を演算することができる。
【0011】
さらに、本発明の電流検出方法は、始動スイッチとメインリレー3とをオンにする電気自動車の走行状態において、主バッテリ1が車両駆動用モーター11に電流を供給しないときに電流センサー4のオフセット値を検出することができる。
【0012】
さらに、本発明の電流検出方法は、周囲温度を検出し、検出した温度でオフセット値を補正することができる。この電流検出方法は、温度に対するオフセット値の補正関数を記憶して、検出した温度でもってオフセット値を補正関数で補正することができる。
【0013】
さらに、本発明の電流検出方法は、平均オフセット値で補正した電流センサー4の検出電流で、主バッテリ1の残容量を演算することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電気自動車の電流検出方法を例示するものであって、本発明は電流検出方法を以下に特定しない。
【0015】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0016】
図1は、主バッテリ1で、車両駆動用モーター11を含む車両系の負荷2に電力を供給してして走行する電気自動車の回路図を示す。図の電気自動車は、主バッテリ1と、この主バッテリ1にメインリレー3を介して接続している負荷2と、主バッテリ1の電流を検出する電流センサー4と、電流センサー4の出力を演算するバッテリーECU5と、このバッテリーECU5に接続されて電気自動車の走行を制御する車両系ECU6を備える。
【0017】
主バッテリ1は、複数の電池モジュールを直列に接続して出力電圧を高くしている。電池モジュールは、ニッケル−水素電池やリチウムイオン二次電池等の複数の二次電池を直列に接続している。電池モジュールの二次電池には、充電できる全ての電池、たとえば、ニッケル−カドミウム電池等も使用できる。
【0018】
メインリレー3は、自動車を走行させるときにオンに切り換えられて、停止させるときにオフに切り換えられる。メインリレー3は始動スイッチ(図示せず)でオンオフに切り換えられる。ドライバーは、電気自動車に乗って走行させるときに、始動スイッチをオンする。始動スイッチがオンになると、メインリレー3がオンに切り換えられて、主バッテリ1は負荷2の車両駆動用モーター11に接続される。ただし、始動スイッチがオンになってからメインリレー3がオンに切り換えられるまでの間に、メインリレー3をオフに保持する無負荷工程が設けられる。無負荷工程は、モーターを回転させることなく、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流を供給しない時間帯である。このタイミングで無負荷工程を設ける制御は、バッテリーECU5が行う。バッテリーECU5は、始動スイッチがオンに切り換えられたことを検出して、その後に無負荷工程を設けるようにメインリレー3を制御する。このタイミングに無負荷工程を設けることは、ドライバーに不自然な感覚を与えることはない。通常の自動車にしても、始動スイッチをオンしたときに、セルモーターでエンジンをスタートさせる時間帯があるので、この時間帯に無負荷工程を設けることができるからである。無負荷工程に主バッテリ1の電流は0Aとなる。したがって、オフセット値が0である電流センサー4は出力を0とする。ただ、現実の電流センサー4は、オフセット値が原因で出力が現れる。このときの出力から、電流センサー4のオフセット値が検出される。
【0019】
始動スイッチは、ドライバーが自動車に乗って走行させるときにオン、自動車を下りるときにオフに切り換えられる。始動スイッチがオフに切り換えられると、メインリレー3がオフになって、車両駆動用モーター11を主バッテリ1から切り離す。したがって、この状態においても、主バッテリ1の電流は0Aとなる。すなわち、このときにも無負荷工程が設けられる。この無負荷工程においても、電流センサー4のオフセット値を検出できる。
【0020】
電流センサー4のオフセット値は、バッテリーECU5で検出される。主バッテリ1からバッテリーECU5に駆動用の電力を供給することができる。この装置は、無負荷工程において、主バッテリ1の電流を完全に0Aにはできない。この弊害は、バッテリーECU5の電源を、主バッテリ1ではなくて補助バッテリ(図示せず)として解消できる。補助バッテリーは、電圧が低くバッテリーECU5の電源として最適である。ただ、無負荷工程においては、車両駆動用モーター11の電流が遮断されるので、バッテリーECU5が消費する電流は極めて小さく、またほぼ一定の電流値となる。したがって、車両駆動用モーター11を主バッテリ1から切り離して、主バッテリ1からバッテリーECU5にわずかな電力を供給する状態においても、電流センサー4のオフセット値を検出することもできる。このとき、バッテリーECU5に流れる電流でオフセット値を補正する。バッテリーECU5の消費電流は、小さい電流値であるから専用の電流検出回路で正確に検出できる。また、バッテリーECU5の電流を一定の電流として、検出することなくオフセット値を補正することもできる。
【0021】
