JP4836725B2 - 電気自動車の電流検出方法 - Google Patents
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Description
電気自動車の電流検出方法は、電気自動車の走行用バッテリ1の電流を電流センサー4、24で検出する。電流検出方法は、車両のイグニッションスイッチをオンに切り換えて車両を走行できる状態において、走行用バッテリ1の電流検出を一時的に停止できる電流検出停止状態を検出し、車両が電流検出停止状態にあるときに、走行用バッテリ1からモーターに電力を供給できる状態に保持しながら、電流センサー4、24を走行用バッテリ1の高電圧ライン15の電流検出部16、26から切り離して、電流センサー4、24のオフセット値を検出する。さらに、このオフセット値でもって、その後に、電流センサー4、24が検出する検出電流を補正する。そして、オフセット値を検出している状態で電流検出停止状態が解除された場合、オフセット値の検出が完了するまでは、走行用バッテリ1からモーターに供給する電流を一定値に制限する。
(1) 電気自動車のイグニッションスイッチがオフからオンに切り換えられて、走行用バッテリ1と車両駆動用モーター11との間に接続しているコンタクタ3がオフからオンに切り換えられる状態。
この状態は、停止していた自動車に乗って走行を開始するときである。このとき、コンタクタ3がオフになっているので、走行用バッテリ1は車両駆動用モーター11に電流を供給しない。
この状態は、自動車の走行を停止するときである。このときも、コンタクタ3がオフに切り換えられるので、走行用バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流は供給されない。この状態においては、イグニッションスイッチをオフに切り換えた直後にオフセット値を検出し、あるいはイグニッションスイッチをオフに切り換えてから一定の時間経過する毎に、オフセット値を検出することができる。
ハイブリッドカーは、イグニッションスイッチをオンとして、走行できる状態にあっても、常に走行用バッテリ1で車両駆動用モーター11を駆動し、あるいは発電機で充電しながら走行しているのではない。車両は、イグニッションスイッチをオンとして走行できる状態においても、一時的に停車する、非走行・無負荷状態がある。車両系ECU6の停止状態検出回路13は、非走行・無負荷状態を検出して電流検出停止信号をバッテリーECU5に出力する。バッテリーECU5に電流検出停止信号が入力されるとき、電流センサー4のオフセット値を検出して補正することができる。
ΔI=(ΔI1+ΔI2+ΔI3+・・・・・+ΔIk)/k
この式においてΔI1、ΔI2、ΔI3、・・・・・ΔIkは、複数回(k回)にわたって順番に検出したオフセット値である。
電流値=検出電流値−平均オフセット値
ΔI1={(ΔI1)1+(ΔI1)2+(ΔI1)3+・・・+(ΔI1)k}/k
この式において(ΔI1)1、(ΔI1)2、(ΔI1)3、・・・(ΔI1)kは、温度帯域が−20〜0℃となる範囲において、複数回(k回)にわたって順番に検出したオフセット値である。
同じようにして、温度帯域をnとする範囲において、複数回にわたって順番に検出されたオフセット値である(ΔIn)1、(ΔIn)2、(ΔIn)3、・・・(ΔIn)kは、以下の式で、特定の温度帯域における平均オフセット値が検出される。
ΔIn={(ΔIn)1+(ΔIn)2+(ΔIn)3+・・・+(ΔIn)k}/k
[N1のステップ]
イグニッションスイッチがオンになったかどうかを判定する。
[N2のステップ]
イグニッションスイッチがオンになると、温度センサー9が温度を検出する。
[N3のステップ]
オフセット値を検出する回数kに1をプラスする。
[N4のステップ]
検出温度におけるオフセット値(ΔIn)を検出する。
[N5のステップ]
コンタクタ3をオンに切り換えて、走行用バッテリ1が車両駆動用モーター11に電流を供給できる状態とする。
[N6、7のステップ]
温度を検出して、温度でオフセット値を補正し、補正したオフセット値を前回に検出したオフセット値と平均して、平均オフセット値を演算する。
[N8のステップ]
電流センサー4で走行用バッテリ1に流れる電流を検出する。
[N9のステップ]