車両系の負荷2は、インバータ(図示せず)と車両駆動用モーター11と車両系ECU6とを備える。インバータは、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に供給する電力を制御する。車両駆動用モーター11は、供給電力に比例した出力で電気自動車の車輪を駆動する。ハイブリッドカーは、負荷2に発電機(図示せず)を備える。発電機はモーターで併用され、あるいはモーターとは別に設けられる。車両系ECU6は、始動スイッチのオンオフ信号をバッテリーECU5に出力する、始動スイッチのオンオフ検出部12と、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流が供給されないこと、すなわち0電流を検出して、0電流の信号をバッテリーECU5に出力するゼロ電流検出部13とを備える。
【0022】
電流センサー4は、主バッテリ1に流れる電流を検出して電圧に変換して出力する。電流センサー4は、たとえば、リード線に流れる電流によってできる磁束を検出するホール素子をセンサーとして内蔵している。電流センサー4は、センサーの信号を増幅するアンプ(図示せず)も内蔵する。ただし、電流センサー4のアンプは外付けとすることもできる。
【0023】
バッテリーECU5は、A/Dコンバータ7と、誤差補正部8と、温度センサー9と、残容量演算部10を備える。A/Dコンバータ7は、電流センサー4から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。誤差補正部8がデジタル値で電流を補正するからである。
【0024】
誤差補正部8は、オフセット値を検出して、検出したオフセット値で電流センサー4の検出電流を補正する。電流センサー4の検出値に、オフセット値に起因する誤差が含まれるからである。オフセット値は、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流を供給しない状態で検出される。主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流を供給しないとき、主バッテリ1には電流が流れない。ただ、主バッテリ1が、バッテリーECU5に電源電力を供給するとき、一定の小さい電流が流れる。この電源電流は一定で、正確に特定される。このため、オフセット値を検出するときに、電源電流でオフセット値を補正できる。主バッテリに発電機を接続している電気自動車は、発電機が主バッテリを充電しない状態で、電流センサーのオフセット値を検出する。
【0025】
電流センサー4のオフセット値は、経時的に変動する。本発明の電流検出方法は、経時的に変動するオフセット値を正確に検出するために、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流を供給しない状態で、複数回にわたってオフセット値を検出し、複数回に検出したオフセット値を平均して平均オフセット値を演算する。そして、この平均オフセット値でもって、その後に電流センサー4が検出する検出電流を補正して、主バッテリ1の残容量を演算する。
【0026】
電流センサー4のオフセット値は、以下の(1)、(2)、(3)の状態で検出される。
(1) 電気自動車の始動スイッチがオフからオンに切り換えられて、主バッテリ1と車両駆動用モーター11との間に接続しているメインリレー3がオフからオンに切り換えられる前。この状態は、停止していた自動車に乗って走行を開始するときである。このとき、メインリレー3がオフになっているので、主バッテリ1は車両駆動用モーター11に電流を供給しない。
【0027】
(2) 電気自動車の始動スイッチがオンからオフに切り換えられ、始動スイッチによってメインリレー3がオフに切り換えられて、主バッテリ1が車両駆動用モーター11に電流を供給しない状態。この状態は、自動車の走行を停止するときである。このときも、メインリレー3がオフに切り換えられるので、主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流は供給されない。この状態においては、始動スイッチをオフに切り換えた直後にオフセット値を検出し、あるいは始動スイッチをオフに切り換えてから一定の時間経過する毎に、オフセット値を検出することができる。
【0028】
(3) 始動スイッチがオンの状態にあって、メインリレー3がオンの状態にあり、自動車は走行できる状態、あるいは走行している状態ではあるが、主バッテリ1が車両駆動用モーター11に電流を供給しない状態。電気自動車は、走行状態にあっても常に主バッテリ1で車両駆動用モーター11を駆動し、あるいは発電機で充電しながら走行しているのではない。とくに、モーターとエンジンの両方で車輪を駆動して走行する電気自動車は、通常はエンジンで走行し、発進時や急加速するときにのみ、車両駆動用モーター11で車輪を駆動する。そして減速するときに発電機で主バッテリ1を充電して回生制動する。このため、この電気自動車は、走行状態においても、主バッテリ1を充放電しない時間がある。車両系ECU6のゼロ電流検出部13は、車両駆動用モーター11に電流が流れていないことを示す0電流の信号をバッテリーECU5に出力する。車両系ECU6は、車両駆動用モーター11の供給電力を制御して電気自動車の走行状態を制御しているので、車両駆動用モーター11に電力が供給されるかどうか、すなわち0電流であるかどうかは、制御信号で検出できる。バッテリーECU5に0電流の信号が入力されるとき、電流センサー4のオフセット値を検出して補正することができる。