検出した電流値から平均オフセット値を減算して、検出した電流値を補正する。
[N10のステップ]
補正した電流値に基づいて、走行用バッテリ1の残容量を演算する。
[N11のステップ]
イグニッションスイッチがオフかどうかを判定する。
[N12のステップ]
イグニッションスイッチがオン状態にあると、このステップで走行用バッテリ1から車両駆動用モーター11に電流を供給していないかどうかを判定し、車両駆動用モーター11に電流を供給しなくなるまでこのステップをループする。
[N13〜15のステップ]
N2〜4のステップと同じように、温度を検出して回数kに1をプラスして、オフセット値を検出する。
[N16のステップ]
N15のステップが完了するまでの間、車両駆動用モーター11の電流が0であったかどうかを判定し、0であればN6のステップにジャンプし、0でないとN12のステップにジャンプする。N6にジャンプした後は、N6〜11のステップで、検出した電流をオフセット値で補正して残容量を演算する。
[N17〜21のステップ]
N11のステップでイグニッションスイッチがオフになると、N2〜7のステップと同じようにして、平均オフセット値を演算し、演算した平均オフセット値を保存する。
[N22〜24のステップ]
所定の時間が経過して、プログラムがスタートしたとき、イグニッションスイッチがオンの状態にないと、このステップで温度を検出し、回数kに1をプラスし、検出した温度におけるオフセット値を検出する。その後、N20のステップにジャンプして、平均オフセット値を演算して保存する。保存された平均オフセット値は、次回に検出されるオフセット値に加算平均されて平均オフセット値の演算に使用される。
2…負荷
3…コンタクタ
4…電流センサー
5…バッテリーECU
6…車両系ECU
7…A/Dコンバータ
8…誤差補正部
9…温度センサー
10…残容量演算部
11…車両駆動用モーター
12…オンオフ検出部
13…停止状態検出回路
14…インバータ
15…高電圧ライン
16…電流検出部
17…切換スイッチ
18…バイパス回路
24…電流センサー
26…電流検出部
27…切換スイッチ
28…バイパス回路
29…電流検出抵抗
Claims (4)
- 電気自動車の走行用バッテリ(1)の電流を電流センサー(4)で検出する方法において、
車両のイグニッションスイッチをオンに切り換えて車両を走行できる状態において、走行用バッテリ(1)の電流検出を一時的に停止できる電流検出停止状態を検出し、車両が電流検出停止状態にあるときに、走行用バッテリ(1)からモーターに電力を供給できる状態に保持しながら、電流センサー(4)、(24)を走行用バッテリ(1)の高電圧ライン(15)の電流検出部(16)、(26)から切り離して、電流センサー(4)、(24)のオフセット値を検出し、このオフセット値でもって、その後に、電流センサー(4)、(24)が検出する検出電流を補正し、
オフセット値を検出している状態で電流検出停止状態が解除された場合、オフセット値の検出が完了するまでは、走行用バッテリ(1)からモーターに供給する電流を一定値に制限する電気自動車の電流検出方法。 - 高電圧ライン(15)に切換スイッチ(17)を接続しており、この切換スイッチ(17)はバイパス回路(18)と電流センサー(4)を切り換えるように高電圧ライン(15)に接続しており、この切換スイッチ(17)を電流検出停止状態においてバイパス回路(18)側に切り換えて、電流センサー(4)の電流を0Aとして電流センサー(4)のオフセット値を検出する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
- 高電圧ライン(15)に電流検出抵抗(29)を接続して、電流センサー(24)で電流検出抵抗(29)の電圧降下を検出して走行用バッテリ(1)の電流を検出し、さらに、電流検出停止状態においては、電流センサー(24)を電流検出抵抗(29)から切り離して電流センサー(24)のオフセット値を検出する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
- 温度を検出して電流センサー(4)のオフセット値を検出する請求項1に記載される電気自動車の電流検出方法。
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