【0029】
以上の状態で、複数回にわたって検出されたオフセット値を平均して平均オフセット値を演算する。平均オフセット値(ΔI)は以下の式で演算する。
ΔI=(ΔI1+ΔI2+ΔI3+・・・・・+ΔIk)/k
この式においてΔI1、ΔI2、ΔI3、・・・・・ΔIkは、複数回(k回)にわたって順番に検出したオフセット値である。
【0030】
この式で演算した平均オフセット値(ΔI)に基づいて、電流センサー4の検出電流を以下の式で補正し、オフセット値の補正された正確な電流を積算して残容量を演算する。
電流値=検出電流値−平均オフセット値
【0031】
ところで、電流センサー4のオフセット値は温度で変化する。オフセット値を温度で補正するために、バッテリーECU5は、周囲温度を検出する温度センサー9を備え、さらに検出した温度でオフセット値を補正する補正関数を記憶している。補正関数は、図2に示すように、標準温度に対するオフセット値のずれを特定する関数である。この補正関数を使用して、検出した温度とオフセット値から、標準温度に対するオフセット値を演算する。複数回にわたって検出される標準温度に対するオフセット値は、平均されて標準温度における平均オフセット値が演算される。電流センサー4が電流を検出するときの温度は、必ずしも標準温度ではない。このため、標準温度における平均オフセット値は、補正関数で検出温度の平均オフセット値に補正されて、電流センサー4の検出電流を補正する。
【0032】
補正関数によらず、各々の温度帯域において複数のオフセット値を検出して、各々の温度帯域における平均オフセット値を演算することもできる。この方法は、図3に示すように、複数の温度帯域において平均オフセット値を検出する。この図は、−20℃から50℃までの温度帯域を1〜6の領域に分割している。複数の温度帯域における平均オフセット値を検出するために、バッテリーECU5は、オフセット値と温度の両方を検出する。各々の温度帯域において検出されたオフセット値は、以下の式で示すように平均されて、各々の温度帯域における平均オフセット値が検出される。
ΔI1={(ΔI1)1+(ΔI1)2+(ΔI1)3+・・・+(ΔI1)k}/k
この式において(ΔI1)1、(ΔI1)2、(ΔI1)3、・・・(ΔI1)kは、温度帯域が−20〜0℃となる範囲において、複数回(k回)にわたって順番に検出したオフセット値である。
同じようにして、温度帯域をnとする範囲において、複数回にわたって順番に検出されたオフセット値である(ΔIn)1、(ΔIn)2、(ΔIn)3、・・・(ΔIn)kは、以下の式で、特定の温度帯域における平均オフセット値が検出される。
ΔIn={(ΔIn)1+(ΔIn)2+(ΔIn)3+・・・+(ΔIn)k}/k
【0033】
この方法は、各々の温度帯域における平均オフセット値が検出されるので、電流センサー4の検出電流を補正するとき、温度を検出して、検出した温度帯域における平均オフセット値で検出電流を補正する。
【0034】
残容量演算部10は、誤差補正部8の平均オフセット値で補正された電流値を積算して主バッテリ1の残容量を演算する。残容量は、充電容量から放電容量を減算して演算される。充電容量は、充電電流の積算値に充電効率をかけて計算される。放電容量は、放電電流の積算値に放電効率をかけて計算される。
【0035】
以上のバッテリーECU5は、図4に示す以下のフローチャートで主バッテリ1の残容量を演算する。
[N1のステップ]
始動スイッチがオンになったかどうかを判定する。
[N2のステップ]
始動スイッチがオンになると、温度センサー9が温度を検出する。
[N3のステップ]
オフセット値を検出する回数kに1をプラスする。
[N4のステップ]
検出温度におけるオフセット値(ΔIn)を検出する。
[N5のステップ]
メインリレー3をオンに切り換えて、主バッテリ1が車両駆動用モーター11に電流を供給できる状態とする。
[N6、7のステップ]
温度を検出して、温度でオフセット値を補正し、補正したオフセット値を前回に検出したオフセット値と平均して、平均オフセット値を演算する。
[N8のステップ]
電流センサー4で主バッテリ1に流れる電流を検出する。
[N9のステップ]
検出した電流値から平均オフセット値を減算して、検出した電流値を補正する。
[N10のステップ]
補正した電流値に基づいて、主バッテリ1の残容量を演算する。
[N11のステップ]
始動スイッチがオフかどうかを判定する。
[N12のステップ]
始動スイッチがオン状態にあると、このステップで主バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流を供給していないかどうかを判定し、供給していないとN6のステップにジャンプし、供給していると次のN13のステップに進む。
[N13〜15のステップ]
N2〜4のステップと同じように、温度を検出して回数kに1をプラスして、オフセット値を検出する。
[N16のステップ]
N15のステップが完了するまでの間、車両駆動用モーター11の電流が0であったかどうかを判定し、0であればN11のステップにジャンプし、0でないとN6のステップにジャンプする。N6にジャンプした後は、N6〜11のステップで、検出した電流をオフセット値で補正して残容量を演算する。
[N17〜21のステップ]
N11のステップで始動スイッチがオフになると、N2〜7のステップと同じようにして、平均オフセット値を演算し、演算した平均オフセット値を保存する。
[N22〜24のステップ]
所定の時間が経過して、プログラムがスタートしたとき、始動スイッチがオンの状態にないと、このステップで温度を検出し、回数kに1をプラスし、検出した温度におけるオフセット値を検出する。その後、N20のステップにジャンプして、平均オフセット値を演算して保存する。保存された平均オフセット値は、次回に検出されるオフセット値に加算平均されて平均オフセット値の演算に使用される。
【0036】
【発明の効果】
本発明の電流検出方法は、電気自動車の走行状態において、電流センサーのオフセット値を正確に演算して、オフセット値に起因する誤差を少なくして、正確に電流を検出できる特長がある。それは本発明の電流検出方法が、主バッテリから車両駆動用モーターに電流を供給しない状態において、複数回にわたってオフセット値を検出し、複数回に検出したオフセット値を平均して電流センサーの平均オフセット値を演算し、この平均オフセット値でもって、その後に電流センサーが検出する検出電流を補正するからである。本発明の方法は、以上の方法で電流センサーのオフセット値を検出しながら、検出電流を補正するので、電流センサーのオフセット値の経時的なずれを正確に補正しながら、常に正確に電流を検出できる。このため、極めて高い精度で主バッテリの電流を検出し、検出した電流に基づいて、主バッテリの残容量を正確に演算でき、主バッテリを理想的な環境で使用できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電流検出方法に使用する電気自動車の回路図
【図2】検出した温度でオフセット値を補正する補正関数の一例を示すグラフ
【図3】複数の温度帯域においてオフセット値を検出して平均オフセット値を検出する状態を示す図
【図4】バッテリーECUが主バッテリの残容量を演算するフローチャート
【符号の説明】
1…主バッテリ
2…負荷
3…メインリレー
4…電流センサー
5…バッテリーECU
6…車両系ECU
7…A/Dコンバータ
8…誤差補正部
9…温度センサー
10…残容量演算部
11…車両駆動用モーター
12…オンオフ検出部
13…ゼロ電流検出部

Claims (7)

  1. 電気自動車の主バッテリ(1)の電流を電流センサー(4)で検出する方法において、
    主バッテリ(1)から車両駆動用モーター(11)に電流が供給されない時に電流センサー(4)のオフセット値を検出すると共に、車両駆動用モーター(11)に電流が供給されない状態を検出して複数回にわたってオフセット値を検出し、複数回の検出したオフセット値を平均して電流センサー(4)の平均オフセット値を演算し、この平均オフセット値でもって、その後に電流センサー(4)が検出する検出電流を補正する電気自動車の電流検出方法。
  2. 電気自動車の始動スイッチがオフからオンに切り換えられて、主バッテリ(1)と車両駆動用モーター(11)との間に接続しているメインリレー(3)がオフからオンに切り換えられる前に電流センサー(4)のオフセット値を検出する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
  3. 電気自動車の始動スイッチがオンからオフに切り換えられ、主バッテリ(1)と車両駆動用モーター(11)との間に接続しているメインリレー(3)がオフに切り換えられて主バッテリ(1)が車両駆動用モーター(11)に電流を供給しない状態となったときに、電流センサー(4)のオフセット値を検出して平均オフセット値を演算する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
  4. 電気自動車の始動スイッチと、主バッテリ(1)と車両駆動用モーター(11)との間に接続しているメインリレー(3)とをオンにする電気自動車の走行状態において、主バッテリ(1)が車両駆動用モーター(11)に電流を供給しないときに電流センサー(4)のオフセット値を検出する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
  5. 周囲温度を検出し、検出した温度でオフセット値を補正する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
  6. 温度に対するオフセット値の補正関数を記憶しており、検出した温度でもってオフセット値を補正関数で補正する請求項5に記載される電気自動車の電流検出方法。
  7. 平均オフセット値で補正した電流センサー(4)の検出電流で主バッテリ(1)の残容量を演算する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
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